【課題を解決するための手段】
【0004】
仮想現実(VR)ヘッドセットは、電子表示素子と、2つのアイカップアセンブリを有する光学系ブロックとを含む。各アイカップアセンブリは、レンズと、レンズに結合され、VRヘッドセットの硬質本体の取付面に結合される円錐体とを含む。円錐体は不透過性材料(例えば、可視光の波長に対して不透過性の材料)を含み、これは円錐体の頭頂部分と円錐体の基底部分との間の距離を調節する(例えば、伸張または収縮させる)ように変形可能である。いくかの実施形態において、円錐体の頭頂部分と円錐体の基底部分との間の距離に対する調節は、VRヘッドセット内に含められた調節機構を通じて行われる。円錐体の最も高い位置と最も低い位置との間の距離を調節することによって、使用者は各アイカップアセンブリの外面と使用者の眼との間の空間を調節して、快適にVRヘッドセットを使用できる。いくつかの実施形態において、調節機構により、使用者は両方のアイカップアセンブリ間の中心間隔距離を調節することができるため、中心間隔距離が使用者の瞳孔間距離(すなわち、使用者の両眼の瞳の中心間の距離)と一致する。中心間隔距離を調節することにより、使用者はVRヘッドセットの射出瞳の位置をその使用者の眼の位置と整列させることができる。これらの調節により、異なる特性(例えば、異なる瞳孔間距離、眼鏡をかけていない、眼鏡をかけている、等)を有する異なる使用者が1つのVRヘッドセットを使用することが可能となる。
【0005】
いくつかの実施形態において、アイカップアセンブリは1つまたは複数の圧縮アジャスタを含む。圧縮アジャスタは、アイカップアセンブリ内の円錐体の頭頂部分上のある点とその円錐体の基底部分上のある点との間の距離を調節する。例えば、圧縮アジャスタは機械的装置、電気的装置、またはそれらの何れかの組合せである。いくつかの実施形態において、圧縮アジャスタはバネであり、これは電流がバネに印加されたことに応答して圧縮するように構成される。
【0006】
本発明による実施形態は特に、方法、記憶媒体、システム、およびコンピュータプログラム製品に関する添付の特許請求の範囲に開示されており、1つの請求項のカテゴリ(例えば、方法)に記載された任意の特徴は、他の請求項のカテゴリ(例えば、システム)においても同様に請求できる。添付の特許請求の範囲の従属関係または後方への参照は、形式的な理由でのみ選択されている。しかしながら、任意の前の請求項を意図的に後方に参照したこと(特に多数項従属性)から得られるいかなる主題も請求でき、それによって、添付の特許請求の範囲内で選択されている従属性に関わらず、請求項またはその特徴の任意の組合せも開示され、請求できる。請求することができる主題は、添付の特許請求の範囲の請求項に記載されている特徴の組合せだけでなく、特許請求の範囲の請求項における他の特徴のあらゆる組合せも含み、特許請求の範囲の請求項に記載されている各特徴は、請求項における何れの他の特徴とも、または他の特徴の組合せとも組み合わせることができる。さらに、本明細書において記載され、または図示されている実施形態および特徴のいずれかは、別の請求項および/または本明細書において記載され、もしくは図示されている何れの実施形態または特徴とも、または添付の特許請求の範囲の請求項の特徴の何れとも組み合わせて請求できる。
【0007】
本発明による一実施形態において、仮想現実(VR)ヘッドセットは、
画像光を出力するように構成された電子表示素子と、
画像光を受け取るように構成された光学系ブロックとを備え、光学系ブロックは、
各々が画像光の一部を、VRヘッドセットの使用者の眼の位置と一致する、対応する射出瞳へと方向付けるように構成されたレンズおよび追加のレンズと、
基底部分と頭頂部分を含む円錐体であって、基底部分がVRヘッドセットの硬質本体の取付面に結合され、頭頂部分がレンズに結合されており、円錐体は、基底部分を通る画像光を受け取り、この画像光をレンズに向かって方向付けるように構成され、かつ頭頂部分と基底部分との間の距離を調節するように変形可能な不透過性材料からなる円錐体と、
追加の基底部分と追加の頭頂部分を含む追加の円錐体であって、追加の基底部分がVRヘッドセットの硬質本体の取付面に結合され、追加の頭頂部分が追加のレンズに結合されており、追加の円錐体は、追加の基底部分を通る画像光を受け取り、この画像光を追加のレンズに向かって方向付けるように構成され、かつ追加の頭頂部分と追加の基底部分との間の距離を調節するように変形可能な不透過性材料からなる、追加の円錐体と、
円錐体の頭頂部分と基底部分との間の距離または追加の円錐体の追加の頭頂部分と追加の基底部分との間の距離を受け取った入力に基づいて調節するように構成された調節機構とを含む。
【0008】
本発明による一実施形態において、VRヘッドセットは、
円錐体の頭頂部分と基底部分に結合された圧縮アジャスタであって、調節機構から受け取った入力に応答して頭頂部分と基底部分との間の距離を短縮するように構成された圧縮アジャスタをさらに含んでいてもよい。
【0009】
圧縮アジャスタは、電流を受け取ったことに応答して圧縮するように構成されたバネであってもよい。
円錐体は、熱可塑性ポリウレタンを含んでいてもよい。
【0010】
本発明による一実施形態において、VRヘッドセットは、
基底部分に結合されたレールと、追加の基底部分に結合された追加のレールをさらに含んでいてもよく、調節機構は、中心間隔調節入力を受け取ったことに応答して、基底部分の中心と追加の基底部分の中心との間の中心間隔距離を調節するように構成される。
【0011】
不透過性材料は、可視光の波長に対して不透過性であってもよい。
本発明による一実施形態において、仮想現実(VR)ヘッドセットは、
画像光を出力するように構成された電子表示素子と、
画像光を受け取るように構成された光学系ブロックとを備え、光学系ブロックは、
画像光の一部を、VRヘッドセットの使用者の眼の位置と一致する、対応する射出瞳へと方向付けるように構成されたレンズと、
基底部分と頭頂部分を含む円錐体であって、基底部分がVRヘッドセットの硬質本体の取付面に結合され、頭頂部分がレンズに結合されており、円錐体は、基底部分を通る画像光を受け取り、この画像光をレンズに向かって方向付けるように構成され、かつ頭頂部分と基底部分との間の距離を調節するように変形可能な不透過性材料からなる、円錐体と、
円錐体の頭頂部分と基底部分との間の距離を受け取った入力に基づいて調節するように構成された調節機構とを含む。
【0012】
光学系ブロックは、
画像光の一部を、VRヘッドセットの使用者の他の眼の位置と一致する対応する射出瞳へと方向付けるように構成された追加のレンズと、
追加の基底部分と追加の頭頂部分を含む追加の円錐体であって、追加の基底部分がVRヘッドセットの硬質本体の取付面に結合され、追加の頭頂部分が追加のレンズに結合されており、追加の円錐体は、追加の基底部分を通る画像光を受け取り、この画像光を追加のレンズに向かって方向付けるように構成され、かつ追加の頭頂部分と追加の基底部分との間の距離を調節するように変形可能な不透過性材料からなる、追加の円錐体とをさらに含んでいてもよく、
調節機構はさらに、追加の円錐体の追加の頭頂部分と追加の基底部分との間の距離を受け取った入力に基づいて調節するように構成される。
【0013】
本発明による一実施形態において、VRヘッドセットは、
基底部分に結合されたレールと、追加の基底部分に結合された追加のレールと、をさらに含んでいてもよく、調節機構は、基底部分の中心と追加の基底部分の中心との間の中心間隔距離を中心間隔調節入力に応答して調節するように構成される。
【0014】
本発明による一実施形態において、VRヘッドセットは、
円錐体の頭頂部分と基底部分に結合され、頭頂部分と基底部分との間の距離を、調節機構から受け取った入力に応答して短縮するように構成された圧縮アジャスタをさらに含んでいてもよい。
【0015】
圧縮アジャスタは、電流を受け取ったことに応答して圧縮するように構成されるバネであってもよい。
円錐体は、熱可塑性ポリウレタンを含んでいてもよい。
【0016】
不透過性材料は、可視光の波長に対して不透過性であってもよい。
本発明による一実施形態において、仮想現実(VR)ヘッドセットは、
画像光を出力するように構成された電子表示素子と、
画像光を受け取るように構成された光学系ブロックと、を含み、光学系ブロックは、
画像光の一部を、VRヘッドセットの使用者の眼の位置と一致する、対応する射出瞳へと方向付けるように構成されたレンズと、
基底部分と頭頂部分を含む円錐体であって、基底部分がVRヘッドセットの硬質本体の取付面に結合され、頭頂部分がレンズに結合されており、円錐体は、基底部分を通る画像光を受け取り、この画像光をレンズに向かって方向付けるように構成され、かつ頭頂部分と基底部分との間の距離を調節するように変形可能な不透過性材料からなる、円錐体と、
円錐体の頭頂部分と基底部分との間の距離を受け取った入力に基づいて調節するように構成された調節機構と、
円錐体の頭頂部分と基底部分に結合され、頭頂部分と基底部分との間の距離を受け取った入力に応答して短縮するように構成された圧縮アジャスタと、
を含む。
【0017】
圧縮アジャスタは、電流を受け取ったことに応答して圧縮するように構成されたバネであってもよい。
電流は、受け取った入力に応答してバネにより受け取られてもよい。
【0018】
光学系ブロックは、
画像光の一部を、VRヘッドセットの使用者の他の眼の位置と一致する対応する射出瞳へと方向付けるように構成された追加のレンズと、
追加の基底部分と追加の頭頂部分を含む追加の円錐体であって、追加の基底部分がVRヘッドセットの硬質本体の取付面に結合され、追加の頭頂部分が追加のレンズに結合されており、追加の円錐体は、追加の基底部分を通る画像光を受け取り、この画像光を追加のレンズに向かって方向付けるように構成され、かつ追加の頭頂部分と追加の基底部分との間の距離を調節するように変形可能な不透過性材料からなる、追加の円錐体とをさらに含んでいてもよく、
調節機構はさらに、追加の円錐体の追加の頭頂部分と追加の基底部分との間の距離を受け取った入力に基づいて調節するように構成される。
【0019】
本発明による一実施形態において、VRヘッドセットは、
基底部分に結合されたレールと、追加の基底部分に結合された追加のレールと、をさらに含み、調節機構は、基底部分の中心と追加の基底部分の中心との間の中心間隔距離を中心間隔調節入力に応答して調節するように構成される。
【0020】
円錐体は、熱可塑性ポリウレタンを含んでいてもよい。
不透過性材料は、可視光の波長に対して不透過性であってもよい。