特許第6282034号(P6282034)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282034
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】ヘッドホン
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20180208BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20180208BHJP
   H04R 3/12 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
   H04R1/10 101B
   H04R1/10 103
   H04R3/00 310
   H04R3/12 A
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-258328(P2012-258328)
(22)【出願日】2012年11月27日
(65)【公開番号】特開2014-107658(P2014-107658A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2015年9月17日
【審判番号】不服2016-19589(P2016-19589/J1)
【審判請求日】2016年12月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004075
【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123940
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 辰一
(72)【発明者】
【氏名】旭 保彦
(72)【発明者】
【氏名】林 豊史
【合議体】
【審判長】 森川 幸俊
【審判官】 酒井 朋広
【審判官】 関谷 隆一
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−115786(JP,U)
【文献】 特表2004−500219(JP,A)
【文献】 実開昭53−160903(JP,U)
【文献】 実開昭48−014229(JP,U)
【文献】 実開昭61−018588(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオ信号が入力される入力端子と、
前記入力端子から入力されたオーディオ信号を増幅するアンプと、
前記アンプに接続され、前記アンプが増幅したオーディオ信号を音声に変換して放音するスピーカと、
前記アンプに接続され、前記アンプが増幅したオーディオ信号を出力する複数の出力端子と、
前記アンプ、前記スピーカ、および、前記複数の出力端子を収容するハウジングと、
を備えたヘッドホン。
【請求項2】
前記出力端子は、ダミー抵抗を有し、他の外部機器のコネクタが挿入された場合、前記アンプにこのコネクタを接続し、前記コネクタが挿入されていない場合、前記アンプに前記ダミー抵抗を接続する請求項1に記載のヘッドホン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の人が同時に同じ音声を聞くことができる機能を備えたヘッドホンに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、オーディオファイルを再生するポータブルオーディオプレーヤ(以下、単にオーディオプレーヤと称する。)が普及している。オーディオプレーヤは、通常、音声出力端子として一つのステレオミニジャックを備えており、このステレオミニジャックにヘッドホンのステレオミニプラグを接続して、音楽などの音声を一人で聞くように構成されている。
【0003】
オーディオプレーヤのユーザは、友人と一緒に二人で音声を楽しみたいことがある。このときには、音声信号分配器をオーディオプレーヤのステレオミニジャックに接続し、この音声信号分配器に2つのヘッドホンのステレオミニプラグを接続することで、二人で同時に同じ音声を聞くことができる(非特許文献1参照)。
【0004】
また、オーディオプレーヤには、Bluetooth(登録商標)などの無線接続方式で音声信号をヘッドホンに送信するものがある。このようなオーディオプレーヤでは、ペアリングを行った複数のヘッドホンのうち、出力先として選択されたヘッドホンで音声を聞くことができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−128673号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】サンワサプライ株式会社/オーディオ分配アダプタ(ブラック) 製品品番:MM-AD22BK、〔online〕、〔平成24年11月7日検索〕、インターネット<URL:http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=MM-AD22BK&cate=1>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
オーディオプレーヤのユーザは、さらに複数の人数(三人以上)で一緒に音声を楽しみたいこともある。このときには、非特許文献1に記載の音声信号分配器を複数個用意して数珠繋ぎすることで、複数のヘッドホンを接続することができる。
【0008】
しかしながら、この接続方法では、ヘッドホンの接続数が増えるほど出力インピーダンスが低下し、各ヘッドホンの音量が低下してしまう。また、音声信号分配器を複数用意しなければならず、音声信号分配器の準備や管理が煩雑である。
【0009】
また、特許文献1に記載されているようなBluetoothのオーディオプレーヤの場合、複数のヘッドホンで同時に音声を聴くことは不可能である。また、特許文献1に記載されているように、周囲環境により音声の再生中にオーディオプレーヤとヘッドホンとの間の無線接続が突然切断されてしまうことがある。そのため、複数人のユーザのうち一部の者が音声を聴くことができなくなるという問題が生じる。
【0010】
そこで、本発明は、音声信号分配器や無線接続方式の機器を用いることなく、三人以上でも同時に同じ音声を聞くことができるように構成されたヘッドホンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明のヘッドホンは、入力端子と、アンプと、スピーカと、ハウジングと、複数の出力端子とを備えている。入力端子には、オーディオ信号が入力される。アンプは、入力端子から入力されたオーディオ信号を増幅する。スピーカは、アンプによって増幅されたオーディオ信号を音声に変換して放音する。ハウジングは、アンプ、スピーカおよび複数の出力端子を収容する。複数の出力端子は、アンプが増幅したオーディオ信号を出力する。
【0013】
この構成では、ヘッドホンが複数(2つ以上)の出力端子を備えており、各出力端子は、アンプで増幅されたオーディオ信号を出力する。そのため、入力端子にオーディオプレーヤを接続し、各出力端子にヘッドホンを接続することで、音声信号分配器や無線接続方式の機器を用いることなく、三人以上で同時に同じ音声を聞くことができる。また、オーディオプレーヤが接続されたヘッドホンに対して、ケーブルで接続するタイプのヘッドホンを複数台接続するので、周囲の環境にかかわらず音声が途切れることがなく、実際にケーブルでつながっているという安心感をユーザに与えることができる。
【0016】
上記発明において、出力端子にダミー抵抗を設け、オーディオ信号を出力する外部機器のコネクタが挿入された場合、アンプをこのコネクタに接続し、このコネクタが挿入されていない場合、アンプをダミー抵抗に接続するようにしてもよい。
【0017】
この構成では、出力端子に接続するヘッドホンの数が変化しても、ダミー抵抗によってインピーダンスの変動を抑えることができるので、ヘッドホンの接続数に応じて音質や音量が変化するのを防止できる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、音声信号分配器や無線接続方式の機器を用いることなく、三人以上でも同時に同じ音声を聞くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係るヘッドホンの外観斜視図
図2図1に示す矢印A方向から見たヘッドホンの外観図(下面図)
図3図1に示す矢印B方向から見たヘッドホンの外観図(上面図)
図4】本発明の第1実施形態に係るヘッドホンの回路図
図5】本発明の第2実施形態に係るヘッドホンの回路図
図6】本発明の第3実施形態に係るヘッドホンの外観斜視図
図7】本発明の第3実施形態に係るヘッドホンの回路図
図8】本発明の第4実施形態に係るヘッドホンの回路図
図9】本発明の第5実施形態に係るヘッドホンの外観斜視図
図10】本発明の第5実施形態に係るヘッドホンの回路図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係るヘッドホンについて説明する。このヘッドホンは、オーディオプレーヤなどのソース機器を接続する入力端子と、他のヘッドホンを接続する2つ以上の出力端子を備えており、同時に3人以上が同じ音声を一緒に聞くことができる。以下の説明では、ヘッドホンの一例として、ヘッドバンドを有するオーバーヘッド型のステレオヘッドホンについて説明する。
【0021】
まず、ヘッドホンの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るヘッドホンの外観斜視図である。図2は、図1に示す矢印A方向から見たヘッドホンの外観図(下面図)である。図3は、図1に示す矢印B方向から見たヘッドホンの外観図(上面図)である。
【0022】
ヘッドホン1は、左右のハウジング10,20がバンド30の両端にそれぞれアーム15,25を介して接続された構造をしている。
【0023】
バンド30は、半円周状に湾曲された弾性を有する帯状の樹脂または金属からなり、左右ハウジング10,20を接続し、ユーザがヘッドホン1を装着したとき頭部に係止されるものである。また、バンド30の内部には、ケーブル40が配線されている。
【0024】
左右ハウジング10,20は、バンド30の(半円周の)内側および(半円周の)外側に底面を持つ円筒形であり、外側の底面が封止され、内側の底面が開口している形状である。左右のハウジング10,20の内部には、開口面(内側の底面)に向けて、それぞれスピーカ13,23が設けられている。左右ハウジング10,20は、開口面が対向するように配置されている。スピーカ13はLチャンネルの音声を放音し、スピーカ23はRチャンネルの音声を放音する。
【0025】
左ハウジング10の外周の下部には、オーディオ信号の入力端子11と、オーディオ信号の出力端子12が設けられている。また、右ハウジング20の外周の下部には、オーディオ信号の出力端子21,22が設けられている。入力端子11は、たとえば、ステレオミニジャックであり、オーディオケーブル51を介してオーディオプレーヤ101が接続される。出力端子12,21,22は、たとえば、ステレオミニジャックであり、それぞれ、オーディオケーブル52,53,54を介して他のヘッドホン111が接続される(図4参照)。
【0026】
次に、ヘッドホン1に内蔵されている回路について説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係るヘッドホンの回路図である。入力端子11には、ステレオアンプ14が接続されている。ステレオアンプ14は、入力端子11から入力されたオーディオ信号を増幅する回路である。ステレオアンプ14は、一般的なヘッドホンとほぼ同等の入力インピーダンス(たとえば32Ω)を有し、出力インピーダンスはこれよりも低い。ステレオアンプ14の出力側には、Lチャンネル用のスピーカ13、Rチャンネル用のスピーカ23、および、出力端子12,21,22が並列に接続されている。Rチャンネル用のスピーカ23、および、出力端子21,22は、ケーブル40を介してステレオアンプ14に接続されている。ケーブル40は、Rチャンネルの信号を伝送するRチャンネル線(R)、Lチャンネルの信号を伝送するLチャンネル線(L)、および、グランド線(G)を備えている。グランド線は、シールドネットであってもよい。スピーカ13、23は、ステレオアンプ14が増幅したオーディオ信号を音声に変換して放音する。各出力端子12,21,22は、ステレオアンプ14が増幅したオーディオ信号を出力する。なお、ステレオアンプ14はヘッドホン1に内蔵のバッテリの電力で動作するが、オーディオケーブル51を介して給電を受けて動作するようにしてもよい。
【0027】
ユーザは、ヘッドホン1を用いて一人でオーディオプレーヤ101の音声を聞く場合には、オーディオプレーヤ101に接続したオーディオケーブル51のステレオミニプラグを、ヘッドホン1の入力端子(ステレオミニジャック)11に接続する。ユーザは、ヘッドホン1を両耳に装着し、オーディオプレーヤ101を操作して音声の再生を開始することで、スピーカ13とスピーカ23により、ステレオアンプ14により増幅された音声を聞くことができる。
【0028】
また、ユーザがヘッドホン1を用いて複数人といっしょに同じ音声を聞く場合には、ヘッドホン1の入力端子11にオーディオプレーヤ101を接続し、ヘッドホン1の出力端子(ステレオミニジャック)のいずれかに他のヘッドホンのステレオミニプラグ(コネクタ)を接続する。4人のユーザが一緒に同じ音声を聞く場合には、図4に示すように、ヘッドホン1に設けられた1個の入力端子11にオーディオプレーヤ101を接続し、3つの出力端子12,21,22にそれぞれヘッドホン111〜113を接続する。
【0029】
ユーザは、上記のようにオーディオプレーヤ101とヘッドホン111〜113をヘッドホン1に接続してから、ヘッドホン1を両耳に装着し、オーディオプレーヤ101を操作して音声を再生することで、音声を聞くことができる。また、他の3人のユーザも、それぞれヘッドホン111〜113のいずれかを装着することで、ステレオアンプ14が増幅した同じ音声を他のユーザと一緒に聞くことができる。
【0030】
次に、本発明の第2実施形態に係るヘッドホンの回路について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るヘッドホンの回路図である。同図に示すヘッドホン2は、スピーカ13,23の接続形態が、図4に示したヘッドホン1と異なっており、他は図4に示した回路と同様である。図5において、図4と同一構成の個所には同符号を付し、以下、図4の構成との相違点について説明する。
【0031】
図5に示すように、入力端子11には、図4の回路と同様にステレオアンプが接続されているとともに、Lチャンネルのスピーカ13およびRチャンネルのスピーカ23が接続されている。すなわち、Lチャンネルのスピーカ13およびRチャンネルのスピーカ23は、ステレオアンプ15を経由せずに入力端子11に直接接続されている。ステレオアンプ15の出力側には、3つの出力端子12,21,22が接続されている。このうち、出力端子21,22は、ケーブル40を介してステレオアンプ15に接続されている。また、入力端子11とRチャンネルのスピーカ23とを接続するケーブル41が、バンド30にさらに内蔵されている。ステレオアンプ15は、図4に示したステレオアンプ14よりも入力インピーダンスの高いもの(たとえば100Ω程度)を用いればよい。入力インピーダンスは、スピーカ13,23のインピーダンスとの兼ね合いで決定すればよい。
【0032】
以上の構成により、ヘッドホン2では、オーディオプレーヤ101が出力したオーディオ信号は、増幅されることなく直接スピーカ13およびスピーカ23から放音される。これにより、ヘッドホン2のユーザは、オーディオプレーヤ101が出力した生のオーディオ信号に基づく音声を聴くことができる。また、ヘッドホン2のユーザが一人でオーディオを楽しむ場合には、ステレオアンプ15を起動することなくパッシブなヘッドホンとして使用することができる。
【0033】
次に、本発明の第3実施形態に係るヘッドホンについて説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係るヘッドホンの回路図である。図6において、図4と同一構成の個所には同符号を付し、図4との相違点について説明する。
【0034】
この実施形態のヘッドホン3は、図6に示すように、他のヘッドホン111〜113を接続する出力端子12,21,22を接点端子付きのステレオミニジャックとし、各接点端子とグラウンドとの間にダミー抵抗Rを接続している。これ以外の構成は図4に示した回路と同様である。
【0035】
以上の構成により、出力端子(ステレオミニジャック)12,21,22は、他のヘッドホン111,112,113のステレオミニプラグが挿入されたときには、ステレオアンプ14の出力端子とこのステレオミニプラグとを接続してオーディオ信号を他のヘッドホン111,112,113に出力する。一方、他のヘッドホン111,112,113のステレオミニプラグが挿入されていないときには、各出力端子12,21,22のR端子、L端子は、接点端子を介してダミー抵抗に接続される。ダミー抵抗の他端は接地されているため、オーディオ信号は、ダミー抵抗を負荷として消費され、他のヘッドホン111,112,113の接続の有無にかかわらず出力インピーダンスの変動を抑制することができる。
【0036】
ダミー抵抗は、出力端子12,21,22に接続されるヘッドホンと同じインピーダンス(たとえば32Ω)でもよいし、より高いインピーダンス(たとえば100Ω程度)でもよい。
【0037】
図7は、本発明の第4実施形態に係るヘッドホンの外観斜視図である。図8は、本発明の第4実施形態に係るヘッドホンの回路図である。この実施形態に係るヘッドホン4は、外観上の構成が、図1に示したヘッドホン1と異なっている。図7図8において、図1図4と同一構成の個所には同符号を付し、図1図4との相違点について説明する。
【0038】
図7に示すように、ヘッドホン4は、右ハウジング20にケーブル42を介して端子アダプタ70が接続された構成を有している。端子アダプタ70は、2つの出力端子71,72を有している。一方、左右のハウジング10,20は、出力端子を備えていない。出力端子71,72には他のヘッドホン111,112が接続される。ケーブル42は約40cm程度の長さの柔軟なシールドケーブルであり、端子アダプタ70は、所謂USBメモリ程度の大きさである。
【0039】
図8に示すように、入力端子11には、左チャンネルのスピーカ13およびケーブル40が接続されている。ケーブル40の他方の端部には、右チャンネルのスピーカ23およびケーブル42が接続されている。ケーブル42はアダプタ70のステレオアンプ16に接続されている。ステレオアンプ16はケーブル42から入力されたオーディオ信号を増幅して出力端子71,72に出力する。出力端子71,72は、ステレオアンプ16に対して並列に接続されている。
【0040】
ユーザがヘッドホン1を用いて一人で音声を聞くときには、ヘッドホン1と同様、オーディオプレーヤ101に接続したオーディオケーブル51のプラグを、入力端子11に接続する。ユーザは、オーディオプレーヤ101を操作して音声を再生することで、スピーカ13とスピーカ23により音声を聞くことができる。
【0041】
また、ユーザがヘッドホン1を用いて複数人で音声を聞くときには、端子アダプタ70の2つの出力端子71,72の一方または両方に他のヘッドホン111,112を接続することで、最大3人のユーザが一緒に同じ音声を聞くことができる。
【0042】
以上の構成により、他のヘッドホン111,112が接続される場合でも、ハウジング10,20に直接他のヘッドホンが接続されないため、鬱陶しさがない。また、ケーブル42は柔軟なシールドケーブルであり、端子アダプタ70はUSBメモリ程度の大きさであるため、他のヘッドホン111,112が接続されないとき、ユーザは、例えば胸ポケットなどに端子アダプタ70を収納することで、端子アダプタ70が邪魔にならずにこのヘッドホン4を使用することができる。
【0043】
なお、ケーブル42および端子アダプタ70を右ハウジング20に対して着脱可能にもうけてもよい。また、ステレオアンプ16はハウジング10,20側に設けてもよい。
【0044】
以上のように、本発明のヘッドホンでは、3人以上で同じ音声を聞くことができる。また、ステレオアンプ14(15,16)によりオーディオ信号が増幅されるので、ヘッドホン1に複数のヘッドホンを接続しても、各ヘッドホンから放音される音声の音量低下を防止できる。また、オーディオプレーヤ101と他のヘッドホン111〜113とがヘッドホン1(2,3,4)を介して有線接続されるので、周囲環境にかかわらず音声再生中に、音声が途切れるといった問題は発生しない。
【0045】
なお、第1〜第3実施形態では出力端子を3つ設け、第4実施形態では出力端子を2つ設けているが、出力端子の数に制限はない。また、出力端子を設ける場所も、ハウジング10,20、または、端子アダプタ70に限定されない。たとえば、図9および図10に示すように、バンド30に出力端子31,32を設けて、出力端子の数を増やしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1〜4…ヘッドホン 10,20…ハウジング 11…(信号)入力端子 12,21,22,31,32,71,72…(信号)出力端子 13,23…スピーカ 15,25…アーム 30…バンド 40〜42…ケーブル 51…オーディオケーブル 70…端子アダプタ 101…オーディオプレーヤ 111〜113…他のヘッドホン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10