(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6282698
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】クレーン用ウインチの最大能力設定装置及び最大能力設定方法
(51)【国際特許分類】
B66C 23/90 20060101AFI20180208BHJP
B66D 1/58 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
B66C23/90 T
B66D1/58 E
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-161647(P2016-161647)
(22)【出願日】2016年8月22日
【審査請求日】2017年3月6日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000148759
【氏名又は名称】株式会社タダノ
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 尚史
【審査官】
今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭63−008287(JP,U)
【文献】
特開平10−017277(JP,A)
【文献】
特開2014−193762(JP,A)
【文献】
実開昭62−183700(JP,U)
【文献】
特開2016−023054(JP,A)
【文献】
特開2002−114488(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 19/00 − 23/94
B66D 1/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の動力によって駆動するウインチドラムと、ウインチドラムに巻き掛けられるワイヤロープと、を備え、ウインチドラムを回転させることによりワイヤロープに係止した荷物を吊り上げるクレーン用ウインチの最大能力設定装置であって、
ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数を取得する巻層数取得手段と、
巻層数取得手段によって取得されたワイヤロープの巻層数に基づいて、所定のトルクでウインチドラムを回転させたときのウインチの最大の牽引力を設定する最大能力設定手段と、を備え、
巻層数取得手段は、ワイヤロープの繰り出し動作または巻き取り動作におけるウインチドラムの回転量を検出することで、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数を取得する
クレーン用ウインチの最大能力設定装置。
【請求項2】
所定の動力は、油圧ポンプから吐出された作動油によって駆動する油圧モータであり、
油圧モータは、油圧ポンプの所定の作動油の吐出量に対して回転数が可変に設けられた可変容量型であって、油圧ポンプの所定の作動油の吐出量に対して回転数が小さい低速回転と低速回転よりも回転数が大きい高速回転との切り替えが可能であり、
最大能力設定手段は、油圧モータが高速回転に設定されている場合におけるウインチの最大の牽引力の設定に用いられる
請求項1に記載のクレーン用ウインチの最大能力設定装置。
【請求項3】
所定の動力によって駆動するウインチドラムと、ウインチドラムに巻き掛けられるワイヤロープと、を備え、ウインチドラムを回転させることによりワイヤロープに係止した荷物を吊り上げるクレーン用ウインチの最大能力設定方法であって、
ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数を取得する工程と、
取得したワイヤロープの巻層数に基づいて、所定のトルクでウインチドラムを回転させたときのウインチの最大の牽引力を設定する工程と、を有する
クレーン用ウインチの最大能力設定方法。
【請求項4】
ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数は、ワイヤロープの繰り出し動作または巻き取り動作におけるウインチドラムの回転量を検出することで取得する
請求項3に記載のクレーン用ウインチの最大能力設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤロープに係止された荷物を吊り上げるクレーン用ウインチの最大能力設定装置及び最大能力設定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、クレーン装置としては、所定の動力によって駆動するウインチドラムと、ウインチドラムに巻き掛けられるワイヤロープと、を備え、ワイヤロープに係止された荷物を吊り上げるものが知られている(例えば、引用文献1参照)。
【0003】
前記クレーン装置では、ウインチドラムに対してワイヤロープが複数の層をなすように巻き掛けられており、ウインチドラムの回転中心と繰り出しまたは巻き上げが行われるワイヤロープの中心との距離がワイヤロープの巻層数に応じて変化する。このため、所定のトルクで回転するウインチドラムの実際の牽引力は、ワイヤロープの巻層数が小さくなるに従って大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−023054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記クレーン装置では、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数にかかわらず、ワイヤロープの巻層数が最大のときのウインチの牽引力がウインチの最大の牽引力として設定されている。このため、前記クレーン装置では、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数が最大の巻層数よりも少ない状態でのクレーン作業において、実際に利用可能なウインチの牽引力が最大限利用されていない。
【0006】
本発明の目的とするところは、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数が最大の巻層数よりも小さい場合において、ウインチの牽引力を十分に利用することのできるクレーン用ウインチの最大能力設定装置及び最大能力設定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記目的を達成するために、所定の動力によって駆動するウインチドラムと、ウインチドラムに巻き掛けられるワイヤロープと、を備え、ウインチドラムを回転させることによりワイヤロープに係止した荷物を吊り上げるクレーン用ウインチの最大能力設定装置であって、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数を取得する巻層数取得手段と、巻層数取得手段によって取得されたワイヤロープの巻層数に基づいて、所定のトルクでウインチドラムを回転させたときのウインチの最大の牽引力を設定する最大能力設定手段と、を備え
、巻層数取得手段は、ワイヤロープの繰り出し動作または巻き取り動作におけるウインチドラムの回転量を検出することで、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数を取得する。
【0008】
また、本発明は、前記目的を達成するために、所定の動力によって駆動するウインチドラムと、ウインチドラムに巻き掛けられるワイヤロープと、を備え、ウインチドラムを回転させることによりワイヤロープに係止した荷物を吊り上げるクレーン用ウインチの最大能力設定方法であって、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数を取得する工程と、取得したワイヤロープの巻層数に基づいて
、所定のトルクでウインチドラムを回転させたときのウインチの最大の牽引力を設定する工程と、を有する。
【0009】
これにより、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数に応じてウインチの最大の牽引力が設定されることから、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数が最大の巻層数よりも小さい状態でのクレーン作業において、実際に利用可能なウインチの牽引力が最大限利用される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数が最大の巻層数よりも小さい状態でのクレーン作業において、実際に利用可能なウインチの牽引力を最大限利用することができるので、クレーン装置の性能を十分引き出したクレーン作業が可能となり、作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態を示す移動式クレーンの側面図である。
【
図2】ウインチドラムとワイヤロープとの関係を示す図である。
【
図3】ウインチドラムに対する巻層数と実際の牽引力との関係を示す図である。
【
図4】油圧供給装置及び制御系を示す概略構成図である。
【
図5】最大能力設定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至
図5は、本発明の一実施形態を示すものである。
【0013】
本発明の作業車両としての移動式クレーン1は、
図1に示すように、走行する車体10と、クレーン装置20と、を備えている。
【0014】
車体10は、車輪11を有し、エンジンを動力源として走行する。また、車体10の前側および後側の左右両側には、クレーン作業時に車体10の転倒を防止するとともに、車体10を安定的に支持するためのアウトリガ12が設けられている。
【0015】
クレーン装置20は、車体10の前後方向略中央部に水平面上を旋回可能に設けられた旋回台21と、旋回台21に対して起伏可能に設けられるとともに、伸縮可能に設けられたブーム22と、ブーム22の先端側から垂下されるワイヤロープ23と、ワイヤロープ23の巻き込みまたは繰り出しを行うためのウインチ24と、旋回台21の前側に設けられ、車体10の走行およびクレーン装置20による作業に関する操作を行うための運転キャビン25と、を備えている。
【0016】
ワイヤロープ23は、先端側にフックブロック23aが設けられ、フックブロック23aがブーム22の先端部から垂下される。フックブロック23aには吊荷を係止可能であり、フックブロック23aに係止された荷物がブーム22の先端部から吊り下げられる。
【0017】
ウインチ24は、ワイヤロープ23が巻き掛けられるウインチドラム24aを有し、ウインチドラム24aは油圧式の後述するウインチモータによって正逆回転可能に構成されている。
【0018】
ウインチドラム24aは、円筒状の部材の軸方向両端部から周方向にわたって径方向外側に延びるフランジ24bを有する部材である。ウインチドラム24aには、軸方向両側のフランジ24bの間において、ワイヤロープ23が軸方向一端側から他端側に向かって順に巻き掛けられるとともに、ウインチドラム24aの径方向内側から外側に向かってワイヤロープ23が複数の層をなすように巻き掛けられる。
【0019】
ここで、ウインチドラム24aに巻き掛けられるワイヤロープ23は、
図2に示すように、ウインチドラム24aの回転中心からの距離が巻層数に応じて異なる。ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数が1である場合には、ウインチドラム24aの回転中心からのワイヤロープ23の中心までの距離r1が最も小さくなる。また、ウインチドラム24aに対する巻層数が1よりも大きくなると、巻層数が大きくなるに従ってウインチドラム24aの回転中心からのワイヤロープ23の中心までの距離rmが大きくなる。このため、所定のトルクで回転するウインチドラムの実際の牽引力は、
図3に示すように、巻層数が小さくなるに従って大きくなる。
【0020】
ウインチドラム24aを駆動させるウインチモータ24cは、作動油の供給や排出によって駆動するものであり、ウインチモータ24cを駆動させる作動油は、
図4に示す油圧供給装置30によって供給される。
【0021】
油圧供給装置30は、
図4に示すように、走行に用いられるエンジンEの動力で駆動する油圧ポンプ31と、油圧ポンプ31から吐出された作動油の流れを制御するためのコントロールバルブ32と、油圧ポンプ31から吐出された作動油をコントロールバルブ32を介してウインチモータ24cに供給してウインチモータ24cから排出するための作動油回路33と、を備えている。
【0022】
また、ウインチモータ24cは、例えば、斜板式のアキシャルプランジャ油圧モータであり、斜板の角度を変更可能な可変容量型の油圧モータである。つまり、ウインチモータ24cは、斜板の角度を変更することによって、所定の流量の作動油に対して回転数が可変である。ウインチモータ24cは、回転数を「低速」と「高速」の二段階に設定が可能である。
【0023】
また、移動式クレーン1は、
図4に示すように、クレーン装置20の動作に関する制御を行うためのコントローラ40を備えている。
【0024】
コントローラ40は、CPU、ROM、RAMを有している。コントローラ40は、入力側に接続された装置からの入力信号を受信すると、CPUが、入力信号に基づいてROMに記憶されたプログラムを読み出すとともに、入力信号によって検出された状態をRAMに記憶したり、出力側に接続された装置に出力信号を送信したりする。
【0025】
コントローラ40には、
図4に示すように、ウインチモータ24cと、コントロールバルブ32と、ウインチ24の動作に関する操作を作業者が入力するための操作レバー等の操作入力部41と、ウインチモータ24cの回転数を「高速」または「低速」に設定する操作を入力するための設定入力部42と、ウインチドラム24aの回転量を検出するためのドラム回転量検出器43と、アウトリガ12の張出幅、旋回台21の旋回位置及びブーム22の長さ寸法および起伏角度を検出して吊荷の定格荷重を算出し、吊荷の荷重が定格荷重を超える場合にクレーン装置20の動作を停止させる過負荷防止装置44と、が接続されている。
【0026】
以上のように構成された移動式クレーン1において、ウインチモータ24cが「高速」に設定されている場合には、ウインチモータ24cが「低速」に設定されている場合よりもウインチ24の最大の牽引力が小さくなる。ウインチモータ24cが「低速」に設定されている場合には、ウインチ24の最大の牽引力が吊荷の定格荷重の算出に影響を与えることはない。一方、ウインチモータ24cが「高速」に設定されている場合には、「低速」の場合よりもウインチ24の最大の牽引力が小さくなるため、ウインチ24の最大の牽引力が吊荷の定格荷重の算出に影響を与える可能性がある。
【0027】
そこで、ウインチモータ24cの回転数が「高速」に設定されている状態において、ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数に応じたウインチ24の最大の牽引力を設定する最大能力設定処理を行う。このときのコントローラ40の動作を
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0028】
(ステップS1)
ステップS1においてCPUは、ウインチモータ24cが「高速」に設定されているか否かを判定する。ウインチモータ24cが「高速」に設定されていると判定した場合にはステップS2に処理を移し、ウインチモータ24cが「高速」に設定されていると判定しなかった場合には最大能力設定処理を終了する。
【0029】
(ステップS2)
ステップS1においてウインチモータ24cが「高速」に設定されていると判定した場合に、ステップS2においてCPUは、ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数を算出し、ステップS3に処理を移す。
ここで、ワイヤロープ23の巻層数は、ドラム回転量検出器43によって検出されたウインチドラム24aの回転量に基づいて算出される。具体的には、ドラム回転量検出器43によって検出したウインチドラム24aの回転量に基づいてワイヤロープ23の繰り出し長さを算出することで、ウインチドラム24aに対して巻き掛けられているワイヤロープ23の巻層数を取得する。
【0030】
(ステップS3)
ステップS3においてCPUは、ステップS2において、算出されたワイヤロープ23の巻層数に応じたウインチ24の最大の牽引力を設定し、最大能力設定処理を終了する。
ここで、設定されたウインチ24の最大の牽引力は、過負荷防止装置44による負荷状態の算出に用いられ、ウインチ24に作用する負荷が最大の牽引力を超えることがないようにクレーン装置20の動作が制御される。
【0031】
このように、本実施形態のクレーン用ウインチの最大能力設定装置によれば、ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数をドラム回転量検出器43に基づいて取得するとともに、ドラム回転量検出器43に基づいて取得したワイヤロープ23の巻層数に基づいてウインチ24の最大の牽引力を設定するコントローラ40を備えている。
【0032】
また、本実施形態のクレーン用ウインチの最大能力設定方法によれば、ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数を取得する工程と、取得したワイヤロープ23の巻層数に基づいてウインチ24の最大の牽引力を設定する工程と、を有している。
【0033】
これにより、ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数が最大の巻層数よりも小さい状態でのクレーン作業において、実際に利用可能なウインチ24の牽引力を最大限利用することができるので、クレーン装置20の性能を十分引き出したクレーン作業が可能となり、作業効率の向上を図ることができる。
【0034】
また、ドラム回転量検出器43によってワイヤロープ23の繰り出し動作または巻き取り動作におけるウインチドラム24aの回転量を検出することで、ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数を取得している。
【0035】
これにより、簡単な構成でウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数を確実に取得することが可能となり、製造コストの低減を図ることが可能となる。
【0036】
また、ウインチモータ24cは、油圧ポンプ31の所定の作動油の吐出量に対して回転数が可変に設けられた可変容量型であって、油圧ポンプ31の所定の作動油の吐出量に対して回転数が小さい「低速」と低速回転よりも回転数が大きい「高速」との切り替えが可能であり、ウインチモータ24cが「高速」に設定されている場合に、取得したワイヤロープ23の巻層数に応じてウインチ24の最大の牽引力を設定する。
【0037】
これにより、従来、ウインチモータ24cの「高速」の設定でクレーン作業が規制される負荷が作用する場合にも「高速」の設定でクレーン作業を行うことが可能となるので、静音性を向上させると共に作業効率を向上させることが可能となる。
【0038】
尚、前記実施形態では、移動式クレーン1に本発明を適用するようにしたものを示したが、これに限られるものではない。ウインチに巻き掛けられたワイヤロープによって荷物を係止して吊り上げるものであれば、例えば、固定式のクレーン装置であってもよいし、ブームを有しない門型のクレーン装置であってもよい。
【0039】
また、前記実施形態では、回転数を「低速」と「高速」とに切り換えることが可能なウインチモータ24cの「高速」の設定において、ウインチの最大能力をウインチドラム24aの巻層数に応じて設定するものを示したが、これに限られるものではない。回転数が「低速」の設定においてウインチモータ24cの最大能力をウインチドラム24aの巻層数に応じて設定するようにしてもよいし、回転数の切り替えの有無にかかわらずウインチモータの最大能力をウインチドラムの巻層数に応じて設定するようにしてもよい。
【0040】
また、前記実施形態では、ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数を、ウインチドラム24aの回転量を検出し、検出したウインチドラム24aの回転量に基づいて算出するようにしたものを示したが、これに限られるものではない。ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数を、例えば、ウインチモータ24cやワイヤロープ23を案内するプーリの回転量を検出し、検出した回転量に基づいて算出するようにしてもよい。また、ウインチドラム24aにフォトセンサ等のセンサを設け、ワイヤロープ23の巻層数を直接検出するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1…移動式クレーン、20…クレーン装置、23…ワイヤロープ、24…ウインチ、24a…ウインチドラム、24c…ウインチモータ、40…コントローラ、43…ドラム回転量検出器。
【要約】
【課題】ウインチドラムに対するワイヤロープの巻層数が最大の巻層数よりも小さい場合において、ウインチの牽引力を十分に利用することのできるクレーン用ウインチの最大能力設定装置及び最大能力設定方法を提供する。
【解決手段】ウインチドラム24aに対するワイヤロープ23の巻層数をドラム回転量検出器43に基づいて取得するとともに、ドラム回転量検出器43に基づいて取得したワイヤロープ23の巻層数に基づいてウインチ24の最大の牽引力を設定するコントローラ40を備えている。
【選択図】
図5