技術分野
例えば油圧ショベル等の建設機械に関し、特に、旋回フレームに対してフロアが傾転可能となった建設機械
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
ところで、上述した各特許文献によるものでは、カウンタウエイトの上部にボルトを用いて取付けられたスペーサに対し、リヤブラケットやチルトフロアの取付板体を取付ける構成としている。ここで、カウンタウエイトは、一般的に鋳造によって形成されるものであるから、製造時に収縮や変形が生じ易く、寸法精度を高めることが難しい。
このために、旋回フレーム上にチルトフロア等を取付ける組立作業では、カウンタウエイト側のリヤブラケットとチルトフロア側の取付板体との間で位置ずれを生じるから、この組立作業時には、カウンタウエイトに対しスペーサの位置を適宜に調整する必要がある。
カウンタウエイトに対するスペーサの位置合わせ作業は、チルトフロアをチルトダウンさせて取付板体に設けられたボルト挿通孔とリヤブラケットに設けられためねじ孔とが一致するか確認し、位置がずれている場合には、スペーサをカウンタウエイトに取付けているボルトを緩め、スペーサを適宜に移動させる。
この場合、各特許文献では、スペーサをカウンタウエイトに取付けているボルトは、チルトフロアをチルトダウンさせたときに、取付板体が邪魔になって締めたり、緩めたりできない位置に配置されている。従って、上述した位置合わせ作業では、チルトフロアのチルトアップとチルトダウンとを繰り返さなくてはならず、手間を要してしまうという問題がある。
そこで、スペーサが取付けられるカウンタウエイトの上部に機械加工(切削加工)を施して寸法精度を向上し、位置合わせ作業を省略することが考えられる。しかし、この場合には、加工作業に手間を要してしまい、生産性が低下するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、チルトフロアをチルトダウンさせた状態で、カウンタウエイトに対するスペーサの位置合わせ作業を行うことができ、チルトフロアの組立作業を容易に行うことができるようにした建設機械を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明による建設機械は、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前,後方向の前側に俯仰動可能に設けられた作業装置とからなり、前記上部旋回体は、支持構造体をなす旋回フレームと、前記作業装置との重量バランスをとるために該旋回フレームの後部に取付けられたカウンタウエイトと、該カウンタウエイトの上面に左,右方向に延びて設けられた平板体からなるスペーサと・・・ 続きを
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【発明の効果】
請求項1の発明によれば、カウンタウエイトの上面に設けられたスペーサには、チルトフロアがチルトダウンしたときに該チルトフロアの取付板体よりも後側に張出すように張出し部位を設けている。この張出し部位には、チルトダウンしたチルトフロアの取付板体と異なる位置にボルト挿通孔を設ける構成としている。
従って、スペーサは、張出し部位のボルト挿通孔に挿通したスペーサ取付ボルトをカウンタウエイトの上面に螺着することにより、このカウンタウエイトに取付けることができる。この場合、スペーサをカウンタウエイトの上面に取付けているスペーサ取付ボルトは、チルトダウンしたチルトフロアの取付板体と異なる位置、即ち、締めたり、緩めたりするときに取付板体が邪魔にならない位置に配置されている。
これにより、旋回フレーム上にチルトフロア等を取付ける組立作業において、カウンタウエイト側のリヤブラケットとチルトフロア側の取付板体との間に位置ずれを生じた場合でも、この組立作業時には、チルトフロアをチルトダウンさせたままの状態で、スペーサによるリヤブラケットと取付板体との位置合わせ作業を行うことができる。
即ち、スペーサによる位置合わせ作業では、チルトダウンしたチルトフロアの取付板体とリヤブラケットとが互いに適正な位置に配置されているか否かを確認する。このときに、リヤブラケットが適正な位置からずれている場合には、カウンタウエイトに対するスペーサの取付位置を移動させることにより、チルトフロアの取付板体とリヤブラケットとを適正な位置に配置する。この状態で、スペーサ取付ボルトを締めることにより、旋回フレーム上にチルトフロア等を取付けることができる。
この結果、上述したスペーサの位置合わせ作業では、チルトフロアのチルトアップとチルトダウンを繰り返す必要がなくなるから、チルトフロアの組立作業を容易に行うことができる。
また、スペーサに設けた張出し部位は、カウンタウエイトを吊上げるときに吊具を取付けるための吊具取付穴と異なる位置に配置している。これにより、スペーサは、カウンタウエイトの吊上げ作業の邪魔にならない位置で、スペーサ取付ボルトを用いてカウンタウエイトに取付けることができる。
請求項2の発明によれば、スペーサは、チルトダウンしたチルトフロアの取付板体が載置される載置部位と、当該載置部位よりも後側に位置して後方に張出した前記張出し部位とにより形成しているから、載置部位を避けた位置に張出し部位を配置することができる。
請求項3の発明によれば、スペーサの張出し部位は、チルトダウンしたチルトフロアの取付板体の後方で、左,右方向に間隔をもって2個設けられた各吊具取付穴間に位置する第1の張出し部位と、該第1の張出し部位と前記吊具取付穴を挟んだ左,右方向の外側に位置する第2の張出し部位とにより構成している。この上で、第1の張出し部位に1個のボルト挿通孔を設け、第2の張出し部位に2個のボルト挿通孔を設けている。
従って、第1の張出し部位に設けた1個のボルト挿通孔に1本のスペーサ取付ボルトを挿通し、第2の張出し部位に設けた2個のボルト挿通孔に2本のスペーサ取付ボルトを挿通する。この状態で、各スペーサ取付ボルトをカウンタウエイトの上面に螺着することにより、3本のスペーサ取付ボルトを用いてスペーサをカウンタウエイトに取付けることができる。
請求項4の発明によれば、スペーサは、チルトフロアがチルトダウンしたときに、該チルトフロアの取付板体が載置される載置部位と、該載置部位と左,右方向で隣接し外部に対して露出する露出部位とを有している。このスペーサの露出部位には、前述したボルト挿通孔と別個のボルト挿通孔を設ける構成としている。
これにより、別個のボルト挿通孔に挿通したスペーサ取付ボルトは、チルトフロアをチルトダウンさせた状態で、締めたり、緩めたりすることができる。この結果、別個のボルト挿通孔に挿通したスペーサ取付ボルトと前述したスペーサ取付ボルトとを用い、カウンタウエイトに対しスペーサを強固に取付けることができる。
請求項5の発明によれば、スペーサの露出部位からチルトフロアの側面に沿って前側に延びるメンテナンスカバーを設けているから、このメンテナンスカバーによってスペーサの露出部位、即ち、この露出部位に設けられるスペーサ取付ボルトを覆い隠すことができ、いたずらを防止でき、また外観上の見栄えを良好にすることができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明の実施の形態によるキャノピ仕様の油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】 図1の油圧ショベルをチルトフロアをチルトアップさせた状態で示す正面図である。
【図3】 作業装置の一部を省略した油圧ショベルを拡大して示す平面図である。
【図4】 図3の油圧ショベルをキャノピとメンテナンスカバーを取外した状態で示す平面図である。
【図5】 旋回フレームを単体で示す平面図である。
【図6】 上部旋回体を作業装置、運転席、キャノピ等を省略した状態で示す要部拡大の斜視図である。
【図7】 図6中の化粧カバーとメンテナンスカバーを取外してチルトフロアをチルトアップさせた状態を示す要部拡大の斜視図である。
【図8】 旋回フレームの後部、カウンタウエイト、スペーサ、リヤブラケット等を示す要部拡大の斜視図である。
【図9】 旋回フレームの後部とカウンタウエイトを示す要部拡大の斜視図である。
【図10】 スペーサとリヤブラケットとチルトフロアの取付板体との取付関係を図6中の矢示X−X方向から見た要部拡大の断面図である。
【図11】 カウンタウエイトとスペーサとチルトフロアと化粧カバーと防振部材とリヤブラケットとの分解斜視図である。
【図12】 スペーサを単体で示す平面図である。
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 作業装置
5 旋回フレーム
6 カウンタウエイト
6A 上面
6B 左吊具取付穴
6C 右吊具取付穴
6F,6G,6H,6J,6K めねじ穴
7 スペーサ
7A 平板体
7A1 第1の張出し部位
7A2 第2の張出し部位
7C,7D,7E,7F,7G ボルト挿通孔
8 スペーサ取付ボルト
10 チルトフロア
11 足乗せ部
12 運転席台座
13 取付板体
14 化粧カバー
22 リヤブラケット
23 防振部材
32 メンテナンスカバー
A 載置部位
B 露出部位
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