【文献】
藤島 信一郎,モバイルセントレックスと「公私分計」,テレコミュニケーション,日本,株式会社リックテレコム,2007年10月25日,第24巻 第11号,p.108−113
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
企業がリース会社からリースされたリース車両を従業員に社用車として貸与して個人利用を許容し、企業と従業員間でカーシェアするための企業−従業員間カーシェアシステムであって、
社用車の利用実績データを収集する手段と、
過去の利用実績に基いて公私の費用区分を自動判定する手段と、
自動判定された公私の費用区分を従業員からの入力によって修正する手段と、
公私の区分にかかわらず、費用を企業に一括請求する手段と、がリース会社のコンピュータシステムに備えられ、
私用分の費用を従業員に請求する手段が企業のコンピュータシステムに備えられていることを特徴とする企業−従業員間カーシェアシステム。
前記利用実績データを収集する手段が、スマートフォン、タブレット、GPS発信器を含む車載器であることを特徴とする請求項1又は2に記載の企業−従業員間カーシェアシステム。
前記私用分の費用を従業員に請求する手段が、該私用分の費用を従業員の給与から天引きするようにされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の企業−従業員間カーシェアシステム。
前記公私の費用区分を自動判定する手段が、従業員の勤怠データ、車両使用の予約データ、車両の稼働データに基いて該公私の費用区分を判定するようにされていることを特徴とする請求項6に記載の企業−従業員間カーシェアシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら従来は、企業が所有車両やリース会社からリースされたリース車両を従業員に社用車として貸与して個人利用を許容し、企業と従業員でカーシェアするための企業−従業員間カーシェアシステムについては全く考えられていなかった。
【0006】
従って、社用車とマイカーの併用により自動車購入・維持費用が2台分かかるだけでなく、公用時と私用時、例えば通勤途上の買い物、朝夕の子供の送迎などで乗り換えが必要であり、費用と時間が無駄になる。
【0007】
又、業務と私用でそれぞれ車両を走行させることは交通渋滞を招き、地球温暖化を加速してエコフレンドリーでないだけでなく、2台分の駐車用地を確保する必要があり、土地の有効活用ができない。
【0008】
又、自動車保険に関しては、業務での従事時間が長いにも関わらず、マイカーを業務上に借り上げると、業務利用時の事故も個人保険が適用されたり、企業が無事故割引の悪化回避のため個人の自動車保険を悪用するという保険適用のモラルハザードが生じる。更に、公私区分が申告ベース/不明瞭で、不正受給や所得課税対象が不透明などコンプライアンス上の問題点も有していた。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、企業がリース会社からリースされたリース車両を従業員に社用車として貸与して個人利用を許容し、企業と従業員間でカーシェアするための企業−従業員間カーシェアシステムを提供することを第1の課題とする。
【0010】
本発明は、又、企業が所有車両を従業員に社用車として貸与して個人利用を許容し、企業と従業員間でカーシェアするための企業−従業員間カーシェアシステムを提供することを第2の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、企業がリース会社からリースされたリース車両を従業員に社用車として貸与して個人利用を許容し、企業と従業員間でカーシェアするための企業−従業員間カーシェアシステムであって、社用車の利用実績データを収集する手段と、過去の利用実績に基いて公私の費用区分を自動判定する手段と、自動判定された公私の費用区分を従業員からの入力によって修正する手段と、公私の区分にかかわらず、費用を企業に一括請求する手段と、
がリース会社
のコンピュータシステムに備え
られ、私用分の費用を従業員に請求する手段
が企業
のコンピュータシステムに備え
られていることを特徴とする企業−従業員間カーシェアシステムにより、前記第1の課題を解決するものである。
【0012】
本発明は、又、企業が所有車両を従業員に社用車として貸与して個人利用を許容し、企業と従業員間でカーシェアするための企業−従業員間カーシェアシステムであって、社用車の利用実績データを収集する手段と、過去の利用実績に基いて公私の費用区分を自動判定する手段と、自動判定された公私の費用区分を従業員からの入力によって修正する手段と、私用分の費用を従業員に請求する手段と、
社用車の使用状況に応じて、公私の区分を判定し企業の保険と個人の保険を切り分ける手段と、を備えたことを特徴とする企業−従業員間カーシェアシステムにより、前記第2の課題を解決するものである。
【0013】
ここで、社用車の使用状況に応じて
、公私の区分
を判定し企業の保険と個人の保険を切り分ける手段を更に備えることができる。
【0014】
又、前記利用実績データを収集する手段が、スマートフォン(以下、単にスマホと称する)、タブレット、GPS発信器を含む車載器であることができる。
【0015】
又、前記利用実績データが、エネルギー代、駐車場代、有料道路使用料を含むことができる。
【0016】
又、従業員が社用車の利用を予約する手段を更に含むことができる。
【0017】
又、前記私用分の費用を従業員に請求する手段が、該私用分の費用を従業員の給与から天引きするようにすることができる。
【0018】
又、前記公私の費用区分を自動判定する手段が、従業員の勤怠データ、車両使用の予約データ、車両の稼働データに基いて該公私の費用区分を判定するようにすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、企業がリース会社からリースされたリース車両又は所有車両を、従業員に社用車として貸与して個人利用を許容し、企業と従業員間でカーシェアすることが可能となる。
【0020】
従って、費用と時間の無駄に関しては、企業・従業員共に車関連の費用負担が低減し、従業員の余裕時間の創出・利便性が向上し、従業員の働き方が改善され、福利厚生制度充実による優秀な人材の獲得・囲い込みが可能となる。
【0021】
環境に関しては、社用車とマイカー2台の乗り換え回避による乗車時間の削減が可能であり、走行距離削減によるCO
2排出量抑制や、渋滞を解消する効果があるだけでなく、駐車場用地を削減して土地を有効活用することができる。
【0022】
又、コンプライアンスに関しては、公私区分の明確化により適用保険が正確に分類され、借り上げ制度廃止により業務利用の妥当性を確保し、本来あるべき姿として、業務利用時の事故は企業のフリート保険(企業保険と称する)でカバーでき、自己申告によるエネルギー代等の不正受給の回避や、税務上の課税対象の透明性を担保することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
【0025】
リース会社を仲介する本発明の第1実施形態は、
図1に示す如く、利用実績データの収集対象である石油元売会社や電力会社等(以下、石油元売等と総称する)100、駐車場事業者200、高速道路を含む有料道路管理運営事業者300、保険会社400、その他クルマ附帯サービスの事業者500と、これらからインターネットIを介して利用実績データが集められる基幹システム610、スマホ、タブレット、GPS発信器などを含む車載器620、IoTクラウドサーバー630、及び利用アプリ650でなるカーシェアシステムを備えたリース会社600と、勤怠管理システム710及び給与システム720を有する企業700と、該企業700の従業員(通常複数)800とで構成されている。
【0026】
前記リース会社600のIoTクラウドサーバー630は、
図2に詳細に示す如く、車載器620、利用アプリ650、企業700の勤怠管理システム710、同じく給与システム720、リース会社600の基幹システム610、保険会社400の保険システム410とインターネットIを介して接続されるインターフェース(I/F)手段632と、距離データ受付機能634A、位置データ受付機能634B、時間データ受付機能634C、ガソリン代やディーゼル自動車の軽油代、電気自動車の電気代等のエネルギー代(以下、燃費又は燃料代と総称する)データ受付機能634D、燃費試算機能634E、急ブレーキ、急発進等の加速度、減速度、衝突等の振動データ等を含む挙動データ受付機能634F、事故データ受付機能634G、利用予約データ受付機能634H、私用保険付保指示機能634I、従業員データ受付機能634J、社用車の車台番号受付機能634K、利用端末データ受付機能634L、勤怠管理データ受付機能634M、リース契約データ受付機能634N、燃料代(エネルギー代)利用実績データ受付機能634O、駐車場利用実績データ受付機能634P、有料道路利用実績データ受付機能634Q、保険利用実績データ受付機能634R、その他クルマ附帯サービス利用実績データ受付機能634S、公私区分判定手段634T、公私区分別費用算出手段634U、公私区分別利用明細作成手段634V、公私区分別利用明細データ送信手段634W、公私費用区分修正依頼データ受付機能634X、公私区分別費用修正・補正機能634Y、及びリアルタイム公私区分別事故処理機能634Zを含む制御装置634と、距離データ記憶手段636A、位置データ記憶手段636B、時間データ記憶手段636C、燃費データ記憶手段636D、燃費試算データ記憶手段636E、挙動データ記憶手段636F、事故データ記憶手段636G、利用予約データ記憶手段636H、私用保険付保指示記憶手段636I、従業員データ記憶手段636J、車台番号記憶手段636K、利用端末データ記憶手段636L、勤怠管理データ記憶手段636M、リース契約データ記憶手段636N、燃料代利用実績データ記憶手段636O、駐車場利用実績データ記憶手段636P、有料道路利用実績データ記憶手段636Q、保険利用実績データ記憶手段636R、その他クルマ附帯サービス利用実績データ記憶手段636S、公私区分判定内容記憶手段636T、公私区分別費用記憶手段636U、公私区分別利用明細記憶手段636V、公私区分別利用明細データ送信記憶手段636W、公私費用区分修正依頼データ記憶手段636X、公私区分別費用修正・補正内容記憶手段636Y、及び、リアルタイム公私区分別事故処理内容記憶手段636Zを含む記憶装置636を備えている。図において、638はキーボード、640はディスプレイ、642はプリンタである。
【0027】
前記利用アプリ650は、
図3に詳細に示す如く、リース会社600のIoTクラウドサーバー630とインターネットIを介して接続すると共に、スマホ644、タブレット646、キーボード638、ディスプレイ640、プリンタ642などと接続するためのインターフェース(I/F)手段652と、利用予約機能654A、利用実績表示機能654B、利用実績修正依頼機能654Cを有する制御装置654と、利用予約データ記憶手段656A、利用実績データ記憶手段656B、利用実績修正依頼内容記憶手段656Cを有する記憶装置656とを備えている。
【0028】
前記利用アプリ650のスマホにおける画面イメージの一例を
図4に示す。なお、利用アプリ650を利用可能な端末はスマホに限定されず、タブレットやパソコン(PC)であってもよい。
【0029】
図4(A)に例示するスマホ画面のトップページでは、今すぐ利用の場合の利用ボタン650A、同じく中止ボタン650B、予約ボタン650C、実績確認ボタン650Dをクリックすることができる。図中の丸囲み数字1は、カーシェアシステム側から実績確認を依頼した際に表示されるPush通知である。ここで、例えば実績確認ボタン650Dをクリックすることで実績確認をすることができる。
【0030】
又、トップページの予約ボタン650Cをクリックした場合には、
図4(B)の利用予約ページが表示される。ここで、例えば日付欄をスワイプ操作することで予約し、確認ボタン650Eで予約確認、修正ボタン650Fで予約修正することができる。
【0031】
又、トップページで実績確認ボタン650Dをクリックした場合には、まず
図4(C)に示すような月単位の利用実績確認ページが表示されるので、調べたい日の利用実績を確認することができる。
【0032】
又、
図4(C)に示すような利用実績確認ページで日付ボタン、例えば30日をクリックした場合には、
図4(D)に示すような日単位の利用実績確認ページが表示されるので、ここで、内容が正しければ確認ボタン650Gをクリックし、誤記入があれば修正ボタン650Hをクリックして修正することができる。
【0033】
前記公私区分判定手段634Tでは、
図5に示すような処理が行われる。
【0034】
即ち、まずステップ1010で、1ヶ月間、車載器620から、距離、位置、時間、事故のデータを受け付けて、距離データ記憶手段636A、位置データ記憶手段636B、時間データ記憶手段636C、事故データ記憶手段636Gに、それぞれ記憶する。
【0035】
次いでステップ1020で、企業700の勤怠管理システム710から、1ヵ月間の勤怠管理データを受け付けて、勤怠管理データ記憶手段636Mに記憶する。一週間分の勤怠管理データの一例を
図6に示す。
【0036】
次いでステップ1030で、利用アプリ650から利用予約データを受け付けて、利用予約データ記憶手段636Hに記憶する。
【0037】
次いでステップ1040で、勤怠管理データを基に、利用アプリ650からの利用予約情報との差分を検出する。
【0038】
次いでステップ1050へ進み、車両稼働及び非稼働データを
図7に例示するように1〜4の種別に分類して、公私区分判定内容記憶手段636Tに記憶する。ここで、データの無い区分4では、ステップ1060でこれまでの利用実績を照合すると共に、利用時間帯、位置、前後の利用状況(公私の区別)などから人工知能AIにより公私を分類し、記憶する。
【0039】
次いでステップ1070へ進み、公私区分別費用算出手段634Uにより、公私区分別費用を算出して、公私区分別費用記憶手段636Uに記憶する。
【0040】
次いでステップ1080へ進み、利用アプリ650へ私用区分の利用状況、利用費用を表示する。
【0041】
次いでステップ1090で、利用アプリ650での利用者による私用区分費用の確認・修正指示内容を送信する。
【0042】
次いでステップ1100へ進み、利用者の私用区分費用の確認・修正指示データを公私費用区分修正依頼データ記憶手段636Xに記憶する。
【0043】
次いでステップ1110で、位置情報等から修正指示内容を評価し、妥当性を確認する。
【0044】
次いでステップ1120で、妥当性を確認後、公私区分データを洗い替えし、公私区分別費用修正・補正内容記憶手段636Yに記憶する。
【0045】
前記公私区分別費用算出手段634Uの処理手順を
図8に示す。
【0046】
まずステップ2010で1ヵ月間、車載器620から距離、位置、時間、燃費、挙動、事故のデータを受け付けて、距離データ記憶手段636A、位置データ記憶手段636B、時間データ記憶手段636C、燃費データ記憶手段636D、挙動データ記憶手段636F、事故データ記憶手段636Gにそれぞれ記憶する。
【0047】
次いでステップ2020で、例えばリース契約のリース料、エネルギー代利用実績、駐車場利用実績、有料道路利用実績、保険利用実績、その他クルマ附帯サービス利用実績を含む1ヵ月間の車両利用コストを、基幹システム610からデータ抽出して、リース契約データ記憶手段636N、燃料代利用実績データ記憶手段636O、駐車場利用実績データ記憶手段636P、有料道路利用実績データ記憶手段636Q、保険利用実績データ記憶手段636R、その他クルマ附帯サービス利用実績データ記憶手段636Sにそれぞれ記憶する。
【0048】
次いでステップ2030で、公私区分判定内容記憶手段636Tに記憶されたデータを基に、走行距離、走行時間に応じた公私区分別費用を公私区分別費用算出手段634Uで算出して公私区分別費用記憶手段636Uに記憶する。
【0049】
前記公私区分別利用明細データ送信記憶手段636Wの処理手順を
図9に示す。
【0050】
まずステップ3010で、公私区分別費用算出手段634Uにより算出され、公私区分別費用記憶手段636Uに記憶されたデータを基に、公私区分別利用明細作成手段634Vで利用明細を作成して、公私区分別利用明細記憶手段636Vに記憶する。
【0051】
次いでステップ3020で、公私区分別利用明細記憶手段636Vに記憶されたデータを送信して公私区分別利用明細データ送信記憶手段636Wに記憶する。
【0052】
次いでステップ3030で、インターフェース手段632を経由して、其々対応するシステム(利用アプリ650や給与システム720)へ互換し、データを送信して公私区分別利用明細データ送信記憶手段636Wに記憶する。
【0053】
前記リアルタイム公私区分別事故処理内容記憶手段636Zの処理手順を
図10に示す。
【0054】
まずステップ4010で、事故データ受付機能634Gにより事故データを受け付けて事故データ記憶手段636Gに記憶する。
【0055】
次いでステップ4020に進み、公私区分判定手段634Tで公私区分を判定する。
【0056】
次いでステップ4030に進み、勤怠データ未入力等で公私区分を判定不可の場合には、事故時の利用時間帯、位置、前後の利用状況(公私)等から人工知能AIにより公私分類し、公私区分判定内容記憶手段636Tに記憶する。
【0057】
ステップ4020又はステップ4030で、業務と判定された場合にはステップ4040に進み、企業保険の保険会社400へ事故データを送信して事故データ記憶手段636Gに記憶する。
【0058】
次いでステップ4050に進み、企業保険の保険会社400の保険システム410と連携し、ステップ4060で企業保険の保険会社400による事故対応・報告がなされる。
【0059】
一方、ステップ4020又はステップ4030で、私用と判定された場合にはステップ4100に進み、利用予約データの受け付け状況を照合する。
【0060】
次いで、ステップ4110で、私用保険付保指示状況を照合する。
【0061】
私用保険未付保の場合には、ステップ4120に進み、私用保険の保険会社400へ付保指示し、事故データを送信して記憶する。
【0062】
一方、私用保険付保済みの場合には、ステップ4130に進み、私用保険の保険会社400へ事故データを送信して事故データ記憶手段636Gに記憶する。
【0063】
ステップ4120又はステップ4130終了後、ステップ4140に進み、私用保険の保険会社400の保険システム410と連携する。
【0064】
次いでステップ4150で、私用保険の保険会社400による事故対応・報告がなされる。
【0065】
ステップ4150終了後、ステップ4200に進み、保険会社400からの保険システム410経由での事故報告を受け付けて記憶する。
【0066】
次いでステップ4210に進み、事故報告において保険会社400の事故現場検証により公私区分に誤りがあるようであれば、データを洗い替える。
【0067】
本実施形態においては、従業員800の私的利用分を企業700の給与システム720を利用して天引きするようにしているので、従業員800が別途払い込む必要がなく確実に回収できる。なお、給与システム720からの天引き以外の方法で従業員800から徴収することも可能である。
【0068】
又、社用車の使用状況に応じて
、公私の区分
を判定し企業の保険と個人の保険を切り分ける手段を設けているので、保険の混同や適用間違いを防止することができる。なお、保険についてはカーシェアシステムと別扱いとすることも可能である。
【0069】
又、利用実績データを収集する手段が車載器620を含んでいるので、車両の利用実績データを確実に収集することができる。なお、車載器620として、例えばスマホやタブレット、GPS発信器などを用いて利用実績データを収集することも可能である。
【0070】
又、利用実績データが、エネルギー代、駐車場代、有料道路使用料、その他クルマ附帯サービスを含むようにしているので、正確な利用実績データを収集することができる。なお、企業の駐車場を使用する場合の駐車場代など一部を省略することも可能である。
【0071】
又、従業員が社用車の利用を予約する手段を含んでいるので、社用車を容易に利用できる。なお、予約手段を省略することもできる。
【0072】
又、公私の費用区分を自動判定する手段が、従業員の勤怠データ、車両使用の予約データ、車両の稼働データに基いて判定するようにしているので、公私の費用区分を的確に自動判定できる。なお、公私の費用区分を自動判定する方法は、これに限定されない。
【0073】
なお、前記実施形態において、本発明が企業700がリース会社600からリースされたリース車両を従業員800に社用車として貸与するカーシェアシステムに適用されていたが、本発明の適用対象はこれに限定されず、
図11に示す第2実施形態のように、基幹システム610、車載器620、IoTクラウドサーバー630、利用アプリ650などを企業700が保有することによって、リース会社を仲介することなく企業700と従業員800間で直接カーシェアすることも可能である。
【課題】企業がリース会社からリースされたリース車両又は所有車両を従業員に貸与して個人利用を許容し、企業と従業員間でカーシェアするための企業−従業員間カーシェアシステムを実現する。
【解決手段】企業700がリース会社600からリースされたリース車両を従業員800に社用車として貸与して個人利用を許容し、企業700と従業員800間でカーシェアするための企業−従業員間カーシェアシステムであって、社用車の利用実績データを収集する手段(610、620)と、過去の利用実績に基いて公私の費用区分を自動判定する手段(630)と、自動判定された公私の費用区分を従業員からの入力によって修正する手段(650)と、公私の区分にかかわらず、費用を企業に一括請求する手段(630)と、をリース会社600に備え、私用分の費用を従業員800に請求する手段を企業700に備える。