特許第6280111号(P6280111)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6280111ケーブル及び1つ又は複数の輪がねを有する構造及び引張り要素
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6280111
(24)【登録日】2018年1月26日
(45)【発行日】2018年2月14日
(54)【発明の名称】ケーブル及び1つ又は複数の輪がねを有する構造及び引張り要素
(51)【国際特許分類】
   E01D 11/00 20060101AFI20180205BHJP
【FI】
   E01D11/00
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-519134(P2015-519134)
(86)(22)【出願日】2013年6月28日
(65)【公表番号】特表2015-521702(P2015-521702A)
(43)【公表日】2015年7月30日
(86)【国際出願番号】EP2013063654
(87)【国際公開番号】WO2014001514
(87)【国際公開日】20140103
【審査請求日】2016年6月27日
(31)【優先権主張番号】12174089.8
(32)【優先日】2012年6月28日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509272403
【氏名又は名称】ダンマルクス テクニスケ ウニベルシテット
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】クリストス トーマス ゲオルガキス
(72)【発明者】
【氏名】ケネス クレイスル
【審査官】 大熊 靖夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−174243(JP,A)
【文献】 西独国特許出願公開第19906374(DE,A)
【文献】 特開2012−072642(JP,A)
【文献】 特開平04−202870(JP,A)
【文献】 特開平07−119058(JP,A)
【文献】 特開2001−311111(JP,A)
【文献】 特開昭51−139151(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0314811(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01D 1/00−24/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造要素と、前記構造要素の重量の少なくとも一部を担持するべく引張り状態において構成された少なくとも1つのケーブルと、を有する構造であって、前記ケーブルは、少なくとも1つの輪がねが、雨及び風によって誘発される振動を低減するための突出部をその上部に形成する外側表面を形成しており、前記輪がねは、前記ケーブルの前記外側表面に接続された輪がね根部と前記ケーブルから離れるように外向きにおいて前記輪がねを終端させている輪がね端部部分の間の距離である高さを有し、前記輪がねは、前記高さを横断する方向において幅を有し、前記幅は、前記輪がね根部分から前記輪がね端部部分に向かう方向において減少しており、前記高さは、前記ケーブルの直径の5%未満であり、且つ、前記輪がねは、前記ケーブルと対向してはいない第1輪がね表面部分を有し、前記第1輪がね表面部分は、凹状であり、前記第1輪がね表面部分は、前記ケーブルの前記外側表面に沿って長手方向に流れる細流のための傾斜部を提供するように、前記輪がね根部分から前記輪がね端部部分まで延在する、構造。
【請求項2】
前記第1輪がね表面部分は、前記輪がね根部分から前記輪がね端部部分まで延在している請求項1に記載の構造。
【請求項3】
前記輪がねの断面形状は、三角形又は台形を形成している請求項1又は2に記載の構造。
【請求項4】
少なくとも1つの点における凹状表面は、前記ケーブルの前記外側表面の正接と一致する正接を形成している請求項1〜3のいずれか一項に記載の構造。
【請求項5】
前記少なくとも1つの輪がねは、2つの凹状表面を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の構造。
【請求項6】
前記2つの凹状表面は、互いに対向してはいない請求項5に記載の構造。
【請求項7】
前記少なくとも1つの輪がねは、前記ケーブルの周囲よりも長い請求項1〜6のいずれか一項に記載の構造。
【請求項8】
前記少なくとも1つの輪がねは、前記ケーブルの前記外側表面に沿って延在する螺旋ラインを形成している請求項1〜7のいずれか一項に記載の構造。
【請求項9】
構造要素の少なくとも一部分を担持するための引張り要素であって、前記引張り要素は、ケーブルと、少なくとも1つの輪がねと、を有し、前記ケーブルは、前記少なくとも1つの輪がねが雨及び風によって誘発される振動を低減するための突出部をその上部に形成する外側表面を形成しており、前記輪がねは、前記ケーブルの前記外側表面に接続された輪がね根部分と前記ケーブルから離れるように外向きにおいて前記輪がねを終端させている輪がね端部部分の間の距離である高さを有し、前記輪がねは、前記高さを横断する状態にある幅を有し、前記幅は、前記輪がね根部分から前記輪がね端部部分に向かう方向において減少しており、前記高さは、前記ケーブルの直径の5%未満であり、且つ、前記輪がねは、前記ケーブルと対向していない第1輪がね表面部分を有し、前記第1輪がね表面部分は、凹状であり、前記第1輪がね表面部分は、前記ケーブルの前記外側表面に沿って長手方向に流れる細流のための傾斜部を提供するように、前記輪がね根部分から前記輪がね端部部分まで延在する、引張り要素。
【請求項10】
構造内において構造要素の重量の少なくとも一部分を担持するケーブルにおいて雨及び風によって誘発される振動を低減する方法において、
第1輪がね表面部分凹状である、少なくとも2つの表面部分を有し、かつケーブルの直径の5%未満である高さを有する少なくとも1つの輪がねを提供するステップと、
前記ケーブルの外側表面に沿って長手方向に流れる細流のための傾斜部を提供するように、輪がね根部分から輪がね端部部分まで延在するように前記第1輪がね表面部分を配置するステップと、
前記第1輪がね表面部分が前記ケーブルと対向しないように、凹状であるか又は真直である第2輪がね表面部分を前記ケーブルの外側表面に接続するステップと、を有する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造要素と、構造要素の重量の少なくとも一部分を担持するように引張り状態において構成された少なくとも1つのケーブルと、を有する構造に関する。ケーブルは、少なくとも1つの輪がねが、雨及び風によって誘発される振動を低減するための突出部をその上部に形成する外側表面を形成している。
【背景技術】
【0002】
アンテナ及び橋梁などの構造を支持するか又は吊下げるケーブルは、しばしば、風又は雨に起因して振動する。橋梁用のケーブルの場合には、橋梁を通過する車両も振動に寄与することになるが、振動の95%は、風及び雨によって生成される。これらの振動は、ケーブルの損傷及び疲労を結果的にもたらすことになることから、望ましくない。
【0003】
橋梁のケーブル及び支柱に対して粘性及び摩擦性ダンパを導入することにより、これらの振動を低減する試みが知られている。但し、このような手段は、雨−風によって誘発される細流を防止しない。このような細流は、ケーブルの空力学的プロファイルを変化させ、その結果、ケーブルの振動が生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4059129号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
雨及び風によって誘発される振動を低減するための改良された構造、改良された引張り要素、及び改良された方法を提供することが、本発明の実施形態の目的である。
【0006】
ケーブル上における水細流の形成を低減するか、或いは、場合によっては、防止することが、本発明の実施形態の更なる目的である。
【0007】
引張り力の増大を伴うことなしに、雨及び風によって誘発される振動を低減することが、本発明の実施形態の更なる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1の態様によれば、構造要素と、構造要素の重量の少なくとも一部分を担持するべく引張り状態において構成された少なくとも1つのケーブルと、を有する構造を提供し、ケーブルは、少なくとも1つの輪がねが、雨及び風によって誘発される振動を低減するための突出部をその上部に形成する外側表面を形成しており、輪がねは、ケーブルの外側表面に接続された輪がね根部分とケーブルから離れるように外向きにおいて輪がねを終端させている輪がね端部部分の間の距離である高さを有し、輪がねは、高さを横断する状態にある幅を有し、幅は、輪がね根部分から輪がね端部部分に向う方向において減少しており、高さは、ケーブルの直径の5%未満であり、且つ、輪がねは、ケーブルとは対向していない第1輪がね表面部分を有し、第1輪がね表面部分は、凹状であるか又は真直である。
【0009】
高さがケーブルの直径の5%未満となるように、且つ、輪がねが、ケーブルと対向していない第1輪がね表面部分を有するように、輪がねを設計することにより、第1輪がね表面部分が凹状であるか又は真直である場合に、輪がねは、第1輪がね表面が真直であるか又は凹状であることに起因した雨のランピングによって水が表面から偏向することになることから、空気(風)がケーブルの外側表面に沿って流れた際に、ケーブルのこの外側表面上に存在する任意の水を低減する形状を有することになる。この効果は、ケーブル上における雨細流の形成が防止されるというものである。この結果、ケーブルの空力学的特性が改善され、これにより、従来のケーブルと比べた場合に、ケーブルに作用する引張り力を増大させることなしに、雨及び風によって誘発される振動が極小化され、或いは、場合によっては、防止される。
【0010】
凹状である又他は真直な表面部分は、輪がねの任意の部分上に形成されてもよい。但し、凹状表面を正しく構成することにより、凹状部分は、水がそれに沿って流れると共に水がそれから風によって排出されることになる傾斜部として機能してもよいことを理解されたい。従って、一実施形態においては、少なくとも1つの凹状表面は、風によって水がケーブルの外側表面から偏向されるように、構成されている。
【0011】
これを実現するために、凹状である又は真直な表面部分は、ケーブルと対向してはおらず、この結果、風により、水が、ケーブルの外側表面に沿って、且つ、更には、凹状である又は真直な表面部分上に、運動することになるように、構成されている。特定の一実施形態においては、少なくとも一点(例えば、中心点)における凹状である又は真直な表面部分は、ケーブルの外側表面の正接と一致する正接を形成している。更には、凹状表面部分は、輪がね端部における正接以下である輪がね根における正接を形成してもよい。
【0012】
ケーブルは、風及び雨に晒される屋外における使用のために適合されてもよい。ケーブルは、マストを支持すると共に/又は橋梁又はプラットフォームなどの構造を吊下げるために適するものであってもよい。一例として、ケーブルは、ケーブルによって支えられた橋梁との関連において使用されてもよい。
【0013】
更には、本発明によるケーブルは、吊り橋のメインケーブル又は吊りケーブルであってもよい。更には、ケーブルは、例えば、ケーブルによって支えられた橋梁用などの傾斜ケーブルであってもよい。
【0014】
本発明の文脈において、「ケーブル」及び「支柱」という用語は、そうではない旨が記述されていない限り、同義語として見なされたい。
【0015】
ケーブルは、筒形の中実ワイヤなどの中実材料によって形成されてもよい。更には、ケーブルは、互いに編まれるか又は捩られてもよい複数のストランドを有してもよい。一例として、ケーブルは、螺旋として捩られたストランドを有するワイヤロープであってもよい。ストランドの数は、1本であってもよく、或いは、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、9本、10本、又は15本、或いは、20本などのように、複数であってもよい。複数のストランドの場合には、ストランドは、互いに平行に延在してもよく、或いは、ストランドは、捩られるか又は編まれてもよい。
【0016】
ケーブルの外側表面は、未処理/未加工であってもよく、或いは、滑らかであってもよい。例えば、滑らかな外側表面を生成するように、シースがストランドの周りに提供されてもよい。滑らかとは、表面が、輪がねが形成されていないエリア内において滑らかであるものと理解されたい。シースは、ケーブルの腐食保護として機能してもよい。一実施形態においては、シースは、例えば、複数の陥凹が提供されているなどのように、滑らかではない外側表面を生成している。シースの滑らかではない外側表面は、この滑らかではない外側表面を提供するように、未処理/未加工であってもよく、或いは、意図的に製造されてもよい。
【0017】
少なくとも1つの輪がねは、突出部又は突起又は隆起を形成するように、(ケーブルの幾何学的中心との関係において)ケーブルから離れるように半径方向において延在している。長手方向において、輪がねは、ケーブルの外形表面に沿って延在してもよい。
【0018】
少なくとも1つの輪がねは、ケーブルの外側表面に対して固定又は結合される別個の要素を形成してもよい。輪がねは、接着剤により、ケーブルの外側表面に対して固定/装着されてもよい。或いは、この代わりに、又は補完として、輪がねを外側表面に対して固定するべく、固定要素が提供されてもよい。このような固定要素の一例は、1つ又は複数のクランプである。
【0019】
一実施形態においては、少なくとも1つの輪がねは、ケーブルに対して着脱自在となるように、ケーブルに対して装着されている。
【0020】
一実施形態においては、少なくとも1つの輪がねが、ケーブルに対して永久的に固定されている。永久的に固定されるとは、輪がね及び/又はケーブルを永久的に損傷することなしには、輪がねをケーブルから取り外すことができないものと理解されたい。一例においては、少なくとも1つの輪がねは、例えば、超音波溶接によるなどのように、溶接によってケーブルに対して固定されている。
【0021】
一実施形態においては、少なくとも1つの輪がねは、ケーブルの一体的な部分又はケーブルの周りに形成されたシースを形成している。「一体的な部分を形成する」とは、例えば、一片として形成することにより、輪がねとケーブル/シースが1つの単一の要素を形成しているものと理解されたい。一実施形態においては、少なくとも1つの輪がねとケーブル/シースは、モノリシックな要素を形成している。「モノリシックな要素」という用語は、本発明の文脈においては、継ぎ目(例えば、溶接継ぎ目)がケーブルと輪がねの間に形成されていないものであると理解されたい。
【0022】
従って、「外側表面に対して接続される」という用語は、少なくとも1つの輪がねがケーブルの外側表面に対して装着される別個の要素であることと、別の実施形態における少なくとも1つの輪がねが、ケーブルと一片として形成されることと、の両方をカバーしているものと理解されたい。
【0023】
本発明の文脈においては、「輪がね根部分」という用語は、ケーブルの外側表面に最も近接した輪がねの部分を表記することになる。少なくとも1つの輪がねが、ケーブルの外側表面に対して固定される別個の要素を形成している実施形態においては、輪がね根部分は、ケーブルの外側表面に接触している。輪がねとケーブル/シースが一体的な製品を形成するか又はモノリシックな要素を形成している実施形態においては、輪がね根部分は、ケーブルと輪がねの間の遷移によって形成されることになる。
【0024】
逆に、「輪がね端部部分」は、輪がねの自由端部を、即ち、ケーブルから離れるように外向きにおいて輪がねを終端させている端部を、形成している。
【0025】
本発明の文脈においては、「高さ」という用語は、輪がねとの関係において使用された際には、輪がねがその上部に接続されているケーブルの半径に対して平行な方向において延在している輪がねの寸法を、即ち、ケーブルの外側表面に対して垂直である方向における輪がね端部部分と輪がね根部分の間の距離を、表記することになる。この高さは、ケーブルの直径の5%未満である。
【0026】
本発明の文脈においては、「幅」という用語は、輪がねとの関係において使用された際には、輪がねの高さを横断するように延在している輪がねの寸法を表記することになる。幅は、輪がね根部分から輪がね端部部分に向かう方向において減少している。
【0027】
本発明の文脈においては、「長さ」という用語は、輪がねとの関係において使用された際には、輪がねの最長寸法を表記することになり、長さは、高さと幅の両方を横断する状態にある。少なくとも1つの輪がねは、輪がねの長さに沿ってケーブルに対して接続される。
【0028】
輪がね及び/又はケーブルは、鋼、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、亜鉛などの金属材料を有してもよい。更には、輪がね及び/又はケーブルは、PVC、PE、HDPEなどのプラスチック材料、並びに/或いは、天然又は合成ゴムなどのゴム材料、並びに/或いは、例えば、グラスファイバ、カーボンファイバ、ベクトランを有する複合材料を有してもよい。
【0029】
少なくとも1つの輪がねの高さは、ケーブルの直径の、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.4%未満、0.3%未満、0.2%未満、0.1未満などのように、5%未満である。
【0030】
輪がねの高さは、9mm未満、8mm未満、7mm未満、6mm未満、5mm未満、4mm未満、3mm未満、2mm未満、1mm未満などのように、10mm未満であってもよい。
【0031】
輪がねの最も幅広の部分は、ケーブルの周囲の、0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%などのように、0.1〜5%を構成してもよい。
【0032】
輪がねの最も幅広の部分は、1mm、2.5mm、5mm、7.5mm、10mm、12.5mm、15mm、17.5mm、20mm、22.5mm、25mmなどのように、0.1〜25mmの範囲であってもよい。
【0033】
ケーブルの直径は、50mm超、100mm超、150mm超、200mm超、250mm超、300mm超、350mm超などのように、50〜350mmであってもよい。
【0034】
ケーブルからの水細流のランピングを可能にするべく、第1輪がね表面部分は、輪がね根部分から輪がね端部部分まで延在し、これにより、ケーブルの外側表面に沿って流れる細流のための傾斜部を提供してもよい。
【0035】
一実施形態においては、輪がねの断面形状は、三角形又は台形を形成している。三角形の場合には、三角形の二辺は、ケーブルと対向しておらず、三角形の第3の辺がケーブルの外側表面に接触してもよい。従って、この例においては、輪がねは、ケーブルから離れるように延在する先端において、即ち、輪がね端部部分において、終端するテーパー化された部分を形成している。ケーブルと対向していない面のうちの1つは、凹状である又は真直である第1輪がね表面である。
【0036】
一実施形態においては、少なくとも1つの輪がねは、2つの凹状表面を有する。2つの表面は、同様に成形されてもよく、且つ、同一のサイズを有してもよい。或いは、この代わりに、凹状形状及び/又はサイズは、異なってもよい。少なくとも1つの輪がねの2つの凹状表面は、互いに対向していなくてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態においては、先端が可能な限り鋭いことが望ましい。但し、先端がいくら鋭くても、先端は常に半径を規定することになることを理解されたい。但し、この半径は、先端が鋭いほど、減少することになる。一実施形態においては、先端の半径は、0.8mm未満、0.6mm未満などのように、1mm未満である。
【0038】
鋭くすることの代替肢として、輪がねの先端は、平坦であってもよく、或いは、凹状を形成してもよい。後者のケースにおいては、輪がねの全体的な形状は、台形であってもよいことを理解されたい。
【0039】
本発明の文脈においては、ケーブルの外側表面から離れるように延在する三角形の二辺の表面は、「半径方向辺表面」と表記されることになるが、これらの辺は、必ずしも、ケーブルの外側表面に対する法線を規定してはいない。半径方向辺表面がケーブルの外側表面と遭遇する点/遷移は、本発明の文脈においては、個々の半径方向辺表面とケーブルの外側表面の「接触点」と表記されることになる。更には、ケーブルの外側表面と接触する三角形の辺は、本発明の文脈においては、三角形の「接触表面」と表記されることになる。
【0040】
少なくとも1つの輪がねが台形を形成しているケースにおいては、台形は、上述の「接触表面」と、上述の「半径方向辺表面」のうちの2つと、によって形成されてもよい。輪がね端部部分は、2つの半径方向辺表面の間において形成されてもよい。この表面は、平坦であってもよく、或いは、凹状であってもよい。
【0041】
一実施形態においては、(三角形及び/又は台形の)2つの半径方向辺表面のそれぞれは、個々の半径方向辺表面の接触点を通じて延在する(ケーブルの)外側表面の法線を横断する方向において延在している。
【0042】
別の実施形態においては、(三角形及び/又は台形の)2つの半径方向辺表面のうちの第1の半径方向辺表面は、個々の第1半径方向辺表面の接触点を通じて延在する(ケーブルの)外側表面の法線と一致しており、2つの半径方向辺表面のうちの第2の半径方向辺表面は、個々の第2半径方向辺表面の接触点を通じて延在している(ケーブルの)外側表面の法線と一致してはいない。
【0043】
ケーブルの外側表面と凹状である又は真直な表面部分の間の滑らかな遷移は、第1表面部分に対する正接がケーブルの外側表面に対する正接と一致するように第1表面部分を提供することにより、実現されてもよい。風及び重力によって生成される水滴の勢いは、水滴が外側表面から凹状である又は真直な表面に移動した際に、大幅に減少することにならないことから、凹状である又は真直な表面とケーブルの間の遷移が滑らかであるほど、水の排出/放出が効果的となることを理解されたい。
【0044】
これにも拘らず、本発明は、輪がねが、1つ又は複数の凹状表面を形成している凹状表面部分と、輪がねの凹状表面部分とケーブルの外側表面を相互接続している遷移部分と、を有する実施形態を有する。換言すれば、遷移部分は、凹状表面よりも輪がね根部分に近接していてもよい。いくつかの実施形態においては、輪がね根部分が、遷移部分を形成してもよい。同様に、凹状表面は、輪がね根部分よりも輪がね端部部分に近接していてもよい。いくつかの実施形態においては、輪がね端部部分は、凹状表面によって形成されている。
【0045】
更には、半径方向辺表面のそれぞれは、遷移部分の遷移表面及び凹状である又は真直な表面部分の表面によって形成されてもよいことを理解されたい。後者の表面は、凹状であってもよく、或いは、凹状でなくてもよい。
【0046】
水滴は、ケーブルの外側表面に沿って流れた際に、まず、この遷移表面と遭遇することになることを理解されたい。従って、その接触点との関係における遷移表面の角度が、水滴がケーブルの外側表面に沿って流れ、且つ、遷移表面に到達した際に、水滴が停止することになる程度を決定する。遷移表面が、接触点において外側表面の法線を横断する方向において延在している実施形態においては、接触表面は、水滴を個々の半径方向辺表面の凹状である又は真直な表面上に導くことになる。
【0047】
このような遷移表面が短いほど(即ち、ケーブルの外側表面と凹状部分の開始点の間の距離が小さいほど)、凹状である又は真直な表面が、より効果的なものになることを理解されたい。
【0048】
一実施形態においては、少なくとも1つの輪がねは、周囲の長さの2倍であるなどのように、ケーブルの周囲よりも長い。一実施形態においては、少なくとも1つの輪がねの長さは、ケーブルの長さ以上である。輪がねがケーブルの周りにおいて螺旋形状を形成している場合には、その長さは、ケーブルの長さよりも長くなることを理解されたい。
【0049】
輪がねは、ケーブルの長手方向を横断する方向において延在してもよい。一実施形態においては、少なくとも1つの輪がねは、ケーブルの外側表面に沿って延在する螺旋ラインを形成している。螺旋ラインのピッチは、ケーブルの長手方向との関係において、30〜60度の範囲、40〜50度の範囲などのように、20〜70度の範囲であってもよい。螺旋ラインは、ケーブルの全体長に沿って長手方向において延在してもよい。或いは、この代わりに、又は補完として、1つ又は複数の輪がねは、ケーブルの一部分のみに沿って延在してもよい。
【0050】
ケーブルは、全ての方向からの風に晒されることになることから、少なくとも1つの輪がねは、ケーブル及び少なくとも1つの輪がねに対して作用する力が風の方向とは無関係となり、これにより、無指向性の解決策が結果的に得られるように、即ち、少なくとも1つの輪がねを有するケーブルが、風の方向とは実質的に独立した性能を有するように、ケーブルとの関係において構成されてもよい。これが実現されない場合には、少なくとも1つの輪がねを有するケーブルが、特定の風の方向において非対称となる場合があり、この結果、Den Hartogギャロッピング振動のリスクが生じる場合がある。ケーブルが、到来する風を横断するように運動/振動したら、瞬間的な風の迎え角が周期的に変化する。空力学的な力も迎え角に依存しているという事実との組合せにおいて、エネルギーが常に振動に供給されるいくつかの不幸な組合せが発生する可能性がある。この結果、振動の振幅が、非常に大きく且つ深刻なものとなる可能性がある。
【0051】
一実施形態においては、輪がねの断面形状は、非対称であり、その他の実施形態においては、輪がねの断面形状は、対称である。
【0052】
第2の態様によれば、本発明は、構造要素の少なくとも一部分を担持する引張り要素を提供し、引張り要素は、ケーブルと、少なくとも1つの輪がねと、を有し、ケーブルは、少なくとも1つの輪がねが雨及び風によって誘発される振動を低減するための突出部をその上部に形成する外側表面を形成し、輪がねは、ケーブルの外側表面に対して接続された輪がね根部分とケーブルから離れるように外向きにおいて輪がねを終端させている輪がね端部部分の間の距離である高さを有し、輪がねは、高さを横断する状態にある幅を有し、幅は、輪がね根部分から輪がね端部部分に向う方向において減少しており、高さは、ケーブルの直径の5%未満であり、且つ、輪がねは、ケーブルと対向していない第1輪がね表面部分を有し、第1輪がね表面部分は、凹状であるか又は真直である。
【0053】
本発明の第2の態様による引張り要素は、第1の態様による本発明の特徴及び/又は要素の任意の組合せを有してもよい。
【0054】
第3の態様によれば、本発明は、構造内において構造要素の重量の少なくとも一部分を担持しているケーブルにおける雨及び風によって誘発される振動を低減するための方法を提供し、この方法は、
−少なくとも2つの表面部分を有する少なくとも1つの輪がねを提供するステップであって、第1輪がね表面部分は、凹状であるか又は真直である、ステップと、
−第1輪がね表面部分がケーブルと対向しないように、第2輪がね表面部分をケーブルの外側表面に対して接続するステップと、
を有する。
【0055】
雨及び風によって誘発される振動を低減する方法は、本発明の上述の第1の態様による構造との関連において、且つ、本発明の上述の第2の態様による引張り要素との関連において、使用されてもよいことを理解されたい。従って、本発明の第1及び第2の態様の特徴は、本発明の第3の態様の雨及び風によって誘発される振動を低減する方法との関係において適用可能であってもよい。
【0056】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について更に説明することとする。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1】本発明の第1実施形態によるケーブルを開示する。
図2図1のケーブルの断面を開示する。
図3】第1実施形態の輪がねの断面を開示する。
図4】本発明の第2実施形態によるケーブルを開示する。
図5図4のケーブルの断面を開示する。
図6】第2実施形態の輪がねの断面を開示する。
図7】第3実施形態の断面を開示する。
図8】第4実施形態の断面を開示する。
【発明を実施するための形態】
【0058】
詳細な説明及び具体的な例は、発明の実施形態を示すものであるが、例示を目的として付与されているものに過ぎず、その理由は、この詳細な説明から、本発明の精神及び範囲内の様々な変化及び変形が当業者に明らかとなるためであることを理解されたい。
【0059】
図1は、外側表面102を形成するケーブル100を開示している。添付図面の実施形態においては、シース(図2を参照されたい)が、ケーブル上に提供されており、且つ、このシースが、ケーブルの外側表面102を形成している。複数の輪がね104が、ケーブルの外側表面102上に提供されている。輪がねのそれぞれは、ケーブル100の長手方向を横断する方向において延在している。図1においては、輪がね104のそれぞれは、ケーブルの長手方向に直交する方向において延在している。更には、輪がね104のそれぞれは、輪がねのそれぞれが周囲の6分の1のみをカバーするように、ケーブルの周囲の一部分のみの回りに延在してもよい。協働することにより、輪がねは、ケーブルの周りにおいて螺旋パターンを形成している。図1においては、輪がね104は、2つの螺旋パターンとして提供されていることを理解されたい。ケーブルは、2つの輪がね(2つの螺旋パターンのそれぞれから1つずつ)を通じて延在する(破線によって示された)第1の複数の断面103と、いずれの輪がねをも通じて延在していない(一点鎖線によって示された)第2の複数の断面105と、を形成している。同一の螺旋パターンの任意の2つの隣接した輪がねは、オーバーラップし、且つ、既定の距離だけ、離隔しており―この図においては、任意の2つの隣接した輪がねは、25ミリメートルだけ、離隔している。図1図3の実施形態においては、それぞれの輪がねの長さは、100mmである。更には、添付図面において観察できるように、それぞれの輪がねの端部は、ケーブルの半径方向において延在すると共に輪がねの先端を通じて延在するラインとの関係において、45度の傾斜角を規定している。輪がねの傾斜した表面の提供により、ケーブルの引張りが低減される。
【0060】
更には、図1〜3の実施形態においては、それぞれの螺旋パターンのピッチ角は、ケーブルの長手方向との関係において60度である。
【0061】
図2は、図1の断面A−Aに対応するケーブルの断面を開示している。この図には、シース106が可視状態になっている。ケーブルは、シース106の内部に提供されている。この図において観察できるように、輪がね104のそれぞれは、シース106の外側表面102の周りの全体にわたって延在してはいない。
【0062】
図3には、1つの輪がね104の(図2の断面B−Bに対応した)断面が可視状態となっている。この図から、輪がね104の両側に、凹状表面108が形成されていることを理解されたい。これらの凹状表面は、反対方向に向くと共に輪がね根部分110に近接した状態で配置されており、線形部分111が、輪がね端部部分112に近接した状態において配置されている。線形部分111は、線形側部表面113を形成している。従って、2つの半径方向辺表面のそれぞれが、凹状表面108と、線形側部表面111と、を形成している。図3の実施形態においては、端部表面114は、実質的に平坦である。但し、その他の実施形態においては、端部表面は、丸くなっていてもよく、或いは、鋭くなっていてもよい。
【0063】
図4図6は、2つの輪がね104が螺旋パターンとして提供されたケーブルの第2実施形態を開示している。従って、図1図3の第1実施形態と図4図6の第2実施形態の間の1つの相違点は、第1実施形態においては、多数の輪がね104が提供されており、第2実施形態においては、2つの輪がね104のみが提供されているという点にある。第2実施形態の2つの輪がねは、外側表面に沿って延在しており、且つ、従って、ケーブル100の周囲又は直径の2倍よりも長い。
【0064】
図4の断面A−Aを開示している図5から、2つの輪がね104のみがケーブルのシース106上に提供されていることを理解されたい。異なる向きではあるが、図6及び図3は、輪がね104の同一の断面形状を開示しており、且つ、従って、図3の説明を参照されたい。
【0065】
図7及び図8は、輪がね104の2つの断面を開示している。両方のケースにおいて、輪がね104は、真直な表面上において固定/形成されるものとして示されているが、大部分のケーブルは、丸い表面を有することになることを理解されたい。
【0066】
まず、(代替形状を開示する)破線を無視することにより、図7の輪がね104の形状について説明する。輪がね104は、凹状部分116と、遷移部分118と、を有する。凹状部分は、輪がね端部部分113に近接した状態で配置されており、且つ、遷移部分118は、輪がね根部分110に近接した状態で配置されている。輪がねは、そのそれぞれが線形側部表面113、凹状表面108、及び(図においては、線形である)遷移表面122によって形成された2つの半径方向辺表面120を形成している。輪がねは、外側表面102上において形成された接触点124から延在している。図7の実施形態の輪がね端部部分114は、平坦である。
【0067】
水が、矢印126によって示されているように―外側表面102に沿って―流れた際に、水は、まず、遷移表面122との接触状態に、且つ、更に凹状表面108に沿って上方に、且つ、その後に、線形表面113上に、流れ、且つ、最後に、輪がねを離脱する。外側表面上において閉じ込められている任意の水滴は、これらの表面に沿って流れ、且つ、凹状表面に起因して、輪がねの外側表面102から離れるように強制される。遷移表面が、(傾斜した遷移表面122’によって示されているように)外側表面102との関係において傾斜している場合には、水滴は、外側表面102と直交する方向において延在する遷移表面122によって停止させられる代わりに、凹状表面18上に導かれることになることを理解されたい。更には、水滴が平坦な端部部分114上において集まるリスクが存在しており、且つ、従って、平坦な端部部分114が鋭いほど、このような水が集まるリスクが小さくなる。一実施形態においては、端部部分は、破線128によって示されているように、鋭い。
【0068】
図8は、輪がね104が三角形の断面を有する代替肢を開示している。従って、遷移部分118も、凹状部分108も、形成されていない。線形側部表面113が、外側表面102を横断する方向において延在しており、且つ、ケーブルの外側表面102上において規定された法線130に対して平行ではない。ケーブルが円形である際には、この法線130は、ケーブルの半径方向において延在することを理解されたい。
【0069】
凹状表面は、液滴を輪がね104上に導くように形成されてもよい。このような凹状表面108は、傾斜部として機能することになることを理解されたい。
【0070】
図8においては、輪がねは、先端132を形成しているが、その他の実施形態においては、破線114’によって示されているように、平坦な又は凹状である端部表面114’が、形成されてもよい。
【0071】
実施形態
実施形態1:少なくとも1つの輪がねがその上部に提供される外側表面を形成したケーブル又は支柱であり、この場合に、輪がねは、ケーブル又は支柱の外側表面の近傍において提供された輪がね根部分から、且つ、輪がね端部部分に向って、延在する突出部を形成しており、且つ、輪がねの幅は、輪がね根部分から輪がね端部部分に向かう方向において減少している。
【0072】
実施形態2:実施形態1によるケーブル又は支柱であって、この場合に、輪がねの断面形状は、三角形又は台形を形成している。
【0073】
実施形態3:実施形態1又は2によるケーブル又は支柱であって、この場合に、輪がねは、少なくとも1つの凹状表面を形成している。
【0074】
実施形態4:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、水が風によってケーブル又は支柱の外側表面から偏向するように、少なくとも1つの凹状表面が構成されている。
【0075】
実施形態5:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、少なくとも1つの点における凹状表面は、ケーブル又は支柱の外側表面の正接と一致する正接を形成している。
【0076】
実施形態6:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、それぞれの輪がねは、輪がねの反対側において構成された2つの凹状表面を有する。
【0077】
実施形態7:実施形態6によるケーブル又は支柱であって、この場合に、2つの凹状表面は、互いに対向してはいない。
【0078】
実施形態8:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、それぞれの輪がねは、ケーブル又は支柱の周囲よりも長い。
【0079】
実施形態9:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、それぞれの輪がねは、ケーブル又は支柱の外側表面に沿って延在する螺旋ラインを形成している。
【0080】
実施形態10:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、ケーブル又は支柱は、橋梁を支持する際に使用されるように適合されている。
【0081】
実施形態11:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、ケーブル又は支柱は、ケーブル又は支柱の外側表面を形成するシース内において収容された少なくとも1つのストランドを有する。
【0082】
実施形態12:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、輪がねの断面形状は、非対称である。
【0083】
実施形態13:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱であって、この場合に、ケーブル又は支柱の外側表面は、実質的に滑らかである。
【0084】
実施形態14:先行する実施形態のいずれかによるケーブル又は支柱において使用される輪がね。
【0085】
実施形態15:少なくとも1つの輪がねがその上部に提供される外側表面を形成したケーブル又は支柱であって、この場合に、輪がねは、ケーブル又は支柱の外側表面の近傍において提供された輪がね根部分から、且つ、輪がね端部部分に向って、延在する突出部を形成しており、輪がねの断面形状は、実質的に矩形であり、且つ、輪がねの半径方向の延長は、ケーブルの直径の5%未満である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8