(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6280644
(24)【登録日】2018年1月26日
(45)【発行日】2018年2月14日
(54)【発明の名称】ビデオ再生を制御する方法、デバイス及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/238 20110101AFI20180205BHJP
H04N 21/24 20110101ALI20180205BHJP
【FI】
H04N21/238
H04N21/24
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-524647(P2016-524647)
(86)(22)【出願日】2013年7月8日
(65)【公表番号】特表2016-529776(P2016-529776A)
(43)【公表日】2016年9月23日
(86)【国際出願番号】CN2013079003
(87)【国際公開番号】WO2015003302
(87)【国際公開日】20150115
【審査請求日】2016年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲帥▼
(72)【発明者】
【氏名】王 峰
【審査官】
後藤 嘉宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−51517(JP,A)
【文献】
特開2000−183873(JP,A)
【文献】
特開2011−114681(JP,A)
【文献】
特開2002−84339(JP,A)
【文献】
特開2005−136613(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0097322(US,A1)
【文献】
特開平11−308271(JP,A)
【文献】
特開2010−232826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ再生を制御する方法であって、
ビデオ監視プラットフォームにより、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするステップと、
前記クライアントが前記1つ以上のビデオストリームを再生する再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するステップであり、前記再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの前記1つのキャッシュ値又は前記複数のキャッシュ値は、前記複数のクライアントにより前記ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットに定期的に送信されるステップと、
前記ビデオ監視プラットフォームの前記ビデオ再生制御ユニットにより、前記クライアントの前記受信した再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの前記受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、前記1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するステップと、
前記ビデオ監視プラットフォームにより、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、前記クライアントが再生するために前記1つ以上のビデオストリームを前記クライアントにプッシュするステップと
を有する方法。
【請求項2】
前記クライアントの前記受信した再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの前記受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、前記1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するステップは、
(a)第iのビデオストリームが属するクライアントのキャッシュにおける前記第iのビデオストリームの受信したキャッシュ値Ciが0である場合、再生を中止するように他のクライアントに通知し、前記第iのビデオストリーム以外の他のビデオストリームをプッシュするのを中止し、前記第iのビデオストリームが属する前記クライアントの現在の再生速度がn*Vpであり、前記第iのビデオストリームのプッシュ速度がViである場合、ΔTの期間の後に前記第iのビデオストリームのキャッシュ値がCminより大きくなるように、前記第iのビデオストリームの前記プッシュ速度をVi+Cmin÷ΔTに調整するステップ、又は
(b)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値Ciが0<Ci<Cminを満たす場合、現在の再生速度がn*Vpであり、前記第iのビデオストリームの前記現在のプッシュ速度がViであると仮定し、ΔTの期間の後に前記第iのビデオストリームの前記キャッシュ値がCminより大きくなるように、前記ビデオ監視プラットフォームが前記第iの再生ビデオストリームをプッシュする前記プッシュ速度をVi+[Cm-(Vi-n*Vp)*ΔT-Ci]/ΔT、ただし、Cm=(Cmin+Cmax)/2に調整するステップ、又は
(c)前記第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値CiがCmin<Ci<Cmaxを満たす場合、n*Vpであると仮定される現在のビデオ再生速度を決定し、前記第iのビデオストリームの前記現在のプッシュ速度ViがVi=n*Vpを満たす場合、前記現在のプッシュ速度を維持し、Vi≠n*Vpである場合、前記現在のプッシュ速度をn*Vpに調整するステップ、又は
(d)前記第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値CiがCmax<Ci<Ctotalを満たす場合、現在の再生速度がn*Vpであり、前記第iのビデオストリームの前記現在のプッシュ速度がViであると仮定し、ΔTの期間の後に前記第iのビデオストリームの前記キャッシュ値がCmax未満になるように、前記ビデオ監視プラットフォームが前記第iの再生ビデオストリームをプッシュする前記プッシュ速度をVi+[Cm-(Vi-n*Vp)*ΔT-Ci]/ΔT、ただし、Cm=(Cmin+Cmax)/2に調整するステップ、又は
(e)前記第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値CiがCi=Ctotalを満たす場合、前記第iのビデオストリームのプッシュを一時停止するステップであり、Ctotalは前記観察グループの各クライアントにより各再生ビデオストリームに割り当てられたバッファのサイズであり、Cmaxは警告上限値であり、Cminは警告下限値であり、0<Cmin<Cmax<Ctotalであるステップ
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ビデオ監視プラットフォームにより、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、前記クライアントが再生するために前記1つ以上のビデオストリームを前記クライアントにプッシュするステップの後に、前記方法は、
前記観察グループの代表者がクライアントの再生処理中に前記クライアントの再生速度を調整した場合、前記ビデオ監視プラットフォームの前記ビデオ再生制御ユニットにより、前記観察グループの他のクライアントのビデオストリーム再生速度を対応して調整するステップを更に有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ビデオ監視プラットフォームにより、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするステップの前に、前記方法は、
前記ビデオ監視プラットフォームの前記ビデオ再生制御ユニットにより、前記複数のクライアントの前記観察グループを生成するステップを更に有する、請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記観察グループを生成する起動者は管理者であり、前記管理者は、前記観察グループのメンバを代表者として選択し、他のメンバは副観察者であり、
前記管理者は、前記観察グループのメンバを追加及び削除し、観察されるべき1つ以上のビデオを選択し、前記選択された1つ以上の観察されるべきビデオを各メンバに割り当てる権限を有し、
前記代表者は、前記観察グループにおいて全ての同調的に再生されるビデオが統一的に再生されるように制御する権限を有し、
前記副観察者は、ローカルクライアントにおいてビデオ再生を制御する権限を有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記観察グループの各メンバは、同調的再生処理の追従方針を“再生優先”又は“同調優先”に設定する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
ビデオストリームプッシュモジュールと、受信モジュールと、プッシュ速度調整モジュールとを有するビデオ再生制御ユニットであって、
前記ビデオストリームプッシュモジュールは、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするように構成され、
前記受信モジュールは、前記クライアントが前記1つ以上のビデオストリームを再生する再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するように構成され、前記再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの前記1つのキャッシュ値又は前記複数のキャッシュ値は、前記複数のクライアントにより前記ビデオ再生制御ユニットに定期的に送信され、
前記プッシュ速度調整モジュールは、前記クライアントの前記受信した再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの前記受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、前記1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するように構成され、
前記ビデオストリームプッシュモジュールは、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、前記クライアントが再生するために前記1つ以上のビデオストリームを前記クライアントにプッシュするように更に構成されるビデオ再生制御ユニット。
【請求項8】
前記クライアントの前記受信した再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの前記受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、前記1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整することは、
(a)第iのビデオストリームが属するクライアントのキャッシュにおける前記第iのビデオストリームの受信したキャッシュ値Ciが0である場合、再生を中止するように他のクライアントに通知し、前記第iのビデオストリーム以外の他のビデオストリームをプッシュするのを中止し、前記第iのビデオストリームが属する前記クライアントの現在の再生速度がn*Vpであり、前記第iのビデオストリームのプッシュ速度がViである場合、ΔTの期間の後に前記第iのビデオストリームのキャッシュ値がCminより大きくなるように、前記第iのビデオストリームの前記プッシュ速度をVi+Cmin÷ΔTに調整すること、又は
(b)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値Ciが0<Ci<Cminを満たす場合、現在の再生速度がn*Vpであり、前記第iのビデオストリームの前記現在のプッシュ速度がViであると仮定し、ΔTの期間の後に前記第iのビデオストリームの前記キャッシュ値がCminより大きくなるように、ビデオ監視プラットフォームが前記第iの再生ビデオストリームをプッシュする前記プッシュ速度をVi+[Cm-(Vi-n*Vp)*ΔT-Ci]/ΔT、ただし、Cm=(Cmin+Cmax)/2に調整すること、又は
(c)前記第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値CiがCmin<Ci<Cmaxを満たす場合、n*Vpであると仮定される現在のビデオ再生速度を決定し、前記第iのビデオストリームの前記現在のプッシュ速度ViがVi=n*Vpを満たす場合、前記現在のプッシュ速度を維持し、Vi≠n*Vpである場合、前記現在のプッシュ速度をn*Vpに調整すること、又は
(d)前記第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値CiがCmax<Ci<Ctotalを満たす場合、現在の再生速度がn*Vpであり、前記第iのビデオストリームの前記現在のプッシュ速度がViであると仮定し、ΔTの期間の後に前記第iのビデオストリームの前記キャッシュ値がCmax未満になるように、前記ビデオ監視プラットフォームが前記第iの再生ビデオストリームをプッシュする前記プッシュ速度をVi+[Cm-(Vi-n*Vp)*ΔT-Ci]/ΔT、ただし、Cm=(Cmin+Cmax)/2に調整すること、又は
(e)前記第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値CiがCi=Ctotalを満たす場合、前記第iのビデオストリームのプッシュを一時停止するステップであり、Ctotalは前記観察グループの各クライアントにより各再生ビデオストリームに割り当てられたバッファのサイズであり、Cmaxは警告上限値であり、Cminは警告下限値であり、0<Cmin<Cmax<Ctotalであること
を有する、請求項7に記載のビデオ再生制御ユニット。
【請求項9】
前記観察グループの代表者がクライアントの再生処理中に前記クライアントの再生速度を調整した場合、ビデオ監視プラットフォームの前記ビデオ再生制御ユニットは、前記観察グループの他のクライアントのビデオストリーム再生速度を対応して調整する、請求項7又は8に記載のビデオ再生制御ユニット。
【請求項10】
ビデオを撮影し、前記ビデオをビデオ監視プラットフォームに送信するように構成された周辺機器と、
前記ビデオ監視プラットフォームによりプッシュされたビデオストリームを受信し、前記ビデオストリームを再生するように構成されたクライアントデバイスと、
ビデオ監視プラットフォームと
を有し、
前記ビデオ監視プラットフォームは、
前記周辺機器により送信されたビデオストリームを受信するように構成されたビデオ送受信ユニットと、
前記ビデオ送受信ユニットにより受信された前記ビデオストリームを記憶するように構成されたビデオ記憶ユニットと
を具体的に有し、
前記ビデオ監視プラットフォームは、ビデオ再生制御ユニットを更に有し、
前記ビデオ再生制御ユニットは、
同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするように構成されたビデオストリームプッシュモジュールと、
前記クライアントが前記1つ以上のビデオストリームを再生する再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するように構成された受信モジュールであり、前記再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの前記1つのキャッシュ値又は前記複数のキャッシュ値は、前記複数のクライアントにより前記ビデオ監視プラットフォームの前記ビデオ再生制御ユニットに定期的に送信される受信モジュールと、
前記クライアントの前記受信した再生速度及び前記1つ以上のビデオストリームの前記受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、前記1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するように構成されたプッシュ速度調整モジュールと
を更に有し、
前記ビデオストリームプッシュモジュールは、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、前記クライアントが再生するために前記1つ以上のビデオストリームを前記クライアントにプッシュするように更に構成されるビデオ監視システム。
【請求項11】
前記観察グループの代表者がクライアントの再生処理中に前記クライアントの再生速度を調整した場合、前記ビデオ監視プラットフォームの前記ビデオ再生制御ユニットは、前記観察グループの他のクライアントのビデオストリーム再生速度を対応して調整する、請求項10に記載のビデオ監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、ビデオ監視サービスの分野に関し、特にビデオ再生を制御する方法、デバイス及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公衆安全を向上させるため、一般的に、公共区域において監視及び記録を実行するためにビデオ監視システムが配置されている。空港、銀行、交差路のようないくつかの重要な区域では、安全を更に向上させるため、同じ位置での複数角度の監視を実行するために複数の周辺機器(一般的にはカメラである)が複数の位置に配置されている。異常な状況が生じた場合、特定の期間内において犯罪現場についての重要な情報について知るため、犯罪捜査官又は保安要員は、通常では、異常な状況に対処するための更に貴重な手がかりを提供するために、複数の記録を同調的に再生、観察及び分析する必要がある。
【0003】
従来技術では、複数のビデオは、同じクライアントで同調的に再生される。ディスプレイのインタフェースは、4個、8個又はそれ以上のような複数のウィンドウに分割され、複数のビデオが異なるウィンドウに表示される。この場合、複数の人がディスプレイの異なるウィンドウを同じ場所で同時に見る必要がある。発明者は、この方法は以下の欠点を有することを見出した。(1)ディスプレイのインタフェースが分割されるより大量のウィンドウは、ウィンドウにおけるより小さい画像を示し、画像の詳細が識別すらできず、その結果、観察及び分析の精度が影響を受ける。(2)ディスプレイのサイズ及び解像度は限られているため、より多くの人の協力は実現できず、複数の人が協力してビデオにアクセスして見るという要件は満たされることができない。(3)事件が複数の場所で一緒に対処される必要がある場合、既存の対策は、複数の人が複数の場所で協力してビデオにアクセスして見るという要件を実現することができない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施例の目的は、複数のクライアントで複数の監視ビデオを同調的に再生することができる、ビデオ再生を制御する方法、デバイス及びシステムを提供することである。
【0005】
第1の態様によれば、ビデオ再生を制御する方法が提供される。この方法は、ビデオ監視プラットフォームにより、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするステップと、クライアントが1つ以上のビデオストリームを受信する受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するステップであり、受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値は、複数のクライアントによりビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットに定期的に送信されるステップと、ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットにより、クライアントの受信した受信速度及び1つ以上のビデオストリームの受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するステップと、ビデオ監視プラットフォームにより、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、クライアントが再生するために1つ以上のビデオストリームをクライアントにプッシュするステップとを含む。
【0006】
第1の態様を参照して、第1の態様の第1の可能な実現方式では、ビデオ監視プラットフォームにより、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするステップの前に、この方法は、ビデオ監視プラットフォームにより、複数のクライアントの観察グループを生成するステップを更に含む。
【0007】
第1の態様を参照して、第1の態様の第2の可能な実現方式では、受信速度及びビデオストリームのキャッシュ値に従って、ビデオストリームのプッシュ速度を調整するステップは、具体的に、(a)第iのビデオストリームが属するクライアントのキャッシュにおける第iのビデオストリームの受信したキャッシュ値C
iが0である場合、再生を中止するように他のクライアントに通知し、第iのビデオストリーム以外の他のビデオストリームをプッシュするのを中止し、第iのビデオストリームが属するクライアントの現在の再生速度がn*V
pであり、第iのビデオストリームのプッシュ速度がV
iである場合、ΔTの期間の後に第iのビデオストリームのキャッシュ値がC
minより大きくなるように、第iのビデオストリームのプッシュ速度をV
i+C
min÷ΔTに調整するステップ、又は(b)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値C
iが0<C
i<C
minを満たす場合、現在の再生速度がn*V
pであり、第iのビデオストリームの現在のプッシュ速度がV
iであると仮定し、ΔTの期間の後に第iのビデオストリームのキャッシュ値がC
minより大きくなるように、ビデオ監視プラットフォームが第iの再生ビデオストリームをプッシュするプッシュ速度をV
i+[C
m-(V
i-n*V
p)*ΔT-C
i]/ΔT、ただし、C
m=(C
min+C
max)/2に調整するステップ、又は(c)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値C
iがC
min<C
i<C
maxを満たす場合、n*V
pであると仮定される現在のビデオ再生速度を決定し、第iのビデオストリームの現在のプッシュ速度V
iがV
i=n*V
pを満たす場合、現在のプッシュ速度を維持し、V
i≠n*V
pである場合、現在のプッシュ速度をn*V
pに調整するステップ、又は(d)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値C
iがC
max<C
i<C
totalを満たす場合、現在の再生速度がn*V
pであり、第iのビデオストリームの現在のプッシュ速度がV
iであると仮定し、ΔTの期間の後に第iのビデオストリームのキャッシュ値がC
max未満になるように、ビデオ監視プラットフォームが第iの再生ビデオストリームをプッシュするプッシュ速度をV
i+[C
m-(V
i-n*V
p)*ΔT-C
i]/ΔT、ただし、C
m=(C
min+C
max)/2に調整するステップ、又は(e)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値C
iがC
i=C
totalを満たす場合、第iのビデオストリームのプッシュを一時停止するステップであり、C
totalは観察グループの各クライアントにより各再生ビデオストリームに割り当てられたバッファのサイズであり、C
maxは警告上限値であり、C
minは警告下限値であり、0<C
min<C
max<C
totalであるステップである。
【0008】
第1の態様を参照して、第1の態様の第3の可能な実現方式では、観察グループの代表者がクライアントの再生処理中にクライアントの再生速度を調整した場合、ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットは、観察グループの他のクライアントのビデオストリーム再生速度を対応して調整する。
【0009】
第2の態様によれば、ビデオ再生制御ユニットが提供される。ビデオ再生制御ユニットは、ビデオストリームプッシュモジュールと、受信モジュールと、プッシュ速度調整モジュールとを含む。ビデオストリームプッシュモジュールは、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするように構成される。受信モジュールは、クライアントが1つ以上のビデオストリームを受信する受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するように構成され、受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値は、複数のクライアントによりビデオ再生制御ユニットに定期的に送信される。プッシュ速度調整モジュールは、クライアントの受信した受信速度及び1つ以上のビデオストリームの受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するように構成される。ビデオストリームプッシュモジュールは、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、クライアントが再生するために1つ以上のビデオストリームをクライアントにプッシュするように更に構成される。
【0010】
第2の態様を参照して、第2の態様の第1の可能な実現方式では、ビデオ再生制御ユニットは、観察グループに加入するようにクライアントを招待するために、招待メッセージをクライアントに送信するように構成された招待メッセージ送信モジュールを更に含む。
【0011】
第2の態様を参照して、第2の態様の第2の可能な実現方式では、観察グループの代表者がクライアントの再生処理中にクライアントの再生速度を調整した場合、ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットは、観察グループの他のクライアントのビデオストリーム再生速度を対応して調整する。
【0012】
第3の態様によれば、ビデオ監視プラットフォームが提供される。ビデオ監視プラットフォームは、周辺機器により送信されたビデオストリームを受信するように構成されたビデオ送受信ユニットと、ビデオ送受信ユニットにより受信されたビデオストリームを記憶するように構成されたビデオ記憶ユニットと、ビデオ再生制御ユニットとを含む。ビデオ再生制御ユニットは、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするように構成されたビデオストリームプッシュモジュールと、クライアントが1つ以上のビデオストリームを受信する受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するように構成された受信モジュールであり、受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値は、複数のクライアントによりビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットに定期的に送信される受信モジュールと、クライアントの受信した受信速度及び1つ以上のビデオストリームの受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するように構成されたプッシュ速度調整モジュールとを更に含み、ビデオストリームプッシュモジュールは、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、クライアントが再生するために1つ以上のビデオストリームをクライアントにプッシュするように更に構成される。
【0013】
第3の態様を参照して、第3の態様の第1の可能な実現方式では、ビデオ再生制御ユニットは、観察グループに加入するようにクライアントを招待するために、招待メッセージをクライアントに送信するように構成された招待メッセージ送信モジュールを更に含む。
【0014】
第3の態様を参照して、第3の態様の第2の可能な実現方式では、観察グループの代表者がクライアントの再生処理中にクライアントの再生速度を調整した場合、ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットは、観察グループの他のクライアントのビデオストリーム再生速度を対応して調整する。
【0015】
第4の態様によれば、ビデオ監視システムが提供される。ビデオ監視プラットフォームは、ビデオを撮影し、ビデオをビデオ監視プラットフォームに送信するように構成された周辺機器と、ビデオ監視プラットフォームによりプッシュされたビデオストリームを受信し、ビデオストリームを再生するように構成されたクライアントデバイス
とを含む。ビデオ監視プラットフォームは、周辺機器により送信されたビデオストリームを受信するように構成されたビデオ送受信ユニットと、ビデオ送受信ユニットにより受信されたビデオストリームを記憶するように構成されたビデオ記憶ユニットとを具体的に含む。ビデオ監視プラットフォームは、ビデオ再生制御ユニットを更に含む。ビデオ再生制御ユニットは、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするように構成されたビデオストリームプッシュモジュールと、クライアントが1つ以上のビデオストリームを受信する受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するように構成された受信モジュールであり、受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値は、複数のクライアントによりビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットに定期的に送信される受信モジュールと、クライアントの受信した受信速度及び1つ以上のビデオストリームの受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するように構成されたプッシュ速度調整モジュールとを更に含み、ビデオストリームプッシュモジュールは、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、クライアントが再生するために1つ以上のビデオストリームをクライアントにプッシュするように更に構成される。
【0016】
第4の態様を参照して、第4の態様の第1の可能な実現方式では、ビデオ再生制御ユニットは、観察グループに加入するようにクライアントを招待するために、招待メッセージをクライアントに送信するように構成された招待メッセージ送信モジュールを更に含む。
【0017】
第4の態様を参照して、第4の態様の第2の可能な実現方式では、ビデオ再生制御ユニットは、ビデオ監視プラットフォームが初期速度V
0でビデオストリームを観察グループの各メンバにプッシュする処理中に、観察グループの代表者がクライアントの再生速度を、例えば、V
pの1/2倍又は4倍に調整した場合
、観察グループの他のクライアントのビデオストリーム再生速度を対応して調整するように構成されたビデオストリームプッシュ速度調整モジュールを更に含む。
【0018】
本発明の有利な効果は以下の通りである。ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットは、複数のクライアントでの複数のビデオの同調的再生を統一的に制御するために使用される。これにより、複数の場所及び複数のクライアントの間での相互協力が実現されることが可能になり、複数の観察者が異なるクライアントで同じ期間の複数のビデオを都合良く見ることが可能になる。このように、複数のカメラからの犯罪現場のビデオ情報が同調的に再生され、複数のクライアントで協力してアクセスされて見られることが可能になり、これにより、事件の重要な情報を迅速に知ることができることによって、事件解決効率を向上させることが実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の実施例の技術的対策を明確に説明するために、以下に、本発明の実施例を説明するために必要な添付図面について簡単に紹介する。明らかに、以下の説明において、添付図面は、単に本発明のいくつかの実施例を示しているに過ぎず、当業者は、創造的取り組みを行うことなく、依然としてこれらの添付図面から他の図面を導き得る。
【
図1】本発明の実施例によるビデオ監視システムのアーキテクチャの概略図
【
図2】本発明の実施例によるビデオ再生制御ユニットの構成の概略図
【
図3】本発明の実施例によるビデオ再生を制御する方法のフローチャート
【
図4a】本発明の実施例によるクライアントのインタフェースの概略図
【
図4b】本発明の実施例によるクライアントのインタフェースの概略図
【
図13】本発明によるビデオ監視プラットフォーム
の実施例のアーキテクチャの概略図
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1を参照すると、
図1は、本発明の実施例によるビデオ監視システムのアーキテクチャの概略図である。ビデオ監視システムは、クライアント10と、ビデオ監視プラットフォーム20と、周辺機器30とを含む。
【0021】
クライアント10は、クライアントの機能を有する具体的な物理デバイス又は仮想デバイスであり、主に監視員が監視ビデオを見る機能を実現する。一般的に、複数のクライアント10が存在する。クライアント10は、PCクライアント、又は移動電話、Pad、MediaPadのようなモバイルデバイスのようなモバイルクライアントでもよい。
【0022】
ビデオ監視プラットフォーム20は、同軸ケーブル若しくは光ファイバが使用される有線ネットワーク、又はBluetooth、赤外線、WiFi、GPRS若しくはLTEが使用される無線ネットワークを使用することにより、クライアント10及び周辺機器30との通信を実現する。ビデオ監視プラットフォーム20は、一般的に、周辺機器30により送信されたビデオストリームを受信するように構成されたビデオ送受信ユニット22と、ビデオ送受信ユニット22により受信されたビデオストリームを記憶するように構成されたビデオ記憶ユニット24と、クライアント10にプッシュされるビデオストリームを制御するように構成されたビデオ再生制御ユニット26とを含む。
【0023】
異なる適用シナリオによれば、ビデオ再生制御ユニット26は、ビデオ監視システムに独立して配置された物理デバイスでもよく、機能ユニットとして既存のビデオ監視プラットフォーム20に統合されてもよく、必要に応じてクライアント10に統合されてもよい。ビデオ再生制御ユニット26が既存のビデオ監視プラットフォーム20に統合されることについて、本発明の実施例で説明する。
【0024】
図2を参照すると、
図2は、本発明の実施例によるビデオ再生制御ユニット26の構成の概略図である。ビデオ再生制御ユニット26は、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュするように構成されたビデオストリームプッシュモジュール261と、クライアントが1つ以上のビデオストリームを受信する受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するように構成された受信モジュール262であり、受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値は、複数のクライアントによりビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットに定期的に送信される受信モジュール262と、クライアントの受信した受信速度及び1つ以上のビデオストリームの受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するように構成されたプッシュ速度調整モジュール263とを更に含み、ビデオストリームプッシュモジュール261は、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、クライアント10が再生するために1つ以上のビデオストリームをクライアント10にプッシュするように更に構成される。
【0025】
図3を参照すると、
図3は、本発明の実施例によるビデオ再生を制御する方法のフローチャートである。この方法は以下のステップを含む。
【0026】
S102.ビデオ監視プラットフォームは、同じ期間の1つ以上のビデオストリームを観察グループの複数のクライアントに別々にプッシュする。
【0027】
S104.クライアントが1つ以上のビデオストリームを受信する受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信する。受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値は、複数のクライアントによりビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットに定期的に送信される。
【0028】
S106.ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットは、クライアントの受信した受信速度及び1つ以上のビデオストリームの受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整する。ステップS106は具体的に、(a)第iのビデオストリームが属するクライアントのキャッシュにおける第iのビデオストリームの受信したキャッシュ値C
iが0である場合、再生を中止するように他のクライアントに通知し、第iのビデオストリーム以外の他のビデオストリームをプッシュするのを中止し、第iのビデオストリームが属するクライアントの現在の再生速度がn*V
pであり、第iのビデオストリームのプッシュ速度がV
iである場合、ΔTの期間の後に第iのビデオストリームのキャッシュ値がC
minより大きくなるように、第iのビデオストリームのプッシュ速度をV
i+C
min÷ΔTに調整するステップ、又は(b)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値C
iが0<C
i<C
minを満たす場合、現在の再生速度がn*V
pであり、第iのビデオストリームの現在のプッシュ速度がV
iであると仮定し、ΔTの期間の後に第iのビデオストリームのキャッシュ値がC
minより大きくなるように、ビデオ監視プラットフォームが第iの再生ビデオストリームをプッシュするプッシュ速度をV
i+[C
m-(V
i-n*V
p)*ΔT-C
i]/ΔT、ただし、C
m=(C
min+C
max)/2に調整するステップ、又は(c)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値C
iがC
min<C
i<C
maxを満たす場合、n*V
pであると仮定される現在のビデオ再生速度を決定し、第iのビデオストリームの現在のプッシュ速度V
iがV
i=n*V
pを満たす場合、現在のプッシュ速度を維持し、V
i≠n*V
pである場合、現在のプッシュ速度をn*V
pに調整するステップ、又は(d)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値C
iがC
max<C
i<C
totalを満たす場合、現在の再生速度がn*V
pであり、第iのビデオストリームの現在のプッシュ速度がV
iであると仮定し、ΔTの期間の後に第iのビデオストリームのキャッシュ値がC
max未満になるように、ビデオ監視プラットフォームが第iの再生ビデオストリームをプッシュするプッシュ速度をV
i+[C
m-(V
i-n*V
p)*ΔT-C
i]/ΔT、ただし、C
m=(C
min+C
max)/2に調整するステップ、又は(e)第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値C
iがC
i=C
totalを満たす場合、第iのビデオストリームのプッシュを一時停止するステップであり、C
totalは観察グループの各クライアントにより各再生ビデオストリームに割り当てられたバッファのサイズであり、Ciは第iの再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値を示し、C
maxは警告上限値であり、C
minは警告下限値であり、0<C
min<C
max<C
totalであるステップである。ΔTは一般的にミリ秒のスケールであり、例えば、10ミリ秒から200ミリ秒の範囲であり、システム性能及びシステム要件に従って選択及び決定されてもよい。nは1/4、1/2、2又は4のような自然数又は分数でもよい。
【0029】
同調的再生の予め設定された期間の後に、各クライアントは、各クライアントにおける各再生ビデオストリームの現在のキャッシュ値をビデオ再生制御ユニットにフィードバックする。この場合、フィードバックは、ΔTの期間の間隔で開始される。ビデオ再生制御ユニットは、同調的制御を実現するために、受信したフィードバック情報に従って、各ビデオストリームのプッシュ速度を調整するようにビデオ監視プラットフォームに通知する。
【0030】
S108.ビデオ監視プラットフォームは、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、クライアントが再生するために1つ以上のビデオストリームをクライアントにプッシュする。
【0031】
再生処理中に、観察グループの全てのメンバは、同じ時間軸を有し、時間軸は、ほぼ同じように進行する。管理者は、いくつかの重要なビデオを協力して分析するために、ビデオを再び割り当ててもよい。同調的再生処理中に、観察グループのメンバは、リアルタイムのテキスト又は音声通信を実行することを選択してもよい。
【0032】
任意選択で、ステップS102の前に、この方法は以下を更に含む。
ステップS101.ビデオ監視プラットフォームは、複数のクライアントの観察グループを生成する。具体的に、ステップS101は、クライアントにログインした後に、ユーザはオンラインクライアントを選択してもよい。クライアントを選択するインタフェースは、
図4aに示されている。
【0033】
観察グループはまた、クライアントIPアドレスを使用することによって観察グループに加入するように特定のクライアントを招待することにより、生成されてもよい。
図5に示すように、ビデオ監視プラットフォームにより観察グループを生成する方式が使用される場合、観察グループを生成する要求がクライアント1により開始される。観察グループを生成する要求を受信した後に、ビデオ監視プラットフォームは、クライアントリストを取得し、リスト内のクライアントのメディア能力(帯域幅、CPU、メモリ、デコード能力等)をフィードバックし、生成クライアント1は、クライアントリスト及びビデオ監視プラットフォームによりフィードバックされたメディア能力に従って観察グループに加入するクライアントを選択する。ビデオ監視プラットフォームからメッセージを受信した後に、招待されたクライアントは、招待を受け付けるか否かを選択してもよい。招待されたクライアントが招待を受け付けることを選択した場合、招待されたクライアントは、観察グループに加入する。招待されたクライアントが招待を拒否した場合又は長期間に招待情報に対処しない場合、招待されたクライアントが観察グループに加入することを拒否したと仮定される。ユーザ体験を更に向上させるため、ビデオ監視プラットフォームは、観察グループに加入するクライアントの量及び観察グループに加入しないクライアントの量についての情報のような生成結果を、観察グループを生成することを求めたクライアント1にフィードバックしてもよい。クライアントのインタフェースは、
図4bに示されている。
【0034】
更に、同調的再生処理中に、代表者は、観察グループの各メンバのメディア能力(帯域幅、CPU、メモリ及びデコード能力)を定期的に取得してもよい。クライアントのメディア能力におけるかなりの減少が検出された場合、クライアントで再生されるビデオの量が低減されてもよく、クライアントが除去されてもよく、これによって、更なるビデオを生成してもよい。ビデオは、代表者に委ねられ、代表者により他の観察者に再び割り当てられることができる。
【0035】
図6に示すように、観察グループはまた、ユーザがクライアントを使用することによって、観察グループを生成するメッセージをローカルネットワークにブロードキャストし、ローカルネットワークにおいてメッセージを受信した他のクライアントが観察グループに加入することを選択し得る方式で生成されてもよい。
【0036】
図7に示すように、観察グループはまた、ユーザがクライアントを使用することによって、観察グループを生成する要求メッセージをビデオ監視プラットフォームに送信し、ビデオ監視プラットフォームがメッセージを各クライアントに送信し、ビデオ監視プラットフォームのメッセージを受信した後に、他のクライアントが観察グループに加入することを選択し得る方式で生成されてもよい。
【0037】
観察グループの権限を制御する方式は、具体的に以下の通りである。管理者は、観察グループのメンバを追加及び削除し、観察されるべき1つ以上のビデオを選択し、選択された1つ以上の観察されるべきビデオを各メンバに割り当てる権限を有する。代表者は、観察グループにおいて全ての同調的に再生されるビデオが統一的に再生されるように制御する権限を有する。副観察者は、ローカルクライアントにおいてビデオ再生を制御する権限を有する。
【0038】
任意選択で、ステップS108の後に、この方法はステップS109を更に含む。
図8に示すように、ビデオ監視プラットフォームは、初期速度V
0でビデオストリームを観察グループの各メンバにプッシュする。クライアントの再生処理中に、観察グループの代表者は、クライアントの再生速度を、例えば、V
pの1/2倍又は4倍に調整する。ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットは、観察グループの他のクライアントのビデオストリーム再生速度を対応して調整する。
【0039】
更に、任意選択で、観察グループの各メンバは、同調的再生処理の追従方針を“再生優先”又は“同調優先”に設定してもよい。
【0040】
“同調優先”方針は、具体的に以下の通りである。
図9に示すように、代表者が観察グループの各ビデオの一時停止動作を統一的に実行することを選択した後に、全てのメンバのビデオ再生が一時停止され、各メンバは、“特定の代表者が特定のビデオの一時停止動作を実行した”ことを示すメッセージを受信する。この場合、代表者のみがビデオの同調的再生を再開することができ、他のメンバはこの動作を実行することができない。
図10に示すように、副観察者1が一時停止動作を実行した後に、他の副観察者のビデオ再生が一時停止され、他の副観察者は、“特定のメンバが特定のビデオの一時停止動作を実行した”ことを示すメッセージを受信する。この場合、代表者及び一時停止動作を実行した副観察者1のみがビデオの同調的再生を再開することができ、他のメンバはこの動作を実行することができない。
【0041】
“再生優先”方針は、具体的に以下の通りである。
図11に示すように、代表者が観察グループの各ビデオの一時停止動作を統一的に実行することを選択した後に、ビデオ監視プラットフォームは、ビデオ再生を一時停止するように観察グループの全てのメンバに通知し、“特定の代表者が特定のビデオの一時停止動作を実行した”ことを示す一時停止メッセージを観察グループの全てのメンバに送信する。この場合、代表者のみがビデオの同調的再生を再開することができ、他のメンバはこの動作を実行することができない。
図12に示すように、副観察者1がローカルクライアントにおいてビデオの一時停止動作を実行することを選択した後に、他の副観察者は、“特定のメンバが特定のビデオの一時停止動作を実行した”ことを示すメッセージを受信する。しかし、一時停止動作は、他の副観察者のビデオ再生について実行されない。一時停止されたビデオの再生を再開する場合、一時停止動作を実行した副観察者1は、現在の同調的再生時点に直接リダイレクトされてもよく、現在の同調的再生時点まで2倍又は4倍で早送りすることを選択してもよい。
【0042】
図13を参照すると、
図13は、本発明によるビデオ監視プラットフォーム
の実施例の概略構成図である。ビデオ監視プラットフォーム20は、プロセッサ51と、受信機52と、放射源53と、ランダムアクセスメモリ54と、読み取り専用メモリ55と、バス56と、ネットワークインタフェースユニット57とを含む。プロセッサは、バス56を使用することによって、受信機52、放射源53、ランダムアクセスメモリ54、読み取り専用メモリ55及びネットワークインタフェースユニット57に個別に結合される。実行する必要がある場合、ビデオ監視プラットフォームは、通常実行状態に入るようにビデオ監視システムをブートするため、読み取り専用メモリ55に組み込まれた基本入出力システム又は埋め込みシステムにおけるbootloaderブートシステムを使用することによって起動する。ビデオ監視プラットフォームが通常実行状態に入った後に、アプリケーションプログラム及びオペレーティングシステムは、ネットワークからデータを受信するため、或いはデータをネットワークに送信するため、ランダムアクセスメモリ54において実行される。これにより、受信機52は、クライアントが1つ以上のビデオストリームを受信する受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値を受信するように構成される。受信速度及び1つ以上のビデオストリームの1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値は、複数のクライアントによりビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットに定期的に送信される。プロセッサ51は、クライアントの受信した受信速度及び1つ以上のビデオストリームの受信した1つのキャッシュ値又は複数のキャッシュ値に従って、1つ以上のビデオストリームの1つのプッシュ速度又は複数のプッシュ速度を調整するように構成される。放射源53は、調整された1つのプッシュ速度又は調整された複数のプッシュ速度に従って、クライアントが再生するために1つ以上のビデオストリームをクライアントにプッシュするように構成される。
【0043】
この実施例では、プロセッサ51は、中央処理装置(CPU)又は特定用途向け集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuit)でもよく、この出願の実施例を実現する1つ以上の集積回路に構成されてもよい。
【0044】
前述の技術的対策では、ビデオ監視プラットフォームのビデオ再生制御ユニットは、複数のクライアントでの複数のビデオの同調的再生を統一的に制御するために使用される。これにより、複数の場所及び複数のクライアントの間での相互協力が実現されることが可能になり、複数の観察者が異なるクライアントで同じ期間の複数のビデオを都合良く見ることが可能になる。このように、複数のカメラからの犯罪現場のビデオ情報が同調的に再生され、複数のクライアントで協力してアクセスされて見られることが可能になり、これにより、事件の重要な情報を迅速に知ることができることによって、事件解決効率を向上させることが実現され得る。
【0045】
この出願で提供される複数の実現方式では、開示のシステム、装置及び方法は他の方式で実現されてもよいことが認識されるべきである。例えば、記載の装置の実施例は、単なる例示である。例えば、モジュール又はユニットの分割は、単に論理的な機能分割であり、実際の実現では他の分割でもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは結合されてもよく、他のシステムに統合されてもよく、いくつかの機能が無視されてもよく実行されなくてもよい。更に、表示又は説明した相互結合若しくは直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェースを通じて実現されてもよい。装置又はユニットの間の間接結合又は通信接続は、電気的、機械的又は他の形式で実現されてもよい。
【0046】
別々の部分として記載したユニットは、物理的に別々でもよく別々でなくてもよい。ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットでもよく物理的なユニットでなくてもよく、1つの位置に存在してもよく、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部又は全部は、実現方式の対策の目的を達成するために、実際のニーズに従って選択されてもよい。
【0047】
更に、この出願の実施例における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、ユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。統合されたユニットは、ハードウェアの形式で実現されてもよく、ソフトウェアの機能ユニットの形式で実現されてもよい。
【0048】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立したプロダクトとして販売又は使用される場合、統合されたユニットは、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、基本的にこの出願の技術的対策若しくは従来技術に寄与する部分、又は技術的対策の一部若しくは全部は、ソフトウェアプロダクトの形式で実現されてもよい。ソフトウェアプロダクトは、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワークデバイス等でもよい)又はプロセッサに対してこの出願の実施例に記載の方法のステップの全部又は一部を実行するように命令する複数の命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能ハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクのようなプログラムコードを記憶し得るいずれかの媒体を含む。
【0049】
前述の説明は、この出願の単なる実施例であり、この出願の範囲を限定することを意図するものではない。この出願の明細書及び図面の内容を使用することによって行われる等価な構造的変更若しくは等価な処理の変更、又は他の関係する技術分野への直接的若しくは間接的な明細書及び図面の内容の適用は、この出願の保護範囲内に入るものとする。