(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282695
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】電動機フレーム
(51)【国際特許分類】
H02K 5/04 20060101AFI20180208BHJP
H02K 5/20 20060101ALI20180208BHJP
H02K 9/16 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
H02K5/04
H02K5/20
H02K9/16
【請求項の数】12
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-141063(P2016-141063)
(22)【出願日】2016年7月19日
(65)【公開番号】特開2017-112820(P2017-112820A)
(43)【公開日】2017年6月22日
【審査請求日】2016年7月19日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0181235
(32)【優先日】2015年12月17日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517256448
【氏名又は名称】ヒュンダイ エレクトリック アンド エナジー システムズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(72)【発明者】
【氏名】パク ユンボム
(72)【発明者】
【氏名】ハン クォンジン
(72)【発明者】
【氏名】ユ ジンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】チョン ヨンフン
【審査官】
津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】
実公昭43−016411(JP,Y1)
【文献】
国際公開第2015/150100(WO,A1)
【文献】
特開2009−284755(JP,A)
【文献】
特開2015−208101(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/04
H02K 5/20
H02K 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機の構成要素が内部に備えられるメインフレームと、
前記メインフレームの開放された前面と後面を覆い、電動機の構成要素が挿入されるコアが形成された前・後面カバーと、
を含み、
前記メインフレームとコアの間の領域は上下に非対称な形状を有し、
前記メインフレームとコアの間の前記前・後面カバーの部分には冷却管が備えられ、
前記冷却管は複数個であり、前記メインフレームとコアの間の下部に備えられる前記冷却管の配列高さは、前記メインフレームとコアの間の上部に備えられる前記冷却管の配列高さより小さい、電動機フレーム。
【請求項2】
前記メインフレームは、円筒の一部であり且つ曲率半径が互いに異なる複数個のフレーム形成部が結合されてなる、請求項1に記載の電動機フレーム。
【請求項3】
前記メインフレームは、第1のフレーム形成部と第2のフレーム形成部が結合されてなる、請求項2に記載の電動機フレーム。
【請求項4】
前記第2のフレーム形成部は前記メインフレームの下部の一部をなし、前記第1のフレーム形成部は前記メインフレームの残りの部分をなす、請求項3に記載の電動機フレーム。
【請求項5】
前記第2のフレーム形成部の曲率半径は前記第1のフレーム形成部の曲率半径より大きい、請求項4に記載の電動機フレーム。
【請求項6】
前記第2のフレーム形成部は平板である、請求項5に記載の電動機フレーム。
【請求項7】
前記コアの中心は、円筒である前記メインフレームの中心の下に位置する、請求項1に記載の電動機フレーム。
【請求項8】
前記コアは円形である、請求項2又は請求項7に記載の電動機フレーム。
【請求項9】
前記コアの半径は、曲率半径が互いに異なり且つ互いに結合されて前記メインフレームをなす複数個のフレーム形成部の曲率半径や、円筒である前記メインフレームの半径より小さい、請求項8に記載の電動機フレーム。
【請求項10】
前記前・後面カバーには、前記冷却管が挿入されたり連結される挿入穴が形成される、請求項1に記載の電動機フレーム。
【請求項11】
前記メインフレームと電動機の構成要素の間の空間には、電動機の構成要素に連結されるケーブルが通る通過空間が形成される、請求項1に記載の電動機フレーム。
【請求項12】
前記通過空間は、電動機の構成要素の作動により発生した熱によって加熱された空気が流入しないように遮断部材によって区画される、請求項11に記載の電動機フレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータやステータなどの電動機の構成要素が備えられる電動機フレームに関し、より詳細には、電動機の構成要素が内部に備えられるメインフレームと、メインフレームの開放された前・後面を覆う前・後面カバーに形成されたコアの間の領域が上下に非対称な形状を有する電動機フレームに関する。
【背景技術】
【0002】
電動機フレームは、ロータやステータなどの電動機の構成要素が備えられるものである。
【0003】
従来、電動機フレーム10は、
図7に示されたように、電動機の構成要素が内部に備えられるメインフレーム20と、メインフレーム20の開放された前面と後面をそれぞれ覆う前・後面カバー30と、を含む。
【0004】
図7は前面図であるため、前面カバー30のみが示されており、後面カバーは示されていない。
【0005】
前・後面カバー30にはコア31が形成されている。前・後面カバー30に形成されたコア31を介して電動機の構成要素が挿入されてメインフレーム20の内部に電動機の構成要素が備えられる。
【0006】
従来の電動機フレーム10のメインフレーム20は円筒状であり、コア31と同心になっている。また、メインフレーム20の半径RDはコア31の半径RCより大きい。
【0007】
これにより、メインフレーム20と、メインフレーム20の内部に備えられる電動機の構成要素の間には、所定の空間が形成される。このような所定の空間に冷却流体が流動する冷却管TCが備えられ、電動機の構成要素の作動により発生する熱が冷却される。
【0008】
冷却管TCは、前・後面カバー30に形成された挿入穴32に挿入されたり連結される。
【0009】
コア31の中心から地面ERまでの距離を軸高さD(Shaft Height)とし、電動機の大きさを示す。
【0010】
一方、コア31の大きさが大きくなって初めて、メインフレーム20の内部に備えられる電動機の構成要素が大きくなって電動機の出力が大きくなる。
【0011】
しかしながら、コア31の大きさが大きくなると、前述のように冷却管TCが備えられる空間が小さくなるため、電動機の構成要素の冷却が容易ではなかった。
【0012】
したがって、メインフレーム20とコア31が同心になっている電動機フレーム10を用いて電動機を製作すると、電動機の出力を高めるのに制約がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記のような従来の要求又は問題のうち少なくともいずれか一つを認識してなされたものである。
【0014】
本発明の一つの目的は、同じ軸高さ(Shaft Height)の条件で電動機の出力を高めることができる電動機フレームを提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、電動機の出力を高めても電動機の冷却が容易に行われるようにする電動機フレームを提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、電動機の構成要素が内部に備えられるメインフレームと、メインフレームの開放された前・後面を覆う前・後面カバーに形成されたコアの間の領域が上下に非対称な形状を有するようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題のうち少なくとも一つの課題を実現するための一実施形態に係る電動機フレームは、次のような特徴を含むことができる。
【0018】
本発明の一実施形態による電動機フレームは、電動機の構成要素が内部に備えられるメインフレームと、メインフレームの開放された前面と後面を覆い、電動機の構成要素が挿入されるコアが形成された前・後面カバーと、を含み、メインフレームとコアの間の領域は上下に非対称な形状を有することができる。
【0019】
この場合、上記メインフレームは、円筒の一部であり且つ曲率半径が互いに異なる複数個のフレーム形成部が結合されてなることができる。
【0020】
また、上記メインフレームは、第1のフレーム形成部と第2のフレーム形成部が結合されてなることができる。
【0021】
また、上記第2のフレーム形成部はメインフレームの下部の一部をなし、第1のフレーム形成部はメインフレームの残りの部分をなすことができる。
【0022】
また、上記第2のフレーム形成部の曲率半径は第1のフレーム形成部の曲率半径より大きければよい。
【0023】
また、上記第2のフレーム形成部は平板であり得る。
【0024】
また、上記コアの中心は、円筒であるメインフレームの中心の下に位置することができる。
【0025】
また、上記コアは円形であり得る。
【0026】
また、上記コアの半径は、曲率半径が互いに異なり且つ互いに結合されてメインフレームをなす複数個のフレーム形成部の曲率半径や、円筒であるメインフレームの半径より小さければよい。
【0027】
また、上記メインフレームとコアの間の前・後面カバーの部分には冷却管が備えられることができる。
【0028】
また、上記前・後面カバーには、冷却管が挿入されたり連結される挿入穴が形成されることができる。
【0029】
また、上記冷却管は複数個であり、メインフレームとコアの間の下部に備えられる冷却管の配列高さは、メインフレームとコアの間の上部に備えられる冷却管の配列高さより小さければよい。
【0030】
また、上記メインフレームと電動機の構成要素の間の空間には、電動機の構成要素に連結されるケーブルが通る通過空間が形成されることができる。
【0031】
また、上記通過空間は、電動機の構成要素の作動により発生した熱によって加熱された空気が流入しないように遮断部材によって区画されることができる。
【発明の効果】
【0032】
以上のように、本発明の実施例によれば、電動機の構成要素が内部に備えられるメインフレームと、メインフレームの開放された前・後面を覆う前・後面カバーに形成されたコアの間の領域が上下に非対称な形状を有することができる。
【0033】
また、本発明の実施例によれば、同じ軸高さ(Shaft Height)の条件で電動機の出力を高める電動機フレームを提供することができる。
【0034】
また、本発明の実施例によれば、電動機の出力を高めても電動機の冷却が容易に行われるようにする電動機フレームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明による電動機フレームの第1の実施例の正面図である。
【
図2】本発明による電動機フレームの第1の実施例の斜視図である。
【
図3】本発明による電動機フレームの第1の実施例に含まれるメインフレームの分解斜視図である。
【
図4】本発明による電動機フレームの第2の実施例の正面図であって、前面カバーの左側の半分を削除した様子を示す図である。
【
図5】本発明による電動機フレームの第3の実施例の正面図である。
【
図6】本発明による電動機フレームの第4の実施例の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
上記のような本発明の特徴に関する理解のために、以下では、本発明の実施例に係る電動機フレームについてより詳細に説明する。
【0037】
しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0038】
第1の実施例
以下、
図1〜
図3を参照して、本発明による電動機フレームの第1の実施例について説明する。
【0039】
図1は、本発明による電動機フレームの第1の実施例の正面図であり、
図2は、本発明による電動機フレームの第1の実施例の斜視図であり、
図3は、本発明による電動機フレームの第1の実施例に含まれるメインフレームの分解斜視図である。
【0040】
本発明による電動機フレーム100の第1の実施例は、
図1と
図2に示されたように、メインフレーム200と前・後面カバー300、300’を含むことができる。
【0041】
メインフレーム200の内部には、ロータやステータなどのような電動機の構成要素(図示せず)が備えられることができる。
【0042】
メインフレーム200と、前・後面カバー300、300’に電動機の構成要素が挿入されるように形成される後述のコア310、310’の間の領域は、上下に非対称な形状を有することができる。
【0043】
このために、メインフレーム200は、複数個のフレーム形成部210、220が結合されてなることができる。
【0044】
複数個のフレーム形成部210、220は、例えば、溶接によって互いに結合されることができる。しかしながら、複数個のフレーム形成部210、220が互いに結合される構成は、特に限定されず、リベットなどによって互いに結合されるなど、周知のいずれの構成でもよい。
【0045】
複数個のフレーム形成部210、220は、円筒の一部であり、且つ曲率半径R1、R2が互いに異なり得る。複数個のフレーム形成部210、220の曲率半径R1、R2は、特に限定されず、互いに異なればいずれの曲率半径R1、R2でもよい。
【0046】
メインフレーム200は、例えば、
図3に示されたように、第1のフレーム形成部210と第2のフレーム形成部220が結合されてなることができる。しかしながら、メインフレーム200をなす複数個のフレーム形成部210、220の個数は、特に限定されず、3個以上でもよい。
【0047】
第2のフレーム形成部220は、メインフレーム200の下部の一部をなすことができる。また、第1のフレーム形成部210は、メインフレーム200の残りの部分をなすことができる。また、第2のフレーム形成部220の曲率半径R2は第1のフレーム形成部210の曲率半径R1より大きければよい。
【0048】
よって、メインフレーム200とコア310、310’の間の下部に備えられる後述の冷却管TCの配列高さP1は、メインフレーム200とコア310、310’の間の上部に備えられる冷却管TCの配列高さP2より小さければよい。
【0049】
したがって、前・後面カバー300、300’に形成された後述のコア310、310’から地面ERまでの距離である軸高さD(Shaft Height)が同じ条件で、従来の電動機フレーム10よりもコア310、310’の大きさを大きくすることができる。
【0050】
したがって、メインフレーム200の内部に備えられる電動機の構成要素が大きくなり、同じ軸高さD(Shaft Height)を有する電動機よりさらに大きい出力を有する電動機を製作することができる。
【0051】
また、メインフレーム200が全体的に曲面をなすため、耐圧性がよい。
【0052】
メインフレーム200には骨格部材Bが備えられることができる。これにより、メインフレーム200の剛性が向上することができる。
【0053】
前・後面カバー300、300’は、メインフレーム200の開放された前面と後面を覆うことができる。前・後面カバー300、300’は、メインフレーム200に、例えば、溶接によって結合され、メインフレーム200の開放された前面と後面を覆うことができる。しかしながら、前・後面カバー300、300’がメインフレーム200に結合される構成は、特に限定されず、リベットなどによって結合されるなど、周知のいずれの構成でもよい。
【0054】
前・後面カバー300、300’には前述のコア310、310’が形成されることができる。コア310、310’を介して電動機の構成要素が挿入されてメインフレーム200の内部に位置することができる。
【0055】
コア310、310’は円形であり得る。しかしながら、コア310、310’の形状は、特に限定されず、電動機の構成要素が挿入されてメインフレーム200の内部に位置することができる形状であればいずれの形状でもよい。
【0056】
コア310、310’の半径RCは、複数個のフレーム形成部210、220の曲率半径R1、R2より小さければよい。即ち、コア310、310’の半径RCは、複数個のフレーム形成部210、220の曲率半径R1、R2のうち最も小さい曲率半径R1、R2より小さければよい。
【0057】
これにより、メインフレーム200の内部に電動機の構成要素が備えられるとしても、メインフレーム200とメインフレーム200の内部に備えられる電動機の構成要素の間には所定の空間が形成されることができる。そして、このような所定の空間には後述のように冷却管TCが備えられて冷却流体が流動することにより、電動機の構成要素の作動により発生した熱が冷却されることができる。
【0058】
メインフレーム200とコア310、310’の間の前・後面カバー300、300’の部分には前述の冷却管TCが備えられることができる。このために、前・後面カバー300、300’には、冷却管TC、即ち、冷却管TCの一端と他端が挿入されたり連結される挿入穴320が形成されることができる。
【0059】
冷却管TCの一端と他端は、例えば、溶接によって挿入穴320に連結されることができる。しかしながら、冷却管TCの一端と他端が挿入穴320に連結される構成は、特に限定されず、リベットなどによって挿入されて連結されるなど、周知のいずれの構成でもよい。
【0060】
冷却管TCには、冷却流体、例えば、空気が流動することができる。冷却流体が空気の場合、空気は、前・後面カバー300、300’の挿入穴320を介して冷却管TCに流入して冷却管TCを流動した後、挿入穴320を介して外部に排出されることができる。
【0061】
冷却流体は、前述の空気に限定されず、冷却管TCを流動しながらメインフレーム200の内部に備えられる電動機の構成要素で発生した熱を冷却することができるものであれば冷却水や冷媒などの周知のいずれの冷却流体でもよい。
【0062】
冷却管TCは複数個であり得る。しかしながら、冷却管TCの個数は、特に限定されず、電動機の構成要素で発生した熱を冷却することができる個数であればいずれの個数でもよい。
【0063】
一方、メインフレーム200と電動機の構成要素の間の空間には、電動機の構成要素に連結されるケーブル(図示せず)が通る通過空間Sが形成されることができる。
【0064】
例えば、メインフレーム200と電動機の構成要素の間の空間の一部に前述の冷却管TCが備えられず通過空間Sが形成されることができる。
【0065】
通過空間Sは、
図1と
図2に示されたように、第1のフレーム形成部210側に形成されることができる。しかしながら、通過空間Sは、第2のフレーム形成部220側に形成されることもでき、メインフレーム200と電動機の構成要素の間の空間であればいずれの位置にも形成されることができる。
【0066】
また、メインフレーム200には、前述の通過空間Sと連通してケーブルが流出入する流出入口211が形成されることができる。
【0067】
図1と
図2に示されたように、流出入口211は第1のフレーム形成部210に形成されることができる。しかしながら、流出入口211は、第2のフレーム形成部220に形成されることもでき、通過空間Sと連通することができればメインフレーム200のいずれの位置にも形成されることができる。
【0068】
本発明による電動機フレーム100の第1の実施例は、地面ERに電動機フレーム100が置かれることができるようにメインフレーム200を支持する支持部400をさらに含むことができる。
【0069】
支持部400の構成と形状は、特に限定されず、地面ERに電動機フレーム100が置かれることができるようにメインフレーム200を支持する構成と形状であればいずれの構成と形状でもよい。
【0070】
第2の実施例
以下、
図4を参照して、本発明による電動機フレームの第2の実施例について説明する。
【0071】
図4は、本発明による電動機フレームの第2の実施例の正面図であって、前面カバーの左側の半分を削除した様子を示す図である。
【0072】
ここで、本発明による電動機フレームの第2の実施例は、通過空間Sが遮断部材212によって区画されるという点で、上記
図1〜
図3を参照して説明した本発明による電動機フレームの一実施例と異なる。
【0073】
したがって、差別化される構成を中心に説明し、残りの構成については上記
図1〜
図3を参照して説明したものに代えることができる。
【0074】
図4に示されたように、本発明による電動機フレームの第2の実施例の通過空間Sは、遮断部材212によって区画されることができる。例えば、
図4に示されたように、遮断部材212は、骨格部材Bと共に通過空間Sを区画することができる。しかしながら、通過空間Sは、遮断部材212によってのみ区画されることもできる。
【0075】
このように、通過空間Sが遮断部材212によって区画されるため、電動機の構成要素の作動により発生した熱によって加熱された空気が通過空間Sに流入しない。したがって、電動機の構成要素の作動時、通過空間Sを通るケーブルが加熱されて変形されたり破損しない。
【0076】
第3の実施例
以下、
図5を参照して、本発明による電動機フレームの第3の実施例について説明する。
【0077】
図5は、本発明による電動機フレームの第3の実施例の正面図である。
【0078】
ここで、本発明による電動機フレームの第3の実施例は、第2のフレーム形成部の形状において、上記
図1〜
図3を参照して説明した本発明による電動機フレームの一実施例と異なる。
【0079】
したがって、差別化される構成を中心に説明し、残りの構成については上記
図1〜
図3を参照して説明したものに代えることができる。
【0080】
図5に示されたように、本発明による電動機フレームの第3の実施例の第2のフレーム形成部220は平板であり得る。
【0081】
これによっても、メインフレーム200とコア310、310’の間の領域が上下に非対称な形状を有することができる。
【0082】
そして、メインフレーム200とコア310、310’の間の下部に備えられる冷却管TCの配列高さP1が、メインフレーム200とコア310、310’の間の上部に備えられる冷却管TCの配列高さP2より小さければよい。
【0083】
したがって、コア310、310’から地面ERまでの距離である軸高さD(Shaft Height)が同じ条件で、従来の電動機フレーム10よりもコア310、310’の大きさを大きくすることができる。
【0084】
したがって、メインフレーム200の内部に備えられる電動機の構成要素が大きくなり、同じ軸高さD(Shaft Height)を有する電動機よりさらに大きい出力を有する電動機を製作することができる。
【0085】
第4の実施例
以下、
図6を参照して、本発明による電動機フレームの第4の実施例について説明する。
【0086】
図6は、本発明による電動機フレームの第4の実施例の正面図である。
【0087】
ここで、本発明による電動機フレームの第4の実施例は、コアの中心が、円筒であるメインフレームの中心の下に位置するという点で、上記
図1〜
図3を参照して説明した本発明による電動機フレームの一実施例と異なる。
【0088】
したがって、差別化される構成を中心に説明し、残りの構成については上記
図1〜
図3を参照して説明したものに代えることができる。
【0089】
図6に示されたように、本発明による電動機フレームの第4の実施例は、コア310、310’の中心CCが、円筒であるメインフレーム200の中心CMの下に位置するという点で異なる。
【0090】
これによっても、メインフレーム200とコア310、310’の間の領域が上下に非対称な形状を有することができる。
【0091】
そして、メインフレーム200とコア310、310’の間の下部に備えられる冷却管TCの配列高さP1が、メインフレーム200とコア310、310’の間の上部に備えられる冷却管TCの配列高さP2より小さければよい。
【0092】
したがって、コア310、310’から地面ERまでの距離である軸高さD(Shaft Height)が同じ条件で、従来の電動機フレーム10よりもコア310、310’の大きさを大きくすることができる。
【0093】
したがって、メインフレーム200の内部に備えられる電動機の構成要素が大きくなり、同じ軸高さD(Shaft Height)を有する電動機よりさらに大きい出力を有する電動機を製作することができる。
【0094】
以上のように、本発明による電動機フレームを用いると、電動機の構成要素が内部に備えられるメインフレームと、メインフレームの開放された前・後面を覆う前・後面カバーに形成されたコアの間の領域が上下に非対称な形状を有することができ、同じ軸高さ(Shaft Height)の条件で電動機の出力を高める電動機フレームを提供することができ、電動機の出力を高めても電動機の冷却が容易に行われるようにする電動機フレームを提供することができる。
【0095】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0096】
10、100 電動機フレーム
20、200 メインフレーム
210 第1のフレーム形成部
211 流出入口
212 遮断部材
220 第2のフレーム形成部
30、300 前面カバー
300’ 後面カバー
31、310、310’ コア
320 挿入穴
400 支持部
R1、R2 曲率半径
RD、RC 半径
ER 地面
D 軸高さ(Shaft Height)
B 骨格部材
S 通過空間
P1、P2 冷却管の配列高さ
CC コアの中心
CM メインフレームの中心