特許第6277502号(P6277502)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6277502
(24)【登録日】2018年1月26日
(45)【発行日】2018年2月14日
(54)【発明の名称】耳栓及びこれを有する耳栓セット
(51)【国際特許分類】
   A61F 11/08 20060101AFI20180205BHJP
   G10K 11/16 20060101ALI20180205BHJP
【FI】
   A61F11/08
   G10K11/16 130
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-557041(P2016-557041)
(86)(22)【出願日】2015年4月16日
(65)【公表番号】特表2017-512540(P2017-512540A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(86)【国際出願番号】KR2015003824
(87)【国際公開番号】WO2015160196
(87)【国際公開日】20151022
【審査請求日】2016年10月3日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0045765
(32)【優先日】2014年4月17日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516271161
【氏名又は名称】チェ,スン ホ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チェ,スン ホ
【審査官】 石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−120590(JP,A)
【文献】 特許第4674032(JP,B2)
【文献】 特開2000−300599(JP,A)
【文献】 特表2013−514016(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0318605(US,A1)
【文献】 登録実用新案第049106(JP,Z2)
【文献】 米国特許第06082485(US,A)
【文献】 特表平11−514560(JP,A)
【文献】 特表2002−510920(JP,A)
【文献】 特開2007−306345(JP,A)
【文献】 特開平10−276498(JP,A)
【文献】 特開平11−275693(JP,A)
【文献】 特開2006−115438(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0129276(US,A1)
【文献】 特開2002−199495(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 11/08
G10K 11/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
小断面部及び拡張部を有している本体と、前記小断面部の外周面に取り付けられ、耳への着用に際して外耳道の内周面と密着されて前記小断面部の外周面と前記外耳道の内周面との間を遮断するイヤパッドと、を備える耳栓において、
前記小断面部と前記拡張部との間に設けられ、前記小断面部に対する前記拡張部の姿勢を調整可能にする柔軟部を備え
前記ボリューム調節手段は、外側表面に形成された回動支持部を備えて前記拡張部の端部に形成された開口に取り付けられて前記開口を閉塞し、少なくとも一部分に前記拡張部の内部空間を外部と連通させる第1の通孔が形成されている支持枠、及び、
回動角度の調整のための取っ手を備え、前記回動支持部材に回動自在に設けられ、少なくとも一部分に回動角度に応じて前記第1の通孔と重なり合うように配置されて前記拡張部の内部空間を外部と連通させたり、前記第1の通孔との重なり合いが解除されて前記第1の通孔を閉塞したりする第2の通孔が形成されている回動部材を備え、
前記支持枠の内側表面にフィルタ取付部が形成されており、前記フィルタ取付部には、ハウリングの除去及び防湿のための防湿フィルタが設けられたことを特徴とする耳栓。
【請求項2】
前記柔軟部には、外部の衝撃に対して緩衝作用を行うひだ部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の耳栓。
【請求項3】
前記本体の内部に沿っては、前記小断面部、前記柔軟部及び前記拡張部を通過するボリューム調節用孔が穿孔されており、前記拡張部には、前記ボリューム調節用孔を外部から遮断したり、外部に開放したりするためのボリューム調節手段が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の耳栓。
【請求項4】
前記本体の内部に沿っては、前記小断面部、前記柔軟部及び前記拡張部を通過するボリューム調節用孔が穿孔されており、前記拡張部には、前記ボリューム調節用孔を外部から遮断したり、外部に開放したりするためのボリューム調節手段が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の耳栓。
【請求項5】
前記第1の通孔及び前記第2の通孔はそれぞれ複数ずつ形成されており、前記第1の通孔及び前記第2の通孔が重なり合うように配置される数が複数になるように調整可能であることを特徴とする請求項に記載の耳栓。
【請求項6】
請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一項に記載の一対の耳栓と、
前記一対の耳栓が収容される耳栓収容部及び中央部にイヤパッドを差し込む突出部が形成されている一対のイヤパッド取付部を有する下ケースと、
前記一対のイヤパッド取付部に取り付けられた少なくとも一対のイヤパッドと、
前記下ケースに向かい合うように取着されて前記一対の耳栓及び前記一対のイヤパッドを取り囲んで保護する上ケースと、
を備えることを特徴とする耳栓セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耳栓及び耳栓セットに係り、特に、耳に着用して騒音や大きな音が聞こえないようにするか、又は、大きな音から鼓膜を保護するのに用いられる耳栓及び耳栓セットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、音が激しく発生する作業現場で仕事をするか、ヘリコプタに搭乗するか、又は音に敏感な者が騒音を避けたいとき、耳に耳栓を着用して音や騒音が聞こえないようにするか、又は、小さく聞こえるようにする。
【0003】
既存に知られている耳栓としては、韓国公開特許第10−2005−0033009号公報(発明の名称:広告用キャップ付き耳栓、発明者:バク・ジンヨン)に開示されたものが挙げられる。このバク・ジンヨンによる発明は、本体の一方の側に耳孔に嵌め込まれる耳孔嵌込部が一体に形成され、内部に通孔が形成されてフィルタが嵌合した耳栓において、一方の側に広告面が形成され、他方の側に嵌合部が形成された円板状の広告用キャップを別途に形成し、本体の耳孔嵌込部の反対側の面に前記広告用キャップの嵌合部が嵌合する嵌合溝を凹設することにより、耳栓の遮音作用による聴力の保護と、広告及び広報効果を同時に得るようにしたものである。
【0004】
上述した既存 の耳栓は、本体が変形され難いため、着用者の耳部分の身体構造に応じてよくない着用感を感じるおそれがある。このような点を改善するためには、着用者の耳部分の身体構造に応じて様々な形状の本体を製作せねばならないという問題がある。
【0005】
また、既存の耳栓は、本体に加えられる外部の衝撃が着用者の耳にそのまま伝わるが故に、耳栓の着用者が怪我をするおそれがあるという問題があり、着用者がしばらくの間他人と会話をしようとするときには、着用していた耳栓を耳から抜脱してから会話を終えた後に再び着用せねばならないため使い勝手が悪いという問題もある。
【0006】
更に、既存の耳栓は、一応着用した後には外部の音が聞き難いが故に、騒音を低減させながらも、他人との会話や特定の音を聴く必要があるところでは使用し難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2005−0033009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、着用者の耳部分の身体構造に応じて適応的に変形されることから、従来のものに比べてより多数の人々が着用し易い耳栓を提供することにある。
本発明の目的は、本体に働く外部の衝撃を緩衝することのできる耳栓を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、外部の騒音の大きさを減らしながらも、必要な音を聴くことのできる耳栓を提供することにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、外部から聞こえる音の大きさを調整することのできる耳栓を提供することにある。
【0011】
本発明の更に他の目的は、本発明による耳栓の保管及び流通が手軽に行える耳栓セットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による耳栓は、小断面部及び拡張部を有している本体と、前記小断面部の外周面に取り付けられ、耳への着用に際して外耳道の内周面と密着されて前記小断面部の外周面と前記外耳道の内周面との間を遮断するイヤパッドと、を備える耳栓において、前記小断面部と前記拡張部との間に設けられ、前記小断面部に対する前記拡張部の姿勢を調整可能にする柔軟部を備えることを特徴とする。
前記柔軟部には、外部の衝撃に対して緩衝作用を行うひだ部が設けられたことが好ましい。
【0013】
前記本体の内部に沿っては、前記小断面部、前記柔軟部及び前記拡張部を通過するボリューム調節用孔が穿孔されており、前記拡張部には、前記ボリューム調節用孔を外部から遮断したり、外部に開放したりするためのボリューム調節手段が設けられたことが好ましい。
【0014】
前記ボリューム調節手段は、外側表面に形成された回動支持部を備えて前記拡張部の端部に形成された開口に取り付けられて前記開口を閉塞し、少なくとも一部分に前記拡張部の内部空間を外部と連通させる第1の通孔が形成されている支持枠及び回動角度の調整のための取っ手を備え、前記回動支持部材に回動自在に設けられ、少なくとも一部分に回動角度に応じて前記第1の通孔と重なり合うように配置されて前記拡張部の内部空間を外部と連通させたり、前記第1の通孔との重なり合いが解除されて前記第1の通孔を閉塞したりする第2の通孔が形成されている回動部材を備えることが好ましい。
【0015】
前記支持枠の内側表面にフィルタ取付部が形成されており、前記フィルタ取付部には、ハウリングの除去及び防湿のための防湿フィルタが設けられたことが好ましい。
前記第1の通孔及び前記第2の通孔はそれぞれ複数ずつ形成されており、前記第1の通孔及び前記第2の通孔が重なり合うように配置される数が複数になるように調整可能であることが好ましい。
【0016】
本発明による耳栓セットは、本発明による一対の耳栓と、前記一対の耳栓が収容される耳栓収容部及び中央部にイヤパッドを差し込む突出部が形成されている一対のイヤパッド取付部を有する下ケースと、前記一対のイヤパッド取付部に取り付けられた少なくとも一対のイヤパッドと、前記下ケースに向かい合うように取着されて前記一対の耳栓及び前記一対のイヤパッドを取り囲んで保護する上ケースと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、本体を構成する小断面部と拡張部との間に相互間の姿勢を調整可能にする柔軟部が配備されていることから、様々な耳の身体構造を有する者に良好な着用感を提供することができる。
【0018】
本発明によれば、柔軟部、特に、柔軟部を構成するひだ部が本体に加えられる外部の衝撃を緩衝することから、着用者が怪我をする可能性を低める。
【0019】
本発明によれば、着用した状態で外部から流入する音の大きさを調整することができ、場合によって、着用した状態で他人と会話をしたり必要な音を聴いたりすることができる。
【0020】
本発明によれば、着用した状態で外部から流入する音波を遮断したり音波の量を低減させたりすることができる。
【0021】
これらに加えて、本発明によれば、ひだ部及び防湿フィルタにおいて二重にハウリングを除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明による耳栓の斜視図である。
図2図1の耳栓の分離斜視図である。
図3図1のI−Iによる断面図である。
図4図1のJ−Jによる断面図である。
図5】支持枠に形成された第1の通孔及び回動部材に設けられる第2の通孔を用いてボリュームを調節する状態を説明するための図である。
図6】本発明による耳栓を有する耳栓セットを示す断面図である。
図7図6の下ケースの断面図である。
図8図6の上ケースの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態を詳述する。
【0024】
図1は、本発明による耳栓の斜視図であり、図2は、図1の耳栓の分離斜視図であり、図3は、図1のI−Iによる断面図であり、図4は、図1のJ−Jによる断面図である。
【0025】
図1から図4に示すように、本発明による耳栓100は、小断面部110及び拡張部120を有する本体101と、本体101の小断面部110の外周面に取り付けられるイヤパッド130及び本体101の拡張部120に設けられたボリューム調節手段140を備えている。
【0026】
本体101には、小断面部110及び拡張部120の内部を通過するボリューム調節用孔102が穿孔されており、小断面部110の外周面に沿っては、イヤパッド130が取り付けられた状態から抜脱しないようにするための溝111が凹設されている。
【0027】
拡張部120の端面部には、ボリューム調節用孔102を外部と連通させる開口121が形成されている。
【0028】
本体101の小断面部110と拡張部120との間に柔軟部160が形成されている。この柔軟部160は、耳栓100を着用する者の耳部分の身体構造に応じて断面部110に対する拡張部120の姿勢を適応的に調整できるようにして楽な着用感を持たせる役割を果たすものであり、その内部にはボリューム調節用孔102が通過されている。このような柔軟部160は、図示の如く、ひだ部162を有するように形成して、本体101に働く外部の衝撃に対して緩衝作用を行うようにすることが好ましい。ひだ部162に形成されるひだの数は、約3つであることが適当であるが、増減可能である。柔軟部160にひだ部162を形成すると、内部を通過する音波の屈折にハウリングの除去の効果も期待できる。このような本体101は、ウレタン製であることが好ましい。
【0029】
イヤパッド130は、小断面部110の外周面に取り付けられるものであり、二重壁の円筒状を呈しており、内周面の内側端部に内側に突出されて溝111に係合される係合爪131を有する。このイヤパッド130は、耳に着用したときに外耳道の内周面に密着されて小断面部110の外周面と外耳道の内周面との間を遮断して役割を果たすものであり、自体弾性を有しているため外耳道に固定される。このようなイヤパッド130は、シリコン製であることが好ましい。
【0030】
ボリューム調節手段140は、開口121を介して拡張部120に取り付けられている。このボリューム調節手段140は、ボリューム調節用孔102を外部から遮断したり、外部に開放したりして外部から流入する音波の通路を大きくしたり、小さくしたり、遮断したりして、着用者が聴く音の大きさを調整可能にするためのものである。
【0031】
上述した機能を有するボリューム調節手段140は、支持枠141と、回動部材151と、を備える。支持枠141は、外側表面に形成された回動支持部142を有し、拡張部120の端部に形成された開口121に取り付けられて開口121を閉塞している。回動支持部 142の内周面は、ここに取着される回動部材151が抜脱され難いように外側に膨らんでいる形状を呈する。ある程度の力を加えて回動部材151を強制的に組み立てたり分解したりできるように回動支持部142の外側の周縁に間隔を隔てて分割溝143を形成して、内側に突出された部分をいくつかに分割することが好ましい。
【0032】
支持枠141の外周面に沿っては、開口121に固定するための環状溝144が形成されている。このような支持枠141には、少なくとも一部分に拡張部120の内部空間を外部と連通させる第1の通孔145が形成されている。好ましくは、第1の通孔145は2以上の複数が形成され、本実施形態においては、3つが同じ半径の半分の円周の上に間隔をあけて設けられており、反対側の半分の円周の上に1つが設けられて合計で4つが設けられたことを示している。場合によって、第1の通孔145は、中心を基準として対称yとなる位置にそれぞれ1つずつ2つが設けられてもよい。また、場合によって、1つのみが円形状に形成されるか、又は、長尺の長孔状に形成されてもよく、様々な形状及び面積に変更されて形成されてもよい。
【0033】
好ましくは、支持枠141の内側表面にフィルタ取付部146が形成されており、このフィルタ取付部146にハウリングの除去及び防湿のための防湿フィルタ170が設けられている。この防湿フィルタ170は、PS発泡材により製作されることが好ましい。本実施形態において、防湿フィルタ170としては、支持枠141のフィルタ取付部146に取り付けられたものを例示しているが、拡張部120の内部などその他のボリューム調節孔102の内部において本体101に固設されてもよい。
【0034】
また、支持枠141の外側表面には、目盛や段数を表示してユーザが手軽に所望の位置に取っ手152を合わせるようにする。
【0035】
回動部材151は、好ましくは、外側表面に突出された取っ手152を有する。この取っ手152は、回動部材151の回動角度の調整のためのものである。この回動部材151は、回動支持部142に回動自在に設けられている。この回動部材151の外周面は外側に膨らんでいる形状を呈しているため、大きな力を加えない限り、回動支持部142から抜脱されない。
【0036】
回動部材151には、第2の通孔153が形成されている。第2の通孔153もまた複数設けられてもよいが、場合によって1つのみ設けられてもよく、形状及び面積も種々に変更可能である。好ましくは、第2の通孔153は2つ以上の複数が小さい円形状に形成される。本実施形態において、第2の通孔153としては、取っ手152を中心としてその両側に1つずつ合計で2つが形成されたものを示している。
【0037】
上述した支持枠141及び回動部材151は、ABS樹脂製であることが好ましく、その他のプラスチック材料により製作されてもよい。
【0038】
図5は、支持枠に形成された第1の通孔及び回動部材に設けられる第2の通孔を用いてボリュームを調節する状態を説明するための図である。
【0039】
図5(a)は、第2の通孔153が第1の通孔145と全く重なり合わない状態(0段)、図5(b)は、第2の通孔153及び第1の通孔145が1つずつのみ重なり合う状態(1段)、図5(c)は、第2の通孔153及び第1の通孔145が2つずつ重なり合う状態(2段)にしてボリュームを調節する状態を示す図である。
【0040】
すなわち、本発明による耳栓100は、耳に着用した状態でも取っ手152を把持して回動部材151を回転させて、図5(a)に示すように、 外部の騒音や音を遮断したり、図5(b)に示すように、1つずつの第1及び第2の通孔145、153のみを重ね合わせて騒音や音が小さく聞こえるようにしたり、図5(c)に示すように、2つずつの第1及び第2の通孔145、153を重なり合わせて図5(b)よりも騒音や音が相対的に大きく聞こえるように調節したりする。
【0041】
図6は、本発明による耳栓を有する耳栓セットを示す断面図であり、図7は、図6の下ケースの断面図であり、図8は、図6の上ケースの断面図である。
【0042】
図6から図8に示すように、本発明による耳栓セット200は、図1から図4に基づいて説明した一対の耳栓100と、この一対の耳栓100を内部に収容して保護するためのケース180と、を有する。
【0043】
一対の耳栓100は、上述した耳栓100と同様である。
【0044】
ケース180は、下ケース181及び下ケース181と向かい合うように組み合わせられて耳栓100を取り囲んで保護する上ケース187を備える。図6及び図7に示すように、下ケース181は、一対の耳栓100が収容される耳栓収容部182及び中央部にイヤパッド130を差し込む突出部183が形成されている一対のイヤパッド取付部184を備えている。好ましくは、突出部183には、耳栓100に設けられたイヤパッド130とは異なる大きさを有するものを取り付けて、ユーザが自分の耳に合うものを選んで使用するようにすることが好ましい。
【0045】
図6及び図8に示すように、上ケース187は、下ケース181と向かい合うように組み合わせられて一対の耳栓100及び一対のイヤパッド130を取り囲んで保護し、異物がケース180の内部に入り込まないようにする役割を果たす。
【0046】
上ケース187及び下ケース181の材料としては、透明度、熱変形性、耐化学性、光沢性などに優れたスチレン−アクリロニトリル共重合(SAN:Styrene Acrylonitrile Copolymers)樹脂が好適に用いられる。
【0047】
このように、本発明による耳栓100を下ケース181及び上ケース187からなるケース180に入れると、耳栓100の保管及び流通を手軽に行うことができ、しかも、埃や異物から耳栓100を保護することができる。
【0048】
また、ケース180の内部のイヤパッド取付部184に耳栓100に設けられたものとは異なる大きさを有するイヤパッド130を取り付けておくと、ユーザが自分の耳に合うものを選らんで使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、騒音や外部の音が聞こえる度合いを調整することができ、外部の衝撃を緩衝することができ、ハウリングを除去することのできる耳栓及び耳栓セットを製造するのに用いられる可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図5(c)】
図6
図7
図8