(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
現在、全ての普通のイヤホンには、音楽鑑賞中に歌を切り替えるため、又は会話を目的とした呼び出しに答えるために使用されるボタンが設けられている。通常、ほとんどのボタンは、複数のイヤホンのマイク(MIC)線を短絡することによって、すなわち、ボタンとMICとを並列に接続することによって、複数の回路において実現される。ボタンが押下されている場合、MICの2つの端部に電圧は存在しない。なぜなら、MICは短絡するからである。ボタンが押下されていない場合、MICの2つの端部の回路中に電圧が存在する。故に、携帯電話又はコンピュータなどの端末デバイスの中にイヤホンが挿入される場合、当該端末デバイスは、ボタンが押下されているかどうかをMICの2つの端部の電圧をモニタリングすることによって判断し、それにより、対応する機能を実現する。
【0003】
技術の継続的な発展によって、普通のイヤホンは、4−導体プラグを備えるノイズ低減イヤホンへと徐々に進歩した。4−導体プラグを備えるノイズ低減イヤホンでは、MIC線は電力線(充電線とも称される)としても使用される必要がある。この場合において、ボタンが依然として普通のイヤホンにおける回路に従って実現される場合、並列回路の一端は電源に接続され、他端は接地されているので、ボタンが押下されたとき、電力線は接地に直接短絡し、そのことで回路のバーンアウトをもたらし、大きな潜在的リスクを引き起こす。
【0004】
故に、当該産業において緊急に解決されるべき課題は、4−導体プラグを備えるノイズ低減イヤホンへのボタン
状態をどのように検出し、更に、検出された状態に応じて、対応する機能をどのように実現するかということである。
【発明の概要】
【0005】
本発明の複数の実施形態は、4−導体プラグを備えるノイズ低減イヤホンのボタン状態を検出し、更に、その検出された状態に応じて、対応する機能を実現するための、イヤホンへのボタンアクションを検出するための回路、端末、及びイヤホンを提供する。
【0006】
第1の態様によると、本発明の実施形態はイヤホンへのボタンアクションを検出するための回路を提供する。当該回路は、第1の端部及び第2の端部が設けられた第1の抵抗と、
第1の入力端、第2の入力端、及び出力端が設けられたコンパレータであって、コンパレータの第1の入力端は第1の抵抗の第1の端部に接続され、コンパレータの第2の入力端は第1の抵抗の第2の端部に接続されている、コンパレータと、
第1の抵抗の第1の端部に接続された電源とを含み、
イヤホンは、
第1の端部及び第2の端部を含む第2の抵抗であって、イヤホンが回路に接続されたとき、第2の抵抗の第1の端部は第1の抵抗の第2の端部に接続される、第2の抵抗と、
第1の端部及び第2の端部を含むマイクMICであって、MICの第1の端部は第2の抵抗の第1の端部に接続され、MICの第2の端部は接地されている、MICと、
ボタンであって、当該ボタンの2つの端部はそれぞれMICの第2の端部及び第2の抵抗の第2の端部に接続され、ボタンが押下されたとき、ボタンの2つの端部は電気的に接続される、ボタンとを含む。
【0007】
第1の態様の第1の可能な実施例において、回路は更に、第1のアナログ・デジタル変換器ADC及び第2のADCを含む。第1のADCは第1の抵抗の第1の端部に接続され、第2のADCは第1の抵抗の第2の端部に接続されている。
【0008】
第2の態様によると、本発明の実施形態は、イヤホン
接続口を介してイヤホンに接続可能な端末を提供する。当該端末は、
第1の端部及び第2の端部が設けられた第1の抵抗と、
第1の入力端、第2の入力端、及び出力端が設けられたコンパレータであって、コンパレータの第1の入力端は第1の抵抗の第1の端部に接続され、コンパレータの第2の入力端は第1の抵抗の第2の端部に接続され、第1の入力端と第2の入力端との電圧差が第1の閾値より大きい場合、コンパレータの出力端に制御信号を出力するよう構成される、コンパレータと、
第1の抵抗の第1の端部に接続された電源とを含み、
イヤホンは、
第1の端部及び第2の端部を含む第2の抵抗であって、イヤホンがイヤホン
接続口を介して端末に接続されたとき、第2の抵抗の第1の端部は第1の抵抗の第2の端部に接続される、第2の抵抗と、
第1の端部及び第2の端部を含むマイクMICであって、MICの第1の端部は第2の抵抗の第1の端部に接続され、MICの第2の端部は接地されている、MICと、
ボタンであって、当該ボタンの2つの端部はそれぞれMICの第2の端部及び第2の抵抗の第2の端部に接続され、ボタンが押下されたとき、ボタンの2つの端部は電気的に接続される、ボタンとを含み、
当該端末は更に、
制御信号を受信し、制御信号に対応する機能を実行するよう構成されるプロセッサを含む。
【0009】
第2の態様の第1の可能な実施例において、端末は更に、
第1のアナログ・デジタル変換器ADCであって、第1のADCの入力端は第1の抵抗の第1の端部に接続され、第1のADCの出力端はプロセッサに接続されている、第1のADCと、
第2のADCであって、第2のADCの入力端は第1の抵抗の第2の端部に接続され、第2のADCの出力端はプロセッサに接続されている、第2のADCとを含み、
当該プロセッサは更に、第1のADCの出力値及び第2のADCの出力値を読み出し、第1のADCの出力値を第2のADCの出力値と比較し、第1のADCの出力値と第2のADCの出力値との差が第2の閾値より大きい場合、電源はイヤホンに充電中であると判断するよう構成される。
【0010】
第3の態様によると、本発明の実施形態はイヤホンを提供する。当該イヤホンは、
第1の端部及び第2の端部を含む第2の抵抗であって、イヤホンがイヤホン
接続口を介して端末の中に挿入されたとき、第2の抵抗の第1の端部は第1の抵抗の第2の端部に接続される、第2の抵抗と、
第1の端部及び第2の端部を含むマイクMICであって、MICの第1の端部は第2の抵抗の第1の端部に接続され、MICの第2の端部は接地されている、MICと、
ボタンであって、当該ボタンの2つの端部はそれぞれMICの第2の端部及び第2の抵抗の第2の端部に接続されており、ボタンが押下されたとき、ボタンの2つの端部は電気的に接続される、ボタンとを含み、
当該端末は、
第1の端部及び第2の端部が設けられた第1の抵抗と、
第1の入力端、第2の入力端、及び出力端が設けられたコンパレータであって、コンパレータの第1の入力端は第1の抵抗の第1の端部に接続され、コンパレータの第2の入力端は第1の抵抗の第2の端部に接続され、第1の入力端と第2の入力端との電圧差が閾値より大きい場合、コンパレータの出力端に制御信号を出力するよう構成される、コンパレータと、
第1の抵抗の第1の端部に接続された電源とを含む。
【0011】
本発明の複数の実施形態によって提供される、イヤホンへのボタンアクションを検出するための回路、端末、及びイヤホンによって、端末デバイスは、ボタン検出回路を使用してボタン状態を検出し、対応するアクションを実行する。ボタン検出回路において、ボタンが押下状態であるとき、ボタンと電源との間に抵抗が存在する。故に、電源の直接接地によって引き起こされる回路のバーンアウトは回避され、イヤホンのボタン状態の検出が実現される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の複数の実施形態の複数の目的、技術的解決法、及び利点をより明確にすべく、本発明の複数の実施形態における添付の複数の図面を参照して、本発明の複数の実施形態における複数の技術的解決法を以下に明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される複数の実施形態は、本発明の複数の実施形態のいくつかであり、全てではない。創造的努力なしに本発明の複数の実施形態に基づいて当業者によって得られる他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【0019】
図1は、本発明の実施形態による、イヤホンへのボタンアクションを検出するための回路の等価回路図である。
図1に示されるように、検出回路は、第1の抵抗11、コンパレータ12、電源13、ボタン14、MIC15、及び第2の抵抗16を含む。第1の抵抗11には第1の端部111及び第2の端部112が設けられており、MIC15には第1の端部151及び第2の端部152が設けられており、第2の抵抗16には第1の端部161及び第2の端部162が設けられている。第1の抵抗11の第1の端部111は、電源13に接続されている。第1の抵抗11の第2の端部112は、MIC15の第1の端部151及び第2の抵抗16の第1の端部161に接続されている。コンパレータ12には、第1の入力端121、第2の入力端122、及び出力端123が設けられている。コンパレータ12の第1の入力端121は、第1の抵抗11の第1の端部111に接続されている。コンパレータ12の第2の入力端122は、第1の抵抗11の第2の端部112に接続されている。ボタン14の2つの端部はそれぞれ、MIC15の第2の端部152及び第2の抵抗16の第2の端部162に接続されている。ボタン14が押下されたとき、ボタン14の2つの端部は電気的に接続される。MIC15の第2の端部152は接地されている。
【0020】
図1を参照すると、検出回路はボタン検出回路と等価である。ボタン14が押下状態であるとき、MIC15及び第2の抵抗16は並列に接続される。MICの抵抗値は比較的大きいので、MIC15及び第2の抵抗16が並列に接続された後の並列抵抗値は、第2の抵抗16の抵抗値とほぼ等しい。この場合、コンパレータ12の2つの入力端はそれぞれ第1の抵抗11の2つの端部に接続され、コンパレータ12の2つの入力端の電圧差は、第1の抵抗11の2つの端部の電圧差である。しかし、第1の抵抗11の2つの端部の電圧差は、第1の抵抗11を流れる電流に依存する。第2の抵抗16の抵抗値が小さくなればなるほど、第1の抵抗11を流れる電流はより強くなり、第1の抵抗11の2つの端部の電圧差はより大きくなる。当該電圧差がある値より大きい場合、出力端123は、例えば、中央演算処理装置(Central Processing Unit、CPU)といったプロセッサ(図中には示されていない)に中断信号を出力し、当該プロセッサは対応する機能を実現する。
【0021】
ボタン14が非押下状態のとき、第2の抵抗16は切断されている。第1の抵抗11における電流はMIC15の抵抗値に依存する。MIC15の抵抗値は一定で比較的大きく、第1の抵抗11を流れる電流は弱く、第1の抵抗11の2つの端部の電圧差は小さい。この場合、コンパレータはプロセッサに中断信号を出力しない。
【0022】
図1から分かるように、第1の抵抗11及び第2の抵抗16の保護に起因して、ボタン14が押下状態であるとき、電源13の直接接地によって引き起こされる回路のバーンアウトは回避され得る。
【0023】
図2は、本発明の別の実施形態による、イヤホンへのボタンアクションを検出するための回路の等価回路図である。
図2に示されるように、
図1に示される上述の回路に基づいて、当該実施形態によって提供される検出回路は更に、第1のアナログ・デジタル変換器ADC17及び第2のADC18を含む。第1のADC17は第1の抵抗11の第1の端部111に接続され、第2のADC18は第1の抵抗11の第2の端部112に接続されている。
【0024】
図2を参照すると、検出回路内のコンパレータ12以外の複数の部分は、認識回路と等価である。直列に接続されているボタン14及び第2の抵抗16をMIC15に並列に接続することによって形成される並列回路の一端が、(図中のグレーのパディングで示される)充電回路に接続されている場合、電源13は充電回路に電力を供給するので、第1の抵抗11を流れる電流は強く、第1の
抵抗11の2つの端部に電圧が存在する。この場合、第1の端部111の電圧は、第1のADC17の入力であり、第2の端部112の電圧は、第2のADC18の入力である。第1のADC17と第2のADC18との差が特定の値より大きい場合、このことは回路中に充電回路が存在することを示している。直列に接続されているボタン14及び第2の抵抗16をMIC15に並列に接続することにより形成される並列回路の一端が、(図中のグレーのパディングで示される)充電回路に接続されていない場合、第1の抵抗11を流れる電流は弱い。故に、第1のADC17と第2のADC18との差は非常に小さく、無視されてよい。この場合、それは回路中に充電回路が存在しないことを示している。第1のADC17と第2のADC18との差は、第1のADC17によって取得される2進数列と、第2のADC18によって取得される2進数列との差が10進数に変換された後取得される結果として理解され得る。特定の実現プロセスにおいて、第1のADC17及び第2のADC18の両方はプロセッサに接続されてよく、プロセッサは第1のADC17の数値及び第2のADC18の数値を読み出し、比較する。
【0025】
更に
図1及び
図2を参照すると、可能な実施例において、通常、点線の左側の複数のコンポーネント及び右側の複数のコンポーネントは異なるデバイス内に位置してよい。例えば、点線の左側の複数のコンポーネントは端末デバイス内に配置されてよく、点線の右側の複数のコンポーネントはイヤホン内に配置されてよい。イヤホンが端末デバイスの中に挿入されたとき、上述のボタン検出機能及び充電回路認識機能が実現される。
【0026】
上述の実施形態においては、要件に応じて異なるADCが選択されることに留意すべきである。例えば、12ビットのADC又は他のビット数のADCが、第1のADC17及び第2のADC18として選択されてよい。
【0027】
図3は、本発明の実施形態による、イヤホン
接続口を介してイヤホンに接続可能な端末の概略構造図である。
図3に示されるように、当該実施形態によって提供される端末100は、第1の端部111及び第2の端部112が設けられた第1の抵抗11と、
第1の入力端121、第2の入力端122、及び出力端123が設けられたコンパレータ12であって、コンパレータ12の第1の入力端121は第1の抵抗11の第1の端部111に接続され、コンパレータ12の第2の入力端122は第1の抵抗11の第2の端部112に接続され、第1の入力端121と第2の入力端122との電圧差が閾値より大きい場合、コンパレータ12の出力端123に制御信号を出力するよう構成される、コンパレータ12と、
第1の抵抗11の第1の端部111に接続された電源13とを含み、
イヤホンは、
第1の端部161及び第2の端部162を含む第2の抵抗16であって、イヤホンがイヤホン
接続口を介して端末100に接続されたとき、第2の抵抗16の第1の端部161が第1の抵抗
11の第2の端部
112に接続される、第2の抵抗16と、
第1の端部151及び第2の端部152を含むマイクMIC15であって、MIC15の第1の端部151は、第2の抵抗16の第1の端部161に接続され、MIC15の第2の端部152は接地されている、MIC15と、
ボタン14であって、当該ボタンの2つの端部はそれぞれMIC15の第2の端部152及び第2の抵抗16の第2の端部162に接続され、ボタン14が押下されたとき、ボタン14の2つの端部は電気的に接続される、ボタン14とを含み、
端末100は更に、
制御信号を受信し、制御信号に対応する機能を実行するよう構成されるプロセッサ19を含む。
【0028】
図4は、本発明の別の実施形態による、イヤホン
接続口を介してイヤホンに接続可能な端末の概略構造図である。
図4に示されるように、任意選択で、
図3に示される上述の端末に基づいて、当該実施形態によって提供される端末100は更に、
第1のアナログ・デジタル変換器ADC17であって、第1のADCの入力端171は第1の抵抗11の第1の端部111に接続され、第1のADC17の出力端172はプロセッサ19に接続されている、第1のADC17と、第2のADC18であって、第2のADC18の入力端181は第1の抵抗11の第2の端部112に接続され、第2のADC18の出力端182はプロセッサ19に接続されている、第2のADC18とを含む。イヤホンのタイプを識別するプロセスにおいて、プロセッサ19は更に、第1のADC17の出力値及び第2のADC18の出力値を読み出し、第1のADC17の出力値を第2のADC18の出力値と比較し、第1のADC17の出力値と第2のADC18の出力値との差が第2の閾値より大きい場合、電源はイヤホンに充電中であると判断し、それによりイヤホンのタイプを識別するよう構成される。すなわち、第1のADC17の出力値と第2のADC18の出力値との差が第2の閾値より大きい場合、端末100は、イヤホン内に充電回路が存在し、且つ、イヤホンはノイズ低減イヤホンであると判断し、それとは逆に、第1のADC17の出力値と第2のADC18の出力値との差が第2の閾値より大きくない場合、端末100は、イヤホン内に充電回路は存在せず、且つ、イヤホンは、4−導体プラグを備える普通のイヤホンであると判断する。
【0029】
図3及び
図4の上述の端末の複数の動作原理は、本明細書においては更に説明されない。
図1及び
図2に示される実施形態が参照されてよい。
【0030】
図5は、本発明の実施形態によるイヤホンの概略構造図である。
図5に示されるように、当該実施形態によって提供されるイヤホン200は、
第1の端部161及び第2の端部162を含む第2の抵抗16であって、イヤホン200がイヤホン
接続口を介して端末の中に挿入されたとき、第2の抵抗16の第1の端部161は第1の抵抗11の第2の端部
112に接続される、第2の抵抗16と、
第1の端部151及び第2の端部152を含むマイクMIC15であって、MIC15の第1の端部151は第2の抵抗16の第1の端部161に接続され、MIC15の第2の端部152は接地されている、MIC15と、
ボタン14であって、当該ボタンの2つの端部はそれぞれMIC15の第2の端部152及び第2の抵抗16の第2の端部162に接続されており、ボタン14が押下されたとき、ボタン14の2つの端部は電気的に接続される、ボタン14とを含み、
当該端末は、第1の端部111及び第2の端部112が設けられた第1の抵抗11と、
第1の入力端121、第2の入力端122、及び出力端123が設けられたコンパレータ12であって、コンパレータ12の第1の入力端121は第1の抵抗11の第1の端部111に接続され、コンパレータ12の第2の入力端122は第1の抵抗11の第2の端部112に接続されており、第1の入力端121と第2の入力端122との電圧差が閾値より大きい場合、コンパレータ12の出力端123に制御信号を出力するよう構成される、コンパレータ12と、
第1の抵抗11の第1の端部111に接続された電源13とを含む。
【0031】
図6は、本発明の実施形態による検出方法のフローチャートである。
図1もまた参照されてよい。当該実施形態において、点線の左側の複数のコンポーネントは端末デバイス内に配置され、点線の右側の複数のコンポーネントはイヤホン内に配置される。当該解決法は、MIC線が電力線としても使用されるイヤホンに電力を供給する端末デバイスに適用可能である。具体的には、当該実施形態は以下の複数の段階を含む。
【0032】
101.イヤホンが端末デバイスの中に挿入されている状態である場合、端末デバイスは、第1の入力端と第2の入力端との電圧差を検出し、当該電圧差が、第1の閾値より大きいとき、イヤホンのボタンは押下状態であることを検出し、又はそれとは逆に、当該電圧差が第1の閾値より大きくないとき、イヤホンのボタンは非押下状態であることを検出する。
【0033】
この段階では、端末デバイスは、ボタン検出回路を使用して、第1の抵抗の2つの端部の電圧を検出する。具体的な実現原理は本明細書では更に説明されない。
図1の上述の実施形態が参照されてよい。
【0034】
102.端末デバイスは、ボタン状態に応じて、対応するアクションを実行する。
【0035】
ボタン状態を検出した後、端末デバイスは対応するアクションを実行する。例えば、端末デバイスが歌を再生中である場合にボタンが押下状態であることを検出するとき、端末デバイスは歌切り替えアクションを実行する。別の例では、端末デバイスが歌を再生中である場合に着信呼があるとき、ユーザはボタンを押下し、この場合、端末デバイスはボタンが押下状態であることを検出し、呼を接続する。加えて、早送り及び早戻しなどの機能は、ボタンが押下状態である期間、及び、押下の連続回数に応じて実現されてよい。しかしながら、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0036】
本発明の実施形態によって提供される検出方法において、端末デバイスはボタン検出回路を使用してボタン状態を検出し、対応するアクションを実行する。ボタン検出回路において、ボタンが押下状態であるとき、ボタンと電源との間に抵抗が存在する。故に、電源の直接接地によって引き起こされる回路のバーンアウトは回避され、イヤホンのボタン状態の検出が実現される。
【0037】
更に、
図6に示される当該実施形態では、イヤホンは、例えば、ノイズ低減機能を備えるノイズ低減イヤホンであってよい。端末デバイスは、ノイズ低減イヤホン内でノイズ低減機能を実現するためのモジュールに電力を供給する必要があるので、ノイズ低減イヤホンは、MIC線を電力線としても使用するイヤホンである。この場合、イヤホンのタイプを区別すべく、端末デバイスには更にイヤホン検出回路が提供されてよい。イヤホン検出回路は、第1のアナログ・デジタル変換器ADC及び第2のADCを含む。第1のADCは第1の抵抗の第1の端部に接続され、第2のADCは第1の抵抗の第2の端部に接続されている。イヤホンが端末デバイスの中に挿入されている状態の場合、端末デバイスは、第1のADCと第2のADCとの差が第2の閾値より大きいかどうかを判断し、当該差が第2の閾値より大きいとき、イヤホンのタイプがノイズ低減イヤホンであることを検出し、又はそれとは逆に、当該差が第2の閾値より大きくないとき、イヤホンのタイプがノイズ低減イヤホンではないことを検出する。具体的には、
図2に示される上述の回路が参照されてよく、本明細書では更なる説明は提供されない。
【0038】
任意選択で、
図6に示される上述の実施形態において、電源は5ボルトの電源であり、第1の抵抗の抵抗値は10オームであり、第1の閾値は0.5ボルトであり、第2の抵抗の抵抗値は40オームである。検出回路がボタン検出機能を実行する場合、ボタンが押下状態であるとき、第1の抵抗を流れる電流は約5V/(10+40)Ω=0.1Aであり、第1の抵抗の2つの端部の電圧差は1Vである。すなわち、第1の抵抗の2つの端部の電圧差は第1の閾値の0.1ボルトより大きい。この場合、コンパレータは第1の抵抗の2つの端部の電圧差を検出し、中断信号を生成し、コンパレータの出力端からCPUへ当該中断信号を出力する。それにより、CPUは、ボタンが押下状態であることを検出し、対応するアクションを実行する。しかしながら、ボタンが非押下状態である場合は、MICの抵抗値は比較的大きいので、第1の抵抗の抵抗値は無視されてよい。この場合、第1の抵抗を流れる電流は非常に弱い。故に、第1の抵抗の2つの端部の電圧差もまた非常に小さく、コンパレータは何ら中断信号を出力しない。
【0039】
上述の実施形態において、本発明は第1の閾値が0.1ボルトである例を使用して詳細に説明されたが、本発明はそれに限定されるものではないことに留意すべきである。他の複数の実行可能な実施例では、第1の閾値は他の複数の値であってもよい。例えば、コンパレータの精度に応じて異なる複数の値が第1の閾値として使用されてよい。
【0040】
更に任意選択で、
図6に示される上述の実施形態は、第2の閾値、例えば1ボルト、であってよい。検出回路がイヤホン識別機能を実行するとき、すなわち、4−導体プラグを備える普通のイヤホンをノイズ低減イヤホンと区別することが必要なとき、端末デバイスは、第1のADCと第2のADCとの差を検出してイヤホン識別機能を実現する。具体的には、イヤホンがノイズ低減イヤホンである場合、端末デバイスはノイズ低減イヤホンのノイズ低減機能モジュールに充電するので、第1の抵抗を流れる電流は約15MAである。故に、第1の抵抗の2つの端部の間に電圧差が存在する。第1のADCと第2のADCとの差は約150ミリボルト(MV)である。すなわち、第1のADCと第2のADCとの差は第2の閾値20MVより大きい。この場合、端末デバイスは、イヤホンがノイズ低減イヤホンであることを検出する。そうでなければ、普通のイヤホンが挿入される場合、端末デバイスはイヤホンに充電する必要がない。故に、第1の抵抗を流れる電流は非常に弱く、ほとんど無視されてよい。第1のADCと第2のADCとの差はほぼ0である。この場合、端末デバイスは、イヤホンが4−導体プラグを備える普通のイヤホンであることを検出する。
【0041】
上述の実施形態において、本発明は第2の閾値が20MVである例を使用して詳細に説明されたが、本発明はそれに限定されるものではないことに留意すべきである。他の複数の実行可能な実施例では、第2の閾値は他の複数の値であってもよい。
【0042】
当業者ならば、複数の方法の実施形態の複数の段階の全て又はいくつかが、プログラム命令関連ハードウェアによって実現され得ることを理解するであろう。当該プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に格納され得る。プログラムが動作するとき、方法の複数の実施形態の複数の段階は実行される。上述の記憶媒体は、プログラムコードを格納できる、ROM、RAM、磁気ディスク、又は光ディスクなどの任意の媒体を含む。
【0043】
最後に、上述の複数の実施形態は、単に本発明の複数の技術的解決法を説明することが意図されているのであって、本発明を限定することが意図されているのではないことに留意すべきである。本発明は上述の複数の実施形態を参照して詳細に説明されたが、当業者であれば更に、本発明の複数の実施形態の複数の技術的解決法の範囲から逸脱することなく、上述の複数の実施形態において説明された複数の技術的解決法に対して複数の変更を施し得る、又は、これらのいくつか若しくは全ての技術的特徴に対して複数の等価な置き換えを成し得ることを理解すべきである。
[項目1]
イヤホンへのボタンアクションを検出するための回路であって、上記回路は、
第1の端部及び第2の端部が設けられた第1の抵抗と、
第1の入力端、第2の入力端、及び出力端が設けられたコンパレータであって、上記コンパレータの上記第1の入力端は、上記第1の抵抗の上記第1の端部に接続され、上記コンパレータの上記第2の入力端は、上記第1の抵抗の上記第2の端部に接続されている、コンパレータと、
上記第1の抵抗の上記第1の端部に接続された電源とを備え、
上記イヤホンは、
第1の端部及び第2の端部を備える第2の抵抗であって、上記イヤホンが上記回路に接続されたとき、上記第2の抵抗の上記第1の端部は上記第1の抵抗の上記第2の端部に接続される、第2の抵抗と、
第1の端部及び第2の端部を備えるマイクMICであって、上記MICの上記第1の端部は、上記第2の抵抗の上記第1の端部に接続され、上記MICの上記第2の端部は接地されている、MICと、
ボタンであって、上記ボタンの2つの端部はそれぞれ、上記MICの上記第2の端部及び上記第2の抵抗の上記第2の端部に接続されている、ボタンとを備え、上記ボタンが押下されたとき、上記ボタンの上記2つの端部は電気的に接続される、
回路。
[項目2]
更に第1のアナログ・デジタル変換器ADC及び第2のADCを備え、上記第1のADCは上記第1の抵抗の上記第1の端部に接続され、上記第2のADCは上記第1の抵抗の上記第2の端部に接続されている、
項目1に記載の回路。
[項目3]
イヤホンインターフェースを介してイヤホンに接続可能な端末であって、上記端末は、
第1の端部及び第2の端部が設けられた第1の抵抗と、
第1の入力端、第2の入力端、及び出力端が設けられたコンパレータであって、上記コンパレータの上記第1の入力端は、上記第1の抵抗の上記第1の端部に接続され、上記コンパレータの上記第2の入力端は、上記第1の抵抗の上記第2の端部に接続されており、上記第1の入力端と上記第2の入力端との電圧差が第1の閾値より大きい場合、上記コンパレータの上記出力端に制御信号を出力するよう構成される、コンパレータと、
上記第1の抵抗の上記第1の端部に接続された電源とを備え、
上記イヤホンは、
第1の端部及び第2の端部を備える第2の抵抗であって、上記イヤホンが上記イヤホンインターフェースを介して上記端末に接続されたとき、上記第2の抵抗の上記第1の端部は、上記第1の抵抗の上記第2の端部に接続される、第2の抵抗と、
第1の端部及び第2の端部を備えるマイクMICであって、上記MICの上記第1の端部は、上記第2の抵抗の上記第1の端部に接続され、上記MICの上記第2の端部は接地されている、MICと、
ボタンであって、上記ボタンの2つの端部はそれぞれ、上記MICの上記第2の端部及び上記第2の抵抗の上記第2の端部に接続されており、上記ボタンが押下されたとき、上記ボタンの上記2つの端部は電気的に接続される、ボタンとを備え、
上記端末は、上記制御信号を受信し、上記制御信号に対応する機能を実行するよう構成されるプロセッサを更に備える、
端末。
[項目4]
第1のアナログ・デジタル変換器ADCであって、上記第1のADCの入力端は、上記第1の抵抗の上記第1の端部に接続され、上記第1のADCの上記出力端は、上記プロセッサに接続されている、第1のADCと、
第2のADCであって、上記第2のADCの入力端は、上記第1の抵抗の上記第2の端部に接続され、上記第2のADCの出力端は、上記プロセッサに接続されている、第2のADCとを更に備え、
上記プロセッサは、更に、上記第1のADCの出力値及び上記第2のADCの出力値を読み出し、上記第1のADCの上記出力値を上記第2のADCの上記出力値と比較し、上記第1のADCの上記出力値と上記第2のADCの上記出力値との差が第2の閾値より大きい場合、上記電源は上記イヤホンに充電中であると判断するよう構成される、
項目3に記載の端末。
[項目5]
イヤホンであって、上記イヤホンは、
第1の端部及び第2の端部を備える第2の抵抗であって、上記イヤホンがイヤホンインターフェースを介して端末に挿入されたとき、上記第2の抵抗の上記第1の端部は、第1の抵抗の第2の端部に接続される、第2の抵抗と、
第1の端部及び第2の端部を備えるマイクMICであって、上記MICの上記第1の端部は、上記第2の抵抗の上記第1の端部に接続され、上記MICの上記第2の端部は接地されている、MICと、
ボタンであって、上記ボタンの2つの端部はそれぞれ、上記MICの上記第2の端部及び上記第2の抵抗の上記第2の端部に接続されており、上記ボタンが押下されたとき、上記ボタンの上記2つの端部は電気的に接続される、ボタンとを備え、
上記端末は、
第1の端部及び上記第2の端部が設けられた上記第1の抵抗と、
第1の入力端、第2の入力端、及び出力端が設けられたコンパレータであって、上記コンパレータの上記第1の入力端は、上記第1の抵抗の上記第1の端部に接続され、上記コンパレータの上記第2の入力端は、上記第1の抵抗の上記第2の端部に接続されており、上記第1の入力端と上記第2の入力端との電圧差が閾値より大きい場合、上記コンパレータの上記出力端に制御信号を出力するよう構成される、コンパレータと、
上記第1の抵抗の上記第1の端部に接続された電源とを備える、
イヤホン。