特許第6280187号(P6280187)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6280187
(24)【登録日】2018年1月26日
(45)【発行日】2018年2月14日
(54)【発明の名称】安全輸液コネクター
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/26 20060101AFI20180205BHJP
   A61M 39/10 20060101ALI20180205BHJP
【FI】
   A61M39/26
   A61M39/10 120
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-225770(P2016-225770)
(22)【出願日】2016年11月21日
(65)【公開番号】特開2018-23706(P2018-23706A)
(43)【公開日】2018年2月15日
【審査請求日】2016年11月22日
(31)【優先権主張番号】105125111
(32)【優先日】2016年8月8日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】516241717
【氏名又は名称】善▲徳▼生化科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners 特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100117466
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 渉
(72)【発明者】
【氏名】楊 照欽
【審査官】 寺澤 忠司
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0015566(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02679274(EP,A1)
【文献】 特表2008−522736(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/26
A61M 39/10
A61M 5/162
A61J 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一インナーチューブ、第二インナーチューブ、シェル、第一弾性体及び封止部を備え、
前記第一インナーチューブは、中に第一流路を備える第一突出部、係着部及び少なくとも一つの第一止着部を有し、前記第一突出部及び前記第一止着部はそれぞれ前記係着部と連接し、前記第一突出部の自由端には少なくとも一つの第一貫通孔を有し、前記第一貫通孔は前記第一流路と接続し、
前記第二インナーチューブは、第二突出部、本体及び少なくとも一つの第二止着部を有し、前記第二突出部及び前記第二止着部はそれぞれ前記本体と連接し、前記第二突出部の自由端には少なくとも一つの第二貫通孔を備え、前記第二突出部と前記本体の中には第二流路を有し、前記第二貫通孔は前記第二流路と接続し、前記第二止着部の自由端には外向きに突出するフランジを形成し、
前記係着部は前記本体と互いに係着し、前記第一止着部と前記第二止着部が交じり合って配置し、前記第一突出部の自由端と前記第二突出部の自由端は互い反対方向に向い、前記第一流路は前記第二流路と継合し、
前記シェルは、周壁部と、前記周壁部の両端を閉じる第一側壁部及び第二側壁部とを有し、前記周壁部と、前記第一側壁部及び前記第二側壁部とともに囲まれた第一収納スペースを構成し、前記第一側壁部と前記第二側壁部はそれぞれオープンニングを有し、前記オープンニングは端から延びて第一リング壁部と第二リング壁部を形成し、第一チャンネルは前記第一リング壁部囲まれて構成され、第二チャンネルは前記第二リング壁部囲まれて構成され
前記第一弾性体は、頭部と、胴体と、固定部とを含め、前記頭部は前記胴体の片側から延びて閉じた端部になり、前記胴体の別の側びて開いた端部になり、前記胴体の中には第二収納スペースを有し、前記第二収納スペースは前記開いた端部と接続し前記胴体の内壁面に位置決め溝設けられ、前記固定部前記開いた端部から外向きに延びて前記シェルに固設され、
前記封止部は前記第二側壁部に取り付けて前記第一止着部当接
前記第一突出部は前記第一リング壁部の方向に向かって突出し、前記第一弾性体が前記第一突出部に取設されることにより、前記第一突出部は前記開いた端部を通り抜けて前記第二収納スペースに配置され、前記位置決め溝は前記フランジに噛み合わせ、前記頭部は前記第一リング壁部の中に配置して前記第一チャンネルを密封し、前記第二突出部は前記第二リング壁部の方向に向かって突出することを特徴とする安全輸液コネクター。
【請求項2】
前記周壁部は互いに噛み合わせる内周壁と外周壁を備え、前記内周壁は前記第一側壁部を連接し、前記外周壁は前記第二側壁部を連接し、前記固定部は前記内周壁と前記外周壁の間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の安全輸液コネクター。
【請求項3】
前記第一インナーチューブには二つの対向的に並置される前記第一止着部を有し、前記第二インナーチューブには二つの対向的に並置される前記第二止着部を有することを特徴とする請求項1に記載の安全輸液コネクター。
【請求項4】
前記第一弾性体前記頭部及び前記胴体に接続するネック部を更に有し、前記第一側壁部と前記第一リング壁部の接合点には押圧部を更に備え、前記押圧部が前記ネック部を当接することを特徴とする請求項1に記載の安全輸液コネクター。
【請求項5】
前記第一インナーチューブの前記係着部と前記第二インナーチューブの前記本体の間には弾性ループを更に有することを特徴とする請求項1に記載の安全輸液コネクター。
【請求項6】
前記第一突出部の前記自由端は第一側部を有するテーパ状の形になり、前記第一貫通孔が前記第一側部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の安全輸液コネクター。
【請求項7】
前記第二突出部の前記自由端は第二側部を有するテーパ状の形になり、前記第二貫通孔が前記第二側部に設けられ、前記封止部は収容溝を有し、前記第二側部が収容溝に配置されることを特徴とする請求項1に記載の安全輸液コネクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療器材、特に鋭い針を使用しない安全輸液コネクターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の医療処置は常に様々な輸液パイプを利用し、患者に薬剤の投与、採血、点滴静脈注射などの液体の吸引や注入ことをする。輸液コネクターは様々な輸液パイプを接続され、液体の吸引または注入のバルブとしてある。近年、医療従事者のセキュリティの重視が高まり、多くの医療機関は鋭い針を不要の安全輸液コネクターを使用する。
【0003】
従来の安全輸液コネクターは一般的に二つのタイプで分ける。第一のタイプはただ一つのシール構造を有し、例えば特許文献1により提示された従来の安全輸液コネクターは、インナーチューブを含め、インナーチューブの開口は弾性部材をシールされ、使用する場合、開口部を露出するように、弾性部材を変形させる。このような構造は、弾性部材が弛緩しやすいので優れた効果を得ることができない。
【0004】
第二のタイプは二つのシール構造を有し、例えば特許文献2により提示された従来の安全輸液コネクターは、シェル、弾性バルブ及び双方向のパイプを含める。シェルは二つの開口を有し、弾性バルブはシェルの中に置いてその二つの開口をシールする。双方向のパイプは輸液流路を含め、弾性バルブに囲まれてなる収納スペースに拘持する。使用する場合、弾性バルブが外部端子に押されて変形することにより、弾性バルブは双方向のパイプを押し分けられ、輸液流路が二つの開口とを継合させる。
【0005】
上述の第二のタイプの安全輸液コネクターは、つけ加えるシール構造を有するが、双方向のパイプは弾性バルブしか支えてもらうものがない。毎回使う時、弾性バルブはいつも押し出されて変形することにより、長期間の使用する場合、弾性緩和現象を起こしやすく、さらに双方向のパイプの支持された状態が不安定になり、液体の漏れることが予想できる。
【0006】
上述したことにより、従来の安全輸液コネクターはまだ改善が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】台湾実用新案M407761号公報
【特許文献2】台湾特許第I378806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、良いシーリング効果、そして安定した構造が可能な安全輸液コネクターを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明は第一インナーチューブ、第二インナーチューブ、シェル、第一弾性体及び封止部を備える安全輸液コネクターを提供する。第一インナーチューブは中に第一流路を備える第一突出部、係着部及び少なくとも一つの第一止着部を有し、第一突出部及び第一止着部はそれぞれ係着部と連接する。第一突出部の自由端には少なくとも一つの第一貫通孔を有し、第一貫通孔は第一流路と接続する。第二インナーチューブは第二突出部、本体及び少なくとも一つの第二止着部を有し、第二突出部及び第二止着部はそれぞれ本体と連接する。第二突出部と本体の中には第二流路を有し、第二突出部の自由端には少なくとも一つの第二貫通孔を備え、第二貫通孔は第二流路と接続し、第二止着部の自由端には外向きに突出するフランジを形成する。係着部は本体と互いに係着し、第一止着部と第二止着部が交じり合って配置する。第一突出部の自由端と第二突出部の自由端は互い反対方向に向う。第一流路は第二流路と継合する。シェルは周壁部と、周壁部の両端を閉じる第一側壁部及び第二側壁部とを有し、周壁部と第一側壁部と第二側壁部とともに囲まれた第一収納スペースを構成する。第一側壁部と第二側壁部はそれぞれオープンニングを有し、且つオープンニングの端から延びて第一リング壁部と第二リング壁部を形成される。第一チャンネルは第一リング壁部囲まれて構成され、第二チャンネルは第二リング壁部囲まれて構成される。第一弾性体は頭部と、胴体と、固定部とを備える。頭部は胴体の片側から延びて閉じた端部になり、胴体の別の側びて開いた端部になる。胴体の中には第二収納スペースを有する。第二収納スペースは開いた端部と接続する。胴体の内壁面に位置決め溝設けられる。固定部は開いた端部から外向きに延びてシェルに固設される。封止部は第二側壁部に取り付けて第一止着部当接る。第一突出部は第一リング壁部の方向に向かって突出する。第一弾性体が第一突出部に取設されることにより、第一突出部は開いた端部を通り抜けて第二収納スペースに配置される。位置決め溝はフランジに噛み合わせ、頭部は第一リング壁部の中に配置して第一チャンネルを密封する。第二突出部は第二リング壁部の方向に向かって突出する。
【0010】
本発明の好適な実施形態においては、周壁部には互いに噛み合わせる内周壁と外周壁を備え、内周壁は第一側壁部を連接し、外周壁は第二側壁部を連接し、固定部は内周壁と外周壁の間に配置される安全輸液コネクターを提供する。
【0011】
本発明の好適な実施形態においては、第一インナーチューブには二つの対向的に並置される第一止着部を有し、第二インナーチューブには二つの対向的に並置される第二止着部を有する安全輸液コネクターを提供する。
【0012】
本発明の好適な実施形態においては、第一弾性体頭部及び胴体に接続するネック部を有し、第一側壁部と第一リング壁部の接合点には押圧部を更に備え、押圧部はネック部を当接する安全輸液コネクターを提供する。
【0013】
本発明の好適な実施形態においては、第一インナーチューブの係着部と第二インナーチューブの本体の間には弾性ループを更に有する安全輸液コネクターを提供する。
【0014】
本発明の好適な実施形態においては、第一突出部の自由端は第一側部を有するテーパ状の形になり、第一貫通孔が第一側部に設けられる安全輸液コネクターを提供する。
【0015】
本発明の好適な実施形態においては、第二突出部の自由端は第二側部を有するテーパ状の形になり、第二貫通孔が第二側部に設けられ、封止部は収容溝を有し、第二側部が収容溝に配置される安全輸液コネクターを提供する。
【0016】
上述した構造により、第一弾性体と封止部はそれぞれ第一チャンネルと第二チャンネルを密封し、優れたシーリング効果を得ることができる。なお、第一インナーチューブは第一止着部によってシェルの第二側壁部に当接し、長時間の使用でも安定な構造を維持することができる。
【0017】
本発明による安全輸液コネクターの詳細な特徴は、以下の詳細な説明を通して明確にする。また、以下の詳細な説明および本発明により提示された実施形態は本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明の請求範囲を限定できないことは、本発明にかかわる領域において常識がある人ならば理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態による安全輸液コネクターを示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による安全輸液コネクターを示す分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による安全輸液コネクターを示す部分的な側面図である。
図4】本発明の図1による切断線44に沿う断面図である。
図5】本発明の図4による安全輸液コネクターの流れ状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(一実施形態)
図1図2に示すように、本発明の一実施形態による安全輸液コネクター10は、第一インナーチューブ20、第二インナーチューブ30、シェル40、第一弾性体50及び封止部60を含める。
【0020】
図2から図4に示すように、第一インナーチューブ20は中に第一流路225を備える第一突出部22、係着部24及び二つの第一止着部26を有し、係着部24は略中空円筒体の形をし、一端が第一突出部22と連接し、別の一端が二つの第一止着部26と連接し、且つ二つの第一止着部26は係着部24の一端で対向する位置に配置される。第一突出部22は係着部24と連接しない一方の端部が自由端221である。第一突出部22の自由端221には二つの第一貫通孔223を有し第一貫通孔223は第一流路225と接続する。別の可能な実施例において、第一止着部26及び第一貫通孔223の数は一つでもよい。
【0021】
第二インナーチューブ30は第二突出部32、本体34及び二つの第二止着部36を有し、第二突出部32の一端が本体34と連接し、別の一端が自由端321である。二つの第二止着部36は対向する位置に配置され、それぞれ本体34と連接する。第二突出部32の自由端321には二つの第二貫通孔323を有し、第二突出部32と本体34の中には第二流路325を備える。第二貫通孔323は第二流路325と接続し、二つの第二止着部36は本体34とを連接しない一方の端部が自由端361であり、自由端361には外向きに突出するフランジ362を形成する。別の可能な実施例において、第二止着部36及び第二貫通孔323の数は一つでもよい。
【0022】
次に、第一インナーチューブ20と第二インナーチューブ30の組み合わせ方法について説明する。第一インナーチューブ20の係着部24は第二インナーチューブ30の本体34と互いに係着し、第一止着部26と第二止着部36が交じり合って配置し、第一突出部22の自由端221と第二突出部32の自由端321は互い反対方向に向う。図4に示すように、第一流路225は第二流路325と継合する。
【0023】
図1図2図4及び図5に示すように、シェル40は周壁部41と、周壁部41の両端を閉じる第一側壁部42及び第二側壁部43とを有する。本発明の好適な実施形態においては、簡単に組み立てられるため、周壁部41は互いに噛み合わせる内周壁412と外周壁414を備え、内周壁412は第一側壁部42を連接し、外周壁414は第二側壁部43を連接する。周壁部41と第一側壁部42と第二側壁部43とともに囲まれた第一収納スペース44を構成する。第一側壁部42と第二側壁部43はそれぞれオープンニングを有し、且つオープンニングの端から延びて第一リング壁部45と第二リング壁部46を形成される。第一チャンネル451は第一リング壁部45囲まれて構成され、第二チャンネル461は第二リング壁部46囲まれて構成される。第一チャンネル451及び第二チャンネル461はそれぞれ内徑が周壁部41の内徑より短いである。
【0024】
第一弾性体50は頭部52と、胴体56と、固定部59とを備える。頭部52は胴体56の片側から延びて閉じた端部になり、胴体56の別の側びて開いた端部561になる。胴体56の中には第二収納スペース58を有し、第二収納スペース58は開いた端部561と接続する。胴体56の外壁面には周壁部41への方向に向かって突出する複数の第一弾性リング563を含める。第一弾性リング563は胴体56の構造強度を高めるために使用され、一つの第一弾性リング563があれば、構造強度を高めることができる。胴体56の内壁面には位置決め溝562を設けられる。固定部59は開いた端部561から外向きに延び、内周壁412と外周壁414の間に固設される。別の可能な実施例において、固定部59はシェル40に対して拘持されば、それ以外の位置に固定しても良い。
【0025】
封止部60は略平らな面になって二つの平行な表面を含め、その一つの表面は第二側壁部43の内壁面に取り付ける。
【0026】
図4図5に示すように、安全輸液コネクター10を組み合わせる際、第一突出部22は第一リング壁部45の方向に向かって突出する。第一弾性体50が第一突出部22に取設されることにより、第一突出部22は開いた端部561を通り抜けて第二収納スペース58に配置される。第一弾性体50の位置決め溝562は第二止着部36のフランジ362に噛み合わせることができ、第一弾性体50の頭部52は第一リング壁部45の中に配置して第一チャンネル451を密封する。
【0027】
第一止着部26は封止部60と第二側壁部43に当接し、第二突出部32の自由端321は封止部60の収容溝62に配置される。
【0028】
図4及び図5に示すように、ユーザーは安全輸液コネクター10に介して輸液する場合、外部ノズル(図中未表示)を第一リング壁部45に挿入するにより、固定部59がシェル40に対して拘持されるので、第一弾性体50が圧縮されて変形すると、第一インナーチューブ20の第一貫通孔223が第一弾性体50を覆われないになる。同時、第一弾性体50と互いに噛み合わせる第二インナーチューブ30も、第二リング壁部46へ応動するようになる。それで、第二突出部32は封止部60を穿通し第二チャンネル461に入り、シリンジと第一流路225と第二流路325と第二チャンネル461とを継合し、ユーザは需要に応じて液体の注入または吸引をすることができる。
【0029】
輸液が終わる場合、単に第一リング壁部45からシリンジノズルを取り外し、第二インナーチューブ30は圧縮された第一弾性体50により、第一リング壁部45の方向へ立ち戻るに連動させることができる。第二突出部32の自由端321は収容溝62に戻り、封止部60が再び第二チャンネル461を覆い、第一弾性体50も立ち戻って第一チャンネル451を密封することができる。
【0030】
ちなみに、第一弾性体50は第一チャンネル451を密封し、且つ封止部60は第二チャンネル461を密封し、二重シール構造となることで、安全輸液コネクター10は液体の漏れを防ぐことや良い気密効果も得ることができる。輸液の場合は、単なる第二インナーチューブ30が押動され、第一インナーチューブ20の第一止着部26が封止部60及び第二側壁部43を当接し、動けないことになるので、構造が非常に安定となる。
【0031】
漏れ防止効果がもっと高まるため、第一弾性体50が頭部52及び胴体56に接続するネック部54を更に有し、ネック部54の外径と内径は頭部52から胴体56への方向に増やす。第一突出部22の自由端221はテーパ状の形をして第一側部227を含める。第一貫通孔223が第一側部227に設け、第一側壁部42と第一リング壁部45の接合点には押圧部48を更に備え、押圧部48とネック部54が第一側部227を互いに対応されることにより、押圧部48がネック部54及び第一側部227とを当接し、優れた第一貫通孔223を密封する効果を得ることができる。なお、第二突出部32の自由端321はテーパ状の形をして第二側部327を含め、第二貫通孔323が第二側部327に設けられる。封止部60は収容溝62を有し、第二側部327が収容溝62に配置され、優れた第二貫通孔323を密封する効果を得る。
【0032】
構造の安定性を高めるために、第一インナーチューブ20の係着部24と第二インナーチューブ30の本体34の間には弾性ループ80を更に有し、第一流路225は第二流路325とを密接に継合することができる。
【0033】
上記の図示および記載された詳細な説明は、本発明の技術内容および特徴を説明した一実施形態を提供するものであり、本発明にかかわる領域において常識がある人ならば、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく、種々の変形例、修正及び変更を加えることが下記に示す請求の範囲に属することが理解できるはずである。
【符号の説明】
【0034】
10:安全輸液コネクター
20:第一インナーチューブ
22:第一突出部 221:自由端
223:第一貫通孔 225:第一流路
227:第一側部
24:係着部 26:第一止着部
30:第二インナーチューブ
32:第二突出部 321:自由端
323:第二貫通孔 325:第二流路
327:第二側部
34:本体 36:第二止着部
361:自由端 362:フランジ
40:シェル
41:周壁部 412:内周壁
414:外周壁 42:第一側壁部
43:第二側壁部 44:第一収納スペース
45:第一リング壁部 451:第一チャンネル
46:第二リング壁部 461:第二チャンネル
48:押圧部
50:第一弾性体
52:頭部 54:ネック部
56:胴体 561:開いた端部
562:位置決め溝 563:第一弾性リング
58:第二収納スペース 59:固定部
60:封止部 62:収容溝
80:弾性ループ
図1
図2
図3
図4
図5