【実施例】
【0031】
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。なお、以下の記載において特に規定しない限り、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を示す。
【0032】
<実施例1>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−1)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、(a−1)成分としてアロファネート基含有ポリイソシアネート(デスモジュールXP2580,住化バイエルウレタン(株)社製,イソシアネート基含有率=20.0%,以下、「XP2580」という。)54部、(a−2)成分としてポリオキシエチレンモノアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=2,水酸基価=326mgKOH/g,以下、「PEG90MA」という。)46部、ジブチルスズジラウレート(以下、「DBTDL」という。)0.02部、ハイドロキノンモノメチルエーテル(以下、「MEHQ」という。)0.04部を投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−1)を100部得た。
得られたウレタンアクリレート(A−1)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2がヘキサメチレン基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが2である化合物であり、25℃における粘度は下表1に示すように12Pa・s、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量(標準ポリスチレン換算)は800であった。
【0033】
<実施例2>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−2)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、実施例1で使用したXP2580を47部、ポリオキシエチレンモノアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=3.5,水酸基価=250mgKOH/g,以下、「PEG150MA」という。)53部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−2)を100部得た。得られたウレタンアクリレート(A−2)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2がヘキサメチレン基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが3.5である化合物であり、25℃における粘度は10Pa・s、数平均分子量は1,100であった。
【0034】
<実施例3>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−3)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、実施例1で使用したXP2580を37部、ポリオキシエチレンモノアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=6,水酸基価=165mgKOH/g,以下、「PEG260MA」という)63部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−3)を100部得た。得られたウレタンアクリレート(A−3)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2がヘキサメチレン基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが6である化合物であり、25℃における粘度は9Pa・s、数平均分子量は1,400であった。
【0035】
<実施例4>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−4)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、アロファネート基含有ポリイソシアネート(デスモジュールXP2565,住化バイエルウレタン(株)社製,イソシアネート基含有率=12.0%,樹脂固形分80%(酢酸ブチル希釈),以下、「XP2565」という。)50部、ポリオキシエチレンモノアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=6,水酸基価=165mgKOH/g,以下、「PEG260MA」という。)50部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認してアロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−4)を得た。得られたウレタンアクリレート(A−4)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2が一般式(2)で表される脂環式炭化水素基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが6である化合物であり、25℃における粘度は50Pa・s、数平均分子量は1,300であった。
【0036】
<実施例5>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−5)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、実施例4で使用したXP2565を47部、ポリオキシエチレンモノアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=7,水酸基価=146mgKOH/g,以下、「PEG310MA」という。)53部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−5)を得た。得られたウレタンアクリレート(A−5)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2が一般式(2)で表される脂環式炭化水素基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが7である化合物であり、25℃における粘度は26Pa・s、数平均分子量は1,500であった。
【0037】
<実施例6>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−6)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、実施例4で使用したXP2565を43部、ポリオキシエチレンモノアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=8,水酸基価=129mgKOH/g,以下、「PEG360MA」という)57部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A−6)を得た。得られたウレタンアクリレート(A−6)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2が一般式(2)で表される脂環式炭化水素基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが8である化合物であり、25℃における粘度は16Pa・s、数平均分子量は1,650であった。
【0038】
【表1】
【0039】
<比較例1>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A’−1)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、実施例1で使用したXP2580を63部、(a’−2)成分として2−ヒドロキシエチルアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=1,水酸基価=483mgKOH/g。以下、「HEA」という。)37部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A’−1)を得た。得られたウレタンアクリレート(A’−1)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2がヘキサメチレン基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが1である化合物であり、25℃における粘度は11Pa・s、数平均分子量は700であった。
【0040】
<比較例2>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A’−2)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、実施例4で使用したXP2565を74部、比較例1で使用したHEAを26部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A’−2)を得た。得られたウレタンアクリレート(A’−2)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2が一般式(2)で表される脂環式炭化水素基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが1である化合物であり、25℃における粘度は100Pa・s以上、数平均分子量は800であった。
【0041】
<比較例3>
[アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A’−3)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、実施例1で使用したXP2580を27部、(a’−2)成分としてポリオキシエチレンモノアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=11,水酸基価=98mgKOH/g,以下、「PEG480MA」という)73部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%以下となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、アロファネート基含有ウレタンアクリレート(A’−3)を得た。得られたウレタンアクリレート(A’−3)は、一般式(1)においてR
1及びR
4が水素原子、R
2がヘキサメチレン基、R
3はブチル基、A
1O及びA
2Oがオキシエチレン基、並びにm及びnが11である化合物であり、25℃における粘度は5Pa・s、数平均分子量は2,200であった。
【0042】
<比較例4>
[ウレタンアクリレート(A’−4)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、(a’−1)成分としてヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」という。)のイソシアヌレート変性ポリイソシアネート(デュラネートTPA−100,旭化成ケミカルズ(株)社製,イソシアネート基含有率=23.1%)を39部、ポリオキシエチレンモノアクリレート(オキシエチレン基の繰り返し単位数=4.5,水酸基価=203mgKOH/g,以下、「PEG200MA」という。)61部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、イソシアヌレート基含有ウレタンアクリレート(A’−4)を得た。得られたウレタンアクリレート(A’−4)は、1分子中に繰り返し単位数が4.5のポリオキシエチレン基を有するがアロファネート基は有さず、上記一般式(1)に含まれない化合物であり、25℃における粘度は16Pa・s、数平均分子量は2,300であった。
【0043】
<比較例5>
[ウレタンアクリレート(A’−5)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、比較例4で使用したTPA−100を60部、HEAを40部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、イソシアヌレート基含有ウレタンアクリレート(A’−5)を得た。得られたウレタンアクリレート(A’−5)は、1分子中に繰り返し単位数が1のポリオキシエチレン基を有するがアロファネート基は有さず、上記一般式(1)に含まれない化合物であり、数平均分子量は1,600であった。
【0044】
<比較例6>
[ウレタンアクリレート(A’−6)の合成]
攪拌装置、空気導入管、温度計を備えた四つ口フラスコに、(a’−1)成分としてHDIのアダクト変性ポリイソシアネート(デュラネートAE710−100,旭化成ケミカルズ(株)社製,イソシアネート基含有率12.0%)74部、HEAを26部、DBTDLを0.02部、MEHQを0.04部投入した。なお、このときのイソシアネート基/水酸基の当量比は1.0である。
次に、空気を吹き込みながら内温を60℃に保持して5時間反応させた後、JIS K 7301の方法でイソシアネート基含有量が0.1%となり、イソシアネート基が水酸基とほぼ全て反応してウレタン結合が形成されたことを確認して、ウレタンアクリレート(A’−6)を得た。得られたウレタンアクリレート(A’−6)は、1分子中に繰り返し単位数が1のポリオキシエチレン基を有するがアロファネート基は有さず、上記一般式(1)に含まれない化合物であり、25℃における粘度は9Pa・s、数平均分子量は1,700であった。
【0045】
【表2】
【0046】
<実施例7〜12、比較例7〜12>
[光硬化型樹脂組成物の調製]
下表3及び4に示すように、上記で得られたウレタンアクリレート100部に、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184,BASFジャパン(株)社製。以下、「Irgacure184」という。)3部、添加剤としてポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK−3570,ビックケミー・ジャパン(株)社製。以下、「BYK−3570」という。)0.2部、有機溶剤としてメチルエチルケトン(以下、「MEK」という。)150部を均一に混合して、樹脂固形分40%の光硬化型樹脂組成物を得た。
【0047】
[光硬化型樹脂組成物の硬化膜層を有するフィルムの作製]
易接着PETフィルム(コスモシャインA4300,膜厚100μm,東洋紡績(株)社製)上に、上記で得られた光硬化型樹脂組成物を、乾燥膜厚で25μmとなるよう塗工し、80℃にて1分間乾燥して有機溶剤を蒸発させた。次に、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズジャパン(株)社製,光源:Hバルブ)を用いて、積算光量500mJ/cm
2の紫外線を照射することで、光硬化型樹脂組成物の硬化膜層を有するフィルムを得た。作製したフィルムについて下記の評価を実施した結果を、下表3及び4に示す。
【0048】
<密着性>
JIS K 5600に準拠し、作製した硬化膜層を有するフィルムを、60℃、90RH%の条件下で1時間保管した後、25℃に冷却してからカッターナイフで1mm四方の碁盤目を100個作製し、市販のセロハンテープを表面に密着させた後に一気に剥がしたとき、剥離せずに残った碁盤目の個数を下記の基準により判定した。
◎:残存した碁盤目の個数が100個である。
○:残存した碁盤目の個数が90〜99個である。
△:残存した碁盤目の個数が60〜89個である。
×:残存した碁盤目の個数が60個未満である。
【0049】
<傷復元性>
作製した硬化膜層を有するフィルムに、23℃、60RH%の条件下、真鍮ブラシにより500gの荷重を掛けて5往復擦ったとき、硬化物の表面状態を目視によって下記の基準により判定した。
◎:傷が3分以内に復元する。
○:3分後に傷が認められるが、10分経過後には復元する。
△:1時間後に傷跡が若干認められる。
×:1時間後も傷が全く復元しない。
【0050】
<破断伸度>
作製した硬化膜層を有するフィルムを10mm×60mmサイズに裁断し、オートグラフを用いてチャック間距離が40mmとなるようセットした後、80℃の条件下、50mm/minの引張速度にて引張試験を行い、硬化膜にクラックが生じたときの伸度を決定した。なお、破断伸度の評価基準は下記のとおりである。
◎:破断伸度が40%以上である。
○:破断伸度が30〜40%未満である。
△:破断伸度が20〜30%未満である。
×:破断伸度が20%未満である。
【0051】
<耐屈曲性>
JIS K 5600に準拠し、作製した硬化膜層を有するフィルムの硬化膜面が外側になるよう円筒に巻きつけたとき、硬化膜の状態を下記の基準より判定した。
○:直径1mmの円筒でクラックが生じない。
△:直径1mmの円筒ではクラックが発生するが、直径4mmの円筒ではクラックが生じない。
×:直径4mmの円筒でクラックが生じる。
【0052】
<寸法安定性>
10cm×10cmにカットした硬化膜層を有するフィルムを、80℃、60RH%の条件下で1時間加熱した後、25℃に冷却してから、水平な台に硬化膜面を上にして置いたとき、浮き上がった4辺それぞれの高さの平均値を計測し、寸法安定性を下記の基準により判定した。
◎:高さの平均値が2mm未満である。
○:高さの平均値が2mm〜5mm未満である。
△:高さの平均値が5mm〜9mm未満である。
×:高さの平均値が9mm以上である。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
上表3に示したとおり、本発明の実施例7〜12の光硬化型樹脂組成物は、一旦付いた傷が経時的に復元して消失する特性を有し、成形加工時における追随性や密着性に優れ(破断伸度)、かつ、寸法安定性や耐屈曲性にも優れていた。とくに、実施例10〜12のように、一般式(1)においてR
2が脂環式炭化水素基、かつ、m及びnが6〜8の範囲である化合物を用いた場合、破断伸度が特に高い。
他方、上表4の比較例7〜9に示すように、一般式(1)においてm及びnが本発明の範囲を外れる化合物を用いた場合、傷は復元性せずに傷跡が残り、かつ、耐屈曲性や密着性、寸法安定性に劣っていた。また、比較例10〜12のように、ウレタン(メタ)アクリレートの構造中にアロファネート基を有しない化合物を用いた場合にも、傷復元性、破断伸度、耐屈曲性及び寸法安定性のいずれかを満足しなかった。