特許第6282008号(P6282008)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282008
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】四足動物用首ホールドカラー
(51)【国際特許分類】
   A01K 13/00 20060101AFI20180208BHJP
【FI】
   A01K13/00 A
【請求項の数】6
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-104165(P2014-104165)
(22)【出願日】2014年5月20日
(65)【公開番号】特開2015-216898(P2015-216898A)
(43)【公開日】2015年12月7日
【審査請求日】2017年2月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】594162652
【氏名又は名称】株式会社松本義肢製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100081776
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
(72)【発明者】
【氏名】楠見 悟司
(72)【発明者】
【氏名】林 満
【審査官】 坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3169683(JP,U)
【文献】 特表昭59−501573(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3158271(JP,U)
【文献】 特開2015−47111(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 13/00
A01K 15/00
A61D 3/00
A61D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
四足動物の首に巻き付ける帯状首ホールドカラー本体と、
前記帯状首ホールドカラー本体を四足動物の首に脱着自在に装着する脱着自在装着手段と、を有し、
前記帯状首ホールドカラー本体が弾性材で作製されており、
前記帯状首ホールドカラー本体は、四足動物の後頭部に係止する後頭部凸部と首後付け根に係止する首後付け根凹部とを持つ首後カラー部及び四足動物の顎に係止する顎凸部と首前付け根に係止する首前付け根凸部とを持つ首前カラー部を備えることを特徴とする首ホールドカラー。
【請求項2】
前記帯状首ホールドカラー本体は、通気性のシートで被覆されている請求項1に記載の首ホールドカラー。
【請求項3】
前記弾性材は発泡体である請求項1又は2に記載の首ホールドカラー。
【請求項4】
前記発泡体はチップウレタンである請求項3に記載の首ホールドカラー。
【請求項5】
前記首後カラー部と前記首前カラー部は、長さ調節手段で長さ調節可能に接続される請求項1〜4のいずれか1項に記載の首ホールドカラー。
【請求項6】
前記首前カラー部の前記顎凸部から前記首前付け根凸部にかけて心材を備える請求項1〜のいずれか1項に記載の首ホールドカラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、四足歩行を行う動物(犬、猫、馬、牛等)の治療用保護装置に関し、特に動物の口が動物の口以外の部位に近づくのを制限するために、動物の首回りに装着される首ホールドカラーに関する。
【背景技術】
【0002】
体に傷や感染部位を持っている動物が、傷や感染部位を舐めたりかじったりすると、傷が悪化したり、他の部位に感染したりする。そこで、傷や感染部位を舐めたりかじったりすることを制限するカラーとして、所謂エリザベスカラーが知られている。このエリザベスカラーは広げた傘を逆さにして首に装着するのに似ている。動物が口以外の部位(前足、後足、腹、背中等)に近づかないようにするため、傘の径が大きく設定される。そのため、動物は従来のエリザベスカラーを装着するのを嫌がるし、装着したとしても自力で餌を食べる事が難しい。また、エリザベスカラーを装着した動物が動き回ると、周囲の物品を傷つけることがある。
【0003】
そこで、可撓性の材料やタオル地等でエリザベスカラーを作製することが試みられている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−293127号公報
【特許文献2】特開2003−9703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来のエリザベスカラーは、可撓性の材料やタオル地等で作られており、周囲の物品を傷つけることは緩和されるが、装着したがらない(装着すると不快である)とか餌を食べることが難しいといった問題は解消されない。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、装着しても快適で且つ餌も食べやすい首ホールドカラーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するためになされた参考発明の四足動物用首ホールドカラーは、四足動物の首に巻き付ける帯状首ホールドカラー本体と、前記帯状首ホールドカラー本体を四足動物の首に脱着自在に装着する脱着自在装着手段と、を有し、前記帯状首ホールドカラー本体が弾性材で作製されていることを特徴とする。
【0008】
動物が口以外の部位に近づくことを抑制することができる。また、弾性材で作製された帯状首ホールドカラー本体を首に巻き付けるだけであり、装着の不快感が低減され且つ餌を食べることも比較的容易である。
【0009】
上記の四足動物用首ホールドカラーにおいて、前記帯状首ホールドカラー本体は、通気性のシートで被覆されているとよい。帯状首ホールドカラー本体が直接動物の首に接触しないので、装着の不快感が軽減され、首回りの蒸れが軽減される。
【0010】
また、前記弾性材は発泡体であるとよい。発泡体は通気性があり、首回りが蒸れることが更に軽減される。
【0011】
また、前記発泡体はチップウレタンであるとよい。チップウレタンは繰り返し圧縮永久歪が少ないので、首の動きを規制する機能が長期に維持される。
【0012】
上記の課題を解決するためになされた本発明の四足動物用首ホールドカラーは、四足動物の首に巻き付ける帯状首ホールドカラー本体と、前記帯状首ホールドカラー本体を四足動物の首に脱着自在に装着する脱着自在装着手段と、を有し、前記帯状首ホールドカラー本体が弾性材で作製されており、前記帯状首ホールドカラー本体は、四足動物の後頭部に係止する後頭部凸部と首後付け根に係止する首後付け根凹部とを持つ首後カラー部及び四足動物の顎に係止する顎凸部と首前付け根に係止する首前付け根凸部とを持つ首前カラー部を備える。これにより、首ホールド機能が高まり、頭部の動きすなわち口の動きが一層抑制され、口以外の部位を舐めたりすることがし難くなる。
【0013】
また、前記首後カラー部と前記首前カラー部は、長さ調節手段で長さ調節可能に接続されるとよい。これにより、首回りの異なる動物に装着することが可能になる。
【0014】
また、前記首前カラー部の前記顎凸部から前記首前付け根凸部にかけて心材を備えるとよい。これにより、首を下に曲げることが一層抑制される。
【発明の効果】
【0015】
動物が口以外の部位に近づくことを抑制することができる。また、弾性材で作製された帯状首ホールドカラー本体を首に巻き付けるだけであり、装着の不快感が低減され且つ餌を食べることも比較的容易である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態1に係る四足動物用首ホールドカラーを表面(外面)から見た図である。
図2】本発明の実施形態に係る四足動物用首ホールドカラーを裏面(内面)から見た図である。
図3図1のA−A線断面図である。
図4図2のB−B線断面図である。
図5】本発明の実施形態1に係る四足動物用首ホールドカラーを犬に装着した状態を示す側方視図である。
図6】本発明の実施形態2に係る四足動物用首ホールドカラーを表面(外面)から見た図である。
図7】本発明の実施形態2に係る四足動物用首ホールドカラーを裏面(内面)から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る四足動物用首ホールドカラーは、図1〜5に示すように、四足動物の首に巻き付ける帯状首ホールドカラー本体10と、首ホールドカラー本体10を四足動物の首に脱着自在に装着する脱着自在装着手段20と、を有している。
【0018】
帯状首ホールドカラー本体10は、四足動物の後頭部に係止する後頭部凸部11aと首後付け根に係止する首後付け根凹部11bとを持つ首後カラー部11及び四足動物の顎に係止する顎凸部12aと首前付け根に係止する首前付け根凸部12bとを持つ首前カラー部12を備えている。首前カラー部12の顎凸部12aから首前付け根凸部12bにかけて心材12cが取り付けられている。
【0019】
首後カラー部11と首前カラー部12の端部には脱着自在装着手段20を構成する面ファスナー20a、20bが取り付けられてある。面ファスナー20aにはフックが形成され、面ファスナー20bにはループが形成されている。
【0020】
帯状首ホールドカラー本体10は、弾性材で作製されている。弾性材は、伸縮性に優れ、首の動きを制限すると共に装着しても異物感が少なく、首に装着しても動物が傷つくことがない。
【0021】
また、帯状首ホールドカラー本体10は、発泡体であると更によい。発泡体は通気性があり、首回りが蒸れることが一層緩和される。
【0022】
また、帯状首ホールドカラー本体10は、チップウレタン製であるとさらによい。チップウレタンは、ウレタン(スポンジ)の端材を粉砕し(再生)、接着剤をブレンドして型に入れ蒸気で押し固めて圧縮成型したものであり、ヘタリ(圧縮永久歪)が少なく、硬度のあるウレタンスポンジである。したがって、チップウレタン製の首ホールドカラーは首の動きを規制する機能が長期に維持される。
【0023】
帯状首ホールドカラー本体10は、図3に示すように通気性のシート15で被覆されているとよい。帯状首ホールドカラー本体10が直接動物の首に接触しないので、装着の不快感が更に軽減され、首回りの蒸れが更に軽減される。シート15は、織物、編物或いは布である。編物はレース編みでもよい。また、布は不織布でもよい。
【0024】
本実施形態の心材12cは、図4に示すように、例えば、細長い硬質プラスチック板12c1に細長いゴムラバー12c2を貼り付けたものである。首前カラー部12は心材12cによって撓むことが抑制され、首を下に曲げることが一層抑制される。また、動物の首にはゴムラバー12c2が当接するので、首と首ホールドカラーの相対的な滑りが抑制される。
【0025】
次に、本実施形態の四足動物用首ホールドカラーを犬の首に装着する手順を説明する。先ず、首後カラー部11の後頭部凸部11aを犬の後頭部に、首後付け根凹部11bを犬の首後付け根に位置決めして、その後、首前カラー部12の顎凸部12aが犬の顎下に、首前付け根凸部12bが犬の首前付け根に位置するように首に巻き付ける。その後、面ファスナー20aと面ファスナー20bと連結することで、装着が終了し図5に示すようになる。
【0026】
装着した犬が首を例えば下に曲げようとしても、下顎と首前付け根の間で首前カラー部12が突っ張っており曲げることが難しい。特に、本実施形態の首ホールドカラーでは、首前カラー部12の顎凸部12aから首前付け根凸部12bにかけて心材12cが取り付けられているので、首を下に曲げることができない。
【0027】
また、装着した犬が首を上に曲げようとしても、後頭部と首後付け根の間で首後カラー部11が突っ張っており曲げることが難しい。
【0028】
(実施形態2)
本実施形態の四足動物用首ホールドカラーでは、図6、7に示すように、実施形態1の帯状首ホールドカラー本体10が首後カラー部11と首前カラー部12に分割され、分割された首後カラー部11と首前カラー部12が長さ調節手段13で連結されている。
【0029】
長さ調節手段13は、複数のスナップボタン13a、13bを備えている。13aが雄型スナップボタンであり、13bが雌型スナップボタンである。
【0030】
本実施形態の四足動物用首ホールドカラーは長さ調節手段13を備えているので、首回りの異なる動物に緩みなく装着することが可能になる。
【0031】
犬種によって、四足動物用首ホールドカラーのサイズや形状が異なるが、犬種毎に設計製作すればよい。犬種が同じでもサイズが異なるが、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズを用意すればよい。
【符号の説明】
【0032】
10・・・・・・帯状カラー本体
11・・・・・首後カラー部
11a・・後頭部凸部
11b・・首後付け根凹部
12・・・・・首前カラー部
12a・・顎凸部
12b・・首前付け根凸部
12c・・心材
13・・・・・長さ調節手段
15・・・・・・シート
20・・・・・・脱着自在装着手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7