(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6277875
(24)【登録日】2018年1月26日
(45)【発行日】2018年2月14日
(54)【発明の名称】発光装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/62 20100101AFI20180205BHJP
【FI】
H01L33/62
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-121646(P2014-121646)
(22)【出願日】2014年6月12日
(65)【公開番号】特開2016-1697(P2016-1697A)
(43)【公開日】2016年1月7日
【審査請求日】2016年7月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】特許業務法人平田国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100071526
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100145171
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩行
(72)【発明者】
【氏名】森村 由太
(72)【発明者】
【氏名】田嶌 博幸
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 優輝
【審査官】
大和田 有軌
(56)【参考文献】
【文献】
特表2008−523637(JP,A)
【文献】
特開2005−268521(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3186004(JP,U)
【文献】
特開2012−060322(JP,A)
【文献】
特開2014−107307(JP,A)
【文献】
特表2008−533716(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/141827(WO,A1)
【文献】
特開2006−344696(JP,A)
【文献】
特開昭62−299097(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0193649(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 − 33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹部を有するケースと、
前記凹部の底部に露出するように前記ケースと一体に成型され、分離された第1の領域と第2の領域を有するリードフレームと、
前記凹部の底部の、前記第1の領域と前記第2の領域の間の領域上に形成された導電ペースト膜と、
前記第1の領域と前記導電ペースト膜にそれぞれ電気的に接続される第1の電極と第2の電極を有する、フリップチップ型の第1の発光素子と、
前記第2の領域と前記導電ペースト膜にそれぞれ電気的に接続される第3の電極と第4の電極を有する、フリップチップ型の第2の発光素子と、
を有し、
前記第1及び第2の発光素子は、それぞれ個別のチップ基板を有し、
前記導電ペースト膜の、前記リードフレームの長手方向に直交する方向の幅は、前記リードフレームの長手方向の全領域において、前記第1及び第2の発光素子の、前記リードフレームの長手方向に直交する方向の幅より大である、発光装置。
【請求項2】
前記第1の電極と前記第1の領域、及び前記第3の電極と前記第2の領域が、導電ペーストを介して接続され、
前記第2の電極と前記導電ペースト膜、及び前記第4の電極と前記導電ペースト膜が、直接接続された、
請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記ケースが熱可塑性樹脂からなる、
請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記凹部の底部の、前記導電ペースト膜と接触する領域に凹凸加工が施されている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項5】
金属フレームに含まれる、分離された第1の領域と第2の領域を有するリードフレームと、凹部を有するケースとを、前記第1の領域及び前記第2の領域が前記凹部の底部に露出するように一体成型する工程と、
前記凹部の底部の、前記第1の領域と前記第2の領域の間の領域上に、導電ペースト膜を形成する工程と、
第1の電極と第2の電極及びチップ基板を有するフリップチップ型の第1の発光素子を、前記第1の電極と前記第2の電極を前記第1の領域と前記導電ペースト膜にそれぞれ電気的接続するように実装し、第3の電極と第4の電極及び前記第1の発光素子とは別個のチップ基板を有するフリップチップ型の第2の発光素子を、前記第3の電極と前記第4の電極を前記第2の領域と前記導電ペースト膜にそれぞれ電気的に接続するように実装する工程と、
前記リードフレームの前記第1の領域と前記第2の領域を前記金属フレームから切り離す工程と、
を含み、
前記導電ペースト膜を形成する工程は、前記リードフレームの長手方向に直交する幅が、前記リードフレームの長手方向の全領域において、前記第1及び第2の発光素子の、前記リードフレームの長手方向に直交する幅より大きくなるように行う、発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記第1の電極と前記第1の領域、及び前記第3の電極と前記第2の領域を、導電ペーストを介して接続し、
前記第2の電極と前記導電ペースト膜、及び前記第4の電極と前記導電ペースト膜を、直接接続する、
請求項5に記載の発光装置の製造方法。
【請求項7】
前記ケースが熱可塑性樹脂からなる、
請求項5又は6に記載の発光装置の製造方法。
【請求項8】
前記凹部の底部の、前記導電ペースト膜と接触する領域に凹凸加工が施されている、
請求項5〜7のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リードフレームと一体成型されたケース内に2つのLEDチップが実装されたサイドビュー型の発光装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の発光装置は、長手方向に分離した3つの領域を有するリードフレームを備え、そのリードフレームの両側の領域にそれぞれLEDチップが実装され、それぞれのLEDチップはボンディングワイヤーを介してリードフレームの中央の領域と接続されている。
【0003】
また、従来、LED素子が金属ペーストを介して電極端子に接続された発光装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−130008号公報
【特許文献2】特開2005−12240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的の一つは、リードフレームと一体成型されたケース内に複数の発光素子が実装された薄型の発光装置であって、発光素子に対するサイズが小さい発光装置、及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、下記[1]〜[4]の発光装置を提供する。
【0007】
[1]凹部を有するケースと、前記凹部の底部に露出するように前記ケースと一体に成型され、分離された第1の領域と第2の領域を有するリードフレームと、 前記凹部の底部の、前記第1の領域と前記第2の領域の間の領域上に形成された導電ペースト膜と、前記第1の領域と前記導電ペースト膜にそれぞれ電気的に接続される第1の電極と第2の電極を有する、フリップチップ型の第1の発光素子と、前記第2の領域と前記導電ペースト膜にそれぞれ電気的に接続される第3の電極と第4の電極を有する、フリップチップ型の第2の発光素子と、
を有し、前記第1及び第2の発光素子は、それぞれ個別のチップ基板を有し、前記導電ペースト膜
の、前記リードフレームの長手方向に直交する方向の幅は、
前記リードフレームの長手方向の全領域において、前記第1及び第2の発光素子の
、前記リードフレームの長手方向に直交する方向の幅より大
である、発光装置。
【0008】
[2]前記第1の電極と前記第1の領域、及び前記第3の電極と前記第2の領域が、導電ペーストを介して接続され、前記第2の電極と前記導電ペースト膜、及び前記第4の電極と前記導電ペースト膜が、直接接続された、前記[1]に記載の発光装置。
【0009】
[3]前記ケースが熱可塑性樹脂からなる、前記[1]又は[2]に記載の発光装置。
【0010】
[4]前記凹部の底部の、前記導電ペースト膜と接触する領域に凹凸加工が施されている、前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の発光装置。
【0011】
また、本発明の他の態様は、上記目的を達成するために、下記[5]〜[8]の発光装置の製造方法を提供する。
【0012】
[5]金属フレームに含まれる、分離された第1の領域と第2の領域を有するリードフレームと、凹部を有するケースとを、前記第1の領域及び前記第2の領域が前記凹部の底部に露出するように一体成型する工程と、前記凹部の底部の、前記第1の領域と前記第2の領域の間の領域上に、導電ペースト膜を形成する工程と、第1の電極と第2の電極及びチップ基板を有するフリップチップ型の第1の発光素子を、前記第1の電極と前記第2の電極を前記第1の領域と前記導電ペースト膜にそれぞれ電気的接続するように実装し、第3の電極と第4の電極及び前記第1の発光素子とは別個のチップ基板を有するフリップチップ型の第2の発光素子を、前記第3の電極と前記第4の電極を前記第2の領域と前記導電ペースト膜にそれぞれ電気的に接続するように実装する工程と、前記リードフレームの前記第1の領域と前記第2の領域を前記金属フレームから切り離す工程と、を含み、前記導電ペースト膜を形成する工程は、
前記リードフレームの長手方向に直交する幅が、前記リードフレームの長手方向の全領域において、前記第1及び第2の発光素子の
、前記リードフレームの長手方向に直交する幅より大きくなるように行う、発光装置の製造方法。
【0013】
[6]前記第1の電極と前記第1の領域、及び前記第3の電極と前記第2の領域を、導電ペーストを介して接続し、前記第2の電極と前記導電ペースト膜、及び前記第4の電極と前記導電ペースト膜を、直接接続する、前記[5]に記載の発光装置の製造方法。
【0014】
[7]前記ケースが熱可塑性樹脂からなる、前記[5]又は[6]に記載の発光装置の製造方法。
【0015】
[8]前記凹部の底部の、前記導電ペースト膜と接触する領域に凹凸加工が施されている、前記[5]〜[7]のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、リードフレームと一体成型されたケース内に複数の発光素子が実装された薄型の発光装置であって、発光素子に対するサイズが小さい発光装置、及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、第1の実施の形態に係る発光装置の垂直断面図である。
【
図2】
図2(a)は、ケース及び封止材が省略された発光装置の上面図である。
図2(b)は、リードフレームが切り離される前の金属フレームの上面図である。
【
図3】
図3は、比較例としての、3つの分離された領域を有するリードフレームを備えた発光装置の垂直断面図である。
【
図4】
図4(a)は、ケース及び封止材が省略された発光装置の上面図である。
図4(b)は、リードフレームが切り離される前の金属フレームの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
〔第1の実施の形態〕
(発光装置の構成)
図1は、第1の実施の形態に係る発光装置1の垂直断面図である。
【0019】
発光装置1は、凹部18を有するケース11と、凹部18の底部に露出するようにケース11と一体に成型され、分離された第1の領域10aと第2の領域10bを有するリードフレーム10と、凹部18の底部の、第1の領域10aと第2の領域10bの間の領域上に形成された導電ペースト膜14と、第1の領域10aと導電ペースト膜14にそれぞれ電気的に接続される電極12cと電極12dを有する、フリップチップ型の発光素子12と、第2の領域10bと導電ペースト膜14にそれぞれ電気的に接続される電極13dと電極13cを有する、フリップチップ型の第2の発光素子13と、凹部18内に充填され、発光素子13a及び13bを封止する封止材19と、を有する。
【0020】
発光装置1は、サイドビュー型等の薄型の発光装置であり、リードフレーム10及びケース11の平面形状は略長方形である。
【0021】
リードフレーム10は、全体またはその表面がAg、Cu、Al等の導電材料からなる。
【0022】
ケース11は、例えば、ポリフタルアミド樹脂、LCP(Liquid Crystal Polymer)、PCT(Polycyclohexylene Dimethylene Terephalate)等の熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなる。ケース11は、光反射率を向上させるための、二酸化チタン等の光反射粒子を含んでもよい。
【0023】
ケース11は、リードフレーム10を挿入した金型内に樹脂を注入して成形するインサート成型等により、リードフレーム10と一体に成型される。
【0024】
ケース11の凹部18の平面形状は略長方形であり、その略長方形の長手方向の長さを発光装置1の幅、短手方向の長さを発光装置1の厚さと呼ぶ。
【0025】
発光素子12、13は、それぞれチップ基板12a、13aと、発光層を含む結晶層12b、13bを有する発光素子である。また、発光素子12、13は、電極12c、12d、13c、13dが下側を向いたフリップチップ型の発光素子である。発光素子12、13は、例えば、LEDチップ又はレーザーダイオードチップである。
【0026】
発光素子12の電極12c、12dは、一方がn側電極で、他方がp側電極である。また、発光素子13の電極13c、13dは、一方がn側電極で、他方がp側電極である。
【0027】
導電ペースト膜14は、エポキシ樹脂等の樹脂にAu、Ag、Cu等の導電剤を混合させた導電ペーストからなる膜である。導電ペースト膜14は、ポッティング、ディスペンス、ジェットディスペンス、スタンピング等により形成することができる。
【0028】
図1に示されるように、発光素子12の電極12d、及び発光素子13の電極13cは、導電ペースト膜14に直接接続することができる。また、
図1に示される例では、発光素子12の電極12cとリードフレーム10の第1の領域10a、及び発光素子13の電極13dとリードフレーム10の第2の領域10bは、導電ペースト15を介して接続されている。この場合、導電ペーストは150℃程度の温度で硬化させることができるため、発光素子12、13の実装に、はんだ接合のような高温の処理が必要ない。このため、ケース11の材料の選択の幅が広がり、例えば、熱可塑性樹脂によりケース11を形成することもできる。
【0029】
ケース11の凹部18の底部の、導電ペースト膜14と接触する領域には、シボ加工等の凹凸加工が施されていてもよい。この場合、導電ペースト膜14のケース11への密着性が増し、例えば、導電ペースト膜14が焼結して用いるタイプの導電ペーストからなる場合であっても、焼結後のケース11からの剥がれを抑制することができる。
【0030】
封止材19は、例えば、シリコーン系樹脂やエポキシ系樹脂等の透明樹脂からなる。また、封止材19は、粒子状の蛍光体を含んでもよい。例えば、発光素子12及び13の発光色が青色であり、封止材19に含まれる蛍光体の蛍光色が黄色である場合は、発光装置1の発光色は白色になる。
【0031】
リードフレーム10の長手方向(発光装置1の幅方向)の端部、すなわち第1の領域10aと第2の領域10bの発光装置1の外側の端部は、ケース11の側壁を貫通し、ケース11外に突出している。このリードフレームの突出部分は、リードフレーム10を含む金属フレームからリードフレーム10を切り離したときの切断部分である。リードフレーム10は、ケース11と一体成型され、発光装置1が形成された後に、金属フレームから切り離される。
【0032】
図2(a)は、ケース11及び封止材19が省略された発光装置1の上面図である。
図2(b)は、リードフレーム10が切り離される前の金属フレーム16の上面図である。
【0033】
リードフレーム10の第1の領域10aと第2の領域10bは、発光装置1が形成された後、
図2(b)に点線で示される切断部17a、17bにおいて、それぞれ金属フレーム16から切り離される。前述のように、第1の領域10aの切断部17a近傍の部分と、第2の領域10bの切断部17b近傍の部分は、ケース11外に突出する。
【0034】
切断部17a、17bをリードフレーム10の長手方向(発光装置1の幅方向)の端に設けているのは、リードフレーム10の短手方向(発光装置1の厚さ方向)の端に設けると、薄さが要求されるサイドビュー型等の発光装置1の厚さが増してしまうためである。
【0035】
図3は、比較例としての、3つの分離された領域を有するリードフレーム20を備えた発光装置2の垂直断面図である。
【0036】
発光装置2は、リードフレームが第1の領域20a、第2の領域20b、及び第1の領域20aと第2の領域20bの間の第3の領域20cを含むリードフレーム20である点、並びに発光素子12、13がリードフレーム20と導電バンプ21で接続される点において、本実施の形態の発光装置1と異なる。
【0037】
図4(a)は、ケース11及び封止材19が省略された発光装置2の上面図である。
図4(b)は、リードフレーム20が切り離される前の金属フレーム26の上面図である。
【0038】
リードフレーム20の第1の領域20a、第2の領域20b、及び第3の領域20cは、発光装置2が形成された後、
図4(b)に点線で示される切断部27a、27b、27cにおいて、それぞれ金属フレーム26から切り離される。
【0039】
図4(b)に示されるように、リードフレーム20の切断部27a、27bは、発光装置2の厚さの増加を防ぐために、リードフレーム20の長手方向(発光装置2の幅方向)の端に設けられている。
【0040】
しかしながら、第1の領域20aと第2の領域20bの間に位置する第3の領域20cの切断部27cは、リードフレーム20の短手方向(発光装置2の厚さ方向)の端に設けざるを得ない。このため、発光装置2の厚さの増加を防ぐために、第3の領域20cは、凹部22を有し、切断部27c近傍の突出部が凹部22内に収まるような形状を有している。
【0041】
この第3の領域20cの凹部22が形成された領域は、凹部22の分だけ厚さが小さくなるため、発光素子12、13を実装することができない。このため、発光素子12、13は、
図3、
図4(a)に示されるように、第3の領域20cの凹部22が形成されていない端部に接続されている。
【0042】
一方、本実施の形態の発光装置1においては、リードフレーム10の第1の領域10aと第2の領域10bの間の中継領域として、リードフレームの一部ではなく、導電ペースト膜14が用いられている。当然ながら、導電ペースト膜14に凹部を形成する必要はなく、導電ペースト膜14の全領域が発光素子12、13を実装するために十分な幅を有する。このため、発光素子12と発光素子13を近接して実装させることができ、発光装置1の幅を発光装置2の幅よりも小さくすることができる。
【0043】
(発光装置の製造方法)
以下に、本実施の形態の発光装置1の製造方法の一例について説明する。
【0044】
まず、金属フレーム16に含まれる、第1の領域10aと第2の領域10bを有するリードフレーム10と、凹部18を有するケース11とを、インサート成型等により一体成型する。第1の領域10a及び第2の領域10bは、成型されたケース11の凹部18の底部に露出する。
【0045】
次に、ケース11の凹部18の底部の、第1の領域10aと第2の領域10bの間の領域上に、導電ペースト膜14を形成する。
【0046】
次に、電極12cと電極12dを有するフリップチップ型の発光素子12を、電極12cと電極12dを第1の領域10aと導電ペースト膜14にそれぞれ電気的接続するように実装する。また、電極13dと電極13cを有するフリップチップ型の発光素子13を、電極13dと電極13cを第2の領域10bと導電ペースト膜14にそれぞれ電気的に接続するように実装する。
【0047】
次に、ケース11の凹部18内に、発光素子12、13を封止するように封止材19を形成する。封止材19は、ポッティング等により形成される。
【0048】
次に、リードフレーム10の第1の領域10aと第2の領域10bをそれぞれ切断部17a、17bにおいて金属フレーム16から切り離す。
【0049】
(実施の形態の効果)
上記の実施の形態によれば、リードフレーム10と一体成型されたケース11内に複数の発光素子12、13が実装された薄型の発光装置1において、リードフレーム10と発光素子12、13の直列接続の中継領域として導電ペースト膜14を用いることにより、発光装置1の発光素子12、13に対するサイズを小さくすることができる。
【0050】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
【0051】
また、上記の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【符号の説明】
【0052】
1 発光装置
10 リードフレーム
10a 第1の領域
10b 第2の領域
11 ケース
12、13 発光素子
14 導電ペースト膜
15 導電ペースト
16 金属フレーム
17a、17b 切断部
18 凹部