特許第6281920号(P6281920)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6281920表面接着ルール技術の方法およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6281920
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】表面接着ルール技術の方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   B31F 1/07 20060101AFI20180208BHJP
【FI】
   B31F1/07
【請求項の数】19
【全頁数】50
(21)【出願番号】特願2016-134731(P2016-134731)
(22)【出願日】2016年7月7日
(62)【分割の表示】特願2013-510727(P2013-510727)の分割
【原出願日】2011年5月17日
(65)【公開番号】特開2016-199045(P2016-199045A)
(43)【公開日】2016年12月1日
【審査請求日】2016年8月1日
(31)【優先権主張番号】13/108,389
(32)【優先日】2011年5月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/345,180
(32)【優先日】2010年5月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512292452
【氏名又は名称】ハイコン リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HIGHCON LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】イダン,デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ジマール,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ラツマン,アビブ
(72)【発明者】
【氏名】スピルヤギン,コスタンチン
(72)【発明者】
【氏名】ダハン,リオル
【審査官】 西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭47−037527(JP,Y1)
【文献】 実開平06−055732(JP,U)
【文献】 特開2010−005881(JP,A)
【文献】 特表2009−507671(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0136679(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31F 1/00− 7/02
B31B 50/00−70/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に接着している硬化したポリマーのルールを少なくとも1つ含むルールダイの製造方法において、当該方法が;
前記基板の表面上に所定のパターンに従いルールを描画するステップであって、流動性材料に圧力をかけてルール描画器のオリフィスを通すことによって、前記基材に対して前記オリフィスを移動させる間に描画するステップと;
前記基板上で前記ルールを硬化させるステップであって、硬化したポリマーのルールを製作し、当該硬化したポリマーのルールが前記基板の表面に接着しているステップと;を具え、
前記ルール描画器をプログラムしたコントローラで制御しており、当該プログラムしたコントローラが前記ルール描画器を管理して、前記所定のパターンに従って前記圧力をかけることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記硬化したポリマーのルールの硬度が、少なくとも35ショアDであることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法が、さらに前記基材の表面を前処理するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、前記基板がポリマーのフィルムであることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記ポリマーのフィルムが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリプロピレンのうちの少なくとも1つから構成されるフィルムの群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、前記基材が、アルミニウムフィルムおよび鋼フィルムから構成される群から選択されるフィルムを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法が、さらに、前記描画するステップの前に、ドラムの周りに前記基材を巻きつけるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、前記ルール描画器が誘導機構を具えており、前記コントローラが前記誘導装置を管理して、前記所定のパターンに従って前記ルール描画器が前記圧力をかけることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、前記ルール描画器が少なくとも1のカートリッジを具え、当該カートリッジが、前記流動性材料と、前記コントローラにより制御される少なくとも1の圧力アクチュエータとを含んでおり、前記圧力をかけて前記流動性材料を前記少なくとも1のカートリッジから排出するとともに前記オリフィスを通すことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、前記オリフィスを通ったあとで、前記流動性材料の形状が、前記オリフィスの輪郭から±15パーセントの間で、維持されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、硬化した前記流動性材料が、前記基材に直接接着していることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、硬化した前記流動性材料が、前記基材に接着した介在接着剤と接着していることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、前記流動性材料が硬化性の流動性材料であって、前記硬化させるステップが、(a)加熱、(b)紫外線にさらすこと、および(c)可視光にさらすことのうちのいずれか1つによって、前記流動性材料を硬化させることにより達成されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、前記ルールダイが、切断ダイであることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、前記ルールダイが、エンボスダイであることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法において、前記ルールダイが、折り目付けダイであることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法において、前記オリフィスが、前記基材の表面に対してほぼ垂直に配向されていることを特徴とする方法。
【請求項18】
基材に接着している硬化したポリマーのルールを少なくとも1つ含むルールダイの製造方法において、当該方法が:
前記基板の表面上に所定のパターンに従いルールを描画するステップであって、流動性材料に圧力をかけてルール描画器のオリフィスを通すことによって、前記基材に対して前記オリフィスを移動させる間に描画し、前記流動性材料は、前記オリフィスを通ったあとで、前記オリフィスの輪郭から±15パーセントの間で、その形状を維持しているステップと;
前記基板上で前記流動性材料を硬化させるステップであって、硬化したポリマーのルールを製作し、当該硬化したポリマーのルールが前記機材の表面に接着しているステップと;を具え、
前記ルール描画器をプログラムしたコントローラで制御しており、当該プログラムしたコントローラが前記ルール描画器を管理して、前記所定のパターンに従って前記圧力をかけることを特徴とする方法。
【請求項19】
基材に接着している硬化したルールを少なくとも1つ含むルールダイの製造方法において、当該方法が;
前記基材の表面上に所定のパターンに従いルールを形成するステップであって、(a)流動性材料に圧力をかけて、ルール描画器のオリフィスを前記基材に対して移動させている間に前記流動性材料を前記オリフィスに通すことにより、ルールを形成するステップと;
(b)前記基材上で前記流動性材料を硬化させて硬化したルールを製作し、当該硬化したルールが前記基板の表面に接着して付いているステップと;を具え、
前記ルール描画器をプログラムしたコントローラで制御しており、当該プログラムしたコントローラが前記ルール描画器を管理して、前記所定のパターンに従って前記圧力をかけることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、全体的に参照により本明細書に組み込まれる2010年5月17日に出願され、出願番号第61/345,180号が割り当てられた特許に対する米国仮特許出願の先の出願日の利益を主張するイスラエル受理官庁に出願された特許協力条約出願である。
【0002】
本開示は、概して打抜き/折目付け業界に関し、より詳細には、本開示は、前処理されたボール紙/紙を製造し、打抜き/折目付けし、作成するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
世界中の商取引の急速な進化(グローバル化)により、商品を種々の遠隔地に移送し/分配するために、包装に対して著しく需要が高まっている。商品の輸送を、船舶、航空機、トラック等によって行うことができる。商品の輸送を、製造業者、種々の供給業者、個人等によって行うことができる。さらに、種々のパンフレット、ちらし等に対する著しい需要もまた、商取引に関与する。種々のパンフレット/ちらしに対して、たとえば事前折曲げおよび/またはエンボス加工を施すことができる。限定されないが点字等のエンボス加工。
【0004】
今日、マーケティングにおいて包装は主な役割を果たしている。商品が梱包され、たとえば店で提示される包装により、商品が店の潜在的な購入者に魅力的なものになるか否かが決まる可能性がある。したがって、包装の外観は、商品の販売に直接影響を与える可能性がある。パンフレット、ちらし等もまた、製品/サービス等に対する販売/認知度に貢献する可能性がある。
【0005】
以降、本開示の明細書、図面および特許請求の範囲を通して、包装、板紙箱、小包、箱、カートンボックス、段ボール箱、パンフレット、ちらし等という用語を、同義で用いる場合がある。本開示は、包装という用語を、上記群に対する代表的な用語として用いる場合がある。
【0006】
包装を構成するために既知の予備的な要件は、前処理されたボール紙および/または紙系材料を作成するかまたは購入することである。紙系材料は、種々のタイプであり得る。例示的なタイプは、ろう紙、カートリッジ紙、アート紙等であり得る。以降、本開示の明細書、図面および特許請求の範囲を通して、ボール紙、カード用紙、表示板、段ボール、種々の紙系材料の板紙、箱用板紙、カートン、ブランク等という用語を、同義で用いる場合がある。本開示は、ボール紙という用語を、上記群に対する代表的な用語として用いる場合がある。
【0007】
ボール紙の前処理は、以下の行為を含む場合がある。すなわち、ボール紙の正確な折曲げを容易にしかつ可能にするようにボール紙に沿って折曲げ線を生成することと、ボール紙の種々の場所を穿孔することと、ボール紙の種々の場所にエンボス加工をもたらすことと、ボール紙原紙を事前定義された形状に切断することと等である。以降、本開示の明細書、図面および特許請求の範囲、事前に折り曲げられたボール紙および前処理されたボール紙という用語を同義で用いる可能性がある。本開示は、前処理されたボール紙という用語を、上記群に対する代表的な用語として用いる場合がある。
【0008】
前処理されたボール紙を作成するいくつかの一般的な技法は、ダイ(抜型)の間にボール紙を配置する行為を含む。既知のダイは、スチール−ルールダイおよびカウンタダイである。スチール−ルールダイは、種々の異なるタイプのダイを含む可能性がある。例示的なタイプのダイは、切断ダイ、折目付けダイ、エンボスダイ、刻み目付け(scoring)ダイ、種々のタイプのダイの組合せ等であり得る。スチールールールダイ本体は、通常、硬材系材料である。例示的な硬材系材料は、合板、楓材等であり得る。他の例示的な材料は、プラスチック、金属、布地等であり得る。本体材料は、高寸法安定性および高品位を有しており、かつ空隙または他の欠陥がないことが必要である。
【0009】
スチール−ルールダイの本体内部の事前に作製された複数の溝穴内に深くかつ堅固に押し込まれているのは、複数のスチールルールである。事前に作製された溝穴がスチール−ルールダイの製造中にスチールルールを適所に保持する。さらに、事前に作製された溝穴は、多数のボール紙の切断/折目付け/エンボス加工の操作中にスチールルールを支持する。スチールルールは、通常、たとえば焼入れ鋼からなる切起刃である。通常、スチールルールの周囲では、複数の排出(反発)ゴムを配置し接着させる必要がある。排出ゴムがない場合、ボール紙は、スチールルールに付着する傾向がある可能性がある。
【0010】
カウンタダイは、本体を含む。本体は、通常、硬材系材料である。他の例示的な材料は、プラスチック、金属、布地等であり得る。一般に、カウンタダイには、複数のトレンチが形成されている。トレンチの位置および構造は、スチール−ルールダイのスチールルールの位置および構造に正確に適合する必要がある。
【0011】
スチール−ルールダイを製造する既知の一般的な技法は、スチールルールに対してダイの本体(たとえば木材)に溝穴を作成する行為を含む。これは、一般に、たとえばレーザまたは特別な帯のこを用いるステーションによって行われる。次に、専門家が、スチールルールを切り起こし、本体の溝穴内に配置する。配置には、スチールルールを溝穴内に深く叩き込む必要がある。ダイの本体から突出しているスチールルールの高さの調整も、通常同様に必要である。そして、専門家は、スチールルールの周囲に複数の排出ゴムを接着させる必要がある。
【0012】
カウンタダイを製造する既知の一般的な技法は、いくつかの動作を含む。たとえば、カウンタダイの製造中、カウンタダイの本体に、1種または複数種の安価な材料(挿入物)が関連付けられる場合がある。挿入物を、ねじ、釘、再配置可能な接着剤等によって関連付けることができる。挿入物を、たとえばフェノール樹脂、紙、布地から作製することができる。挿入物は、トレンチを含むことができる。挿入物は、それらの溝/トレンチがスチール−ルールダイの対応するスチールルールに位置合せされ/中心合せされるように配置される。挿入物の位置合せ/中心合せは、通常専門家によって行われる。
【0013】
そして、スチール−ルールダイとカウンタダイとの間に、たとえばそれらの間の一枚の紙系材料とともに、切断/折目付け/エンボス加工の試行操作を行うことができる。位置合せ/中心合せが十分でない場合、専門家は、カウンタダイから挿入物を取り外し、再配置する。位置合せ/中心合せが十分である場合、専門家は、カウンタダイの本体の挿入物のトレンチがあった場所に正確にトレンチを形成し、本体から挿入物を取り外すことができる。代替実施形態では、トレンチを備えた挿入物は、カウンタダイの本体に残され、トレンチとして作用することができる。
【発明の概要】
【0014】
一般的なスチール−ルールダイおよびカウンタダイ業界では、ルール材料(たとえば鋼)は、ボール紙の折目付け/切断/エンボス加工を可能にするとともに、切断/折目付け/エンボス加工操作中にスチール−ルールダイに対するカウンタダイの多数のスラミングおよび圧力に対して優れた持続可能性および耐久性を有している。一般的なルール(通常はスチールルール)は、一般的なルールに対する複数の方向におけるおよそ数トンの押圧力(たとえば100トンの押圧)であり得る苛酷な操作時であっても、適所に固定されることを可能にしかつ確実にするために、ダイの本体(通常は硬材系材料)の内部に深く打ち込まれる。一般に、スチールルールは、ダイの本体内に深く(たとえば18mm)挿入される。このため、ダイの本体は、通常、非常に高密度で重量がありかつ厚く、一般的なルールに対する本体内の溝は通常深い。
【0015】
一般的なスチール−ルールダイおよびカウンタダイ業界では、種々のエンティティ間の複雑な作業および協働作業が必要である。エンティティは、たとえば種々の会社であり得る。たとえば、顧客が自身のためにある包装を作製する必要がある場合、一般的な業界では以下のシナリオが通常行われ得る。
【0016】
(a)第1エンティティは、要求された包装の試作品の見本を用意する会社であり得る。
【0017】
(b)この試作品は、顧客に対して承認を受けるために輸送される必要があり、顧客が承認しなかった場合。顧客が満足するまでこのステップを繰り返す必要がある。
【0018】
(c)次に、一般的なスチール−ルールダイおよびカウンタダイに対する注文を行う必要がある。このステップを、異なるエンティティ(第2エンティティ)が行う可能性がある。第2エンティティは、ダイ本体(たとえば木材)、鋼刃および挿入物材料を取得する必要がある。ダイ作製の当業者は、ダイの本体に溝を形成し、スチールルールを切り起こし、スチールルールを適所に打ち込み、排出ゴムを接着させ、挿入物をカウンタダイの本体に取り付け、カウンタダイのトレンチを正確な必要な位置に中心合せし形成する等を行う必要がある。
【0019】
(d)次に、一般的なスチール−ルールダイおよびカウンタダイは、第3エンティティに(トラック、船舶、航空機等により)移送される必要がある。第3エンティティは、受け取った一般的なスチール−ルールダイおよびカウンタダイをプレス/ダイマシンに取り付け、そのマシンをセットアップしかつ微調整し、ボール紙を挿入し、前処理されたボール紙を収集する必要がある。
【0020】
(e)そして、一般的なスチール−ルールダイおよびカウンタダイは、後に使用されるために保管される必要がある。通常、一般的なスチール−ルールダイおよびカウンタダイは非常に大型かつ重量があるため、保管場所は大型の倉庫である。
【0021】
(f)最後に、前処理されたボール紙は、顧客に(トラック、船舶、航空機等により)送り出される必要がある。
【0022】
このように、当業者は、一般的なスチール−ルールダイおよびカウンタダイ業界は、製造に種々の職人、長いリードタイムが必要であり、輸送に大きく頼り、何トンもの木材および/または何トンもの鋼を消費し、巨大な保管場所を必要とし、環境汚染物を生成し、種々の会社間での複雑な協働作業を必要とする等を理解するであろう。
【課題を解決するための手段】
【0023】
一般的な打抜き/折目付け/エンボス加工業界における上述した不都合は、本発明の概念の範囲をいかなるようにも限定するようには意図していない。それらは、単に、既存の状況を例示するために提示されている。
【0024】
特に、本開示は、新規な表面接着ルール技術(surface−adhesive−rule technology)(SART)に対する新規なシステム、装置および方法を提供する。新規な表面接着ルール技術(SART)では、ルールを、ダイの本体の表面に付着させることができる。したがって、本体に溝を形成し、ダイの本体のトレンチ内部にルールを正確に配置しかつ打ち込む必要がない。例示的な実施形態では、表面は平滑であり得るが、代替実施形態では、表面は平滑でなくてもよいことが理解されよう。たとえば、表面に対して、きさげ加工、レーザ燃焼等を施すことができる。表面接着ルール技術(SART)のルールは、種々の異なるタイプのルールを含むことができる。例示的なタイプとしては、切断ルール、折目付けルール、エンボス加工ルール等を挙げることができる。以降、本開示の明細書、図面および特許請求の範囲を通して、切断ルール、折目付けルール、エンボス加工ルール等という用語を同義で使用する場合がある。本開示は、ルールという用語を、上記群に対する代表的な用語として使用する場合がある。
【0025】
新規な表面接着ルール技術(SART)により、1つの機械によって、完全な表面接着ルールダイの製造が、その表面接着ルール(SAR)の作製とともに可能になる。したがって、有利には、SARTを利用することにより、種々の会社間の複雑な作業の必要が軽減される。さらに、表面接着ルール技術(SART)の別の利点は、それが完全に自動であってたとえばコンピュータによって制御され得るということである。したがって、ダイの製造において熟練した職人(専門家)が不要である。さらに、表面接着ルール技術(SART)により、表面接着ルールダイに関するレイアウトおよびすべての情報を、コンピュータまたはCDROM、フラッシュディスク等の他の記憶媒体に格納することができるため、倉庫の空間に対する必要が軽減される。したがって、新規な表面接着ルール技術(SART)により、有利に、低コスト、使用の容易性、環境へのやさしさ、ならびに完全な表面接着ルールダイおよびカウンタダイの製造に対するリードタイムの短縮が可能になる。
【0026】
本開示に記載する実施形態のうちのいくつかを含む例示的な実施形態では、表面接着ルール技術(SART)の表面接着ルール(SAR)を、可撓性材料から作製することができる。可撓性材料は、液体またはゲル状材料であり得る。可撓性材料は、1種または複数種の異なるタイプのポリマーかまたはさらには異なるタイプのポリマーの種々の組合せを含むことができる。使用することができる例示的なポリマーとしては、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等を挙げることができる。さらに、可撓性材料は1種または複数種の添加剤を含むことができる。これらの添加剤としては、限定されないが、シリカ、セラミックス、金属、種々の繊維、種々の充填材等を挙げることができる。
【0027】
例示的な実施形態では、表面接着ルール(SAR)の可撓性材料は、いくつかの層(副層(co−layer))を含むことができる。各層を、種々の材料から作製することができる。各層はまた、異なる形状、断面、幅を有すること、異なるポリマータイプおよび/または添加剤を含むこと等も可能である。各層は、必要な属性が異なることが可能である。たとえば、下方の層は、より優れた接着属性がある必要がある可能性があり、最高層は、より弾性属性がある必要がある可能性がある等である。
【0028】
開示する新規な表面接着ルール(SAR)は、ボール紙の切断/折目付け/エンボス加工操作中の表面接着ルールに対する1つまたは複数の方向における高圧力の押圧力(たとえば1トン〜10トン)の圧力および苛酷な操作に耐えるのに十分に強い、持続可能性、堅固さ、内部結合力、頑強性および/または耐用年数を有することができる。
【0029】
SARの可撓性材料(液体またはゲル状材料)は、追加の属性(属性)を有することができる。例示的な属性としては、表面接着ルールダイの本体(SARD)表面上にSARを描画している間に、必要な表面接着ルール(SAR)の輪郭を保存する可撓性材料の能力を挙げることができる。そこでは、保存必要な表面接着ルール(SAR)の輪郭は、たとえば数秒間から数時間の期間、可撓性材料がSARとして堆積(描画される)際に通過するノズルのオリフィスの輪郭から±数パーセント内(5パーセントから15パーセントの間)である。他の例示的な実施形態、保存必要な表面接着ルール(SAR)の輪郭は、たとえば数分間から数10分間、輪郭の形状から±10パーセント〜30パーセントであり得る。
【0030】
表面接着ルール(SAR)を描画している間に、必要なSARの輪郭を保存する能力を、可撓性材料の属性によって達成することができる。限定されないが、チキソトロピー、擬塑性、硬度、高粘度等の可撓性材料の例示的な属性。必要な表面接着ルール(SAR)の輪郭を保存することができるために必要な属性を、成分の組成によって達成することができる。成分の例示的な組成は、限定されないが、シリカ、充填材等の7パーセント〜50パーセントの添加剤を含むことができる。他の例示的な実施形態では、添加剤の範囲は、10パーセント〜30パーセントであり得る。成分の組成の他の例示的な実施形態は、60パーセント〜85パーセントのポリマーを含むことができる。限定されないが、SPF918、ポリウレタン等の例示的なポリマー。さらに他の実施形態では、上述したものの組合せを用いることができる。
【0031】
他の例示的な属性としては、可撓性、粘性、結合力、脆性、粘着性、直立、拡散能力、必要な厚さ等を挙げることができる。SARDの上にSARを描画することは、以下の動作を含む可能性がある。すなわち、SARを生成し、SARを配置し、SARをSARDの本体の表面に付着させることである。SARの描画を、連続動作で、分割動作で、かつ/または両方の動作の組合せで行うことができる。SARの成分の可撓性材料およびそれらの比が、可撓性材料の種々の属性に影響を与える可能性がある。例示的な成分としては、種々のポリマー、シリカ、セラミックス、充填材、繊維等を挙げることができる。種々の成分の組合せの例示的な比は、UV硬化(すなわち表1および表2参照)に対するものと熱硬化(すなわち表3、表4および表5を参照)に対するものとがあり得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、SARの可撓性材料は、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、金属、それらの組合せ等であり得る。例示的な可撓性材料は、硬度が60ショアA〜99ショアA、好ましくは80ショアA〜99ショアAであるポリウレタン、またはポリプロピレン等を含むことができる。任意選択的に、堆積する(描画される)材料の粘度は、1,000cpsと145,000cpsとの間、好ましくは17,000cpsと80,000cpsとの間等であり得る。
【0033】
さらにいくつかの実施形態では、SARは切断SARであり得る。これらの実施形態によれば、SARの縁を、たとえば切断のために適合された鋭利な縁を形成するためにフライス加工(きさげ加工)することができる。フライス加工を、機械的機器または光学的機器によって行うことができる。これらの実施形態では、SARは、硬度が85ショアA以上または35ショアD以上であり得る。使用することができる例示的な材料は、ガラス繊維、炭素繊維、ケブラー繊維、またはシリカ、金属、カーボンブラック等のような充填材が加えられたポリマーである。
【0034】
例示的な実施形態では、SAR(表面接着ルール)の輪郭/形状は、種々の属性を含むことができる。SAR断面の例示的な属性は、広い基部、非対称の形状、円錐形状、直線形状およびそれらの種々の組合せであり得る。SARの形状および属性を、種々の必要なパラメータに従って確定することができる。これらのパラメータとしては、限定されないが、表面接着ルールダイ(SARD)のレイアウト、種々のSAR間の距離、強烈な力がSARに打ち当る方向、接着要件等を挙げることができる。SART(表面接着ルール技術)により、SARは、必要な場合に非標準サイズを有することができることが可能である。
【0035】
本開示に記載する実施形態のうちのいくつかを含む例示的な実施形態では、表面接着ルールダイ(SARD)の本体を、可撓性フィルムから作製することができる。可撓性フィルムは、1種または複数種のポリマーを含むことができる。使用することができる例示的なポリマーとしては、限定されないが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネートおよび/またはこれらのポリマーまたは他のポリマーの組合せが挙げられる。さらに、可撓性フィルムは、1種または複数種の添加剤を含むことができる。これらの添加剤としては、限定されないが、シリカ、セラミックス、金属、種々の充填材等を挙げることができる。可撓性フィルムの例示的な実施形態は、いくつかの層(副層)を含むことができる。各層を、異なる材料から構成することができる。
【0036】
表面接着ルールダイ(SARD)の本体を、可撓性フィルム以外の材料からなる基板に関連付け、接続し、または接合することができる。限定されないが金属、木材等の材料。さらに、表面接着ルールダイ(SARD)の本体は、平坦形状、円柱形状または他のあらゆる形状であり得る。さらに、SARDの本体は、その形状をたとえば平坦から円柱状に変化させることができ、それによりたとえばドラムに巻き付けることができるように、可撓性であり得る。
【0037】
SARDの本体の可撓性フィルムは、ボール紙の切断/折目付け/エンボス加工操作中に1つまたは複数の方向に約数トンの押圧力(たとえば1トン〜10トン)であり得る圧力および苛酷な操作に耐えるために十分強い、持続可能性、堅固さ、内部結合力、頑強性および/または耐用年数を有することができる。他の例示的な実施形態では、SARDの本体を、可撓性フィルム以外の材料および/またはそれらの組合せから作製することができる。さらに、表面接着ルール技術により、表面接着ルールの周囲に排出(反発)ゴムを必要としない作業が可能になる。有利には、種々の実施形態のこの態様は、時間、金およびゴム材料を節約する。
【0038】
表面接着ルール技術は、新規な可撓性表面接着ルールカウンタダイ(surface−adhesive−rule counter die)を含むことができる。SARCD本体は、可撓性カウンタフィルムを含むことができる。可撓性カウンタフィルムは、1つまたは複数のタイプのポリマーを含むことができる。使用することができる例示的なポリマーとしては、限定されないが、ポリウレタン、EPDM(エチレンポリプロピレンジエンモノマーゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、アクリルゴム、シリコーンゴム、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)等を挙げることができる。さらに、可撓性カウンタフィルムは、1種または複数種の添加剤を含むことができる。これらの添加剤としては、限定されないが、シリカ、セラミックス金属、充填材、さまざまな繊維、スリップ剤、カーボンブラック、タルク等を挙げることができる。可撓性カウンタフィルムの例示的な実施形態は、いくつかの層を含むことができる。各層を、異なる材料から作製することができる。
【0039】
表面接着ルールカウンタダイ(SARCD)の本体を、可撓性カウンタフィルム以外の材料に関連付け、接合し、接続することができる。これらの材料としては、限定されないが、金属、木材、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、スポンジ材料(連続気泡または独立気泡)等を挙げることができる。たとえば、可撓性カウンタフィルムを、スポンジ材料に関連付け、接合し、または接続することができ、スポンジ材料を、その他方の側でPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムベース等に関連付け、接合し、または接続することができる。さらに、表面接着ルールカウンタダイ(SARCD)の本体は、平坦、円柱状または他のあらゆる形状であり得る。さらに、SARCDの本体は、その形状をたとえば平坦から円柱状に変化させることができ、それによりたとえばドラムに巻き付けることができるように、可撓性であり得る。可撓性カウンタフィルムは、圧力および苛酷な操作に耐えるように十分強い持続可能性、堅固さ、内部結合力、頑強性および/または耐用年数を有することができる。表面接着ルールカウンタダイ(SARCD)を、SARCD本体として、かつ/またはドラムもしくは平坦な基部に関連付け、接合され、または接続されるSARCD本体として、提供/販売することができる。非限定的な例として、成形、コーティング、グリッパによる取付等により平坦な基部またはドラム基部に関連付けられるSCARD本体。
【0040】
可撓性カウンタフィルムは追加の属性を有することができる。これらの追加の属性の例としては、限定されないが、可撓性、必要な厚さ、弾力性、必要な硬度、寸法安定性、摩擦係数、持続可能性、内部結合力、頑強性、耐用年数、スポンジ属性、耐摩耗性等を挙げることができる。例示的な表面接着ルールカウンタダイ(SARCD)は、厚さが数mm(非限定的な例として1.1mm〜3.7mm)で、硬度が数10ショア(非限定的な例として20ショア〜70ショア)のポリウレタンからなる可撓性カウンタフィルムから構成される本体を有することができる。
【0041】
可撓性カウンタフィルムの例示的な実施形態を、いくつかの層から構成することができる。可撓性カウンタフィルムの各層を、種々の成分から作製することができ、またはそれら各層は種々の成分を含むことができる。さらに、可撓性カウンタフィルムの各層は、異なる属性を有することができる。非限定的な例として、最低層すなわち底部層を、摩擦係数が高い、粘着性がある、親和性がある、かつ/またはある程度の堅固さを含む属性を有する材料から構成することができる。さらに、可撓性カウンタフィルムの最上層すなわち最上部層を、高弾力性を有する、ある程度の可撓性を有する、かつ/または耐摩耗性がある属性を有する材料から構成することができる。
【0042】
さらに、可撓性カウンタフィルムの中間層を、スポンジ性または圧縮等を提供する属性を有する材料から構成することができる。いくつかの例示的な実施形態では、可撓性カウンタフィルムを、事前に定義された密度の1種または複数種の異なる繊維を含む格子から構成することも可能である。格子の例示的な繊維としては、限定されないが、金属繊維、炭素繊維等を挙げることができる。他の例示的な実施形態では、可撓性カウンタフィルムに切欠きを形成することができる。切欠きを、限定されないがレーザ等の種々の方法で作成することができる。
【0043】
SARCD可撓性カウンタフィルムの成分およびそれらの比は、可撓性フィルムの種々の属性に影響を与える可能性がある。例示的な成分としては、限定されないが、種々のポリマー、シリカ、セラミックス、充填材、繊維等を挙げることができる。
【0044】
表面接着ルール技術(SART)は、可撓性表面接着ルールカウンタダイの本体(SARCD)に新規な表面を提供することができる。例示的な実施形態では、可撓性SARCDの本体の表面はブランク面であり得る。ブランク面を、トレンチまたはパターン/レイアウトのない面として定義することができる。可撓性カウンタフィルムは、それが関与するSAR(表面接着ルール)に適合するようなものであり得る。この特性には、カウンタダイにおけるトレンチの形成に必要な資源および時間に対する必要が軽減するという利点がある。
【0045】
さらに、可撓性表面接着ルールカウンタダイ(SARCD)の本体の表面は、ダイ(SARDおよびSARCD)が互いから分離した(弾力性属性)後にブランク面に戻ることができる。したがって、可撓性SARCDを、種々の表面接着ルールダイ(SARD)に使用することができる。さまざまな実施形態で採用することができるこの特性によってもまた、SARCDに対するコストおよび製造時間が低減する。他の例示的な実施形態では、SARCD材料は、プレスによりパターン/レイアウトを記憶することができ、この属性を、たとえば熱可塑性材料を用いて達成することができる。
【0046】
代替的な例示的実施形態では、可撓性SARCD本体の表面は、1つまたは複数のトレンチを含むことができる。トレンチを、種々の異なる技法を用いて生成することができる。トレンチを生成する例示的な技法は、レーザ、凹状の絞り加工、押出成形、噛みきり(gnawing)、成形、コーティング等を含むことができる。SARCDを、種々の異なる技法を用いて生成することも可能である。SARCDを生成する技法としては、限定されないが、成形、コーティング、プレス/射出成形、それらの組合せ等を挙げることができる。SARCDを生成する種々の技法に関するさらなる情報については、図16図18の説明に関連して後に開示する。
【0047】
表面接着ルール技術(SART)により、使用者は、ボール紙に精密な折目を生成することができる。これは、本出願人により実験的に試験され検証された。SARTを使用することによって達成される折目は、現業界標準を超え、したがって、新しくかつより高度な(精密な)標準をもたらすことができる。さらに、SARTにより、前処理されたボール紙の折目の表面の品質が向上する。これらの改善は、たとえば、層亀裂(ply−crack)の数および重大度を大幅に低減することを含むことができる。したがって、SARTは、現業界能力および標準を超えるレベルで機能する。
【0048】
さらに、SARTにより、作製される包装の新たな形状がより高い美的品質で可能になる。これもまた、本出願人により実験的に試験され検証された。SARTにより、使用者は、ボール紙に対する、新しくかつ異なる形状の折目付け/切断/エンボス加工、および折目付け/切断/エンボス加工の異なる位置合せをもたらすことができる。たとえば、SARTにおり、前処理された折目付けをはるかに精緻化することができ、層亀裂が低減し、ボール紙の引裂けが低減する等が可能になる。
【0049】
SARDの本体の可撓性フィルムおよび/またはSARCDの本体の可撓性カウンタフィルムは、部屋パラメータの変化に対して、かつより広い範囲の部屋パラメータにわたって比較的影響されない可能性がある。たとえば、SARDの本体および/またはSARCDの本体は、限定されないが温度、湿度、光等の部屋パラメータが変化する時、または広範囲のこれらのパラメータにわたって一貫した結果を提供する。
【0050】
本開示の例示的な実施形態では、表面接着ルール(SAR)を、接着により可撓性表面接着ルールダイの本体の表面に接合することができる。例示的な接着技法としては、限定されないが、SARと可撓性SARD本体の表面との間に介在接着材を用いることを挙げることができる。使用される介在接着材としては、限定されないが、DOW社のadcote 811、MORCHEM社の238A+触媒等を挙げることができる。接着の他の例示的な実施形態を、SARおよび可撓性SARDの本体材料の表面の接着属性によって達成することができる。さらに他の例示的な実施形態では、これらの2つの組合せとともに他の技法を実施することができる。接着属性としては、限定されないが、エポキシ、オリゴマー、シリコーンアクリレートオリゴマー、接着促進剤、光開始剤を挙げることができる。
【0051】
本開示の例示的な実施形態は、表面接着ルールダイ(SARD)をその表面接着ルール(SAR)を同時に生成しながら作製する過程の間に、可撓性SARDの本体の表面にSARを接合する方法およびシステムを提供する。表面接着方法およびシステムは、1つまたは複数の接着前処理方法およびシステム、1種または複数種の接着物質、接着物質の1回または複数回の接着拡散/積層、1つまたは複数の硬化技法、1つまたは複数の接着後処理等を含むことができる。
【0052】
利用される表面接着方法およびシステムのタイプを、種々のパラメータに基づいて確定することができる。これらのパラメータとしては、限定されないが、SAR材料、SARDの本体の表面の材料、SAR材料とSARDの本体の表面の材料の組合せ、表面接着ルール技術(SART)の時間要件等を挙げることができる。
【0053】
種々の前処理を、SARを描画する前に行うかまたは適用することができる。描画の前に適用することができる例示的な前処理としては、限定されないが、種々の下塗り剤および下塗り技法、オゾンシャワー、高圧電気コード、電子ビーム、プラズマ、火炎処理等を挙げることができる。例示的な実施形態では、可撓性SARDの本体をUV光で照射することを、たとえば表面接着ルール(SAR)を積層し付着させる前に前処理として行うことができる。
【0054】
例示的な実施形態では、介在接着材を、SARを積層する前に、可撓性SARD本体の表面上に配置し、拡散させ、噴霧し、コーティングし、塗装し、または他の方法で配置することができる。代替実施形態では、介在接着材を、SARの描画中に、可撓性SARDの本体の表面上に配置し、拡散させ、噴霧し、塗装しまたは他の方法で配置することができる。介在接着材を、種々の方法およびシステムで可撓性SARDの本体の表面上に配置し、拡散させ、噴霧し、塗装し、または他の方法で配置することができる。例示的な方法およびシステムは、誘導機構に関連しまたはそれによって制御される付与ヘッドにより介在接着材を拡散させることであり得る。
【0055】
新規な表面接着ルール技術(SART)により、完全な表面接着ルールダイ(SARD)を、その複数の表面接着ルール(SAR)を同時に描画しながら自動的に生成することができる。表面接着ルール技術のシステムおよび方法の例示的な実施形態は、ルール描画器(rule−drawer)を含むことができる。
【0056】
ルール描画器は、可撓性表面接着ルールダイ(SARD)の表面の所望の位置に表面接着ルール(SAR)を自動的に描画するように動作することができる。ルールを描画するプロセスは、以下の動作のうちの1つまたは複数を含むことができる。すなわち、SARを生成し、SARを配置し、SARをSARDの本体の表面上に付着させる。SARの描画を、連続動作で、分割動作で、種々の他の技法とともに両方の動作の組合せで行うことができる。
【0057】
ルール描画器の例示的な実施形態は、1つまたは複数の描画ヘッド、コントローラおよび誘導機構を含むことができる。描画ヘッドは、誘導機構に関連する自動描画ヘッドであり得る。誘導機構は、コントローラの制御下で、たとえば、描画ヘッドの要素を種々の位置までかつ種々の方向に移動させるように動作することができる。誘導機構は、機械的アーム、1つまたは複数のレール等であり得る。コントローラは、たとえば、誘導機構と同様に描画ヘッドを制御することができる。たとえば、コントローラは、誘導機構に対し、描画ヘッドを所望の位置まで移動させ、描画を開始するように描画ヘッドをトリガさせるように動作することができる。
【0058】
コントローラは、コンピュータと一体的であってもよく(ソフトウェア、ファームウェア等。ソフトウェアを、読み/書きハードディスク、CDROM、フラッシュメモリ、ROMまたは他のメモリあるいは記憶装置等のコンピュータ可読媒体において具現化することができる。あるタスクを実行するために、ソフトウェアプログラムを、必要に応じて適切なプロセッサにロードすることができる)、または、コントローラをたとえばコンピュータによって操作してもよい。コンピュータに一体的であるコントローラの非限定的な例として、コンピュータにジョブ記述書をロードすることができる。ジョブ記述書は、表面接着ルール(SAR)のタイプ、ボール紙のタイプおよび厚さ、表面接着ルールダイ(SARD)のレイアウト等を含むことができる。SARDのレイアウトは、たとえば各SARの配置およびそのタイプを含むことができる。SARDのレイアウトに従って、コントローラは、ルール描画器の誘導機構に対して、SARDの本体上にSARを描画するように命令しかつ自動的に制御することができる。コントローラは、表面接着ルール技術(SART)の他のモジュールを制御することができる。したがって、本開示の例示的な実施形態は、自動直接コンピュータ−ダイ(direct−computer−to−die)(DCTD)表面接着ルール技術(SART)をもたらす上述した新規な方法およびシステムを含むことができる。
【0059】
SARTのコンピュータは、格納されたルックアップテーブルをさらに含むことができる。格納されたルックアップテーブルは、種々の情報を含むことができる。例示的な情報としては、限定されないが、必要なボール紙厚さによる表面接着ルールの輪郭に関する情報、必要なボール紙長、ボール紙の摩擦係数(COF)、必要なボール紙に対する可撓性材料の必要な成分に関する情報、必要な機能(切断/折目付け/エンボス加工)に対する可撓性材料の必要な成分に関する情報、SARの輪郭、ノズルタイプ等を挙げることができる。
【0060】
例示的な実施形態では、ルール描画器の1つまたは複数の描画ヘッドは、カートリッジを含むことができる。本明細書は単一の描画ヘッドについて言及する場合があるが、さまざまな実施形態では、2つ以上の描画ヘッドを利用することができることを理解するべきである。描画ヘッドのカートリッジは可撓性材料を含むことができる。描画ヘッドは、1つまたは複数の事前定義されたオリフィス形状を有するノズルをさらに備えることができる。オリフィス形状を、たとえば表面接着ルール(SAR)の必要な輪郭に従って選択することができる。描画ヘッドは、圧力アクチュエータをさらに備えることができる。圧力アクチュエータを用いて、可撓性材料をカートリッジから、かつノズルのオリフィスを介してダイの本体の表面の必要な位置に向かって分配することができ、それにより表面接着ルールおよびダイを生成することができる。
【0061】
さまざまな実施形態で採用される圧力アクチュエータは、種々のタイプであり得る。圧力アクチュエータの例示的なタイプとしては、限定されないが、エアポンプアクチュエータ、スクリューポンプアクチュエータ、ピストンアクチュエータ、電気ポンプアクチュエータ、はめば歯車アクチュエータ、噴射アクチュエータ等を挙げることができる。圧力アクチュエータの例示的な実施形態は、1つまたは複数のタイプのアクチュエータの組合せを含むことができる。たとえばルール描画器の1つまたは複数のモジュールに関連する1つまたは複数の圧力アクチュエータがあり得る。例示的な実施形態では、圧力アクチュエータは、吸引能力または同様の機能を有することができる。
【0062】
描画ヘッドのノズルは、1つまたは複数のオリフィスを有することができる。オリフィスは、表面接着ルールの輪郭/形状を決めることができ、またはオリフィスを、所望の輪郭/形状を得るように選択することができる。オリフィスを、ノズルの底部に、ノズルの側部に、ノズルの縁に、または複数の位置の組合せ等に配置することができる。例示的な実施形態では、ノズルを、描画ヘッドから迅速かつ容易に分解しまたは取り外すことができ、描画ヘッドに異なるノズルを組み込むかまたは取り付けることができる。ノズルおよび/またはオリフィスの内側に、可撓性材料をはじくかまたははね返すように作用するコーティングを施すことができる。有利には、この特性は、オリフィスの部分的かまたは完全な詰まりまたは閉塞を防止するのに役立つことができる。オリフィスの形状および位置を、種々の基準に従って確定することができる。例示的な基準としては、限定されないが、SARのSARDの本体の表面への接着要件、使用される描画終端技法、必要な表面接着ルールの輪郭等を挙げることができる。
【0063】
SARの描画中、たとえばコントローラからのコマンドに従って、ノズルを、SARDの本体の表面から事前に定義された角度および高さに配置することができる。ノズルの角度および高さを、種々の基準に従って確定することができる。例示的な基準としては、限定されないが、オリフィスの位置、SARの可撓性材料、隣接するSARからの距離等を挙げることができる。例示的な実施形態では、角度および高さを、SARの描画中に変更することができる。例示的な実施形態では、可撓性材料を、たとえば角の近くでオリフィスから「吐出する」ように噴射することができる。
【0064】
カートリッジを、種々の技法で実施することができる。カートリッジの例示的な実施形態は、所定の容積容量(たとえば30cc〜800ccの容積)の円柱形状であり得る。代替実施形態では、カートリッジは、たとえばノズルのオリフィスの形状に類似する事前定義された形状であり得る。さらに、例示的な実施形態では、カートリッジを、カートリッジに可撓性材料を事前定義された時点で、連続的にかつ/または必要な場合に装填することができる、より大型の容積の容器に関連付けることができまたはそこから供給することができる。例示的な実施形態では、混合器をカートリッジに関連付けることができる。混合器は、カートリッジ内部の可撓性材料を事前定義された時点で、連続的にかつ/または必要な時に混合することができる。混合器は、たとえばヒータをさらに備えることができる。
【0065】
カートリッジの内側に、可撓性材料をはじくかまたははね返すように作用するコーティングを施すことができる。有利には、この特性により、ノズルに向かう可撓性材料の流れが促進される。例示的な実施形態では、SARの描画時、または種々のSARの生成時等に、1つまたは複数のカートリッジが合わせて機能することができる。多コンパートメントカートリッジの例示的な実施形態は、可撓性材料の1種または複数種の成分を別個に含むことができる。代替実施形態では、各コンパートメントは、たとえば副層の異なる層に対して異なる可撓性材料を含むことができる。
【0066】
代替実施形態では、副層を段階的に生成することができる。いくつかの実施形態では、カートリッジのバンクを利用して種々の成分および可撓性材料を収容することができ、コントローラまたはルール描画器が混合されるべき1種または複数種の成分、または特定の要件に応じてノズルから噴出されるべき種々の材料を選択するように動作することができることを理解するべきである。たとえば、カートリッジは、付与されている材料に対して種々の特性を提供することができるさまざまな添加剤を含むことができる。特定の用途において急速乾燥が必要である場合、添加剤を、こうした特性を提供することができるカートリッジから引き出すことができる。同様に、種々の着色を利用することができ、種々のレベルの粘性等を、カートリッジからの特定の添加剤または物質の体積を制御するコントローラによって、リアルタイムに得ることができる。いくつかの実施形態では、加熱要素を利用して、カートリッジの中身を所望の温度まで加熱することも可能である。
【0067】
カートリッジは、結合器をさらに含むことができる。例示的な実施形態では、結合器は、たとえば種々の成分および/または可撓性材料を結合することができる。結合器は、結合された材料を排出することができる溝穴または開口部を備えることができる。たとえばルール描画器のコントローラは、たとえば各成分の量を制御することができる。これを、カートリッジからの開放弁のサイズ、カートリッジに加えられる圧力の量等を調整することによりカートリッジからの流量を制御する等、種々の方法によって達成することができる。
【0068】
例示的な実施形態では、描画ヘッドは、1つまたは複数の接着剤カートリッジと、接着物質を必要な場所に拡散させる/噴霧することができる接着剤ノズルとを備えることができる。
【0069】
例示的な実施形態では、たとえばルール描画器のコントローラは、SAR描画プロセスの位置および段階に対して、ルール描画器の誘導機構の速度を制御し同期させることに関与することができる。たとえば、表面接着ルールの描画の開始時、誘導機構の速度は、表面接着ルールの描画の中間における速度より低速であり得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、コントローラは、SAR描画プロセスの位置および段階に従って、圧力アクチュエータによって可撓性材料に加えられるべき圧力の大きさを制御しかつ同期させることに関与することができる。たとえば、表面接着ルールの描画の開始時、表面接着ルールの描画の中間において加えられる圧力より低い圧力を加えることができる。
【0071】
例示的な実施形態では、コントローラは、可撓性材料の流動指数に従って、圧力アクチュエータによって加えられる圧力の大きさと、誘導機構の速度をと制御しかつ/または同期させることに関与することができる。流動指数は、たとえば所定圧力で所定の時点でノズルのオリフィスから排出される可撓性材料の量であり得る。流動指数に対し、可撓性材料の種種の属性によって影響を与えることができる。限定されないが、粘度、厚さ、粘着性、粒子のサイズ、これらの属性のいずれかの組合せおよび他の属性等の属性。
【0072】
例示的な実施形態では、誘導機構は、1つまたは複数の軸において複数の方向に移動することができる。たとえば、誘導機構は、X軸、Y軸および/またはZ軸に沿った複数の方向に移動することができる。代替実施形態では、誘導機構は、X軸およびY軸等、2つの軸のみに沿って移動することができる。表面接着ルール技術の例示的な実施形態は、プロセス中にSARDの本体が関連するコンベヤをさらに備えることができる。コンベヤは、たとえば、1つまたは複数の軸に沿って複数の方向にかつ/または円形方向に移動することができる。コントローラは、たとえば、コンベヤの移動の速度および方向を制御することができる。代替実施形態では、表面接着ルール技術は、SARDを配置することができるドラムをさらに備えることができる。コントローラは、たとえばドラムの移動の速度および方向を制御することができる。さらに、描画ヘッドを移動させる移動誘導機構およびSARDを移動させる機構の組合せを採用することができることが理解されよう。たとえば、誘導機構は、コンベアがSARDをY軸上で複数の方向に移動させる間に、描画ヘッドをX軸上で複数の方向に移動させることができる。他の組合せも予期される。
【0073】
本開示の例示的な実施形態は、種々の硬化技法をさらに実施することができる。硬化技法としては、限定されないが、温度処理、光硬化(UV、IR、可視光)、化学硬化等を挙げることができる。いくつかの例示的な実施形態では、可撓性材料は、熱硬化性ポリマーを含むことができ、それを、たとえば加熱によって硬化させることができる。別法としてまたはさらに、可撓性材料は、熱可塑性ポリマーを含むことができ、可撓性材料の硬化を、たとえば材料を冷却させることによって達成することができる。いくつかの可撓性材料は、たとえばUV照射によって硬化を可能にする光開始剤成分を含むことができる。他の例示的な実施形態では、材料を、それ自体で冷却するかまたは硬化させることができる。さらに他の例示的な実施形態では、可撓性材料を、電子ビームによって硬化させることができる。
【0074】
本開示の例示的な実施形態は、硬化エネルギー源から(たとえばカートリッジおよびノズルに)まだ配置されていない可撓性材料を隔離する方法および装置を備えることができる。たとえば硬化時に、硬化エネルギー源とカートリッジ/ノズルとの間に仕切りを配置することができる。
【0075】
いくつかの例示的な実施形態では、ルール描画器は、流れ中断器をさらに備えることができる。流れ中断器は、受動的、能動的または両方の組合せであり得る。流れ中断器を、装置、方法または両方の組合せとして実施することができる。流れ中断器は、表面接着ルールの描画中、必要な時に可撓性材料の排出を停止/休止させることができる。コントローラは、流れ中断器の動作を制御することができる。流れ中断器の例示的な実施形態を、種々のシャッタとして実施することができる。1つまたは複数のシャッタがあり得る。シャッタを、ルール描画器の1つまたは複数のモジュールに関連付けることができる。例示的なシャッタとしては、限定されないが、ナイフ、エアナイフ、プラグ、ストッパ等を挙げることができる。
【0076】
流れ中断器の例示的な実施形態は、たとえば圧力アクチュエータが可撓性材料の排出を停止している間に、ノズルがその中心の周囲で急速に回転する方法を含むことができる。本方法は、必要な終了の瞬間に可撓性材料の破断/切断を加速させる(脆性特性)いくつかの成分を追加することをさらに含むことができる。例示的な成分としては、限定されないが、シリカ、気泡、水滴等を挙げることができる。他の実施形態は、吸引動作を実施することができる。
【0077】
表面接着ルール技術(SART)は、自己維持清掃機構をさらに備えることができる。自己維持清掃機構は、たとえば清掃材料を格納する追加のカートリッジ等、ルール描画器の一部であり得る。他の例示的な実施形態では、自己維持清掃機構は、ルール描画器の外部であり得る。自己維持清掃機構は、事前定義された時点でかつ/または必要な時に動作することができる。
【0078】
表面接着ルール技術(SART)の他の例示的な実施形態を、磁力を用いて実施することができる。ダイを構成する例示的な方法を、磁力によりSARをSARDの本体に接合することによることができる。いくつかの実施形態では、磁性材料の小さい部片を、SARDの本体に堆積させ、磁力によってそれに引き寄せることができる。磁性材料と本体との間に接着剤を追加することができる。堆積した磁性材料の部材の例示的なサイズは、たとえば各辺が約1mmであり得る。材料の部片を、SARの所望のレイアウトを形成するように互いに隣接して堆積させることができる。いくつかの実施形態では、SARD本体は、たとえば所望のレイアウトに対してのみ磁力を含むことができる。材料の部片と本体との間の例示的な剥離強度は、約13gr/mmであり得る。
【0079】
SART(表面接着ルール技術)のさらに他の例示的な実施形態を、低表面張力の材料でSARDの本体の表面をコーティングすることによって実施することができ、SARが形成される位置は、高表面張力の材料でコーティングされる。可撓性材料を、ダイの本体の上に堆積させることができる。SARの位置における高表面張力の材料により、可撓性材料は、低表面張力の領域から高表面張力の領域まで合体することができる。この特性により、所望の位置に表面接着ルールが生成される。任意選択的に、材料を、高表面張力の領域を包囲する領域にのみ堆積させてもよい。いくつかの実施形態では、その後、SARを硬化させかつ/またはダイに付着させることができる。
【0080】
特に定義しない限り、本明細書で用いるすべての技術的用語および/または科学的用語は、本開示が関連する技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有している。用語の定義または意味に矛盾がある場合、本明細書内で提示される定義が根拠となるべきであるように意図されている。さらに、本明細書を通して提示される材料、方法および例は、単に例示的なものであり、必ずしも限定するように意図されてはいない。
【0081】
本明細書において「一実施形態」または「実施形態」と言及する場合、それは、その実施形態に関連して記載されている特定の特徴、構造または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれてことを意味し、「一実施形態」または「実施形態」に対する複数の言及が、必ずしも同じ実施形態またはすべての実施形態を指しているものと理解されるべきではない。
【0082】
本開示の実施形態の方法および/またはシステムの実施態様は、選択されたタスクを手動で、自動で、またはそれらの組合せで実行するかまたは完了することを含むことができる。さらに、本開示の方法および/またはシステムの実施形態の実際の装置および機器によって、いくつかの選択されたタスクを、ハードウェアによって、ソフトウェアによって、あるいはファームウェアによって、またはそれらの組合せによって、オペレーティングシステムの使用があってもなくても実施することができる。ソフトウェアを、読み/書きハードディスク、CDROM、フラッシュメモリ、ROM等のコンピュータ可読媒体で具現化することができる。いくつかのタスクを実行するために、ソフトエアプログラムを、必要に応じて適切なプロセッサにロードするかまたは適切なプロセッサによってアクセスすることができる。
【0083】
本開示のこれらの態様および他の態様は、添付の図面および詳細な説明を鑑みて明らかとなろう。上記要約は、本開示の各あり得る実施形態またはすべての態様を要約するようには意図されておらず、本開示の他の特徴および利点が、添付の図面および添付の特許請求の範囲とともに実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって明らかとなろう。
【0084】
さらに、当業者に対して発明の概念を例示するために、特定の実施形態を詳細に説明しているが、こうした実施形態には、さまざまな変更形態および代替形態が可能である。したがって、図面および書かれている説明は、本発明の概念の範囲をいかなるようにも限定するようには意図されていない。
【0085】
本開示の例示的な実施形態は、図面とともに以下の詳細な説明からより十分に理解されかつ評価されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0086】
図1図1aは、従来技術によるダイの例示的な部分を示す簡易ブロック図である。図1bは、従来技術によるダイの例示的な部分を示す簡易ブロック図である。
図2図2aは、本開示の例示的な教示による、例示的な表面接着ルールダイ(SARD)の関連する要素を含む簡易ブロック図の概略図である。図2bは、本開示の例示的な教示による、例示的な表面接着ルールダイ(SARD)の関連する要素を含む簡易ブロック図の概略図である。
図3図3aは、本開示の例示的な教示による、例示的な表面接着ルール(SAR)の輪郭の関連する要素を含む簡易図の概略図である。図3bは、本開示の例示的な教示による、例示的な表面接着ルール(SAR)の輪郭の関連する要素を含む簡易図の概略図である。図3cは、本開示の例示的な教示による、例示的な表面接着ルール(SAR)の輪郭の関連する要素を含む簡易図の概略図である。図3dは、本開示の例示的な教示による、例示的な表面接着ルール(SAR)の輪郭の関連する要素を含む簡易図の概略図である。図3eは、本開示の例示的な教示による、例示的な表面接着ルール(SAR)の輪郭の関連する要素を含む簡易図の概略図である。図3fは、本開示の例示的な教示による、例示的な表面接着ルール(SAR)の輪郭の関連する要素を含む簡易図の概略図である。
図4図4は、本開示のいくつかの例示的な実施形態による例示的な表面接着ルール技術(SART)システムの関連する要素の概略図を示す。
図5図5は、本開示のいくつかの例示的な実施形態によるダイを製造する別の例示的な表面接着ルール技術(SART)システムの関連する要素を含む概略図を示す。
図6図6は、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的なノズルおよびカートリッジの関連する要素を含む概略図を示す。
図7図7aは、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的なノズルおよびカートリッジの関連する要素を含む簡易図の概略図である。図7bは、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的なノズルおよびカートリッジの関連する要素を含む簡易図の概略図である。
図8図8aは、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的な圧力アクチュエータの関連する要素を含む簡易図の概略図である。図8bは、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的な圧力アクチュエータの関連する要素を含む簡易図の概略図である。図8cは、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的な圧力アクチュエータの関連する要素を含む簡易図の概略図である。図8dは、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的な圧力アクチュエータの関連する要素を含む簡易図の概略図である。図8eは、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的な圧力アクチュエータの関連する要素を含む簡易図の概略図である。図8fは、本開示の例示的な教示による、ルール描画器の例示的な圧力アクチュエータの関連する要素を含む簡易図の概略図である。
図9図9aは、本開示の例示的な教示による、種々の副層生成のうちの1つの概略図である。図9bは、本開示の例示的な教示による、種々の副層生成のうちの1つの概略図である。
図10a図10aは、本開示の例示的な教示による、描画プロセスの例示的な方法の関連する行為を示すフローチャートの概略図である。
図10b図10bは、本開示の例示的な教示による、描画プロセスの例示的な方法の関連する行為を示すフローチャートの概略図である。
図10c図10cは、本開示の例示的な教示による、描画プロセスの例示的な方法の関連する行為を示すフローチャートの概略図である。
図10d図10dは、本開示の例示的な教示による、描画プロセスの例示的な方法の関連する行為を示すフローチャートの概略図である。
図11図11は、本開示のいくつかの例示的な実施形態による別の例示的な表面接着ルール技術(SART)システムの関連する要素を含む簡易図を示す。
図12図12は、本開示のいくつかの例示的な実施形態による材料の部片を堆積させるさらに別の例示的な表面接着ルール技術(SART)システムの関連する要素の概略図を示す。
図13図13は、本開示の例示的な教示による、図12に示すSARTシステムによって製造される例示的なSARダイ(SARD)の関連する要素の概略図を示す。
図14図14aは、本開示のさらに他の実施形態によって製造されるSARダイ(SARD)の概略図である。図14bは、本開示のさらに他の実施形態によって製造されるSARダイ(SARD)の概略図である。図14cは、本開示のさらに他の実施形態によって製造されるSARダイ(SARD)の概略図である。
図15図15は、本開示の例示的な教示による、別の例示的な表面接着ルール技術(SART)システムの関連する要素の概略図を示す。
図16図16aは、本開示の例示的な教示による、SARCDおよび/またはSARD本体を生成する成形システムの例示的な実施形態の一部の関連する要素の概略図を示す。図16bは、本開示の例示的な教示による、SARCDおよび/またはSARD本体を生成する成形システムの例示的な実施形態の一部の関連する要素の概略図を示す。
図17図17aは、本開示の例示的な教示による、SARCDおよび/またはSARD本体を生成するプレスシステムの例示的な実施形態の一部の関連する要素の概略図を示す。図17bは、本開示の例示的な教示による、SARCDおよび/またはSARD本体を生成するプレスシステムの例示的な実施形態の一部の関連する要素の概略図を示す。図17cは、本開示の例示的な教示による、SARCDおよび/またはSARD本体を生成する射出/押出機システムの例示的な実施形態の一部の関連する要素の概略図を示す。
図18図18は、本開示の例示的な教示による、SARCDおよび/またはSARD本体を生成するコーティングシステムの例示的な実施形態の一部の関連する要素の概略図を示す。
図19図19は、本開示の例示的な教示による、SARTコントローラの例示的な実施形態の一部の関連する要素の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0087】
ここで、それぞれの図面を通して同様の数字および/またはラベルが同様の要素を表す図面を参照すると、本開示の例示的な実施形態が記載されている。便宜上、同じ群のいくつかの要素のみを数字でラベル付けしている可能性がある。図面の目的は、例示的な実施形態を説明することであり、製造を目的とするものではない。したがって、図に示す特徴は、単に例示を目的とするものであり、必ずしも比例尺で描かれておらず、便宜上および提示を明確にするためにのみ選択されている。
【0088】
図1aは、例示的な一般的な従来技術によるスチール−ルールダイ100の関連する要素を含むブロック図を示す。スチール−ルールダイ100は、本体110および複数のスチール−ルール、たとえばスチール−ルール112およびスチール−ルール114を備えることができる。スチール−ルール112および114は、切断ルール、折目付けルール、エンボス加工ルール等であり得る。本体110を、たとえば硬材材料から作製することができる。
【0089】
図1bは、線A−Aで取出された図1aの例示的な従来技術によるスチール−ルールダイ100の断面図を示す。スチール−ルール112を、スチール−ルールダイの本体110内部に深く、さらには本体110全体を貫通する箇所まで延在して押し込むことができる。スチール−ルール114を、スチール−ルールダイの本体110の一部の内側に押し込むことができる。
【0090】
図2aは、例示的な表面接着ルールダイ200(SARD)の関連する要素を含むブロック図の簡易部分を概略的に示す。表面接着ルールダイ200(SARD)は、本体210および複数の表面接着ルール(SAR)、たとえばSAR212およびSAR214を備えることができる。表面接着ルール(SAR)212および214を、異なるタイプとすることができる。例示的なSARタイプは、切断SAR、折目付けSAR、エンボス加工SAR等であり得る。以降、本開示の明細書、図面および特許請求の範囲を通して、切断SAR、折目付けSAR、エンボス加工SAR等という用語を同義で用いる場合があり、単独で使用するSARという用語は、これらのタイプのいずれをも指す可能性がある。
【0091】
SAR212およびSAR214を、たとえば可撓性材料から作製することができる。可撓性材料は、ゲルまたは液体状材料であり得る。可撓性材料は、1つまたは複数の異なるタイプのポリマーおよび/またはポリマーの異なる組合せを含むことができる。使用することができる例示的なポリマーとしては、限定されないが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。さらに、可撓性材料は、1種または複数種の添加剤を含むことができる。添加剤としては、限定されないが、シリカ、セラミックス、金属、さまざまな繊維、種々の充填材等を挙げることができる。例示的な実施形態SARは、いくつかの層(副層)を含むことができ、こうした層の各々を、異なる材料から構成することができ、または1つまたは複数の層を異なる材料から構成することができる。
【0092】
例示的なSAR212およびSAR214は、多数のボール紙の切断/折目付け/エンボス加工操作中にSARに対する1つまたは複数の方向における高圧の押圧力の圧力および苛酷な操作に耐えるために十分強い、持続可能性、堅固さ、内部結合力、頑強性および/または耐用年数を有することができる。圧力押圧力は、たとえば約数トンであり得る。たとえば、1トン〜10トンの圧力の押圧力。
【0093】
可撓性材料は同様に追加の属性を有することができる。例示的な属性としては、限定されないが、可撓性、粘着性、拡散能力、必要な厚さ等を挙げることができる。可撓性材料における種々の成分およびこれら成分の比が、種々の属性の存在および/または範囲に影響を与える。例示的な成分としては、限定されないが、種々のポリマー、シリカ、セラミックス、充填材、繊維等を挙げることができる。種々のポリマー、シリカ、セラミックス、充填材における例示的な比を以下の表に示す。
【0094】
いくつかの実施形態では、SARの可撓性材料は、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、金属、それらの組合せ等であり得る。例示的な可撓性材料は、硬度が60ショアA〜99ショアA、好ましくは80ショアA〜99ショアAのポリウレタン、またはポリプロピレン等を含むことができる。任意選択的に、堆積する(描画される)際の材料の粘度は、1,000cpsと145,000cpsとの間、好ましくは17,000cpsと80,000cpsとの間等であり得る。
【0095】
さらにいくつかの実施形態では、SARは切断SARであり得る。これらの実施形態によれば、SARの縁を、たとえば切断に適合された鋭利な縁を形成するためにフライス加工することができる。フライス加工を、機械的機器または光学的機器によって行うことができる。これらの実施形態では、SARは、硬度が85ショアA以上または35ショアD以上であり得る。使用することができる例示的な材料は、ガラス繊維、炭素繊維、ケブラー繊維、またはシリカ、金属、カーボンブラック等のような充填材が加えられたポリマーである。
【0096】
表面接着ルールダイ(SARD)200 210の例示的な本体210を、可撓性フィルムから構成することができ、または本体210は可撓性フィルムを含むことができる。可撓性フィルムは、1つまたは複数のタイプのポリマーを含むことができる。使用することができる例示的なポリマーとしては、限定されないが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネートおよび/またはこれらのポリマーの1つまたは複数とともに他のポリマーおよび非ポリマーの組合せが挙げられる。さらに、可撓性フィルムは、1種または複数種の添加剤を含むことができる。可撓性フィルムに含まれる添加剤としては、限定されないが、シリカ、セラミックス、金属、種々の充填材等を挙げることができる。可撓性フィルムの例示的な実施形態は、1つまたは複数の層を有することができ、各層は、他の層のうちの1つまたは複数とは異なる材料を利用するかまたは含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、可撓性フィルムは市販のものであり得る。
【0097】
表面接着ルールダイ200(SARD)の本体210に使用することができる例示的な可撓性フィルムとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PA(ポリアミド)、ポリプロピレン、ステンレス鋼、アルミニウム(Al)および/またはこれらの材料のうちの1つまたは複数とともに他の材料の組合せを挙げることができる。こうした材料の例示的な供給業者は、HANITA社(イスラエルの会社)、SKC社、ALCAM VAW社等である。表面接着ルールダイ200(SARD)の本体210のいくつかの例示的な実施形態を、2つ以上の可撓性フィルムの組合せから構成することができる。例示的な組合せとしては、限定されないが、25ミクロン厚さのAlに関連付けられた23ミクロン厚さのPET、および/または25ミクロン厚さのAlに関連付けられた25ミクロン厚さのPET、および/または45ミクロン厚さのPAに関連付けられた36ミクロン厚さのPET、および/または15ミクロン厚さのPAと18ミクロン厚さのAlとに関連付けられた23ミクロン厚さのPET等を挙げることができる。
【0098】
SARDの本体210に、可撓性フィルム以外の材料からなる基板を関連付け、付着させ、または他の方法で結合することができる。これらの他の材料としては、限定されないが、金属、木材、プラスチック等を挙げることができる。さらに、SARDの本体210は、平坦、円柱状または他の形状を有することができる。さらに、SARDの本体210は、たとえば、その形状をたとえばドラムの周囲に巻き付けられるように平坦から円柱状に変化させることができるように可撓性であり得る。
【0099】
SARDの本体210は、ボール紙の切断/折目付け/エンボス加工操作中の1つまたは複数の方向においておよそ数トンの押圧力(たとえば1トン〜10トン)であり得る圧力および苛酷な操作に耐えるために十分強い、持続可能性、堅固さ、内部結合力、頑強性および/または耐用年数を有することができる。他の例示的な実施形態では、SARDの本体210を、可撓性フィルム以外の材料および/またはさまざまな材料の組合せから作製することができる。
【0100】
可撓性フィルムは、可撓性、粘着性、拡散可能性、必要な厚さを満足させる等、追加の属性を有することができる。可撓性フィルムにおける種々の成分およびこれら成分の比が、種々の属性の割合または特性に影響を与える可能性がある。例示的な成分としては、限定されないが、種々のポリマー、シリカ、セラミックス、充填材、繊維等を挙げることができる。
【0101】
図2bは、線A−Aで取り出された例示的な表面接着ルールダイ200(sARD)の断面図を示す。例示的なSAR212およびSAR214を、SARDの本体210の表面に接着によって接合することができる。例示的な接着技法は、SAR(212および/または214)とSARDの本体210の表面との間の介在接着材を使用することを含むことができる。介在接着剤としては、限定されないが、DOW社のadcote 811、MORCHEM社の238A+触媒等を挙げることができる。接着の他の例示的な実施形態を、SAR212および214の材料ならびにSARDの本体210で使用される材料の接着属性によって達成することができる。接着属性としては、限定されないが、エポキシ、オリゴマー、シリコーンアクリレートオリゴマー、接着促進剤、光開始剤を挙げることができる。いくつかの実施形態では、接合を、熱硬化、化学硬化、UV硬化等の硬化によって行うことができる。さらに他の実施形態では、2つ以上の技法の組合せを実施することができ、他の技法も予測される。
【0102】
図3aは、例示的な表面接着ルールダイ(SARD)300aの関連する要素を含む簡易図を概略的に示す。SARD300aは、本体310および表面接着ルール(SAR)312を含むことができる。SAR312を、本体310の表面に付着させることができる。図3bは、表面接着ルール(SAR)314の形状が広い基部318および円形状の上縁316を含むことができる、例示的な表面接着ルールダイ(SARD)300bの関連する要素を含む簡易図を概略的に示す。
【0103】
広い基部318は、SARD300bの本体310へのSAR314の接合を促進することができる。広い基部318は、さらに、切断/折目付け/エンボス加工操作中に加えられる可能性がある多数の力に耐えるSAR314の能力を向上させることができる。SAR314の上縁の形状は、SAR314の機能に適合することができる。たとえば、円形状縁316を、ボール紙の表面に折目線をもたらすために用いることができる。
【0104】
図3cは、SARD300cの別の例示的な実施形態を示す。図示するSARD300cは、鋭利な上縁322を含むSAR320を備えることができる。SAR320の上縁の形状は、SAR320の機能に適合することができる。たとえば、鋭利な縁322を、ボール紙の表面に切断線をもたらすために用いることができる。SAR320は、肩状側部324をさらに備えることができる。肩状側部324は、切断/折目付け/エンボス加工操作中に多数の力に耐えるSAR320の能力を向上させる。いくつかの例示的な実施形態では、鋭利な縁を、SARを硬化させた後に縁をさらにフライス加工(きさげ加工)することによって達成することができる。
【0105】
図3dは、例示的なSARD300dの関連する要素を含むさらに別の簡易図を概略的に示す。SARD300dは、副層SARD326を含むことができる。副層SAR326を、たとえば3つの異なるタイプの層から構成することができる。基部330に対する1つのタイプの層、肩状側部328に対する別のタイプの層、ならびにSAR329の本体の残りの部分およびSAR329の上縁に対する第3のタイプの層。
【0106】
例示するSAR326の副層の各々を、異なる材料から作製することができ、または1つまたは複数の副層は、他の層と異なっていてもよい。各副層は、形状、断面、幅が異なり、種々のポリマータイプおよび/または添加剤を含む等が可能である。各副層はまた、必要な属性が異なことも可能である。たとえば、下方の基層330は、より優れた接着属性がある必要がある可能性があり、最高層329はより弾性属性がある必要がある可能性があり、肩状側部はより堅固さ属性328がある必要がある可能性があり、等である。副層化SARの他の例示的な実施形態は、異なる数の副層ならびに異なる形態の形状および属性を有することができる。
【0107】
図3eは、SARD300eのさらに別の例示的な実施形態を示す。図示するSARD300eは、非対称形状のSAR332を含むことができる。SAR332を、たとえば、1つの肩状側部334および非対称基部336から構成することができる。隣接するSARを描画している時に非対称SARを用いることができる。図3fは、SARD300fの例示的な実施形態を示す。SARD300fを、台形状上縁340を有するSAR338から構成することができる。台形状上縁340を、たとえば回転システムにおける切断SARとして使用することができる。他の例示的な実施形態では、2つ以上の異なる輪郭のSAR、および/または図3a〜図3fに示すSAR以外の輪郭タイプの種々の組合せを使用することができる。
【0108】
図4は、回転システム400を利用する例示的な表面接着ルール技術(SART)の一部の関連する要素を含む概略図を示す。表面接着ルール技術(SART)回転システム400を、表面接着ルールダイ(SARD)の本体420の表面上に複数の表面接着ルール(SAR)460〜463を描画するために使用することができる。SAR460〜463は、SARDの本体420の表面から突出することができ、異なる形状およびサイズを有することができる。SAR460〜463は、切断、折目付け、エンボス加工等および/またはこれらの機能のうちの2つ以上の組合せに対して機能しかつ構成され得る。
【0109】
表面接着ルール技術(SART)回転システム400は、SARDの本体420が配置され得るドラム410を含むことができる。SARDの本体420を、限定されないが接着剤、グリッパ、成形、コーティング等を含む種々の技法を用いてドラム410に関連付けるかまたは接合することができる。例示的な実施形態では、SAR460〜463が生成された後、SARDの本体420を、ドラム410から取り除くことができる。他の例示的な実施形態では、SARDの本体420を、たとえば回転システムにおいてボール紙を切断/折目付け/エンボス加工する操作のために用いられるように、ドラム410に残すことができる。いくつかの例示的な実施形態では、SARTの回転システム400は、1つまたは複数のドラムを含むことができる。
【0110】
SARカウンタダイ(SARCD)を製造するために、同様のSARTの回転システム400を使用することができる。SARカウンタダイ(SARCD)を、SARDの本体420に関して本明細書において別の場所で説明するのと同様にドラム410に関連付けることができる。例示的な実施形態では、SARTの回転システム400は、SARカウンタダイ(SARCD)として作用するように1つの可撓性フィルム層を製造することができる。代替実施形態では、SARTの回転システム400は、SARCDとして作用するように複数の異なる可撓性フィルム層を製造することができる。さらに別の例示的な実施形態では、SARTの回転システム400は、SARカウンタダイの本体の表面の一部のみを製造することができ、等が可能である。SARカウンタダイ(SARCD)を製造する他の例示的な実施形態を、たとえば図16図17および図18の説明に関連して開示する。
【0111】
例示的なSARTの回転システム400は、種々の器具を用いてSARCDの本体の表面および/またはSARDの本体420の表面を粗化することができる。これらの器具としては、限定されないがスクレーパ、レーザ等を挙げることができる。さらに、SARTの回転システム400は、たとえばレーザまたは機械的器具を用いて所望のレイアウトのトレンチを刻むことができる。代替的な例示的な実施形態では、SARCD本体の表面は、ダイの本体の表面全体を覆わなくてもよい。たとえば、それは単に2つの隆起した領域であり得る。2つの隆起した領域を、絞り加工し、成形し、コーティング等することができる。
【0112】
本開示の例示的な実施形態では、SARCDの本体および/またはSARDの本体420を、可撓性フィルムから作製することができる。可撓性フィルムは、1つまたは複数のタイプのポリマーを含むことができる。使用することができる例示的なポリマーとしては、限定されないが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、およびこれらまたは他のポリマーまたはポリマー状物質の組合せが挙げられる。さらに、可撓性フィルムは、1種または複数種の添加剤を含むことができる。これらの添加剤としては、限定されないが、シリカ、セラミックス、金属、種々の充填材等を挙げることができる。可撓性フィルムの例示的な実施形態は、いくつかの層を含むことができる。各層は、種々の材料を含むことができる。
【0113】
SARCDの本体の可撓性フィルムは、ボール紙の切断/折目付け/エンボス加工操作中に1つまたは複数の方向において約数トンの押圧力であり得る圧力および苛酷な操作に耐えるために十分強い、持続可能性、堅固さ、内部結合力、頑強性および耐用年数を有することができる。SARCDの本体を、他の材料からなる基板に関連付けることができる。これらの材料としては、限定されないが、金属、木材、プラスチック等を挙げることができる。
【0114】
SARDの本体420上のSAR460〜463は、硬化後でさえも屈曲するように十分可撓性であり得るが、依然として、切断、折目付けおよび/またはエンボス加工の目的を提供するために十分剛性であり得る。
【0115】
SARTの回転システム400は、1つまたは複数のルール描画器をさらに含むことができる。ルール描画器の例示的な実施形態は、描画ヘッド435、コントローラ470および1つまたは複数のレール430を含むことができる。描画ヘッド435は、少なくとも1つのノズル440、ノズル440に流体的に関連付けられる少なくとも1つのカートリッジ445を含むことができる。ノズル440を、レール430に関連付けることができる。例示的な実施形態では、ノズル440はレール430の上を摺動することができる。例示的な実施形態では、カートリッジ445は、レール430に同様に関連付けられる。他の例示的な実施形態では、カートリッジ445は、レール430から独立していてもよい。カートリッジ445は、ノズル440によって排出される可撓性材料を含むことができ、それによって、たとえばSAR460〜463を描画することができる。
【0116】
例示的な実施形態では、カートリッジ445およびノズル440を、カートリッジ445および/またはノズル440をレール430上で矢印450によって示す方向において前後に移動させるモータに関連付け、またはモータによって制御することができる。さらに、ノズル440を、矢印452によって示す方向に回転するように適合させることができる。任意選択的に、ノズル440はまた、矢印454によって示す方向に上下に移動することも可能である。いくつかの実施形態では、描画ヘッド435を単一ユニットとして使用することができるが、他の実施形態では、ノズル440および/またはカートリッジ445を互いに独立して移動させることができることを留意するべきである。
【0117】
ドラム410を、矢印455によって示す左回り方向に回転するように適合させることができる。任意選択的に、ドラム410は、矢印455によって示す方向とは反対の方向(すなわち右回り)に回転することができ、さらにいくつかの例示的な実施形態では、ドラム410は、両方向に回転することができる。さらに、ドラム410を、レールに関連して横方向に移動するように構成することも可能である。コントローラ470は、種々のモジュールまたは要素の移動および動作とともにSART回転システム400の動作を制御し協働させるように動作することができる。たとえば、コントローラ470は、ドラム410の回転、ノズル440およびカートリッジ445の移動等を制御するように動作することができる。コントローラ470はまた、ノズル440およびカートリッジ445に対して、所望のレイアウトのSAR460〜463を描画するために、SARダイの本体420上に可撓性材料を堆積させるように命令し制御することも可能である。
【0118】
ノズル440は、種々の方向に移動している間に可撓性材料を排出することができる。例示的な方向としては、限定されないが、レール430上に矢印450、452および/または454によって示す方向を挙げることができるが、ドラム410は、他の方向と同様に方向455および/または455とは反対の方向に移動することができる。たとえば、SAR461を排出する、したがって描画するために、ドラム410は方向455(またはこの方向の反対の方向)に移動することができ、一方で、ノズル440は適所にあり続けることができる。周方向の線SAR461を完成することができた後、ノズル440を、方向450に移動させてSAR462を描画することができ、一方で、ドラム410は静止したままであり得る。同様に、矢印450の方向にドラム410を移動させることによってSAR462を描画することができ、一方で、ノズル440は静止したままである。さらに、ドラム410を、矢印450の経路に沿って一方向に移動させ、ノズル440を反対方向に移動させることにより、SAR462を描画することができる。
【0119】
例示的な実施形態では、SAR460〜463を、ノズル440によって可撓性材料の1回の連続した堆積で描画することができる。別法として、SAR460〜463を、複数の層を堆積させることによって描画することができ、各層は、異なる可撓性材料を含むことができる。
【0120】
単一のSARD420またはSARCDの製造中、ドラム410は、その軸上を数回回転することができ、一方で、ノズル440はレール430上を1回移動することができる。他の実施形態では、ドラム410はその軸の周囲を1回回転することができ、一方、ノズル440は異なる方向に複数回移動する。任意選択的に、斜めのかつ/または湾曲したSARを描画するように、ドラム410が回転するのと同時に、ノズル440をレール430に沿って移動させることができる。ノズル440の回転および/または移動の速度および/または方向は、排出される可撓性材料のタイプおよび形態、描画されているSAR460〜463の部分、レイアウト等によって決まる可能性がある。ノズル440の回転および移動の速度および/または方向を、たとえばコントローラ470によって制御することができる。
【0121】
ノズル440によって堆積させる可撓性材料は、1つまたは複数の異なるタイプのポリマー、または2つ以上のポリマーまたは同様の特性を有する材料の種々の組合せを含むことができる。使用することができる例示的なポリマーは、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等である。さらに、可撓性材料は、1種または複数種の添加剤を含むことができる。添加剤としては、限定されないが、シリカ、セラミックス、金属、さまざまな繊維、種々の充填材等を挙げることができる。
【0122】
例示的な実施形態では、SARの可撓性材料はいくつかの層(副層)を含むことができる。各層を、異なる材料から作製することができ、かつ/または各層は、異なる形状、断面、幅を有し、異なるポリマータイプおよび/または添加剤を含む、等が可能である。各層はまた、異なる必要な属性の組を有することも可能である。SARの層に関するさらなる情報については、本明細書において、図3dおよび図9aおよび図9bの説明に関連して提示する。
【0123】
ノズル440によって排出される可撓性材料を、描画が行われた後にかつ/または行われている間に硬化させることができる。硬化を、硬化器480によって達成することができる。硬化器480は、描画された可撓性材料が硬化しかつ/または付着することができるようにするエネルギーを照射することができる。照射エネルギーとしては、限定されないが、紫外線(UV)光、可視光、熱等を挙げることができる。別法として、冷風を描画された可撓性材料に向けて、材料を冷却し、それにより硬化させることができる。
【0124】
硬化器480によって照射されるエネルギーのタイプは、概して、可撓性材料のタイプおよびその材料の硬化特性によって決まる。たとえば、可撓性材料が熱硬化性材料である場合、硬化器480によって熱を加えることができる。可撓性材料が熱可塑性材料である場合、硬化器480は、材料を硬化させるために冷却することができる。さらに可撓性材料が光開始剤成分からなる場合、硬化器480は、可撓性材料を硬化させるためにUV発光を照射することができる。任意選択的に、1種または複数種の材料が利用される場合、1つまたは複数のタイプの硬化器480を使用することができる。
【0125】
硬化器480をノズル440に隣接して配置することができ、それにより、描画された直後の可撓性材料を硬化させることができる。他の例示的な実施形態では、硬化器480を、ノズル440から間隔を空けて配置することができる。いくつかの実施形態では、硬化器480がSARTの回転システム400に設けられない場合もあり、SAR460〜463を、別のシステムによって硬化させてもよい。さらに他の例示的な実施形態では、硬化器480を使用しない場合もある。
【0126】
いくかの例示的な実施形態では、硬化器480を、前処理に使用することができる。前処理としては、限定されないが、オゾンシャワー、下塗り剤コーティング、表面粗化等を挙げることができる。硬化器480が前処理に使用される実施形態では、硬化器480は、種々のモジュール(図面には示さず)を含むことができる。例示的なモジュールとしては、限定されないが、レーザビーム、UVフラッシュ光、下塗り物質を含むカートリッジ、接着物質を含むカートリッジ等が挙げられる。硬化器480およびそのモジュールを、たとえばコントローラ470によって制御することができる。
【0127】
図5は、表面接着ルール技術(SART)のフラットシステム500の関連する要素を含む例示的な部分を示す。SARTのフラットシステム500を、平坦な基板510の上に配置することができるSARDの本体520の表面に例示的なSAR560を描画するために使用することができる。SARTのフラットシステム500は、1つまたは複数のルール描画器を含むことができる。ルール描画器の例示的な実施形態は、描画ヘッド535、コントローラ570および1つまたは複数のレール530を含むことができる。描画ヘッド535は、少なくとも1つのノズル540と、ノズル540に関連付けられるかまたは流体結合される少なくとも1つのカートリッジ545とを含むことができる。
【0128】
SAR560を、少なくとも1つのカートリッジ545に関連する少なくとも1つのノズル540によって描画することができる。ノズル540は、ノズル540を、たとえば矢印550の方向にレール530を沿って横断させるモータに、さらに関連付けることができる。任意選択的に、ノズル540を、矢印552および/または554によって示す方向に回転するように適合させることも可能である。レール530を、レール530に対して実質的に垂直な2つのレール535の間に位置付けることができ、レール530は、たとえば矢印555の方向に移動するように適合されている。
【0129】
制御部570を、SARTのフラットシステム500の移動を制御しかつSARTのフラットシステム500の種々のモジュールを協働させるように適合させることができる。たとえば、コントローラ570は、ノズル540、レール530、カートリッジ545等のうちの1つまたは複数を制御することができる。いくつかの例示的な実施形態では、SARTのフラットシステム500は、図4の説明に関連して示し記載した硬化器480と同様の、SAR560を硬化させかつ/またはSARD520の本体の表面に付着させる硬化器580をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、平坦な基板510を、矢印555によって示す方向に移動するように適合させることができる。さまざまな実施形態においてさまざまな他の構成を使用することができ、それら構成によって、ノズル540およびSARDの本体520がSARDの本体520の必要な領域を覆い、かつSARを確定的に描画するために、十分互いに対して移動することができる限り、その構成が予期されることが理解されよう。いくつかの実施形態では、SARの堆積後に、SARDの本体520を円柱状ドラムの周囲で屈曲させることができる。SARTのフラットシステム500およびSARTの回転システム400は、それらの機能が同様であり得る。
【0130】
図6は、描画ヘッド600の例示的な実施形態の関連する要素を示す。描画ヘッド600を、可撓性材料を堆積させるノズル640から構成することができる。ノズル640を、カートリッジ645に関連付けるかまたは流体結合することができる。カートリッジ645は可撓性材料を含み、カートリッジ645を、可撓性材料を射出することにより堆積させるか、またはノズル640を介して可撓性材料によって所望のSARを描画させる圧力アクチュエータ(図面には示さず)に関連付けることができる。いくつかの実施形態では、ノズル640およびそのオリフィスはさまざまな形状を有することができる。異なる形状およびオリフィスに関するさらなる情報については、図7aおよび図7bの説明に関連して開示する。
【0131】
図7aは、例示的なノズル700aの関連する要素の概略図である。ノズル700aの例示的な実施形態は、SARDの本体740に対して実質的に垂直であり得る第1チューブ742を含むことができる。第2チューブ744を、第1チューブ742に対して実質的に垂直にかつSARDの本体740に対して平行に向けることができる。チューブ744はその端部にオリフィス746を有することができ、そこから、SARDの本体740に向かって可撓性材料を排出することができる。オリフィス746は、種々の断面形状を有することができる。オリフィスの断面形状を、たとえば必要なSARの輪郭に従って確定することができる。オリフィス746の例示的な断面形状は、たとえば図3a〜図3fに示すSARの輪郭と一致することができる。
【0132】
図7bは、別の例示的なノズル700bの関連する要素の概略図である。ノズル700bの例示的な実施形態は、SARDの本体750に対して実質的に垂直に向けられるチューブ752を含むことができる。チューブ752はオリフィス756を含むことができ、そこから可撓性材料を、SARDの本体750に向かって排出することができる。オリフィス756は、図7aのオリフィス746に関連して説明したようにさまざまな形状を有することができる。任意選択的に、チューブ752をその遠位端758において閉鎖してもよく、材料を、SARDの本体750に対して実質的に平行に開口部756を介して放出することができる。別法として、遠位端758は開放していてもよく、可撓性材料を、遠位端758を介して756等を介するのと同様に実質的に垂直に排出することができる、等があり得る。そこでは、実質的に垂直であるのは、たとえば90度±30度の範囲であり得る。
【0133】
本開示の実施形態によって他のノズルを使用することができる。たとえば、以下のURL、www<dot>nordson<dot>comで見ることができるNordson Corporationによって製造されるノズルを利用することができる。使用されるノズルのタイプは、SARD上に排出されている材料、SARの必要な形状等に従って異なり得る。いくつかの例示的な実施形態では、ノズルのオリフィスを、SARDの本体750の表面に対してノズルの動きの相対的な方向に対して反対の方向に向けることができる。例示的な実施形態では、ノズルのオリフィスは、SARDの本体750の表面に対して平行であり得る。代替実施形態では、ノズルは、SARD750の表面に対して事前定義された角度であり得る。例示的な角度は45度〜135度の範囲であり得る。
【0134】
図8aは、例示的な圧力アクチュエータ800aの関連する要素を含む簡易図を概略的に示す。圧力アクチュエータ800aは、たとえばエアポンプアクチュエータであり得る。カートリッジ810が、たとえば可撓性材料814を含むことができる。可撓性材料814を、たとえばSARを描画するために用いることができる。カートリッジ810は排出口816を有することができ、それを介して、可撓性材料814を排出し、または可撓性材料814を用いてカートリッジ810をノズルに流体結合することができる。カートリッジは投入口812を有することができ、それを介して、空気を圧縮することができ、それにより、空気は、SARレイアウトに従ってノズル(図面には示さず)を介してカートリッジの排出口816から材料を押し出すことができる。空気を、たとえばピストン808によって圧縮することができる。ピストン808を、SART回転システム400のコントローラ470および/またはSARTフラットシステム500のコントローラ570と同様のコントローラによって制御することができる。圧力アクチュエータ800aは、同様に吸引機能を有することができる。
【0135】
図8bは、例示的な圧力アクチュエータ800bの関連する要素を含む簡易図を概略的に示す。圧力アクチュエータ800bは、たとえば電気はめば歯車ポンプであり得る。カートリッジ810および可撓性材料814は、図8aにおけるカートリッジ810および可撓性材料814に対して説明したものと同様であり得る。可撓性材料814を、はめば歯車822によってカートリッジ排出口816から運び出すことができる。はめば歯車822を、たとえば電気/ステップモータ818によって作動させることができる。はめば歯車822およびモータ818の動作を、SART回転システム400のコントローラ470および/またはSARTフラットシステム500のコントローラ570に類似するコントローラによって制御することができる。可撓性材料を、SARレイアウトに従って、はめば歯車822の排出口820からノズル(図面には示さず)に排出することができる。圧力アクチュエータ800bは、同様に吸引機能を有することができる。
【0136】
図8cは、例示的な圧力アクチュエータ800cの関連する要素を含む簡易図を概略的に示す。圧力アクチュエータ800cは、たとえばスクリュー−ピストンポンプであり得る。スクリュー−ピストンポンプを、たとえばプレート824に関連するスクリュー822およびエンジンまたはモータ823から構成することができる。カートリッジ810および可撓性材料814は、図8aにおいて説明したカートリッジ810および可撓性材料814に類似していてもよい。可撓性材料814を、スクリュー822がエンジン823によってねじ込まれる際にスクリュー−ピストンポンプによってカートリッジ排出口816から押し出すことができ、それにより、プレート824は、SARレイアウトに従って、可撓性材料814をカートリッジ810の排出口から出てノズル(図面には示さず)に向かって押し出す。スクリュー−ピストンポンプ800cの動作を、SART回転システム400のコントローラ470および/またはSARTフラットシステム500のコントローラ570に類似するコントローラによって制御することができる。スクリュー−ピストンポンプ800cは、同様に吸引機能を有することができる。
【0137】
図8dは、例示的な圧力アクチュエータ800dの関連する要素を含む簡易図を概略的に示す。圧力アクチュエータ800dは、たとえばスクリューポンプ832であり得る。カートリッジ810および可撓性材料814は、図8aに対して説明したカートリッジ810および可撓性材料814に類似していてもよい。可撓性材料814を、スクリューポンプ832がエンジン833によってねじ込まれる際に、スクリューポンプ832によってSARレイアウトに従って、スクリュー832のスピンドル間でカートリッジ排出口816に向かってかつノズル(図面には示さず)に向かって運び出すことができる。スクリューポンプ832の動作を、SART回転システム400のコントローラ470および/またはSARTフラットシステム500のコントローラ570に類似するコントローラによって制御することができる。スクリューポンプ832は、同様に吸引機能を有することができる。
【0138】
図8eは、例示的な圧力アクチュエータ800eの関連する要素を含む簡易図を概略的に示す。圧力アクチュエータ800eは、たとえばスクリューポンプ832であり得る。圧力アクチュエータ800eは、図8dに関連して説明した圧力アクチュエータ800dに類似していてもよい。圧力アクチュエータ800eは、遮断機構をさらに含むことができる。遮断機構はチューブ842を含むことができ、その中で、たとえば、空気、液体等のパルスが矢印844に示す方向に通過することができる。空気、液体等のパルスを、たとえばチューブ842に関連するパルスポンプ843によって生成することができる。
【0139】
遮断機構は、SART回転システム400のコントローラ470および/またはSARTフラットシステム500のコントローラ570に類似するコントローラによって制御され得る、スイッチ/弁をさらに含むことができる。パルスポンプ843を、同様にコントローラによって制御することができる。スイッチ/弁は、シャッタアーム846を含むことができ、またはボール弁あるいは他の構造であり得る。スイッチ/弁は2つのモードを有することができる。1つのモードは、シャッタアーム846が実質的にチューブ842に平行である開放モードであり得る。第2のモードは、シャッタアーム846がチューブ842に対して実質的に垂直であるかまたは流れを阻止するように向けられている閉鎖モードであり得る。
【0140】
例示的な実施形態では、遮断機構が作動すると、たとえばSARの描画の最後に、以下の動作を行うことができる。すなわち、スクリューポンプ832による可撓性材料の排出が停止し、スクリューポンプ832を、左周り方向にねじ込む(または後退させる)ことができ、シャッタアーム846が、矢印848に類似する方向において開放モードに切り換えられ、空気、液体等のパルスを生成して、矢印844の方向にパルスポンプ843から排出することができる。他の例示的な実施形態では、1つまたは複数のシャッタアームまたは弁を使用することができる。
【0141】
図8fは、例示的な圧力アクチュエータ800fの関連する要素を含む簡易図を概略的に示す。圧力アクチュエータ800fは、図800a〜図800eに関連して説明した圧力アクチュエータ800a〜800eと類似していてもよい。圧力アクチュエータ800fは、充填機構をさらに含むことができる。充填機構は、可撓性材料814を含むことができる貯蔵器856と、可撓性材料が通過することができるチューブ858と、SART回転システム400のコントローラ470および/またはSARTフラットシステム500のコントローラ570に類似するコントローラによって制御され得るスイッチ/弁とを含むことができる。
【0142】
スイッチ/弁は、シャッタアーム854を含むことができる。スイッチは2つのモードを有することができる。1つのモードは、シャッタアーム854がチューブ858に対して実質的に平行でありかつ開口部860を閉ざすことができる開放モードであり得る。第2のモードは、シャッタアーム854がチューブ858に対して実質的に垂直であるかまたはチューブ858からの流れが制約されるように向けられる閉鎖モードであり得る。
【0143】
例示的な実施形態では、充填機構が作動され、かつカートリッジ810がたとえば可撓性材料814によって充填される必要がある場合、以下の動作を行うことができる。すなわち、排出口816からの可撓性材料の排出が停止され、ピストン808をカートリッジ810から外側に引き出すことができ、シャッタアーム854を、矢印852に類似する方向において開放モードに切り換えることができ、可撓性材料を、カートリッジ856からシャッタアーム846に向かって排出することができる。他の例示的な実施形態では、1つまたは複数のシャッタアームを使用することができる。他の実施形態では、カートリッジ810に、たとえば開口部812を介して充填することができる。カートリッジ856を、たとえば、容易にかつ迅速にチューブ858から切り離すことができ、別のカートリッジと交換することができる。カートリッジ856およびその可撓性材料を、SARTシステムの所有者が購入することができる。
【0144】
図9aは、他コンパートメントカートリッジ900の例示的な実施形態の関連する要素を含む簡易図を示す。多コンパートメントカートリッジ900を使用して、たとえば副層SARを描画することができる。多コンパートメントカートリッジ900は、たとえば、複数のコンパートメント902、904および906を含むことができる。各コンパートメントは、たとえば、カートリッジおよび圧力アクチュエータ(図面には示さず)を含むことができる。各コンパートメント902、904および906は、可撓性材料の1種または複数種の成分を別個の含むことができる。代替実施形態では、各コンパートメントは、副層の異なる層に対して異なる可撓性材料を含む等が可能である。
【0145】
カートリッジ900は、結合器908をさらに含むことができる。例示的な実施形態では、結合器908は、たとえば異なる成分および/または可撓性材料を結合することができる。結合器908は溝穴/開口部910を含むことができ、それを介して、異なるコンパートメント902、904および906からの結合された材料を排出することができる。コントローラ470(図4)および/またはコントローラ570(図5)は、各成分/材料/層の量を制御することができる。いくつかの例示的な実施形態では、異なるコンパートメント902、904および906のうちの1つまたは複数は接着物質を含むことができる。さらに、結合器908は、異なるコンパートメント902、904および906のうちの2つ以上からの材料の混合および結合を容易にする攪拌機(図示せず)を含むことができる。
【0146】
たとえば、種々の硬化技法の間に、種々の層を互いに接合することができる。例示的な硬化技法としては、限定されないが、温度処理、紫外線(UV)硬化、可視光、赤外線光、化学硬化、冷却等が挙げられる。他の実施形態では、種々の層を接着剤によって接合することができる。こうした実施形態では、接着基板層コンパートメントを、付着される必要がある層を含むコンパートメント間に配置することができる。さらに他の実施形態では、接合は、上記技法の組合せであり得る。
【0147】
図9bは、他コンパートメントカートリッジ910の例示的な実施形態による副層生成を概略的に示す。多コンパートメントカートリッジ910は、たとえば複数のコンパートメント912、914および916を含むことができる。コンパートメント916は、描画ヘッド910の前縁であり得る。各コンパートメントは、カートリッジおよび圧力アクチュエータ(図面には示さず)を含むことができる。例示的な実施形態では、各コンパートメントは、副層の異なる層に対して異なる可撓性材料を含む、等が可能である。コントローラ470(図4)および/またはコントローラ570(図5)が、たとえば副層を描画することを制御することができる。いくつかの例示的な実施形態では、異なるコンパートメント912、914および916のうちの1つまたは複数は、接着物質を含むことができる。多コンパートメントカートリッジ910は、階段状縁を有することができる。
【0148】
いくつかの実施形態では、副層を段階的に形成することができる。例示的な段階技法は、限定されないが、表面上に第1層を描画し、次にその上に次の層を描画する等を含む。この例示的な実施形態は、複数のカートリッジを含むことができる。各カートリッジは、異なる層および/または接着物質に対して異なる材料を含むことができる。コントローラは、動作を制御することができる。各カートリッジは、異なる層および/または接着物質に対して異なる材料を含むことができる。コントローラは、動作を制御することができる。いくつかの実施形態では、異なる副層技法および他コンパートメントカートリッジの組合せを使用することができる。
【0149】
図10a〜図10dは、例示的なルール描画方法1000の関連するプロセスまたは動作を示すフローチャートを概略的に示す。図示するルール描画方法1000を、限定されないがコントローラ470(図4)および/またはコントローラ570(図5)に類似するコントローラを含む(まとめてコントローラと呼ぶ)、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、コンピュータ、または他のあらゆる処理装置によって実行することができる。方法1000を、コントローラに電源を投入した時に始動することができる1002が、方法1000を、他のプロセス、システム、イベント、ユーザ動作等によって開始するかまたはそこから呼び出すことができることが理解されよう。始動1002中、コントローラは、システムにおいてさまざまなモジュールを検出するように動作することができ、またはさまざまなモジュールあるいは他のプロセッサが、コントローラに対して種々のモジュールを特定する情報を提供することができる。例示的なモジュールとしては、限定されないが、描画ヘッドモジュール、種々のレジスタ、種々のタイマ等を挙げることができる。呼び出された後、プロセスは、さまざまな資源、レジスタ、変数、メモリコンポーネント等の状態をリセットし、初期化し、または確定するように作用することができる1004。さまざまな資源としては、限定されないが、タイマ(t)、カウンタ(R)、距離測定器(D)等を挙げることができる。
【0150】
システム資源が初期化された1004後、ルール描画方法1000は、始動コマンドの受取りを待機する遅延ループ1006に入ることができる。始動コマンドは、ルール描画方法1000に対して、SARDの生成を開始するように命令する。始動要求が受け取られる1006と、方法1000は、SARDの生成に使用されるさまざまな入力またはパラメータのエントリを受け取るかまたは取得することにより、動作1008に進むことができる。入力を、ユーザによってユーザによって受け取られ、取得されまたは入力され、プロセッサあるいは他のエンティティによって提供され、電子ファイルから読み出される等が可能である。例示的な入力としては、限定されないが、SARDを使用している間に前処理されるボール紙の深さまたは厚さ、必要となる表面接着ルール(SAR)のタイプ、必要なレイアウト等を挙げることができる。方法1000は、必要なジョブ記述に関する情報がないかルックアップテーブルを検査することができる1010。例示的な情報としては、限定されないが、各SARに対する流動指数の定義、各SARに対する輪郭の定義、副層に対する層の定義、SARのタイプ(切断/エンボス加工/折目付け)等を挙げることができる。
【0151】
情報が受け取られると、方法は、ルックアップテーブルにおいて追加の情報が見つかったかまたは入手可能であるかを判断する1012。追加の情報が見つからない場合1012、方法1000は、ユーザまたは他の情報提供者に情報を入力または提供するように促すことができ1014、その後、処理は動作1008に戻って、この情報がないか検査する。方法がルックアップテーブルにおいてまたは他の方法で情報を取得した場合1012、方法1000は動作1018に進むことができる。そして、方法1000は続けて、ブロック1018から1046(図10d)に列挙されている動作を含むSAR描画ループを実行することができる。SAR描画ループにおける第1動作は、カウンタRを1増大させる(Rをインクリメントする)こと1018を含み、方法1000は、たとえば動作1010において受け取られた情報およびレイアウト要件に従ってSARの描画を開始することができる。
【0152】
カウンタが増大すると、方法は、ノズルtの高さおよび角度を調整するかまたは設定する1020ことによって継続する。さらに、描画ヘッドモジュールの速度を、たとえば、加速度a1により、所望の速度V1まで加速させることができる1020。1つまたは複数の圧力アクチュエータによって加えられる圧力もまた、必要な圧力P1まで上昇させる1020等を行うことができる。さらに、たとえばスクリューポンプが使用される代替実施形態では、圧力P1を上昇させる代りに、ねじ込み速度が上昇する。次に、方法1000は、図10bの動作1022に進むことができる。
【0153】
ノズル、速度および圧力を調整または設定した後、方法は、タイマtの値がt1に等しくなるまで、遅延ループ1022に入ることによって継続する。t1の値を、描画ヘッドの機械的能力と、レイアウトに従ってSARまたはSARセグメントに必要な長さとに従って計算することができる。タイマtの値がt1の値に等しくなると、描画ヘッドモジュールの速度の加速度a1を停止させることができ1024、圧力アクチュエータの圧力の上昇を同様に停止させることができる1024。これにより、描画ヘッドモジュールは、速度V1で描画を継続することができ、圧力アクチュエータは、圧力P1で押圧を継続することができる。代替実施形態では、タイマを使用する代りに、距離測定値Dを使用することができる。距離測定値Dを、ステップモータに与えられるステップの数により、または描画ヘッドに関連するステップ測定エンコーダから受け取られるフィードバックにより表現することができる。
【0154】
描画が継続している間、方法1000は、カウンタtの値がt2に等しくなるまで遅延ループに入ることができる1026。ここでは、t2を、SARの描画されるパターンに対する入力とt1において達した速度とから計算することができる。タイマtの値がt2に等くなると1026、描画ヘッドモジュールの速度を、減速度a2でV2まで減速させることができ1028、圧力アクチュエータによる圧力を、P2まで低減させることができる1028。例示的な実施形態では、レイアウトの要件に従って、ノズルをXmm上昇させ1030角度Oまで回転させる1030ことができる。次に、ノズルをZmm低下させることができる1030(ここでZはXに等しい可能性がある)。
【0155】
方法1000は、描画ヘッドモジュールをa1の加速度でV1の速度まで加速させることによって継続し、圧力アクチュエータの圧力を、P1まで上昇させることができる1032。描画ヘッドモジュールは、レイアウトに従ってSARを描画し続けることができる1032。そして、方法1000は、図10cの動作1034に進むことができる。
【0156】
方法1000は、タイマtの値がt3に等しくなるまで遅延ループに入ること1034により、図10cの動作1034において継続する。タイマtの値がt3に等しくなると1034、描画ヘッドモジュールの速度の加速および圧力アクチュエータによる圧力の上昇を描画を継続することができ、圧力アクチュエータは、圧力P1で継続することができる1036。次に、方法1000は、タイマtの値がt4に等しくなるまで遅延ループに入ることができる1038。タイマtの値がt4に等しくなると1038、圧力アクチュエータによって加えられる圧力を停止させることができ1040、描画ヘッドモジュール動きを同様に停止させることができる1040。ノズルを、たとえば、Ymm上昇させることによって所望のレベルまで上昇させ、その中心の周囲をある角度(たとえば180度〜360度)で急速に回転させることができる1042。ノズルの回転は、ノズルから可撓性材料を切断するように作用する。代替実施形態では、たとえば図8eに関して上で開示したようにノズルから可撓性材料を切断するために、空気のパルスを使用することができる。さらに他の実施形態では、図8e〜図8fに開示したように、シャッタを使用することができる。さらに他の例示的な実施形態では、ノズルから可撓性材料を切断するために裁断機を利用することができ、またはエアナイフを用いて、一度にノズルから可撓性材料を切断することができ、等があり得る。そして、方法1000は、図10dの動作1044に進むことができる。
【0157】
プロセスのこの時点で、方法1000は、非限定的な例として光を点灯する、音を鳴らす、またはディスプレイにテキストあるいはアイコンを配置することによる等、表面接着ルール(SAR)が描画されたという通知またはインジケータを提供することができる1044。次に、方法1000は、SARのすべてが描画され、かつジョブが終了したか判断する1046。ジョブが終了した場合1046、方法1000は、たとえば光を点灯する、音を鳴らす、またはディスプレイにテキストあるいはアイコンを配置することによる等、ジョブが終了し方法1000が終了することができるという通知またはインジケータを提供することができる1048。ジョブがまだ終了しておらず、さらなるSARを描画する必要がある場合1046、方法1000は、図10aの動作1018に戻って次のSARのルールの描画を開始することができる。
【0158】
図11は、さらに別の例示的な表面接着ルール技術(SART)システム1100の関連する要素の簡易図を示す。例示的なSARTシステム1100では、堆積した可撓性材料は、可撓性ストリップ1110の形態であり得る。可撓性ストリップ1110を、カートリッジ1118に配置することができる。可撓性ストリップ1110を、図11に示すように巻くことができ、または扇形形態等、他の方法で折り曲げることができる。カートリッジ1118を、レール1114に関連付けることができる。レール1114は、たとえば図4aに示すレール430に類似していてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ1118を、ノズル1112に関連付けることができる。可撓性ストリップ1110を、SARの所望のパターンを描画するために、堆積中に屈曲させかつ/または湾曲させることができる。
【0159】
いくつかの例示的な実施形態では、SAR描画がSARの端部に達すると、可撓性ストリップをナイフ1116によって切断することができる。代替実施形態では、他の終端システムおよび技法を使用することができる。堆積した可撓性ストリップ1110を、たとえば接着によりSARDの本体(図面には示さず)の表面に接合することができる。
【0160】
図12aは、材料1212の部片を堆積させる表面接着ルール技術(SART)システム1200のさらに別の例示的な実施形態の関連する要素の概略図を示す。例示的な材料1212は、SARDの本体1220上に堆積する磁性材料の部片であり得る。SARTシステム1200は、磁性材料1212の小片が配置されるマガジン1210を含むことができる。せん断機1222を、矢印1226に沿った方向に移動し、かつ単一片1218をマガジン1210から出てチャネル1219の開口部まで押し出すように適合させることができる。例示的な実施形態では、付与器1216が、材料片1218を、モータ1214によりチャネル1219を通ってSARDの本体1220に向かって押すことができる。SARDの本体1220および/またはSARTシステム1200は、材料1218をSARDの本体1220の必要な場所に堆積させることによってSAR1224が描画されるように、移動することができる。
【0161】
図13は、上記図12に示すSARTシステム1200によって製造され得る例示的なSARD1300の関連する要素の概略図を示す。SARダイ1300を、SARD本体1310と、SARD本体1310の表面に接合される1つまたは複数のSAR1320とによって構成することができる。SARD本体1310を、鉄または他の磁性あるいは擬磁性材料から作製することができる。したがって、接合を、たとえば磁力によって完全に提供することができ、または追加の接着技法あるいは接合技法を用いて、接合をさらに強化することができる。各SAR1320を、複数の磁性部片1330から作製することができる。磁性部片1330を、必要なSARDのレイアウトに従って互いに隣接するように堆積させることができ、それにより連続したSAR1320を生成することができる。
【0162】
例示的な実施形態では、材料片1330は、たとえば500立方ミクロン〜700立方ミクロン等、およそ1立方mmのサイズであり得る。しかしながら、材料片はまた、矩形立方体、台形、細長い等、形状と同様に他のサイズであり得ることが理解されよう。例示的な実施形態では、材料片1330とSARDの本体1310との間の剥離強度は、約13gr/mmであり得る。いくつかの例示的な実施形態では、磁性部片1330とSARDの本体1320との間に接着剤が提供される。任意選択的に、SARDの本体1320と面している磁性材料1330の底面に接着剤が提供される。別法としてまたはさらに、SARDの本体1320に接着剤が提供される。さらに、接着剤を、ノズル(図面には示さず)によってSARDの本体1320に堆積させることができる。
【0163】
図14aは、本開示のさらに別の例示的な実施形態によるSARD1400aの関連する要素を含む概略部分を示す。SARDの本体1410の表面の表面全体または表面の一部を、低表面張力材料1420でコーティングすることができる。そして、SARDの本体1410の表面のレイアウトによる事前定義された領域を、高表面張力材料1415でコーティングすることができる。いくつかの実施形態では、低表面張力材料1420で、SARDの本体1410の表面の表面全体または一部に覆うことができ、その後、低表面張力材料1420の上を高表面張力材料1415で覆うことができ、または低表面張力材料1420および高表面張力材料1415を、SARDの本体1410の相互に排他的な表面領域上に付与することができる。
【0164】
図14bに示すように、SARDの本体1410の表面に、液体またはゲル状材料1430を堆積させることができる。そして、液体またはゲル状材料1430は、低表面張力領域から高表面張力領域まで合体することができ、それにより、図14cに示すように、所望の場所に1つまたは複数のSAR1440を生成することができる。
【0165】
代替的な例示的な実施形態では、液体またはゲル状材料1430を、高表面張力領域を包囲する領域にのみ堆積させることができる。別法として、液体またはゲル状材料1430を、SARDの本体1410の本体1410全体またはその表面の大部分に堆積させることができる。任意選択的に、液体またはゲル状材料1430は、ポリマー系の可撓性材料であり得る。
【0166】
堆積した液体またはゲル状材料1430は、概して、一定期間(たとえば数分と2時間〜3時間との間)の後、高表面張力領域に移動する。例示的な実施形態では、液体またはゲル状材料1430は、約25℃〜30℃の室温のままであり得る。別法として、堆積した液体またはゲル状材料1430の温度を約10℃上昇させることができ、それにより、液体またはゲル状材料1430の合体の時間を低減することができる。さらに、攪拌機または振動器を用いて、SARDを振動させ、それにより、材料1430の合体を加速させるのに役立つことができる。
【0167】
他の例示的な実施形態では、液体またはゲル状材料1430を、堆積後のある期間の後にのみ硬化させることができる。生成されたSAR1440の高さは、たとえば700ミクロン〜1.25mm等、数ミリメートルであり得る。生成されたSAR1440の幅は、たとえば700ミクロン〜1.25mm等、数ミリメートルであり得る。
【0168】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、SARDの本体1410の表面を、高表面張力材料から形成するかまたは高表面張力材料でコーティングし、その後、この層の上を低表面張力材料でコーティングするかまたは下塗りすることができる。SARの所望のレイアウトを、低表面張力コーティングに刻むことができ、それにより、所望のレイアウトは、低表面張力コーティングの下に存在する高表面張力を露出させ、一方で、SARDの本体1420の残りの部分が、低表面張力材料によってコーティングされる。例示的な高表面張力材料としては、限定されないが、PET、コロナ処理されたPP,ポリアミドおよびアルミニウム積層体を挙げることができる。例示的な低表面張力材料は、シリコン、TFEまたはポリエチレンである。
【0169】
図15は、さらに別の例示的な表面接着ルール技術(SART)システム1500の関連する要素の概略図を示す。SARTシステム1500は、彫刻機構1530、レール1550およびノズル1540を含むことができる。彫刻機構1530は、限定されないがたとえばレーザおよび/または機械的器具等、適切な彫刻を提供することができるあらゆる好適な装置であり得る。レール1550は、レール1540の表面に配置されるノズル1540および彫刻機構1530の両方に適している。別法として、彫刻を、SAR描画システム以外のシステムで行うことができる。図示するSARTシステム1500の例示的な動作では、彫刻機構1530を用いて、SARD1520の領域を、SARパターンを受け取るようにエッチングすることができ、その後、ノズル1540は、エッチングされた領域内にSAR用の材料を付与することができる。
【0170】
代替実施形態では、モジュール1530は、描画された切断SARの縁をフライス加工/けがき加工するために使用することができるスクラッパであり得る。さらに別の代替的な実施形態では、モジュール1530は、限定されないが光源、エアナイフ等の硬化モジュールであり得る。
【0171】
図16aは、成形システム1600の例示的な実施形態の一部の関連する要素を示す。成形システム1600を、SARカウンタダイ本体および/またはSARダイ本体の生成に使用することができる。成形システム1600は、ゲル/液体状材料1604を投入することができる開放上部モールド1602を含むことができる。ゲル/液体状1604材料は、1種または複数種の異なるポリマーを含むことができる。例示的なポリマーは、ポリウレタン、DOW社のショア硬度が約A30〜A70のmonothane等であり得る。さらに、ゲル/液体状材料は、1種または複数種の異なる添加剤を含むことができる。例示的な添加剤は、限定されないがジラウリン酸ジブチル錫等の促進剤であり得る。他の例示的な添加剤は、シリカ、セラミックス、金属、さまざまな繊維、種々の充填材であり得る。開放上部モールド1602を、離型コーティング(図面には示さず)でコーティングすることができる。例示的な離型コーティングは、DOW社のCilrelease 905であり得る。
【0172】
いくつかの実施形態では、可撓性フィルム1606を、ゲル/液体状材料1604に関連するように追加することができる。可撓性フィルム1606を、種々の材料から作製することができる。例示的な材料は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PA(ポリアミド)、ポリプロピレン、ステンレス鋼、アルミニウム(Al)および/またはそれらの組合せ等であり得る。いくつかの実施形態では、可撓性フィルム1606を、ゲル/液体状材料1604の上部に追加することができ、他の実施形態では、ゲル/液体状材料1604の底部に追加することができる。さらに、可撓性フィルム1606の長さは、開放モールド長を超えてもよく、これらの場合では、開放上部モールド1602は適合した開口部(図面には示さず)を有することができる。
【0173】
ゲル/液体状材料1604および可撓性フィルム1606を含むモールドは、硬化プロセスを通ることができる。例示的な硬化は、熱による硬化、光(UV、赤外線、可視光等)による硬化、冷却による硬化等があり得る。硬化の温度および時間は、ゲル/液体状材料1604の成分の組成および/またはその寸法によって決まり得る。たとえば、ポリウレタンの硬化は、6時間の約135℃であり得る。代替実施形態では、ポリウレタンの硬化は、熱に対して高感度な添加剤が添加される場合は、数分間の約135℃等であり得る。
【0174】
いくつかの例示的な実施形態では、硬化プロセスの後、可撓性フィルム1606を穿孔するができる1608。穿孔を、種々の技法によって行うことができる。例示的な技法は、パンチャ、レーザ等によることができる。
【0175】
図16bは、閉鎖成形システム1620の例示的な実施形態の一部の関連する要素を示す。閉鎖成形システム1620を、SARカウンタダイ本体および/またはSARダイ本体の生成に使用することができる。閉鎖成形システム1620は、閉鎖モールド1622を含むことができ、その中に、図16aにおいて開示したものに類似する可撓性フィルム1606がありまたはなしで、ゲル/液体状材料1614を投入することができる。閉鎖成形システム1620は、蓋1626と、1つまたは複数の過剰放出チャネル1628とをさらに含むことができる。ゲル/液体状材料1614を、モールド1612の押出機先端(図面には示さず)によってモールド1612内に射出することができ、または蓋1626が開放された時にモールド1622内部に可撓性フィルム1606がありまたはなしで配置し、それによって初めて、蓋を閉鎖して配置することができる1626。
【0176】
可撓性フィルム1606がありでまたはなしで、ゲル/液体状材料1614を含むモールドは、硬化プロセスを通ることができる。例示的な硬化は、熱による硬化、光(UV、赤外線、可視光等)による硬化、冷却による硬化等であり得る。硬化技法の条件および時間は、図16aに関連して開示したものに類似していてもよい。モールド1622を、離型コーティング(図面には示さず)でコーティングすることができる。例示的な離型コーティングは、DOW社のCilrelease 905であり得る。いくつかの例示的な実施形態では、硬化プロセスの後、可撓性フィルム1060を穿孔することができる1603。穿孔を、種々の技法によって行うことができる。例示的な技法は、パンチャ、レーザ等によることができる。
【0177】
図17aは、プレスシステム1700の例示的な実施形態の一部の関連する要素を示す。プレスシステム1700を、SARカウンタダイ本体および/またはSARダイ本体の生成に使用することができる。プレスシステム1700は、基部1708、モールド1702および上部1706を含むことができる。上部1076は、圧力アクチュエータ(たとえばピストン圧力アクチュエータ)の一部であり得る。複数の材料1704をモールド1702内に投入することができる。限定されないが、種々のポリマー、添加剤等の材料1704。例示的なポリマーは、ポリウレタン、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマーゴム)、シリコン、アクリル樹脂等であり得る。種々の添加剤は、グラファイト、ジラウリン酸ジブチル錫、シリカ、セラミックス、金属、さまざまな繊維および/または種々の充填材であり得る。
【0178】
プレスプロセスは、1つまたは複数の段階を含むことができる。たとえば、第1段階は、図17bの材料1710に示すように材料1704を平坦化することを含むことができる。この段階は、材料1704を加熱することと、たとえば上部1706によってそれらの上に圧力を加えることとを含むことができる。第2段階は、より高い圧力および熱を加えることと、材料を硬化させることとを含むことができる。硬化を、光(UV、赤外線、可視光等)を介する硬化により、または熱により、または冷却により行うことができる。
【0179】
種々の材料に対する第2段階の例示的な条件を以下の表11に開示する。
【0180】
図17cは、射出/押出機成形システム1720の例示的な実施形態の一部の関連する要素を示す。射出/押出機成形システム1720を、SARカウンタダイ本体および/またはSARダイ本体の生成に使用することができる。射出/押出機成形システム1720は、閉鎖モールド1712と、1つまたは複数の射出開口部1722と、1つまたは複数の過剰放出チャネル1718とを含むことができる。液体/ゲル状材料を、加熱し、1つまたは複数の射出開口部1722を介して閉鎖モールド1712に圧力で射出する1720ことができる。液体/ゲル状材料は、種々のポリマー、添加剤等であり得る。例示的なポリマーは、ポリウレタン、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマーゴム)、シリコン、アクリル樹脂等であり得る。種々の添加剤は、グラファイト、ジラウリン酸ジブチル錫、シリカ、セラミックス、金属、さまざまな繊維および/または種々の充填材であり得る。モールド1712を、離型コーティング(図面には示さず)でコーティングすることができる。例示的な離型コーティングは、DOW社のCilrelease 905であり得る。次に、硬化プロセスを実施することができる。硬化を、光(UV、赤外線、可視光等)を介する硬化により、または加熱により、または冷却により行うことができる。種々の材料に対する硬化の例示的な条件を、上記表11に開示する。
【0181】
図18は、コーティングシステム1800の例示的な実施形態の一部の関連する要素を示す。コーティングシステム1800を、SARカウンタダイ本体および/またはSARダイの本体の生成に使用することができる。コーティングシステム1800で使用することができる例示的な液体/ゲル状材料は、種々の添加剤を含む種々のポリマーであり得る。例示的なポリマーは、シリコン、アクリル樹脂等であり得る。例示的な添加剤は、グラファイト、ジラウリン酸ジブチル錫、シリカ、セラミックス、金属、さまざまな繊維および/または種々の充填材であり得る。いくつかの実施形態では、液体/ゲル状材料は溶媒系であり得る。例示的な溶媒は、MEK(メチルエチルケトン)、トルエン等であり得る。
【0182】
コーティングシステム1800は、巻出し器1802、コーティングヘッド1806、チャンバ1808および巻取り器1812を含むことができる。チャンバ1808は、たとえば、炉、光放射器および/または冷却機構を含むことができる。巻出し器1802に、フィルム1810を巻き付けることができる。フィルムは、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PA(ポリアミド)、ポリプロピレン、ステンレス鋼、アルミニウム(Al)および/またはそれらの組合せ等であり得る。巻取り器1812は、コーティングシステム1800の他方の端部でフィルムを引っ張り巻き付けることができる。そして、フィルムは、コーティングヘッド1806を通過することができる。コーティングヘッド1806は、フィルムに液体/ゲル状材料1811の層をコーティングすることができる。次に、コーティングされたフィルムは、硬化のためにチャンバ1808内を通過することができる。いくつかの実施形態では、チャンバ1808が必要でない場合がある。コーティングされ硬化したフィルムは、表面処理(図面には示さず)を通過することができる。例示的な表面処理は、研磨、研削、きさげ加工等であり得る。そして、コーティングされ硬化したフィルムを、たとえば巻取器1812に巻き付けることができる。
【0183】
いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数のコーティングヘッド1806、1つまたは複数のチャンバ1808があり得る。他の例示的な実施形態では、コーティングされたフィルムは、コーティングヘッド1806 1つまたは複数のチャンバ1808を通るループを通過することができる。1つまたは複数のコーティングヘッド1806は、種々の液体/ゲル状材料1811を含むことができる。
【0184】
例示的な実施形態では、SARカウンタダイ本体および/またはSARダイの本体の生成を、1つまたは複数の異なる方法(成形、プレス、コーティング等)および/またはそれらの組合せで実施することができる。成形技法のうちのいくつかでは、SARカウンタダイの本体および/またはSARダイの本体に対する必要なパターンおよび/またはレイアウトを生成するために、モールドの内部にネガティブパターンを用いることができる。
【0185】
他の例示的な実施形態は、SARカウンタダイの本体の生成に熱可塑性材料を使用することができる。こうした実施形態では、生成においてさらなる段階を追加することができる。さらなる段階は、必要な温度で熱可塑性材料にSARを刻印することを含むことができる。例示的な温度は、たとえば約69℃であり得る。
【0186】
図19は、さまざまな実施形態の態様を制御するために本開示のさまざまな実施形態で使用することができる、コントローラまたはプロセッサ1900として動作する、システムまたはサブシステムの例示的な実施形態のコンポーネントの機能ブロック図である。活動モニタのすべての実施形態において、図19に示すコンポーネントのすべてが必要であるとは限らないが、コンポーネントの各々が、それらコンポーネントが完全にかつすべて理解されるように図19に関して提示され説明されていることが理解されよう。コントローラは、互いに一体化され、またはバスまたは同様のインタフェース1906によって通信可能に接続され得るプロセッサ1902/メモリデバイス1904を含むように図示されている、汎用コンピューティングプラットフォーム1900を含むことができる。プロセッサ1902を、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルアレイ、カスタムIC等を含む種々のプロセッサタイプとすることができ、プロセッサ1902はまた、アクセラレータ等がありまたはなしで単一のプロセッサまたは複数のプロセッサを含むことも可能である。1904のメモリ素子は、限定されないが、RAM、ROM、磁気媒体、光媒体、バブルメモリ、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等を含む種々の構造を含むことができる。プロセッサ1902、またはコントローラの他のコンポーネントはまた、リアルタイムクロック、アナログデジタル変換器、デジタルアナログ変換器等のコンポーネントを提供することも可能である。プロセッサ1902はまた、制御インタフェース1912、ディスプレイアダプタ1908、音声アダプタ1910およびネットワーク/デバイスインタフェース1914を含む種々の要素にインタフェースする。制御インタフェース1912は、センサ、アクチュエータ、描画ヘッド、ノズル、カートリッジ、圧力アクチュエータ、誘導機構、ドラム、ステップモータ、キーボード、マウス、ピンパッド、音声駆動装置等の外部コントロール、ならびに種々の多くの他の入手可能な入力デバイスおよび出力デバイス、または別のコンピュータデバイスあるいは処理デバイス等に対するインタフェースを提供する。ディスプレイアダプタ1908を使用して、LEDディスプレイ、LCDディスプレイ、1つあるいは複数のLEDまたは他のディスプレイデバイスを含むディスプレイデバイス等、種々の警告要素1916を駆動することができる。音声アダプタ1910は、スピーカまたはスピーカシステム、ブザー、ベル等、別の警告要素1918にインタフェースし、かつそれを駆動する。ネットワーク/インタフェース1914は、限定されないがインターネット、グローバルネットワーク、広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、有線ネットワーク、無線ネットワークまたはハイブリッドを含む他のあらゆるネットワークタイプを含む、あらゆるタイプのネットワークであり得るネットワーク1920とインタフェースすることができる。ネットワーク1920を介して、またはさらには直接、コントローラ1900は、1つあるいは複数のサーバ1922および/またはサードパーティシステム1924等の他のデバイスあるいはコンピューティングプラットフォームにインタフェースすることができる。バッテリまたは電源がコントローラ1900に対して電力を提供する。
【0187】
本開示の明細書および特許請求の範囲において、「具備する、備える」、「含む」および「有する」という動詞の各々ならびにそれらの同根語は、その動詞の1つまたは複数の目的語が、必ずしも、その動詞の1つまたは複数の主語の部材、構成要素、要素または部分の完全な列挙であるとは限らないこと、さらには、列挙した目的語のすべてが必ずしもすべての実施形態で必要であるとは限らないことを示すために用いられている。
【0188】
本明細書で用いる単数形「1つの(a、an、the)」は、文脈によって明らかに他のように要求されない限り、複数の言及を含む。たとえば、「材料」または「少なくとも1つの材料」という用語は、混合物を含む複数の材料を含む可能性がある。
【0189】
本開示において、「ユニット」、「要素」および/または「モジュール」という語は同義で用いられている。ユニット、要素および/またはモジュールとして示すものは何でも、独立形ユニットまたは専用モジュールであり得る。ユニット、要素および/またはモジュールは、容易に取り外され別の同様のユニット、要素および/またはモジュールと交換されるのを可能にする、モジュール式であるかまたはモジュール式態様を有することができる。各ユニット、要素および/またはモジュールは、ソフトウェア、ハードウェアおよび/またはファームウェアのいずれか1つまたはあらゆる組合せであり得る。論理モジュールのソフトウェアを、読み/書きハードディスク、CDROM、フラッシュメモリ、ROM等のコンピュータ可読媒体で具現化することができる。いくつかのタスクを実行するために、必要に応じて適切なプロセッサにソフトウェアプログラムをロードすることができる。
【0190】
本開示を、例として提供されかつ本開示の範囲を限定するようには意図されていないその実施形態の詳細な説明を用いて説明した。記載した実施形態は、種々の特徴を含み、そのすべてが本開示のすべての実施形態で必要であるとは限らない。本開示のいくつかの実施形態は、それらの特徴のうちのいくつかのみ、または場合によっては、特徴の組合せを利用する。記載した実施形態に示す特徴の種々の組合せを含む実施形態の教示内で、他の多くの分岐および変形が可能である。
【0191】
明確にするために別個の実施形態の文脈で説明した本発明のいくつかの特徴を、単一の実施形態において組合せで提供することも可能であることが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明した本発明のさまざまな特徴を、別個に、またはあらゆる好適なサブコンビネーションであるいは本発明の他のあらゆる説明した実施形態に適するように提供することも可能である。
【0192】
当業者によって、本開示が、本明細書において特に上に示しかつ説明したものによって限定されないことが理解されよう。そうではなく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。
図1
図2
図3-1】
図3-2】
図4
図5
図6
図7
図8-1】
図8-2】
図8-3】
図9
図10a
図10b
図10c
図10d
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19