(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
両末端官能化イオン性シリコーン(I)において、下付き文字bが、2であり;下付き文字a、c、e、f、g、h、iおよびjが0であり;下付き文字dが、5〜1000であり、R5、R6、R10およびR11が、メチルまたはエチルであり;R4が、−CH2CH(HまたはCH3)−A−SO3Mであり;Aが、二価のベンジル基であり;そして、M+が、Li、Na、K、Ag、第四級アンモニウム基、アンモニウム塩またはホスホニウム基である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
両末端官能化イオン性シリコーン(I)が、スルホン酸ナトリウムキャップされたポリジメチルシロキサン、スルホン酸銀キャップされたポリジメチルシロキサン、スルホン酸マグネシウムキャップされたポリジメチルシロキサン、スルホン酸カルシウムキャップされたポリジメチルシロキサン、スルホン酸亜鉛キャップされたポリジメチルシロキサン、およびスルホン酸トリエタノールアンモニウムキャップされたポリジメチルシロキサンの少なくとも一つである、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
パーソナルケア組成物が、デオドラント、スプレー、スティックおよびロールオン式製品を含む、制汗剤、制汗/デオドラント、シェービング製品、スキンローション、保湿剤、化粧水、バス製品、洗浄剤製品、シャンプー、コンディショナー、一体化シャンプー/コンディショナー、ムース、スタイリングジェル、ヘアスプレー、毛髪染料、ヘアカラー製品、ヘアブリーチ、ウェーブ製品、ヘアストレートナー、マニキュア液、マニキュアの除光液、ネイルクリームおよびローション、甘皮柔軟剤、日焼止め、防虫剤、アンチエイジング製品、口紅、ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイシャドー、ほお紅、化粧品、マスカラ、保湿製剤、ファンデーション、身体および手用製剤、スキンケア製剤、顔および首用製剤、トニック、整髪料、整髪補助剤、エアロゾル固定剤、香料製剤、アフターシェーブローション、化粧品製剤、ぼかし用途、夜用/昼用スキンケア製剤、カラーリングのないヘア製剤、日焼け製剤、合成または非合成固形せっけん、液体ハンドソープ、毛穴パック、パーソナルケア用の不織布の応用、ベビーローション、ベビーバスおよびシャンプー、ベビーコンディショナー、髭剃り用剤、きゅうりの薄切り、スキンパッド、化粧落とし、洗顔製品、コールドクリーム、日焼け止め製品、ムース、スプリッツ、ペーストパックおよび泥、フェイスマスク、コロンおよび化粧水、ヘアキューティクルコート、シャワージェル、洗顔料およびボディソープ、洗い流すパーソナルケア製品、ジェル、フォームバス、スクラブ洗顔剤、収斂剤、ネイルコンディショナー、アイシャドースティック、フェイスまたはアイパウダー、リップクリーム、リップグロス、ヘアケアポンプスプレーおよび他の非エアロゾルスプレー、縮毛調整ジェル、ヘアリーブインコンディショナー、ヘアポマード、髪の絡みをほぐす製品、ヘア固定剤、ヘアブリーチ製品、スキンローション、プレシェーブローションおよび電気シェーバープレローション、無水型クリームおよびローション、油/水、水/油、多相、およびマクロおよびマイクロエマルジョン、耐水性クリームおよびローション、抗にきび製剤、マウスウォッシュ、マッサージオイル、歯磨き粉、クリアジェルおよびスティック、軟膏基剤、局所創傷治療製品、エアロゾルタルク、バリアスプレー、ビタミンおよびアンチエイジング製剤、ハーブ抽出製剤、バスソルト、バスおよびボディミルク、ヘアスタイリング補助剤、髪、目、ツメ、および肌への柔らかい固体の塗布、放出制御パーソナルケア製品、ヘアコンディショニングミスト、スキンケア保湿ミスト、肌用拭き取りティッシュ(繊維)、毛穴用拭き取り繊維、毛穴洗浄剤、シミ消し、スキンエクスフォリエーター、皮膚の落屑の促進剤、肌用ウェットティッシュおよびクロス、脱毛製剤、パーソナルケア潤滑剤、ネイルカラー製剤、皮膚に塗布する医薬組成物の局所適用のドラッグデリバリーシステム、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【発明の概要】
【0004】
少なくとも一つのパーソナルケア成分、および少なくとも一つの、式:
M
1aM
2bM
3cD
1dD
2eD
3fT
1gT
2hT
3iQ
j (I)
(式中:
M
1=R
1R
2R
3SiO
1/2
M
2=R
4R
5R
6SiO
1/2
M
3=R
7R
8R
9SiO
1/2
D
1=R
10R
11SiO
2/2
D
2=R
12R
13SiO
2/2
D
3=R
14R
15SiO
2/2
T
1=R
16SiO
3/2
T
2=R
17SiO
3/2
T
3=R
18SiO
3/2
Q=SiO
4/2
(式中:
R
1、R
2、R
3、R
5、R
6、R
8、R
9、R
10、R
11、R
13、R
15およびR
16は、各々独立して、1〜60の炭素原子を有する脂肪族、芳香族または一価のフッ化炭化水素基であり;
R
4、R
12およびR
17は、各々独立して、イオン対を有し、そして式−A−I
x−M
ny+を有する一価の基、または式−R’−N
+(R’’)
2−R’’’−I
−を有する双性イオンであり、式中、Aは、少なくとも一つの離間原子を有する離間部分であり、該離間部分は、二価の炭化水素基およびヒドロカルボノキシ基からなる群より選択され、Iは、イオン基であり、R’は、1〜20の炭素原子を有する二価の炭化水素基であり、R’’は、1〜20の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、R’’’は、2〜20の炭素原子を有する二価の炭化水素基であり、そしてMは、各々独立して、水素、またはアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、第四級アンモニウム基およびホスホニウム基から独立して選択されるカチオンであり;
R
7、R
14およびR
18は、各々独立して、−CH
2CH(R
19)(C
nH
2n)−O−(C
2H
4O)
o−(C
3H
6O)
p−(C
4H
8O)
q−R
19であり、式中、R
19は、水素または上記定義のR
1基であり;上付き文字xおよびyは、正の整数であり、但し、x=nyであり;下付き文字nは、各々独立して、0〜6の値を有し、そして下付き文字o、pおよびqは、各々独立して、0〜1000の値を有し、但し、o+p+q≧lである)であり;そして、
下付き文字a、c、d、e、f、g、h、iおよびjは、各々独立して、0または正の整数であり、但し、2≦a+b+c+d+e+f+g+h+i+j≦4500およびb≧2である)の末端官能化イオン性シリコーンを含有する、パーソナルケア組成物を提供する。
【0005】
本願の明細書および特許請求の範囲において、下記用語および表現は以下に示す通りに理解される。
【0006】
文脈が別途明確に指示しない限り、明細書および添付特許請求の範囲において使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、複数を含み、そして特定の数値への参照は、少なくとも該特定の数値を含む。
【0007】
実施例以外、または別段の指示がなければ、数値および数値範囲は、ここで、「およそ」、「約」等の用語によって修飾されていてもいなくても、特定の値およびそれに近い値を含むと理解される。そのような範囲が表現される場合、他の実施態様は、上記一つの特定の数値から、および/または、上記他の特定の数値までを含む。同様に、数値が近似値で表現される場合、例えば、先行詞「約」を用いることにより、該特定の数値が他の実施態様を形成すると理解される。
【0008】
また、ここで記載されるあらゆる数値範囲は、その範囲のあらゆる部分範囲を含むと理解される。
【0009】
ここで記載される全ての方法は、ここで別段の指示が無い限り、または別段明らかに文脈に矛盾しない限り、あらゆる好適な順序で行ってよい。ここで使用されるありとあらゆる例示、または例示的な言語(例えば、「等」)は、発明をより明確にする意図に過ぎず、別段請求されない限り、発明の範囲を限定するものではない。明細書中のいかなる記述も、特許特許請求の範囲にない要素が本発明の実施に本質的であることを示すものとして理解されるべきではない。
【0010】
ここで使用されるような「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含む(containing)」、「〜を特徴とする」、およびそれらと文法的に同等なものは、追加の、記載されていない要素または方法ステップを排除しない、包括的または非限定の用語であるが、しかしまた、より限定的な用語「〜のみからなる」および「本質的に〜のみからなる」を含むと理解される。
【0011】
更に、明細書中に明示的にまたは非明示的に開示されるおよび/または構造的、組成的および/または機能的に関連する化合物、材料または物質の群に属するものとして特許請求の範囲に記載されるあらゆる化合物、材料または物質は、その群の個々の代表例およびそれらのあらゆる組み合わせを含むと理解される。
【0012】
本発明の末端官能化イオン性シリコーン(I)は、例えば、40〜200nmの大きさを有し、組成物においてイオン性充填材として働く、イオンリッチなドメインに対するイオン基の凝集体を形成する。これらのイオン性凝集体は、架橋として働き、そして素材のモジュラスを増加させる。架橋として働く上に、該凝集体はまた、補強剤粒子およびそれらを含むパーソナルケア組成物のモジュラスを更に増加させ得るものとしても働く。更に、イオン相互作用の可逆性により、一定レベル(例えば、約180℃)まで加熱すると、イオン性凝集体は、いくぶん脱凝集し、冷却すると相対的に熱力学的により安定なイオン性凝集体を形成する。この現象の結果として、これらの材料の粘度は繰り返される加熱/冷却サイクルの間増加し続ける。加えて、イオン凝集体は、水等の極性溶媒に溶解されてよく、その後、溶媒の除去と共に再形成され得る。また、イオン基の存在により、シリコーン(I)が、保湿剤、日焼け止め等のパーソナルケア組成物において一般的に使用される親水性および親油性成分と、並外れた親和性を持つことを促進する。
【0013】
末端官能化イオン性シリコーン(I)の、前記の特有の物理化学特性は、リップカラー処方剤における高耐移り性および高い光沢、日焼け止め剤および他のパーソナルケア組成物における有効成分および実質的成分の放出制御等の非常に望ましい製品の性能特性の提供において、重要な役割を担うと考えられる。
【0014】
ここで、末端官能化イオン性シリコーン(I)において、R
1、R
2、R
3、R
5、R
6、R
8、R
9、R
10、R
11、R
13、R
15およびR
16基の各々は、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル;n−ヘキシル基等のヘキシル;n−ヘプチル基等のヘプチル;n−オクチル、イソオクチル基等のオクチル、および2,2,4−トリメチルペンチル基;n−ノニル基等のノニル;n−デシル基等のデシル;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルラジカル、およびメチルシクロヘキシルラジカル等のシクロアルキル
基である。代表的な芳香族基は、フェニル、ナフチル;o−、m−およびp−トリル、キシリル、エチルフェニル、およびベンジルを含む。
【0015】
基R
4、R
12およびR
17において、イオン対−A−I
x−Mn
y+の二価の炭化水素離間基Aは、例えば、−(CHR
20)−
m(式中、R
20は、水素または上記定義のR
1基であり、そして下付き文字mは、1〜100、そして好ましくは1〜20の正の整数である)等のアルキレン基;または−(CHR
21)
kC
6H
4(CH
2)
r−、−CH
2CH(R’)(CH
2)
kC
6H
4−、−CH
2CH(R
22)(CH
2)
rC
6H
3R
23−(式中、R’は、水素または上記定義のR
1基であり、R
21は、水素または上記定義のR
1基であり、R
22は、水素または上記定義のR
1基であり、R
23は、1〜20の炭素原子の一価の
基であり、そして下付き文字kおよびrは、0または正の整数であり、但し、0≦k+r≦100の制限を受ける)等のアリーレン基であってよい。
【0016】
二価の炭化水素離間基Aはまた、例えば、−(CHR
24)
s−(O−CHR
24CH
2)
s’−O−(CH
2)−
t(式中、は、水素または上記定義のR
1基であり、sは、0〜50の値を有し、s’は、1〜50の値を有し、そしてtは、0〜50の値を有し、但し、1≦s+s’+t≦100の制限を受ける)等の二価のヒドロカルボノキシ基であってよい。
【0017】
イオン対を有する基および双性イオンにおけるI
−は、好ましくはスルホン酸塩−SO
3−および硫酸塩−OSO
3−等のイオン基である。
【0018】
カチオンM
+の例は、Li、Na、K、Cs、Mg、Ca、Ba、Zn、Cu、Fe、Ni、Ga、Al、Mn、Cr、Ag、Au、Pt、Pd、RuおよびRhを含む。
【0019】
双性イオンにおいて、R’は、1〜20の炭素原子を有する二価の炭化水素
基、例えば、−(CH
2)
s−であり;R’’は、1〜20の炭素原子を有する一価の炭化水素
基、例えば、−CH
2CH
3;そして、R’’’は、2〜20の炭素原子を有する二価の炭化水素
基、例えば、−(CH
2)
4−である。
【0020】
末端官能化イオン性シリコーン(I)において、R
7、R
14およびR
18は、各々独立して、CH
2CH(R
24)(C
nH
2n)−O−(C
2H
4O)
o−(C
3H
6O)
p−(C
4H
8O)
q−R
19(式中、R
19は、水素または上記定義のR
1基であり、各々の下付き文字nは、独立して、0〜6の値を有し、そして下付き文字o、pおよびqは、各々独立して、上記定義のR
1基であり、o+p+q≧1の制限を受ける値を有する。
【0021】
末端官能化イオン性シリコーン(I)において、下付き文字a、c、d、e、f、g、h、iおよびjは、各々独立して、0または2
≦a+b+c+d+e+f+g+h+i+j
≦4500、b≧2の制限を受ける正の整数である。一つの実施態様において、下付き文字bは、2であり;下付き文字a、c、e、f、g、h、i
およびjが0であり;下付き文字dは、5〜1000、より好ましくは10〜500、そして最も好ましくは10〜200であり;R
5、R
6、R
10およびR
11は、メチルまたはエチルあり;
R4は、−CH
2CH(HまたはCH
3)−A−SO
3M;Aは、二価のベンジル
基であり;そしてMは、Li、Na、K、銀、または第四級アンモニウム基、アンモニウム塩またはホスホニウム基である。
【0022】
イオン性シリコーン(I)の例は、スルホン酸ナトリウムキャップされたポリジメチルシロキサン、スルホン酸銀キャップされたポリジメチルシロキサン、スルホン酸マグネシウムキャップされたポリジメチルシロキサン、スルホン酸カルシウムキャップされたポリジメチルシロキサン、スルホン酸亜鉛キャップされたポリジメチルシロキサンおよびスルホン酸トリエタノールアンモニウムキャップされたポリジメチル
シロキサンを含む。
【0023】
本発明によるパーソナルケア組成物は、スプレー、スティックおよびロールオン式製品を含む、デオドラント、制汗剤、制汗/デオドラント、シェービング製品、スキンローション、保湿剤、化粧水、バス製品、洗浄剤製品、シャンプー、コンディショナー、一体化シャンプー/コンディショナー、ムース、スタイリングジェル、ヘアスプレー、毛髪染料、ヘアカラー製品、ヘアブリーチ、ウェーブ製品、ヘアストレートナー、マニキュア液、マニキュアの除光液、ネイルクリームおよびローション、甘皮柔軟剤、日焼止め、防虫剤、アンチエイジング製品、口紅、ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイシャドー、ほお紅、化粧品、マスカラ、保湿製剤、ファンデーション、身体および手用製剤、スキンケア製剤、顔および首用製剤、トニック、整髪料、整髪補助剤、エアロゾル固定剤、香料製剤、アフターシェーブローション、化粧品製剤、ぼかし用途、夜用/昼用スキンケア製剤、カラーリングのないヘア製剤、日焼け製剤、合成または非合成固形せっけん、液体ハンドソープ、毛穴パック、パーソナルケア用の不織布の応用、ベビーローション、ベビーバスおよびシャンプー、ベビーコンディショナー、髭剃り用剤、きゅうりの薄切り、スキンパッド、化粧落とし、洗顔製品、コールドクリーム、日焼け止め製品、ムース、スプリッツ、ペーストパックおよび泥、フェイスマスク、コロンおよび化粧水、ヘアキューティクルコート、シャワージェル、洗顔料およびボディソープ、洗い流すパーソナルケア製品、ジェル、フォームバス、スクラブ洗顔剤、収斂剤、ネイルコンディショナー、アイシャドースティック、フェイスまたはアイパウダー、リップクリーム、リップグロス、ヘアケアポンプスプレーおよび他の非エアロゾルスプレー、縮毛調整ジェル、ヘアリーブインコンディショナー、ヘアポマード、髪の絡みをほぐす製品、ヘア固定剤、ヘアブリーチ製品、スキンローション、プレシェーブローションおよび電気シェーバープレローション、無水型クリームおよびローション、油/水、水/油、多相、およびマクロおよびマイクロエマルジョン、耐水性クリームおよびローション、抗にきび製剤、マウスウォッシュ、マッサージオイル、歯磨き粉、クリアジェルおよびスティック、軟膏基剤、局所創傷治療製品、エアロゾルタルク、バリアスプレー、ビタミンおよびアンチエイジング製剤、ハーブ抽出製剤、バスソルト、バスおよびボディミルク、ヘアスタイリング補助剤、髪、目、ツメ、および肌への柔らかい固体の塗布、放出制御パーソナルケア製品、ヘアコンディショニングミスト、スキンケア保湿ミスト、肌用拭き取りティッシュ(繊維)、毛穴用拭き取り繊維、毛穴洗浄剤、シミ消し、スキンエクスフォリエーター、皮膚の落屑の促進剤、肌用ウェットティッシュおよびクロス、脱毛製剤、パーソナルケア潤滑剤、ネイルカラー製剤、皮膚に塗布する医薬組成物の局所適用のドラッグデリバリーシステム、および前記のパーソナルケア用途の少なくとも一つを含む組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0024】
本発明のパーソナルケア組成物は、任意で、最大99重量部の一つまたは複数の他のオルガノシロキサン樹脂を含んでよい。いくつかの有用な追加のオルガノシロキサン樹脂は、各々の比率が、R
ySiO
(4−y)/2(式中、yは、1.0〜1.50の値を有し、そしてRは、メチル基である)の関係を満たすようなR
3SiO
1/2、R
2SiO、RSiO
3/2およびSiO
2単位の組み合わせを含む。
【0025】
本発明のパーソナルケア組成物は、任意で、最大90重量部の一つまたは複数の顔料を含んでよい。ここでの使用に好適な顔料は、すべて、無機および有機着色料/顔料である。これらは通常、アルミニウム、バリウムまたはカルシウム塩またはレーキである。レーキは、固体希釈剤で増量または希釈された顔料、または吸着性表面上の水溶性染料の沈着により作製される有機顔料であり、通常はアルミニウム水和物である。レーキはまた、酸または塩基染料からの不溶性塩の沈着から形成する。ここで、カルシウムおよびバリウムレーキもまた、使用される。パール、酸化チタン、赤色201号(Red 6)、赤色223号(Red 21)、青色1号、橙色201号(Orange 5)、および緑色201号(Green 5)染料、チョーク、タルク、酸化鉄および雲母チタン等の他の着色料および顔料もまた、組成物に含まれてよい。
【0026】
本発明のパーソナルケア組成物は、任意で、最大99重量部の一つまたは複数の公知のまたは従来の化粧品に許容される有機膜形成剤を含んでよい。有用な膜形成剤の例は、天然ワックス、ポリエチレンポリマー等のポリマー、PVPのコポリマー、エチレン酢酸ビニル、ジメチコンゴム、シェラック、ポリテルペン等の樹脂を含む。
【0027】
本発明のパーソナルケア組成物は、任意で、最大50重量部のブロッキングおよび/または吸収日焼け止めを含んでよい。ブロッキング日焼け止めは、は、一般的に、種々の酸化セシウム、酸化クロム、酸化コバルト、酸化鉄、赤色ワセリン、シリコーン−および他の処理された二酸化チタン、二酸化チタン、酸化亜鉛、および/または酸化ジルコニウム、BaTiO
3、CaTiO
3、SrTiO
3、SiC等、無機である。通常有機種である、吸収日焼け止めは、一般的に、紫外線スペクトルの
320〜400nm域の光線を吸収するUV−A吸収剤、例えば、アントラニル酸塩、ベンゾフェノンおよびジベンゾイルメタン;および一般的に、紫外線スペクトルの280〜320nm域の光線を吸収するUV−B吸収剤、例えば、p−アミノ安息香酸誘導体、カンフル誘導体、桂皮酸塩およびサリチル酸塩を含み、但し、これらに限定されない。
【0028】
有機日焼け止めの具体例は、p−アミノ安息香酸、アボベンゾン シノキサート、ジオキシベンゾン、ホモサラート、メンチルアントラニラート、オクトクリレン、メトキシケイヒ酸オクチル、サリチル酸オクチル、オキシベンゾン、パジメート、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、スルイソベンゾン、トロラミンサリチル酸、アミノ安息香酸、ジメチルp−アミノ安息香酸アミル、p−メトキシ桂皮酸ジエタノールアミン塩、トリオレイン酸ジガロイル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル、p−メトキシ桂皮酸エチルヘキシル、サリチル酸2−エチルヘキシル、アミノ安息香酸グリセリル、サリチル酸ホモメンチル、ホモサラート、3−イミダゾール−4−イルアクリル酸およびそのエチルエステル、アントラニル酸メチル、ジメチルPABAオクチル、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸および塩、スルイソベンゾン、サリチル酸トリエタノールアミン、N,N,N−トリメチル−4−(2−オキソボルン−3−イリデンメチル)アニリニウムメチルスルフェート、アミノ安息香酸エステル、サリチル酸4−イソプロピルベンジル、4−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、ジイソプロピル桂皮酸メチル、4−メトキシ桂皮酸イソアミル、4−メトキシ桂皮酸ジエタノールアミン塩、3−(4’−トリメチルアンモニウム)−ベンジリデン−ボルナン−2−オン硫酸メチル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メトキシベンゾフェノン、ca−(2−オキソボルン−3−イリデン)−トリル−4−スルホン酸およびその可溶性塩、3−(4’−スルホ)ベンジリデン−ボルナン−2−オンおよびその可溶性塩、3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンフル、3−ベンジリデン−d,l−カンフル、ベンゼン1,4−ジ(3−メチリデン−10−カンフォスルホン)酸およびその塩、ウロカニン酸、2,4,6−トリス−(2’−エチルヘキシル−l’−オキシカルボニル)−アニリノール1,3,5−トリアジン、2−(p−(tert−ブチルアミド)アニリノール−4,6−ビス−(p−(2’−エチルヘキシル1’−オキシカルボニル)アニリノール1,3,5−トリアジン、2,4−ビス{1,4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシル−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、N−(2および4)−(2−オキソボロン−3−イリデン)メチルベンジルアクリルアミドのポリマー、1,4−ビスベンズイミダゾリル−フェニレン−3,3’5,5’−テトラスルホン酸およびその塩、ベンザルマロネート置換ポリオルガノシロキサン、ベンゾトリアゾール置換ポリオルガノシロキサン(ドロメトリゾール トリシロキサン)、可溶性2,2’−メチレン−ビス−l,6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(l,l,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−メチルジベンゾイルメタン、4−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4’−ジイソプロピルジベンゾイルメタン、4,4’−ジメトキシジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2,4−ジメチル−4−メトキシジベンゾイルメタン、2,6−ジメチル−4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、および上記日焼け止めの少なくとも一つを含有する組み合わせを含む。
【0029】
一つの実施態様において、少なくとも三種の日焼け止め剤の組み合わせが特に有効であることが見出されている。他の実施態様において、四種の日焼け止め剤の組み合わせ、特にそこで化学日焼け止め剤が使用される場合、とりわけ有効であることが見出されている。
【0030】
ここで、パーソナルケア組成物は、具体的にカラー化粧品、日焼け止め、ヘアコンディショナーおよび保湿剤用途して処方される。そのような用途に好適な形状および処方剤は、当業者に知られている。例えば、日焼け止め用として処方される際、組成物は、ラメラエマルジョン、マイクロエマルジョン、またはナノエマルジョンの形状であってよい。加えて、エマルジョンは、流体状の単純エマルジョン、流体状の多相エマルジョン、固体状の単純エマルジョン、または固体状の多相エマルジョンであってよい。単純エマルジョンまたは多相エマルジョンは、分散リポソームまたは油滴を含む連続水相、または分散リポソームまたは水滴を含む連続脂肪相を含んでよい。
【0031】
一つの実施態様において、日焼け止め適用は、連続水相を有するエマルジョンであり、スティック、ローション、ジェル、スプレー等の形状であってよい。日焼け止めエマルジョンの形成に好適な乳化剤は、例えば、SEPPICから入手可能な、Polysorbate−20、Laureth−7、Laureth−4、Sepigel(R)305等の、当技術分野で知られているエトキシ化界面活性剤、植物性および鉱物油等の油;ミツロウ、パラフィン、米ぬかロウ、キャンデリラワックス、カルナバワックスおよびそれらの誘導体等の動物性および/または合成ワックス;およびGel SS71、Gel EA2786、Quaternium−18 Bentonite、38 CE、Gel ISD V、Gel ISD等の炭化水素ゲルまたはベントンタイプのゲル;Goldschmidt Chemical Corporationから入手可能な、イソステアリン酸ポリグリセリル−4、セチルジメチコンコポリオール、ラウリン酸ヘキシル(ABIL(登録商標)WE 09)、ベヘン酸ジメチコン、セチルジメチコンコポリオール(ABIL(登録商標)EM 90)、(ABIL(登録商標)EM 97)、ラウリルメチコンコポリオール(5200)、Momentive Performance Materials Inc.,から入手可能なシクロメチコンおよびジメチコンコポリオール(DC 5225 CおよびDC 3225 C)、同様にMomentive Performance Materials, Inc.から入手可能なシクロペンタシロキサンおよびジメチコンコポリオールを含む。
【0032】
得られる処方剤の柔軟性および化粧品特性を向上するため、可塑剤もまた、日焼け止め処方剤に添加してよい。可塑剤は、膜形成剤の脆性およびクラッキングを防ぐために、しばしば使用され、例えば、レシチン、ポリソルベート、ジメチコンコポリオール、グリコール、クエン酸エステル、グリセリン、およびジメチコンを含む。当業者は、通常要求される特性および想定される用途に応じて望ましい可塑剤の量を変更してもよい。
【0033】
本発明のパーソナルケア組成物は、任意で、ビタミンまたは肌に栄養を与える物質、髪に栄養を与える物質、フケ防止添加剤、抗菌および抗真菌薬を含んでよい。ある種の好ましい物質は、セラミド、ヒアルロン酸、パンテノール、ペプチド(ヘキサペプチド−3銅)、アルファヒドロキシ酸(乳酸)、レチノール(パルミチン酸レチノール)−ビタミンA誘導体、ビタミンC(l−アスコルビン酸)、ベータヒドロキシ酸(サリチル酸)、茶、(緑茶、白茶、紅茶)、大豆および他の植物誘導体、イソフラボン(ブドウ種子抽出物)、アルジルリン、アサイーベリー、ピリジンチオン塩、1−ヒドロキシ−2−ピロリドン誘導体、2,2’−ジチオビス(ピリジン−N−オキシド)、トリハロカルバミド、トリクロサン、クリムバゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、イソコナゾール、ミコナゾール等のアゾール化合物、硫化セレン、一つまたは複数の非光合成、非子実体形成性糸状菌、ジンクピリチオン、ピロクトン汚らミン、セレンジスルフィド、硫黄およびコールタールである。
【0034】
本発明のパーソナルケア組成物は、好ましくは、担体、具体的には塗布後にすぐに揮発する揮発性担体に配合される。本発明の揮発性担体は、揮発性炭化水素、揮発性シリコーンおよびそれらの混合物からなる群より選択される。本発明において有用な炭化水素油は、60〜260℃の範囲の沸点を有するもの、より好ましくはおよそC
8〜およそC
20の鎖長を有する炭化水素、最も好ましくはC
8〜C
20のイソパラフィンを含む。最も好ましいものは、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3−ジメチルヘキサン、およびそれらの混合物からなる群より選択される。好ましい揮発性シリコーン流体は、式(R
2SiO)
x(式中、xは、およそ3〜およそ6である)に相当する、3、4および5員環構造を有するシクロメチコンまたは式(R
3SiO(R
2SiO)SiR
3に相当する直鎖メチコンを含む。
【0035】
本発明において、増粘ポリマーが有用である。「増粘ポリマー」という表現は、本発明の目的において、溶液、または1重量%の活性物質を水またはエタノール中に25℃で含有するディスパージョン中で、せん断速度1s−1で0.2ポアズ(0.02Pa・s)より高い粘度を有するポリマーを意味すると理解されるべきである。粘度は、THERMO ELECTRON製のHAAKE RS600粘度計を用いて測定できる。この粘度計は、円錐平板形状(例えば、直径60mmおよび角度1°)を有する応力制御型粘度計である。増粘剤の例は、会合性増粘剤;架橋アクリル酸ホモポリマー;(メタ)アクリル酸およびアクリル酸(C
1〜C
6)アルキルエステルの架橋コポリマー;エステルおよび/またはアミド型のエチレン性不飽和モノマーを含む非イオン性ホモポリマーおよびコポリマー;アクリル酸アンモニウムホモポリマーまたはアクリル酸アンモニウムおよびアクリルアミドのコポリマー;(メタ)アクリルアミド(C
1〜C
4)アルキルスルホン酸ホモポリマーおよびコポリマー;架橋メタクリロイル(C
1〜C
4)アルキルトリ(C
1〜C
4)アルキルアンモニウムホモポリマーおよびコポリマーを含む。微粒子増粘剤もまた使用されてよい。また、多糖類樹脂、キサンタンガム、プルランガム、スクレロチウムガム、カラギーナンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸塩、ゲランガム、セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ペクチン、スターチ、キトサン、ゼラチン、それらの組み合わせ等の天然由来ポリマーおよび発酵により製造されるポリマーが使用されてよい。
【0036】
粒子はまた、本発明のパーソナルケア組成物と併用されてもよい。粒子は、有機または無機粒子であってよい。無機粒子の例は、酸化チタン、雲母チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、劈開タルク、マイカ、カオリン、絹雲母、白雲母、合成マイカ、金雲母、レピドライト、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、二酸化ケイ素、フュームドシリカ、含水二酸化ケイ素、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウムマグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸バリウム、珪酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ハイドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミック、リン酸ジカルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ホウ素、またはガラスで構成される微小粒子を含む。有機粒子の例は、ポリアミド、ポリアクリル酸/アクリル酸エステル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン/アクリル酸コポリマー、ジビニルベンゼン/スチレンコポリマー、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン、ポリメチルベンゾグアナミン、テトラフルオロエチレン、ポリメタクリル酸メチル(ポリ(メタクリル酸メチル)等)、セルロース、シルク、ナイロン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、またはポリカーボネートで構成される粉体を含む。
【0037】
有用な添加剤は、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、C
12−C
15アルキル安息香酸塩、クエン酸、グリコール酸、乳酸、クエン酸ナトリウム、トリエタノールアミン、トロールアミン、EDTA二ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、ペンテト酸五ナトリウム、EDTA四ナトリウム塩、EDTA三ナトリウム塩等の、pH調整剤/緩衝剤およびキレート剤を含む。
【0038】
本発明のパーソナルケア組成物に香料成分を配合してもよく、例えば、ジアセチル、酢酸イソアミル、ベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド、プロピオン酸エチル、アントラニル酸メチル、リモネン、デカジエン酸エチル、ヘキサン酸アリル、エチル丸トール、エチルバニリン、サリチル酸メチル、クラリーエキス、ユーカリグローブルスオイル、グレープフルーツ油、ラブダナム油、マスキング香料、カミツレ油、酢酸ノピル、フェノキシエタノール、ローズウッドオイル、イランイランオイル、および香油である。天然および/合成芳香物質の香油混合物についても述べる。天然芳香物質は、例えば、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイラン)から、茎および葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン油)から、果実類(アニシード、コリアンダー、キャラウェー、ジュニパー)から、果物の皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(メース、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスツス、アイリス、ショウブ)から、木材(松材、百檀材、ユソウボク材、シダーウッド、ローズウッド)から、ハーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)から、針葉および小枝(トウヒ、松、スコッチパイン、モンタナマツ)から、樹脂およびバルサム(ガルバナム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、オリバナム、オポパナックス)からの抽出物を含む。動物性原料もまた、考慮に入り、例えば、シベットおよび海狸香である。典型的な合成芳香物質は、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールまたは炭化水素型の生成物である。エステル型の芳香物質化合物は、例えば、酢酸ベンジル、イソブチル酸フェノキシエチル、酢酸p−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、グリシン酸エチルメチルフェニル、プロピオン酸アリルシクロヘキシル、プロピオン酸スチラリル、およびサリチル酸ベンジルである。
【0039】
エーテルは、例えば、ベンジルエチルエーテルを含み;アルデヒドは、例えば、8〜18の炭化水素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびブルゲオナールを含み;ケトンは、例えば、イオノン、イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンを含み;アルコールは、例えば、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコール、およびテルピノールを含み;そして、炭化水素は、例えば、テルペンおよびバルサムを含む。
【0040】
特に引き付ける芳香を作り出す、これらの混合物および他の芳香物質との併用が好ましい。主に芳香成分として使用される比較的揮発性の低いエーテル油もまた、香油として好適であり、例えば、セージ油、カモミール油、クローブオイル、メリッサ油、シナモンリーフ油、ライムブロッサム油、ジュニパーベリー油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油、ラボラナム油、およびラバンジン油である。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、ライラル、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α,α−ヘキシルケイヒアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロオール、ボイサンブレンフォルテ、アンブロキサン、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデライス(sandelice)、レモン油、タンジェリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロベルタール、ラバンジン油、マスカテルセージ油、α−ダマスコン、バーボンゼラニウム油、サリチル酸シクロヘキシル、ベルトフィクスクール、iso−E−Super、Fixolide NP、エベルニル、イラルダインガンマ(iraldein gamma)、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラット、イロチルおよびフロラマットの単独または互いの混合物での使用が優先される。
【0041】
グリチルレチン酸ステアリル、メントール、桂皮アルコール、酢酸、アスコルビン酸、クエン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、リン酸、酒石酸、果実および植物抽出物等の香料成分を本発明のパーソナルケア組成物において使用してよい。
【0042】
本発明のパーソナルケア組成物において、ジメチコン、ワセリン、グリセリン、乳酸アンモニウム、ラノリン、メチルグルセス−20、PEG−20、ソルビトール、1,2,6ヘキサントリオール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシレングリコール、パンテノール、フィタントリオール、パンテノール、プロピレングリコール、PCAナトリウム、ソルビトール、トリエチレングリコール、ポリグリセリンソルビトール、グルコース、フルクトース、ポリデキストロース、PCAカリウム、尿素、水添ハチミツ、ヒアルロン酸、イノシトール、ヘキサンジオールミツロウ、ヘキサントリオールミツロウ、加水分解エラスチン、加水分解コラーゲン、加水分解シルク、加水分解ケラチン、エリスリトール、カプリルグリコール等の皮膚保護剤および保湿剤を使用して良い。
【0043】
ここで、ヘアコンディショニング剤が使用されてよく、例えば、炭化水素、シリコーン流体、およびカチオン性材料である。好適な炭化水素は、直鎖または分枝状のいずれかでよく、そしておよそ10〜およそ16、そして好ましくはおよそ12〜16の炭素原子を含んでよい。好適な炭化水素の例は、例えば、デカン、ドデカン、テトラデカン、トリデカン、およびそれらの混合物を含む。好適なシリコーン流体コンディショニング剤の例は、例えば、直鎖および環状ポリジメチルシロキサン、フェニルおよびアルキルフェニルシリコーン、およびシリコーンコポリオールを含む。ここで、有用なカチオン性コンディショニング材料は、例えば、第四級アンモニウム塩、および脂肪族アミンの塩を含む。
【0044】
ネイルコンディショニング剤が、本発明に組み込まれてよく、例えば、アジピン酸、フマル酸、トリシクロデカンジメタノールコポリマー、イソステアロイル加水分解シルクAMP、ヒュウガトウキ(angelica furcijuga)の花/葉/茎の抽出物、r−バチルス・リケニフォルミス(bacilluslicheniformis)ケラチナーゼ、ビフィダ(bifida)/パナックス(panax)朝鮮人参の根の細胞培地の抽出物発酵液、ビス−アミノプロピルジメチコン/IPDIコポリマー、ビス−エトキシアクリル酸ジカプロラクトン IPDI、ビス−hEMA IPDI、ボスウェリア・カルテリィ(boswelliacarterii)ゴム抽出物、ボスウェリア・セラータ(boswellia serrata)ゴム抽出物、カルシウム加水分解コラーゲン、カプリロイルメチオニン/シルクアミノ酸メチルエステル、カプリロイルセリン/シルクアミノ酸メチルエステル、カウレルパ・ラセモサ(caulerpaeacemosa)抽出物、シトラス・オーランティアム・アマーラ(citrus aurantium amara)(ビターオレンジ)果汁抽出物、ツユクサ(commelinacommunis)の花/葉/茎の抽出物、コミフォーラ・ミーラ(commiphora myrrha)樹脂抽出物、デクロロジヒドロキシジフルオロエチルクロプロステノールアミド、デオキシグルタミルフルクトース、ジカプロラクトンエトキシアクリレート HEMA IPDI、コハク酸ジカプリル、ジメチル尿素、ヘキサアクリル酸ジペンタエリスリチル、ペンタアクリル酸ジペンタエリスリチル、エキナセア・アンガスティフォリア(echinaceaangustifolia)の根の抽出物、フラガリア・アナナッサ(fragaria ananassa)(イチゴ)種子油、フマル酸/無水フタル酸/トリシクロデカンジメタノールコポリマー、ギンナンの抽出物、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ハニーパウダー、ハイドノカルプス・ペンタンドルス(hydnocarpuspentandrus)の核油、加水分解アセトフェノン/オキシメチレンコポリマー、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、加水分解酢酸ビニル/アセト酢酸ビニルコポリマー、イサティス・ティンクトリア(isatistinctoria)の根の抽出物、キゲリア・アフリカナ(kigelia africana)樹皮抽出物、オックス・アイ・デイジー(leucanthemumvulgare)の種子抽出物、ロイコノストック/アロエ・バルバデンシス(aloe barbadensis)の葉/セイヨウナナカマド(sorbusaucuparia)の果実の発酵液、ロベリア・インフラタ(lobelia inflata)抽出物、ルピナス・テキセンシス(lupinus texensis)の種子抽出物、ナガバクコ(lyciumbarbarum)の果実の抽出物、メンタ・アクアティカ(mentha aquatica)抽出物、リン酸メタクリロイルエチル、メチレングリコール、2−メチルプロパナール、苦瓜(momordicacharantia)の抽出物、ラッパスイセン(narcissus pseudo-narcissus)の根の抽出物、オプンティア・ツナ(opuntia tuna)の葉の抽出物、オプンティア・ウルガリス(opuntiavulgaris)の果実の抽出物、パルミトイルオリゴペプチド−70、パルミトイルセリン/シルクアミノ酸メチルエステル、インゲンマメ(phaseolusvulgaris)(インゲンマメ(kidney bean))抽出物、フロックス種子抽出物、ポリアクリレート−12、ポリアクリレート−30、ポリエステル−18、ローザ(rosa)(アメリカン・ビューティー)の抽出物、ローザ・ボルボニアナ(rosaborboniana)の抽出物、十六夜バラ(rosa roxburghii)種子油、ルドベキア・ヒルラ(rudbeckia hirta)種子抽出物、ハクレン(silvercarp)の抽出物、リン酸ナトリウムカルシウム亜鉛、セイヨウナナカマド(sorbus aucuparia)種子油、r−スパイダーポリペプチド−1、r−スパイダーポリペプチド−2, ウンデセノイルセリン/シルクアミノ酸メチルエステル、セイヨウスノキ(vacciniummyrtillus)の葉の抽出物、ビニルアルコール/ビニルホルムアミドコポリマー、ヤドリギ(viscum album)(ヤドリギ(mistletoe))の抽出物等である。
【0045】
カチオン系ポリマーは、本発明のパーソナルケア組成物において用いられてよく、例えば、Rhone−Poulenc製のJaguar(R)シリーズとして入手出来る、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド等のカチオン系グアーガム誘導体である。
【0046】
紫外線吸収剤(Ultraviolet light absorbers)(紫外線吸収剤(UV absorbers))は、紫外線によって引き起こされる化学的または物理的劣化から組成物を保護するために、ここで、パーソナルケア組成物において有用に利用される。上記の日焼け止めのような紫外線吸収剤は、入射紫外線をダメージの少ない赤外線(熱)に変換する能力を有する。好適な紫外線吸収剤は、例えば、アセトアミノサロール、アラントインPABA、ベンザルフタリド、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−7、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−10、ベンゾフェノン−11、フェノン−12等のベンゾフェノン、ベンゾトリアゾリルドデシルp−クレゾール、3−ベンジリデンカンフル、ベンジリデンカンフル加水分解コラーゲンスルホンアミド、ベンジリデンカンフルスルホン酸、サリチル酸ベンジル、ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ボルネロン、ブメトリゾール、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ブチルPABA、テリハボク種子油、茶葉エキス、カルテノイド、セリア/シリカ、セリア/シリカタルク、シノキサート、メトキシ桂皮酸DEA、ジベンゾキサゾイルナフタレン、ジ−t−ブチルヒドロキシベンジリデンカンフル、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、2,6−ナフタル酸ジエチルヘキシル、トリオレイン酸ジガロイル、ジイソプロピル桂皮酸メチル、l−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−l,3−ペンタンジエン、ジメチル PABA エチルセテアリルジモニウムトシレート、ジモルホリノピリダジノン、ジフェニルカルボメトキシアセトキシナフトピラン、ビスエチルフェニルトリアミノトリアジンスチルベンジスルホン酸ジナトリウム、ジスチリルビフェニルジスルホン酸ジナトリウム、フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸ジナトリウム、ドロメトリゾール、ドロメトリゾールトリシロキサン、エスクリン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、ジイソプロピル桂皮酸エチル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸エチルヘキシル、エチルヘキシルジメチルPABA、フェルラ酸エチルヘキシル、メトキシ桂皮酸エチルヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、メトキシ桂皮酸エチル、エチルPABA、ウロカン酸エチル、エトクリレン、フェルラ酸、4−(2−β−グルコピラノシロキシ)プロポキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、エチルヘキサン酸ジメトキシ桂皮酸グリセリル、グリセリルPABA、サリチル酸グリコール、サリチル酸ヘキサンジオール、ホモサレート、加水分解性ルピナスタンパク質、p−メトキシ桂皮酸イソアミル、トリメトキシ桂皮酸イソペンチルトリシロキサン、サリチル酸イソプロピルベンジル、イソプロピルジベンゾイルメタン、メトキシ桂皮酸イソプロピル、アントラニル酸メンチル、サリチル酸メンチル、4−メチルベンジリデンカンフル、メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、オクトクリレン、オクトリゾール、PABA、PEG−25 PABA、ペンチルジメチルPABA、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ピヌスピナステラ樹皮エキス、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンフル、ポリシリコーン−15、メトキシ桂皮酸カリウム、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸カリウム、赤色ワセリン、ベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸ナトリウム、イソフェルラ酸ナトリウム、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸ナトリウム、ウロカン酸ナトリウム、スピルリナプラテンシス粉末、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸TEA、サリチル酸TEA、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ヒドロキシ安息香酸フェニルテトラブチル、二酸化チタン、トコトリエノール、トリトリPABAパンテノール、ウロカン酸、酢酸ビニル/クロトン酸エステル/メタクリロキシベンゾフェノン−1コポリマーおよびヴィティス ヴェニフェラ(ブドウ)種子エキス、およびSPF増強剤としてポリマービーズまたは中空球を含む。上記のもの等の紫外線吸収剤と、スチレン/アクリル酸コポリマー シリカビーズ、球状ケイ酸マグネシウム、n−ラクタムポリマー(orgasol(登録商標)range、elf atochem)架橋ポリメタクリル酸メチル(pmma;micopearl m305、seppic)等の球状ポリアミド粉末等のSPF増強剤との組み合わせは、紫外線保護を強化し得る。Holosphere添加剤(Sunsphere(登録商標)ISP、Silica Shells Kobo.)は、照射光を反射し、光子の有効経路長が大きくなる(EP0893119)。ある種のビーズは、塗る際にソフトな感触を与える。更に、例えば、Micropearl M305等のビーズの光学活性は、反射現象を取り除くことによって肌の明るさを調節でき、そして紫外線を間接的に散乱させ得る。
【0047】
本発明のパーソナルケア組成物はまた、得られる製剤の柔軟性および化粧品特性を向上するために、一つまたは複数の公知または一般的な可塑剤を含んでよい。可塑剤は、膜形成剤の脆性およびクラッキングを防ぐためにしばしば使用され、例えば、レシチン、ポリソルベート、ジメチコンコポリオール、グリコール、クエン酸エステル、グリセリンおよびジメチコンを含む。当業者は、パーソナルケア組成物の組成および通常要求される特性に応じて可塑剤の量を変更してもよい。
【0048】
本発明のパーソナルケア組成物は、担体、具体的には、組成物の塗布後に急速に揮発する揮発性担体と優先的に組成される。有用な揮発性担体は、揮発性炭化水素、揮発性シリコーン、およびそれらの混合物からなる群より選択されてよい。
【0049】
本発明において有用な炭化水素油は、60〜260℃の範囲の沸点を有するもの、更に好ましくは、およそC8〜およそC20の鎖長さを有する炭化水素油、最も好ましくは、C8〜C20のイソパラフィンを含む。最も好ましいのは、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3−ジメチルヘキサンおよびそれらの混合物である。
【0050】
揮発性シリコーン流体は、式(R
2SiO)
x(式中、xは、およそ3〜およそ6)に相当する3〜6員環構造を有するシクロメチコン、および式(R
3SiO(R
2SiO)
xSiR
3(式中、xはおよそ0〜およそ6であり、そしてRは、1〜6の炭素原子を有する一価の炭化水素ラジカルである)に相当する直鎖シリコーンを含む。
比較例1〜8;実施例1〜9
【実施例】
【0051】
本発明は、以下に、本発明の代表的な末端官能化イオン性シリコーン(I)の作製および実施例4〜9のイオン性シリコーン(I)で作製されたリップカラー処方剤を説明する、実施例に1〜9によって説明されるが、それらに限定はされない。以下に、本発明の範囲外のシリコーンの作製およびそれを含むリップカラー処方剤を説明する比較例1〜8を、比較の目的だけで示し、これらは本発明を示さない。
比較例1
モノキャップされたスルホン化ポリジメチルシロキサンの作製
【0052】
三つ口の500ミリリットルのフラスコに、10.0gグラム(67.5ミリモル)の1,1,1,3,3−ペンタメチルジシロキサン、9.5グラム(81.0ミリモル)のα−メチルスチレン、および1.9×10
−4グラムの白金触媒を入れた。得られた混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら、115℃で48時間加熱した。
1H NMRにおける水素化ケイ素のピークの消失によってヒドロシリル化の完了が示された。得られた混合物を150℃で2時間油浴に入れることによるバキュームストリッピングで未反応のα−メチルスチレンを除き、17.0グラム(95%)のアリール置換ジシロキサンを得た。
【0053】
上記のアリール置換シロキサンの5.32グラム(20.0ミリモル)に、1.0ミリリットルのジクロロメタンに溶解した4.66グラム(40.0ミリモル)のクロロスルホン酸を、混合物を室温で攪拌しながら、30分間かけて滴下した。得られた混合物を更に30分間続けて攪拌した。反応の完了は、パラ置換芳香族プロトンピークの消失によって示される、芳香族環の総スルホン化を以って、
1H NMRによって特定された。その後、得られた混合物をバキュームストリッピングし、ジクロロメタン、およびクロロスルホン酸、塩酸等の他の揮発性物質を除き、スルホン化シクロテトラシロキサンを茶褐色の粘液として得た。
【0054】
このスルホン化ジシロキサンに、室温で連続攪拌しながら、118.6グラム(400.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサンを添加した。6時間の反応後、8時間の反応後、
29Si NMRによって、約82%の平衡が示された。この時点で、更に1時間連続攪拌しながら、12.0グラムのトリエタノールアミンを混合物に加えた。その後、得られた混合物を一晩バキュームストリッピングし、D4、D5等の揮発性の環状シロキサンを除いた。最後に、116.0グラムの生成物を粘性油として回収した。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで3.3Pasの粘度を有した。
比較例2
スルホベタインキャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0055】
三つ口の500ミリリットルの丸底フラスコに、237.3グラム(800.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサン、5.36グラム(40.0ミリモル)の
l,l,3,3−テトラメチルジシロキサンおよび3.0グラムの酸性IER 262 (イオン交換樹脂)を入れた。得られた混合物を60℃で6時間連続して攪拌した。その後、反応混合物をろ過し、そして低沸点のシリコーンを除くためにバキュームストリッピングし、201.0グラム(83%)のヒドリド末端ポリジメチルシロキサンを得た。
【0056】
三つ口の250ミリリットルのフラスコに、72.0グラム(10.0mmol)のヒドリド末端ポリジメチルシロキサン、2.5グラム(22.0mmol)のアリルグリシジルエーテル、および1.0×10
−4グラムの白金触媒を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で連続攪拌しながら、70℃で24時間加熱した。
1H NMRにおける水素化ケイ素のピークの消失によってアリルグリシジルエーテルのヒドロシリル化の完了が示された。その後、得られた混合物を150℃で2時間油浴に入れることによるバキュームストリッピングで未反応のアリルグリシジルエーテルを除き、74.0グラムのグリシジルエーテル末端ポリシロキサンを得た。
【0057】
74.0グラム(10.0ミリモル)の上記のグリシジルエーテル末端ポリシロキサンに、2.1グラム(20.0ミリモル)のジエタノールアミンおよび0.1グラムのチタンイソプロポキシドを連続的に添加した。その後、得られた混合物を80℃で24時間連続攪拌した。この混合物に、2.72グラム(20.0ミリモル)のブタンスルトンを、80℃で更に24時間連続攪拌しながら加え、79グラムのスルホベタインキャップされたポリジメチルシロキサンを得た。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで56.8Pasの粘度を有した。
比較例3
トリメチルシリルキャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0058】
三つ口の500ミリリットルのフラスコに、0.162グラム(1.0ミリモル)のヘキサメチルジシロキサン、148.3グラム(500.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサン、および1.5グラムのN−触媒(テトラメチルアンモニウムシロキサノレート)を入れた。反応混合物を、油浴に入れ、80℃で連続攪拌した。8時間の反応後、粗反応混合物の固体含量解析によって、約87%の平衡が示された。その後、全反応混合物を150℃で
2時間バキュームストリッピングし、揮発性の環状シロキサンを除いた。最後に、130.0グラムのトリメチルシリルキャップされたポリジメチルシロキサンを透明なゴムとして回収した。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで236.2Pasの粘度を有した。
比較例4
ペンダントスルホン酸ナトリウム官能性ポリオルガノシロキサンの作製
【0059】
以下の実施例2で得られたスルホン酸官能性シクロテトラシロキサン5.7グラム(8.0ミリモル)に、室温で攪拌しながら、474.7グラム(1600.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサン、および2.96グラム(16.0ミリモル)のl,l,3,3−テトラメチル−l,3−ジビニルジシロキサンを加えた。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、10.0グラム(128.0ミリモル)の湿らせた重炭酸ナトリウムを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、411.0グラムの生成物を乳状オイルの形状で得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、ペンダントスルホン化ポリジメチルシロキサンであることが示された。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで5.0Pasの粘度を有した。
比較例5
ペンダントスルホン酸ナトリウム官能性ポリオルガノシロキサンの作製
【0060】
以下の実施例2で得られたスルホン酸官能性シクロテトラシロキサン5.7グラム(8.0ミリモル)に、室温で攪拌しながら、474.7グラム(1600.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサン、および14.8グラム(80.0ミリモル)のl,l,3,3−テトラメチル−l,3−ジビニルジシロキサンを加えた。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、10.0グラム(128.0ミリモル)の湿らせた重炭酸ナトリウムを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、427.0グラムの生成物を粘性ゴムとして得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、ペンダントスルホン化ポリジメチルシロキサンであることが示された。
比較例6
カルボン酸ナトリウム官能性ポリオルガノシロキサンの作製
【0061】
凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、184.28グラム(1M)のウンデセン酸および300ミリリットルのトルエンを入れた。溶液を70℃まで加熱し、80.7グラム(0.5M)のヘキサメチルジシラザンを2時間掛けて加えた。溶液を70〜80℃で4時間連続攪拌した。反応集合体を圧力1〜5Hgの真空下、150〜160℃で蒸留し、溶液から溶媒を取り除き、ウンデセン酸トリメチルシリルエステル(A)を得た。凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、1.34グラム(0.01M)のテトラメチルジシロキサン、296.6グラム(1M)のオクタメチルシクロテトラシロキサン、および6グラムの酸性イオン交換樹脂を入れた。溶液を12時間55〜60℃で連続攪拌し、ヒドリド末端シロキサン(B)を得た。
【0062】
凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、溶液を8時間90℃で連続攪拌しながら、5.1グラム(0.016M)の上記化合物(A)、237.8グラム(0.008M)の上記化合物(B)、および0.0003グラムの白金カールシュテット触媒を入れた。続く脱保護および重炭酸ナトリウムでの中和により、生成物のカルボン酸ナトリウム官能性ポリジメチルシロキサンを得た。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで18Pasの粘度を有した。
比較例7
リン酸ナトリウム官能性ポリオルガノシロキサンの作製
【0063】
凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、256.3グラム(2M)のアリルグリシジルエーテル、および0.0003グラムの白金カールシュテット触媒を入れ、溶液を70℃まで加熱した。この溶液に、134.3グラム(1M)のテトラメチルジシロキサンを6時間掛けて70〜75℃で滴下し、更に、6時間90℃で攪拌し、エポキシ官能性テトラメチルジシロキサンを得た。
【0064】
凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、溶液を16時間70℃で連続攪拌しながら、3.9グラム(0.03M)の上記生成物、296.6グラム(1M)のオクタメチルジシロキサン、および6グラムの酸性イオン交換樹脂白金カールシュテット触媒を入れ、エポキシ官能性ポリジメチルシロキサンを得た。
【0065】
凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、溶液を85〜90℃で4時間連続攪拌しながら、150グラム(0.005M)の上記生成物、および1.2グラム(0.01M)のリン酸(85%)を入れた。その後、溶液をおよそ15℃まで冷却し、1ミリリットルの水に溶解した0.8グラム(0.02M)の水酸化ナトリウム溶液を加え、15〜20℃で2時間攪拌し、リン酸ナトリウム官能性ポリジメチルシロキサンを得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、リン酸塩官能化ポリオルガノシロキサンであることが示された。
比較例8
カルボン酸ナトリウム官能性ポリオルガノシロキサンの作製
【0066】
凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、184.28グラム(1M)のウンデセン酸、および300ミリリットルのトルエンを入れた。溶液を70℃まで加熱し、その後、80.7グラム(0.5M)のヘキサメチルジシラザンを2時間掛けて加えた。溶液を70〜80℃で4時間連続攪拌した。反応集合体を1〜5mmHg(133.3〜666.6Pa)の真空下、150〜160℃で蒸留しながら、溶液から溶媒および低沸点試薬を取り除き、ウンデセン酸トリメチルシリルエステル(A)を得た。
【0067】
凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、6.7グラム(0.05M)のテトラメチルジシロキサン、185.4グラム(0.625M)のオクタメチルシクロテトラシロキサン、および5グラムの酸性イオン交換樹脂を入れた。溶液を12時間55〜60℃で連続攪拌し、ヒドリド末端シロキサン(B)を得た。
【0068】
凝縮器を装着した1000ミリリットルの三つ口丸底フラスコに、溶液を8時間90℃で連続攪拌しながら、10.3グラム(0.04M)の上記化合物(A)、76.4グラム(0.02M)の上記化合物(B)、および0.0001グラムの白金カールシュテット触媒を入れた。次の脱保護および重炭酸ナトリウムを用いた中和により、カルボン酸ナトリウム官能性ポリジメチルシロキサンを得た。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで283Pasの粘度を有した。
実施例1
スルホン酸官能性テトラメチルジシロキサンの作製
【0069】
三つ口の500ミリリットルのフラスコに、18.16グラム(154.0ミリモル)のα−メチルスチレン、および27.2×10
−5グラムの白金触媒を入れた。得られた混合物の温度を115℃にした後、ヒドロシリル化反応の完了まで連続攪拌下、9.40グラム(70.0ミリモル)のl,l,3,3−テトラメチル
ジシロキサンを滴下した。
1H NMRにおける水素化ケイ素のピークの消失によってヒドロシリル化の完了が示された。得られた混合物を150℃で2時間油浴に入れることによるバキュームストリッピングで未反応のα−メチルスチレンを除き、それにより、23.2グラムのアラルキレン置換ジシロキサンを得た(収率:90%)。
【0070】
このアラルキレン置換ジシロキサン(23.2グラム、62.4ミリモル)に、混合物を室温で連続攪拌しながら、29.6グラム(252.8ミリモル)のクロロスルホン酸を30分間かけて滴下した。
攪拌を更に30分間続けた。反応の完了は、パラ置換芳香族プロトンピークの消失によって示される、芳香族環の総スルホン化を以って、
1H NMRによって特定された。反応混合物を低圧でバキュームストリッピングし、33.0グラムのスルホン化ジシロキサンを茶色の粘性油として得た。
実施例2
スルホン酸官能性テトラメチルテトラシクロシロキサン
【0071】
三つ口の500ミリリットルのフラスコに、70.08グラム(60.0ミリモル)のα−メチルスチレン、および10.0×10
−4グラムの白金触媒を入れた。得られた混合物の温度を115℃まで上げ、その後、連続攪拌下、30.0グラム(120.5ミリモル)の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを滴下した。反応の進行を
1H NMRで監視した。12時間の反応後、水素化ケイ素の変換の完了が
1H NMRによって示された。その後、反応混合物を150℃で2時間バキュームストリッピングし、未反応のα−メチルスチレンを除き、そして80.5グラムのアラルキレン置換シクロテトラシロキサンを得た(収率:95%)。
【0072】
14.24グラム(20.0ミリモル)の上記のアラルキレン置換シクロテトラシロキサンに、4.0ミリリットルのジクロロメタンに溶解した18.64グラム(160.0ミリモル)のクロロスルホン酸を、混合物を室温で連続攪拌しながら、30分間掛けて滴下した。得られた混合物を更に30分間攪拌した。反応の完了は、パラ置換芳香族プロトンピークの消失によって示される、芳香族環の総スルホン化を以って、
1H NMRによって示された。反応混合物を低圧でバキュームストリッピングし、20.6グラムのスルホン酸官能性シクロテトラシロキサンを茶色の粘性ゴムとして得た。
実施例3
スルホン酸ナトリウムキャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0073】
三つ口の500ミリリットルのフラスコに、42.4グラム(80.0ミリモル)の上記の実施例1由来のスルホン化ジシロキサン、および118.0グラム(400.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサンを入れた。反応混合物を油浴に入れ、室温で連続攪拌した。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、26.88グラム(320.0ミリモル)の湿らせた重炭酸ナトリウムを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、期待された生成物を白色の固体として得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサンであることが示された。
実施例4
スルホン酸ナトリウムキャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0074】
三つ口の500ミリリットルのフラスコに、21.2グラム(40.0ミリモル)の上記の実施例1由来のスルホン化ジシロキサン、および118.0グラム(400.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサンを入れた。反応混合物を油浴に入れ、室温で連続攪拌した。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、13.44グラム(160.0ミリモル)の湿らせた重炭酸ナトリウムを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、123.4グラムの生成物を粘性のゴムとして得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサンであることが示された。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで1325Pasの粘度を有した。
実施例5
スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0075】
三つ口の500ミリリットルのフラスコに、10.6グラム(20.0ミリモル)の上記の実施例1由来のスルホン化ジシロキサン、および118.0グラム(400.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサンを入れた。反応混合物を油浴に入れ、室温で連続攪拌した。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、6.7グラム(80.0ミリモル)の湿らせた重炭酸ナトリウムを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、112.0グラムの生成物を粘性のゴムとして得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサンであることが示された。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで1230Pasの粘度を有した。
実施例6
スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0076】
三つ口の250ミリリットルのフラスコに、2.12グラム(4.0ミリモル)の上記の実施例1由来のスルホン化ジシロキサン、および59.3グラム(200.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサンを入れた。反応混合物を油浴に入れ、室温で連続攪拌した。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、1.4グラム(16.0ミリモル)の湿らせた重炭酸ナトリウムを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、53.0グラムの生成物を粘性のゴムとして得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサンであることが示された。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで100Pasの粘度を有した。
実施例7
スルホン酸ナトリウムキャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0077】
三つ口の250ミリリットルのフラスコに、1.1グラム(2.0ミリモル)の上記の実施例1由来のスルホン化ジシロキサン、および59.3グラム(200.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサンを入れた。反応混合物を油浴に入れ、室温で連続攪拌した。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、0.7グラム(8.0ミリモル)の湿らせた重炭酸ナトリウムを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、49.0グラムの生成物を粘性のゴムとして得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサンであることが示された。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで53Pasの粘度を有した。
【0078】
同様に、スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサン(PDMS)の、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銀、およびコバルト塩は、スルホン酸キャップされたポリジメチルシロキサンの各酸化物との中和を経由して合成された。
実施例8
スルホン酸ナトリウムキャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0079】
三つ口の250ミリリットルのフラスコに、0.55グラム(1.0ミリモル)の上記の実施例由来のスルホン化ジシロキサン、および148.3グラム(500.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサンを入れた。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、0.4グラム(4.0ミリモル)の湿らせた重炭酸ナトリウムを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、132.0グラムの生成物を粘性のゴムとして得た。生成物のNMR分析により、ポリマーは、スルホン化キャップされたポリジメチルシロキサンであることが示された。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで1209Pasの粘度を有した。
実施例9
スルホン酸トリエタノールアンモニウムキャップされたポリジメチルシロキサンの作製
【0080】
三つ口の500ミリリットルのフラスコに、10.6グラム(20.0ミリモル)の上記の実施例1由来のスルホン酸官能性ジシロキサン、および118.0グラム(400.0ミリモル)のオクタメチルテトラシクロシロキサンを入れた。反応混合物を油浴に入れ、室温で連続攪拌した。直鎖シロキサンの約87重量%の平衡に達した後、反応混合物を、8.56グラム(80.0ミリモル)のトリエタノールアミンを使用して70℃で中和した。反応混合物の低圧でのバキュームストリッピングにより、114.0グラムの生成物を粘性のゴムとして得た。ポリマーは、HAAKEレオメーターで20℃にて測定した際、せん断速度10rad/sで5399Pasの粘度を有した。
【0081】
比較の目的で、非官能化シリコーンおよび比較例1〜8(LCF1〜15)のシリコーンとを配合して、リップカラー製剤(LCF)を作製し、実施例4〜9(LCF16〜26)の末端官能化イオン性シリコーン(I)を配合したLCFと比較した。LCFは、以下に述べるように、その性能特性(耐移り性、防水性、粘着性、光沢、および経表皮水分蒸散量)を評価した。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
A.耐移り性
【0086】
LCF1〜26の耐移り性を、下記以外は、米国特許第6,074,654号に記載の方法を用いて測定した:
各々のLCFを、人工皮膚フィルム(30%を超えるグリセリン水溶液で24時間事前に水和)に個別に塗布し、40℃で乾燥させた。その後、試験装置を用いて、フィルムに摩擦「負荷(insult)」を与えた。500グラムの塊を白い綿ニット布1枚で覆った。布で覆った塊を、塗布されたインビトロの皮膚の表面に置いた。布で覆った塊を360°回転した。その後、布を電気的に撮像し、そして移ったLCFによって汚れた面積パーセントを画像処理ソフトウェアによって特定した。移り%が高い程、塗布されたインビトロの皮膚から白い布へより多くのLCFが移った。このプロセスは、各々のインビトロの皮膚の同じ位置で繰り返された。乾燥したフィルム上の摩擦表面の各々の回転(360°)を1負荷と数えた。最高限度の移り範囲を100%であると考え、これは、全摩擦表面がLCF材料で覆われていることを意味する。移り%が低い程、耐移り性がより良いことを示す。
【0087】
【表6】
【0088】
【表7】
B.防水性
【0089】
LCF1および2(非官能化またはイオン性シリコーン)、およびLCF17〜20(実施例4〜7のイオン性シリコーン(I))の防水性を特定した。インビトロの皮膚は、上記と同様の方法で作製した。LCF塗膜が皮膚表面で乾いたら、水の薄い層を塗布し、15分間そのままにした。余分な水を振り払った後、移り試験を行った。防水試験の結果は、以下の通り、表5に示す:
【0090】
【表8】
C.粘着性
【0091】
LCF2(非官能化またはイオン性シリコーン)、およびLCF20および23〜25(各々実施例5および7のイオン性シリコーン(I))の粘着特性を特定した。インビトロの皮膚は、上記と同様の方法で作製した。LCFがインビトロの皮膚上で乾いたら、乾燥膜の粘着力をDia−Stron(MTT 175)機器を用いて測定し、粘着力が弱い程、LCFの粘着性が弱かった。粘着性試験の結果は、以下の通り、表6に示す:
【0092】
【表9】
D.光沢特性
【0093】
LCF2(非官能化またはイオン性シリコーン)、およびLCF24および26(各々実施例5および17のイオン性シリコーン(I))の光沢特性を特定した。各々の処方の均一の厚さの膜を標準レネタカード上に作製し、40℃で乾燥した。乾燥フィルムの60°および85°光沢測定値をBYK光沢計を用いて記録した。光沢試験の結果は、以下の通り、表7に示す:
【表10】
E.経表皮水分蒸散量(TEWL)特性
【0094】
塗布していないインビトロの皮膚、および本発明のLCF2(非官能化またはイオン性シリコーン)、LCF8および9(各々比較例4および5のシリコーン)、およびLCF23および26(各々実施例5および7の末端官能化イオン性シリコーン)を塗布したインビトロの皮膚の経表皮水分蒸散量(TEWL)特性を、下記以外は、米国特許第5,679,335に記載の方法を用いて測定した:
【0095】
水和されたインビトロの皮膚に上記のLCFを塗布し、そして40℃で一晩乾燥させた。一式のペインカップを3.00ミリリットルの水で充填し、そして個々のLCFを塗布し、乾燥させたインビトロの皮膚で覆った。皮膚表面からの水分蒸散率をMPA 580装置に付けたTewameter(登録商標)TM 300プローブを使用して測定した。TWEL試験の結果は、以下の通り、表8に示す:
【0096】
【表11】
【0097】
上記表3〜8のデータが示すように、本発明の末端官能化イオン性シリコーン(I)を配合するパーソナルケア組成物は、非官能化シリコーンまたは本発明の範囲外のイオン性シリコーンを配合するパーソナルケア組成物と比較して、改善された製品性能特性を示す。従って、例えば、本発明の末端官能化シリコーン(I)を含むリップカラー処方剤の場合、該処方剤は、他のシリコーンと比較して、その耐移り性、防水性、光沢、粘着性の低下および経表皮水分蒸散量特性に関して顕著な改善を示した。
【0098】
本発明のイオン性シリコーン(実施例5の末端官能化イオン性シリコーンを含むHCF1)、非官能化シリコーン(HCF2)、および本発明の範囲外のシリコーン(比較例1および2のシリコーンを含むHCF3およびHCF4)を用いて、ヘアケア処方剤(HCFs)を作製し、それらの光沢、柔軟性および縮れ防止特性を評価した。HCF1〜4の組成物は、以下の通り、表9に示す:
【表12】
【0099】
HCF1〜4の物理特性は、以下の通り、表10に示す:
【表13】
A.HCF1〜4の髪での光沢および柔軟特性
【0100】
およそ2グラムの各々のHCFを、殆どまたは全ての毛髪繊維が組成物と接触するような方法で毛髪束(約2.0グラム)に塗布した。その後、毛髪束を水で洗い流し、ヘアドライヤーで乾燥させた。その後、乾燥させた毛髪束の光沢を、三つの異なる角度でBYK−Gardner光沢計を使用して測定した(結果を表11に示す)。処理した毛髪束の「柔らかい」感触を5人のパネリストによる二つの束間の一対比較に基づいて評価した(結果を表12に示す)。
【表14】
【表15】
【0101】
これらの結果は、本発明のスルホン酸塩キャップされたシリコーン型処方剤(HFCl)は、比較例および市販のベンチマーク(HFC2〜4)と比較して、光沢および柔らかい感触の両方に関して、ヘアコンディショニングを向上したことを示す。
【0102】
スプレー可能なコンディショナー処方剤(SCFs)は、以下の表13に示す通りに作製した:
【表16】
B.縮れ防止特性
【0103】
各々のSCFを、白金色に漂白した2.0グラムの毛髪束にスプレーボトルを用いてスプレーし(各毛髪束ごとに合計6回スプレー)、そしてそれを、処方剤の塗布が均一であることを確認するように髪によく揉み込んだ。その後、毛髪束を自動ヘアドライヤーを用いて乾燥させた。乾燥を完了した後、サンプルを湿度チャンバー(25℃、90%相対湿度)に1時間垂直に置いた。その後、縮れ防止特性を毛髪束のボリュームの観点から評価し、ボリュームが多い程、縮れ防止特性が低かった。エンドキャップされたスルホン酸化シリコーン(SCF2)は、シリコーン混合物(SCFl)、比較例1のシリコーン(SCF3)、およびシリコーン無し(SCF4)よりも、より良い縮れ防止特性を示した。
【0104】
以下の表14に示すように、イオン性シリコーン(I)を用いて(HSFl)、およびシリコーン無しで(PVP−VAを含むHSF2、および対照として水のみを含むHSF3)、ヘアスタイリング処方剤(HSF)を作製した:
【表17】
【0105】
およそ2.0グラムの未使用の縮れた毛髪束を各々のHSFに1分間浸け、各々の濡れた毛髪束をカーラースティック上に置き、その後50℃のオーブンに一晩入れた。24時間後、毛髪束をスティックから取り除き、湿度チャンバーに垂直に置いた。カール長さを15分おきに観察した。カール長さの値を時間に対してプロットした。ここで、実施例3のイオン性シリコーン(HSF1)は、対照(HSF2および3)よりも長時間に渡って髪のカールを保持した。イオン性シリコーン(HSF1)の効果は、最もよく知られる市販材料(HSF2)の効果より低いが、前者で処理された髪は、後者のものよりもより良い柔らかさを示した。
【0106】
いくつかのサンスクリーン処方(SF)を作製し、サンケアを評価した。SFを以下の通り、表16に示す:
【表18】
【0107】
SF1〜3のサンケア指数(SPF)を評価するために、各々の処方の特定の量を、人工皮膚(30%を超えるグリセリン水溶液で24時間事前に水和)に個別に塗布し、室温で乾燥させた。各々のフィルムのSPFを、UV−In Vitro SPF測定装置を用いて測定した。結果を以下の通り、表16に示す:
【表19】
【0108】
上記記載は、多くの詳述を含むが、これらの詳述は本発明を限定するものではなく、その好ましい実施態様の例示に過ぎないと解釈されるべきである。当業者は、ここに添付される特許請求の範囲に定義される本発明の範囲および精神の範囲で、多くの他の実施態様を想定できる。