(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ステータと、前記ステータの内周側に回転自在に配置されたロータと、前記ロータのシャフトを支持するベアリングと、前記ベアリングを保持するとともに前記ステータを収容して固定する鋼板ブラケットと、前記鋼板ブラケット内に配置され発熱部品を搭載した回路基板とを備えた電動機であって、
前記鋼板ブラケットと前記発熱部品との間に前記シャフトの軸方向に沿って配置され前記発熱部品が発生する熱を前記鋼板ブラケットに伝熱する伝熱部品と、前記発熱部品上に前記伝熱部品を固定するための固定部材とを設け、
前記固定部材は、前記伝熱部品と当接する伝熱部品保持部と、前記発熱部品と当接する係合部とを備え、
前記伝熱部品保持部と前記係合部とは別体形成され、前記伝熱部品保持部と前記係合部のいずれか一方にはそれぞれを連結するための連結部を備えることを特徴とする電動機。
【背景技術】
【0002】
従来の電動機には、ステータの内部にロータを回転可能に配置したインナーロータ型の電動機が知られている。電動機は、例えば、空気調和機に搭載する送風ファンを回転駆動するためのブラシレスDCモータとして用いられる。
【0003】
従来のブラシレスDCモータは、鋼板ブラケット内にブラシレスDCモータを駆動するための半導体素子(例えばMOS−FETなど)やその集合体(いわゆるパワーモジュール)などの発熱部品を搭載した回路基板を備え、発熱部品と鋼板ブラケットの間にはブロック状の伝熱部品が配置されている。従って、モータ駆動時に発熱部品が発生する熱はブロック状の伝熱部品を通じて鋼板ブラケットに放熱される。このように構成された従来のブラシレスDCモータは、組み立て時の製造バラツキを吸収するために、伝熱部品と鋼板ブラケットとの間に放熱シリコーン接着剤を用いている。また、接触面の平面度の影響をなくし放熱性を良くするために、発熱部品と伝熱部品との間に柔軟性を有する放熱シートを用いている(例えば、特許文献1参照)。しかし、従来のブラシレスDCモータでは、放熱シリコーン接着剤が固まるまでは伝熱部品が完全には固定されていないため、電動機の組み立て時および組立後に、放熱シリコーン接着剤が硬化するまで伝熱部品が移動しないように電動機を厳重に管理する必要があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点に鑑み、発熱部品上に伝熱部品を固定した状態で電動機を組立てることができる電動機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の電動機は、ステータと、ステータの内周側に回転自在に配置されたロータと、ロータのシャフトを支持するベアリングと、ベアリングを保持するとともにステータを収容して固定する鋼板ブラケットと、鋼板ブラケット内に配置され発熱部品を搭載した回路基板とを備えたものであって、鋼板ブラケットと発熱部品との間にシャフトの軸方向に沿って配置され発熱部品が発生する熱を鋼板ブラケットに伝熱する伝熱部品と、発熱部品上に伝熱部品を固定するための固定部材とを設け、固定部材は、伝熱部品と当接する伝熱部品保持部と、発熱部品と当接する係合部とを備え
、伝熱部品保持部と係合部とは別体形成され、伝熱部品保持部と係合部のいずれか一方にはそれぞれを連結するための連結部を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の電動機において、
伝熱部品と発熱部品との間に配置される放熱シートを備え、係合部には伝熱部品側に放熱シートを位置決めする放熱シート位置決め部を設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電動機によれば、発熱部品上に伝熱部品を固定するための固定部材を設け、固定部材は、伝熱部品と当接する伝熱部品保持部と、発熱部品と当接する係合部とを備えることにより、発熱部品が発生する熱の放熱性を高めつつ、発熱部品上に伝熱部品を固定した状態で電動機を組立てることができる。
【0010】
また、本発明の電動機によれば、伝熱部品保持部と係合部とは別体形成され、伝熱部品保持部と係合部のいずれか一方にはそれぞれを連結するための連結部を備えることにより、発熱部品上に伝熱部品を固定する作業を容易にし、電動機を組み立て易くすることができる。
【0011】
さらに、本発明の電動機によれば、伝熱部品と発熱部品との間に配置される放熱シートを備え、係合部には伝熱部品側に放熱シートを位置決めする放熱シート位置決め部を設けることにより、発熱部品上に放熱シートを挟んで伝熱部品を固定する作業を容易にし、電動機を組み立て易くすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1乃至
図4は、本実施形態における電動機を説明する図である。本実施形態における電動機Mは、回転磁界を発生するステータ1の内周側にロータ2を回転可能に配置したインナーロータ型電動機であり、例えば、空気調和機に搭載する送風ファンを回転駆動するためのブラシレスDCモータとして用いられる。
【0014】
電動機Mは、
図1および
図2に示すように、シャフト21が鋼板ブラケット5の軸方向の両側から外に突出する両軸出力型の電動機であり、インシュレータ12で外周を覆われたステータコア11を備えたステータ1と、シャフト21を中心に有して回転自在にステータ1の内周側に配置されたロータ2と、シャフト21の一方の出力側を支持するベアリング41と、シャフト21の他方の出力側を支持するベアリング42と、2つのベアリング41、42を保持するとともにステータ1を収容して固定する鋼板ブラケット5と、電気回路が形成されると共に電動機Mを駆動するための半導体素子(例えばMOS−FETなど)やその集合体(いわゆるパワーモジュール)などの発熱部品61を搭載した回路基板6とを備えている。
【0015】
ステータコア11は、薄い鋼板を複数積層して円筒状に形成され、環状のバックヨーク部とバックヨーク部から内径側に延びる複数のティース部とを備えている(図示省略)。ステータコア11にはインシュレータ12が一体形成され、インシュレータ12を介してティース部にステータ巻線13が巻回されている。インシュレータ12は樹脂で成形され、ステータコア11の内周面111(ティース部の先端面)と外周面112(バックヨーク部の外周面)を除いて覆っている。インシュレータ12の一端側には、回路基板6を支持する基板支持台121と、ステータ巻線13に接続される端子14を保持する端子台122とが形成されている。
【0016】
ロータ2は、中心に配置されたシャフト21と、シャフト21に固定されたロータコア22と、ロータコア22の外周側を覆う永久磁石23とを備えている。ロータコア22は、薄い鋼板を複数積層して円柱状に形成され、さらに、ロータコア22には永久磁石23が樹脂で一体的に固定されている。このように構成されたステータ1とロータ2は、ステータコア11の内周面111が、ロータ2の永久磁石23の外周面231に所定の間隙(いわゆるエアギャップ)をもって対向するように鋼板ブラケット5に固定されている。
【0017】
鋼板ブラケット5は、シャフト21の軸方向に分割された2つの鋼板ブラケット片51、52を備える。シャフト21の一方の出力側に鋼板ブラケット片51が設けられるとともに、シャフト21の他方の出力側に鋼板ブラケット片52が設けられている。一方の出力側の鋼板ブラケット片51は有底円筒形状に形成され、開口端にフランジ511を有している。この鋼板ブラケット片51に対し、ステータ1の一部分がシャフト21の軸方向に沿って挿入されている。鋼板ブラケット片51の底面512の中央には、底面512より小径で軸方向に突出した有底円筒形状のベアリングハウス513が形成され、ベアリングハウス513にベアリング41が保持されている。
【0018】
他方の出力側の鋼板ブラケット片52は鋼板ブラケット片51と同様に有底円筒形状に形成され、開口端にフランジ521を有している。この鋼板ブラケット片52は、ステータ1の残り部分とステータ1のシャフト21の軸方向の一端側に配置される回路基板6を覆うように配置され、鋼板ブラケット片52のフランジ521が鋼板ブラケット片51のフランジ511に締結部材(図示省略)で締結されている。鋼板ブラケット片52の底面522の中央には、底面522より小径で軸方向に突出した有底円筒形状のベアリングハウス523が形成され、ベアリングハウス523にベアリング42が保持されている。
【0019】
回路基板6は、
図1乃至
図4に示すように、基板表面62に電気回路が形成され、この電気回路上に発熱部品61が載置されている。回路基板6は、基板支持台121に支持されるとともに端子台122から外に突出した端子14と電気回路とが電気的に接続され、ステータ1とともに鋼板ブラケット5の内部に配置されている。発熱部品61は、例えば、MOS−FETやその集合体であるパワーモジュールなどであり、ステータ巻線13への通電を制御する。発熱部品61はステータ巻線13への通電時に熱を発生する部品であり、ブロック状に形成されている。発熱部品61は、
図3に示すように、発生する熱を放熱する上面611、側面612、前面613および背面614が形成され、側面612と前面613との角部下方に一対の凹部615が形成されている。発熱部品61は後述する固定部材8と当接するとともに固定部材8の一部が凹部615に引っ掛けられる。発熱部品61が発生する熱は、発熱部品61の上面611から後述する放熱シート71と伝熱部品72と放熱シリコーン接着剤73とを介して鋼板ブラケット52に伝熱される。この結果、発熱部品61が発生する熱は、鋼板ブラケット片52から外気中に放熱される。鋼板ブラケット片52と発熱部品61との間には、放熱シート71と伝熱部品72と放熱シリコーン接着剤73が、発熱部品61の鋼板ブラケット片52と対向する面(上面611)から、鋼板ブラケット片52に向かって順次配置されている。
【0020】
放熱シート71は、シリコーンなどの材料により形成された柔軟性および粘着性を有する矩形状の伝熱部材であり、発熱部品61が発生する熱を伝熱部品72に伝熱する。伝熱部品72は、アルミニウムや銅などの金属材料により形成されたブロック状の部品であり、放熱シート71から伝熱される熱を放熱シリコーン接着剤73に伝熱する。伝熱部品72は、熱を伝熱する上面721、下面722、側面723、前面724および背面725を有し、前面724および背面725の中央に横方向に延びる一対の溝726が形成されている。伝熱部品72は後述する固定部材8と当接するとともに固定部材8の一部が溝726に嵌合される。放熱シリコーン接着剤73は、伝熱部品72の上面721に塗布されて一定時間後に固まる伝熱性を有する接着剤であり、伝熱部品72から伝熱される熱を鋼板ブラケット片52に伝熱する。
【0021】
次に、本発明の特徴部分である固定部材8について説明する。固定部材8は、
図3および
図4に示すように、伝熱部品72のブロック状の形状に合わせて樹脂により枠状に形成され、発熱部品61の上面611に放熱シート71と伝熱部品72をシャフト21の軸方向に沿って積み重ねた状態で固定するために用いられる。固定部材8は、伝熱部品72と当接する伝熱部品保持部81と発熱部品61と係合する係合部82とを備えている。なお、本実施形態においては伝熱部品保持部81と係合部82は別体形成されているが、伝熱部品保持部81と係合部82とを一体形成した固定部材8であってもよい。さらに、この固定部材8を伝熱部品72と一体成形してもよい。
【0022】
伝熱部品保持部81は枠状に形成され、側面壁811、前面壁812および背面壁813が形成されている。伝熱部品保持部81の側面壁811には、下端から下方に延びて伝熱部品保持部81と係合部82とを連結するための連結部814と、上端から外側に向けて延びるフランジ部815とを備えている。連結部814は下方の中央が開放された切込部814aと、切込部814aの両側にある下端から内側に向けて延びる爪部814bとを有している。フランジ部815は上面から伝熱部品72の上面721よりも突出して鋼板ブラケット片52により押圧される突起部815aを有している。
【0023】
伝熱部品保持部81の前面壁812および背面壁813には、内面側の中央に横方向に延びる一対の突出部816と、内面側の角部近傍から突出する4つの突出片817とを備えている。一対の突出部816は伝熱部品72の一対の溝726に嵌合されて伝熱部品72と当接する。4つの突出片817は伝熱部品72の側面723の両端に引っ掛かり伝熱部品72を位置決めする。
【0024】
係合部82は前面側の一辺が開放された枠状に形成され、側面壁821と背面壁822が形成されている。係合部82の側面壁821には、前端から内方に延びて発熱部品61の凹部615に引っ掛かる前面係合片823と、上端から外側に向けて延びるフランジ部824とを備えている。前面係合片823は上方から下方に向けて背面壁822側に傾斜するように形成されている。係合部82の側面壁821の内面には発熱部品61の側面612が当接する。係合部82の背面壁822は発熱部品61の背面614から突出し回路基板6の電気回路に接続された端子616を覆っている。
【0025】
フランジ部824は前端寄りに外側に向けて突出する一対の突出片824aと、背面壁822側の角部にシャフト21の軸方向に沿って延びる一対の放熱シート位置決め部824bとを有している。一対の突出片824aは伝熱部品保持部81の連結部814に有する切込部814aが係合される。フランジ部824の下面には伝熱部品保持部81の連結部814に有する爪部814bが引っ掛けられる。一対の放熱シート位置決め部824bは発熱部品61の上面611に放熱シート71を位置決めする。
【0026】
次に、電動機Mの組立手順について説明する。まず、ステータ1を鋼板ブラケット片51に圧入した後、ロータ2のシャフト21に取付けられたベアリング41をベアリングハウス513に保持する。次に、インシュレータ12の基板支持台121に回路基板6を載置し、インシュレータ12の端子台122から突出する端子14と回路基板6の電気回路とを電気的に接続する。
【0027】
その後、係合部82の前面係合片823を発熱部品61の凹部615に係合し、係合部82の側面壁821を発熱部品61の側面612に当接し、係合部82の背面壁822で発熱部品61の端子616を覆う。このとき、前面係合片823を傾斜するように形成しているため、係合部82を発熱部品61に取り付け易くなっている。そして、フランジ部824の放熱シート位置決め部824bに放熱シート71の角部を位置合わせし、発熱部品61の上面611に放熱シート71を載置する。
【0028】
次に、伝熱部品72が伝熱部品保持部81の突出片817の内側に挿入されるように、伝熱部品保持部81の突出部816に伝熱部品72の溝726を嵌合させる。次に、係合部82の突出片824aに伝熱部品保持部81の切込部814aを係合させ、係合部82のフランジ部824に伝熱部品保持部81の爪部814bを引っ掛ける。この結果、放熱シート71と伝熱部品72は、伝熱部品保持部81と係合部82により、発熱部品61の上面611に対し前後方向と左右方向の位置が位置決めされる。なお、伝熱部品保持部81の爪部814bは、伝熱部品保持部81に上方への力がかかって伝熱部品保持部81が係合部82から抜けないようにし、伝熱部品72が外れないようにしている。
【0029】
次に、伝熱部品72の上面721に放熱シリコーン接着剤73を塗布し、ロータ2のシャフト21に取付けられたベアリング42をベアリングハウス523に保持した後、鋼板ブラケット片51に鋼板ブラケット片52を締結部材で締結することにより電動機Mの組み立てが完了する。このとき、伝熱部品保持部81のフランジ部815に有する突起部815aは、鋼板ブラケット片52の底面522に当接し、鋼板ブラケット片52により回路基板6に向かって押圧される。このため、伝熱部品保持部81に嵌合された伝熱部品72が放熱シート71を押圧することになり、伝熱部品72と放熱シート71と発熱部品61との密着性を良好にする。また、放熱シート71と伝熱部品72は、この押圧により、発熱部品61の上面611に対し上下方向の位置が位置決めされる。伝熱部品保持部81は、この押圧力が回路基板6や発熱部品61に過度な荷重とならないように、例えば、アーチ状のフランジ部815を備える。また、フランジ部815に孔を開けるとともに、側面壁811、前面壁812および背面壁813に切欠きを形成した形状とすることで、フランジ部815の弾性を調節し、回路基板6や発熱部品61に過度な荷重とならないように、フランジ部815に作用する押圧力を適正な力とすることができる。なお、伝熱部品保持部81の構造は、これに限らず、適宜変更可能である。
【0030】
以上のような手順で電動機Mを組立てることにより、発熱部品61と鋼板ブラケット片52との間に、シャフト21の軸方向に沿って放熱シート71と伝熱部品72と放熱シリコーン接着剤73が積み重ねられ、発熱部品61が発生する熱を伝熱する伝熱経路を良好に形成することができる。また、放熱シート71と伝熱部品72は、固定部材8を用いて発熱部品61の上面611に固定されているため、鋼板ブラケット片51と鋼板ブラケット片52との締結時および締結後に、放熱シリコーン接着剤73が硬化するまで伝熱部品72が位置ズレすることがない。さらに、組み立て時に、放熱シート71の汚れや放熱シート71へのごみの付着により放熱シート71の粘着力が低下しても、放熱シリコーン接着剤73が硬化するまで伝熱部品72が位置ズレしたり浮き上がったりせず、発熱部品61が発生する熱の放熱性を良好にする。
【0031】
なお、発熱部品61と伝熱部品72との間に柔軟性を有する放熱シート71を挟んでいるため、発熱部品61と伝熱部品72の接触面の平面度の影響があっても、発熱部品61から伝熱部品72への伝熱性が確保される。また、伝熱部品72と鋼板ブラケット片52との間に一定時間後に硬化する放熱シリコーン接着剤73を充填するため、組み立て時の製造バラツキや個々の部品の寸法バラツキの影響があっても、伝熱部品72から鋼板ブラケット片52への伝熱性が確保される。
【0032】
以上説明してきた実施形態による電動機Mによれば、ベアリング41、42を保持するとともにステータ1を収容して固定する鋼板ブラケット5と、鋼板ブラケット5内に配置され発熱部品61を搭載した回路基板6とを備え、鋼板ブラケット5と発熱部品61との間に配置され発熱部品61が発生する熱を鋼板ブラケット5に伝熱する伝熱部品72と、発熱部品61上に伝熱部品72を固定するための固定部材8とを設け、固定部材8は、伝熱部品72と当接する伝熱部品保持部81と、発熱部品61と係合する係合部82とを備える。この結果、電動機Mの組み立て時に伝熱部品72が位置ズレせず、鋼板ブラケット5の組み付けができる。また、電動機Mの組み立て後、放熱シリコーン接着剤73が硬化する前に電動機Mを移動したり横倒ししたりしても、伝熱部品72が位置ズレしない。したがって、発熱部品61が発生する熱の放熱性を高めつつ、伝熱部品72を固定した状態で電動機Mを組立てることができる。
【0033】
また、本実施形態による電動機Mによれば、伝熱部品保持部81と係合部82とは別体形成され、伝熱部品保持部81には係合部82に連結するための連結部814を備えることにより、発熱部品61の上面611に伝熱部品72を固定する作業を容易にし、電動機を組み立て易くすることができる。
【0034】
さらに、本実施形態による電動機Mによれば、伝熱部品72と発熱部品61との間に配置される放熱シート71を備え、係合部82には伝熱部品72側に放熱シート71を位置決めする放熱シート位置決め部824bを設けることにより、発熱部品61の上面611に放熱シート71を介在し伝熱部品72を固定する作業を容易にし、電動機を組み立て易くすることができる。
【0035】
以上説明してきた本実施形態による電動機Mは、両軸出力型の電動機であるが、本発明はこれに限らず、シャフト21が鋼板ブラケット片51または鋼板ブラケット片52の片方のみから外に突出する片軸出力型の電動機でもよい。また、本実施形態による電動機Mでは、伝熱部品保持部81に係合部82に連結するための連結部814を備えるようにしたが、本発明はこれに限らず、係合部82に伝熱部品保持部81に連結するための連結部を備えるようにしてもよい。さらに、本実施形態による電動機Mでは、ステータコア11にインシュレータ12を一体形成するようにしたが、ステータコア11とインシュレータ12を別体に形成してもよい。