(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
オーバーセンター付勢機構はカム部材および蓋の上の協働するカムエレメントを含み、カム部材は弾性部材によってカムエレメントと接触するように付勢され、蓋が弾性部材の付勢力に抗して枢動するようになっていることを特徴とする請求項1記載の容器。
蓋のカムエレメントは互いに対して角度を付けて配された第1および第2の面を含み、前記カム部材が蓋を閉じた位置の方へと付勢するように第1の面に対して作用し、蓋が中間位置に枢動した後、カム部材が蓋を開いた位置の方へと付勢するように第2の面に対して作用することを特徴とする請求項2記載の容器。
カム部材は前記蓋の前記カムエレメントと接触する突起を前記カム部材の表面に含み、前記突起はカムエレメントの第1および第2の面の間の縁部と相互作用し、蓋を回転させ、縁部が前記突起上を移動する際に可聴音を発生させるように構成されていることを特徴とする請求項3記載の容器。
インサートはそれぞれチェンバー内に続く第1開口部および補助開口部と、インサートの第1開口部および補助開口部を隔てる分割壁とを含み、前記第1開口部を介してチェンバー内に挿入された長尺の電子ニコチン供給システムが第1開口部から突出し、前記インサートによってチェンバー内で直立した状態に支持されることを特徴とする請求項5記載の容器。
胴体はそれぞれの周縁部で端壁によって隔てられた対向する側壁とピンとを含み、このピンは対向する側壁の間で延びたピンの長手方向軸を中心に回転するように蓋を胴体に取り付け、このピンは端壁の間に位置するように配置されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の容器。
蓋および胴体は、それぞれ対向する端壁によって隔てられた一組の対向する側壁を有し、電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気を供給するシステムを収容するチェンバーを画定し、前記胴体および前記蓋の前記対向する側壁は弓形形状であることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の容器。
蓋は蓋が閉じた位置にあるとき胴体の端部と接触する縁部を有する側壁を有し、縁部は蓋が閉じた位置にあるとき胴体の方に延びる外方に突出した領域を有することを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載の容器。
電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システム用容器であって、この容器は胴体と、胴体に枢動自在に取り付けられた蓋とを含み、蓋と胴体はそれぞれ電子ニコチン供給システムを収容するためのチェンバーを画定するために対向する端壁によって隔てられた一組の対向する側壁を有し、前記胴体および前記蓋の前記対向する側壁は弓形形状であり、それらの対抗する側壁は互いに等しい半径を有し、両側壁は、容器が一方の側で凹型の外観を有し、他方の側で凸型の外観を有するように等間隔で該対向する側壁が配置されている容器。
胴体の端部は凹部を画定するように形成され、前記開口部は胴体の端部の凹部に形成され、蓋の突出部は蓋が閉じた位置で前記凹部内に延びるように胴体の端部の凹部と合致する形状であることを特徴とする請求項13記載の容器。
【発明の概要】
【0003】
本発明のいくつかの実施態様では長尺の電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気を供給するシステム用容器が提供され、この容器は1つの端部を含むチェンバーを画定する硬質の長尺の胴体とそれぞれチェンバー内に続く第1開口部および補助開口部を有する前記端部に収容されるインサートとを含み、このインサートはインサートの第1および補助開口部を隔てる分割壁を含み、前記第1開口部を介してチェンバー内に挿入された長尺の電子ニコチン供給システムが第1開口部から突出し、前記インサートによってチェンバー内で直立した状態に支持されるようになっており、蓋が閉じた状態でインサートの前記第1および補助開口部を覆うように前記胴体に枢動自在に取り付けられている。
【0004】
インサートは補助開口部を介してチェンバー内に挿入された長尺の補助物品が補助開口部から突出し、インサートによってチェンバー内で直立した状態に支持されるように構成してもよい。補助物品は、例えば、別の電子ニコチン供給システム(またはより一般的な別の風味付けされた蒸気供給システム)、従来の紙巻きタバコ、一組の説明書、電子ニコチン供給システム用の流体を含有する追加のカートリッジ(例えばニコチン)、またはあらゆる他の適した形状(長尺の)の物を含む。
【0005】
インサートはチェンバーから離れる方向に突出し、蓋を閉じる際に蓋と協働するリップ部を含んでもよい。
【0006】
本発明のいくつかの実施態様では、別の電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システム用容器も提供され、この容器は、対向する側壁を有し、これら側壁は各側壁の周縁部で端壁によって隔てられていてチェンバーを画定する胴体と、閉じた位置でチェンバーの開口端部を覆う蓋と、側壁の間を延び、蓋を胴体に取り付けるピンであって、その長手方向軸を中心として蓋が開いたおよび閉じた位置の間で回転するようにするためのピンとを含み、このピンは端壁間にも位置するように配置されている。
【0007】
ヒンジは蓋が開いた位置にあるとき電子ニコチン供給システムがチェンバーに挿入される方向にピンの長手方向軸が実質的に直角に延びるように構成してもよい。
【0008】
ヒンジは胴体の対向する側壁の間で前記蓋から前記チェンバー内に延びているヒンジ部材を含んでもよく、前記ピンは前記ヒンジ部材と胴体の側壁を通って延びている。
【0009】
容器は容器の前記開口端部に収容されるインサートを有してもよく、インサートはそれぞれチェンバー内に続く第1開口部および補助開口部を有し、インサートはインサートの第1および補助開口部を隔てる分割壁を含み、前記第1開口部を介してチェンバー内に挿入された長尺の電子ニコチン供給システムが第1開口部から突出し、前記インサートによってチェンバー内で直立した状態に支持される。
【0010】
インサートは側壁および端壁の上端に乗っかるリップ部を含んで、蓋が閉じた位置で前記リップ部と接触し、前記第1開口部および補助開口部を覆うようになっている。
【0011】
好ましい実施態様では容器はさらに弾性部材によってヒンジ部材と接触するように付勢されるカム部材を含んで、蓋が弾性部材の付勢力に抗してその開く位置の方へと枢動するようになっている。
【0012】
前記ヒンジ部材と胴体の側壁を通って延びたピンは胴体に前記インサートを留めるためにインサートも通って延びてもよい。
【0013】
本発明のいくつかの実施態様では別の電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システム用容器も提供され、この容器は胴体と、胴体に枢動自在に取り付けられた蓋とを含み、蓋と胴体はそれぞれ電子ニコチン供給システムを収容するためのチェンバーを画定するために対向する端壁によって隔てられた一組の対向側壁を有し、前記胴体および前記蓋の前記対向する側壁は弓形形状である。
【0014】
対向する側壁は前記容器がほぼ長尺の弓形形状を有するように対向する端壁より長くてもよい。
【0015】
弓形の対向側壁は等しい半径を有し、側壁が互いに等間隔に離れるようにしてもよい。
【0016】
本発明の容器は長尺の電子ニコチン供給システム用であってもよく、容器の胴体は硬質の長尺の胴体であり、これは1つの端部を含むチェンバーを画定し、インサートがそれぞれチェンバー内に続く第1開口部および補助開口部を有する前記端部に収容され、インサートはインサートの第1開口部および補助開口部を隔てる分割壁を含み、前記第1開口部を介してチェンバー内に挿入された長尺の電子ニコチン供給システムが第1開口部から突出し、前記インサートによってチェンバー内で直立した状態に支持され、蓋は閉じた位置で前記インサートの第1開口部および補助開口部を覆うように枢動自在である。
【0017】
本発明の容器は、ピンをさらに含んでもよく、これは側壁の間を延び、その長手方向軸を中心として回転するように蓋を胴体に取り付け、このピンは端壁間にも位置するように配置されている。
【0018】
本発明のいくつかの実施態様では、別の電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システム用容器も提供され、この容器はチェンバーを画定する胴体を含み、この胴体はチェンバー内に電子ニコチン供給システムを挿入するための開口部を有する端部を含み、この胴体の端部は、凹部を画定するような形状であり、前記開口部は胴体の端部の前記凹部に形成される。
【0019】
凹部はチェンバーの端部の中央に位置してもよい。
【0021】
本発明のいくつかの実施態様では別の電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システム用容器も提供され、この容器はチェンバーを画定し、チェンバー内に電子ニコチン供給システムを挿入するための開口部を有する端部を含む胴体と、縁部のある側壁を有する蓋とを含み、この蓋は前記縁部が蓋が閉じた位置にあるとき胴体の前記端部と接触するように胴体に枢動自在に取り付けられ、縁部は蓋が閉じた位置にあるとき胴体の方に延びる外方に突出した領域を有する。
【0022】
胴体の端部は凹部を画定するように形成されてもよく、前記開口部は胴体の端部の凹部に形成され、蓋の突出部は蓋が閉じた位置で前記凹部内に延びるように胴体の端部の凹部と合致する形状である。
【0023】
本発明の容器は長尺の電子ニコチン供給システム用であってもよく、容器の胴体は硬質の長尺の胴体であり、インサートがチェンバーの前記端部に収容され、前記インサートはそれぞれチェンバー内に続く第1開口部および補助開口部を有し、インサートはインサートの第1開口部および補助開口部を隔てる分割壁を含み、前記第1開口部を介してチェンバー内に挿入された長尺の電子ニコチン供給システムが第1開口部から突出し、前記インサートによってチェンバー内で直立した状態に支持され、蓋は閉じた位置で前記インサートの第1開口部および補助開口部を覆うように枢動自在に前記胴体に取り付けられている。
【0024】
胴体はそれぞれの周縁部で端壁によって隔てられた対向する側壁とピンとを含んでもよく、このピンは対向する側壁の間で延びたピンの長手方向軸を中心に回転するように蓋を胴体に取り付け、このピンは端壁の間に位置するように配置される。
【0025】
容器の蓋および胴体は、それぞれ対向する端壁によって隔てられた一組の対向側壁を有してもよく、前記胴体および前記蓋の前記対向する側壁は弓形形状である。
【0026】
本発明のいくつかの実施態様では別の長尺の電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気を供給するシステム用容器も提供され、この容器は開口部を有する端部を含むチェンバーを画定し、前記開口部を介してチェンバー内に挿入された長尺の電子ニコチン供給システムがチェンバー内で直立した状態に支持されようにする硬質の長尺の胴体と、閉じた位置で前記開口部を覆うように前記胴体に枢動自在に取り付けられた蓋と、蓋が中間位置に枢動されるまで閉じた位置の方に蓋を付勢し、中間位置を越えると蓋を開いた位置に付勢するように構成されたオーバーセンター付勢機構とを含む。
【0027】
オーバーセンター付勢機構はカム部材および蓋の上の協働するカムエレメントを含んでもよく、カム部材は弾性部材によってカムエレメントと接触するように付勢され、蓋が弾性部材の付勢力に抗して枢動するようになっている。
【0028】
蓋のカムエレメントは互いに対して角度を付けて配された第1および第2の面を含んでもよく、前記カム部材が蓋を閉じた位置の方へと付勢するように第1の面に対して作用し、蓋が中間位置に枢動した後、カム部材が蓋を開いた位置の方へと付勢するように第2の面に対して作用する。
【0029】
カム部材は前記蓋の前記カムエレメントと接触する突起を前記カム部材の表面に含んでもよく、前記突起はカムエレメントの第1および第2の面の間の縁部と相互作用し、蓋を回転させる際縁部が前記突起上を移動する際に可聴音を発生させるように構成されている。
【0030】
容器はチェンバーの端部に収容されるインサートを含んでもよい。
【0031】
インサートはそれぞれチェンバー内に続く第1開口部および補助開口部を有し、インサートはインサートの第1開口部および補助開口部を隔てる分割壁を含み、前記第1開口部を介してチェンバー内に挿入された長尺の電子ニコチン供給システムが第1開口部から突出し、前記インサートによってチェンバー内で直立した状態に支持される。
【0032】
胴体はそれぞれの周縁部で端壁によって隔てられた対向する側壁とピンとを含んでもよく、このピンは対向する側壁の間で延びたピンの長手方向軸を中心に回転するように蓋を胴体に取り付け、このピンは端壁の間に位置するように配置される。
【0033】
蓋および胴体は、それぞれ対向する端壁によって隔てられた一組の対向側壁を有し、電子ニコチン供給システムを収容するチェンバーを画定し、前記胴体および前記蓋の前記対向する側壁は弓形形状である。
【0034】
チェンバーの端部は凹部を画定するように形成されてもよく、前記開口部は胴体の端部の前記凹部に形成してもよい。
【0035】
蓋は蓋が閉じた位置にあるとき胴体の端部と接触する縁部を有する側壁を有してもよく、縁部は蓋が閉じた位置にあるとき胴体の方に延びる外方に突出した領域を有する。
【0036】
容器は蓋が開いたまたは閉じた位置にあるかを検出するためのスイッチをさらに含んでもよい。スイッチは蓋が開いたまたは閉じた位置にあるかを検出するために蓋の移動によって機械的に作動させてもよい。本発明の容器は、スイッチによって検出される際の蓋の開いたまたは閉じた位置に従って調節される電子的および/または電気的機能を含んでもよい。
【0037】
本発明のいくつかの実施態様では、別の電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システム用容器も提供され、前記容器は端部を有するチェンバーを画定する長尺の胴体を含み、前記端部は第1および第2開口部を含み、前記各第1および第2開口部は前記各第1および第2開口部を介して挿入された長尺の電子ニコチン供給システムを個別にチェンバー内で直立した状態に支持するように構成されている。
【0038】
前記第1および第2開口部は、それぞれ管状であってもよい。
【0039】
インサートはチェンバーの前記端部に収容されてもよく、前記第1および第2開口部はインサートに形成されている。
【0040】
インサートは第1および第2開口部を隔てる分割壁を含んでもよい。
【0041】
インサートは前記第1および第2開口部に加えて1つ以上の補助物品を収容する補助開口部をさらに含んでもよい。
【0042】
補助開口部は第1および第2開口部の内の少なくとも1つと併合してもよい。
【0043】
本発明の容器は、閉じた位置で前記第1および第2開口部を覆うように前記胴体に枢動自在に取り付けられた蓋をさらに含み、前記蓋は蓋からインサートに形成されたヒンジ凹部内に延びたヒンジ部材を含み、ピンが胴体の一部およびヒンジ部材を通って延び、蓋を胴体にピンの長手方向軸を中心に枢動できるように取り付けている。
【0044】
ヒンジ凹部は胴体の一側部に配置してもよく、前記第1および第2開口部の内少なくとも1つは、ヒンジ凹部とは反対の胴体の側部に配置される。
【0045】
補助開口部はヒンジ凹部と第1および第2開口部の内の少なくとも1つの間に配されてもよい。
【0046】
補助開口部はヒンジ凹部と第1および第2開口部の両方との間に配されてもよい。
【0047】
蓋は蓋の表面から延び、蓋を閉じた際に第1または第2開口部に収容された電子ニコチン供給システムを留めるために配置されたリブを含んでもよい。
【0048】
本発明の容器は、蓋が中間位置に枢動されるまで閉じた位置の方に蓋を付勢し、中間位置を越えると蓋を開いた位置に付勢するように構成されたオーバーセンター付勢機構をさらに含んでもよい。
【0049】
胴体は対向する側壁を含んでもよく、これらは各側壁の周縁部で端壁によって隔てられており、胴体はさらにピンを含んでもよく、このピンは対向する側壁の間で延びたピンの長手方向軸を中心に回転するように蓋を胴体に取り付け、またこのピンは端壁の間に位置するように配置される。
【0050】
蓋および胴体は、それぞれ対向する端壁によって隔てられた一組の対向側壁を有してもよく、電子ニコチン供給システムを収容するチェンバーを画定し、前記胴体および前記蓋の前記対向する側壁は弓形形状である。
【0051】
チェンバーの端部は凹部を画定するように形成されてもよく、前記第1および第2開口部の内少なくとも1つは胴体の端部の前記凹部に形成されてもよい。
【0052】
蓋は蓋が閉じた位置にあるとき胴体の端部と接触する縁部を有する側壁を有してもよく、縁部は蓋が閉じた位置にあるとき胴体の方に延びる外方に突出した領域を有する。
【0053】
蓋は蓋の回転軸と同軸である指動輪を含んでもよく、前記指動輪はユーザーが前記指動輪に触れて蓋を回転させることができるように配されている。
【0054】
指動輪はユーザーが触れて前記指動輪を回転させることができる溝を有する外方面を有する実質的に円筒状であってもよい。
【0055】
胴体は指動輪の下に配置された湾曲した領域を含んでもよく、そこで胴体の側壁は内方に湾曲している。
【0056】
蓋の頂壁はリップ部を含んでもよく、ユーザーはこれを押して蓋を開いた位置に回転させることができるようになっている。
【0057】
本発明の容器はポリカーボネート材料を含んでもよい。
【0058】
ポリカーボネート材料は少なくとも部分的に透明であってもよい。
【0059】
電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システムは前記開口部を介してチェンバーに収容されてもよい。
【0060】
電子ニコチン供給システムは電子タバコであってもよい。
【0061】
ここに開示する容器は電子タバコなどの電子ニコチン供給システムを保持するためだけでなく、あらゆる他の種類の風味付けされた蒸気供給システム(電子または別の、ニコチンまたは別の)も保持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0064】
図1は電子タバコ2などの電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システムを保持するための容器1の一例を示している。容器1は内部チェンバー4を有する長尺の硬質な胴体3を有し、内部チェンバーは長尺の管状の胴体の一端を閉じる底壁7によって管状になるように接合された側壁5および端壁6内に画定されている。長尺の胴体3の閉じた底壁7と反対の端部では胴体3はチェンバー4を利用できるようにする開口端部8を有する。また容器1は胴体3にヒンジ式に取り付けられた蓋9を有し、蓋9を閉じて開口端部8を覆うまたは開いて開口端部8を露出させチェンバー4を利用できるようになっている。この例では開口端部8は胴体3内のチェンバー4内に続く第1開口部10および補助開口部11を有する。第1開口部10は電子タバコ2を収容するためのものであり、補助開口部11は、例えば電子タバコおよび/または情報リーフレットなどの1つ以上の補助物品(図示せず)用である。
【0065】
図1を参照して説明する容器は2つの側壁5と2つの端壁6とからなるほぼ矩形の管状胴体3を有し、蓋9も同様に形成されている。しかしながら、当然のことながら他の形状の容器を使用することも可能である。例えば、容器はほぼ三角形状の管状形状であってもよく、または間に空間を有する2つの湾曲した側壁で形成してもよい。従って、本発明は矩形の管状容器のみに限定されず、全ての形状に適用可能である。便宜上ここで説明する容器の例は
図1を参照して説明する矩形の管状構造を有する。
【0066】
支持壁52が胴体3内のチェンバー4を横断して延び、チェンバー4を第1開口部10と補助開口部11に分割している。支持壁52は開口端部8から底壁7の方へとチェンバー4内を少なくとも部分的に延びて、第1開口部10が開口端部8から少なくとも部分的にチェンバー4内に延びたチェンバー4の領域に形成され、第1開口部10と底壁7の間の残りの空間が開口し、電子タバコが第1開口部10に収容され、少なくとも部分的に支持されるようにしてもよい。これとは別に支持壁52は開口端部8から延びなくてもよい。この場合支持壁52および第1開口部10は、開口端部8および底壁7の間でチェンバー4内に配されてもよい。これとは別に支持壁52および第1開口部10は開口端部8から底壁7へとチェンバー4の長さに亘って延びてもよい。
【0067】
この例では第1開口部10は長尺の円筒状の電子タバコ2を収容できるように円形である。第1開口部10の直径は電子タバコ2の直径より僅かに大きくして、電子タバコ2を支持し、開口部内での移動を制限する第1開口部10に電子タバコ2を挿入したり、そこから取り出すことができる。しかしながら、当然のことながら第1開口部10は他の形状の電子ニコチン供給システムを支持するために非円形の断面を有してもよい。
【0068】
図1に示す例では補助開口部11は第1開口部10によって占められていない胴体3のチェンバー4の残りを含む。補助開口部11は補助物品、例えば情報リーフレットまたは電子タバコ2の詰め替え部品用に設けられている。補助開口部11は開口端部8からチェンバー4内に延び、部分的に底壁7に向かって胴体3に設けられ、補助開口部11の底部を形成する壁(図示せず)へと延びてもよい。これとは別に補助開口部11はチェンバー4の長さに亘って延び、底壁7が補助開口部11の底部を画定するようにしてもよい。補助開口部11と第1開口部10は、少なくとも部分的に支持壁52によって隔てられるが、壁52はチェンバー4の長さに亘って延びずに開口部10、11が完全に隔てられないようにしてもよい。しかしながら、支持壁52はチェンバーに収容された電子タバコおよび補助物品を隔て、支持する。
【0069】
図1に示す容器1の蓋9は胴体3と同様に管状に形成された2つの側壁12および2つの端壁13を含む。蓋4は頂壁14を有し、これにより第2チェンバー15が蓋9内に形成され、これは蓋9が閉じた位置にあるとき胴体3の開口端部8に当接する開口面16を有する。蓋9の外側形状は容器1の胴体3の外側形状と合致し、蓋9が胴体3と面一になり、容器が蓋を閉じた際に一定かつ滑らかな外面を有するようになる。
【0070】
図1に示すように胴体3の閉じた底壁7および蓋9の頂壁14は容器1の両端が平坦になるように平坦であってもよい。これとは別に
図2に示すように胴体3の閉じた端壁7および蓋9の頂壁14を湾曲させて、容器1が丸みを帯びた端部を有するようにしてもよい。当然のことながら胴体3の閉じた底壁7および蓋9の頂壁14の形状は、ユーザーが容器を保持するまたは使用するのに便利な任意の形状であってもよい。
図1に示すように胴体3の側面5および蓋9の側面12は、ユーザーにとって容器1を保持するまたは使用するのにより快適にする湾曲した側部を容器1を有するように非平面にしてもよい。
【0071】
例えば、
図1に示すように胴体の対向する側壁5は、容器が一方の側部でほぼ凹形そして他の側部でほぼ凸型の外観を有するように弓形形状であってもよい。
図1に示すように対向する側壁5は、それぞれ同じ半径の弓形形状を有し、側壁5が互いに等間隔に離れるように同じ方向に配置されてもよい。端壁6は側壁5と接合して管状の胴体3を形成し、端壁6は
図1に示すように丸みを帯びてもよい。蓋9の形状は胴体3の形状と類似してもよい。容器の湾曲形状は、容器1をユーザーのポケットに入れた際、鋭い縁部が無い形状であり、ユーザーの脚または他の部分に対して不快感を与えないので有利である。容器の弓形形状によって蓋を開閉する際に容器を保持しやすくする。
【0072】
これとは別に
図2に示すように胴体3の側壁5と蓋9の側壁12を平面にして、容器の側部を平坦にしてもよい。
【0073】
図1の容器1の蓋9は胴体3にヒンジ式に取り付けられ、チェンバー4の開口端部8を閉じ、第1開口部10と補助開口部11を囲むようになっている。
図1に示すように蓋9は胴体3の開口端部8に位置するヒンジ17に取り付けられる。ヒンジ17は
図1に示すように胴体3の端壁6に配置してもよく、または
図3aおよび3bに示すように胴体の側壁5に配置してもよい。蓋9の開口面16は胴体3の開口端部8に合致した形状であり、蓋を閉じた際に蓋9が胴体3と面一になり、その間には隙間がなく、容器1の外側を
図3aに示すように一定および滑らかな外側形状にする。
【0074】
図1および3bは蓋9内の第2チェンバー15が開口面16から蓋9内に延び、第2チェンバー15が蓋9が閉じた位置にあるとき胴体3のチェンバー4の延長部を形成していることを示している。従って、チェンバー4に収容された電子タバコ2または補助物品は、蓋9を閉じた際に胴体3の開口端部8を越えて蓋9内の第2チェンバー15内に突出することができる。
【0075】
胴体3と蓋9を枢動可能に接続するヒンジ17は、胴体3の一部および蓋9の一部を通って延びたピンを含んでもよい。例えば、胴体3の一部および蓋9の一部は、ピンが通過する穴を含んでもよい。蓋9はチェンバー4内に延びた突起を含み、突起が胴体3の側面5または端面6の間に配されるようしてもよく、突起および胴体3の面が蓋9を胴体3に枢動自在に取り付けるピン用の穴を有する。ヒンジ17は蓋を閉じた位置に付勢するように作用するねじりバネなどの付勢部材をさらに含んでもよい。これとは別にヒンジ17はねじりバネを含まず、蓋が自由に回転できるようにしてもよい。
【0076】
図1に示すように胴体3の第1開口部10は、電子タバコ2の端部部分が第1開口部10からチェンバー4の開口端部8上に突出するように電子タバコ2を直立した状態で支持している。即ち、チェンバー4の第1開口部10は電子タバコ2ほど長くない。これにより蓋9を開けると、ユーザーが電子タバコ2の突出した端部を簡単に掴むことができ、容器1から電子タバコを取り出すことができる。蓋9が閉じた位置にあるとき、電子タバコ2の突出した部分は蓋9内の第2チェンバー15に配され、蓋9の開閉移動の邪魔をしないようになっている。
【0077】
また
図1に示すように胴体3の開口端部8と蓋9の開口面16は、ヒンジ17と第1開口部10が異なる高さになるようにして、第1開口部10の領域の開口端部8がヒンジ17の領域の開口端部8より低く、胴体3の底壁7により近づくような形にしてもよい。従って、主胴体3から突出する電子タバコ2の長さを長くし、蓋9の移動を邪魔することなくさらに簡単に電子タバコ2を挿入し、取り出すことができる。
【0078】
胴体3の開口端部8と蓋9の開口面16は、
図1の例に示すように非平面の湾曲した輪郭を有してもよい。これとは別に胴体3の開口端部8と蓋9の開口面16は平坦で下方に角度が付けられ、開口端部8がヒンジ17の領域より第1開口部10の領域において低くなり、より底壁7に近づくようにしてもよい。
【0079】
また
図3aおよび3bに示すように胴体3の開口端部8と蓋9の開口面16は、第1開口部10の領域とヒンジ17の領域で開口端部8が同じ高さになるように、従って底壁7に対して同じ間隔になるような形にしてもよい。この場合、胴体の開口端部8は、それが補助開口部11の近傍で低い位置に位置するような形にしてもよい。即ち、開口端部8は湾曲した凹部を含み、開口端部8は凹部の領域で底壁7により近くなる。この例では凹部は補助開口部11の近傍に配され、これにより補助物品の取り出しおよび挿入が簡単になる。
【0080】
また胴体3の開口端部8と蓋9の開口面16は、第1開口部10の端部および補助開口部11の端部両方の領域の開口端部8がヒンジ17がより低い位置にあり、底壁7により近くなるように配された凹部を有してもよい。このようにして第1開口部10と補助開口部11からまたは第1開口部10と補助開口部11への物品の挿入および取り外しが簡単になる。
図3aおよび3bに示すように蓋9は、蓋9がチェンバーの開口端部8を閉じるように開口端部8の凹部内に延びる。この例では凹部は湾曲形状を有しているが、当然のことながら凹部はあらゆる形状であってもよい。
【0081】
図1に示す例では電子タバコ2を収容するための第1開口部10は、ヒンジ17とは反対側のチェンバー4の側に位置している。即ち、ヒンジ17は1つの端壁6の縁部に位置し、第1開口部10は胴体3の反対側の端壁6に隣接して位置する。チェンバー4の第1開口部10と補助開口部11の位置は、少なくとも部分的にチェンバー4を通って延びている支持壁52の位置によって決まる。これは蓋9が開いた位置にあるとき、第1開口部10内の電子タバコ2が蓋9から離れ、従ってユーザーがそれを掴んで取り出しやすくなることを意味する。この例では補助開口部11は第1開口部10およびヒンジ17が取り付けられている端壁6の間のチェンバー4の部分に形成される。
【0082】
当然のことながらチェンバー4内の第1開口部10および補助開口部11は、
図1を参照して説明したものとは異なる配置であってもよい。例えば、支持壁52は、第1開口部10がチェンバー4内の中央に位置し、補助開口部11が第1開口部10の両側で2つの部分に分けられるように配置してもよい。これとは別に第1開口部10はヒンジ17が取り付けられる端壁6に対して形成し、補助開口部11がチェンバー4の残りを占めるようにしてもよい。
【0083】
図1、2、3aおよび3bに示した例の容器の胴体3および蓋9は、それぞれ実質的に管状構造である。胴体3は2つの側壁5および2つの端壁6を有し、これらは管状の胴体3内に形成されたチェンバー4を有する管状形状を形成する。
図1に示した例では側壁5は、管状の胴体3と蓋9がほぼ矩形の断面を有するように端壁6より長い。底壁7は、開口端部8を介してのみチェンバー4を利用できるようにするためにチェンバー4の一端を閉じている。側壁5および端壁6の間の縁部は
図1に示すように丸みを帯びてもよい。これとは別にこれら縁部は方形であってもよい。
【0084】
図4aおよび4bは
図1を参照して説明したものと類似の硬質の管状胴体3および蓋9を有する電子タバコ2の容器1の別の例を示す。これらの例では蓋9の開口面16と胴体3の開口端部8は湾曲形状を有する。具体的には蓋9の開口面16と胴体3の開口端部8は内曲した湾曲形状を有し、ヒンジ17が取り付けられる端壁6の領域の胴体3の開口端部8は、支持壁52によって形成された第1開口部10の領域開口端部8より高い位置にあり、底壁7から遠い。このようにして第1開口部10に収容される電子タバコ2は第1開口部10の端部から胴体3の開口端部8上に突出し、ユーザーが蓋9を開けた際に取り出しおよび挿入のために電子タバコ2の端部を簡単に掴むことができる。さらに蓋の回転が突出した電子タバコ2によって妨げられない。
【0085】
図4bに示すように蓋9と胴体3間を枢動接続するヒンジ17は、蓋9から延びている突起18で形成されている。突起18は底壁7の方へと突起18を収容する切り欠きを有する胴体3の端壁6に沿った方向に延びている。胴体3の対向する側面5は、切り欠きの近傍に同軸の穴を含み、突起18も穴を含み、ピンが胴体3の側壁5および突起18の穴を通って延び、蓋9を胴体3に枢動式に取り付ける。
【0086】
胴体3の端壁6の切り欠きおよび突起18の大きさは、蓋9が固定された最大開口角度を有するように選択することが可能である。例えば、
図4aに示すように蓋9は閉じた位置から最大で100度開いてもよく、これにより胴体3の開口端部8を介してチェンバー4の第1および補助開口部10、11を充分に利用することができる。しかしながら、当然のことながらこれより大きいまたは小さい最大開口角度を切り欠きおよび突起18の大きさを変えることによって得てもよい。最大開口角度で突起18の一部は胴体3の切り欠きの縁部に当接して、蓋9がそれ以上回転するのを妨げる。
【0087】
図5a〜5cは電子タバコ2の容器1の別の例を示している。この例の容器1は、
図1を参照して説明した例と類似する胴体3および蓋9を有する。特に胴体3は、チェンバー4を含み、チェンバー4は電子タバコ2を収容し、支持する第1開口部10および補助物品用の補助開口部11に分割する支持壁52を含む。
図5a〜5cに示すように蓋9の開口面16と胴体3の開口端部8は、平面であり、底壁7に対して平行である。
【0088】
この例ではヒンジ19が胴体3の1つの端壁6と蓋9の1つの端壁13の間に形成され、蓋9を胴体3に枢動式に取り付ける。
図5bおよび5cに示すようにヒンジ19は、蓋9から延びた指動輪20と、胴体3から延び、2つの間隔をおいて配されている平行フランジ21とを含む。指動輪20および平行フランジ21は、
図5cに示すように蓋9を閉じた際に胴体3の開口端部8と一致する容器1の側部から延びている。指動輪20は実質的に円筒形状であり、指動輪20の長手方向軸が蓋9の回転軸A−A(
図5b参照)と同軸になるように配置される。間隔をおいて配されている平行フランジ21は、蓋9から延びた指動輪20と同じ位置に胴体3から延び、指動輪20が間隔をおいて配されている平行フランジ21の間に配されている。間隔をおいて配されている平行フランジ21と指動輪20は、それぞれ同軸に位置合わせされた穴を含み、ピン22がこれらの穴を通って延び、蓋9を胴体3に円筒状の指動輪20と同軸である軸A−Aを中心に枢動するように取り付ける。
【0089】
図5cに示すように蓋9の指動輪20は、蓋9が閉じた位置にあるとき胴体3の開口端部8と一致する容器1の側部から突出し、容器1のユーザーが円筒状の指動輪20の外周面に触れることができるようになっている。この例では
図5bに示すように指動輪20の外周面には複数の溝が設けられている。これらの溝によりユーザーは平行フランジ21に対して指動輪20を回転させ、これにより蓋9を開いた位置に回転させるためにしっかりと握れるようになっている。また指動輪20の直径を平行フランジ21より大きくして、ユーザーが簡単に指動輪20に触れて、回転させられるようにしてもよい。
【0090】
特に指動輪20および取り付けフランジ21の構成によりユーザーは、片手で容器1を保持して、その手の親指またはその他の指で指動輪20に触れ、回転させることが可能になり、容器1を片手で保持し、開くことができる。これとは別にユーザーは、両手を使って指動輪20を回転させてもよく、あるいは蓋9の別の部分を掴んで蓋9を開いた位置へと回転させてもよい。
【0091】
胴体3の指動輪20および間隔をおいて配されている平行フランジ21は、蓋9の最大開口角度を規定するように構成してもよい。例えば、指動輪20および間隔をおいて配されている平行フランジは、これらが閉じた位置から100度の回転角度で接触し、それ以上回転しないように配置してもよい。
【0092】
図5a〜5cを参照して説明した指動輪20は、中実の円筒状の突起で形成してもよい。これとは別に指動輪20は2つの間隔をおいて配されている平行な円形のフランジで形成してもよい。指動輪20にユーザーが指動輪20を回転させるために掴みやすくする溝または任意の種類の表面パターン、例えば刻みを設けてもよい。
【0093】
図6a、6bおよび6cは電子タバコ2の容器1の別の例を示す。この例の容器1は
図1を参照して説明したものと類似の胴体3および蓋9を有する。特に容器は支持壁52を有するチェンバー4を有する硬質の管状胴体3を含み、支持壁はチェンバー4を電子タバコ2を直立した状態に支持するための第1開口部と補助物品を収容する補助開口部11とに分割する。
【0094】
この例では
図6bに示すようにヒンジ50が胴体3と蓋9の間に形成されている。ヒンジ50は蓋9から延びた指動輪23と胴体3の側壁5に形成されている2つのヒンジ取り付け部分24から形成されている。胴体3の端壁6には指動輪23の近傍に切り欠きが設けられていて、指動輪23を側壁5のヒンジ取り付け部分24の間でチェンバー4内に収容できるようになっている。指動輪23は実質的に円筒状であり、取り付け部分24および指動輪23は、全て互いに同軸の穴を含み、ピン22がこれらの穴およびヒンジ取り付け部分24の間の領域のチェンバー4を通って延び、蓋9を胴体3に枢動式に取り付けている。この例ではピン22は胴体3の端壁6の間に位置して、ヒンジ50が容器の外側輪郭内に形成され、容器の側部から突出する部分は存在しない。
【0095】
指動輪23の外方面には複数の溝が設けられており、これによりユーザーが指動輪23を掴んで回転させることができ、これにより蓋9を開けることができる。特に指動輪23およびヒンジ取り付け部分24の構成によりユーザーは片手で容器1を保持して、その手の親指またはその他の指で指動輪23に触れ、回転させることが可能になり、容器1を片手で保持し、開くことができる。これとは別にユーザーは、両手を使って指動輪23を回転させてもよく、あるいは蓋9の別の部分を掴んで蓋9を開いた位置へと回転させてもよい。
【0096】
図6a〜6cを参照して説明した指動輪23は中実の円筒状の突起で形成してもよい。これとは別に指動輪23は蓋9の側壁から延びた2つの間隔をおいて配されている平行な円形のフランジで形成してもよい。指動輪23にユーザーが指動輪23を回転させるために掴みやすくする溝または任意の種類の表面パターン、例えば刻みを設けてもよい。
【0097】
さらに
図6a〜6cを参照して説明した容器の蓋9の頂壁14は、
図6cに示すようにテーパーし、指動輪23の方に湾曲させて、ユーザーが親指または他の指を蓋9の頂壁14上を移動させやすくして、指動輪23に触れて蓋9を開くようにしてもよい。
【0098】
ユーザーによる指動輪23の回転移動を補助するために容器1の胴体3のヒンジ50が取り付けられている端壁6は、
図6cに示すように指動輪23の下に配置された湾曲した領域25を有してもよい。これにより指動輪23および蓋9を開いた位置に回転させる際に移動するユーザーの指のためのスペースが大きくなり、蓋を開ける動作を簡単に行えるようになる。またこの湾曲した領域25によってユーザーが容器1をより快適に保持できるようになる。
【0099】
指動輪23、胴体3の切り欠きおよびヒンジ取り付け部分24は、蓋9の最大開口角度を規定するように構成してもよい。例えば、蓋を閉じた位置から100度回転させた後、指動輪23が胴体3の一部と接触するように指動輪23と胴体3が相互に作用して蓋9の最大開口位置を規定してもよい。しかしながら、当然のことながら他の開口角度、例えば、90度、110度またはそれ以外の角度が適する場合もある。
【0100】
図7a〜7cは電子タバコ2の容器1の別の例を示す。この例は
図1を参照して説明した容器と同様に胴体3およびヒンジ17で枢動式に取り付けられた蓋9を有する。胴体3は支持壁52を有するチェンバー4を有し、支持壁はチェンバー4を電子タバコ2を直立した状態で支持する第1開口部10と補助物品用の補助開口部11に分割する。
【0101】
この例では
図7bおよび7cに示すように蓋9の頂壁14は、蓋9のヒンジ17側の端部の方に位置するくぼみ26含む。くぼみ26はヒンジ17が取り付けられている端壁13の方の蓋9の頂壁14に配されたリップ部27を形成する。このリップ部27は蓋9の頂壁14から突出し、丸まった先端を有する。蓋9を開ける際、ユーザーは蓋9をヒンジ17を中心に回転させて容器1が開くようにリップ部27を押し込むことによって蓋9を掴むことができる。従って、ユーザーは容器を保持しながら親指またはそれ以外の指でリップ部27を押し込むことによって蓋9を開けることができる。ユーザーは片手で容器1を保持し、蓋9を開けることができるので有利である。
【0102】
くぼみ26およびリップ部27の形状によってユーザーは、簡単に蓋9に触れて、掴んで胴体3の方へと下方向にそして蓋9から後退するように押し込み、蓋9をヒンジ17を中心に回転させることができる。当然のことながらくぼみ26とリップ部27は、リップ部27を押し込むことによって蓋9を枢動式に開けることができる限り蓋9の頂壁14の任意の位置に配置してもよい。
【0103】
図8aおよび8bは
図1を参照して説明したものと類似する胴体3および蓋9を含む電子タバコ2の容器1の別の例を示す。硬質の長尺の胴体3は支持壁52を有するチェンバー4を有し、支持壁はチェンバー4を電子タバコ2を直立した状態で支持する第1開口部10と補助物品用の補助開口部11に分割する。
【0104】
この例では胴体3の開口端部8は湾曲した輪郭を画定する凹部を含み、蓋9の開口面16は蓋を閉じた際に凹部28内に延びる突起48を有する。特に両端壁6に近い方の胴体3の開口端部8の両端部29は、同じ高さにあり、底壁7から同じ距離を離れている。両端部29の間の中央で開口端部8は凹部28を有し、これはこの例では湾曲しており、胴体3の底壁7に向かって延びている。同様に蓋9の開口面16には胴体の開口端部8の凹部28と同じように開口面16から延びている湾曲した突起48が設けられている。また蓋9の開口面16は、蓋9の開口面16と胴体3の開口端部8の形状が蓋9を閉じた際に合致し、合わさったときに蓋9および胴体3の間に隙間を残さないように2つの位置合わせされた端部49を有する。
【0105】
当然のことながら容器1の開口端部8湾曲した凹部および開口面16は、胴体3の第1および補助開口部10、11の配置に関係なく
図8aおよび8bに示した構造で設けてもよい。例えば、第1開口部10はチェンバー4の中央に位置してもよく、胴体3の開口端部8の湾曲した領域28と位置合わせされてもよい。
【0106】
また当然のことながら胴体の開口端部8の凹部28は任意の形状であってもよく、
図8aおよび8bに示した湾曲形状のみに限定されない。
【0107】
図8aおよび8bに示した例では凹んだ胴体3の開口端部8および蓋9の開口面16により、ユーザーは第1開口部10およびヒンジ19の間の補助開口部11に入れられた補助物品をより簡単に取り出すことができる。これは補助物品が電子タバコ2より掴みにくい、特に補助物品が電子タバコ2より短く、従って胴体3の開口端部8を越えて突出しない場合に有利である。
【0108】
別の例では第1開口部10は対向する端壁6の間で等間隔に離されてチェンバー4の中央に位置し、胴体3の開口端部8の凹部28は中央に位置した第1開口部10と位置合わせされる。従って、第1開口部10に収容される電子タバコは、ユーザーは凹部28によってより多く電子タバコ2を掴めるので、簡単に取り出せる。
【0109】
胴体3の方に延びた蓋9の突出部48は、ユーザーが容器を開閉するためにより簡単に蓋9を掴めるように蓋9の側部で蓋に大きな領域を供する。
【0110】
図9aおよび9bは電子タバコ用容器1のさらに別の例を示す。
図9aは内側に収容された電子タバコ2と組み合わされた容器1を示し、
図9bは容器1の分解集合図である。この例の容器1は、
図8aおよび8bを参照して説明したものと類似の蓋9と胴体3とを含む。しかしながら、この実施態様において容器1は胴体3のチェンバー4内に収容されるインサート30と以下に説明するようなオーバーセンター付勢ヒンジ51(
図11aおよび11b参照)とを含む。しかしながら、以下の説明から明らかなようにインサート30およびオーバーセンター付勢ヒンジ51は、互いに独立しており、そのいずれかまたは両方をここで説明した例の容器のいずれにも設けてもよい。
【0111】
図9bに示すように容器1は、第1開口部10および補助開口部11を形成する支持壁52を含むインサート30を含み、支持壁はインサート30を通って延びている。インサート30は胴体3の開口端部8に収容され、インサート30の頂部から外方に延びたリップ部32が、胴体の開口端部8と当接し、インサート30はチェンバー4の開口端部8内に支持される。インサート30のリップ部32は、蓋9の開口面16と胴体3の開口端部8の形状、この例では
図8aおよび8bを参照して説明した形状と合致するような形に形成され、胴体の開口端部8は、蓋を閉じた際に蓋が入り込む湾曲した凹部を有する。
【0112】
図9bに示したインサート30の一部は、胴体3のチェンバー4内に延びている。しかしながら、当然のことながらこれとは別にインサート30は胴体3の底壁7までチェンバー4全体を介して延びてもよい。インサート30に形成された第1開口部10は、インサート30を貫通して延びており、電子タバコ2を収容し、チェンバー4内で電子タバコを直立した状態で支持する。しかしながら、インサート30に形成された補助開口部11はインサート30を貫通して延びてなくてもよく、代わりにインサート30内のスペースに限定してもよい。これとは別に補助開口部11はインサート30全体を通って延びて、補助開口部11がインサート30を貫通して胴体3の底壁7へと延びてもよい。
【0113】
インサート30はインサート30の外面およびチェンバー4の内面の間で押し込み式または締まりばめ式によって胴体3に留められてもよい。これとは別にインサート30はインサート30のほぞ穴30aを通ってそして胴体3も通って延びているヒンジピン43によって留められてもよい。胴体3はさらに胴体3内でのインサート30の位置を固定するためにインサート30の溝またはくぼみと対になるリブまたは他の突起を含んでもよい。これとは別にインサート30は胴体3に接着または溶接してもよい。
【0114】
図9bを参照して説明したインサート30はここで説明したいずれの例の容器に設けてもよい。インサート30は第1開口部10およびあらゆる他の特徴部を胴体3内でなくインサート30内に形成することができ、胴体3を単純にし、簡単に製造することができるようになるので有利である。
【0115】
また
図9aに示すようにストッパー33をチェンバー4内の底壁7に配置してもよい。ストッパー33は、電子タバコ2が容器1内に収容された際に電子タバコ2の端部がストッパー33に当接するようにインサート30の第1開口部10と位置合わせされる。従って、容器1内の電子タバコ2の位置はストッパー33の高さおよび位置、第1開口部10および電子タバコ2の長さと比較した胴体3の全長によって規定される。底壁7上のストッパー33の高さによって胴体3の開口端部8を通過して蓋の第2チェンバー15内に突出する電子タバコ2の長さが決まる。また
図9aに示すように壁34をストッパー33に隣接して設けて、電子タバコ2の端部がストッパー33が外れないようにしてもよい。
図9aに示すようにストッパー33は底壁7に十字型の突起を含んでもよい。これとは別にストッパー33は電子タバコ2が当接する任意の形状または構造の突起であってもよい。
【0116】
またストッパー33は胴体3の底壁7に接してチェンバー4の底部に配された弾性材(図示せず)を含んでもよい。弾性材は容器内に収容された際に電子タバコ2の端部と当接する発泡体またはスポンジまたは類似の材料であってもよい。チェンバー4の底面は平坦であってもよく、発泡体インサートは底面全体を覆ってもよい。発泡体インサートは底面に重ねてもよい。発泡体インサートは電子タバコのクッションであってもよく、蓋を閉じた際にリブ35(
図11a参照)が電子タバコの端部に圧力を加えて発砲体内に押し込むようにプラスチック部分の交差とばらつきを与えるようにしてもよい。これにより電子タバコが音を発したり動いたりするのを妨げることができる。発泡体インサートは底面全体を覆う場合、チェンバー内に挿入された補助物品も同じように衝撃が和らげられる。
【0117】
当然のことながら
図9aを参照して説明したストッパー33と壁34をインサート30を含まない容器に設けてもよい。即ち、例えば
図1〜8bのいずれかを参照して説明した容器が底壁7へと延びていない支持壁52および第1開口部10を有していたら、その容器に電子タバコの端部を支持するためにストッパー33および壁34を設けてもよい。また当然のことながら容器は上述したようストッパーを含まなくてもよく、代わりに電子タバコはチェンバーの底部の上に載ってもよい。しかしながら、ストッパーまたは弾性材の使用は、容器の底部が平面でなく、電子タバコの方向に直角でなく、底壁が非平面であることによって結果として電子タバコが第1開口部内でねじられ、電子タバコが引っかかって損傷を受けてしまうような場合に好ましい。
【0118】
図10に示すようにリブ35が蓋9の頂壁14の内側の面から蓋9内の第2チェンバー15内に延びてもよい。図示するようにリブ35は蓋9の頂壁14から少なくとも部分的に第2チェンバー15を横断して延び、リブ35は蓋9を閉じた際に第1開口部10上に位置するようになっている。このようにしてリブ35は、蓋9を閉じた際に容器1内に入れられた電子タバコ2の頂端部と隣接するまたは当接して、第1開口部10内での電子タバコ2の長手方向の移動を制限することによって容器1内で電子タバコ2が動かないようにする。容器が電子タバコ2用の開口部を2つ以上含む場合、リブ35は第2チェンバー15を横断して延びて、リブ35が両方の開口部上に配置され、両方の開口部に収容された電子タバコの移動を制限してもよい。
【0119】
別の実施態様において蓋9は電子タバコ2の端部に当接する頂壁14から延びたリブ35を含まないが、蓋9を蓋9を閉じた際に頂壁14が電子タバコ2の端部に隣接する、またはに当接するように構成される。これとは別に蓋9の大きさおよび蓋9の頂壁14と電子タバコ2の端部の間の距離に応じて蓋9は、蓋9を閉じた際に確実に蓋9の一部が電子タバコ2の端部に隣接するまたは当接して配されるようにする任意の種類の突起または凹部を含んでもよい。
【0120】
上記で説明したとおり
図9a〜10を参照して説明した容器に入れられた電子タバコは、第1開口部10、ストッパー33および蓋9を閉じた際に蓋9のリブ35によって直立した状態で支持されるようになる。従って、電子タバコは容器内で大幅に動かないようなり、よって容器内にあるときはいつでも電子タバコは保護されることになる。
【0121】
また
図10に示すようにヒンジと反対側の蓋9の端壁13には凹部36が設けられており、これは胴体3またはインサート30の同じような形に形成された突起と係合し、蓋9が閉じた位置にあるとき、蓋9の位置を維持する。凹部36と突起間の係合によりヒンジを損傷する可能性のある蓋の横方向の移動およびねじれが妨げられる。別の例では容器は、蓋に凹部36ではなく、胴体3に突出部を含んでもよい。
【0122】
この例では突出部は、蓋を閉じた際に蓋の位置を維持するために蓋の内面と係合してもよい。
【0123】
図11aおよび11bは
図9a、9bおよび10を参照して説明した容器1の断面を示す。蓋9が閉じた位置にある状態を示している
図11aに示すようにストッパー33および壁34は、インサート30の第1開口部10と一致してチェンバー4の底壁7上に位置している。また蓋9のリブ35は電子タバコ2の頂端部に当接している。従って、容器1内に位置する電子タバコ2は、蓋9を閉じた際に拘束され、電子タバコ2の大幅な移動は妨げられる。
【0124】
また
図11aおよび11bはオーバーセンター付勢ヒンジ51の部材を示している。この例のヒンジ51は、付勢カム部材31が設けられており、これは蓋9に対して作用し、オーバーセンター付勢作用する、即ち、付勢カム部材31が作用して、蓋9の回転のある部分において蓋9を閉じた位置に強制的に移動させ、蓋9の回転の別の部分において蓋9を強制的に開いた位置に移動させる。
【0125】
図示するように胴体3は付勢カム部材31を収容するヒンジ凹部37を含む。この例ではヒンジ凹部37はインサート30に形成されているが、当然のことながらこれとは別にヒンジ凹部37は胴体3に形成してもよい。カム部材31は、以下に説明するようにバネ38などの弾性部材および蓋9を押すカム面39を含む。カム部材31は、
図11aに示すようにピン43の方向に力を加えるように配置してもよい。
【0126】
蓋9は蓋から胴体3の端壁6の切り欠き(42、
図9b参照)に延びているヒンジ部材40を含む。切り欠き42は端壁6内に形成され、開口端部8に延びており、これに合致する切り欠き(44、
図9b参照)がインサート30に形成されている。切り欠き42、44は、ヒンジ部材40および蓋9を胴体3に対して回転させる。ヒンジ部材40は、胴体3の側面(5、
図9b参照)の穴(41、
図9b参照)と同軸であり、これと位置合わせされた穴を含む。ピン43がヒンジ部材40および側面の穴を通って延び、蓋9を胴体3に枢動式に取り付けている。この例では胴体およびヒンジ部材40の穴は、チェンバー4内に、即ちの胴体3の端壁6間に位置している。
【0127】
図11aおよび11bに示すようにピン43は容器の端壁6の間に配されている。従って、胴体3と蓋9の側部は、蓋9を閉じた際に位置合わせされ、容器1の側部からの出っ張りは存在しない。このことは容器1を簡単にポケットから出し入れできるようにし、またヒンジ51が容器1内に一体になっているので、損傷を受けにくくするという点で有利である。
【0128】
カム部材31のカム面39は、カム面39およびインサート30のヒンジ凹部37の間で作用するバネ38によって蓋9のヒンジ部材40に押しつけられる湾曲面を含む。従って、カム部材31は容器1の胴体3から離れる方向に蓋9に力を加える。
【0129】
図11aに示すようにヒンジ部材40は、カムエレメントを含み、これは蓋9を閉じた際に胴体3の切り欠き(42、
図9b参照)内に容器の外方面を形成する外方面45を有する。またヒンジ部材40のカムエレメントは、角度が付けられた面46を含み、これは蓋9が閉じた位置にあるときカム部材31の方に向くように配置されている。カムエレメントの角度が付けられた面46は、蓋9を閉じる際にカム部材31が角度が付けられた面46を押し、蓋9が付勢されて、ピン43を中心に閉じた位置に回転するように配置されている。カム部材31は角度が付けられた面46を押し、蓋9を付勢して閉じた位置へと回転するようにピン43を中心にモーメントを発生させる。従って、蓋9を開くためにはカム部材31によって供された付勢力に抗して蓋を枢動させなければならない。
【0130】
しかしながら、蓋9を開いた位置に回転させる際、
図11bに示すようにヒンジ部材40のカムエレメントの角度が付けられた面46は、カム部材31から離れるように回転し、所定の中間回転角度で角度が付けられた面46および外方面45の間のヒンジ部材40の縁部47がカム面39上を移動し、カム部材31が外方面45を押して、蓋9を付勢してピン43を中心に開いた位置に回転する。従って、所定の角度に回転させた後、カム部材31は蓋9を開いた位置に付勢するように作用する。
【0131】
ヒンジ部材40、特にカムエレメントの外方面45および角度が付けられた面46は、付勢作用が閉じた位置から45度回転した後、方向を変えるようにカム部材31に対して配置してもよい。この例では閉じた位置から最初に45度回転させる場合、蓋9はカム部材31によって閉じた位置に付勢で戻される。しかしながら、45度を超えて回転させた後、付勢作用は蓋9開口位置に移動させるように変わる。当然のことながら、ヒンジ部材40およびカム部材31は、付勢作用の方向が閉じた位置からあらゆる所定の角度、例えば30度、60度または90度またはこれらの角度の間のいずれかの角度で回転した後、変わるように配置してもよい。最も好ましくは蓋は、35〜45度の間のいずれかの角度に到達した際に付勢され開くようにしてもよい。
【0132】
また
図11aおよび11bに示すようにカム部材31のカム面39は、蓋4をいずれかの方向に回転させた際にユーザーによって感じられる可聴ノイズおよび僅かな抵抗を生じさせるようにカム面39から延びた突起53を有してもよい。
図11aおよび11bに示すように突起53は、付勢作用の方向が変わるとヒンジ部材40の縁部47が突起53と接触するようにカム面39上に位置してもよい。従って、ユーザーは音および感覚で、ヒンジが中央を越えた位置に移動し、付勢作用が反対方向に作用するようになることを知らされる。これとは別に突起53はユーザーに蓋の別の位置を知らせるためにカム面39の別の部分に設けてもよい。例えば、突起53を閉じた位置または開いた位置またはあらゆる中間位置に対応する位置に設けてもよい。
【0133】
当然のことながら
図11aおよび11bを参照して説明したヒンジ51をここで説明したあらゆるする例の容器に設けてもよい。さらにヒンジ凹部37は
図9a〜11bを参照して説明したように胴体3に収容されるインサートではなく、容器の胴体3に形成してもよい。従って、スプリングによるオーバーセンター付勢ヒンジは、その使用をインサートを有する容器に限定されない。
【0134】
図11cは別の実施態様の容器を詳しく示しており、これは蓋9がピン43を中心に回転して開くそして閉まる蓋の動作を示す(
図11cのこの容器の他の部分は、
図1〜11bの実施態様について既に説明したような容器と実質的に類似してもよい)。特に
図11cは、蓋が閉じた位置にありピン43に隣接する領域での容器の垂直断面を示している。この容器の胴体3には付勢手段として作用するコイルバネ38と端部が突起53によって強調されているカム面39とを含むカム部材31が設けられている。
【0135】
蓋9を
図11cに示した閉じた位置から回転して開く際、蓋の腕部(ヒンジ部材)40がピンまたは軸43を中心に反時計回りに枢動する。この回転によって蓋の腕部40がカム面39を押し、これによりバネ38を圧縮し、従って蓋の回転のこの初期の段階に抗する。しかしながら、ピン43から最も遠い蓋腕部40の角144がカム面の突起53を通過したら、開く方向にさらに蓋を回転させることによってバネ38を再度膨らませる。言い換えれば、バネ38がこの後期の回転を促進させ、この回転は腕部40が胴体3の外方ハウジングのリムまたはレッジ126(または他の好適な構造体)によって設けられるような機械的停止手段に到達するまで続く。このバネ38の2段階の効果によって2つの好適な位置の1つに、即ち完全に開くまたは完全に閉じるのいずれかに蓋を駆動する(
図11aおよび11bを参照して説明した実施態様と似た方法で)、蓋9を開くためのオーバーセンター付勢機構が供される。
【0136】
注目すべきことは
図11aおよび11bに示した実施態様と較べて、バネ38は垂直方向ではなく水平に位置しているということである(圧縮および膨張の主軸の点から)。この向きの変更によって、より小型の構成を製造でき、これにより容器内により大きな空間が残されることになり、このスペースは
図11cに示すような(大きい)バッテリー151を収容するために使用してもよい。このバッテリーは、以下により詳しく説明する容器内の種々の電気的および/または電子的機能に給電するために使用してもよい。
【0137】
蓋の開くおよび閉じる位置の間でその腕部40を回転移動させることによって蓋腕部40とPCB154に取り付けられたスイッチ152が機械的に係合することになる。特に蓋の開閉がスイッチ152を反対方向に作動し、これによりスイッチ152の状態を容器の蓋9が開いているまたは閉じているかを判断するために使用することが可能になる。オーバーセンター付勢は、この点で役に立つ。というのはなんらかの不確定な中間位置ではなく2つの明確な位置(オン/オフ)の一方にスイッチを確実に維持するのに貢献するからである。
【0138】
一部の実施態様ではスイッチ152およびPCB154は容器の特定の電気または電子的機能を制御するために使用される。例えば、蓋が開いているときに光り、蓋が閉じているときに消えるライト(LEDなどの)を容器に設けてもよい。別の例として容器に容器内に保持された電子タバコを再充電するための機能(バッテリー151などの)を設けてもよく、再充電は蓋が閉じているときに行われ、蓋が開いているとき(および従って電子タバコが取り除かれていることが多い)行われない。当然のことながらこの種の電気的および/または電子的機能は
図1〜11bに関して上述したあらゆる容器内に組み込んでもよい。
【0139】
図12は容器1の胴体3に収容されるインサート30の一例を示す。インサート30は
図9aおよび9bを参照して説明したインサートに類似している。
図12に示したインサートは共に電子紙巻きタバコを収容し、支持するための第1および第2開口部10を供する2つの支持壁52並びに補助開口部11および
図11aおよび11bを参照して説明したバネ機構用の任意のヒンジ凹部37を有する。またインサート30は頂縁部から延びたリップ部32を含み、インサート30が胴体3の開口端部に挿入され、支持されるようになっている。この例では電子タバコ2用の第1および第2開口部10の1つと補助開口部11の間を延びている支持壁は完全ではなく、電子タバコ用第1および第2開口部10の1つおよび補助開口部11は、結合されている。しかしながら、当然のことながら支持壁52はこれらの開口部10、11の間で完全に延びて、これら開口部を完全に隔てるようにしてもよい。また当然のことながら
図12に示したインサート30は、
図1〜11bに示した実施態様のいずれにも簡単に適合させることができ、いずれの例の容器も複数の電子紙巻きタバコを保持できるようにすることができる。
【0140】
当然のことながら第1または第2開口部または補助開口部のいずれかをインサートの一部によって部分的にそして容器の胴体の一部によって部分的に形成してもよい。例えば、容器の胴体の半円筒状の端壁とインサートの半円筒状の端部を組み合わせて電子タバコを収容する第1開口部を形成してもよい。
【0141】
当然のことながら
図1〜11bを参照して説明した全ての容器に複数の電子紙巻きタバコを収容するための複数の開口部を設けてもよい。これら複数の開口部は胴体のチェンバーに収容されるインサートに設けてもよくまたはこれとは別に胴体自体からから延びた支持壁によって形成してもよい。
【0142】
また当然のことながら
図1〜8bを参照して説明したあらゆる異なる外形の胴体3の開口端部8と蓋9の開口面16を
図12のインサートに示すように複数の開口部を有する容器に設けてもよい。
【0143】
一例ではインサート30は電子紙巻きタバコ2用の2つの開口部10および補助物品用補助開口部を含んで、この補助開口部がヒンジに最も近く位置し、電子タバコ2用の開口部の1つがチェンバー内中央に配置されるようにしてもよい。胴体3の凹んだ開口端部8は、凹部28が中央に配置され、従って電子タバコ2用の開口部の1つと位置合わせされた
図8aおよび8bを参照して説明したようなものであってもよい。
【0144】
当然のことながら容器にはヒンジ、胴体および蓋の形状、インサートのいずれかまたはあらゆる他の特徴を設けてもよく、本発明は
図1〜12を参照して説明したこれら具体例に限定されない。
図1〜12を参照して説明した例は、異なる特徴の組み合わせの例の範囲を単に供しているだけである。従って、さらなる例において、
図1〜8bのいずれかを参照して説明した容器に
図9a〜11bを参照して説明したオーバーセンター付勢ヒンジおよび/またはインサートを設けてもよい。
【0145】
本発明の容器1は不透明、半透明または透明な材料またはこれらを組み合わせた材料 から作製してもよい。例えば、胴体3を不透明な材料で作製し、蓋を透明な材料で作製して、ユーザーが電子タバコが容器内にあるか否かを見られるようにしてもよい。別の例では胴体3を透明な材料で作製してもよい。
【0146】
胴体および蓋などの容器の構成部材をポリカーボネートなどの透明な、半透明または不透明なポリマー材料から作製してもよい。これとは別に容器をスズまたはアルミニウムなどの金属で作製してもよい。しかしながら、当然のことながら容器をあらゆる好適な材料から作製することができる。
【0147】
当然のことながら上述した容器に好適な電子タバコは、一定の断面、例えば一定の直径の円筒状形状を有してもよい。この場合電子タバコと相互作用する第1開口部および他の特徴は、電子タバコに適した大きさおよび形状を有することになる。しかしながら、電子タバコが大きさが一定でない場合、例えば電子タバコの直径が変化する場合、第1開口部をこれと合致するように形成すればよい。これは電子タバコが特定の向きで第1開口部だけに収容することができることを意味し、これにより電子タバコが容器内に収容される際に電子タバコの特定の端部が常に容器の蓋の方に確実にはいちされるようになる。
【0148】
ここで説明した例の容器のいずれもバネオーバーセンター付勢ヒンジを有する代わりに蓋を閉じた位置に付勢するねじりバネ(図示せず)を設けてもよい。これとは別に例示した全ての容器のヒンジをバネ作用を利用せずに自由に回転するようにしてもよい。
【0149】
ここで説明した例の容器のいくつかは湾曲したまたは形成された外観を有しており、当然のことながらヒンジを容器のあらゆる側に設けてもよい。例えば、
図9aおよび9bに示した容器は外形が湾曲しており、出っ張っている側が容器を見ている者の方に向いた状態で容器を見た場合、ヒンジは右側に位置している。しかしながら、当然のことながらヒンジおよびあらゆる他の関連する特徴は、これとは別に反対側に設けてもよく、即ち、出っ張っている側が容器を見ている者の方に向いた状態で容器を見た場合、ヒンジを容器の左側に設けてもよい。
【0150】
図を参照して説明した容器の例は全て電子タバコなどの電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システムおよび必要であれば電子ニコチン供給システムまたは他の風味付けされた蒸気供給システムに関連する補助物品を保管し、移送するために提供される。本発明の容器は、製品を販売する際、例えば販売展示ケースまたはそれに類するものとして使用してもよく、または電子ニコチン供給システムとは別に販売してもよい。本発明の容器は電子ニコチン供給システムを輸送、保管する際およびユーザーが携帯する際に電子ニコチン供給システムを保護する。容器は容器および電子ニコチン供給システムを身につけて携帯しやすくするようにポケットサイズであってもよい。本発明の容器は耐久性があり、衝突、粉砕および落下から保護し、また容器内の物を埃および場合によっては液体から保護する。
【0151】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れた容器を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。