特許第6281703号(P6281703)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6281703
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20180208BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20180208BHJP
   F21V 21/03 20060101ALI20180208BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180208BHJP
【FI】
   F21S8/04 110
   F21V33/00 430
   F21V33/00 470
   F21V21/03 450
   F21V21/03 456
   F21Y115:10
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-194519(P2014-194519)
(22)【出願日】2014年9月24日
(65)【公開番号】特開2016-66496(P2016-66496A)
(43)【公開日】2016年4月28日
【審査請求日】2017年3月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】石田 しずか
(72)【発明者】
【氏名】井上 優
(72)【発明者】
【氏名】川越 真
【審査官】 津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−146335(JP,A)
【文献】 特開2013−182746(JP,A)
【文献】 特表2014−510981(JP,A)
【文献】 特開平11−225385(JP,A)
【文献】 実開平07−005216(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 21/00
F21V 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部側に設けられ引掛シーリングアダプタに取り付けられるアダプタ取付用開口部、およびこのアダプタ取付用開口部の下部側に設けられ電気機器を取り付ける電気機器取付用開口部を有し、前記アダプタ取付用開口部と前記電気機器取付用開口部との開口径が異なる円筒状のアダプタガイドと;
前記アダプタガイドを取り付けた器具本体と;
前記器具本体に配置された光源と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記アダプタ取付用開口部の開口径は前記電気機器取付用開口部の開口径よりも小さい
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記アダプタ取付用開口部の開口径は前記電気機器取付用開口部の開口径よりも大きい
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項4】
前記アダプタガイド、前記器具本体および前記光源を有する照明器具と;
前記アダプタガイドの前記電気機器取付用開口部に挿入されて取り付けられる取付部を有する電気機器と;
を具備することを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、引掛シーリングアダプタを利用して設置する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井面に設置されている引掛シーリングボディに引掛シーリングアダプタを取り付け、この引掛シーリングボディに器具本体に設けられたアダプタガイドを取り付けることにより、天井面に設置するようにした照明器具がある。
【0003】
また、照明器具とともに例えばスピーカ等の他の機能を有する電気機器を一緒に設置するようにした照明装置がある。
【0004】
例えば、引掛シーリングボディの周囲の天井面にスピーカユニットを取り付け、引掛シーリングボディにアダプタを介して照明器具を取り付けるようにした照明装置がある。あるいは、引掛シーリングボディにスピーカユニットを取り付け、スピーカユニットに照明器具を取り付けるようにした照明装置がある。
【0005】
いずれの照明装置の場合にも、電気機器は天井と照明器具との間に配置されている。そして、床面側から見れば、照明器具で電気機器が隠れる位置に配置されることになる。そのため、電気機器の機能は、スピーカ等に限られてしまう。しかも、スピーカであっても、照明器具によって音質に影響が生じる虞がある。
【0006】
このように、電気機器を天井と照明器具との間に配置するため、配置可能な電気機器の機能が制限されたり、電気機器の機能を十分に発揮できない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−225385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、取付可能な電気機器の機能が制限されることなく、電気機器の機能を十分に発揮させることができる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態の照明装置は、円筒状のアダプタガイド、アダプタガイドを取り付けた器具本体、および器具本体に配置された光源を備える。アダプタガイドは、上部側に設けられ引掛シーリングアダプタに取り付けられるアダプタ取付用開口部、およびアダプタ取付用開口部の下部側に設けられ電気機器を取り付ける電気機器取付用開口部を有する。アダプタ取付用開口部と電気機器取付用開口部との開口径を異ならせる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アダプタガイドを利用して電気機器を設置することができるため、取付可能な電気機器の機能が制限されることなく、電気機器の機能を十分に発揮させることができ、しかも、電気機器の設置にアダプタガイドを利用することによる不都合も解消することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1の実施形態を示す照明装置の断面図である。
図2】同上照明装置の分解状態の断面図である。
図3】同上照明装置のアダプタガイドの断面図である。
図4】第2の実施形態を示す照明装置の断面図である。
図5】同上照明装置のアダプタガイドの断面図である。
図6】第3の実施形態を示す照明装置の断面図である。
図7】同上照明装置の電気機器が下方に突出する例を(a)(b)(c)に示す断面図である。
図8】同上電気機器の下方への突出量毎に、発光面および電気機器のなす角度と効率との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、第1の実施形態を、図1ないし図3を参照して説明する。
【0013】
図1および図2に示すように、照明装置10は、天井面11に設置されている引掛シーリングボディ12に取り付けられる。
【0014】
引掛シーリングボディ12への照明装置10の取り付けには引掛シーリングアダプタ13が用いられている。引掛シーリングアダプタ13は、円筒状に形成され、側面から複数の爪14が突設されている。爪14は、引掛シーリングアダプタ13の側面から出没可能で、引掛シーリングアダプタ13の側面から突出する方向に付勢されているとともに、引掛シーリングアダプタ13が備える解除機構の操作によって引掛シーリングアダプタ13内に引っ込むように構成されている。引掛シーリングアダプタ13の上面には、引掛シーリングボディ12に引っ掛けられて機械的に固定されるとともに電気的に接続される一対の端子15が突出されている。引掛シーリングアダプタ13からは一対の端子15に電気的に接続されている給電用のコネクタ付コードが導出されている。
【0015】
そして、照明装置10は、照明器具20、およびこの照明器具20に着脱可能に装着される電気機器21を備えている。
【0016】
照明器具20は、例えば丸形のシーリングライトである。照明器具20は、円盤状の器具本体24を備えている。器具本体24の上面側には上面カバー25が取り付けられ、これら器具本体24および上面カバー25の中央が開口されていてその開口部分にアダプタガイド26が取り付けられている。
【0017】
図1ないし図3に示すように、アダプタガイド26は、上下方向に貫通した円筒状に形成されている。アダプタガイド26の上部側にはアダプタ取付用開口部27が形成され、アダプタガイド26の下部側には電気機器取付用開口部28が形成され、これらアダプタ取付用開口部27と電気機器取付用開口部28とが連通されている。アダプタガイド26には、アダプタ取付用開口部27と電気機器取付用開口部28との間には段差部29が形成されている。
【0018】
アダプタ取付用開口部27は、円筒状の周壁部30の内側に形成されている。周壁部30の上下方向の中間には、アダプタ取付用開口部27の中心に向けて突出する係止部31が突設されている。係止部31の下面に水平面である係止面32が形成され、係止部31の上側に周壁部30から係止部31の先端へ向けて傾斜するガイド部33が形成されている。アダプタ取付用開口部27の内径d1は、引掛シーリングアダプタ13の外径よりも大きく形成されている。係止部31の先端の内径は、引掛シーリングアダプタ13の外径よりも大きく、かつ、引掛シーリングアダプタ13から突出状態にある複数の爪14の先端を結ぶ仮想円の径よりも小さく形成されている。したがって、アダプタ取付用開口部27に引掛シーリングアダプタ13を挿通することができるとともに、アダプタガイド26の係止部31が引掛シーリングアダプタ13の爪14に引っ掛かり、アダプタガイド26を引掛シーリングアダプタ13に取り付けることができる。
【0019】
電気機器取付用開口部28は、円筒状の周壁部35の内側に形成されている。周壁部35の上下方向の中間には、電気機器取付用開口部28の中心に向けて突出する係止部36が突設されている。係止部36の上面に水平面である係止面37が形成され、係止部36の上側に周壁部35から係止部31の先端へ向けて傾斜するガイド部38が形成されている。電気機器取付用開口部28の内径d2は、アダプタ取付用開口部27の内径d1よりも大きく形成されている。言い換えれば、アダプタ取付用開口部27の内径d1は、電気機器取付用開口部28の内径d2よりも小さく形成されている。そのため、アダプタガイド26には、アダプタ取付用開口部27と電気機器取付用開口部28との間には段差部29が形成されている。
【0020】
器具本体24の下面側の中央に電気機器装着部40が設けられている。電気機器装着部40には、器具本体24の下方に開口された収容空間41が形成されている。そして、収容空間41に電気機器21が配置される。
【0021】
また、器具本体24の下面側の周辺部であって、電気機器装着部40よりも外径側に、光源43、およびこの光源43を覆うセード44が配置されている。
【0022】
光源43は、器具本体24の下面側の周辺部に周方向に沿って環状に配置されている。光源43は、発光モジュール45を備えている。発光モジュール45は、複数の発光素子46、および複数の発光素子46を実装する基板47を備えている。発光素子46は例えばLEDを搭載した面実装タイプのSMDパッケージが用いられている。なお、発光素子46は、LEDの他、例えばEL素子等でもよい。また、器具本体24に取り付けられた発光モジュール45は、絶縁性を有する透明な保護カバー48によって覆われている。
【0023】
セード44は、透光性および拡散性を有している。セード44は、例えば乳白色の樹脂製品である。セード44の中央には、電気機器装着部40の周囲に嵌り込む開口49が形成されている。したがって、セード44は、中央に開口49を有する環状に形成されている。また、セード44は、器具本体24の周辺部に配設されている複数のセード取付部材によって器具本体24に着脱可能に取り付けられている。そして、セード44は、器具本体24の下面側に設けられ光源43の光を放出する光放出面部50として形成されている。そのため、この光放出面部50側に電気機器装着部40が設けられていることになる。
【0024】
また、上面カバー25の内側には、電源回路52が配置されている。電源回路52の電源入力側に引掛シーリングアダプタ13のコネクタ付コードが電気的に接続される。そして、電源回路52は、引掛シーリングアダプタ13および引掛シーリングボディ12を介して入力される交流電力を所定の直流電力に変換し、変換した直流電力を光源43(発光素子46)に供給する。
【0025】
また、電気機器21は、電気機器装着部40に着脱可能に装着される。電気機器21は、電気機器本体55、およびこの電気機器本体55を収容する筐体56を備えている。筐体56の上面には、アダプタガイド26の電気機器取付用開口部28に挿入されて取り付けられる取付部57が設けられている。取付部57は、円筒状に形成され、側面から複数の爪58が突設されている。爪58は、取付部57の側面から出没可能で、取付部57の側面から突出する方向に付勢されているとともに、電気機器21が備える解除機構の操作によって取付部57内に引っ込むように構成されている。
【0026】
ここで、アダプタガイド26と電気機器21の取付部57との関係を説明すると、電気機器取付用開口部28の内径d2は、取付部57の外径よりも大きく形成されている。係止部36の先端の内径は、取付部57の外径よりも大きく、かつ、取付部57から突出状態にある複数の爪58の先端を結ぶ仮想円の径よりも小さく形成されている。したがって、電気機器取付用開口部28に取付部57を挿通することができるとともに、アダプタガイド26の係止部36に取付部57の爪58が引っ掛かり、アダプタガイド26に電気機器21を取り付けることができる。また、アダプタ取付用開口部27の内径d1は、取付部57の外径よりも小さく形成されている。
【0027】
電気機器21は、電気接続手段によって引掛シーリングアダプタ13あるいは電源回路52と電気的に接続され、電力供給を受けて動作するように構成されている。電気接続手段は、例えば、引掛シーリングアダプタ13の端子15と同様で、引掛シーリングアダプタ13に機械的および電気的に接続される一対の端子を取付部57の上面に突設してもよし、コネクタ付ケーブルを用いてもよい。
【0028】
電気機器21の電気機器本体55は、例えば、スピーカ、スポットライト、およびイオン発生器、カメラやプロジェクタ等が含まれ、電気を使用して動作するものであればいずれでも構わない。また、電気機器21は、必要に応じて、電波や赤外線等の無線による通信手段を備えている。
【0029】
筐体56は、電気機器装着部40の収容空間41に収容可能とする円筒状に形成されている。電気機器装着部40に電気機器21が装着された状態では、筐体56の下面はセード44と面一となるように形成されている。
【0030】
そして、電気機器21は、電気機器本体55がいずれの場合にも、共通構造を有するため、アダプタガイド26に取り付けることができるとともに電気機器装着部40に装着でき、交換可能となっている。
【0031】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0032】
照明装置10を設置するには、まず、天井面11に設置されている引掛シーリングボディ12に引掛シーリングアダプタ13を取り付ける。
【0033】
続いて、引掛シーリングアダプタ13にアダプタガイド26のアダプタ取付用開口部27を合わせて器具本体24を天井面11へ向けて押し上げる。これにより、アダプタ取付用開口部27に引掛シーリングアダプタ13が挿通し、アダプタガイド26の係止部31が引掛シーリングアダプタ13の爪14に引っ掛かり、アダプタガイド26が引掛シーリングアダプタ13に取り付けられる。引掛シーリングアダプタ13から導出されている給電用のコネクタ付コードを電源
回路52に電気的に接続する。
【0034】
続いて、電気機器21を照明器具20の電気機器装着部40に合わせて挿入するように押し上げる。電気機器21を押し上げると、電気機器21の取付部57がアダプタガイド26の電気機器取付用開口部28に挿入され、取付部57の爪58がアダプタガイド26の係止部36を乗り越えることでその係止部36に引っ掛かり、電気機器21がアダプタガイド26に取り付けられる。電気機器21の筐体56が電気機器装着部40の収容空間41に収容される。
【0035】
このとき、取付部57の爪58がアダプタガイド26の係止部36を乗り越えた後もさらに電気機器21の押し上げが継続された場合でも、取付部57の上面がアダプタガイド26の段差部29に当接して電気機器21の押し上げが止まる。この取付部57の上面がアダプタガイド26の段差部29に当接するのは、アダプタ取付用開口部27の内径d1が電気機器取付用開口部28の内径d2よりも小さく形成されているとともに、取付部57の外径がアダプタ取付用開口部27の内径d1よりも大きく形成されているためである。
【0036】
このように、電気機器21を照明器具20に取り付ける際に、取付部57の上面がアダプタガイド26の段差部29に当接して電気機器21の押し上げが止まることにより、電気機器21を必要以上に押し上げ過ぎてしまうのを防止でき、電気機器21を照明器具20に対して所定の位置に取り付けることができる。
【0037】
そして、電源回路52に交流電力が供給されると、電源回路52によって変換した直流電力が複数の発光素子46に供給され、複数の発光素子46が発光する。複数の発光素子46からの光は、セード44を透過して照明空間に照射される。
【0038】
また、電気機器21がスピーカの場合、例えば携帯端末等から無線で送信される音データを通信手段で受信し、スピーカから音を鳴らす。この場合、スピーカが光放出面部50側に設けられているため、すなわち、スピーカが照明器具20の下面側に設けられているため、照明装置10の下方にいる人に対してダイレクトに音が伝わりやすく、音質を向上できる。また、電気機器21がスポットライトの場合には、例えば携帯端末等から無線で送信される信号、あるいは照明器具20の共通のリモコンで送信される信号を受信手段で受信し、スポットライトを点灯、消灯、および調光する。この場合、スポットライトが光放出面部50側に設けられているため、スポットライトからの光を下方へ照射することができる。
【0039】
本実施形態によれば、アダプタガイド26を利用して電気機器21を設置することができるため、取付可能な電気機器21の機能が制限されることなく、電気機器21の機能を十分に発揮させることができる。
【0040】
しかも、電気機器21の設置にアダプタガイド26を利用することによる不都合も解消することが期待できる。すなわち、電気機器21を照明器具20に取り付ける際に、取付部57の上面がアダプタガイド26の段差部29に当接して電気機器21の押し上げが止まることにより、電気機器21を必要以上に押し上げ過ぎてしまうのを防止でき、電気機器21を照明器具20に対して所定の位置に取り付けることができる。
【0041】
なお、アダプタガイド26の段差部29の部分にアダプタ取付用開口部27の中心へ向けて突出する突起を設け、この突起に電気機器21の取付部57の上面が当接するようにしてもよい。
【0042】
次に、図4および図5に第2の実施形態を示す。なお、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を用い、その構成および作用効果の説明を省略する。
【0043】
アダプタガイド26は、アダプタ取付用開口部27の内径d1が、電気機器取付用開口部28の内径d2よりも大きく形成されている。さらに、電気機器取付用開口部28の内径d2は、引掛シーリングアダプタ13の外径よりも小さく形成されている。そして、アダプタ取付用開口部27と電気機器取付用開口部28との間には段差部29が形成されている。
【0044】
そして、照明装置10の設置時、天井面11に設置されている引掛シーリングボディ12に引掛シーリングアダプタ13を取り付けた後、引掛シーリングアダプタ13にアダプタガイド26のアダプタ取付用開口部27を合わせて器具本体24を天井面11へ向けて押し上げる。これにより、アダプタ取付用開口部27に引掛シーリングアダプタ13が挿通し、アダプタガイド26の係止部31が引掛シーリングアダプタ13の爪14に引っ掛かり、アダプタガイド26が引掛シーリングアダプタ13に取り付けられる。
【0045】
このとき、アダプタガイド26の係止部31が引掛シーリングアダプタ13の爪14を乗り越えた後もさらに器具本体24の押し上げが継続された場合でも、アダプタガイド26の段差部29が引掛シーリングアダプタ13の下面に当接して器具本体24の押し上げが止まる。このアダプタガイド26の段差部29が引掛シーリングアダプタ13の下面に当接するのは、電気機器取付用開口部28の内径d2がアダプタ取付用開口部27の内径d1および引掛シーリングアダプタ13の外径よりも小さく形成されているためである。
【0046】
このように、アダプタガイド26を引掛シーリングアダプタ13に取り付ける際に、アダプタガイド26の段差部29が引掛シーリングアダプタ13の下面に当接して器具本体24の押し上げが止まることにより、器具本体24を必要以上に押し上げ過ぎてしまうのを防止でき、器具本体24を引掛シーリングアダプタ13に対して所定の位置に取り付けることができる。
【0047】
本実施形態によれば、アダプタガイド26を利用して電気機器21を設置することができるため、取付可能な電気機器21の機能が制限されることなく、電気機器21の機能を十分に発揮させることができ、しかも、電気機器21の設置にアダプタガイド26を利用することによる不都合も解消することが期待できる。
【0048】
次に、図6ないし図8に第3の実施形態を示す。なお、前記実施形態と同じ構成には同じ符号を用い、その構成および作用効果の説明を省略する。
【0049】
照明器具20は、導光板61を用いている。導光板61は、例えばアクリル樹脂等の光透過率の高い材料によって形成されている。導光板61は、中央に開口部62を有する環状に形成されている。導光板61は、開口部62に電気機器装着部40が挿通された状態で器具本体24に保持されている。
【0050】
導光板61の内周面に対向して発光素子46が配置されている。
【0051】
そして、発光素子46の光が導光板61の内周面から導光板61内に入射し、導光板61内を光が反射しながら導光板61の全域に広がり、導光板61の下面から光が出射する。この場合、導光板61が光放出面部50として構成されている。
【0052】
また、図7に示すように、電気機器21によっては、電気機器21の筐体56が器具本体24の光放出面部50よりも下方に突出する場合がある。このような場合には、図7(a)に示すように筐体56を円錐台形に形成したり、図7(b)に示すように筐体56をドーム状に形成したり、図7(c)に示すように筐体56を小径に形成することが好ましい。
【0053】
これにより、光放出面部50に垂直な方向に対して光放出面部50の中心側の端部から器具中心方向へ向かう光の角度θは40度以上確保することができる。そのため、図8に示すように、光放出面部50から筐体56が突出する高さが50mm、100mm、150mmの場合に、角度θを40度以上確保できれば、高い器具効率を得ることができる。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
10 照明装置
13 引掛シーリングアダプタ
20 照明器具
21 電気機器
24 器具本体
26 アダプタガイド
27 アダプタ取付用開口部
28 電気機器取付用開口部
43 光源
57 取付部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8