【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、タンデム質量分析を含む質量分析による試料中のタモキシフェンおよびその代謝産物の定量化に関する方法を提供する。
【0007】
一態様では、質量分析により試料中のノルエンドキシフェンの量を決定する方法であって、(a)前記ノルエンドキシフェンをイオン化して、質量分析により検出可能な1つまたは複数のノルエンドキシフェンイオンを生じさせること、(b)質量分析により工程からの該ノルエンドキシフェンイオン(ion(s))の量を検出することを含み、検出される該イオン(ion(s))の量が、前記試料中のノルエンドキシフェンの量に関連する方法が提供される。
【0008】
一態様では、単回の質量分析アッセイにおいて試料中のタモキシフェンおよびその代謝産物の量を決定する方法であって、(a)前記タモキシフェンおよび代謝産物をイオン化して、質量分析により検出可能な1つまたは複数のイオンを生じさせること、(b)質量分析により工程からの該イオン(ion(s))の量を検出することを含み、検出される該イオン(ion(s))の量が、前記試料中のタモキシフェンおよび代謝産物それぞれの量に関連する方法が提供される。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、ノルエンドキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、エンドキシフェンまたはN−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、4’−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、4−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、N−デスメチルタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、ノルエンドキシフェン、エンドキシフェン、4’−ヒドロキシタモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェン、およびN−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンからなる群から選択される代謝産物を含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、ノルエンドキシフェン、エンドキシフェン、4’−ヒドロキシタモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェン、およびN−デスメチルタモキシフェンの任意の組合せを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、ノルエンドキシフェン、エンドキシフェン、4’−ヒドロキシタモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェン、およびN−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、ノルエンドキシフェン、エンドキシフェン、4’−ヒドロキシタモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェン、およびN−デスメチルタモキシフェンの任意の組合せを含む。
【0010】
一態様では、本明細書中に提供する方法は、タンパク質沈降を含む。いくつかの実施形態では、本明細書中に提供する方法は、精製を含む。いくつかの実施形態では、前記精製は、濾過を含む。いくつかの実施形態では、前記精製は、液体クロマトグラフィーを含む。いくつかの実施形態では、前記液体クロマトグラフィーは、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)である。
【0011】
いくつかの実施形態では、本明細書中に提供する方法は、内部標準の量を検出することを含む。いくつかの実施形態では、前記内部標準は、重水素化ノルエンドキシフェンである。
【0012】
いくつかの実施形態では、イオン化は、大気圧化学イオン化(APCI)によるものである。いくつかの実施形態では、前記イオン化は、ポジティブイオンモードである。
【0013】
いくつかの実施形態では、イオン化は、エレクトロスプレーイオン化(ESI)によるものである。いくつかの実施形態では、前記イオン化は、ポジティブイオンモードである。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記試料は、血清試料である。
【0015】
いくつかの実施形態では、質量分析は、タンデム質量分析である。
【0016】
一態様では、タモキシフェンあるいは1つまたは複数のタモキシフェン代謝産物の量を決定することにより患者におけるタモキシフェン応答を予測する方法が、本明細書中で提供される。いくつかの実施形態では、大量の1つまたは複数のタモキシフェンまたはタモキシフェン代謝産物は、患者におけるタモキシフェンに対する陽性応答を示す。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、ノルエンドキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、エンドキシフェンまたはN−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、4’−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、4−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、N−デスメチルタモキシフェンを含む。いくつかの実施形態では、前記代謝産物は、ノルエンドキシフェン、エンドキシフェン、4’−ヒドロキシタモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェン、およびN−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、本明細書中に提供する方法は、定量限界(LOQ)により測定される感度を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの定量化方法は、5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの定量化方法は、4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの定量化方法は、2ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの定量化方法は、1.5ng/mL以下の定量限界を有する。
【0018】
いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの定量化方法は、5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの定量化方法は、4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの定量化方法は、2ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの定量化方法は、1.5ng/mL以下の定量限界を有する。
【0019】
いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、2ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、1.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、1ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、0.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、0.4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、0.2ng/mL以下の定量限界を有する。
【0020】
いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、2ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、1.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、1ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、0.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、0.4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、0.2ng/mL以下の定量限界を有する。
【0021】
いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、2ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、1.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、1ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、0.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の定量化方法は、0.4ng/mL以下の定量限界を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、2ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、1.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、1ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、0.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの定量化方法は、0.4ng/mL以下の定量限界を有する。
【0023】
いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、4ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、3ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、2ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、1.5ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、1.2ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、1ng/mL以下の定量限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの定量化方法は、0.5ng/mL以下の定量限界を有する。
【0024】
いくつかの実施形態では、本明細書中に提供する方法は、検出限界(LOD)により測定される感度を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの検出方法は、5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの検出方法は、4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの検出方法は、2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの検出方法は、1.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの検出方法は、1ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、タモキシフェンの検出方法は、0.6ng/mL以下の検出限界を有する。
【0025】
いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの検出方法は、5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの検出方法は、4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの検出方法は、2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの検出方法は、1.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの検出方法は、1ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチルタモキシフェンの検出方法は、0.6ng/mL以下の検出限界を有する。
【0026】
いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、1.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、1ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.1ng/mL以下の検出限界を有する。
【0027】
いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、1.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、1ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、4−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.1ng/mL以下の検出限界を有する。
【0028】
いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、1.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、1ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、0.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、0.4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、0.2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4−ヒドロキシタモキシフェン(エンドキシフェン)の検出方法は、0.15ng/mL以下の検出限界を有する。
【0029】
いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、1.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、1ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、N−デスメチル−4’−ヒドロキシタモキシフェンの検出方法は、0.4ng/mL以下の検出限界を有する。
【0030】
いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、4ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、3ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、1.5ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、1.2ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、1ng/mL以下の検出限界を有する。いくつかの実施形態では、ノルエンドキシフェンの検出方法は、0.5ng/mL以下の検出限界を有する。
【0031】
本明細書中で使用する場合、「精製」または「精製すること」という用語は、目的の分析物(analyte(s))以外の試料由来の材料全てを除去することを指さない。代わって、精製は、試料の1つまたは複数の他の構成成分に対して、目的の1つまたは複数の分析物の量を富化させる手順を指す。精製は、本明細書中で使用する場合、全ての他のものからの分析物の単離を必要としない。好ましい実施形態では、精製工程または手順を使用して、1つまたは複数の干渉物質、例えば、該方法で使用される機器の操作に干渉する1つもしくは複数の物質または質量分析による分析物イオンの検出に干渉し得る物質を除去することができる。
【0032】
本明細書中で使用する場合、イオンの質量の測定を含まない定量的測定に関連して「約」という用語は、表示値プラスまたはマイナス10%を指す。
【0033】
本明細書中で使用する場合、「実質的に全ての」という用語は、50%を上回る、より好ましくは60%を上回る、より好ましくは70%を上回る、より好ましくは80%を上回る、およびより好ましくは90%を上回る任意の割合を指す。
【0034】
本明細書中で使用する場合、「試料」という用語は、目的の分析物を含有し得る任意の試料を指す。本明細書中で使用する場合、「体液または組織」という用語は、個体の身体から単離することができる任意の液体または組織を意味する。例えば、「体液または組織」は、血液、血漿、血清、胆汁、唾液、尿、涙、汗等を含んでもよい。固体組織が分析され得る場合、組織中に存在する任意の分析物を含有し得る液体分画を放出するように加工処理してもよい。続いて、液体分画は、本明細書中に記載する方法が課せられ得る。
【0035】
本明細書中で使用する場合、「サイズ分離技法」という用語は、分子の重量および形状のいずれか1つまたは複数に基づいて試験試料から少なくとも1種の種の分離を可能にする任意の技法(物理的または化学的)を意味する。かかる技法の例として、濾過、クロマトグラフィー、および質量分析にある特定の態様が挙げられるが、それらに限定されない。
【0036】
本明細書中で使用する場合、「クロマトグラフィー」という用語は、液体または気体により運搬される化学混合物を、それらが固定液体または固体相付近を、その上を、および/またはそれを通って流動する際に化学成分の差次的分配の結果として構成成分へ分離するプロセスを指す。
【0037】
本明細書中で使用する場合、「液体クロマトグラフィー」または「LC」という用語は、流体が微細物質のカラムに、またはキャピラリー通路に一様に浸透する際の、流体溶液の1つまたは複数の構成成分の選択的遅延のプロセスを意味する。この流体が固定相(phase(s))に対して移動するため、遅延は、1つまたは複数の固定相とバルク流体(即ち、移動相)との間の混合物の構成成分の分配に起因する。「液体クロマトグラフィー」として、逆相液体クロマトグラフィー(RPLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および高乱流液体クロマトグラフィー(HTLC)が挙げられる。
【0038】
本明細書中で使用する場合、「高速液体クロマトグラフィー」または「HPLC」という用語は、移動相を圧力下で、固定相、通常高密度充填カラムに通して送ることにより、分離度が増大する液体クロマトグラフィーを指す。
【0039】
本明細書中で使用する場合、「質量分析」または「MS」という用語は、それらの質量により化合物を同定するための分析技法を指す。MSは、それらのm/zでイオンをフィルタリング、検出および測定する方法を指す。MS技術は概して、(1)化合物をイオン化して、荷電種(例えば、イオン)を形成させること、および(2)イオンの分子量を検出して、それらのm/zを算出することを含む。化合物は、任意の適切な手段によりイオン化および検出され得る。「質量分析計」は概して、イオン化装置およびイオン検出器を含む。一般に、目的の1つまたは複数の分子がイオン化されて、続いて、イオンは質量分析機器へ導入されて、そこで、磁場と電場の組合せに起因して、イオンは、質量(「m」)および電荷(「z」)に依存している空間を辿る。例えば、「Mass Spectrometry From Surfaces」という表題の米国特許第6,204,500号;「Methods and Apparatus for Tandem Mass Spectrometry」という表題の同第6,107,623号;「DNA Diagnostics Based On Mass Spectrometry」という表題の同第6,268,144号;「Surface−Enhanced Photolabile Attachment And Release For Desorption And Detection Of Analytes」という表題の同第6,124,137号;Wright et al.,Prostate Cancer and Prostatic Diseases 2:264−76(1999);およびMerchant and Weinberger,Electrophoresis 21:1164−67(2000)を参照されたい。
【0040】
本明細書中で使用する場合、「ポジティブイオンモードで作動すること」という用語は、陽イオンが検出される質量分析法を指す。同様に、「ネガティブイオンモードで作動すること」という用語は、陰イオンが検出される質量分析法を指す。
【0041】
本明細書中で使用する場合、「イオン化」または「イオン化すること」という用語は、1つまたは複数の電子ユニットに等しい正味の電荷を有する分析物イオンを発生させるプロセスを指す。陽イオンは、1つまたは複数の電子ユニットの正味の正電荷を有するものである。陰イオンは、1つまたは複数の電子ユニットの正味の負電荷を有するものである。
【0042】
本明細書中で使用する場合、「電子イオン化」または「EI」という用語は、気相または蒸気相中の目的の分析物が、電子流と相互作用する方法を指す。電子と分析物との衝突は、分析物イオンを生じ、続いてそれが、質量分析技法に付され得る。
【0043】
本明細書中で使用する場合、「化学的イオン化」または「CT」という用語は、試薬ガス(例えば、アンモニア)が電子衝突にさらされて、試薬ガスイオンと分析物分子の相互作用により、分析物イオンが形成される方法を指す。
【0044】
本明細書中で使用する場合、「高速原子衝撃」または「FAB」という用語は、高エネルギー原子(多くの場合は、XeまたはAr)のビームが不揮発性試料に衝突して、試料中に含有される分子を脱離およびイオン化する方法を指す。試験試料は、グリセロール、チオグリセロール、m−ニトロベンジルアルコール、18−クラウン−6−クラウンエーテル、2−ニトロフェニルオクチルエーテル、スルホラン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンなどの粘性液体マトリックス中に溶解される。化合物または試料に適したマトリックスの選択は、経験的プロセスである。
【0045】
本明細書中で使用する場合、「マトリックス支援レーザー脱離イオン化」または「MALDI」という用語は、不揮発性試料をレーザー照射に曝露させて、それが、光イオン化、プロトン化、脱プロトン化およびクラスター崩壊を含む各種イオン化経路により試料中の分析物を脱離およびイオン化する方法を指す。MALDIに関して、試料は、エネルギー吸収マトリックスと混合して、それが、分析物分子の脱離を促進する。
【0046】
本明細書中で使用する場合、「表面増強レーザー脱離イオン化」または「SELDI」という用語は、不揮発性試料をレーザー照射に曝露させて、それが、光イオン化、プロトン化、脱プロトン化およびクラスター崩壊を含む各種イオン化経路により試料中の分析物を脱離およびイオン化する別の方法を指す。SELDIに関して、試料は通常、目的の1つまたは複数の分析物を優先的に保持する表面に結合される。MALDIと同様に、このプロセスもまた、エネルギー吸収材料を用いて、イオン化を促進してもよい。
【0047】
本明細書中で使用する場合、「エレクトロスプレーイオン化」または「ESI」という用語は、長さが短いキャピラリー管に沿って溶液を通過させて、その末端に高い正または負電位が印加される方法を指す。管の末端に到達する溶液は、溶媒蒸気中の溶液の非常に小さな液滴のジェットまたはスプレーへと気化(噴霧)される。液滴のこのミストは、蒸発チャンバーを通って流れて、これがわずかに加熱されて、凝縮を防止して、溶媒を蒸発させる。液滴がより小さくなるにつれて、同様の電荷間の自然の反発が、イオンならびに中性分子を放出させるような時点まで、電子表面電荷密度は増加する。
【0048】
本明細書中で使用する場合、「大気圧化学イオン化」または「APCI」という用語は、ESIに類似した質量分析法を指すが、APCIは、大気圧でプラズマ内に起こるイオン−分子反応によりイオンを生じる。プラズマは、スプレーキャピラリーと対電極との間での放電により維持される。次に、イオンは通常、一組の差動排気スキマーステージ(differentially pumped skimmer stages)を用いて質量分析計へと抽出される。乾燥および予熱N
2ガスの対向流を使用して、溶媒の除去を改善してもよい。APCIにおける気相イオン化は、より極性が低い種を分析するのに、ESIよりも有効であり得る。
【0049】
「大気圧光イオン化」または「APPI」という用語は、本明細書中で使用する場合、分子Mの光イオン化に関する機構が、光子吸収および電子放出分子であり、分子M+を形成する質量分析の形態を指す。光子エネルギーは通常、イオン化電位の少し上であるため、分子イオンは解離を受けにくい。多くの場合、クロマトグラフィーを必要とせずに試料を分析することが可能である可能性があり、したがって、大幅な時間と費用を節約する。水蒸気またはプロトン性溶媒の存在下で、分子イオンはHを抽出してMH+を形成し得る。これは、Mが高いプロトン親和性を有する場合に起きる傾向がある。これは、M+およびMH+の和が一定であるため、定量精度に影響を及ぼさない。プロトン性溶媒中の薬物化合物は通常、MH+として観察されるのに対して、ナフタレンまたはテストステロンなどの非極性化合物は、通常M+を形成する。Robb,D.B.,Covey,T.R.and Bruins,A.P.(2000):例えば、Robb et al.,Atmospheric pressure photoionization:An ionization method for liquid chromatography−mass spectrometry.Anal.Chem.72(15):3653−3659を参照されたい。
【0050】
本明細書で使用する場合、「誘導結合プラズマ」または「ICP」という用語は、ほとんどの元素を微粒子化およびイオン化するのに十分高温で、試料を、部分的イオン化ガスと相互作用させる方法を指す。
【0051】
本明細書中で使用する場合、「電界脱離」という用語は、不揮発性試験試料がイオン化表面に配置され、強電界を使用して、分析物イオンを発生させる方法を指す。
【0052】
本明細書中で使用する場合、「脱離」という用語は、表面からの分析物の除去および/または気相への分析物の移行を指す。
【0053】
本明細書中で使用する場合、「定量限界」または「LOQ」という用語は、測定が定量的に有意義になるポイントを指す。このLOQでの分析物応答は、精度20%および正確度80%〜120%で同定可能であり、離散しており、また再現性がある。
【0054】
本明細書中に開示する方法のある特定の好ましい実施形態では、質量分析は、ポジティブイオンモードで実施される。本明細書中に開示する方法のある特定の特に好ましい実施形態では、質量分析は、ESIを用いて実施される。
【0055】
他の好ましい実施形態では、別個に検出可能な内部標準が、試料中に供給される。
【0056】
一実施形態では、該方法は、LCと質量分析との組合せを包含する。別の好ましい実施形態では、質量分析は、タンデム質量分析(MS/MS)である。
【0057】
上述する本発明の概要は、非限定的であり、本発明の他の特徴および利点は、以下の本発明の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかである。