(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6279056
(24)【登録日】2018年1月26日
(45)【発行日】2018年2月14日
(54)【発明の名称】シフト装置
(51)【国際特許分類】
B60K 20/02 20060101AFI20180205BHJP
【FI】
B60K20/02 A
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-219712(P2016-219712)
(22)【出願日】2016年11月10日
【審査請求日】2017年1月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】三浦 貴裕
【審査官】
塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−100945(JP,A)
【文献】
実開平02−9365(JP,U)
【文献】
特開平07−293679(JP,A)
【文献】
特開2002−002321(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 20/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動されてシフト位置が変更されるシフト体に設けられ、それぞれ隣設部及び作用部が設けられると共に、一対の前記隣設部が互いに隣設される一対の隣設体と、
前記シフト体に設けられ、一対の前記作用部が挿入されて一対の前記隣設部が接触される組付部が設けられる組付体と、
を備えるシフト装置。
【請求項2】
移動されてシフト位置が変更されるシフト体に設けられ、それぞれ隣設部及び作用部が設けられると共に、一対の前記隣設部が互いに隣設される一対の隣設体と、
前記シフト体に設けられ、一対の前記作用部の少なくとも一方を前記シフト体の外側から押圧可能にされて一対の前記隣設部の外周が接近可能にされる組付部が設けられる組付体と、
を備えるシフト装置。
【請求項3】
前記組付部が前記作用部を前記作用部の突出垂直方向側において押圧可能にされる請求項2記載のシフト装置。
【請求項4】
前記シフト体に設けられ、前記組付体と組付けられると共に、一対の前記作用部の少なくとも一方を前記シフト体の内側から押圧可能にされて一対の前記隣設部の外周が接近可能にされる押圧体を備える請求項1〜請求項3の何れか1項記載のシフト装置。
【請求項5】
前記組付体に設けられ、前記組付部に前記作用部を案内する案内部を備える請求項1〜請求項4の何れか1項記載のシフト装置。
【請求項6】
前記隣設体の長手方向端部に前記隣設部及び前記作用部が設けられる請求項1〜請求項5の何れか1項記載のシフト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シフト体が移動されてシフト位置が変更されるシフト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載のノブ構造では、ノブにインナノブ、上部カバー及び下部カバーが設けられており、インナノブを上部カバー及び下部カバーが被覆している。さらに、インナノブに係合溝が設けられると共に、上部カバーの下端部と下部カバーの上端部とに係止突起が設けられており、係合溝に一対の係止突起が挿入されている。
【0003】
しかしながら、このノブ構造では、上部カバーの下端部と下部カバーの上端部とが接触されておらず、上部カバーの下端部と下部カバーの上端部との間に隙間が形成されている。
【0004】
また、係合溝に一対の係止突起が適切に挿入されない場合には、上部カバーの下端部外周と下部カバーの上端部外周とが離間されて、上部カバーの下端部と下部カバーの上端部との間に段差が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭62−151624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実を考慮し、一対の隣設部間に隙間が形成されることを抑制できるシフト装置及び一対の隣設部間に段差が形成されることを抑制できるシフト装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のシフト装置は、移動されてシフト位置が変更されるシフト体に設けられ、それぞれ隣設部及び作用部が設けられると共に、一対の前記隣設部が互いに隣設される一対の隣設体と、前記シフト体に設けられ、一対の前記作用部が挿入されて一対の前記隣設部が接触される組付部が設けられる組付体と、を備える。
【0008】
請求項2に記載のシフト装置は、移動されてシフト位置が変更されるシフト体に設けられ、それぞれ隣設部及び作用部が設けられると共に、一対の前記隣設部が互いに隣設される一対の隣設体と、前記シフト体に設けられ、一対の前記作用部の少なくとも一方を前記シフト体の外側から押圧可能にされて一対の前記隣設部の外周が接近可能にされる組付部が設けられる組付体と、を備える。
【0009】
請求項3に記載のシフト装置は、請求項2に記載のシフト装置において、前記押圧部が前記作用部を前記作用部の突出垂直方向側において押圧可能にされる。
【0010】
請求項4に記載のシフト装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシフト装置において、前記シフト体に設けられ、前記組付体が組付けられると共に、一対の前記作用部の少なくとも一方を前記シフト体の内側から押圧可能にされて一対の前記隣設部の外周が接近可能にされる押圧体を備える。
【0011】
請求項5に記載のシフト装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のシフト装置において、前記組付体に設けられ、前記組付部に前記作用部を案内する案内部を備える。
【0012】
請求項6に記載のシフト装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のシフト装置において、前記隣設体の長手方向端部に前記隣設部及び前記作用部が設けられる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載のシフト装置では、シフト体が移動されて、シフト位置が変更される。また、シフト体に一対の隣設体及び組付体が設けられており、一対の隣設体にそれぞれ隣設部が設けられて、一対の隣設部が互いに隣設される。
【0014】
ここで、一対の隣設体にそれぞれ作用部が設けられると共に、組付体に組付部が設けられており、一対の作用部が組付部に挿入されて、一対の隣設部が接触される。このため、一対の隣設部間に隙間が形成されることを抑制できる。
【0015】
請求項2に記載のシフト装置では、シフト体が移動されて、シフト位置が変更される。また、シフト体に一対の隣設体及び組付体が設けられており、一対の隣設体にそれぞれ隣設部が設けられて、一対の隣設部が互いに隣設される。
【0016】
ここで、一対の隣設体にそれぞれ作用部が設けられると共に、組付体に組付部が設けられており、組付部が一対の作用部の少なくとも一方をシフト体の外側から押圧可能にされて、一対の隣設部の外周が接近可能にされる。このため、一対の隣設部間に段差が形成されることを抑制できる。
【0017】
請求項3に記載のシフト装置では、押圧部が作用部を作用部の突出垂直方向側において押圧可能にされる。このため、一対の隣設部の外周を効果的に接近させることができ、一対の隣設部間に段差が形成されることを効果的に抑制できる。
【0018】
請求項4に記載のシフト装置では、シフト体に押圧体が設けられており、押圧体と組付体とが組付けられる。
【0019】
ここで、押圧体が一対の作用部の少なくとも一方をシフト体の内側から押圧可能にされて、一対の隣設部の外周が接近可能にされる。このため、一対の隣設部間に段差が形成されることを抑制できる。
【0020】
請求項5に記載のシフト装置では、組付体の案内部が組付部に作用部を案内する。このため、組付部に作用部を容易に移動させることができる。
【0021】
請求項6に記載のシフト装置では、隣設体の長手方向端部に隣設部及び作用部が設けられる。このため、隣設部の位置と作用部の位置とが近くされることで、一対の隣設部を効果的に接近させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施形態に係るシフトレバー装置のノブを示す前斜め左方から見た斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るシフトレバー装置のノブを示す前斜め左方から見た分解斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るシフトレバー装置のノブの主要部を示す前斜め左方から見た分解斜視図である。
【
図4】(A)は、本発明の実施形態に係るシフトレバー装置のノブの意匠枠を示す前斜め左方から見た斜視図であり、(B)は、本発明の実施形態に係るシフトレバー装置のノブのカバーを示す左斜め後方から見た斜視図である。
【
図5】(A)及び(B)は、本発明の実施形態に係るシフトレバー装置のノブにおいてカバーが組付けられる際を示す上方から見た平面図であり、(A)は、カバーが組付けられる前を示し、(B)は、カバーが組付けられた状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1には、本発明の実施形態に係るシフト装置としてのシフトレバー装置10の主要部が前斜め左方から見た斜視図にて示されており、
図2には、シフトレバー装置10の主要部が前斜め左方から見た分解斜視図にて示されている。なお、図面では、シフトレバー装置10の前方を矢印FRで示し、シフトレバー装置10の左方を矢印LHで示し、シフトレバー装置10の上方を矢印UPで示す。
【0024】
図1及び
図2に示す如く、本実施形態に係るシフトレバー装置10は、シフト体としての略棒状のシフトレバー12を備えている。シフトレバー12には、シフト本体としての略円筒状のレバー14が設けられており、レバー14は、上下方向に平行に配置されている。レバー14は、下側部分(基端側部分)において、車体側の支持体(図示省略)に前後方向に回動可能に支持されており、シフトレバー12が前後方向に回動(移動)されて、レバー14が前後方向に回動されることで、シフトレバー12のシフト位置が変更される。
【0025】
レバー14の上端部(先端部)には、把持体としてのノブ16が組付けられて固定されている。ノブ16は、車両の乗員が把持可能にされており、ノブ16が把持された状態で前後方向に回動操作されることで、シフトレバー12が前後方向に回動される。
【0026】
ノブ16には、押圧体としてのノブ本体18(
図3参照)が設けられている。
【0027】
ノブ本体18には、樹脂製の本体部材20が設けられており、本体部材20の下側部分は、略円筒状にされて、レバー14の上端部に組付けられている。本体部材20の上側部分は、略断面U字形板状にされており、本体部材20の上側部分内は、本体部材20の下側部分内に連通されている。本体部材20の上側部分内には、前部において、操作部材としての略三角形柱状のボタン22が回動可能に支持されており、ボタン22は、後述の如くノブ16の前側に露出されて、乗員によって回動操作可能にされている。
【0028】
本体部材20の左側及び右側には、それぞれ第1組付手段としての略長尺矩形板状の組付爪20Aが複数(本実施形態では3個)一体に設けられており、組付爪20Aは、本体部材20の上部、上下方向中間部及び下部に配置されている。組付爪20Aは、前側に延出されており、組付爪20Aの先端は、組付爪20Aの肉厚方向外側に突出されている。
【0029】
ノブ本体18には、樹脂製の断面略L字形板状の外部材24が設けられており、外部材24は、本体部材20の上側部分と一体にされている。外部材24の上側部分は、本体部材20の上側に配置されており、外部材24の上側部分は、本体部材20の上側部分に対し前後方向両側及び左右方向両側に突出されている。外部材24の下側部分は、本体部材20の後側に配置されており、外部材24の下側部分は、本体部材20の上側部分に対し左右方向両側及び下側に突出されている。
【0030】
外部材24の上側部分下面の前端近傍には、左右方向中央部において、内押圧部としての略矩形柱状の押圧柱24Aが一体に設けられており、押圧柱24Aは、下側に突出されている。押圧柱24Aは、左右方向に延伸されており、押圧柱24Aの前面は、前後方向に垂直に配置されている。
【0031】
外部材24の上側及び後側は、第1被覆材としての第1被覆革26によって被覆されており、第1被覆革26の周部は、外部材24の上側部分下面の前端、左端及び右端と下側部分前面の下端、左端及び右端とを被覆している。なお、第1被覆革26内(第1被覆革26と外部材24の上側及び後側との間)には、弾性材(図示省略)が弾性収縮状態で収容されている。
【0032】
ノブ16には、組付体としてのカバー28(
図3及び
図4(B)参照)が設けられている。
【0033】
カバー28には、樹脂製で断面略U字形板状の内部材30が設けられており、内部材30内は、上下方向両側及び後側に開放されている。内部材30の左壁及び右壁には、内部材30の内側から、それぞれノブ本体18の本体部材20の左側及び右側における組付爪20Aの先端が弾性係合されており、これにより、カバー28が、ノブ本体18に組付けられて、本体部材20の前側、左側及び右側を被覆している。また、カバー28がノブ本体18に組付けられる際には、カバー28が本体部材20に対し後側に移動されて、内部材30に組付爪20Aの先端が弾性係合される。
【0034】
内部材30の前壁後面の上端には、左右方向中央部において、略長尺矩形板状の組付板32が一体に設けられており、組付板32は、後側に突出されると共に、左右方向に延伸されている。組付板32には、組付部(挿入部)としての長尺矩形状の挿入孔34が貫通形成されており、挿入孔34は、左右方向に延伸されている。挿入孔34の左面及び右面は、左右方向に垂直に配置されており、挿入孔34の前面は、組付部(外押圧部)としての押圧面34Aにされて、前後方向に垂直に配置されている。組付板32には、挿入孔34の後側において、台形状の開放孔36が貫通形成されており、開放孔36は、挿入孔34を後側に開放させている。開放孔36の左面及び右面は、案内部としての平面状の傾斜面36Aにされており、傾斜面36Aは、後側へ向かうに従い開放孔36の左右方向外側へ向かう方向に傾斜されている。
【0035】
内部材30の前側、左側及び右側は、第2被覆材としての第2被覆革38によって被覆されており、第2被覆革38の周部は、内部材30の上側、下側及び後側の端面を被覆している。第2被覆革38の周部は、ノブ本体18の第1被覆革26の周部と対向されており、第2被覆革38の周部と第1被覆革26の周部との間には、隙間が形成されている。なお、第2被覆革38内(第2被覆革38と内部材30の前側、左側及び右側との間)には、弾性材(図示省略)が弾性収縮状態で収容されている。
【0036】
カバー28の前壁には、矩形状の露出孔40が貫通形成されており、露出孔40の周面は、第2被覆革38によって被覆されている。露出孔40には、ノブ本体18のボタン22が挿通されており、露出孔40は、ボタン22をノブ16の前側に露出させている。
【0037】
ノブ16の左側部分と右側部分とには、隣設体としての長尺棒状の意匠枠42(
図3及び
図4(A)参照)が設けられており、一対の意匠枠42は、左右方向に対する垂直面に対し互いに面対称な形状にされている。意匠枠42の内部は、樹脂製にされており、意匠枠42の全周には、金属メッキ44が形成されている。
【0038】
意匠枠42は、ノブ本体18の第1被覆革26の周部とカバー28の第2被覆革38の周部との間に配置されており、意匠枠42は、幅方向において、第1被覆革26の周部と第2被覆革38の周部との間に狭持されている。意匠枠42の基端側部分は、略上下方向に延伸されており、意匠枠42の中間部分は、意匠枠42の基端側部分の上端から前側に延伸されている。意匠枠42の先端側部分は、意匠枠42の中間部分の前端からノブ16の左右方向中央側に延伸されており、一対の意匠枠42の隣接部としての先端部42Aは、左右方向において互いに隣設されている。意匠枠42の表面は、断面V字状に突出されており、意匠枠42の表面は、ノブ16の外側に露出されて、ノブ16の意匠面を構成している。
【0039】
意匠枠42の基端側部分及び中間部分の裏面(ノブ16の左右方向内側の面)には、組付突起46が複数一体に設けられており、組付突起46は、ノブ16の左右方向内側に突出されている。組付突起46は、ノブ本体18の本体部材20にノブ16の左右方向外側から係合(挿入等)されており、これにより、意匠枠42がノブ本体18に組付けられている。また、意匠枠42がノブ本体18に組付けられる際には、カバー28がノブ本体18に組付けられる前に、意匠枠42が本体部材20に対しノブ16の左右方向内側に移動されて、組付突起46が本体部材20に係合される。
【0040】
意匠枠42の先端部42Aには、作用部としての略矩形柱状のリブ48が一体に設けられており、リブ48は、意匠枠42の先端部42Aの表面より後側において、下方に突出されている。リブ48のノブ16左右方向内側の面(平面)は、左右方向に垂直に配置されると共に、意匠枠42の先端面42B(平面)と面一にされている。
【0041】
一対の意匠枠42のリブ48は、カバー28(内部材30)の組付板32の挿入孔34に挿入(左右方向において嵌合)されており(
図5(B)参照)、これにより、一対のリブ48が左右方向において面接触されて、一対の意匠枠42の先端面42Bが左右方向において面接触されている。一対のリブ48は、挿入孔34の押圧面34Aに前側から接触(押圧)されると共に、ノブ本体18(外部材24)の押圧柱24Aに後側から接触(押圧)されており(
図5(B)参照)、これにより、一対のリブ48の前後方向位置が一致されて、一対の意匠枠42の先端部42Aの前後方向位置が一致されている。
【0043】
以上の構成のシフトレバー装置10において、ノブ16が組付けられる際には、先ず、ノブ本体18の本体部材20に対し一対の意匠枠42がノブ16の左右方向内側に移動されて、各意匠枠42の組付突起46が本体部材20に係合されることで、ノブ本体18に各意匠枠42が組付けられる。次に、本体部材20に対しカバー28が後側に移動されて、本体部材20の組付爪20Aの先端がカバー28の内部材30に弾性係合されることで、ノブ本体18にカバー28が組付けられる。これにより、各意匠枠42が幅方向においてノブ本体18の第1被覆革26の周部とカバー28の第2被覆革38の周部との間に狭持される。
【0044】
ここで、ノブ本体18にカバー28が組付けられる際には、一対の意匠枠42のリブ48がカバー28(内部材30)の組付板32の挿入孔34に組付板32の開放孔36を介して挿入されることで、一対のリブ48が左右方向において面接触されて、一対の意匠枠42の先端面42Bが左右方向において面接触される。このため、仮に、意匠枠42にバラツキ(成形時の反りや変形等)が発生した場合でも、挿入孔34によって一対の意匠枠42の先端面42Bが左右方向において接近されることで、一対の意匠枠42の先端部42A間に隙間が形成されることを抑制できる。これにより、ノブ16に一対の意匠枠42の先端部42A間における見栄えが低下することを抑制できると共に、乗員がノブ16を把持した際に乗員が一対の意匠枠42の先端部42A間に引掛かり感を感じることを抑制できる。
【0045】
さらに、ノブ本体18にカバー28が組付けられる際には、一対のリブ48が突出垂直方向側から挿入孔34の左面及び右面に接触される。このため、一対のリブ48が左右方向において効果的に面接触されて、一対の意匠枠42の先端面42Bが左右方向において効果的に面接触されることで、一対の意匠枠42の先端部42A間に隙間が形成されることを効果的に抑制できる。
【0046】
また、ノブ本体18にカバー28が組付けられる際には、一対のリブ48が挿入孔34の押圧面34Aに前側から接触されることで、一対のリブ48の前後方向位置が一致されて、一対の意匠枠42の先端部42Aの前後方向位置が一致される。このため、仮に、意匠枠42にバラツキが発生した場合でも、押圧面34Aによって一対の意匠枠42の先端部42Aの外周(表面を含む)が前後方向において接近されて合わされることで、一対の意匠枠42の先端部42A間に段差が形成されることを抑制できる。これにより、ノブ16に一対の意匠枠42の先端部42A間における見栄えが低下することを一層抑制できると共に、乗員がノブ16を把持した際に乗員が一対の意匠枠42の先端部42A間に引掛かり感を感じることを一層抑制できる。
【0047】
さらに、ノブ本体18にカバー28が組付けられる際には、一対のリブ48がノブ本体18(外部材24)の押圧柱24Aに後側から接触されることで、一対のリブ48の前後方向位置が一層一致されて、一対の意匠枠42の先端部42Aの前後方向位置が一層一致される。このため、仮に、意匠枠42にバラツキが発生した場合でも、押圧面34Aによって一対の意匠枠42の先端部42Aの外周(表面を含む)が前後方向において一層接近されて合わされることで、一対の意匠枠42の先端部42A間に段差が形成されることを一層抑制できる。これにより、ノブ16に一対の意匠枠42の先端部42A間における見栄えが低下することを一層抑制できると共に、乗員がノブ16を把持した際に乗員が一対の意匠枠42の先端部42A間に引掛かり感を感じることを一層抑制できる。
【0048】
また、ノブ本体18にカバー28が組付けられる際には、一対のリブ48が突出垂直方向側から押圧面34A及び押圧柱24Aに接触される。このため、一対のリブ48の前後方向位置が効果的に一致されて、一対の意匠枠42の先端部42Aの前後方向位置が効果的に一致されることで、一対の意匠枠42の先端部42A間に段差が形成されることを効果的に抑制できる。
【0049】
しかも、意匠枠42の先端部42Aにリブ48が設けられており、先端部42Aの位置とリブ48の位置とが近くされている。このため、ノブ本体18にカバー28が組付けられる際には、挿入孔34によって一対のリブ48が左右方向において面接触されることで、一対の意匠枠42の先端面42Bが左右方向において効果的に面接触されると共に、押圧面34A及び押圧柱24Aによって一対のリブ48の前後方向位置が一致されることで、一対の意匠枠42の先端部42Aの前後方向位置が効果的に一致される。このため、一対の意匠枠42の先端部42A間に隙間及び段差が形成されることを効果的に抑制できる。
【0050】
また、ノブ本体18にカバー28が組付けられる際には、組付板32の開放孔36の傾斜面36Aが一対のリブ48を挿入孔34に案内する(
図5(A)参照)。このため、一対のリブ48を挿入孔34に容易に挿入できると共に、一対のリブ48を押圧面34Aに容易に接触させることができる。
【0051】
さらに、一対のリブ48が挿入孔34に挿入されることで、一対の意匠枠42の左右方向における移動が抑制されると共に、一対のリブ48が押圧面34A及び押圧柱24Aに接触されることで、一対の意匠枠42の前後方向における移動が抑制される。このため、意匠枠42の金属メッキ44がノブ本体18の第1被覆革26及びカバー28の第2被覆革38に対し摺動することを抑制でき、当該摺動により異音が発生すことを抑制できる。
【0052】
なお、本実施形態では、一対のリブ48が押圧面34A及び押圧柱24Aに接触される。しかしながら、例えば意匠枠42にバラツキが発生していない場合には、一対のリブ48の少なくとも一方が押圧面34A及び押圧柱24Aの少なくとも一方に接触されなくてもよい。
【0053】
さらに、本実施形態では、一対の意匠枠42を別体にした。しかしながら、例えば一対の意匠枠42の基端を連結して、一対の意匠枠42を一体にしてもよい。
【符号の説明】
【0054】
10 シフトレバー装置(シフト装置)
12 シフトレバー(シフト体)
18 ノブ本体(押圧体)
28 カバー(組付体)
34 挿入孔(組付部)
34A 押圧面(組付部)
36A 傾斜面(案内部)
42 意匠枠(隣設体)
42A 先端部(隣設部)
48 リブ(作用部)
【要約】
【課題】一対の隣設部間に隙間が形成されることを抑制する。
【解決手段】シフトレバー装置10のノブ16が組付けられる際には、ノブ本体18に一対の意匠枠42が組付けられた後に、ノブ本体18にカバー28が組付けられる。ここで、ノブ本体18にカバー28が組付けられる際には、一対の意匠枠42のリブ48がカバー28の挿入孔に挿入されることで、一対のリブ48が左右方向において面接触されて、一対の意匠枠42の先端部42Aが左右方向において面接触される。このため、一対の意匠枠42の先端部42A間に隙間が形成されることを抑制できる。
【選択図】
図3