特許第6282143号(P6282143)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282143
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】セルロースエステル組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 1/12 20060101AFI20180208BHJP
   C08L 33/12 20060101ALI20180208BHJP
   C08K 5/11 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
   C08L1/12
   C08L33/12
   C08K5/11
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-42333(P2014-42333)
(22)【出願日】2014年3月5日
(65)【公開番号】特開2015-168708(P2015-168708A)
(43)【公開日】2015年9月28日
【審査請求日】2016年9月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】501041528
【氏名又は名称】ダイセルポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100098408
【弁理士】
【氏名又は名称】義経 和昌
(72)【発明者】
【氏名】辻岡 邦夫
(72)【発明者】
【氏名】奥村 泰男
【審査官】 安田 周史
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/062610(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/108347(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/088736(WO,A1)
【文献】 特開2009−210777(JP,A)
【文献】 特開2007−231157(JP,A)
【文献】 特公昭42−022550(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L 1/12
C08L 33/12
C08K 5/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)セルロースエステル100質量部に対して、
(B)可塑剤2〜100質量部、
(C)重量平均分子量が5,000〜30,000である重合体(エラストマーは含まない)1〜10質量部、
を含有するセルロースエステル組成物であって、
(A)成分が、セルロースアセテートで、
(B)成分が、アジピン酸エステルで、
(C)成分が、メチルメタクリレート単位20〜95質量%および芳香族(メタ)アクリレート単位5〜80質量%を含有する共重合体で、
(B)成分と(C)成分の含有量の割合(質量比)が、(B)/(C)=96/4〜70/30である、セルロースエステル組成物。
【請求項2】
(A)成分が、置換度2.7以下のセルロースアセテートである、請求項1記載のセルロースエステル組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロースエステル組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
セルロースアセテートなどのセルロースエステルは一般的に熱可塑性が乏しいため、通常は可塑剤を含む組成物として使用されている。
特許文献1は、セルロースエステル系樹脂組成物に関する発明であり、公知の可塑剤を配合できることが記載されている(段落番号0023)。
特許文献2は、平均置換度2.7以下のセルロースエステル、可塑剤及び充填剤で構成された樹脂組成物に関する発明である。
しかし、樹脂組成物の生成後あるいは成形後、経時によって組成物中の可塑剤がブリードアウトすることが問題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−306175号公報
【特許文献2】特開2005−194302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、優れた機械的性質を有しており、可塑剤のブリードアウトも抑制された成形体が得られるセルロースエステル組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、課題の解決手段として、
(A)セルロースエステル100質量部に対して、
(B)可塑剤2〜100質量部、
(C)重量平均分子量が5,000〜30,000であるメチルメタクリレート単位を含む重合体(エラストマーは含まない)1〜10質量部、
を含有するセルロースエステル組成物を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明のセルロースエステル組成物によれば、引張強度、曲げ強度などの優れた機械的性質を有しており、可塑剤のブリードアウトも抑制された成形体を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<(A)成分>
本発明の組成物で用いる(A)成分のセルロースエステルは公知のものであり(例えば、特許文献1、2に記載されているもの)、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
その他、ポリカプロラクトングラフト化セルロースアセテート、アセチルメチルセルロース、アセチルエチルセルロース、アセチルプロピルセルロース、アセチルヒドロキシエチルセルロース、アセチルヒドロキシプロピルセルロースなども挙げることができる。
【0008】
(A)成分のセルロースエステルの重合度は、粘度平均重合度が100〜1000ものが好ましく、より好ましくは100〜500である。
(A)成分のセルロースエステルは、平均置換度が2.7以下のセルロースアセテートが好ましい。
【0009】
<(B)成分>
本発明の組成物で用いる(B)成分の可塑剤は公知のものである。(B)成分の可塑剤としては、例えば、下記の可塑剤から選ばれる1種を使用することができ、2種以上組み合わせて使用することもできる。
芳香族カルボン酸エステル[フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシルなどのフタル酸ジC1-12アルキルエステル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタル酸C1-6アルコキシC1-12アルキルエステル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸C1-12アルキル・アリール−C1-3アルキルエステル、エチルフタリルエチレングリコレート、ブチルフタリルブチレングリコレートなどのC1-6アルキルフタリルC2-4アルキレングリコレート、トリメリット酸トリメチル、トリメリット酸トリエチル、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシルなどのトリメリット酸トリC1-12アルキルエステル、ピロメリット酸テトラオクチルなどのピロメリット酸テトラC1-12アルキルエステルなど]、
脂肪酸エステル[アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ブトキシエトキシエチル・ベンジル、アジピン酸ジブトキシエトキシエチルなどのアジピン酸エステル、アゼライン酸ジエチル、アゼライン酸ジブチル、アゼライン酸ジオクチルなどのアゼライン酸エステル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチルなどのセバシン酸エステル、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチルなど]、
などが挙げられ、中でもアジピン酸エステルが好ましい。
多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど)の低級脂肪酸エステル[ジグリセリンテトラアセテートなど]、
グリコールエステル(ジプロピレングリコールジベンゾエートなど)、
クエン酸エステル[クエン酸アセチルトリブチルなど]、
アミド類[N−ブチルベンゼンスルホンアミドなど]、
エステルオリゴマー(カプロラクトンオリゴマーなど)、
などを挙げることができる。
(B)成分の可塑剤は、芳香族カルボン酸エステルおよび脂肪酸エステルから選ばれるものが好ましい。
【0010】
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して2〜100質量部であり、好ましくは5〜50質量部であり、より好ましくは10〜40質量部である。
【0011】
<(C)成分>
本発明の組成物で用いる(C)成分は、重量平均分子量5,000〜30,000のメチルメタクリレート単位を含む重合体であり、エラストマーは含まれない。
【0012】
(C)成分は、重量平均分子量5,000〜30,000の重合体であり、好ましくは重量平均分子量10,000〜25,000の重合体である。
重量平均分子量が前記範囲内であると、(A)成分のセルロースエステルとの相溶性が良くなり、(B)成分の可塑剤のブリードアウト防止効果が得られる。
重量平均分子量は、テトラヒドロフラン溶媒を用いたGPC測定により求めた標準ポリスチレン換算値とする。
【0013】
(C)成分は、ホモポリマーであるポリメチルメタクリレート(PMMA)でもよく、メチルメタクリレートを主成分とするメチルメタクリレート共重合体でもよく、これらを単独で使用しても組み合わせて使用してもよい。
(C)成分は、メチルメタクリレート単位を20質量%以上含有するものが好ましく、40質量%以上含有するものがより好ましく、60質量%以上含有するものがさらに好ましい。本発明では、前記割合は原料基準値と実測値のいずれも同じとする。
【0014】
(C)成分を共重合体にするときの共重合成分としては、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸エステル、
エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸エステルが挙げられ、これらから選ばれる1または2以上を使用することができる。
これらの中でもフェニルメタクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレートが好ましい。
【0015】
(C)成分は、メチルメタクリレート単位と芳香族(メタ)アクリレート単位を含む共重合体が好ましく、メチルメタクリレート単位の割合は、20〜95質量%が好ましく、40〜95質量%がより好ましく、60〜95質量%がさらに好ましく、芳香族(メタ)アクリレート単位の割合は、5〜80質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましく、5〜40質量%がさらに好ましい。
【0016】
(C)成分は、ガラス転移点(Tg)が90〜120℃のものが好ましく、90〜110℃のものがより好ましい。
ガラス転移点(Tg)が前記範囲内であると、(A)成分のセルロースエステルとの相溶性が良くなる。
ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)を用い、窒素気流下、昇温速度20℃/分の条件で測定した値を示す。
(C)成分は、特開2010−116501号公報の特許請求の範囲および実施例などにおいて表面硬度向上剤として記載されている共重合体を使用することができる。
【0017】
(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して1〜10質量部であり、好ましくは1〜8質量部であり、より好ましくは1〜6質量部である。
【0018】
(B)成分と(C)成分の含有量の割合(質量比)は、(B)/(C)=96/4〜70/30が好ましく、95/5〜80/20がより好ましい。
【0019】
本発明の組成物は、用途に応じて公知の熱可塑性樹脂を含有することができる。
公知の熱可塑性樹脂としては、ABS樹脂、AS樹脂などのスチレン系樹脂、
ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612などのポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂などを挙げることができる。
公知の熱可塑性樹脂の含有割合は、(A)成分のセルロースエステルとの合計量中、40質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
【0020】
本発明の組成物は、さらに充填剤を含有することができる。
充填剤としては、繊維状充填剤、非繊維状充填剤(粉粒状又は板状充填剤など)が含まれ、例えば、特許文献2(特開2005−194302号公報)の段落番号0025〜0032に記載のものを挙げることができる。
充填剤の含有割合は、(A)成分のセルロースエステル100質量部に対して、5〜50質量部が好ましく、より好ましくは5〜40質量部、さらに好ましくは5〜30質量部である。
【0021】
本発明の組成物は、さらに難燃剤を含有することができる。
難燃剤は公知のものや市販品を使用することができ、特開2003−261711号公報において一般式(I)で示されるナフチルホスフェート化合物や「PX−110」、芳香族縮合リン酸エステル、例えば大八化学工業(株)製の商品名「PX−200」、「CR−741」、「CR−733S」、「TCP」などを使用することができる。
またその他の難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリキシリルホスフェート、ジクレジル−2,6−ジメチルフェニルホスフェート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェートなどのモノマータイプの有機リン系難燃剤、レゾルシンビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシンビス[(ビス−2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]、ハイドロキノンビス[(ビス−2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]、4,4’−ビフェノールビス[(ビス−2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]などのオリゴマータイプの有機リン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、リン酸メラミン、メラミンシアヌレート、ポリリン酸アンモニウム、メラミン、熱硬化性樹脂被覆赤リン、オレフィン被覆赤リン、酸化チタン被覆赤りんおよびチタンアルミニウム縮合物被覆赤リンなどの安定化赤リン粉末などの赤リン粉末、シリコーン樹脂、シリコーングリース、シリコーンゴムおよびシリコーン油などのシリコーン系難燃剤などを使用することができる。
【0022】
本発明の組成物は、特許文献2(特開2005−194302号公報)の段落番号0035〜0042に記載のエポキシ化合物、段落番号0043〜0052に記載の有機酸、チオエーテル、亜リン酸エステル化合物などの安定化剤を含有することができる。
【0023】
本発明の組成物は、用途に応じて、慣用の添加剤、例えば、他の安定化剤(例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、耐光安定剤など)、着色剤(染料、顔料など)、帯電防止剤、難燃助剤、滑剤、アンチブロッキング剤、分散剤、流動化剤、ドリッピング防止剤、抗菌剤などを含んでいてもよい。
【0024】
本発明の組成物は、例えば、各成分をタンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンミキサー、ニーダーなどの混合機を用いて乾式又は湿式で混合して調製してもよい。
さらに、前記混合機で予備混合した後、一軸又は二軸押出機などの押出機で混練してペレットに調製する方法、加熱ロールやバンバリーミキサーなどの混練機で溶融混練して調製する方法を適用することができる。
【0025】
本発明の組成物は、射出成形、押出成形、真空成形、異型成形、発泡成形、インジェクションプレス、プレス成形、ブロー成形、ガス注入成形などによって各種成形品に成形することができる。
【0026】
本発明の組成物は、例えば、OA・家電機器分野、電気・電子分野、通信機器分野、サニタリー分野、自動車などの輸送車両分野、家具・建材などの住宅関連分野、雑貨分野などの各パーツ、ハウジングなどに使用することができる。
【実施例】
【0027】
<使用成分>
(A)成分
・L−50、置換度2,5、粘度平均重合度180、(株)ダイセル製
(B)成分
・アジピン酸エステル系可塑剤:DAIFATTY-101:大八化学工業(株)製
(C)成分
・メタブレン H−880(三菱レーヨン(株)製)、重量平均分子量14,000、Tg102℃、組成比メチルメタクリレート単位79質量%/フェニルメタクリレート単位21質量%
組成比は、測定溶媒として重クロロホルム(CDCl3)を用いた13C−NMR法により測定した。
(C)成分の比較成分
・メチルメタクリレート・メチルアクリレート共重合体:デルペット 80N、重量平均分子量95,000、Tg98℃、旭化成ケミカルズ(株)製
(安定剤)
・亜リン酸エステル化合物:イルガフォス(IRGAFOS)168、BASFジャパン(株) 製
・エポキシ化合物:セロキサイド 2021P、(株)ダイセル製
・クエン酸(一水和物):クエン酸(結晶)32M、昭和化工(株)製
【0028】
実施例および比較例
ヘンシェルミキサーを用いて、ミキサー内の摩擦熱で70℃以上となるように各組成物を攪拌混合した後、二軸押出機(シリンダー温度:200℃、ダイス温度:220℃)に供給し、押し出してペレット化した。
得られたペレットを、射出成形機に供給して、シリンダー温度200℃、金型温度50℃、成形サイクル30秒(射出15秒、冷却時間15秒)の条件でISO多目的試験片を射出成形して、機械特性の評価に使用した。
また、上記の条件で試験片(5cm×9cm×厚さ3mm)を射出成形して、ブリードアウト評価試験に使用した。
その他の試験項目は、各組成物を使用して、以下に示す方法で各評価試験を実施した。評価結果を表1に示す。
【0029】
<測定試験>
(MFR)
220℃、荷重10kgで測定した。
【0030】
(引張強さ・引張呼び歪み)
ISO527に準拠して、試験片の引張強さおよび引張呼び歪みを測定した(引張強さ単位:MPa、引張呼び歪み単位:%)。
【0031】
(曲げ強さ・曲げ弾性率)
ISO178に準拠して測定した(単位:MPa)。
【0032】
(可塑剤のブリードアウト)
試験片を65℃、85%RHの雰囲気中に50時間または500時間放置したとき、肉眼観察によって、試験片の表面に析出物が全く認められない場合をブリードアウト無しとし、試験片の表面に析出物が僅かでも認められた場合をブリードアウト有りとした。
【0033】
(層状剥離)
曲げ強さ試験後の試験サンプルを試験前の水平な状態に戻し、層状に剥離しなかったものを無し、層状に剥離したものを有りとした。
【0034】
(押出性)
二軸押出機のダイスから押出されたストランドを水槽にて冷却し、ペレタイザーにてペレット化する過程および得られたペレットの形状を肉眼で観察した。
連続的に均一なストランドが形成され、得られたペレットの形状が良好なものを○、均一なストランドが形成されず、良好な形状のペレットが得られなかったのを×とした。
【0035】
【表1】
【0036】
実施例1〜4と比較例1、2から、(C)成分を使用することで、流動性(MFR)及び機械的強度を高いレベルで維持したまま、(B)成分の可塑剤のブリードアウトを防止できることが確認できた。
実施例1と比較例3から、(C)成分を使用することで、流動性(MFR)及び機械的強度をより高いレベルのものにすることができ、(B)成分の可塑剤のブリードアウトを防止でき、さらに層状剥離も防止できることが確認できた。