特許第6278987号(P6278987)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6278987
(24)【登録日】2018年1月26日
(45)【発行日】2018年2月14日
(54)【発明の名称】ファン
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/70 20060101AFI20180205BHJP
   F04F 5/16 20060101ALI20180205BHJP
【FI】
   F04D29/70 L
   F04F5/16
【請求項の数】24
【外国語出願】
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-25705(P2016-25705)
(22)【出願日】2016年2月15日
(65)【公開番号】特開2016-148339(P2016-148339A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2016年4月13日
(31)【優先権主張番号】1502474.8
(32)【優先日】2015年2月13日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】508032310
【氏名又は名称】ダイソン テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン エドゥアルド ピート
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ライアン キング
【審査官】 松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−196383(JP,A)
【文献】 特表2012−506515(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0051884(US,A1)
【文献】 特開2004−232954(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0166224(US,A1)
【文献】 米国特許第04856968(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/70
F04F 5/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファン組立体であって、
空気入口と、空気出口と、内部を通る空気流を生成する空気流生成手段とを有する本体と、
前記本体からの前記空気流を受け入れて該空気流を放出する、前記本体に取り外し可能に取り付けられたノズルと、
前記本体及び前記ノズルに対して自由に移動できる状態で、前記ノズルと前記本体の一部との間で前記ファン組立体上に設けられた、前記空気入口の上流において前記本体の少なくとも一部を取り囲むフィルタと、を備え、
前記フィルタは、前記ノズルを前記本体から取り外した後にのみ、前記ファン組立体から取り外し可能である、
ことを特徴とするファン組立体。
【請求項2】
前記本体は、前記フィルタが着座するシートを含む、
請求項1に記載のファン組立体。
【請求項3】
前記シートは、前記フィルタを支持する上面を含む、
請求項2に記載のファン組立体。
【請求項4】
前記本体は円筒形であり、前記シートは、前記本体の長手軸と実質的に直交する、
請求項2又は3に記載のファン組立体。
【請求項5】
前記本体は、下側本体部分及び上側本体部分を含み、前記シートは、前記上側本体部分から外向きに突出する、
請求項2から4のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項6】
前記下側本体部分及び上側本体部分は、円筒形であり、前記下側本体部分の直径は、前記上側本体部分の直径よりも大きい、
請求項5に記載のファン組立体。
【請求項7】
前記シートの外縁部は、前記下側本体部分の外面と実質的に同一平面にある、
請求項6に記載のファン組立体。
【請求項8】
前記下側本体部分は、前記上側本体部分を前記下側本体部分に対して揺動させる揺動手段を含む、
請求項5から7のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項9】
前記フィルタは、管状であり、前記本体の少なくとも一部を取り囲む、
請求項1から8のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項10】
前記フィルタは、前記本体の周囲に360°に広がる、
請求項8に記載のファン組立体。
【請求項11】
前記本体は円筒形であり、前記フィルタは、前記本体の少なくとも一部の周囲に半径方向に広がる、
請求項1から8のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項12】
前記フィルタが前記シート上にある場合、前記フィルタの外面は、前記下側本体部分の外面と実質的に同一平面にある、
請求項6から8及び10のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項13】
前記フィルタは、HEPAフィルタを含むフィルタ媒体を含む、
請求項1から12のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項14】
前記フィルタは、活性炭布を含むフィルタ媒体を含む、
請求項1から13のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項15】
前記フィルタは、該フィルタのフィルタ媒体を取り囲む有孔シュラウドを含む、
請求項1から14のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項16】
前記ノズルは、該ノズルから放出された空気によって前記ファン組立体の外部からの空気が引き込まれる開口部を定める、
請求項1から15のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項17】
前記フィルタと少なくとも前記本体との間にシールを形成するシール手段をさらに備える、
請求項1から16のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項18】
前記シール手段は、前記ノズル上に設けられた少なくとも1つのシール部材を含む、
請求項17に記載のファン組立体。
【請求項19】
前記シール手段は、前記本体上に設けられた少なくとも1つのシール部材を含む、
請求項17に記載のファン組立体。
【請求項20】
前記シール手段は、前記本体上に設けられた第1のシール部材と、前記ノズル上に設けられた第2のシール部材とを含む、
請求項17に記載のファン組立体。
【請求項21】
前記シール手段は、前記フィルタ上に設けられた少なくとも1つのシール部材を含む、請求項17から20のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項22】
前記フィルタは、少なくとも2つのシール部材を含む、
請求項21に記載のファン組立体。
【請求項23】
前記本体は、前記フィルタが着座するシートを備え、下側シール部材が、前記シートに隣接して、前記フィルタの底面に対するシールを形成するために設けられる、
請求項17から22のいずれか1項に記載のファン組立体。
【請求項24】
前記ノズル上に、前記フィルタの上面に対するシールを形成するための上側シール部材が設けられる、
請求項17から23のいずれか1項に記載のファン組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファンに関する。特に、本発明は、以下に限定されるわけではないが、卓上、タワー型又は床上ファンなどの据置型又は卓上型ファンに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、従来の家庭用ファンは、軸を中心に回転するように装着された一連のブレード又は羽根と、この一連のブレードを回転させて空気流を生み出す駆動装置とを含む。この空気流の動き及び循環によって「風冷(wind chill)」又は微風が生じ、この結果、対流及び蒸発を通じて熱が散逸するので、ユーザは冷却効果を覚える。ブレードは、ファンの使用中にユーザが回転中のブレードに触れるのを防ぎながら空気流を通過させるケージ内に配置される。
【0003】
国際公開第2009/030879号には、ケージに入ったブレードを使用せずに空気を放出するファン組立体が記載されている。このファン組立体は、代わりに円筒形の基部を含み、この基部には、基部内に一次空気流を吸い込む電動式インペラと、ファンから一次空気流を放出する環状出口を含む、基部に接続された環状ノズルとが収容される。このノズルは、口部から放出される一次空気流によってファン組立体の局所環境内の空気を引き込んで一次空気流を増幅させる中央開口部を定める。
【0004】
国際公開第2010/100452号にも、同様のファン組立体が記載されている。基部内では、インペラハウジング内にインペラが存在し、インペラを駆動するモータは、インペラハウジングに取り付けられたモータバケット内に存在する。インペラハウジングは、角度を置いて離間した複数の支持体によって基部内に支持される。さらに、各支持体は、基部の内面から半径方向内向きに広がるそれぞれの支持面上に取り付けられる。インペラハウジングと基部の間に気密シールをもたらすために、インペラハウジングの外側面上には、基部の内側面に係合するリップ部シールが配置される。
【0005】
国際公開第2010/046691号にも、ファン組立体が記載されている。このファン組立体は、基部内に一次空気流を吸い込む電動式インペラを収容する円筒形の基部と、ファンから一次空気流を放出する環状空気出口を有する、基部に接続された環状ノズルとを含む。ファン組立体は、空気流から微粒子を除去するフィルタを含む。フィルタは、電動式インペラの上流に設けることができ、この場合、微粒子は、インペラを通過する前に空気流から除去される。これにより、ファン組立体に吸い込まれてファン組立体を損傷させる恐れがある破片及びほこりからインペラが保護される。或いは、電動式インペラの下流にフィルタを設けることもできる。この構成では、電動式インペラを通じて吸い込まれたあらゆる排気物質を含む空気を、ファン組立体の要素内を通過する前にフィルタ処理してきれいにした上でユーザに供給することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2009/030879号
【特許文献2】国際公開第2010/100452号
【特許文献3】国際公開第2010/046691号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、先行技術の不利点のいくつかを克服する改善されたファン組立体、又は少なくとも代わりのファン組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1の態様において、ファン組立体であって、
空気流を生成する空気流生成手段を有する本体と、
本体からの空気流を受け入れて空気流を放出する、本体に取り付け可能なノズルと、
ノズルが本体上に保持される第1の構成と、ノズルが本体から取り外せるように解除される第2の構成とを有する、本体上にノズルを解除可能に保持するノズル保持手段と、
ノズル保持手段を第1の構成から第2の構成に移行させる、ノズル上に位置する手動操作可能部材と、
を含むファン組立体を提供する。
【0009】
ノズル保持手段を第1の構成から第2の構成に移行させる手動操作可能部材を設けることにより、ノズルを本体から取り外せるように素早く容易に解除することができる。手動操作可能部材をノズル上に設けることにより、手動操作可能部材がノズルと共に持ち上げられるので、1回の動作でノズルを本体から解除して取り外すことができる。ユーザは、ノズルを解除すると、本体から引き離してノズルの掃除又は交換、或いはフィルタなどの別の部品の掃除又は交換を行うことができる。
【0010】
ノズル保持手段は、ノズルが標準状態で本体上に保持されるように第1の構成に向けて付勢される。手動操作可能部材を第1の位置に向けて付勢する付勢手段を設けることが好ましい。付勢手段は、圧縮ばねの形を取ることが有利であるが、他の形の付勢手段も本発明の範囲内で想定される。
【0011】
手動操作可能部材は、ノズル保持手段を第1の構成から第2の構成に移行させるように第1の位置から第2の位置に移動可能であることが好ましい。手動操作可能部材は、押圧可能であることが好ましい。手動操作可能部材は、ノズルの外面上に位置する、ユーザが押すことができる1又は2以上のボタンの形を取ることが有利である。本発明の実施形態では、ユーザがノズルの基部を両手で把持し、自身の親指でボタンを押しながらノズルを基部から持ち上げることができるように、ノズルの基部に直径を挟んで向かい合う2つのボタンを設けることができる。この構成は、特に簡単な取り外し方法を提供する。
【0012】
手動操作可能部材は、ファン組立体によって生成された空気流がファンの使用中に漏出するのを防ぐようにシール部材を含むことが好ましい。シール部材は、手動操作可能部材が第1の位置にある時にノズルの表面を密封することが好ましい。
【0013】
ノズル保持手段は、第1の構成において本体上にノズルを保持し、第2の構成においてノズルを本体から取り外せるように解除する、ノズル及び本体に対して移動可能な戻り止めを含むことが好ましい。ノズル保持手段の戻り止めは、ノズル上に設けられることが好ましい。戻り止めは、ノズルを本体から取り外せるように解除するために第1の位置から第2の位置に移動可能であることが好ましい。
【0014】
ノズル保持手段は、戻り止めを第1の位置に向けて付勢する付勢手段を含む。付勢手段は、ノズル保持手段を第1の構成に向けて付勢する手段と同じ付勢手段であることが有利である。或いは、追加の付勢手段を設けることもできる。戻り止めは、ノズル及び本体に対して枢動可能であることが好ましい。
【0015】
本発明の実施形態では、手動操作可能部材と戻り止めを、一端に手動操作可能部材を設け、他端に戻り止めを設けた単一要素として形成することができる。この部材をノズルに枢動自在に取り付けると、手動操作可能部材への指圧が付勢部材の付勢力に打ち勝って手動操作可能部材及び戻り止めを枢動させ、戻り止めが第2の位置に移動してノズルを本体から取り外せるようになる。
【0016】
戻り止めは、本体の外面に係合してノズルを本体上に保持するように構成されることが好ましい。戻り止めは、本体の外面の凹部に係合してノズルを本体上に保持するように構成されることが好ましい。
【0017】
ノズルは、ノズルから放出された空気によってファン組立体の外部からの空気が引き込まれる開口部を定めることが好ましい。ファン組立体は、空気入口の上流にフィルタを含むことが好ましい。
【0018】
適所にしっかりと保持されているにも関わらず、単一の動作で素早く容易に取り外すことができるノズルによってユーザ体験が向上する。とにかく容易に本体上に配置できるノズルを提供することが望ましく、従って本発明は、第2の態様において、ファン組立体であって、
入口と、出口と、内部を通る空気流を生成する空気流生成手段とを含む本体と、
本体からの空気流を受け入れて空気流を放出する、本体に取り付け可能なノズルと、
を含み、本体及びノズルが、本体上におけるノズルの位置合わせを支援するように構成された協働する傾斜面を有するファン組立体を提供する。
【0019】
協働する傾斜面は相補的であり、ノズルに接触して本体と係合する正しい位置にノズルを導く際に互いに対して摺動できるように構成される。傾斜面の配置は、本体が床又はテーブルなどの表面上に位置して傾斜面が互いに対して摺動した時に、ノズルを本体に対して回転させるようにされる。この結果、ユーザがノズルと本体を完全に位置合わせすることに依拠せずにノズルを基部上にドッキングさせる「自己ねじれ」式ドッキング機構がもたらされる。
【0020】
傾斜面は、波状であることが好ましい。本明細書で使用する「波状の」という用語は、複数の山と谷を有する曲がりくねった波のような表面を示す。
【0021】
本体上の協働する傾斜面は、本体の上端部を含むことが好ましい。ノズル上の協働する傾斜面は、ノズルの基部の流路内に位置する表面を含むことが好ましい。
【0022】
本体は、円筒形であることが好ましいが、楕円形の本体も同様に機能することができる。
【0023】
ノズルは、ノズルを本体上に保持するためのノズル保持手段を有することが好ましい。本体の外面は、ノズル保持手段の一部を収容するための凹部を含むことが好ましい。
【0024】
傾斜面は、対向する山と谷の対を定めることが好ましい。凹部は、山に位置することが好ましい。傾斜面は、直径を挟んで向かい合う1対の山と、直径を挟んで向かい合う1対の谷とを含むことが好ましい。
【0025】
ファン組立体は、空気入口の上流にフィルタを含むことが好ましく、従って本発明は、第3の態様において、ファン組立体であって、
空気入口と、空気出口と、内部を通る空気流を生成する空気流生成手段とを有する本体と、
本体からの空気流を受け入れて空気流を放出する、本体に取り外し可能に取り付けられたノズルと、
本体及びノズルに対して自由に移動できる状態でファン組立体のノズルと本体の一部との間に拘束された、空気入口の上流において本体の少なくとも一部を取り囲むフィルタと、
を含み、フィルタは、ノズルを本体から取り外した後にのみファン組立体から取り外すことができるファン組立体を提供する。
【0026】
ノズルを本体に取り付けると、フィルタは、適所にしっかりと保持されるが、本体にもノズルにも接続されない。本明細書で使用する「接続される」という用語は、ある程度の相互連結又は相互係合を意味し、フィルタが本体及びノズルに接触していることを含む。フィルタは、本体及びノズルに対して自由に移動できるので、緩く嵌め込まれていると考えることができる。フィルタは、単純に本体上に低下させた後に、ノズルと基部との係合によって適所に固定することができる。フィルタを適所に下げる以外に、フィルタと本体との間の接続を行う必要はない。これにより、フィルタの便利かつ容易な取り付け及び取り外し方法がもたらされる。
【0027】
本体は、フィルタを支持するシートを含むことが好ましい。シートは、フィルタを支持する上向きの面を含むことが好ましい。シートは、本体の長手軸と実質的に直交することが好ましい。
【0028】
本体は、下側本体部分及び上側本体部分を含み、シートは、上側本体部分から外向きに突出することが好ましい。本体を通る空気流を生成する空気流生成手段は、上側本体部分内に配置されることが有利であり、空気流生成手段を制御する制御回路は、下側本体部分内に配置されることが有利である。下側本体部分は、上側本体部分を下側本体部分に対して回転させる回転手段も含むことが好ましい。上側本体を回転させる回転手段は、上側本体を下側本体に対して左右に揺動させる揺動機構を含むことが好ましい。
【0029】
下側本体部分の直径は、上側本体部分の直径よりも大きいことが好ましい。シートの外縁部は、下側本体部分の外面と実質的に同一平面にあることが好ましい。フィルタは、本体上に配置された時にシート上に載置されることが好ましく、フィルタの外面は、下側本体部分の外面と実質的に同一平面にあることが好ましい。
【0030】
ファン組立体は、フィルタの下流面と本体の空気入口との間に流路を定めるように、フィルタと少なくとも本体との間にシールを形成するシール手段をさらに含むことが好ましい。
【0031】
シール手段は、フィルタとファン組立体の他の部品との間にシールを形成できるように設けられることが好ましく、従って本発明は、第4の態様において、
空気入口と、空気出口と、内部を通る空気流を生成する空気流生成手段とを有する本体と、
本体からの空気流を受け入れて空気流を放出するノズルと、
上流面及び下流面を有する、空気入口の上流のフィルタと、
フィルタを支持する上向きの面を有する、本体上のシートと、
フィルタの下流面と空気入口との間に流路を定めるようにフィルタと本体との間にシールを形成するシール手段と、
を含むファン組立体を提供する。
【0032】
本体に入り込んだ空気は、全て確実にフィルタを通過することが重要である。これにより、本体に入り込んだ空気流から粒子状物質が容易に除去され、このことは、ファン組立体の内部動作と、ノズルから放出された空気流が微粒子状物質を含まないことを確実にすることにとって有益である。これにより、ファンが存在する空間内の空気から不純物を除去することができる。これを効果的に行うには、本体に入り込んだ空気が確実に全てフィルタを通過することが重要である。このことは、フィルタの下流面と本体の空気入口との間に流路を定めるシール手段を設けることによって実現される。ファン組立体が本体に空気を吸い込むと、空気はフィルタを通じて吸い込まれる。
【0033】
シール手段は、ノズル上に設けられた少なくとも1つのシール部材を含むことが好ましい。シール手段は、本体上に設けられた少なくとも1つのシール部材を含むことが好ましい。シール手段は、本体上に設けられた第1のシール部材と、ノズル上に設けられた第2のシール部材とを含むことが好ましい。シール手段は、フィルタ上に設けられた少なくとも1つのシール部材を含むことが好ましい。フィルタが少なくとも2つのシール部材を含むことがさらに好ましい。
【0034】
フィルタは、本体の長手軸と実質的に直交して延びるシート上に支持されることが好ましい。上向きの面は、本体の長手軸から離れて下向きに傾斜することが好ましい。シートに隣接して、フィルタの底面に対するシールを形成する下側シール部材を設けることが好ましい。ノズル上には、フィルタの上面に対するシールを形成する上側シール部材を設けることが好ましい。シール手段は、環状であることが好ましい。
【0035】
フィルタは、空気入口の上流に設けられることが望ましく、従って本発明は、第5の態様において、ファン組立体であって、
空気入口と、空気出口と、内部を通る空気流を生成する空気流生成手段とを有するとともに、下側本体部分と、下側本体部分に対して回転自在な上側本体部分とを有する本体と、
本体からの空気流を受け入れて空気流を放出するノズルと、
空気入口の上流のフィルタと、
上側本体部分が回転した時に、フィルタが下側本体部分に対して回転するようにフィルタを支持するための、上側本体部分上のシートと、
を含み、シートは、フィルタを支持する上向きの面を有するファン組立体を提供する。
【0036】
上側本体は、下側本体に対して回転できるので、フィルタは、シートによって上側本体部分上に支持されることが有利である。フィルタが正しく機能するには、フィルタの下流面と本体の空気入口との間に流路を定めるために、フィルタをファン組立体に対して密封することが必要である。シートには、フィルタとの間に密封係合を形成するシールを設けることが好ましい。フィルタは、上側本体部分上に支持されると、上側本体部分と共に回転することができてシールの邪魔にならない。しかしながら、フィルタを下側本体部分上に支持した場合、上側本体部分が回転した時に、シールの少なくとも1つが本体に引きずられるようになる。これにより、周囲に空気が漏れてフィルタを迂回してしまう可能性が高まるので望ましくない。
【0037】
シートは、上側本体部分の長手軸と実質的に直交することが好ましい。下側本体部分及び上側本体部分は円筒形であり、シートは、上側本体部分から半径方向に突出することが好ましい。下側本体部分の直径は、上側本体部分の直径よりも大きいことが好ましい。上側本体部分及び下側本体部分には他の形状も想定され、例えば、正方形、長方形、三角形、或いは他の規則的形状又は不規則な形状とすることができる。下側本体部分の外縁部は、上側本体部分の外縁部を越えて広がることが好ましい。
【0038】
シートは、上側本体部分から半径方向に突出することが好ましい。シートの外縁部は、下側本体部分の外面と実質的に同一平面にあることが好ましい。
【0039】
下側本体部分は、上側本体部分を下側本体部分に対して回転させる回転手段を含むことが好ましい。上側本体部分を回転させる回転手段は、揺動機構を含むことが好ましい。
【0040】
フィルタは管状であり、本体の少なくとも一部を取り囲むことが好ましい。フィルタは、本体の周囲360°に広がることが好ましい。或いは、フィルタは、本体の少なくとも一部の周囲に半径方向に広がることが好ましい。
【0041】
フィルタがシート上に存在する場合、フィルタの外面は、下側本体部分の外面と実質的に同一平面にあることが好ましい。これにより、フィルタと下側本体部分が流線型の輪郭を有するようになるので、さらに見た目に美しい製品がもたらされる。ノズルを本体に取り付けた時には、フィルタの外面がノズルの基部の外面と実質的に同一平面にあることがさらに好ましい。この場合も、ファン組立体にフィルタを組み込む支援となり、フィルタと下側本体部分が連続的な外面を形成するので、視覚的に魅力的な外観がもたらされる。
【0042】
シートは、上側本体部分の長手軸と実質的に直交して延びる第1の部分と、長手軸に対して下向きに傾斜する第2の部分とを含むことが好ましい。フィルタは、下面上に複数の楔形突起を含むことが好ましい。これらの楔形突起は、フィルタの周辺部の周囲に角度を置いて離間することが好ましい。楔形突起は、フィルタの外縁部から長手軸に向かって上向き及び内向きにテーパ状であることが好ましい。フィルタを本体上に配置した時には、フィルタが本体の中心にくるように楔形突起がシートの傾斜面と協働する。楔形突起の協働面と傾斜面は、本体の基部が位置する表面と実質的に平行な位置においてフィルタが自力で効果的に本体の中心にくるように互いに対して摺動する。
【0043】
フィルタは、HEPAフィルタを含むフィルタ媒体を含むことが好ましい。フィルタは、活性炭布フィルタを含むフィルタ媒体を含むことが好ましい。フィルタ媒体は、フィルタ媒体の利用可能な表面積を増大させるためにプリーツ型であることが好ましい。フィルタは、フィルタのフィルタ媒体を取り囲む有孔シュラウドを含むことが好ましい。シュラウドは、例えば輸送中にフィルタ媒体を損傷から保護する役割を果たし、大型の微粒子がフィルタ媒体に接触するのを防ぐようなサイズの開口部も含む。また、シュラウドは、ファン組立体の本体及びノズルを補完する魅力的な外面をフィルタに提供する。
【0044】
ファン組立体は、フィルタを支持するシートを含むことが好ましく、従って本発明は、第6の態様において、ファン組立体であって、
空気入口と、空気出口と、内部を通る空気流を生成する空気流生成手段とを有する本体と、
本体からの空気流を受け取って空気流を放出するノズルと、
空気入口の上流のフィルタと、
フィルタを支持する上向きの面を含む、本体上のシートと、
を含むファン組立体を提供する。
【0045】
シートは、本体の長手軸と実質的に直交することが好ましい。
【0046】
本体は、円筒形であることが好ましい。シートは、本体から半径方向に突出することが好ましい。上向きの面は、本体の長手軸から離れて下向きに傾斜することが好ましい。
【0047】
シートは、長手軸と実質的に直交して本体から半径方向に突出する第1の部分と、長手軸から離れて下向きに傾斜する第2の部分とを含むことが好ましい。本体は、下側本体部分及び上側本体部分を含み、シートは、上側本体部分から半径方向に外向きに突出することが好ましい。
【0048】
下側本体部分の直径は、上側本体部分の直径よりも大きいことが好ましい。シートの外縁部は、下側本体部分の外面と実質的に同一平面にあることが好ましい。フィルタがシート上に存在する場合、フィルタの外面は、下側本体部分の外面と実質的に同一平面にあることが好ましい。
【0049】
下側本体部分は、上側本体部分を下側本体部分に対して回転させる回転手段を含むことが好ましい。上側本体部分を回転させる回転手段は、揺動機構を含むことが好ましい。
【0050】
フィルタは、下面上に複数の楔形突起を含むことが好ましい。楔形突起は、フィルタの外縁部から長手軸に向かって上向き及び内向きにテーパ状であることが好ましい。楔形突起は、フィルタの周辺部の周囲で角度を置いて離間することが好ましい。フィルタを本体上に配置した時には、フィルタが本体の中心にくるように楔形突起がシートの傾斜面と協働する。楔形突起の協働面と傾斜面は、本体の基部が位置する表面と実質的に平行な位置においてフィルタが自力で効果的に本体の中心にくるように互いに対して摺動する。
【0051】
本発明は、第7の態様において、ファン組立体であって、
空気入口と、空気出口と、内部を通る空気流を生成する空気流生成手段とを有し、空気流生成手段を制御する制御回路を収容する下側本体部分と、空気流生成手段を収容する上側本体部分とを含む本体と、
本体からの空気流を受け入れて空気流を放出するノズルと、
を含み、下側本体部分は、内側キャビティを取り囲む外側キャビティを定める外壁及び内壁を有し、制御回路は、内壁に取り囲まれた内側キャビティ内に位置するファン組立体を提供する。
【0052】
下側本体部分の内側キャビティ内に制御回路を設けることにより、制御回路の様々な要素が、ファン組立体に例えば水などの流体が浸入することによって引き起こされる損傷から保護される。流体は、例えばこぼれることによってファン組立体と接触した場合、ファン組立体の外面から流出する可能性が高い。しかしながら、流体は、ファン組立体の下側本体に何とか浸透した場合でも、制御回路のいずれの要素とも接触できない外側キャビティ内に収集される。
【0053】
外側キャビティは、外壁と内壁の間に位置する床面を含むことが好ましい。床面は、複数の排水穴を含むことが好ましい。排水穴は、流体が外側キャビティから出るための通路を提供し、従って外側キャビティが満たされて溢れるのを防ぐ。排水穴は、外側キャビティの周囲で角度を置いて離間することが好ましい。
【0054】
床面は、内壁から外壁に向かって下向きに傾斜することが好ましい。排水穴は、外壁に隣接して配置されることが好ましい。この配置は、外側キャビティ内のあらゆる流体を排水穴の方に向けることによって排水を支援する。
【0055】
外壁及び内壁は、環状であることが好ましい。内壁は、外壁よりも高いことが好ましい。内壁の上端部は、上側本体部分の下面に隣接して終端することが好ましい。
【0056】
内壁の内面から外壁の外面には、制御回路からの電源ケーブルを運ぶ通路が設けられることが好ましい。電源ケーブルを通路に密封して内側キャビティ内に流体が浸入するのを防ぐシール部材を設けることが好ましい。
【0057】
本体の底面には、ファン組立体を支持する複数の脚部を設けることが好ましい。脚部は、例えば床面又はテーブル面などのファン組立体が支持される面の上方に底面を持ち上げる役割を果たす。これにより、排水穴からの出口が支持面によって塞がれず、流体が外側キャビティから排水穴を通じて確実に自由に流出できるようになる。
【0058】
フィルタは、空気入口の上流に、本体の少なくとも一部を取り囲んで設けられることが好ましい。
【0059】
ファン組立体は、上側本体を下側本体に対して回転させる回転手段を含むことが好ましい。上側本体を回転させる回転手段は、揺動機構を含むことが好ましい。上側本体部分を回転させる回転手段は、下側本体部分の外側キャビティ内に位置することが好ましい。これにより、制御回路と同様に、下側本体部分に浸入する流体によって引き起こされる損傷から回転手段が保護される。
【0060】
本発明の第1の態様に関連して上述した特徴は、本発明の第2の態様〜第7の態様の各々にも等しく適用可能であり、逆もまた同様である。
【0061】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい特徴をほんの一例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1】ファンの正面斜視図である。
図2】ファンの正面図である。
図3】ファンの側面図である。
図4図2の線A−Aに沿って切り取ったファンの側面断面図である。
図5a図3の線B−Bに沿って切り取ったファンの、ノズルが本体に係合した正面断面図である。
図5b図3の線B−Bに沿って切り取ったファンの、ノズルが本体から解除された正面断面図である。
図6】ファンの基部の正面斜視図である。
図7】ファンの基部の側面断面図である。
図8】ファンの基部の正面断面図である。
図9】基部から取り外したノズルを下方から見た斜視図である。
図10】基部から取り外したノズルの下面図である。
図11】ファンの下側本体部分の上面図である。
図12】ファンから取り外したフィルタの斜視図である。
図13】ファンの本体に取り付けられたフィルタの斜視図である。
図14】フィルタを下方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
図1図3は、ファン10の外観図であり、図4及び図5は、それぞれ図2の線A−A及び図3の線B−Bを通じた断面図である。図4及び図5では、ファン10の残り部分をより明確にするためにノズルの上部を省略している。概観では、このファンは、本体12と、本体12上に取り付けられた取り外し可能なフィルタ14と、本体12に取り付けられた環状ノズル16とを含む。フィルタ14は、本体12から半径方向外向きに広がる環状フランジ54に載置され、ノズル16の存在によって本体からの取り外しが防がれる。ファン10からフィルタ14を取り外すには、まずノズル16を取り外さなければならない。
【0064】
環状ノズル16は、ファン10から一次空気流を放出するための空気出口18を有し、出口18から放出された空気によってファン組立体10の外部からの空気を引き込むボア19又は開口部を定める。本体12は、ユーザがファン10の動作を制御できるようにするユーザインターフェイスをさらに含む。ユーザインターフェイスは、ユーザによるファン10の操作を可能にするユーザ操作可能ボタン20を含む。ファン10は、ファン10の動作を制御するための遠隔制御ユニットを有することもできる。遠隔制御ユニットは、複数のユーザ操作可能ボタンを含むことができ、未使用時にはノズル16上に有利に取り付けることができる。様々な取り付け機構が想定されるが、1つの実施形態では、遠隔制御ユニットに、ノズル16内に収容された対応する磁石に付着する磁石を設けることができる。
【0065】
ノズル16は、細長い環形状を有する。ノズル16は、環状の内壁30の周囲に延びる外壁28を含む。この例では、壁部28、30の各々が別個の部品で形成される。各壁部28、30は、前端部及び後端部を有する。外壁28の後端部は、内壁30の後端部に向かって内向きに湾曲してノズル16の後端部を定める。内壁30の前端部は、外壁28の前端部に向かって外向きに折れ曲がってノズル16の前端部を定める。外壁28の前端部は、内壁30の前端部に位置するスロットに挿入され、スロットに導入された接着剤を用いて内壁30に接続される。内壁30は、軸Xを中心に広がってノズル16のボア19を定める。
【0066】
内壁30は、その外面、すなわちボア19を定める面が複数の部分を有するように成形される。内壁30の外面は、ファン10から放出された空気が口部18によって向けられる、口部18に隣接して位置する凸状のコアンダ面32と、コアンダ面32の下流に位置するディフューザ面34と、ディフューザ面34の下流に位置するガイド面36とを有する。ディフューザ面34は、ファン10から放出された空気の流れを支援するように、開口部19の中心軸Xから離れるにつれてテーパ状になるように構成される。ガイド面36の下流には、視覚的に魅力的なテーパ面38が位置する。
【0067】
外壁28の後端部は、内壁30の後端部と重なるように成形されて、外壁28の内面と内壁30の外面との間にノズル16の空気出口18又は口部を定める。空気出口18は、好ましくは軸Xの周囲で実質的に一定な、0.5〜5mmの範囲の幅を有するスロットの形を取る。外壁28と内壁30の重複部分は実質的に平行であり、内壁30のコアンダ面32上に空気を向けるように構成される。
【0068】
外壁28及び内壁30は、空気出口18に空気を運ぶための内部通路44を定める。内部通路44は、ノズル16のボア19の周囲に延びる。ノズル16は、ノズル16の内部通路44の湾曲部分から実質的に空気が漏れないように、各々がノズル16の頂部及び底部の湾曲部分において外壁28と内壁30との間にシールを形成する2つの湾曲したシール部材112をさらに含む。従って、口部18は、各々が中央開口部19のそれぞれの長辺上に位置する2つの細長い出口を有すると考えることができる。
【0069】
一次空気流を口部18内に向けるために、ノズル16は、各々が空気流の一部を口部18に向ける複数の固定ガイドベーン120を内部通路44内に含む。ガイドベーン120は、ノズル16の外壁28の内面と一体化される。ガイドベーン120は、空気流が口部18に向けられた時に空気流の有意な速度損失が生じないように湾曲する。ガイドベーン120は、実質的に垂直方向に整列するとともに均等に離間して複数の通路を間に定め、これらを通じて口部18内に空気が向けられる。ガイドベーン120の均一な間隔は、口部18の部分の長さに沿って実質的に均等な空気流の分布をもたらす。
【0070】
ガイドベーン120は、外壁28の内面と内壁30の外面との重複部分を離して付勢するように、各ガイドベーン120の一部がノズル16の内壁30の外面に係合するように成形されることが好ましい。これにより、口部18の各部分の長さに沿って各出口の幅を実質的に一定レベルに維持する支援を行うことができる。やはり外壁28の内面と内壁30の外面との重複部分を離して付勢し、出口18の幅を所望のレベルに維持するために、口部18の各部分の長さに沿って追加のスペーサを設けることもできる。
【0071】
外壁28は、本体12からの一次空気流を受け取るための空気入口42を提供する開いた下端部を有する、本体12の開いた上端部に接続された基部40を含む。
【0072】
ノズル16の基部40には、その内周面の周囲に延びるシール部材130が設けられる。シール部材130は、環状のゴムシールであり、ノズル16の基部40内に位置する支持部材132に取り付けられる。支持部材132は、それ自体が環状であって空気入口42を取り囲み、例えば複数のねじによってノズル16の基部40に取り付けられる。
【0073】
図6図8で最も良く分かるように、本体12は、実質的に円筒形の下側本体部分52上に取り付けられた実質的に円筒形の主本体部分50を含む。主本体部分50及び下側本体部分52は、プラスチック材料で形成されることが好ましい。主本体部分50は、下側本体部分52よりも小さな外径を有し、主本体部分50の下側部分からは、環状フランジ54が半径方向に広がって、環状フランジ54の外縁部が下側本体部分52の外面と実質的に同一平面を成すようになる。環状フランジ54は、主本体部分50から垂直方向に離れて延びる第1の部分54aと、第1の部分54aから下向きに離れてテーパ状になる第2の部分54bとを含む。主本体部分50の周囲には、主本体部分50と環状フランジ54の接合部に環状シール56が設けられる。環状シール56は、ゴム材料から形成できることが好都合であり、環状フランジ54の第1の部分54aと、主本体部分50から半径方向に広がる環状リブ60とによって定められた環状溝58に収容される。
【0074】
ファン10は、ノズル16を本体12上に解除可能に保持する機構を含む。図5aには、ノズル16が本体12上に保持されている時の機構の第1の構成を示し、図5bには、ノズル16を本体12から解除した時の機構の第2の構成を示す。ノズル16を本体12上に解除可能に保持する機構は、ノズル16の直径を挟んだ向かい側に位置する1対の戻り止め200を含む。各戻り止め200は、ノズル16を本体12上に保持する展開位置と、ノズル16を本体12から取り外すことができる収容位置との間で枢動自在に動くことができる。ノズル16内には、戻り止め200を展開位置に向けて付勢する圧縮ばねなどの弾性要素204が存在する。
【0075】
ノズル16は、ノズル16を本体上に保持する展開位置と、ノズル16を本体12から取り外すことができる収容位置との間で戻り止め200を移動させる、直径を挟んで向かい合う2つの手動式作動ボタン202を含む。ボタン202は、戻り止め200が展開位置にくる第1の位置から戻り止め200が収容位置にくる第2の位置に枢動するようにノズル16に取り付けられる。ボタン202の第1及び第2の位置は、図5a及び図5bにそれぞれ示している。ボタン202は、ボタン202の背後に設けられてボタン202を第1の位置に付勢する弾性要素204によって第1の位置に付勢される。弾性要素204の強度は、ユーザが自身の指でノズル16を握って押圧することによって付勢力に打ち勝つように選択される。ノズル16上にボタン202を設ける利点は、ノズル16を本体12から1回のステップで素早く容易に解除して取り外すことができる点にある。ユーザは、ノズル16を把持し、ボタン202を押圧し、ノズル16を基部12から離して持ち上げるだけでよい。
【0076】
ノズル16の基部40は、直径を挟んで向かい合う2つの開口部206を含み、開口部206の直径は、ボタン202が開口部206内に突出できるように、ボタン202の直径よりもわずかに大きい。ボタン202の周囲には、ボタン202が第1の位置にある時に、開口部206の周囲を取り囲む基部40の内壁と密封係合するように付勢されるゴムシール208がボタン202を取り囲んで設けられる。これにより、ファン10の使用中に開口部206から空気が流出するのを防ぐ。
【0077】
図5a、図5b及び図6で最も良く分かるように、基部12の主本体部分50の外面は、直径を挟んで向かい合う1対の凹部210を含む。戻り止め200は、展開位置にある時に、基部12の主本体部分50の外面上の凹部210と係合して、例えばユーザがノズル16を把持することによってファン組立体10を持ち上げた場合に、ノズル16が本体12から引き抜かれるのを防ぐ。ユーザがボタン202を押圧すると、戻り止め200が展開位置から収容位置に移動する。収容位置では、戻り止め200が凹部210と係合せず、従ってノズル16を本体12から取り外すことができる。
【0078】
次に、図6図10を参照すると、ノズル16の基部40及び基部12の主本体部分50は、ノズル16を基部12上に容易に位置決めできるように協働する相補的特徴部を含む。ノズル16の基部40は、空気入口42を取り囲む環状流路134を含む。環状流路134は、外側環状壁148及び内側環状壁150によって定められる。外側環状壁148及び内側環状壁150は、ノズル16から下向きに垂下し、内側環状壁150は、外側環状148を越えて延び、ノズル16を本体12上に配置した時に、基部12の主本体部分50内に延びるようになる。環状流路134は、下から見た時に、直径を挟んで向かい合う2つの低点136a、136bと、直径を挟んで向かい合う2つの高点138a、138bとを有するように波状の輪郭を有する。環状流路134の低点136a、136bは、低点136a、136bを二等分する線が高点138a、138bを二等分する線と直交するように高点138a、138bからオフセットされる。環状流路134の低点136a、136bは、ノズル16上のボタン202と整列する。ノズル16の後半分では、環状流路134の幅を横切って2つのリブ140が延び、以下でさらに詳述するように、ノズル16を基部12上に正確に嵌め込む支援を行う役割をさらに果たす。
【0079】
基部12の主本体部分50は、主本体部分12の側壁を定める外側ケーシング24を含む。主本体部分50は円筒形であり、外側ケーシング24の上端部26は、直径を挟んで向かい合う2つの高点142a、142bと、直径を挟んで向かい合う2つの低点144a、144bとを有するように波状の輪郭を有する。外側ケーシング24の上端部26の高点142a、142bは、高点142a、142bを二等分する線が低点144a、144bを二等分する線と直交するように外側ケーシング24の上端部26の低点144a、144bからオフセットされる。図10で最も良く分かるように、外側ケーシング24の後部には、上端部26から下向きに垂下する位置決めノッチ146が設けられる。外側ケーシング24の外面上の凹部210は、上端部26の高点142a、142bに隣接する。
【0080】
ノズル16を基部12に取り付けられる際には、ノズル16が確実に正しい方向を向くようにすることが重要である。基部12に対するノズル16の不正確な取り付けを防ぐために、ノズル16の後部には、環状流路134を横切って延びるリブ140が設けられる。リブ140は、外側ケーシング24の上端部26の後部に設けられたノッチ146内に収容されて、ノズルが正しい配向でしか嵌め込まれないことを確実にするように構成される。ノズル16を正しくない位置に取り付けようとした場合、リブ140が外側ケーシング24の上端部26に当接して、ノズル16が基部12内にさらに挿入されるのを防ぐので上手くいかない。
【0081】
ノズル16の後部が基部12の後部と確実に整列するように注意すれば、ノズル16が基部12上に低下して、外側ケーシング24の外面上でボタン202が戻り止め200と大まかに整列する。外側ケーシング24の波状の上端部26は、ノズル16の基部40の環状流路134に収容されるように構成される。上端部26の波状面と環状流路134の波状面は、外側ケーシング24の高点142a、142bが外側ケーシングの低点136a、136b内に収容されるように補完し合う。同様に、外側ケーシング24の低点144a、144bは、環状流路134の高点138a、138bと整列する。これらの表面は、外側ケーシング24の波状の上端部26が、正しい位置に受け入れられるまで環状流路134の波状面上を摺動できるような相補的性質を有する。上端部26が環状流路134に対して摺動すると、ノズル16は、ノズル16及び基部12の長手軸を中心に回転するようになる。これにより、ユーザがノズル16を基部12上に正確に位置合わせすることに依拠しない便利な位置決め機構が実現される。
【0082】
次に、図6図8を参照すると、主本体部分50は、本体12の外側ケーシング24内に形成された複数の開口部の形の空気入口22を含み、ここを通じて一次空気流が外部環境から本体12に吸い込まれる。この実施形態では、空気入口22が、本体12の外側ケーシング24の、主本体部分50によって定められる部分に形成されたアレイ状の開口部を含む。或いは、空気入口22は、外側ケーシング24に形成された窓内に取り付けられた1又は2以上のグリル又はメッシュを含むこともできる。主本体部分50は、(図示のように)上端部がノズル16の基部40に接続するように開いており、本体12からノズル16への一次空気流の搬送を可能にする。空気入口22の下方に位置する主本体部分50の下面には、好ましくは音響発泡材料である吸音材料23が裏打ちされて、ファン10の動作中に発生する騒音を抑える。
【0083】
下側本体部分52は、上述したユーザインターフェイスと、ユーザインターフェイスの操作に応答してファン10の様々な機能を制御するための、大まかに符号62で示す制御回路とを含む。下側本体部分52は、主本体部分50を下側本体部分52に対して揺動させるための機構も収容する。揺動機構の動作は、ユーザが遠隔制御ユニット上の適当なボタンを押圧することに応答して制御回路62によって制御される。下側本体部分52に対する主本体部分50の各揺動サイクルの範囲は、60°〜120°であることが好ましく、この揺動機構は、毎分約3〜5回の揺動サイクルを実行するように構成される。下側本体部分52に形成された開口部を通じて、ファン10に電力を供給するための商用電力ケーブル64が延びる。
【0084】
次に図11を参照すると、下側本体部分52は、下側本体部分52の外側円筒面を定める外壁53、及び内壁55を含むことが分かる。外壁53と内壁55の間には、第1のキャビティ57が定められる。内壁は環状であり、制御回路62及び揺動機構などの下側本体部分52の電気部品を全て含む内側キャビティ59を定める。キャビティ57は、水又はその他の液体が基部12内に浸入した場合に、下側本体部分52の電気部品を保護する。ファン10がこぼれた飲み物などの液体に接触した場合、基部12に浸透した全ての水は流路57内に収容され、内側キャビティ59に入り込んで制御回路62などの下側本体部分52の電気部品に接触することが防がれる。第1のキャビティ57の床面43には、排水穴41が設けられる。排水穴41は、第1のキャビティ内に収集されたあらゆる水を下側本体部分52からファン組立体10が支持される表面上に流出させる出口を提供する。図8で最も良く分かるように、床面43は、下側本体部分52の長手軸から離れて外向き及び下向きに傾斜して、液体の流れを排水穴41の方に向ける。図7及び図8で最も良く分かるように、下側本体部分52は、ファン組立体を床又はテーブルなどの表面上に支持する脚部89を含む。脚部89は、排水穴41から排出された液体の流路をもたらすために、ファン組立体10が支持される表面の上方に床面43を持ち上げる。第1のキャビティ57内には、電源ケーブル64を制御回路62から離して運ぶための通路87が設けられる。通路87は、電源ケーブル64が第1のキャビティ57内の液体に接触しないことを確実にし、通路87と電源ケーブル64の間には、液体の浸入を防ぐためのシールが設けられる。
【0085】
次に、図12図14を参照すると、本発明によるフィルタ14を示している。フィルタ14は、管状のバレル型フィルタであり、2層構造のフィルタ媒体を含む。本発明の範囲では、フィルタ媒体のあらゆる数の異なる組み合わせが想定されるが、フィルタ14は、活性炭布の内層162を取り囲むプリーツ型HEPAフィルタの外層160を含む。2つの層160、162は、断面が概ねU字形の環状部材である上端部及び下端部キャップ164、166によって封入される。フィルタ14は、フィルタ媒体を取り囲んでファン10の使用時にはフィルタ14の空気入口170としての役割を果たすアレイ状の開口部を含む管状プラスチック部材の形態の有孔シュラウド168をさらに含む。或いは、シュラウド168の空気入口170は、シュラウド168の窓内に取り付けられた1又は2以上のグリル又はメッシュを含むこともできる。本発明の範囲において別のパターンの空気入口アレイが想定されることも明らかである。
【0086】
図14で最も良く分かるように、シュラウド168は、シュラウド168及び下端部キャップ166を離間して保持するようにこれらに接着された接続リング172によって下端部キャップ166に接続される。シュラウド168は、例えば輸送中にフィルタ媒体を損傷から保護するとともに、ファン10の全体的な外観に調和する視覚的に魅力的な外面をフィルタ14にもたらす。シュラウド168は、フィルタ14の空気入口170を定め、アレイ状の開口部は、大型の微粒子がフィルタに入り込んでフィルタ媒体を閉塞又は別様に損傷するのを防ぐようなサイズを有する。
【0087】
接続リング172の下面174には、複数の角度を置いて離間した楔形突起176が設けられる。楔形突起176は、接続リング172の外周からその長手軸に向かって内向き及び下向きに傾斜する。フィルタ14は、ファン10の他のいずれの部品にも連結されず、従って緩く嵌め込まれていると考えることができる。フィルタは、ファン10の基部12上に配置した際には環状フランジ54に載置され、楔形突起176は、フィルタ14が基部12上の中心に位置する支援となるように、環状フランジ54のテーパ状の第2の部分54bと協働する。楔176は、ファン10が着座する表面とフィルタ14とが実質的に平行になるまでテーパ部分54b上を摺動する。揺動機構が作動して主本体部分50を下側本体部分52に対して揺動させると、フィルタ14は、主本体部分50と共に移動する。
【0088】
上述したように、フィルタ14は、ファン10の基部12上に配置されると、環状フランジ54上に着座する。環状シール56は、フィルタ14の下端部キャップ166に対するシールを形成して、フィルタ14の底部と基部12の間における空気の漏れを防ぐ。フィルタ14は、インペラ80によって主本体部分50内に吸い込まれた空気が主本体部分50に入り込む前にフィルタ処理されるように、主本体部分50の空気入口22の上流に位置する。この構成は、ファン10に損傷を与える可能性のあるあらゆる微粒子を除去する役割を果たすとともに、口部18から放出された空気に微粒子が含まれないことを確実にする。
【0089】
上述したように、ノズル16が本体12上に配置されると、ノズル16の基部40上のシール部材130は、フィルタ14の上端部キャップ164に対するシールを形成して、フィルタ14の頂部とシール16との間における空気の漏れを防ぐ。フィルタ14の頂部シール及び底部シールは、インペラ80によって主本体部分50に吸い込まれた全ての空気がフィルタ14を通過しなければならないように流路を定める。
【0090】
再び図7及び図8を参照すると、主本体部分50は、第1の端部及び第2の端部を有するダクト70を含み、第1の端部は、ダクト70の空気入口72を定め、第2の端部は、第1の端部の向かい側に存在してダクト70の空気出口74を定める。ダクト70は、主本体部分50内で、ダクト70の長手軸が本体12の長手軸と同一直線上に位置し、空気入口72が空気出口74の下方に位置するように位置合わせされる。
【0091】
空気入口72は、ダクト70の外壁77の外向きに張り出した入口部分76によって定められる。外壁77の入口部分76は、外壁77のインペラハウジング78に接続される。インペラハウジング78は、ファン10の本体12内に一次空気流を吸い込むようにインペラ80の周囲に延びる。インペラ80は、混成流インペラである。インペラ80は、概ね円錐形のハブ82と、ハブ82に接続された複数のインペラブレード84と、ハブ82及びブレード84を取り囲むようにブレード84に接続された概ね切頭円錐形のシュラウド86とを含む。ブレード84は、プラスチック材料でハブ82と一体に形成されることが好ましい。
【0092】
インペラ80は、モータ92から外向きに延びる回転シャフト90に接続され、モータ92は、インペラ80を回転シャフトの周囲で回転するように駆動する。回転シャフトは、ダクト70の長手軸と同一直線上にある。この実施形態では、モータ92が、ユーザ選択に応答して制御回路62によって変化する速度を有するDCブラシレスモータである。モータ92の最大速度は、5,000rpm〜10,000rpmであることが好ましい。モータ92は、モータハウジング内に収容される。ダクト70の外壁77は、ダクト70の内壁95を形成するモータハウジングを取り囲む。従って、ダクト70の壁部77、95は、ダクト70を通って延びる環状の空気流路を定める。モータハウジングは、モータ92を支持する下側部分96と、下側部分96に接続された上側部分98とを含む。シャフト90は、モータハウジングの下側部分96に形成された開口部を貫いて突出し、インペラ80をシャフト90に接続できるようにする。モータ92は、上側部分98を下側部分96に接続する前に、モータハウジングの下側部分96に挿入される。
【0093】
モータハウジングの下側部分96は、概ね切頭円錐形を有し、ダクト70の空気入口72に向かって延びる方向に内向きにテーパ状になっている。インペラ80のハブ82は、モータハウジングの下側部分96の外面の隣接部分の形状と同様の形状である円錐形の内面を有する。
【0094】
モータハウジングの上側部分98は概ね切頭円錐形を有し、ダクト70の空気出口72に向かって内向きにテーパ状になっている。モータハウジングの上側部分98は、環状のディフューザ100を含む。ディフューザ100は、空気流をダクト70の空気出口74に向けて導く複数のブレード102を含む。ブレード102の形状は、ディフューザ100を通過する際にも空気流が真っ直ぐになるようにされる。ディフューザ100は、11枚のブレード102を含む。ブレード102のうちの1枚は、ケーブルをモータ92に導く通路を定める。
【0095】
ダクト70の外壁77は、インペラハウジング78の上端部に接続されてディフューザ100の周囲に延びるディフューザハウジング104を含む。ディフューザハウジング104は、ダクト70の空気出口74を定める。ディフューザハウジング104の内面には、ブレード102の外縁部を収容する溝が設けられる。ディフューザハウジング104とモータハウジングの上側部分98は、ダクト70を通る空気通路のディフューザ部分を定める。
【0096】
モータハウジングの上側部分98は穿孔される。モータハウジングの上側部分98の内面には、ファン10の動作中に生じる広帯域雑音を抑制する吸音材料、好ましくは音響発泡材料が裏打ちされる。吸音材料については、モータハウジングの上側部分98の穿孔部を不明瞭にしないように図示していない。
【0097】
主本体部分50の上側部分には、例えば運搬中にモータハウジングが主本体部分50から抜け落ちるのを防ぐための保持リング124が設けられる。保持リング124は、4つの角度を置いて離間する凹部126を有し、図6でその上側を確認することができる。各凹部126内には、発泡パッドが配置される。これらの角度を置いて離間した発泡パッドは、主本体部分50に保持リング124を固定した時に、ディフューザハウジング104の外面から外向きに突出する、対応する角度を置いて離間した部材128上に載置されるように構成される。発泡パッドは、モータハウジング94から保持リング124への振動の伝達を低減する。
【0098】
保持リング124は、環状のシール部材154をさらに含む。環状のシール部材154は、保持リング124の周辺部の周囲に延び、保持リング124の外面と主本体部分50の内面との間に捕捉される。シール部材154は、モータハウジングの長手軸に向かって半径方向内向きに広がるリップ部156を有する。リップ部156は、ノズル16を基部12の主本体部分52上に配置した時に、環状流路134の内壁を定める下向きに垂下する内側環状壁150の外面を密封するように構成される。このシールは、主本体部分50の空気出口74からノズル16の空気入口42内に空気が通過する際の漏れを防ぐ。これにより、フィルタ14が存在しない場合でも、ファン10が確実に機能できるようになる。
【0099】
図7及び図8を参照すると、インペラハウジング78は、本体12の主本体部分50内に位置する環状シート106上に取り付けられる。シート106は、その上面がインペラ80の回転軸Zと実質的に直交するように、外側ケーシング24の内面から半径方向内向きに延びる。
【0100】
インペラハウジング78とシート106の間には、環状シール108が存在する。環状シール108は、環状の発泡シールであることが好ましく、閉細胞発泡材料で形成されることが好ましい。環状シール108の外径は、環状シール108が外側ケーシング24の内面から離間するように外側ケーシング24の内径よりも小さいことが好ましい。
【0101】
ファン10を動作させるには、ユーザが、ユーザインターフェイスのボタン20又は遠隔制御装置のボタンを押し、これに応答して、制御回路62がモータ92を作動させてインペラ80を回転させる。インペラ80が回転すると、フィルタ14の空気入口170、フィルタ媒体の2つの層162、164、及び空気入口22を通じて、本体12内に一次空気流が吸い込まれる。従って、空気入口22の上流において空気流から微粒子が除去され、本体12には入り込まない。ユーザは、遠隔制御装置の適当なボタンを押すことにより、モータ92の速度、従って本体12内に空気を吸い込む割合を制御することができる。
【0102】
モータ92によってインペラ80が回転すると振動が生じ、モータハウジング及びインペラハウジング78を介してシート106の方に伝わる。インペラハウジング78とシート106との間に位置する環状シート108は、ダクト70、インペラ80、モータハウジング及びモータ92の重量により圧縮されて、シート106の上面及びインペラハウジング78と密封係合するようになる。従って、環状シール108は、一次空気流が主本体部分50の外側ケーシング24の内面とダクト70の外壁77との間に延びる通路に沿ってダクト70の空気入口72に戻るのを防ぐだけでなく、これらの振動がシート106に、従ってファン10の本体12に伝わるのを軽減する。
【0103】
空気入口22を通じて本体12に入り込んだ空気流は、ダクト70の空気入口72に進む。一次空気流は、ダクト70内ではインペラハウジング78及びディフューザハウジング104を通過してダクト70の空気出口74から放出され、ノズル16の空気入口42に入り込む。
【0104】
一次空気流は、ノズル16の内部通路44内で、ノズル18のボア19の周囲を反対の角度方向に進む2つの空気ストリームに分割される。空気ストリームが内部通路44を通過するにつれ、空気出口18から空気が放出される。空気出口18から一次空気流が放出されると、外部環境からの、特にノズル16の周囲領域からの空気の同伴によって二次空気流が生じる。この二次空気流が一次空気流と組み合わさって、ノズル16から前方に突出する複合的な又は全体的な空気流又は気流を生じる。
【0105】
各空気ストリームは、ノズル16の内部通路44の2つの垂直に延びる部分のそれぞれの1つに入り込み、内部通路44のこれらの部分の各々を通じて実質的に垂直方向上向きに運ばれる。内部通路44のこれらの各部分内に存在する一連のガイドベーン120は、内部通路44の垂直方向に延びる部分に隣接する口部18の部分に空気ストリームを向ける。各ガイドベーン120は、空気ストリームが口部18の部分の長さに沿って実質的に均一に分布するように空気流のそれぞれの部分を口部18の部分に向ける。ガイドベーン120は、空気ストリームの各部分が口部18に実質的に水平方向に入り込むように成形される。
【0106】
口部18から放出された一次空気流は、ノズル14のコアンダ面34上に向けられて、外部環境からの、特に口部18の周囲領域及びノズルの後部周辺からの空気の同伴によって二次空気流を生じる。この二次空気流は、大部分がノズル16の中央開口部19を通過し、ここで一次空気流と組み合わさってノズル16から前方に突出する全体的な空気流又は気流を生じる。
【0107】
一次空気流がノズル16の口部18に沿って均一に分布することにより、空気流がディフューザ面34上を均等に通過することが確実になる。ディフューザ面34は、制御された拡張領域を通じて空気流を移動させることにより、空気流の平均速度を低下させる。開口部19の中心軸Xに対するディフューザ面34の角度が比較的浅いことにより、徐々に空気流の拡張が生じるようになる。発散が急激又は急速に行われると、空気流が撹乱して拡張領域に渦を生じる。このような渦は、空気流における乱流及び関連する騒音の増加を招き、特にファンなどの家庭内製品では不快なものとなり得る。ガイドベーン120が不在の場合、一次空気流のほとんどが口部18の上側部分を通じてファン10から離れ、口部18から開口部19の中心軸に対して鋭角に上向きに離れる傾向にある。この結果、ファン10によって生成された気流内で空気が不均一に分布するようになる。さらに、ファン10からの空気流のほとんどがディフューザ面34によって正しく拡散されず、はるかに大きな乱流を伴う空気流が生じるようになる。
【0108】
ディフューザ面34を越えて前方へ突出した空気流は、分岐し続ける傾向を有することができる。開口部19の中心軸Xと実質的に平行に延びるガイド面36が存在することにより、空気流は、ユーザの方に又は部屋内に集中する傾向となる。
【0109】
本発明は、上述した詳細な説明に限定されるものではない。当業者には、変形例が明らかであろう。
【0110】
例えば、ファンの基部及びノズルを異なる形状及び/又は形状にすることができる。口部の出口を修正することもできる。例えば、空気流を最大化にするように、口部の出口を様々な間隔に拡大又は縮小することができる。口部から放出された空気流は、コアンダ面などの表面上を通過することができるが、口部を通じて空気流を放出し、隣接する面上を通過せずにファンから前方に突出させることもできる。多くの異なる表面にわたってコアンダ効果を実現することもでき、或いは多くの内部的又は外部的設計の組み合わせを用いて、必要な流れ及び同伴を実現することもできる。ディフューザ面を、様々な長さ及び構造で構成することもできる。異なるファン要件及び異なるタイプのファン性能の必要性に応じて、ガイド面を様々な長さにして、多くの異なる位置及び配向で配置することもできる。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14