(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記排出口に対して前記像保持体とは逆側に配置されている複数の前記凸部は、少なくとも前記現像剤保持体が前記像保持体から離間する位置に前記現像装置が配置されている場合に前記現像装置を案内する請求項3記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置10が示されている。
図1に示すように、画像形成装置10は画像形成装置本体12を有し、画像形成装置本体12には、記録媒体として用いられている用紙を排出する排出口14が形成されている。また、画像形成装置本体12の上側の面は、画像が形成された用紙が排出される排出部16として用いられている。
【0023】
また、画像形成装置本体12内には、現像装置200Y、現像装置200M、現像装置200C、現像装置200Kを有し、用紙に現像剤像を形成する像形成部100と、像形成部100に用紙を供給する給紙装置400が配置されている。また、画像形成装置本体12には、イエロー現像剤収納容器300Y、マゼンタ現像剤収納容器300M、シアン現像剤収納容器300C及び黒現像剤収納容器300Kが、画像形成装置本体12に対してそれぞれに着脱することができるように装着されている。
【0024】
また、画像形成装置本体12内には、現像装置200Y、現像装置200M、現像装置200C、現像装置200Kにそれぞれ現像剤を供給する現像剤供給装置600Y、現像剤供給装置600M、現像剤供給装置600C、現像剤供給装置600Kが配置されている。尚、
図1においては、図示の便宜上、現像剤供給装置600Y、現像剤供給装置600M、現像剤供給装置600C、現像剤供給装置600Kの一部分だけが図示されている。
【0025】
イエロー現像剤収納容器300Y、マゼンタ現像剤収納容器300M、シアン現像剤収納容器300C及び黒現像剤収納容器300Kには、イエローの現像剤、マゼンタの現像剤、シアンの現像剤、黒の現像剤がそれぞれに収納されていている。また、イエロー現像剤収納容器300Y、マゼンタ現像剤収納容器300M、シアン現像剤収納容器300C、黒現像剤収納容器300Kは、現像剤供給装置600Y、現像剤供給装置600M、現像剤供給装置600C、現像剤供給装置600Kに対してそれぞれ着脱することができるようになっている。
【0026】
像形成部100は、イエロー画像形成部110Y、マゼンタ画像形成部110M、シアン画像形成部110C及び黒画像形成部110Kと転写装置160を有する。イエロー画像形成部110Y、マゼンタ画像形成部110M、シアン画像形成部110C及び黒画像形成部110Kは、それぞれが感光体ドラム112Y、感光体ドラム112M、感光体ドラム112C、感光体ドラム112Kを有する。感光体ドラム112Y、感光体ドラム112M、感光体ドラム112C、感光体ドラム112Kは、現像装置200Y、現像装置200M、現像装置200C、現像装置200Kによってそれぞれ現像される潜像を保持する潜像保持体として用いられている。
【0027】
イエロー画像形成部110Y、マゼンタ画像形成部110M、シアン画像形成部110C及び黒画像形成部110Kは、それぞれが、イエローの現像剤を用いてイエローの現像剤像を形成し、マゼンタの現像剤を用いてマゼンタの現像剤像を形成し、シアンの現像剤像を用いてシアンの現像剤像を形成し、黒の現像剤を用いて黒の現像剤像を形成する。イエロー画像形成部110Y、マゼンタ画像形成部110M、シアン画像形成部110C、及び黒画像形成部110Kの詳細は後述する。
【0028】
転写装置160は、感光体ドラム112Y、感光体ドラム112M、感光体ドラム112C、感光体ドラム112Kから現像剤像が転写される転写部材162を有する。転写部材162は、帯状であり無端状であって、支持ロール170、支持ロール172、支持ロール174及び支持ロール176に
図1に矢印で示す方向に回転することができるように掛け渡されている。支持ロール170、支持ロール172、支持ロール174及び支持ロール176の少なくとも1つは、転写部材162に駆動を伝達する駆動ロールとして用いられている。
【0029】
また、転写装置160は、感光体ドラム112Y、感光体ドラム112M、感光体ドラム112C、感光体ドラム112Kのそれぞれに形成された現像剤像を転写部材162にそれぞれ転写する1次転写装置180Y、1次転写装置180M、1次転写装置180C、1次転写装置180Kを有する。また、転写装置160は、転写部材162に転写された現像剤像を用紙に対してさらに転写する2次転写装置182を有する。
【0030】
また、転写装置160は、転写部材162を清掃する清掃装置186を有する。清掃装置186は、転写部材162の表面に残留した現像剤等を、例えば掻き落とすようにして清掃する。
【0031】
また、画像形成装置本体12内には、2次転写装置182によって用紙に転写された現像剤像を用紙に定着する記録媒体に定着する定着装置50が配置されている。定着装置50は、熱源を備えた加熱ロール52と、加熱ロール52に対して用紙を押し付けて用紙を加圧する加圧ロール54とを有し、熱と圧力とによって現像剤像を用紙に対して定着する。
【0032】
給紙装置400は、用紙を積層した状態で用紙を収納する収納容器402を有する。また、給紙装置400は、収納容器402に収納された最上位の用紙を抽出し、抽出した用紙を像形成部100へ向けて送り出すように搬送する搬送ロール404を有する。
【0033】
また、画像形成装置本体12内には、用紙の搬送に用いられる用紙搬送路420が形成されている。用紙搬送路420は、給紙装置400から供給された用紙を像形成部100に搬送し、画像が形成された用紙を画像形成装置本体12外に排出するために用いられる。また、画像形成装置本体12内には、用紙搬送路420に沿って、用紙が搬送される方向における上流側から順に、先述の搬送ロール404と、搬送ロール430と、レジストロール432と、先述の支持ロール176及び先述の2次転写装置182と、先述の定着装置50と、排出ロール434とが配置されている。
【0034】
搬送ロール430は、レジストロール432へと用紙を搬送する。レジストロール432は、給紙装置400側から搬送されてきた用紙の先端部を一時的に停止させ、転写部材162に現像剤像が転写されるタイミングと合致するように2次転写装置182と転写部材162との間の位置に向けて用紙を送り出す。排出ロール434は、定着装置50によって現像剤像の定着がなされた用紙を排出部16に排出する。
【0035】
図2には、イエロー画像形成部110Y、マゼンタ画像形成部110M、シアン画像形成部110C、黒画像形成部110Kが示されている。イエロー画像形成部110Y、マゼンタ画像形成部110M、シアン画像形成部110C、黒画像形成部110Kは、用いる現像剤の色と形成する現像剤像の色とが異なるものの構成が同一であるため、以下、画像形成部110と総称して説明する。
【0036】
図2に示されているように、画像形成部110は、先述の感光体ドラム112を有し、帯電装置116と、潜像形成装置118と、先述の現像装置200と、清掃装置120とをさらに有する。帯電装置116は、感光体ドラム112を帯電する帯電部として用いられていて感光体ドラム112表面を均一に帯電する。潜像形成装置118としては、例えばLEDアレイを用いることができる。潜像形成装置118は、帯電装置116によって均一に帯電された感光体ドラム112の表面に光を照射することによって、感光体ドラム112の表面に潜像を形成する。清掃装置120は、例えば掻き落とすようにして、感光体ドラム112の表面に残留した現像剤像等を除去し、感光体ドラム112を清掃する。
【0037】
現像装置200は、現像装置本体202を有し、現像装置本体202には、現像装置本体202の長手方向に延びるように貫通孔212が形成されている。また、現像装置200は、画像形成装置本体12に対して前後方向(
図2における紙面の手前側方向と奥側方向)に着脱することができるようになっている。より具体的には、画像形成装置本体12側に設けられている支持軸20を貫通孔212に挿入するようにして、画像形成装置本体12に対して現像装置200が装着され、貫通孔212から支持軸20を抜き取るようにして画像形成装置本体12から現像装置200が取り外される。
【0038】
現像装置本体202には、支持軸20を中心として、現像装置本体202を反時計回り方向に回転するように付勢する第1の付勢部材230と第2の付勢部材232とが取り付けられている。第1の付勢部材230及び第2の付勢部材232として、例えばコイルスプリング等の弾性体がそれぞれに用いられている。第1の付勢部材230は、一端部が現像装置本体202の下側の壁面に装着されていて、現像装置本体202の下側の面を押し上げる。また、第2付勢部材232は、一端部が現像装置本体202右側の壁面に装着されていて、現像装置本体202を左側に向けて押圧する。
【0039】
また、現像装置本体202内には、現像ロール220と、搬送部材222と、搬送部材224とが配置されている。現像ロール220は、現像剤を保持する現像剤保持体として用いられていて、表面に保持した現像剤を感光体ドラム112へと供給する。搬送部材222と、搬送部材224とは、回転することによって、現像装置本体202内の現像剤を撹拌しつつ搬送する。
【0040】
図3には、現像装置200の移動が説明されていて、
図3(a)には、現像ロール220が感光体ドラム112に図示しないスペーサを介して接触している状態が示され、
図3(b)には現像ロール220が感光体ドラム112から離間している状態が示されている。
図3に示されているように、現像装置本体202には、例えば前側の壁面に、操作部材214が現像装置本体202に対して回転することができるように取り付けられている。そして、操作者が
図3に矢印で示すように操作部材214を回転させるように操作することで、現像装置200の
図3(a)に示す位置と
図3(b)に示す位置との間での移動が実現される。
【0041】
現像装置200は、感光体ドラム112に形成された潜像を現像する際には、
図3(a)に示されている現像ロール220が感光体ドラム112にスペーサを介して接触した状態とされる一方、現像装置200を画像形成装置本体12に対して着脱する際には、
図3(b)に示す感光体ドラム112と現像ロール220とが離間した状態とされる。感光体ドラム112と現像ロール220とが離間した状態で画像形成装置本体12に対する現像装置200の着脱がなされるため、感光体ドラム112と現像ロール220との摩耗が生じにくく、感光体ドラム112と現像ロール220とが劣化しにくい。尚、図示の便宜上、
図3(a)においては、操作部材214を想像線で示している。
【0042】
図4には、現像剤供給装置600Y、現像剤供給装置600M、現像剤供給装置600C、現像剤供給装置600Kが示されている。現像剤供給装置600Y、現像剤供給装置600M、現像剤供給装置600C、現像剤供給装置600Kは、供給する現像剤の色が異なるものの構成が同一であるため、以下、現像剤供給装置600と総称して説明する。また、先述の現像剤収納容器300Y、現像剤収納容器300M、現像剤収納容器300C、現像剤収納容器300Kは、収納する現像剤の色が異なるものの構成が同一であるため、以下、現像剤収納容器300と総称して説明する。
【0043】
先述の現像装置200は、画像形成装置本体12に対して着脱することができた。これに対して現像剤供給装置600は、画像形成装置本体12に固定されている。また、現像剤供給装置600は、案内部材610を有する。案内部材610は、現像剤供給装置600に対する現像剤収納容器300の着脱を案内するための部材であり、案内部材610で案内するようにして現像剤収納容器を前側に引き出すことで現像剤供給装置600から現像剤収納容器300が取り外される。また、案内部材610で案内するようにして現像剤収納容器300を後側に押しこむことで現像剤供給装置600に対して現像剤収納容器300が装着される。
【0044】
また、現像剤供給装置600は、現像剤収納容器300から排出された現像剤を現像装置200へと搬送するための現像剤搬送路620を形成するための搬送路形成部材622を有する。現像剤供給装置600の詳細は後述する。
【0045】
図5には、現像剤収納容器300、現像装置200及び現像剤供給装置600が示されている。
図5に示されているように、現像剤収納容器300は、容器本体302を有し、容器本体302の下側の壁面に現像剤収納容器300内から現像剤収納容器300外へと現像剤を排出するために排出口304が形成されている。また、現像剤収納容器300には、現像剤供給装置600に対して現像剤収納容器300を装着することと連動して排出口304を開いた状態とするとともに、現像剤供給装置600から現像剤収納容器300を引き出すことに連動して排出口304を閉じた状態とする開閉機構(不図示)が設けられている。
【0046】
排出口304は、現像剤収納容器300が現像剤供給装置600に装着された状態において、排出口304が後述する供給口630の重力方向における上方に配置された状態となるように容器本体302に形成されている。
【0047】
現像装置200は、
図5に矢印aで示す方向に移動して、画像形成装置本体12(
図1を参照)に対して着脱される。そして、現像装置200は、画像形成装置本体12に装着された状態においては現像剤供給装置600に対して装着された状態となり、画像形成装置本体12から取り外された状態においては、現像剤供給装置600から取り外された状態となる。
図5においては、画像形成装置本体12及び現像剤供給装置600に対する現像装置200の装着が完了する直前の状態が示されている。尚、現像装置200の現像剤供給装置600に対する着脱は、後述する案内機構800(
図8、
図9を参照)によって案内される。
【0048】
また、現像装置200の現像装置本体202は、後側(
図5における左側)に突出するように形成された突出部204を有する。そして、突出部204には、重力方向における上側の面に現像装置200内へと現像剤を供給するための供給口206が形成されている。供給口206は、現像装置200が現像剤供給装置600に対して装着された状態において、現像剤供給装置600が有する後述する排出口640に接続された状態となる。また、供給口206は、搬送部材222の重力方向における上方に位置するように形成されている。このため、供給口206を介して落下するようにして現像装置200内に供給されてきた現像剤は、搬送部材222の上に落下し、搬送部材222によって撹拌されるとともに搬送される。
【0049】
現像剤供給装置600は、先述のように案内部材610と、現像剤搬送路620を形成するための搬送路形成部材622とを有する。そして、現像剤供給装置600には、案内部材610と搬送路形成部材622と貫通するように供給口630が形成されている。供給口630は、重力方向における上向きに開口していて、供給口630と現像剤収納容器300に形成された排出口304とを通過するようにして、現像剤収納容器300内から現像剤供給装置600内へと現像剤が移動する。
【0050】
現像剤搬送路620は、現像剤を略水平に搬送する部分と、現像装置を落下させるように略鉛直搬送する部分とを有し、現像剤搬送路620内における現像剤を略水平に搬送する部分には、現像剤を搬送するための搬送部材650が配置されている。搬送部材650には、例えばギア列等で構成される駆動伝達機構652を介して駆動源として用いられているモータ654が連結されている。そして、搬送部材650は、モータ654からの駆動伝達を受けて回転し、羽根部656で押し出すようにして現像剤搬送路620内の現像剤を搬送する。
【0051】
また、現像剤供給装置600には、現像剤を現像剤供給装置600外に排出するために開口部であって、現像装置200が装着された状態において現像装置200に形成された供給口206に接続される排出口640が形成されている。排出口640は、重力方向における下側に向けて形成されている。
【0052】
また、現像剤供給装置600は、現像装置本体202の突出部204が挿入されるようにして、現像装置200が装着される装着部660を有している。また、排出口640近傍には、排出口640と現像装置200の供給口206との間を封止する封止部材900が装着されている。
【0053】
図6には、現像剤供給装置600が有する閉鎖機構670が示されている。閉鎖機構670は、現像装置200が現像剤供給装置600から取り外される動作に連係して、排出口640を閉鎖する閉鎖手段として用いられている。閉鎖機構670は、閉鎖部材672を有する。閉鎖部材672は、排出口640を開放する位置と排出口640閉鎖する位置との間で移動することができる部材である。また、閉鎖部材672は、略円筒形状である装着部660の外側の面の一部を覆うように装着部660に取り付けられた部材であり、
図6に矢印bで示す方向と
図6に矢印cで示す方向とに、装着部660の外側の面に対して移動することができるようになっている。
図6に示す位置に配置された状態においては、閉鎖部材672は、排出口640を開放している。
【0054】
また、閉鎖機構670は、付勢部材674を有する。付勢部材674は、例えばコイルスプリング等の弾性部材から構成されていて、一端部が装着部660に装着されていて、他端部が閉鎖部材672に装着されている。そして、付勢部材674は、閉鎖部材672が排出口640を閉鎖する位置へと移動する方向である
図6に示す矢印b方向へと閉鎖部材672を付勢している。
【0055】
図7には、閉鎖機構670の動作が説明されている。
図7に示すように、現像装置本体202の突出部204には、閉鎖部材672に接触し、閉鎖部材672を押圧することで付勢部材674の付勢に抗して閉鎖部材672を移動させる押圧部208が形成されている。押圧部208は、現像装置200が現像剤供給装置600に対して着脱される方向に対して傾いた斜面として形成されている。
【0056】
現像剤供給装置600に対して現像装置200を装着するにあたり、
図7に示されている位置から現像装置200を
図7に示す矢印e方向へと押し込むと、押圧部208によって閉鎖部材672が押圧されて、閉鎖部材672は付勢部材674の付勢に抗して、
図7及び
図6に示す矢印c方向へと移動して、排出口640を開放する。一方、現像剤供給装置600から現像装置200を取り外すにあたり、
図7に示されている位置から現像装置200を
図7に示されている矢印f方向に移動させると、押圧部208が閉鎖部材672から離間して、閉鎖部材672には付勢部材674に付勢されることによって、排出口640を閉鎖する位置へと移動する。
【0057】
図8は、
図5における矢印B−B方向から現像剤供給装置600の装着部660近傍を示す図であり、案内機構800を示す図である。そして、
図8の奥行き方向が、現像装置200の現像剤供給装置600に対する着脱方向になる(
図5における矢印aを参照)。案内機構800は、現像装置200が現像剤供給装置600に対して着脱するにあたり封止部材900に擦れが生じないように、現像剤供給装置600に対する現像装置200の着脱を案内する案内手段として用いられている。
【0058】
案内機構800は、装着部660の内側の面に内側に向けて、閉鎖部材672の移動に伴って排出口640が広がる方向に並んで形成された第1の凸部810と、第2の凸部820と、第3の凸部830との複数の凸部を有する。第1の凸部810は排出口640の
図8における左側に、すなわち排出口640に対して感光体ドラム112(例えば
図3を参照)側に配置されている。また、第2の凸部820と第3の凸部830とは排出口640に対して感光体ドラム112とは逆側に配置されている。
【0059】
このように、案内機構800が有する複数の凸部は、排出口640に対して感光体ドラム112側と排出口640に対して感光体ドラム112の逆側とにまたがって配置されている。また、案内機構800においては、排出口640に対して感光体ドラム112側及び排出口640に対して感光体ドラム112の逆側の少なくともいずれか一方の側には、凸部が少なくとも2つが配置されている状態となることが望ましい。
【0060】
また、第2の凸部820と第3の凸部830とは、上下方向において互いに異なる位置に配置されている。すなわち、第2の凸部820と第3の凸部830とは、上下方向にずれて配置されている。第1の凸部810、第2の凸部820及び第3の凸部830は、装着部660へ現像装置本体202の突出部204(
図5を参照)が挿入される際と、装着部660から現像装置本体202の突出部204が引き出される際とに、突出部204の外側の面に接触することで現像装置200の着脱を案内する。
【0061】
先述のように、現像装置200は、
図3(a)の位置と
図3(b)の位置と間を、支持軸20を中心として回転するように移動する。そして、この移動の方向は
図3(
図8)における左右方向の成分を持つため、現像ロール220が左に向かうほど感光体ドラム112に接近し、右に向かうほど離間する。現像ロール220が感光体ドラム112に接触する位置に現像装置が位置している場合(
図3(a)を参照)には、第1の凸部810と第2の凸部820とが突出部204の外側の面に接触して現像装置200を案内する。
【0062】
一方、現像ロール220が感光体ドラム112に接触しない位置に現像装置が位置している場合(
図3(b)を参照)には、第2の凸部820と第3の凸部830とが突出部204の外側の面に接触して現像装置200を案内する。このように、案内機構800は、現像ロール220が感光体ドラム112に接触する位置に現像装置200が配置されている場合及び現像ロール220が感光体ドラム112から離間する位置に現像装置200が配置されている場合のいずれであっても現像装置200を案内する。
【0063】
特に、第2の凸部820と第3の凸部830とが、
図8における排出口640に対する右側、すなわち現像ロール220が感光体ドラム112から離間する側に配置されており、現像ロール220が感光体ドラム112から離間する位置に現像装置200が配置された状態で現像装置200が現像剤供給装置600に着脱される場合でも、現像装置200は複数の案内機構で案内されて着脱されることになる。
【0064】
さらに、装着部660が円筒の一部をなすような形状であり、湾曲しているため、第2の凸部820と第3の凸部830とは、
図8における左右方向において異なる位置に配置されているのみならず、
図8における上下方向においても異なる位置に配置されている。すなわち、第2の凸部820と第2の凸部830とは、
図8における左右方向においてのみならず上下方向にもずれて配置されている。そして、第2の凸部820と第3の凸部830とによって、現像装置200の着脱時における左右方向の位置決めのみならず、現像装置200の着脱時における上下方向の位置決めがなされる。
【0065】
本実施の形態のように、現像装置200が感光体ドラム112に対して接触する位置と、現像装置200が感光体ドラム112から離間する位置とをとるように構成されている場合でなくても、現像装置200が現像剤供給装置600に対して着脱される際に、現像装置200の位置が異なる(ずれる)場合が想定される。このような場合でも、現像装置の位置に応じて、あるときには第1の凸部810と第2の凸部820とが突出部204に接触し、あるときには第2の凸部820と第3の凸部830とが突出部204に接触し、現像装置200が案内される。
【0066】
図9には、案内機構800に案内される現像装置200の動きが説明されていて、
図9(a)には、供給口206と排出口640とが接続される直前の状態が示されていて、
図9(b)は供給口206と排出口640とが接続されている状態が示されている。
【0067】
図9(a)に示されているように、現像装置200を現像剤供給装置600に対して装着するにあたり、案内機構800は、現像剤供給装置600に対して着脱する方向とは交わる方向であって現像剤供給装置600から遠ざかる方向に現像装置200を移動させている。より具体的には、第2の凸部820が、現像装置200を第1の付勢部材230(
図2を参照)の付勢に抗して下側に押し下げて、現像装置200の移動の軌跡と封止部材900とが干渉しないようにしている。即ち、第2の凸部820は、
図9(a)に示すように、封止部材900と現像装置200の移動の軌跡との間に、現像装置200の移動する方向と交わる方向の隙間tを形成させるように現像装置200の移動を案内している。
【0068】
これによる、現像装置200を装着するにあたり封止部材900対する現像装置200よる擦れが生じない。このため、封止部材900に現像装置が200が接触した状態で現像装置200が移動し、現像装置200を装着するあたり封止部材900に擦れが生じる場合と比較して、封止部材900の劣化が生じにくい。
【0069】
図9(b)に示すように現像装置200が現像剤供給装置600に対して装着されると、案内機構800の第2の凸部820は現像装置本体202の突出部204には接触しない状態となり、現像剤供給装置600に形成された排出口640と現像装置200に形成された供給口206との間の隙間が封止部材900によってシーリングされ封止される。
【0070】
図10には、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置が有する案内機構800の構成と動作とが示されていて、
図10(a)は現像剤供給装置600の排出口640と現像装置200の供給口206とが接続される直前の状態を示す図であり、
図10(b)は排出口640と供給口206とが接続されている状態を示す図である。第2の実施形態に係る画像形成装置は、案内機構800の構成と関連する構成とが先述の第1の実施形態とは異なるものの、他の部分の構成は先述の第1の実施形態と同様である。このため、以下、案内機構800と案内機構800に関連する構成についてのみ説明をし、第1の実施形態との共通する他の部分の説明は省略する。
【0071】
先述の本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置においては、案内機構800が有する第1の凸部810、第2の凸部820及び第3の凸部830が現像剤供給装置600側に形成されていた。これに対して、この第2の実施形態に係る画像形成装置においてば、案内機構800が有する凸部840が現像装置本体202の突出部204に形成されている。また先述の本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置10においては、封止部材900は、現像剤供給装置600に装着されていた。これに対して、この第2の実施形態においては、封止部材900は、現像装置本体202の突出部204に装着されている。
【0072】
図10(a)に示されているように、現像装置200を現像剤供給装置600に対して装着するにあたり、凸部840は、現像装置200を現像剤供給装置600に対して着脱する方向とは交わる方向に現像装置200を移動させている。そして、これにより封止部材900と現像剤供給装置600との間に現像装置200の移動する方向と交わる方向の隙間tを形成させるように現像装置200の移動を案内している。
【0073】
これにより、現像装置200を装着するにあたり封止部材900対する現像剤供給装置600による擦れが生じない。このため、封止部材900に現像剤供給装置600が接触した状態で現像装置200が移動し、現像装置200を装着するあたり封止部材900に擦れが生じる場合と比較して、封止部材900の劣化が生じにくい。
【0074】
図10(b)に示すように現像装置200が現像剤供給装置600に対して装着されると、の凸部840は現像剤供給装置600には接触しない状態となり、現像剤供給装置600に形成された排出口640と現像装置200に形成された供給口206との間の隙間が封止部材900によってシーリングされ封止される。