(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6281880
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】落込み防止装置及びコネクタ
(51)【国際特許分類】
F16B 41/00 20060101AFI20180208BHJP
F16B 43/00 20060101ALI20180208BHJP
F16B 39/24 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
F16B41/00 A
F16B43/00 D
F16B39/24 E
F16B39/24 G
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-525726(P2015-525726)
(86)(22)【出願日】2013年8月8日
(65)【公表番号】特表2015-527541(P2015-527541A)
(43)【公表日】2015年9月17日
(86)【国際出願番号】CN2013081111
(87)【国際公開番号】WO2014023253
(87)【国際公開日】20140213
【審査請求日】2016年7月5日
(31)【優先権主張番号】201220390953.X
(32)【優先日】2012年8月8日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511207729
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100118256
【弁理士】
【氏名又は名称】小野寺 隆
(72)【発明者】
【氏名】チェン シャンジュン
(72)【発明者】
【氏名】リ シュ
【審査官】
熊谷 健治
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭56−082316(JP,U)
【文献】
実開昭48−071249(JP,U)
【文献】
特開2004−036764(JP,A)
【文献】
実開昭60−110991(JP,U)
【文献】
実開昭57−184311(JP,U)
【文献】
実開昭52−125668(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 23/00−43/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ(40)と落込み防止台(60)とを備える落込み防止装置であって、
前記コネクタ(40)は、
前記落込み防止台(60)の横断面に対応し、コネクタ(40)を回転可能に前記落込み防止台(60)に嵌め込むための第1孔(42)と、
ねじ(10)を回転可能にコネクタ(40)に嵌め込むための少なくとも一つの第2孔(44)と、
両端がそれぞれ第1孔(42)と第2孔(44)に接続される少なくとも一つの接続部(46)と、を備え、
前記落込み防止台(60)は、一端が機器(70)に固定されていて、前記コネクタ(40)を機器(70)に固定し、
軸カバー(20)は、前記第2孔(44)を介して前記コネクタ(40)に嵌め込められていて、前記ねじ(10)の外周面に固定され、前記機器(70)に接近する一端の外半径が前記第2孔(44)の半径より大きい落込み防止装置。
【請求項2】
前記落込み防止台(60)が、前記機器(70)と一体成形される請求項1に記載の落込み防止装置。
【請求項3】
前記落込み防止台(60)の前記機器(70)から離れる一端に固定されていて、半径が前記第1孔(42)の半径より大きい環状凸部が設けれる固定部品(50)を更に備える請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記接続部(46)が、円弧状をなす請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1孔(42)が腰状の孔であって、及び/又は、前記第2孔(44)が腰状の孔である請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記軸カバー(20)の前記機器(70)から離れる一端の外半径が前記第2孔(44)の半径より大きい請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記軸カバー(20)の内壁にねじ山が設けられていて、前記軸カバー(20)がねじ山を介して前記ねじ(10)のねじ山のない箇所まで回転して固定される請求項1又は6に記載の装置。
【請求項8】
軸カバー(20)をねじ(10)のねじ山のない箇所にカバーした後、前記ねじ(10)のねじ山を加工することで、前記軸カバー(20)を前記ねじ(10)のねじ山のない箇所に固定する請求項1又は6に記載の装置。
【請求項9】
前記軸カバー(20)が前記第2孔(44)において前記ねじ(10)を覆って前記ねじ(10)の外周面に固定される請求項1又は6に記載の装置。
【請求項10】
落込み防止台(60)の横断面に対応し、コネクタ(40)を機器(70)に固定された前記落込み防止台(60)に回転可能に嵌め込むための第1孔(42)と、
ねじ(10)を回転可能に嵌め込むための少なくとも一つの第2孔(44)と、
両端がそれぞれ前記第1孔(42)と前記第2孔(44)に接続される少なくとも一つの接続部(46)と、
前記第2孔(44)を介して前記コネクタ(40)に嵌め込められていて、前記ねじ(10)の外周面に固定され、前記機器(70)に接近する一端の外半径が前記第2孔(44)の半径より大きい軸カバー(20)と、を備えるコネクタ(40)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、取付け分野に関し、具体的に、落込み防止装置及びコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
ねじは標準規格の部品として異なる部品間の接続を簡単、高速且つ確実に実現できるので、現在、各分野のブロック、機器の締め付けや装着にねじ等の締め具が大量に使用されている。部品の装着順の制限を受けて、多くの部品の装着を高空で行わなければならないので、ねじを使用する際又は装着完了後に落込みを防止しなければならない。それは、ねじが落込んで人を傷つけることを防止し、又は落込んだ後に探しにくく、再び高空作業を行って装着しなければならないからである。
【0003】
ねじの落込み防止方案として、弾性部品をねじ間に覆う方案が開示されている一方、弾性部品を用いてねじと独立した落込み防止部品とを覆って、当該独立した落込み防止部品によって落込み防止機能を実現する方案も開示されている。これらの形態には、ねじを装着し締め付ける際に弾性部品が回転し、弾性部品が直接湾曲してしまい、落込み防止部品を単独にデザインしなければならなく、落込み防止部品と弾性部品との間が固くしまったり又は締めすぎてしまう状況が発生し、最終的に操作が不便又は失効になってしまう問題が存在する。
関連技術における落込み防止方案の操作が不便である問題について、未だに有効な解決案を提示していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本考案の実施例は、関連技術における落込み防止方案の操作が不便である問題に鑑み、少なくとも一つの問題を解決できる落込み防止装置及びコネクタを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本考案の実施例の一方面によると、コネクタ40と落込み防止台60とを備え、前記コネクタ40は、前記落込み防止台60の横断面に対応し、コネクタ40を回転可能に前記落込み防止台60に嵌め込むための第1孔42と、ねじ10を回転可能にコネクタ40中に嵌め込むための少なくとも一つの第2孔44と、両端がそれぞれ第1孔42と第2孔44に接続される少なくとも一つの接続部46と、を備え、前記落込み防止台60は、一端が機器70に固定されていて、前記コネクタ40を機器70に固定する落込み防止装置を提供する。
【0006】
前記落込み防止台60が、前記機器70と一体成形されることが好ましい。
【0007】
前記落込み防止台60の前記機器70から離れる一端に固定されていて、半径が前記第1孔42の半径より大きい環状凸部が設けれる固定部品50を更に備えることが好ましい。
【0008】
前記接続部46が、円弧状をなすことが好ましい。
【0009】
前記第1孔42は、腰状の孔であって、及び/又は、前記第2孔44が腰状の孔であることが好ましい。
【0010】
前記装置が、前記第2孔44を介して前記コネクタ40に嵌め込められていて、前記ねじ10の外周面に固定され、前記機器70に接近する一端の外半径が前記第2孔44の半径より大きい軸カバー20を更に備えることが好ましい。
【0011】
前記軸カバー20の前記機器70から離れる一端の外半径が前記第2孔44の半径より大きい程度に延長できることが好ましい。
【0012】
前記軸カバー20の内壁にねじ山が設けられていて、前記軸カバー20がねじ山を介して前記ねじ10のねじ山のない箇所まで回転して固定されることが好ましい。
【0013】
前記ねじ10のねじ山を加工することで、前記軸カバー20を前記ねじ10のねじ山のない箇所に固定することが好ましい。
【0014】
前記軸カバー20が前記第2孔44にて前記ねじ10を覆って前記ねじ10の外周面に固定され、前記軸カバー20の前記機器70に接近する一端の外半径が前記第2孔44の半径より大きいことが好ましい。
【0015】
本考案の実施例の他の一態様によると、落込み防止台60の横断面に対応し、コネクタ40を機器70に固定された前記落込み防止台60に回転可能に嵌め込むための第1孔42と、ねじ10を回転可能に嵌め込むための少なくとも一つの第2孔44と、両端がそれぞれ前記第1孔42と前記第2孔44に接続される少なくとも一つの接続部46と、を備えるコネクタ40を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本考案の実施例によると、落込み防止装置を用いていて、該装置は、コネクタ40と落込み防止台60を備え、コネクタ40は、落込み防止台60の横断面に対応し、コネクタ40を回転可能に落込み防止台60に嵌め込むための第1孔42と、ねじ10を回転可能にコネクタ40に嵌め込むための少なくとも一つの第2孔44と、両端がそれぞれ第1孔42と第2孔44に接続される少なくとも一つの接続部46と、を備え、落込み防止台60は一端が機器70に固定されていて、コネクタ40を機器70に固定し、これにより、関連技術において落込み防止方案の操作が不便で、使用中にねじが落込んでしまう問題を解決し、使用中のねじの操作が簡単であって安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
ここで説明する図面は本考案を理解させるためのもので、本考案の一部を構成し、本考案における実施例と共に本考案を解釈し、本考案を不当に限定するのではない。
【
図1】
図1は、本考案の実施例に係わる好適なコネクタを示す図である。
【
図2】
図2は、本考案の実施例に係わる好適な落込み防止装置の全体を示す図である。
【
図3】
図3は、本考案の実施例に係わる好適な組合せねじを示す図である。
【
図3a】
図3aは、本考案の実施例に係わる好適な組合せねじを示す
図2である。
【
図4】
図4は、本考案の実施例に係わる好適な軸カバーを示す図である。
【
図5】
図5は、本考案の実施例に係わる好適なコネクタの装着を示す図である。
【
図6】
図6は、本考案の実施例に係わる好適なコネクタの装着を示す
図2である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ実施例を結合して本考案を詳しく説明する。ここで、衝突しない限り、本願の実施例及び実施例中の特徴を互いに組み合わせることができる。
本実施例においてコネクタ40を提供し、
図1は、本考案の実施例に係わる好適なコネクタ40を示す図で、
図2は、本考案の実施例に係わる好適な落込み防止装置の全体を示す図であって、
図1と2に示すように、該コネクタ40は、
落込み防止台60の横断面に対応し、コネクタ40を回転可能に落込み防止台60に嵌め込むための第1孔42と、ここで、当該落込み防止台60は機器70に固定されていて、
ねじ10を回転可能に嵌め込むための少なくとも一つの第2孔44と、
両端がそれぞれ第1孔42と第2孔44に接続される少なくとも一つの接続部46と、を備える。当該コネクタ40が弾性部品であることが好ましい。
【0019】
本実施例によると、上記部品を備えることによって、第1孔42を介して機器70上の落込み防止台60に嵌め込まれ、コネクタ40が機器70に固定され、且つ、コネクタ40上の少なくとも一つの第2孔44を介して、ねじ10がコネクタ40に嵌め込まれることによって、使用中にねじ10がコネクタ40から離脱しにくく、落込み防止機能を実現し、また、コネクタ40が機器70に嵌め込まれて固定されるので、使用中にねじ10がコネクタ40の振動によってコネクタ40につられて回転することがなく、ねじ10の回転及び離脱を防止することができる。関連技術における落込み防止方案の操作が不便で、使用中にねじが落込んでしまう問題を解決し、使用中のねじの操作が簡単であって安全性も高い。
【0020】
図3は、本考案の実施例に係わる好適な組合せねじを示す図で、
図3に示すように、上記ねじ10は組合せねじであってもよく、当該組合せねじは、単独のねじ12と、弾性リング30とを備える。
図3aは、本考案の実施例に係わる好適な組合せねじを示す
図2で、組合せねじが単独のねじ12と、弾性リング30と、平ワッシャ31と、を備える点で
図3と異なっている。
【0021】
好適な実施形態として、
図1と
図2に示すように、上記接続部46が円弧状に形成されることができる。これにより、ねじ10がコネクタ40の平面の垂直方向に沿って移動する場合、接続部46に印加される垂直方向の力を当該接続部46の両端に拡散することで、接続部46が直接に湾曲することを防止し、コネクタ40の使用寿命を向上できる。
上記第1孔42が腰状の孔であって、上記第2孔44も腰状の孔であることが好ましい。
【0022】
好適な実施形態として、上記各第2孔44にそれぞれ一つの軸カバー20を嵌め込むことができる。
図4は、本考案の実施例に係わる好適な軸カバー20を示す図で、
図5は、本考案の実施例に係わる好適なコネクタの装着を示す図で、
図4、5に示すように、軸カバー20は第2孔44を介してコネクタ40に嵌め込まれ、当該軸カバー20の機器70に接近する一端の外半径はねじ孔44の半径より大きく、当該軸カバー20はねじ10に固定されて、ねじ10がコネクタ40から離脱することを防止する。上記構造によって、軸カバー40が第2孔44に嵌め込まれ、且つ軸カバー20の機器70に接近する一端の外半径が第2孔44の半径より大きいので、軸カバー20がコネクタから離脱しにくく、軸カバー20がねじ10に固定されているので、使用中にねじ10がコネクタ40から離脱しにくくなって、落込み防止効果を向上させる。また、軸カバー20が存在するので、コネクタ40とねじ10の表面が離れられて、コネクタ40とねじ10が回転中に互いにつられて回転することがなく、コネクタ40はさまざまな規格のねじ10の落込み防止機能を実現でき、コネクタ40を単独にデザインする必要がなく、コネクタ40の適用範囲を拡大できる。
【0023】
図4と
図5に示すように、軸カバー20が第2孔44を介してコネクタ40に嵌め込まれた場合、軸カバーの機器70から離れる一端の外半径を第2孔44の半径より大きい程度まで延長することが好ましい。これにより、ねじ10が上方へ移動する場合であっても下方へ移動する場合であっても、いずれもコネクタ40から離脱することがなく、落込み防止効果を一層向上できる。
【0024】
軸カバー20のねじ10での固定を実現するため、本実施例において2種の好適な実施形態を提供する。
形態1:軸カバー20の内壁にねじ山を設けることで、軸カバー20をねじ山を介してねじ10のねじ山のない箇所まで回転させて、位置決めの効果を実現することができる。
形態2:軸カバー20の内壁にねじ山を設けなく、例えばねじ10の加工中に先ず、軸カバー20をねじ10のねじ山のない部分に覆ってから、ねじ10にねじ山を加工することで、軸カバー20をねじ10のねじ山のない箇所に固定しても、同じく、位置決めの効果を実現できる。
【0025】
本実施例において落込み防止装置を提供し、
図2に示すように、当該落込み防止装置は、上記コネクタ40と、落込み防止台60と、を備え、コネクタ40は、落込み防止台60の横断面に対応し、コネクタ40を回転可能に落込み防止台60に嵌め込むための第1孔42と、ねじ10を回転可能にコネクタ40に嵌め込むための少なくとも一つの第2孔44と、両端がそれぞれ第1孔42と第2孔44に接続される少なくとも一つの接続部46と、を備え、落込み防止台60は、一端が機器70に固定されていて、コネクタ40を機器70に固定する。
【0026】
本実施例によると、上記部品を備えることによって、第1孔42を介して機器70上の落込み防止台60に嵌め込まれ、コネクタ40を機器70に固定し、且つ、コネクタ40上の少なくとも一つの第2孔44を介して、ねじ10がコネクタ40に嵌め込まれることによって、使用中にねじ10がコネクタ40から離脱しにくく、落込み防止機能を実現し、また、コネクタ40が機器70に嵌め込まれて固定されることで、使用中にねじ10がコネクタ40の振動によってコネクタ40につられて回転することがなく、ねじ10の回転及び離脱を防止できる。関連技術における落込み防止方案の操作が不便で、使用中にねじが落込んでしまう問題を解決し、使用中にねじの操作が簡単で安全性も高い。また、落込み防止台60が存在するので、コネクタ40と機器70との間に一定の空間が形成され、コネクタ40が固くしまったり又は締めすぎてしまう状況が発生することがなく、ねじ10の装着操作を一層簡単化できる。
【0027】
落込み防止台60が、締め付けの方式で機器70に固定されるか、又は機器70と一体成形されることが好ましい。当該方式が実現やすい。
【0028】
実施中に、コネクタ40を落込み防止台60に嵌め込む形態はさまざまで、例えば、コネクタ40が弾性部品であるので、落込み防止台60の機器70から離れる一端の半径を第1孔42の半径よりやや大きく設計し、これにより、利用者が力を加えてコネクタ40を落込み防止台60に嵌め込んだ後、コネクタ40が当該開口から離脱しにくく、コネクタ40を落込み防止台60に嵌め込む効果を実現できるが、当該形態によると、コネクタ40の弾性性能の違いによって嵌め込みの操作が不便である場合もある。本実施例において、他の好適な実施形態も提供し、
図2に示すように、落込み防止台60は柱状に形成され、コネクタ40を落込み防止台60に嵌め込んだ後、固定部品50を当該落込み防止台60の機器70から離れる一端に固定し、固定部品50に環状凸部が設けられていて、当該凸部の半径が第1孔42の半径より大きいので、固定部品50を固定させた後であっても、コネクタ40を落込み防止台60に嵌め込むことができ、且つ、当該嵌め込み形態によると、コネクタ40の弾性性能の違いによってコネクタ40を落込み防止台60に嵌め込みできないことはなく、本方案の適用範囲を拡大できる。ここで、当該固定部品50はねじ、リベット等であることができる。
【0029】
以下、好適な実施例を結合して説明し、以下の好適な実施例は上記実施例及びその好適な実施形態を結合したものである。
実施例1
本好適な実施例によるとねじの落込み防止方案を提供し、例えば、高空で部品を装着する際のねじの落込みを防止し、他の分野での応用にまで拡張できることは言うまでもない。
当該ねじ落込み防止方案によると、軸カバーによる接続によって、コネクタとねじとの配合箇所がねじを締め付ける際に回転することを解決し、コネクタを直接に機器に設けられた落込み防止台に嵌め込むことによって、高空で部品を装着する際にねじが落込んでしまう問題を解決できる。同時に、当該方案によると、装着中の簡単性及び信頼性を向上させる。
【0030】
当該ねじ落込み防止方案は、組合せねじ10(単独のねじ12と弾性リング30を含み)と、軸カバー20と、コネクタ40と、固定部品50と、を備える。ここで、弾性リング30がねじ12に装着されて組合せねじ10を構成し、軸カバー20は組合せねじ10に装着されてコネクタ40の一端に取付けられ、コネクタ40の他端は機器70の落込み防止台60に直接に嵌め込まれていて、固定部品50は機器70上の落込み防止台60に固定され、これにより、組合せねじ10の落込み防止機能を実現できる。軸カバー20により組合せねじ10とコネクタ40を接続する方式によって、組合せねじ10を締め付ける際にコネクタ40が回転してしまうことを防止できる。
【0031】
コネクタ40は弾性部品(例えば、プラスチック部品)であることができ、その一端の第2孔は軸カバー20のフランジの位置をカバーして、軸カバー20のフランジ部を拡張してコネクタ40の離脱を防止する。コネクタ40に複数の軸カバー20の第2孔44を設けることで、異なる数量のねじの落込み防止方案を実現することができる。
【0032】
コネクタ40と軸カバー20第2孔44の孔径及び固定部品50の第1孔42の孔径を需要に応じて拡大する又は腰状の孔に設けることで、コネクタ40を落込み防止台に嵌め込んだ後、組合せねじ10の移動可能な空間を拡大し、順調な装着操作を保証できる。
【0033】
コネクタ40に第2孔同士を接続する部分(即ち、上記接続部46)を円弧状に形成することができ、これにより、固定部品50と組合せねじ10を装着した後、コネクタ40が直接に湾曲してしまうことを有効に防止できる。
【0034】
軸カバー20の組合せねじ10と配合される内壁にねじ山が設けられることができ、ねじ山のサイズは組合せねじ10のねじ山の規格と同じで、取り付ける際に、組合せねじ10のねじ山部分を越えてねじ山のない部分まで回転させて、軸カバーの離脱を防止することができる。軸カバー20の組合せねじ10と配合される内壁にねじ山を設けないこともでき、例えば、組合せねじ10のねじ山を加工する前に、軸カバー20と組合せねじ10とを取り付けてから、組合せねじ10のねじ山を加工することで、軸カバー20の離脱を防止することもできる。
【0035】
固定部品50は、コネクタ40の一端を機器の落込み防止台60に固定し、固定部品50はねじ、リベット等のさまざまなものであることができる。
【0036】
ねじ落込み防止方案によると、装着及び維持が簡単で、構造が簡単で、操作が容易で、生産に便利であって、コストが低く、汎用性が高い改善及び効果を実現できる。
【0037】
実施例2
図2に示すように、軸カバー20はねじ山又は他の形態を介して組合せねじ10との取り付けを実現し、取り付けられた後の軸カバー20の非離脱を保証できる。コネクタ40の他端の第1孔42が機器に設けられた落込み防止台60を覆い、そして、固定部品50が落込み防止台60に固定されてコネクタ40の当該端末からの離脱を防止し、これにより、分解する際の組合せねじ10の離脱防止を実現できる。
【0038】
図3に示すように、ねじ12と弾性リング30により組合せねじ10を形成し、ねじ12に一定区間のねじ山のない部分が設けられていて、弾性リング30がねじ山のない部分に取り付けられる。又は、
図3aに示すように、ねじ12と弾性リング30と平ワッシャ31とにより組合せねじ10を形成し、ねじ12に一定区間のねじ山のない部分が設けられていて、弾性リング30と平ワッシャ31がねじ山のない部分に取り付けられることもできる。
【0039】
図5に示すように、コネクタ40の一端の第2孔44を軸カバー20のフランジの位置を覆ってから、軸カバー20のフランジ部を拡張して、コネクタ40の離脱を防止することができる。一つのコネクタ40に複数の軸カバー20に配合される孔を設けることで、複数のねじ落込み防止需要を満たすことができる。
【0040】
図4に示すように、軸カバー20をフランジ付きの構造に形成することができ、組合せねじ10との配合形式に基づいて、軸カバー20の中央の孔をねじ山付きの構造に形成することができ、ねじ山のない構造に形成することもできる。
【0041】
図1に示すように、コネクタ40の軸カバー20の第2孔44の孔径及び固定部品50の第1孔42の孔径を、需要に応じて拡大するか又は腰状の孔に形成することができ、これにより、落込み防止台60に嵌め込んだ後、組合せねじ10が一層広い移動空間を有することになる。コネクタ40上の第2孔間の部分を円弧状に形成して、組合せねじ10を装着した後にコネクタ40が直接に湾曲することを防止することができる。そして、コネクタ40の材料も他の弾性材料に変更できる。
【0042】
実施例3
図4に示すように、軸カバー20をフランジを有しない構造に形成することもでき、組合せねじ10との配合形式に応じて、軸カバー20の中央の孔をねじ山付きの構造に形成することができれば、ねじ山のない構造に形成することもできる。
【0043】
図3に示すように、ねじ12と弾性リング30によって組合せねじ10を形成し、ねじ12に一定区間のねじ山のない部分が設けられていて、弾性リング30がねじ山のない部分に取り付けられる。又は、
図3aに示すように、ねじ12と弾性リング30と平ワッシャ31とによって組合せねじ10を形成し、ねじ12に一定区間のねじ山のない部分が形成されていて、弾性リング30と平ワッシャ31がねじ山のない部分に取り付けられることもできる。
【0044】
図6は、本考案の実施例に係わる好適なコネクタの装着を示す
図2で、
図6、
図2に示すように、コネクタ40の一端の第2孔44が組合せねじ10のねじ山のない部分を覆っていて、そして、軸カバー20をねじ山又は他の形態で組合せねじ10に取り付けて、軸カバー20の離脱を防止する。そして、コネクタ40の他端の第1孔42が機器に設けられた落込み防止台60を覆って、固定部品50を落込み防止台60に固定してコネクタ40の当該端部からの離脱を防止し、分解する際の組合せねじ10の離脱防止効果を実現できる。
【0045】
以上は、本考案の好適な実施例に過ぎず、本考案を限定するものではない。当業者であれば本考案に様々な修正や変形が可能である。本考案の精神や原則内での如何なる修正、置換、改良などは本考案の保護範囲内に含まれる。