特許第6282439号(P6282439)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282439
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】減圧弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 17/30 20060101AFI20180208BHJP
   G05D 16/10 20060101ALI20180208BHJP
   F16K 47/02 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
   F16K17/30 A
   G05D16/10 Z
   F16K47/02 D
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-225496(P2013-225496)
(22)【出願日】2013年10月30日
(65)【公開番号】特開2015-87925(P2015-87925A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2016年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000116574
【氏名又は名称】愛三工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】重岡 紀彦
(72)【発明者】
【氏名】水田 為俊
【審査官】 関 義彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−170432(JP,A)
【文献】 実開平1−178285(JP,U)
【文献】 実開昭52−75937(JP,U)
【文献】 実開昭64−39976(JP,U)
【文献】 特開2002−115771(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 17/30
F16K 47/02
F16K 1/34
F16K 27/02
G05D 16/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧の気体が流入する弁室と同気体の圧力を減圧させる調圧室とを区画するとともに、前記弁室内と前記調圧室内とを連通させる連通孔が設けられている区画部材と、
前記調圧室を挟んで前記区画部材と対向して配置されるピストンと、を備え、
前記弁室内には、前記区画部材に近づく方向及び同区画部材から離れる方向に移動する弁体の本体部が位置し、
前記ピストン及び前記弁体の本体部の少なくとも一方からは、前記連通孔を通じて他方に向けてロッド部が延びており、
前記連通孔の周壁と前記ロッド部との間に、前記弁体の本体部が前記区画部材の弁座に着座しているときには閉塞され、同本体部が同弁座から離れているときには開放される連通路が設けられている減圧弁において、
前記連通孔の周壁には、環状の溝が全周にわたって設けられており、
前記溝は、前記連通孔の延びる方向において、前記弁座に前記弁体が着座する位置から離れた位置に配置されている
ことを特徴とする減圧弁。
【請求項2】
前記溝の延びる方向に直交する平面に沿って同溝を切断したときにおける同溝の側面が円弧状をなしている
請求項1に記載の減圧弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体を減圧する減圧弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の減圧弁として、例えば特許文献1に記載の弁が提案されている。図6にこうした従来の減圧弁の一例を示す。図6に示すように、従来の減圧弁は、同減圧弁よりも上流側から高圧の気体が流入する弁室101と同気体を減圧させる調圧室102とを区画する区画部材110を備えている。この区画部材110には弁室101内と調圧室102内とを連通させる連通孔111が設けられており、区画部材110において弁室101に臨む部位が弁座112として機能するようになっている。
【0003】
また、弁室101内には、弁座112に近づく方向及び同弁座112から離れる方向に進退移動する弁体120の本体部121が位置しており、同本体部121からは連通孔111を通じて調圧室102内までロッド部122が延びている。そして、連通孔111の周壁と弁体120のロッド部122との間が、弁室101内から調圧室102内に気体を流動させる連通路105となっている。
【0004】
こうした減圧弁において、弁体120の本体部121が区画部材110の弁座112に着座しているときには、連通路105が弁体120によって閉塞され、弁室101内から調圧室102内への気体の流動が規制される。一方、弁体120の本体部121が弁座112から離れているときには、連通路105が開放され、同連通路105を通じて弁室101内から調圧室102内に気体が流れる。そして、調圧室102内で所定圧まで減圧された気体が、減圧弁よりも下流側に流出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−170432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、図7に示すように、区画部材110の弁座112には、弁体120の本体部121が着座した際の負荷が付与される。そのため、図8に示すように、当該負荷によって区画部材110の弁座112が塑性変形し、同弁座112の塑性変形に伴って連通孔111の周壁の一部が径方向内側に突出し、連通路105における弁座112の近傍の通路断面積が狭くなることがある。この場合、連通路105内で気体の流れに乱れが生じることで同連通路105を流れる気体の圧力損失が大きくなり、減圧弁から異音が発生しやすくなる。
【0007】
本発明の目的は、連通路を気体が流れる際に異音が発生しにくくすることができる減圧弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための減圧弁は、高圧の気体が流入する弁室と同気体の圧力を減圧させる調圧室とを区画するとともに、弁室内と調圧室内とを連通させる連通孔が設けられている区画部材と、調圧室を挟んで区画部材と対向して配置されるピストンと、を備え、弁室内には、区画部材に近づく方向及び同区画部材から離れる方向に移動する弁体の本体部が位置し、ピストン及び弁体の本体部の少なくとも一方からは、連通孔を通じて他方に向けてロッド部が延びており、連通孔の周壁とロッド部との間に、弁体の本体部が区画部材の弁座に着座しているときには閉塞され、本体部が弁座から離れているときには開放される連通路が設けられている弁を前提としている。そして、この減圧弁において、連通孔の周壁には、環状の溝が全周にわたって設けられている。
【0009】
区画部材において弁室に臨む部位に設けられている弁座には、弁体の本体部が着座した際の負荷が付与され、区画部材の弁座は同負荷によって塑性変形することがある。上記構成では、区画部材において連通孔の周壁に環状の溝を設けることにより、上記のように区画部材の弁座が塑性変形すると、同弁座の塑性変形に伴う応力が溝に伝わり、同溝の通路断面の形状が変化する。すなわち、弁座の塑性変形が溝によって吸収されるため、弁座が塑性変形したとしても、連通路の通路断面積が狭くなりにくい。その結果、弁座が塑性変形しても、連通路内で気体の流れに乱れが生じにくく、連通路を気体が流れる際の圧力損失が大きくなりにくい。したがって、連通路を気体が流れる際に異音が発生しにくくすることができるようになる。
【0010】
なお、上記減圧弁において、溝の延びる方向に直交する平面に沿って同溝を切断したときにおける同溝の側面が円弧状をなしているようにしてもよい。この構成によれば、連通孔の周壁に溝を設けやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態の減圧弁を備える圧力調整器の概略構成を示す断面図。
図2】同実施形態の減圧弁の一部を拡大して示す断面図。
図3】(a),(b)はシートの弁座が塑性変形する様子を示す作用図。
図4】(a)は、比較例の減圧弁において、連通路内を気体燃料が流れる際に生じる圧力振動の振幅である圧力振幅と周波数との関係を示すグラフ、(b)は、一実施形態の減圧弁において、連通路内を気体燃料が流れる際に生じる圧力振動の振幅である圧力振幅と周波数との関係を示すグラフ。
図5】別の実施形態の減圧弁の概略構成を示す断面図。
図6】従来の減圧弁の概略構成を示す断面図。
図7】従来の減圧弁の一部を拡大して示す断面図。
図8】従来の減圧弁において、弁座が塑性変形した様子を示す作用図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、気体を減圧する減圧弁を、気体燃料の一例であるCNG(圧縮天然ガス)を内燃機関に供給するための燃料供給装置に設けられている減圧弁に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
【0013】
図1には、本実施形態の減圧弁30を備える圧力調整器10が図示されている。図1に示すように、圧力調整器10は、ボディ11と、ボディ11の図中上部に配置される筒体12と、筒体12の図中の上部開口を閉塞する蓋部材13とを備えている。そして、ボディ11の図中下部には、減圧弁30によって規定圧に減圧されたCNGからオイルなどの異物を分離させるオイルセパレータ20が設けられている。そして、オイルセパレータ20から流出したCNGが、圧力調整器10よりも下流側に位置する内燃機関に供給される。
【0014】
筒体12内には、ピストン31と、ピストン31をボディ11(すなわち、図中下方)に向けて付勢する調圧用スプリング32とが設けられている。すなわち、ピストン31とボディ11との間の空間が、高圧のCNGを規定圧に減圧させる調圧室33となっている。
【0015】
図1及び図2に示すように、ボディ11内には、燃料タンクから供給される高圧のCNGが流入する弁室34が設けられている。また、ボディ11において弁室34よりも図中上側には、ボディ11の図中上面に開口し、弁室34よりも大径の中間部35が設けられている。この中間部35内には、図中上下方向である軸方向から見た場合に平面視円形状をなすシート36と、シート36の中間部35内からの離脱を規制するプラグ37とが設けられている。すなわち、シート36及びプラグ37により、弁室34と調圧室33とを区画する「区画部材38」の一例が構成されている。そして、区画部材38には、軸方向に貫通するとともに、弁室34内と調圧室33内とを連通させる連通孔381が設けられている。なお、シート36において弁室34に臨む部位を「弁座382」というものとする。そして、この区画部材38は、調圧室33を挟んでピストン31と対向して配置されている。
【0016】
減圧弁30の弁体40は、弁室34内に位置する本体部41と、本体部41から連通孔381を通じて調圧室33内まで延びているロッド部42とを有している。そして、本体部41が位置する弁室34内には、本体部41をシート36の弁座382に向けて付勢する弁室スプリング45が設けられている。
【0017】
ロッド部42と、シート36における連通孔381の周壁との間には、弁室34内から調圧室33内にCNGを流動させる連通路50が設けられている。弁体40の本体部41がシート36の弁座382に着座しているときには、連通路50が弁体40の本体部41によって閉塞され、弁室34内から調圧室33内にCNGが流れない。一方、弁体40の本体部41が弁座382から離れているときには、連通路50を通じて弁室34内から調圧室33内にCNGが流れるようになっている。
【0018】
なお、弁体40の開度、すなわち弁体40の本体部41の弁座382からの移動量が一定である場合、連通路50内を流れるCNGの流速は、燃料タンク内における燃料圧力が高いほど速い。また、燃料タンク内の燃料圧力が一定である場合、CNGの流速は、弁体40の開度が小さいほど速い。
【0019】
また、図2に示すように、シート36における連通孔381の周壁には、環状の溝51が全周にわたって設けられている。この溝51は、シート36の軸方向における中心よりも弁座382の近くに位置している。こうした溝51を、同溝51の延びる方向と直交する平面に沿って切断した場合、溝51の側面51aの形状は円弧状をなしている。
【0020】
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態の減圧弁30の作用について説明する。なお、図4(a),(b)は、連通路50内をCNGが流れる際に生じる圧力振動の振幅(圧力振幅)と周波数との関係を示している。
【0021】
シート36の弁座382には弁体40の本体部41が着座した際の負荷が付与され、弁座382は塑性変形することがある。本実施形態の減圧弁30にあっては、シート36の連通孔381の周壁には環状の溝51が全周にわたって設けられている。そのため、図3(a),(b)に示すように、弁座382が図中上方に押し込まれるように塑性変形されると、弁座382の塑性変形に基づく応力が溝51に伝わり、溝51は、その通路断面積が狭くなるように変形する。すなわち、弁座382の塑性変形に伴って溝51の側面51aの一部が突出し、溝51の通路断面積が狭くなる。つまり、弁座382の塑性変形が溝51によって吸収される。そのため、弁座382が塑性変形しても、連通孔381の周壁の一部が径方向内側に突出しにくく、同周壁と弁体40のロッド部42との間の連通路50の通路断面積は狭くなりにくい。したがって、弁座382が塑性変形しても、連通路50内でCNGの流れが乱れにくく、同連通路50をCNGが通過する際の圧力損失がほとんど変化しない。
【0022】
ここで、連通孔381の周壁に溝51を設けていない比較例の減圧弁にあっては、例えば図7に示すように、連通孔の周壁の一部が径方向内側に突出し、連通路の通路断面積が狭くなり、連通路50をCNGが通過する際の圧力損失が大きくなる。ただし、内燃機関でのCNGの消費量が多い場合などのように連通路内を流れるCNGの流速が非常に速いと、圧力損失を大きくするような障害が連通孔の周壁に形成されたとしても、連通路を流れるCNGの流れに乱れが生じにくい。すなわち、比較例の減圧弁でも異音が生じにくい。
【0023】
しかし、内燃機関でのCNGの消費量が少ない場合などのように連通路50を流れるCNGの流速が遅いと、上記のような障害が連通孔の周壁に形成されることによって、連通路50を流れるCNGの流れに乱れが生じやすくなる。その結果、連通路50をCNGが流れる際における圧力損失が大きくなりやすく、異音が生じやすい。すなわち、図4(a)に示すように、第1の周波数P1に、圧力振幅のピークが表れる。そして、この第1の周波数P1の異音が減圧弁から生じることとなる。
【0024】
これに対し、本実施形態の減圧弁30にあっては、弁座382が塑性変形したとしても、上記のような障害が連通孔381の周壁に形成されない。そのため、弁座382の塑性変形に起因したCNGの流れの乱れが、連通路50内で生じにくい。
【0025】
また、本実施形態の減圧弁30であっても、図4(b)に示すように、第1の周波数P1よりも高周波の第2の周波数P2に、圧力振幅のピークが表れる。これは、本実施形態の減圧弁30であっても、連通路50内を流れるCNGの流速によっては異音が発生する可能性があることを意味している。
【0026】
しかし、連通路50内における圧力振動は、同連通路50内を流れるCNGの流速が速いほど、すなわち内燃機関でのCNGの消費量が多いほど高周波数化する。言い換えると、本実施形態の減圧弁30では、内燃機関でのCNGの消費量が少ないときには異音が発生しにくい。また、内燃機関でのCNGの消費量が多いときに連通路50を流れるCNGの流速が速くなり、減圧弁30から異音が発生したとしても、この異音は内燃機関自身が発生する騒音や車両走行に伴う騒音によって相殺される。そのため、減圧弁30から生じる異音は、車両の乗員に伝わりにくい。
【0027】
ここで、溝51の設置位置の決定方法について説明する。
連通孔381の延びる方向である軸方向において、溝51を弁座382に近づけすぎると、弁座382の強度が低下しすぎ、弁体40の本体部41が弁座382に着座した際の負荷によって、弁座382が破損するおそれがある。一方、軸方向で溝51を弁座382から離しすぎると、弁体40の本体部41が弁座382に着座した際の負荷によって弁座382が塑性変形したときに、同弁座382の塑性変形に基づいた応力が溝51まで伝わらないおそれがある。この場合、上記比較例の減圧弁の場合のように、シート36における連通孔381の周壁の一部が径方向内側に突出するおそれがある。そのため、シート36を構成する材質の強度などの特性、及び弁体40の本体部41が弁座382に着座する際に同弁座382に付与される負荷の大きさなどに基づいて、弁座382、すなわちシート36の破損を招くことなく、且つ弁座382の塑性変形を溝51によって吸収することができるように、軸方向における溝51の位置や溝51の形状を決定することが好ましい。
【0028】
以上、上記構成及び作用によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)シート36における連通孔381の周壁に環状の溝51を設けることにより、シート36の弁座382が塑性変形したとしても溝51が変形する。すなわち、弁座382の塑性変形が溝51によって吸収される。これにより、連通路50の通路断面積が狭くなりにくい。その結果、弁座382が塑性変形しても、連通路50をCNGが流れる際の圧力損失が大きくなりにくく、圧力損失の増大に伴う異音が生じにくい。したがって、連通路50をCNGが流れる際に異音が発生しにくくすることができる。
【0029】
(2)また、本実施形態の減圧弁30にあっては、溝51を、その側面51aが断面略円弧状をなすように構成したため、シート36に溝を設けやすくすることができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
【0030】
・溝51は、その側面が断面略円弧状以外の他の任意の形状であってもよい。例えば、溝51は、断面略V字状をなす構成であってもよい。このように溝51を構成しても、上記(1)と同等の効果を得ることができる。
【0031】
・上記実施形態の減圧弁は、ロッド部42が弁体40の本体部41から連通孔381を通じてピストン31に向けて延びている構成であるが、連通孔381内を通過するロッド部を有するのであれば、他の構成であってもよい。例えば、図5に示すように、減圧弁は、ピストン31Aに、連通孔381を通じて弁体40の本体部41に向けて延びるロッド部42Aを設けた構成であってもよい。この場合、ロッド部42Aの先端が弁体40の本体部41に当接している。こうした構成であっても、シート36における連通孔381の周壁に環状の溝51を設けることにより、上記(1)と同等の効果を得ることができる。
【0032】
また、減圧弁は、弁体40の本体部41にピストン31に向けて延びるロッド部を設けるとともに、ピストン31に向けて延びるロッド部を設けた構成であってもよい。この場合、双方のロッド部の先端同士が、連通孔381内で当接することとなる。こうした構成であっても、シート36における連通孔381の周壁に環状の溝51を設けることにより、上記(1)と同等の効果を得ることができる。
【0033】
・減圧弁を、CNG以外の他の気体が流れる経路上に設けられるものに具体化してもよい。
次に、上記実施形態及び別の実施形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
【0034】
(イ)前記溝を、前記連通孔の軸方向における中間位置よりも前記弁室の近くに配置することが好ましい。この構成によれば、溝が上記の弁座の近くに配置されることとなる。そのため、弁体の本体部が弁座に付与する負荷によって同弁座が塑性変形するときに、当該塑性変形に応じて溝の通路断面の形状が変形しやすい。すなわち、弁座が塑性変形したとしても、連通路の通路断面積が狭くなるような変形を区画部材に生じさせにくくすることができる。
【符号の説明】
【0035】
30…減圧弁、31,31A…ピストン、33…調圧室、34…弁室、38…区画部材、381…連通孔、382…弁座、40…弁体、41…本体部、42,42A…ロッド部、50…連通路、51…溝、51a…側面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8