特許第6281570号(P6281570)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6281570
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】半導体集積回路装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/82 20060101AFI20180208BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20180208BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20180208BHJP
   H01L 21/8238 20060101ALI20180208BHJP
   H01L 27/092 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
   H01L21/82 B
   H01L27/04 A
   H01L27/092 A
   H01L27/092 C
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-532681(P2015-532681)
(86)(22)【出願日】2014年4月21日
(86)【国際出願番号】JP2014002237
(87)【国際公開番号】WO2015025441
(87)【国際公開日】20150226
【審査請求日】2017年3月9日
(31)【優先権主張番号】特願2013-173739(P2013-173739)
(32)【優先日】2013年8月23日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514315159
【氏名又は名称】株式会社ソシオネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新保 宏幸
【審査官】 市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−218499(JP,A)
【文献】 特開2010−123947(JP,A)
【文献】 特開2010−16258(JP,A)
【文献】 特開2010−21469(JP,A)
【文献】 特開2007−12855(JP,A)
【文献】 特開平9−289251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/82
H01L 21/822
H01L 21/8238
H01L 27/04
H01L 27/092
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びるフィンを有するスタンダードセルを備え、
前記スタンダードセルは、
前記フィンと、前記第1方向と垂直をなす第2方向に延びており、前記フィン上に設けられたゲート配線とによって構成されたアクティブトランジスタと、
前記フィンと、前記ゲート配線と並列に、前記フィン上に設けられたダミーゲート配線とによって構成され、前記アクティブトランジスタとソースまたはドレインの一方のノードを共有しているダミートランジスタとを備えている
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項2】
請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記スタンダードセルは、
前記フィンと、前記ゲート配線と並列にかつ前記ダミーゲート配線と反対側に、前記フィン上に設けられた第2ゲート配線とによって構成され、前記アクティブトランジスタとソースまたはドレインの他方のノードを共有している第3トランジスタを備えている
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項3】
請求項2記載の半導体集積回路装置において、
前記第3トランジスタは、アクティブトランジスタである
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項4】
請求項2記載の半導体集積回路装置において、
前記第3トランジスタは、ダミートランジスタである
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項5】
請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記アクティブトランジスタが前記ダミートランジスタと共有しているノードは、電源電位が供給されるソースである
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項6】
請求項5記載の半導体集積回路装置において、
前記ダミートランジスタは、ソース、ドレインおよびゲートがいずれも電源配線に接続されている
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項7】
請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記アクティブトランジスタが前記ダミートランジスタと共有しているノードは、ドレインであり、前記ダミートランジスタは、ソースおよびゲートが電源配線に接続されている
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項8】
請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記スタンダードセルは、
前記フィンが形成された第1導電型領域において、前記フィンと並列に配置された第2フィンを有し、
前記ゲート配線および前記ダミーゲート配線は、前記第2フィン上まで延びており、
前記第2フィンと前記ゲート配線とによって構成された第2アクティブトランジスタと、
前記第2フィンと前記ダミーゲート配線とによって構成され、前記第2アクティブトランジスタとソースまたはドレインの一方のノードを共有している第2ダミートランジスタとを備えている
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項9】
請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記スタンダードセルは、
前記フィンが形成された第1導電型領域において、全てのアクティブトランジスタは、ソースおよびドレインの両方のノードを他のトランジスタと共有している
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項10】
請求項9記載の半導体集積回路装置において、
前記スタンダードセルにおいて、全てのアクティブトランジスタは、ソースおよびドレインの両方のノードを他のトランジスタと共有している
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項11】
請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記スタンダードセルは、クロックツリーを構成するセルである
ことを特徴とする半導体集積回路装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フィン構造のトランジスタを用いたスタンダードセルを備えた半導体集積回路装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板上に半導体集積回路を形成する方法として、スタンダードセル方式が知られている。スタンダードセル方式とは、特定の論理機能を有する基本的単位(例えば、インバータ,ラッチ,フリップフロップ,全加算器など)をスタンダードセルとして予め用意しておき、半導体基板上に複数のスタンダードセルを配置して、それらのスタンダードセルを配線で接続することによって、LSIチップを設計する方式のことである。
【0003】
また近年、半導体デバイスの分野において、フィン構造のトランジスタ(以下、フィン型トランジスタと称する)の利用が提案されている。図12はフィン型トランジスタの概略を示す模式図である。二次元構造のMOSトランジスタと異なり、ソースおよびドレインはフィンと呼ばれる隆起した立体構造を持つ。そしてこのフィンを包むように、ゲートが配置されている。このフィン構造により、チャネル領域がフィンの3つの面で形成されるので、チャネルの制御性が従来よりも大幅に改善する。このため、リーク電力削減、オン電流の向上、さらには動作電圧の低減などの効果が得られ、半導体集積回路の性能が向上する。
【0004】
特許文献1では、フィン構造の製造上の工夫として、フィンの形成方向とシリコン基板の結晶方向とを一致させて選択的にエッチングを行う方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−219002号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
フィン構造では、フィンは長さ方向にわたって必ずしも均一に形成されるわけではない。すなわち、フィンの幅は長さ方向にわたって必ずしも同一でなく、ある程度のばらつきが生じる。特に、フィンの幅は終端部に向かうにつれて細くなる傾向がある。このため、フィンの終端部近くにトランジスタを形成した場合、所望の性能が得られない可能性が高い。
【0007】
また、フィンの終端部に配線やコンタクトを接続する場合、フィンの終端部の形成不良や、配線やコンタクトのマスクずれに起因して、フィンと配線やコンタクトの電気的接触が悪化し、抵抗特性がばらつく可能性がある。このばらつきは、半導体チップの歩留まりの低下につながるおそれがある。
【0008】
本開示は、フィン型トランジスタを用いたスタンダードセルを備えた半導体集積回路装置において、フィンの終端部の細りの影響を抑制して、性能ばらつきを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の態様では、半導体集積回路装置は、第1方向に延びるフィンを有するスタンダードセルを備え、前記スタンダードセルは、前記フィンと、前記第1方向と垂直をなす第2方向に延びており、前記フィン上に設けられたゲート配線とによって構成されたアクティブトランジスタと、前記フィンと、前記ゲート配線と並列に、前記フィン上に設けられたダミーゲート配線とによって構成され、前記アクティブトランジスタとソースまたはドレインの一方のノードを共有しているダミートランジスタとを備えている。
【0010】
この態様によると、ダミートランジスタの存在によって、アクティブトランジスタのソースまたはドレインの一方のノードは、フィンの終端部近傍から離れた位置になる。すなわち、フィン幅が細る可能性が高いフィンの終端部が、アクティブトランジスタのノードの位置から外されている。これにより、アクティブトランジスタに対するフィン終端部の細りの影響を回避することができ、アクティブトランジスタの性能のばらつきを抑えることが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本開示によると、フィン型トランジスタを用いたスタンダードセルを備えた半導体集積回路装置において、フィンの終端部の細りの影響を抑制することができる。したがって、半導体集積回路装置の性能ばらつきを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態に係る半導体集積回路装置が備えたスタンダードセルのレイアウト構成例を示す平面図
図2図1のスタンダードセルの回路図
図3図1のレイアウト構成の比較例を示す平面図
図4】第2の実施形態に係る半導体集積回路装置が備えたスタンダードセルのレイアウト構成例を示す平面図
図5図4のレイアウト構成の比較例を示す平面図
図6】第2の実施形態におけるスタンダードセルの他のレイアウト構成例を示す平面図
図7】第2の実施形態におけるスタンダードセルの他のレイアウト構成例を示す平面図
図8】実施形態におけるスタンダードセルの他のレイアウト構成例を示す平面図
図9図8のスタンダードセルの回路図
図10】実施形態におけるスタンダードセルの他のレイアウト構成例を示す平面図
図11図10のスタンダードセルの回路図
図12】フィン構造のトランジスタの概略を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。以下の実施の形態では、半導体集積回路装置は複数のスタンダードセルを備えており、この複数のスタンダードセルのうち少なくとも一部は、フィン型トランジスタを用いているものとする。
【0014】
また、本明細書では、スタンダードセルの論理機能に寄与するトランジスタのことを「アクティブトランジスタ」といい、アクティブトランジスタ以外のトランジスタ、すなわち、スタンダードセルの論理機能に寄与しないトランジスタのことを「ダミートランジスタ」という。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る半導体集積回路装置が備えたスタンダードセルのレイアウト構成例を示す平面図である。また図2図1のスタンダードセルの回路図である。図2に示すとおり、図1のスタンダードセル1は2入力のNOR回路を実現するセルである。図1および他の平面図では、フィンとその上に形成されたゲートとによって、フィン型トランジスタが構成されている。ローカル配線は、平面視でフィンまたはゲートと重なる部分において、フィンまたはゲートの上層に接して形成されており、電気的に接続されている。メタル配線はローカル配線の上層に位置しており、コンタクトを介してローカル配線と接続されている。なお、図1では図の見やすさのために、フィンにハッチを付している。ただし、ゲートの下に位置する部分についてはハッチを省いている。また、ローカル配線およびメタル配線にも種類が異なるハッチを付しており、メタル配線とローカル配線とがコンタクトで接続された部分を黒く塗りつぶして示している。他の平面図においても同様である。
【0016】
図1に示すとおり、スタンダードセル1は、図面横方向(第1方向)に延びるフィン11,16を有している。フィン11はN型領域においてN型トランジスタを構成するために用いられ、フィン16はP型領域においてP型トランジスタを構成するために用いられる。すなわち、フィン11と、図面縦方向(第1方向と垂直をなす第2方向)に延びており、フィン11上に設けられたゲート配線12,13とによって、アクティブトランジスタであるN型トランジスタN1,N2がそれぞれ構成されている。N型トランジスタN1,N2はドレインを共有している。また、フィン16と、図面縦方向に延びており、フィン16上に設けられたゲート配線17,12,13,18によって、アクティブトランジスタであるP型トランジスタP1,P2,P3,P4がそれぞれ構成されている。
【0017】
また、スタンダードセル1の下端において、接地電位を供給する接地配線8aが図面横方向に延びるように配置されており、スタンダードセル1の上端において、電源電位を供給する電源配線8bが図面横方向に延びるように配置されている。スタンダードセル1の左右端には、図面縦方向に延びるダミーゲート配線9a,9bがそれぞれ配置されている。
【0018】
さらに、フィン11にはダミートランジスタD1,D2が構成されている。すなわち、フィン11と、ゲート配線12と並列にフィン11上に設けられたダミーゲート配線14とによって、ダミートランジスタD1が構成されている。N型トランジスタN1は、電源電位の一例としての接地電位が供給されるソースをダミートランジスタD1と共有している。また、フィン11と、ゲート配線13と並列にフィン11上に設けられたダミーゲート配線15とによって、ダミートランジスタD2が構成されている。N型トランジスタN2は、接地電位が供給されるソースをダミートランジスタD2と共有している。ダミートランジスタD1,D2は、ソース、ドレインおよびゲートがいずれも、電源配線の一例としての接地配線8aに接続されている。
【0019】
N型トランジスタN1は、ソースをダミートランジスタD1と共有しており、ドレインを第3のトランジスタとしてのN型トランジスタN2と共有している。N型トランジスタN2は、ソースをダミートランジスタD2と共有しており、ドレインを第3のトランジスタとしてのN型トランジスタN1と共有している。すなわち、図1のレイアウト構成では、N型領域において、全てのアクティブトランジスタN1,N2は、ソースおよびドレインの両方のノードを他のトランジスタと共有している。
【0020】
図1のレイアウト構成によると、フィン11の終端部近傍にダミートランジスタD1,D2が構成されており、アクティブトランジスタであるN型トランジスタN1,N2はフィン11の終端部近傍から離れた位置に配置されている。すなわち、フィン幅が細る可能性が高いフィン11の終端部が、アクティブトランジスタN1,N2の配置位置から外されている。これにより、アクティブトランジスタN1,N2に対するフィン11終端部の細りの影響を回避することができ、アクティブトランジスタN1,N2の性能のばらつきを抑えることが可能となり、ローカル配線との電気的接触を良好にし、半導体チップの歩留まりを向上させることが可能となる。
【0021】
図3図1のレイアウト構成の比較例を示す平面図である。図3のレイアウト構成では、フィン11よりも短いフィン11Aが配置されており、その終端部(一点鎖線で図示)近傍にN型トランジスタN1,N2が配置されている。ダミートランジスタは形成されていない。
【0022】
図2のNOR回路の論理機能を実現することのみを考えるならば、ダミートランジスタD1,D2は不要である。したがって、図2のNOR回路の論理機能を実現することのみ考慮し、フィンの終端部の細りの影響を考慮せずにレイアウト設計すれば、ダミートランジスタD1,D2を備えない図3のようなレイアウト構成になるものと考えられる。
【0023】
ところが図3のレイアウト構成では、N型トランジスタN1,N2がフィン11Aの終端部に配置されているため、終端部の細りの影響を受け、所望の性能が得られない可能性がある。したがって、図3のレイアウト構成を用いることによって、半導体チップの性能がばらついたり、歩留まりが低下したりする可能性が高まる。特に、クロック信号を伝搬するクロックツリーを構成するセルでは、性能のばらつきを抑える必要があるため、図3のレイアウト構成に代えて図1のレイアウト構成を用いることが効果的である。もちろん、このばらつきを抑える効果は、クロックツリーを構成するセルに限られるものではなく、他のセルに関しても有効である。
【0024】
なお、本実施形態では、アクティブトランジスタとしてN型トランジスタが、ソースをダミートランジスタと共有するものとしたが、これに限られるものではない。例えば、アクティブトランジスタは、ドレインをダミートランジスタと共有してもよい。あるいは、アクティブトランジスタとしてP型トランジスタが、ソースまたはドレインをダミートランジスタと共有していてもよい。また、ダミートランジスタと共有されたソースまたはドレインの他方のノードが、別のダミートランジスタと共有されていてもよい。あるいは、ダミートランジスタと共有されたソースまたはドレインの他方のノードが、他のトランジスタと共有されていなくてもよい。
【0025】
(第2の実施形態)
図4は第2の実施形態に係る半導体集積回路装置が備えたスタンダードセルのレイアウト構成例を示す平面図である。図4のスタンダードセル2は、図2に示す2入力のNOR回路を実現するセルであるが、図2の各トランジスタがそれぞれ2枚のフィンで構成されている。
【0026】
図4に示すとおり、スタンダードセル2は、図面横方向(第1方向)に延びるフィン11,16,21,22を有している。フィン11,21はN型領域においてN型トランジスタを形成するために用いられ、フィン16,22はP型領域においてP型トランジスタを形成するために用いられる。すなわち、フィン11と、図面縦方向(第1方向と垂直をなす第2方向)に延びており、フィン11上に設けられたゲート配線12,13とによって、アクティブトランジスタであるN型トランジスタN1,N2がそれぞれ構成されている。そして、第2フィンとしてのフィン21と、フィン21上に延びているゲート配線12,13とによって、第2アクティブトランジスタとしてのN型トランジスタN1a,N2aがそれぞれ構成されている。
【0027】
また、フィン16と、図面縦方向に延びており、フィン16上に設けられたゲート配線17,12,13,18によって、アクティブトランジスタであるP型トランジスタP1,P2,P3,P4がそれぞれ構成されている。そして、フィン22と、フィン22上に延びているゲート配線17,12,13,18とによって、P型トランジスタP1a,P2a,P3a,P4aがそれぞれ構成されている。
【0028】
また、スタンダードセル2の下端において、接地電位を供給する接地配線8aが図面横方向に延びるように配置されており、スタンダードセル2の上端において、電源電位を供給する電源配線8bが図面横方向に延びるように配置されている。スタンダードセル2の左右端には、図面縦方向に延びるダミーゲート配線9a,9bがそれぞれ配置されている。
【0029】
さらに、フィン11にはダミートランジスタD1,D2が構成されており、フィン21にはダミートランジスタD1a,D2aが構成されている。すなわち、フィン11と、ゲート配線12と並列にフィン11上に設けられたダミーゲート配線14とによって、ダミートランジスタD1が構成されている。また、フィン11と、ゲート配線13と並列にフィン11上に設けられたダミーゲート配線15とによって、ダミートランジスタD2が構成されている。N型トランジスタN1は接地電位が供給されるソースをダミートランジスタD1と共有しており、N型トランジスタN2は接地電位が供給されるソースをダミートランジスタD2と共有している。さらに、フィン21と、フィン21上に延びているダミーゲート配線14とによって、ダミートランジスタD1aが構成されている。また、フィン21と、フィン21上に延びているダミーゲート配線15とによって、ダミートランジスタD2aが構成されている。N型トランジスタN1aは接地電位が供給されるソースをダミートランジスタD1aと共有しており、N型トランジスタN2aは接地電位が供給されるソースをダミートランジスタD2aと共有している。ダミートランジスタD1,D2,D1a,D2aは、ソース、ドレインおよびゲートがいずれも接地配線8aに接続されている。
【0030】
N型トランジスタN1は、ソースをダミートランジスタD1と共有しており、ドレインをN型トランジスタN2と共有している。N型トランジスタN2は、ソースをダミートランジスタD2と共有しており、ドレインをN型トランジスタN1と共有している。N型トランジスタN1aは、ソースをダミートランジスタD1aと共有しており、ドレインをN型トランジスタN2aと共有している。N型トランジスタN2aは、ソースをダミートランジスタD2aと共有しており、ドレインをN型トランジスタN1aと共有している。すなわち、図4のレイアウト構成では、N型領域において、全てのアクティブトランジスタN1,N2,N1a,N2aは、ソースおよびドレインの両方のノードを他のトランジスタと共有している。
【0031】
図4のレイアウト構成によると、フィン11の終端部近傍にダミートランジスタD1,D2が配置されており、N型トランジスタN1,N2はフィン11の終端部近傍から離れた位置に配置されている。すなわち、フィン幅が細る可能性が高いフィン11の終端部が、アクティブトランジスタN1,N2の配置位置から外されている。また、フィン21の終端部近傍にダミートランジスタD1a,D2aが配置されており、N型トランジスタN1a,N2aはフィン21の終端部近傍から離れた位置に配置されている。すなわち、フィン幅が細る可能性が高いフィン21の終端部が、アクティブトランジスタN1a,N2aの配置位置から外されている。これにより、アクティブトランジスタN1,N2に対するフィン11終端部の細りの影響、および、アクティブトランジスタN1a,N2aに対するフィン21終端部の細りの影響を回避することができ、アクティブトランジスタN1,N2,N1a,N2aの性能のばらつきを抑えることが可能となり、ローカル配線との電気的接触を良好にし、半導体チップの歩留まりを向上させることが可能となる。
【0032】
図5図4のレイアウト構成の比較例を示す平面図である。図5のレイアウト構成では、N型トランジスタを形成するために1本のフィン11Bのみが設けられており、その終端部(一点鎖線で図示)近傍にN型トランジスタN1a,N2aが配置されている。ダミートランジスタは形成されていない。
【0033】
図2に示すNOR回路(ただしダミートランジスタD1,D2を除く)を、各トランジスタについて2枚のフィンで形成する場合、フィンの終端部の細りの影響を考慮せずにレイアウト設計すれば、図5のようなレイアウト構成になるものと考えられる。
【0034】
図5のレイアウト構成では、N型トランジスタN1a,N2aがフィン11Bの終端部近傍に配置されているため、終端部の細りの影響を受け、所望の性能が得られない可能性がある。したがって、図5のレイアウト構成を用いることによって、半導体チップの性能がばらついたり、歩留まりが低下したりする可能性が高まる。特に、クロック信号を伝搬するクロックツリーを構成するセルでは、性能のばらつきを抑える必要があるため、図5のレイアウト構成に代えて図4のレイアウト構成を用いることが効果的である。もちろん、このばらつきを抑える効果は、クロックツリーを構成するセルに限られるものではなく、他のセルに関しても有効である。
【0035】
図6は本実施形態におけるスタンダードセルの他のレイアウト構成例を示す平面図である。図6のスタンダードセル2Aは、図4と同一の回路構成を実現するものであるが、N型トランジスタN1,N2,N1a,N2aが、ドレインを、ダミートランジスタD1,D2,D1a,D2aとそれぞれ共有している。ダミートランジスタD1,D2,D1a,D2aは、ソースおよびゲートが接地配線8aに接続されている。
【0036】
図6のレイアウト構成でも、図4のレイアウト構成と同様に、フィン幅が細る可能性が高いフィン11,21の終端部が、アクティブトランジスタN1,N2,N1a,N2aの配置位置から外されている。これにより、アクティブトランジスタN1,N2に対するフィン11終端部の細りの影響、および、アクティブトランジスタN1a,N1bに対するフィン21終端部の細りの影響を回避することができ、アクティブトランジスタN1,N2,N1a,N1bの性能のばらつきを抑えることが可能となる。
【0037】
図7は本実施形態におけるスタンダードセルの他のレイアウト構成例を示す平面図である。図7のスタンダードセル2Bは、図4と同一の回路構成を実現するものであるが、N型トランジスタN1,N2,N1a,N2aが、ドレインおよびソースの両方を、ダミートランジスタとそれぞれ共有している。また、P型トランジスタP1,P4,P1a,P4aが、ドレインを、ダミートランジスタとそれぞれ共有している。
【0038】
すなわち、領域DN1では、フィン31,32とダミーゲート配線33とによって、N型トランジスタN1,N1aとソースを共有するダミートランジスタが構成されている。領域DN2では、フィン31,32とダミーゲート配線34とによって、N型トランジスタN1,N1aとドレインを共有するダミートランジスタが構成されており、また、フィン31,32とダミーゲート配線35とによって、N型トランジスタN2,N2aとドレインを共有するダミートランジスタが構成されている。領域DN3では、フィン31,32とダミーゲート配線36とによって、N型トランジスタN2,N2aとソースを共有するダミートランジスタが構成されている。
【0039】
また、領域DP1では、フィン37,38とダミーゲート配線39とによって、P型トランジスタP1,P1aとドレインを共有するダミートランジスタが構成されている。領域DP2では、フィン37,38とダミーゲート配線40とによって、P型トランジスタP4,P4aとドレインを共有するダミートランジスタが構成されている。
【0040】
図7のレイアウト構成でも、図4のレイアウト構成と同様の効果が得られる。なお、図7のレイアウト構成では、スタンダードセル2B内の全てのアクティブトランジスタN1,N2,N1a,N2a,P1,P2,P3,P4,P1a,P2a,P3a,P4aは、ソースおよびドレインの両方のノードを他のトランジスタと共有しており、したがっていずれも、フィン31,32,37,38の終端部から離れた位置に配置されており、全てのアクティブトランジスタの性能のばらつきを抑えることが可能となる。
【0041】
(他のレイアウト構成例)
図8は実施形態におけるスタンダードセルの他のレイアウト構成例を示す平面図、図9図8のスタンダードセルの回路図である。ただし図8では、図9の各トランジスタがそれぞれ2枚のフィンで構成されている。図8のレイアウト構成では、フィン41,42の終端部にダミートランジスタが形成されている。図面左側における領域DN4では、フィン41,42とダミーゲート配線43,44とによって、ダミートランジスタが構成されている。図面右側における領域DN5では、フィン41,42とダミーゲート配線45,46とによって、ダミートランジスタが形成されている。
【0042】
図10は実施形態におけるスタンダードセルの他のレイアウト構成例を示す平面図、図11図10のスタンダードセルの回路図である。ただし図10では、図11の各トランジスタがそれぞれ2枚のフィンで構成されている。図10のレイアウト構成では、フィン51,52の終端部にダミートランジスタが形成されている。図面左側における領域DN6では、フィン51,52とダミーゲート配線53とによって、ダミートランジスタが構成されている。図面右側における領域DN7では、フィン51,52とダミーゲート配線54,55,56とによって、ダミートランジスタが形成されている。
【0043】
なお、上述の実施形態ではNOR回路を例にとって説明したが、これに限られるものではなく、例えば、インバータ、NAND、フリップフロップなど他の論理機能を実現する半導体集積回路装置にも、本開示は同様に適用可能である。
【0044】
また、上述の実施形態では、ダミートランジスタに関して、例えばN型トランジスタであればゲートに接地電位を与えてゲート電位固定するものとしたが、これに限られるものではなく、論理機能に寄与しない他の構成を採用してもよい。例えばN型トランジスタであれば、ゲートに電源電位を与え、ソース・ドレインに接地電位を与えてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本開示では、フィン型トランジスタを用いたスタンダードセルを備えた半導体集積回路装置において、フィンの終端部の細りの影響を抑制することができる。したがって、半導体集積回路装置の性能ばらつき抑制に有用である
【符号の説明】
【0046】
1,2,2A,2B スタンダードセル
8a 接地配線(電源配線)
11 フィン
12,13 ゲート配線
14,15 ダミーゲート配線
16,22 フィン
21 フィン(第2フィン)
31,32,37,38 フィン
33,34,35,36,39,40 ダミーゲート配線
41,42 フィン
43,44,45,46 ダミーゲート配線
51,52 フィン
53,54,55,56 ダミーゲート配線
N1,N2,N1a,N2a アクティブトランジスタ
D1,D2,D1a,D2a ダミートランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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図12