特許第6281871号(P6281871)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6281871端面電極を有するプリント配線板の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6281871
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】端面電極を有するプリント配線板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/40 20060101AFI20180208BHJP
【FI】
   H05K3/40 D
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-109327(P2014-109327)
(22)【出願日】2014年5月27日
(65)【公開番号】特開2015-225928(P2015-225928A)
(43)【公開日】2015年12月14日
【審査請求日】2016年10月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】593215380
【氏名又は名称】株式会社伸光製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100123869
【弁理士】
【氏名又は名称】押田 良隆
(72)【発明者】
【氏名】小田 聡
【審査官】 石坂 博明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−216300(JP,A)
【文献】 特開2007−329318(JP,A)
【文献】 特開平08−195539(JP,A)
【文献】 特開昭60−257585(JP,A)
【文献】 特開2000−101247(JP,A)
【文献】 特開2000−068650(JP,A)
【文献】 特開2002−190658(JP,A)
【文献】 特開2013−041988(JP,A)
【文献】 特開2008−235655(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0102151(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/00−1/02
1/11
3/00
3/40−3/42
3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端面電極を有するプリント配線板の製造方法であって、下記(a)から(m)の工程を順に経ることを特徴とする端面電極を有するプリント配線板の製造方法。

(a)絶縁基材の表面に銅導体を備えた配線板材料を準備する。
(b)前記配線板材料にスルーホールを形成する。
(c)前記銅導体上及び前記スルーホール内の面にめっき層を形成する。
(d)前記めっき層を形成した前記スルーホールに樹脂を充填し、物理研磨により充填した前記樹脂と前記めっき層を形成した前記銅導体とを平坦化する。
(e)前記スルーホールの分割時に切断されるエリアに有る樹脂の全てをレーザー加工により除去する。
(f)前記配線板材料の表面にレジストを形成する。
(g)分割時に切断されるエリアのみに前記レジストが残らない露光用マスクを設定して露光を行い、現像をしてエッチングレジストを形成する。
(h)分割時に切断される前記エリアの前記銅導体及び前記スルーホール内に形成した前記めっき層をエッチングにより除去する。
(i)前記エッチングレジストを剥離し、同時に前記スルーホール内の前記樹脂を溶解除去する。
(j)再び前記配線板材料の表面にレジストを形成する。
(k)回路部とする所および前記スルーホール部に、前記レジストが残るように露光し、現像する。
(l)前記スルーホール部を保護し、前記銅導体をエッチングにより前記回路部に形成する。
(m)前記エッチングのための前記レジストを除去し、形成した前記回路部上の所定の位置にレジストを形成し、前記回路部の必要部分にめっき処理を行う。
【請求項2】
端面電極を有するプリント配線板の製造方法であって、下記(a)から(m)の工程を順に経ることを特徴とする端面電極を有するプリント配線板の製造方法。

(a)絶縁基材の表面に銅導体を備えた配線板材料を準備する。
(b)前記配線板材料にスルーホールを形成する。
(c)前記銅導体上及び前記スルーホール内の面にめっき層を形成する。
(d)前記めっき層を形成した前記スルーホールに樹脂を充填し、物理研磨により充填した前記樹脂と前記めっき層を形成した前記銅導体とを平坦化する。
(e)前記スルーホールの分割時に切断されるエリアに有る樹脂の全てをレーザー加工により除去する。
(f)前記配線板材料の表面にレジストを形成する。
(g)分割時に切断されるエリアのみに前記レジストが残らない露光用マスクを設定して露光を行い、現像をしてエッチングレジストを形成する。
(h)分割時に切断される前記エリアの前記銅導体及び前記スルーホール内に形成した前記めっき層の前記分割時に切断されるエリアの範囲幅分をエッチングにより除去する。
(i)前記エッチングレジストを剥離し、同時に前記スルーホール内の樹脂を溶解除去する。
(j)再び前記配線板材料の表面にレジストを形成する。
(k)回路部とする所および前記スルーホール部に、前記レジストが残るように露光し、現像する。
(l)前記スルーホール部を保護し、前記銅導体をエッチングにより前記回路部に形成する。
(m)前記エッチングのための前記レジストを除去し、形成した前記回路部上の所定の位置にレジストを形成し、前記回路部の必要部分にめっき処理を行う。
【請求項3】
前記スルーホール内を充填する前記樹脂が、前記エッチングレジストの剥離液に可溶な樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の端面電極を有するプリント配線板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は端面電極を有するプリント配線板の製造方法に係り、詳しくは銅導体をエッチングして回路部を形成する前にスルーホール内の加工をする事を特徴とするプリント配線板とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製品の小型化に向けて、製品端面に設置したスルーホールを、そのほぼ中央の位置で分割し、形成された端面を端面電極として用いる技術が実施されていた。
このようなプリント配線板の分割には、ダイサー加工、プレス金型による打ち抜き加工、ルーター加工等の加工法が用いられるが、いずれの加工でもその機械的衝撃により、表層のランドやスルーホール内のめっき層にバリや剥がれ、クラック等の欠陥が発生するという問題を抱えていた。
【0003】
そこで、これらの欠陥を回避する為、分割エリアの表面にあるランド部のみを除去する工法(例えば特許文献1)や、特殊な工法、装置を用いてスルーホール内及びランド部を除去する工法(例えば特許文献2)等が報告されている。しかしながら、前者のランド部のみの対応ではスルーホール内のめっき部に生じる問題が解決できず、後者の特殊な工法、装置を用いる場合には、低コストで生産出来ない等の問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5110346号公報
【特許文献2】特開平8−195539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、特に導体めっきの一部及びランドの一部を、特殊な工法、装置を用いずに低コストで除去する事を可能とする端面電極を有するプリント配線板の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような状況を鑑み、本発明の第1の発明は、端面電極を有するプリント配線板の製造方法であって、以下の(a)から(m)の工程を順に経ることを特徴とする端面電極を有するプリント配線板の製造方法である。
端面電極を有するプリント配線板の製造方法であって、
下記(a)から(m)の工程を順に経ることを特徴とする端面電極を有するプリント配線板の製造方法。

(a)絶縁基材の表面に銅導体を備えた配線板材料を準備する。
(b)前記配線板材料にスルーホールを形成する。
(c)前記銅導体上及び前記スルーホール内の面にめっき層を形成する。
(d)前記めっき層を形成した前記スルーホールに樹脂を充填し、物理研磨により充填した前記樹脂と前記めっき層を形成した前記銅導体とを平坦化する。
(e)前記スルーホールの分割時に切断されるエリアに有る樹脂の全てをレーザー加工により除去する。
(f)前記配線板材料の表面にレジストを形成する。
(g)分割時に切断されるエリアのみに前記レジストが残らない露光用マスクを設定して露光を行い、現像をしてエッチングレジストを形成する。
(h)分割時に切断される前記エリアの前記銅導体及び前記スルーホール内に形成した前記めっき層をエッチングにより除去する。
(i)前記エッチングレジストを剥離し、同時に前記スルーホール内の前記樹脂を溶解除去する。
(j)再び前記配線板材料の表面にレジストを形成する。
(k)回路部とする所および前記スルーホール部に、前記レジストが残るように露光し、現像する。
(l)前記スルーホール部を保護し、前記銅導体をエッチングにより前記回路部に形成する。
(m)前記エッチングのための前記レジストを除去し、形成した前記回路部上の所定の位置にレジストを形成し、前記回路部の必要部分にめっき処理を行う。
【0007】
本発明の第2の発明は、端面電極を有するプリント配線板の製造方法であって、
下記(a)から(m)の工程を順に経ることを特徴とする端面電極を有するプリント配線板の製造方法。

(a)絶縁基材の表面に銅導体を備えた配線板材料を準備する。
(b)前記配線板材料にスルーホールを形成する。
(c)前記銅導体上及び前記スルーホール内の面にめっき層を形成する。
(d)前記めっき層を形成した前記スルーホールに樹脂を充填し、物理研磨により充填した前記樹脂と前記めっき層を形成した前記銅導体とを平坦化する。
(e)前記スルーホールの分割時に切断されるエリアに有る樹脂の全てをレーザー加工により除去する。
(f)前記配線板材料の表面にレジストを形成する。
(g)分割時に切断されるエリアのみに前記レジストが残らない露光用マスクを設定して露光を行い、現像をしてエッチングレジストを形成する。
(h)分割時に切断される前記エリアの前記銅導体及び前記スルーホール内に形成した前記めっき層の前記分割時に切断されるエリアの範囲幅分をエッチングにより除去する。
(i)前記エッチングレジストを剥離し、同時に前記スルーホール内の樹脂を溶解除去する。
(j)再び前記配線板材料の表面にレジストを形成する。
(k)回路部とする所および前記スルーホール部に、前記レジストが残るように露光し、現像する。
(l)前記スルーホール部を保護し、前記銅導体をエッチングにより前記回路部に形成する。
(m)前記エッチングのための前記レジストを除去し、形成した前記回路部上の所定の位置にレジストを形成し、前記回路部の必要部分にめっき処理を行う。
さらに、本発明の第3の発明は、第1及び第2の発明におけるスルーホール内を充填する前記樹脂が、前記エッチングレジストの剥離液に可溶な樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の端面電極を有するプリント配線板の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明のプリント配線板の製造方法によれば、(h)と(l)の2回に分けてエッチング処理を行うことで、エッチング液の流動が悪いスルーホール内のエッチング処理を専用の工程とするので確実にエッチング処理が完了することが可能となり、端面電極を形成するスルーホールの分離を、スルーホール内のめっき層にバリや剥がれが無く、容易に且つ低コストで行うことを可能とし、端面電極を有するプリント配線板の提供を容易にするものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の製造方法による端面電極を有するプリント配線板の端面電極となるスルーホール内の一部導体を分割時に切断されるエリアとして除去したスルーホールの部分拡大平面図である。
図2図1中のa−a線部の断面図である。
図3-1】本発明による両面基板を用いたプリント配線板の製造方法の一部[(a)〜(d)]を示すプリント配線板断面による説明図である。
図3-2】本発明による両面基板を用いたプリント配線板の製造方法の一部[(e)から(h)]を示すプリント配線板断面による説明図である。
図3-3】本発明による両面基板を用いたプリント配線板の製造方法の一部[(i)から(l)]を示すプリント配線板断面による説明図である。
図4図3−1〜図3−3に示す各製造工程に対応したスルーホール周りの様子を示す部分拡大平面図(b)〜(f)(h)、(i)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
プリント配線板における小型化を図る目的で、製品端面に設置したスルーホールを、そのほぼ中央の位置で分割し、形成された端面を端面電極として用いる技術が実施され、このようなスルーホールの分割において、分割に伴う機械的衝撃により表層のランドやスルーホール内のめっき層に生じる欠陥を防止したプリント配線板の製造方法を実現した。
以下、実施例を用いて本発明の実施の形態を詳細する。
【実施例】
【0011】
図1は本発明の製造方法による端面電極を有するプリント配線板の端面電極となるスルーホール内の一部導体を分割時に切断されるエリアとして除去したスルーホールの部分拡大平面図で、図2図1のa−a線における断面図である。
図1、2において、1は絶縁基材、2は第一銅導体、3は第二銅導体、4はスルーホール、5はめっき層(導通めっき)、7は分割時に切断されるエリア、21はランド、30は端面電極となるスルーホール内の導通めっき部である。
【0012】
図1図2に示すようなランド21、スルーホール4構造を持つ本発明に係るプリント配線板の分割時に切断されるエリア7に沿って、切断することにより側面に端面電極(図1、符号30の部分が端面電極を構成)を備えるプリント配線板が提供される。
本発明では、ランド21及びスルーホール4の切断部における導通めっき(導体を構成)が、切断に際して影響する範囲幅分だけ、予め除去されていることを特徴とする。
このような形態を採用することにより、端面電極形成時の切断加工によって生じる表層のランドやスルーホール内の導通めっきにおけるバリ、導体剥がれ、クラック等の欠陥を防止可能とするものである。
以下に、図1図2のようなスルーホール形態をもたらす製造方法について図3−1〜図3−3及び図4の各図面を使用して説明する。
【0013】
[端面電極を有するプリント配線板の製造方法]
図3−1〜図3−3及び図4を用いて本発明による両面基板を用いた端面電極を有するプリント配線板の製造方法を説明する。なお、用いる両面基板に限らず、多層基板に適用する事が可能である。以下、サブトラクティブ法を用いて説明するが、セミアディティブ法、アディティブ法でも適用可能である。さらに、図示はしないが最終の外層回路を形成後には、レジスト形成、金めっき等の処理が行われる。
【0014】
ここで、図3−1〜図3−3は、本発明による両面基板を用いたプリント配線板の製造方法を示すプリント配線板断面による説明図である。また、図4は、図3−1〜図3−3に示す各製造工程に対応したスルーホール周りの様子を示す部分拡大平面図である。
図3−1〜図3−3において、11は配線板の製造に用いた両面積層基板、1は絶縁基材、2は第一銅導体、3は第二銅導体、4はスルーホール、5は導通めっき、6は充填樹脂、6aは端面電極形成の分割時に切断されるエリアの充填樹脂、7は分割時の切断されるエリア、8はエッチングレジスト、9は露光用マスク、10は露光用マスクの露光しない部分、スルーホール部12である。21はランド、30は端面電極となるスルーホール4内の導通めっき部である。
【0015】
[製造工程フロー]
以下に、図を用いて本発明に係る製造工程フローを説明する。
(a)第一銅導体2及び第二銅導体3により絶縁基材1を挟み込んだ両面積層基板11を準備する(図3−1(a)参照)。
【0016】
(b)両面積層基板11に、ドリルなどの加工装置によりスルーホール4を形成する(図3−1(b)、図4(b)参照)。
【0017】
(c)両面積層基板11の両面の第一、第二銅導体2、3上、及びスルーホール4側面に導通めっき5を設ける(図3−1(c)、図4(c)参照)。
【0018】
(d)側面に導通めっき5を設けたスルーホール4に、樹脂6を充填し、物理研磨を用いて充填した樹脂6と導通めっき5を平坦化する(図3−1(d)、図4(d)参照)。
【0019】
(e)分割時に切断されるエリアの樹脂6aをレーザー加工により除去し、切断されるエリア7を形成する(図3−2(e)、図4(e)参照)。
【0020】
(f)エッチングレジスト8を、両面積層基板11の両面に塗布する(図3-2(f)、図4(f)参照)。
【0021】
(g)分割時に切断されるエリア7にはエッチングレジスト8が残らず、他のエリアにはエッチングレジストが残るように露光用マスク9を設定して露光・現像を行い、エッチングレジスト8を硬化処理する(図3−2(g)参照)。
【0022】
(h)分割時に切断されるエリア7の銅導体及びスルーホール内に形成しためっき層(導通めっき)をエッチングにより除去する(図3−2(h)、図4(h)参照)。
【0023】
(i)エッチングレジストを剥離し、同時にスルーホール内の充填樹脂6を溶解除去する(図3−3(i)、図4(i)参照)。
【0024】
(j)再度エッチングレジスト8を、両面積層基板11の両面に塗布する(図3−3(j)参照)。
【0025】
(k)回路部とする所、及びスルーホール部12にはエッチングレジスト8が残るように露光用マスク9を設定して露光・現像を行い、エッチングレジスト8を硬化処理する。(図3−3(k)参照)。10は露光用マスクの露光しない部分である。
【0026】
(l)スルーホール部12を保護しながらエッチングにより銅導体に回路形成を行う(図3−3(l)参照)。
【0027】
(m)エッチングレジストを剥離し、端面電極が可能なスルーホールを作製する。
【0028】
さらに、(n)既知の方法によりレジスト形成、金めっき等を実施して、又は積層により絶縁層を追加(図3には図示せず)して、プリント配線回路が作製される。
【0029】
上記製造方法により製造される本発明に係るプリント配線板に用いられる各材料を以下に示す。
絶縁基材1には市販のコア材、プリプレグに加え、シート状、フィルム状、または半硬化の液状の樹脂を使用する。その樹脂成分に指定は無く、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素含有樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂等を単体または複数樹脂を混合したものを使用する。
また、各種添加剤や充填剤を調合したり、補強材としてガラス等の無機繊維、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、各種天然繊維等の有機繊維も絶縁基材に含めても良い。
【0030】
その絶縁基材1の厚みに指定は無く、0.030mm〜100mmとすることが可能であるが、スルーホール内の部分エッチングを考慮すると16mm以下が最適である。
【0031】
スルーホール内を保護する樹脂6には、市販の液状樹脂が使用出来る。
その樹脂成分に指定は無く、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素含有樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂等を単体または複数樹脂の混合で使用する事が出来る。
ただし使用するエッチングのためのレジストの現像液への耐薬品性を有し、同時に、使用するレジストの剥離液への溶解性も有する樹脂を使用する。
【0032】
また、樹脂の硬化特性については熱硬化タイプ、UV硬化タイプ及びその他条件での硬化が選択出来るが、いずれの硬化方法でも硬化したのちに、上記耐薬液性及び溶解性を有する事が必要となる。
樹脂の塗布方法に指定は無く、印刷法、ローラーコーティング法等、使用する樹脂に最適な塗布方法を選択すれば良い。
【0033】
スルーホール内の導体めっき厚及び表層導体厚に指定は無く、スルーホールの接続信頼性及び必要な回路幅がエッチング可能な導体厚を選択すれば良い。
【0034】
レーザー加工には炭酸ガスレーザー、UVレーザー、エキシマレーザーが使用出来るが、レーザー光を受ける導体の損傷を防止する為には炭酸ガスレーザーが最適である。
【0035】
分割時に切断されるエリアとしては、基板の切断ラインから30〜50μm程度内側に入った距離を設定するが、切断位置精度とレーザー加工精度によって適切な距離を決めることが可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 絶縁基材
2 第一銅導体
3 第二銅導体
4 スルーホール
5 導通めっき
6 充填樹脂
6a 端面電極形成の分割時に切断されるエリアの充填樹脂
7 分割時に切断されるエリア
8 エッチングレジスト
9 露光用マスク
10 露光用マスクの露光しない部分
11 両面積層基板
12 スルーホール部
21 ランド
30 端面電極となるスルーホール内の導通めっき部
図1
図2
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図4