特許第6282703号(P6282703)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6282703配信装置、配信方法および配信プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6282703
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】配信装置、配信方法および配信プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/08 20060101AFI20180208BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20180208BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
   H04M11/08
   G06F17/30 310Z
   G06F13/00 510G
【請求項の数】12
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2016-182164(P2016-182164)
(22)【出願日】2016年9月16日
【審査請求日】2016年11月1日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 あい
(72)【発明者】
【氏名】野川 小百合
(72)【発明者】
【氏名】戸▲高▼ 準之輔
(72)【発明者】
【氏名】山川 大輔
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 公志
【審査官】 安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−197252(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/121962(WO,A1)
【文献】 特開2014−035684(JP,A)
【文献】 特開2001−134581(JP,A)
【文献】 特開2014−130482(JP,A)
【文献】 特開2013−200848(JP,A)
【文献】 特許第5223018(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 11/08
G06F 13/00
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された位置情報に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである第1のコンテンツを抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された第1のコンテンツを前記ユーザに配信する配信部と
を有し、
前記抽出部は、前記取得部により取得された位置情報に基づき前記ユーザの現在位置周辺の周辺状況として、現在の交通状況が特定された場合に、インターネット上で使用された検索クエリの履歴情報において、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリの使用回数または使用頻度に基づき特定された検索クエリに対応する前記第1のコンテンツのうち、前記現在の交通状況に起因する前記ユーザの待ち時間に、前記ユーザが利用可能な施設、または、イベントに関する前記第1のコンテンツを抽出する
ことを特徴とする配信装置。
【請求項2】
前記配信部は、前記第1のコンテンツが抽出される際に用いられた検索クエリの使用回数または使用頻度に基づく並び順で、前記抽出部により抽出された前記第1のコンテンツが一覧表示されるように配信する
ことを特徴とする請求項1に記載の配信装置。
【請求項3】
前記抽出部は、キーワードであって当該キーワードに関連する時期を示す時期情報が対応付けられたキーワードのうち、現在時期を示す時期情報が対応付けられたキーワードに関連する第1のコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の配信装置。
【請求項4】
前記ユーザの現在位置周辺の周辺状況を特定する特定部をさらに有し、
前記抽出部は、前記特定部により特定された周辺状況に応じた前記第1のコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の配信装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記周辺状況として現在の天候を特定し、
前記抽出部は、前記特定部により特定された現在の天候に応じた前記第1のコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項に記載の配信装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記周辺状況として現在時刻を特定し、
前記抽出部は、前記特定部により特定された現在時刻に応じた前記第1のコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項4または5に記載の配信装置。
【請求項7】
前記抽出部は、前記ユーザに配信された第1のコンテンツに対する評価結果であって、当該第1のコンテンツによって示される場所に前記ユーザが訪問したか否かに応じて評価された評価結果に基づいて、前記取得部により取得された位置情報に関連するコンテンツである第1のコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の配信装置。
【請求項8】
前記ユーザに配信された第1のコンテンツのうち前記ユーザによって所定の登録処理が行われた第1のコンテンツが示す場所の近辺に、前記ユーザが位置した場合に、前記ユーザに所定の通知を行う通知部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の配信装置。
【請求項9】
前記抽出部は、前記第1のコンテンツとともに表示されるコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである第2のコンテンツを抽出し、
前記配信部は、前記第2のコンテンツが前記第1のコンテンツとともに表示されるように配信する
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の配信装置。
【請求項10】
前記配信部は、前記第2のコンテンツがユーザに選択された場合に、前記第2のコンテンツに関連するコンテンツであって当該ユーザの現在位置に関連する情報を含むコンテンツである関連コンテンツを配信する
ことを特徴とする請求項に記載の配信装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する配信方法であって、
ユーザの現在位置を示す位置情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された位置情報に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである第1のコンテンツを抽出する抽出工程と、
前記抽出工程により抽出された第1のコンテンツを前記ユーザに配信する配信工程と
を含み、
前記抽出工程は、前記取得工程により取得された位置情報に基づき前記ユーザの現在位置周辺の周辺状況として、現在の交通状況が特定された場合に、インターネット上で使用された検索クエリの履歴情報において、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリの使用回数または使用頻度に基づき特定された検索クエリに対応する前記第1のコンテンツのうち、前記現在の交通状況に起因する前記ユーザの待ち時間に、前記ユーザが利用可能な施設、または、イベントに関する前記第1のコンテンツを抽出する
ことを特徴とする配信方法。
【請求項12】
ユーザの現在位置を示す位置情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された位置情報に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである第1のコンテンツを抽出する抽出手順と、
前記抽出手順により抽出された第1のコンテンツを前記ユーザに配信する配信手順と
を有し、
前記抽出手順は、前記取得手順により取得された位置情報に基づき前記ユーザの現在位置周辺の周辺状況として、現在の交通状況が特定された場合に、インターネット上で使用された検索クエリの履歴情報において、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリの使用回数または使用頻度に基づき特定された検索クエリに対応する前記第1のコンテンツのうち、前記現在の交通状況に起因する前記ユーザの待ち時間に、前記ユーザが利用可能な施設、または、イベントに関する前記第1のコンテンツを抽出する
ことを特徴とする配信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信装置、配信方法および配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの飛躍的な普及に伴い、インターネットを介した情報提供が盛んに行われている。例えば、ユーザの位置情報に基づいてコンテンツを決定し、決定したコンテンツをかかるユーザの端末装置に配信する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−252692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の従来技術では、ユーザにとって有益な情報を提供することができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、コンテンツ配信サーバが、ユーザによって利用される無線端末の現在位置情報を受信し、受信した現在位置情報に対応するコンテンツを無線端末に送信するが、このように位置情報を用いるだけではユーザにとって有益な情報を提供することができるとは限らない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザにとって有益な情報を提供することができる配信装置、配信方法および配信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願にかかる配信装置は、ユーザの現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された位置情報に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである第1のコンテンツを抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された第1のコンテンツを前記ユーザに配信する配信部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザにとって有益な情報を提供することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態にかかる配信処理の一例を示す図である。
図2図2は、時期コンテンツおよびエリアコンテンツとから生成されるウェブページの一例を示す図である。
図3図3は、第1の実施形態にかかる配信装置の構成例を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態にかかる検索クエリ記憶部の一例を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態にかかる時期コンテンツ記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、第1の実施形態にかかるエリアコンテンツ記憶部の一例を示す図である。
図7図7は、第1の実施形態にかかる配信装置による配信処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、第2の実施形態にかかる配信装置の構成例を示す図である。
図9図9は、周辺状況に応じたエリアコンテンツの一例を示す図(1)である。
図10図10は、周辺状況に応じたエリアコンテンツの一例を示す図(2)である。
図11図11は、時期コンテンツが選択された場合に配信されるコンテンツについて説明する説明図である。
図12図12は、配信装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願にかかる配信装置、配信方法および配信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる配信装置、配信方法および配信プログラムが限定されるものではない。
【0010】
(第1の実施形態)
〔1.配信処理〕
まず、図1を用いて、第1の実施形態にかかる配信処理の一例について説明する。図1は、第1の実施形態にかかる配信処理の一例を示す図である。第1の実施形態にかかる配信処理は、図1に示す配信装置100によって行われる。
【0011】
図1に示す配信システム1には、端末装置10と、配信装置100とが含まれる。端末装置10と、配信装置100とは、ネットワークを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示す配信システム1には、複数台の端末装置10、複数台の配信装置100が含まれてもよい。
【0012】
まず、端末装置10は、ユーザによって利用される端末装置であり、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
【0013】
また、端末装置10には、所定のアプリケーションが予めインストールされているものとする。以下では、この所定のアプリケーションを「コンテンツアプリ」と表記する。端末装置10は、コンテンツアプリがインストールされることにより、コンテンツアプリの制御に従って後述する配信装置100に対してコンテンツ要求を送信する。これにより、端末装置10は、配信装置100によって配信された各種コンテンツを表示画面に表示する。
【0014】
配信装置100は、ユーザの現在位置に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツを抽出し、抽出したコンテンツを端末装置10に配信する。具体的には、配信装置100は、端末装置10からコンテンツ要求を受け付けると、かかる端末装置10の現在位置を示す位置情報を取得する。そして、配信装置100は、取得した位置情報が示す位置から所定範囲内にある位置に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツであるエリアコンテンツ(第1のコンテンツの一例)を抽出する。
【0015】
また、配信装置100は、エリアコンテンツとともに端末装置10に表示させるコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである時期コンテンツ(第2のコンテンツの一例)を抽出する。そして、配信装置100は、抽出した時期コンテンツとエリアコンテンツとを組み合わせて1つのウェブページを生成し、生成したウェブページを端末装置10に配信する。なお、本実施形態では、「ユーザの現在位置」および「端末装置10の現在位置」を使い分けて用いる場合があるが、これらはともに同義である。以下では、配信装置100による配信処理についてより詳細に説明する。
【0016】
まず、配信装置100が有する各種記憶部について説明する。まず、検索クエリ記憶部121について説明する。検索クエリ記憶部121は、所定のウェブサイトにおいてこれまでに使用(入力)された検索クエリ(検索クエリログ)を記憶する記憶部である。図1では、検索クエリ記憶部121は、日付毎に集計された各検索クエリの使用回数を検索クエリログとして記憶する例を示す。例えば、図1に示す検索クエリ記憶部121では、「2015年08月01日」において検索クエリ「プール」が、所定のウェブサイトにおいて「5,050回」使用された例を示す。
【0017】
なお、図1の例では、説明の便宜上「2015年8月」に焦点を当てた検索クエリログを示すが、検索クエリ記憶部121は、2015年より以前(2014年、2013年・・・・)の検索クエリログも記憶してよいものである。
【0018】
次に、時期コンテンツ記憶部122について説明する。時期コンテンツ記憶部122は、例えば、季節毎に起こる当該季節を代表するようなイベントを特集した記事を時期コンテンツとして記憶する記憶部である。一例を示すと、「日本各地のアジサイ見どころ特集」、「紅葉ドライブ特集」といった記事をまとめたコンテンツが時期コンテンツである。このような記事コンテンツは、毎年内容が大きく変わることがないため、毎年対応する時期(例えば、「日本各地のアジサイ見どころ特集」だと6月)に使い回しが可能であるものが多い。
【0019】
なお、時期コンテンツは、後述するウェブページW1の上半分を占めるコンテンツであり、例えば、「どこかに出かけたい」といった漠然とした外出意欲を高めさせるための抽象的な概念コンテンツである。
【0020】
そして、時期コンテンツ記憶部122には、図1に示すように、「特徴キーワード」と「時期コンテンツ」とが対応付けて記憶される。「特徴キーワード」は、時期コンテンツを特徴付けるキーワードであってエリアコンテンツが示す内容から連想される時期に関するキーワードである。かかる時期は、例えば、月歴、季節、所定のイベントが行われる期間、クーポン使用可能期間等である。
【0021】
例えば、時期コンテンツC11は、「日本各地のアジサイ見どころ特集」を記事としてまとめられたコンテンツであるとすると、このような時期コンテンツC18からは、例えば図1に示すように特徴キーワード「アジサイ」が抽出される。「アジサイ」は、「6月」を代表するキーワードであるため、時期に関するキーワードといえる。なお、本実施形態では、配信装置100が、時期コンテンツの入稿を受け付けた際に、時期コンテンツを解析し、特徴キーワードを抽出するものとする。
【0022】
しかしながら、例えば、配信装置100は、時期コンテンツを解析することにより独自に特徴キーワードを特定してもよい。また、配信装置100は、時期コンテンツを入稿する入稿者に対して、特徴キーワードを指定するよう指示してもよい。また、配信装置100の管理者によって手作業で特徴キーワードの抽出が行われてもよい。
【0023】
次に、エリアコンテンツ記憶部123について説明する。エリアコンテンツ記憶部123は、例えば、特定の事柄をピンポイントに紹介、あるいは、提案するコンテンツであってユーザの現在位置および現在時期とのマッチング対象となるコンテンツであるエリアコンテンツを記憶する。一例を示すと、「六本木で人気のフランス料理店○○」といったお店紹介記事がエリアコンテンツである。
【0024】
なお、エリアコンテンツは、後述するウェブページW1の下半分を占めるコンテンツであり、時期コンテンツによって外出意欲を高められたユーザに対し、より具体的な情報(例えば、近くのお出かけ先情報)を提示するための具体化コンテンツである。
【0025】
そして、エリアコンテンツ記憶部123には、図1に示すように、「位置情報」と、「対応時期」と、「特徴キーワード」と、「エリアコンテンツ」とが対応付けて記憶される。「位置情報」は、対応する「エリアコンテンツ」に関連する位置情報を示す。例えば、「位置情報」は、対応する「エリアコンテンツ」によって紹介される施設の所在地、あるいは、その施設周辺の位置情報を示す。例えば、エリアコンテンツC33は、「六本木からすぐに行くことができる花火大会会場」を紹介する記事であるとすると、その花火大会会場の「所在地」や「六本木」が位置情報として記憶される。
【0026】
「対応時期」は、対応する「エリアコンテンツ」の内容に適した時期を示す。上記の通り、エリアコンテンツC33は、花火大会に関する記事がまとめられたコンテンツであるため、エリアコンテンツC33には、「対応時期」として、例えば、「8月」が記憶される。なお、対応時期として記憶される時期は、月歴以外にも、季節や期間等であってもよい。例えば、エリアコンテンツは、所定期間利用可能クーポンを含むお店紹介といったものもあり、かかる場合、この所定期間が「対応時期」として記憶されてもよい。
【0027】
なお、本実施形態では、配信装置100が、エリアコンテンツ解析することにより、エリアコンテンツから対応時期を抽出、あるいは、エリアコンテンツの内容から対応時期を独自に特定するものとする。しかしながら、例えば、配信装置100の管理者によって手作業で対応時期の抽出や特定が行われてもよい。
【0028】
「特徴キーワード」は、エリアコンテンツを特徴付けるキーワードであってエリアコンテンツが示す内容から連想される時期に関するキーワードである。かかる時期は、例えば、月歴、季節、所定のイベントが行われる期間、クーポン使用可能期間等である。
【0029】
上記の通り、エリアコンテンツC31は、花火大会に関する記事がまとめられたコンテンツであるため、このような時期コンテンツC31からは、例えば図1に示すように特徴キーワード「花火大会」が抽出される。「花火大会」は、「8月」を代表するキーワードであるため、時期に関するキーワードといえる。
【0030】
なお、本実施形態では、配信装置100が、エリアコンテンツ解析することにより、エリアコンテンツから特徴キーワードを抽出、あるいは、エリアコンテンツの内容から特徴キーワードを独自に特定するものとする。しかしながら、例えば、配信装置100の管理者によって手作業で特徴キーワードの抽出や特定が行われてもよい。
【0031】
さて、ここまで図1を用いて、配信装置100が有する各記憶部について説明した。次に、配信処理の流れについて一例を用いて説明する。まず、ユーザU1が端末装置10を用いてコンテンツアプリを起動したものとする。かかる場合、端末装置100は、自装置の現在位置(ユーザU1の現在位置)を示す位置情報として現在位置情報「六本木」を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信する(ステップS1)。これにより、配信装置100は、端末装置10からコンテンツ要求とともに、端末装置10の現在位置情報を取得する。なお、端末装置100は、例えば、GPS機能を用いて現在位置を取得する。
【0032】
そして、配信装置100は、現在位置情報を含むコンテンツ要求を取得すると、検索クエリ記憶部121を参照し、過去において現在時期と同時期に起こった事柄を特定する。ここで、例えば、ユーザは、現在話題になっている事柄(各種のイベント等)や、現在時期に関連する検索クエリを用いることが自然と多くなる傾向があると考えられる。このため、過去において現在時期と同時期に起こった事柄を、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリと解することができる。したがって、配信装置100は、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリを特定する。具体的には、配信装置100は、検索クエリ記憶部121を参照し、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリであって現在時期に関連する(現在時期を特徴付ける)検索クエリを特定する(ステップS2)。
【0033】
また、配信装置100は、特定した検索クエリそれぞれの使用頻度に基づいて、所定数の検索クエリを絞り込む(ステップS3)。例えば、配信装置100は、特定した検索クエリの中から最も使用頻度の高い検索クエリを絞り込む。ステップS2およびS3について一例を用いて説明する。
【0034】
例えば、配信装置100が端末装置100からコンテンツ要求を取得したのが「2016年08月10日」であったものとする。かかる場合、配信装置100は、検索クエリ記憶部121を参照し、まず、1年前である「2015年8月(例えば、8月1日〜8月31日まで)」に使用された検索クエリであって「8月」という時期を特徴付ける検索クエリを特定する。例えば、配信装置100は、このような時期に関連する検索クエリとして、「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」、「虫よけ」を特定したものとする。次に、配信装置100は、特定したこれらの検索クエリそれぞれの「8月」における使用頻度、すなわち「使用回数」に基づいて、検索クエリを絞り込む。
【0035】
ここで、検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」、「虫よけ」の中で使用回数が多い上位の検索クエリが、「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」であったものとする。かかる場合、配信装置100は、検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」、「虫よけ」の中から、「8月」に使用開始の多かった上位3つの検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」を抽出することにより、検索クエリを絞り込む。なお、このように絞り込まれる検索クエリの数は、3つに限定されるものではない。例えば、配信装置100は、1つの検索クエリ、具体的には、最も使用頻度の高い検索クエリを抽出してもよい。
【0036】
また、配信装置100が、1年前の検索クエリの実績から検索クエリの絞り込みを行う例を示したが、例えば、配信装置100は、過去数年分の検索クエリの実績から検索クエリの絞り込みを行ってもよい。
【0037】
そして、このように、現在時期に関連し、かつ、使用頻度のより高い検索クエリは、現在時期において多くのユーザが興味関心のある事柄を示しているといえる。また、過去における検索クエリの実績から絞り込みを行うのは、実績の揃い切っていない現在(2016年8月)の検索クエリに注目するよりも、精度よく現在時期に関連し、かつ、使用頻度のより高い検索クエリを絞り込むことができるためである。
【0038】
次に、配信装置100は、時期コンテンツ記憶部122を参照し、現在時期に関連する時期コンテンツを抽出する(ステップS4)。具体的には、配信装置100は、ステップS3で絞り込んだ検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」の少なくとも何れか1つに合致する特徴キーワードが対応付けられる時期コンテンツを1つ抽出する。図1の例では、配信装置100は、時期コンテンツ記憶部122を参照し、検索クエリ「花火大会」に一致する特徴キーワードが対応付けられる時期コンテンツC12を抽出する。
【0039】
次に、配信装置100は、エリアコンテンツ記憶部123を参照し、端末装置10の現在位置「六本木」から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツを抽出する(ステップS5)。本実施形態では、配信装置100は、3つのエリアコンテンツを抽出するものとするが、抽出されるエリアコンテンツの数は3つに限定されるものではない。
【0040】
つまり、配信装置100は、「現在位置から所定範囲内にある位置」および「現在時期」を用いて、エリアコンテンツ記憶部123に記憶される各エリアコンテンツとマッチングを行い、「現在位置から所定範囲内にある位置」および「現在時期」の双方を満たすようなエリアコンテンツを抽出する。
【0041】
ここで、配信装置100は、現在時期に関連するエリアコンテンツが抽出できるように、「現在時期」でのマッチングとしてステップS3で絞り込んだ検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」を用いる。具体的には、配信装置100は、ステップS3で絞り込んだ検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」それぞれに合致する特徴キーワードが対応付けられるエリアコンテンツであって、現在位置「六本木」から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツを抽出する。つまり、配信装置100は、過去において現在時期と同時期に頻繁に使用された検索クエリに関連するエリアコンテンツであって、ユーザの現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツを抽出する。
【0042】
図1の例では、配信装置100は、検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」それぞれに一致する特徴キーワードが対応付けられ、かつ、現在位置「六本木」から所定範囲内の位置を示す位置情報が対応付けられる時期コンテンツC31〜C33を抽出する。
【0043】
次に、配信装置100は、ステップS4で抽出した時期コンテンツC12、ステップS5で抽出したエリアコンテンツC31〜C33が表示されるような1つのウェブページW1を生成する(ステップS6)。例えば、配信装置100は、時期コンテンツC12およびエリアコンテンツC31〜C33を組み合わせてウェブページW1を生成する。
【0044】
ここで、図2は、時期コンテンツおよびエリアコンテンツとから生成されるウェブページW1の一例を示す図である。図2に示すように、配信装置100は、ウェブページW1の上半分の領域である領域R1に時期コンテンツC12が表示され、下半分の領域である領域R2にエリアコンテンツC31〜C33が表示されるようなウェブページW1を生成する。さらに詳細に説明すると、配信装置100は、領域R2に含まれる領域のうち最上部の領域R21には現在地(かかる例では、「六本木」)、2番目の領域R22には現在日時、現在の天気、ナビアプリおよび路線アプリを起動させるためのボタン、3番目の領域R23にはエリアコンテンツC31〜C33が表示されるようなウェブページW1を生成する。
【0045】
図2に示すように、エリアコンテンツC31〜C33は、縦方向に一覧表示される。したがって、配信装置100は、エリアコンテンツC31〜C33それぞれの入稿日時に基づいて、エリアコンテンツC31〜C33を並べる。例えば、配信装置100は、入稿日時が新しいエリアコンテンツほど、より上部に表示させる。図2では、配信装置100が、入稿日時の最も新しいエリアコンテンツC32を一番上に、次に入稿日時の新しいエリアコンテンツC33を2番目に、最後に入稿日時のエリアコンテンツC31が一番下に表示されるようなウェブページW1を作成した例を示す。
【0046】
また、領域R21において現在位置情報「六本木」の右横に表示されるプルダウンBT1は、ユーザに位置情報を選択させるためのものである。例えば、プルダウンBT1が押下された場合、47都道府県が一覧表示される。また、45都道府県のうち、特定の地域が選択されると、その地域における代表地域がさらに一覧表示される。例えば、一覧表示された45都道府県から東京都が選択された場合、「渋谷、六本木、目黒、新宿」といった東京都内の代表都市がさらに一覧表示される。
【0047】
ここで、例えば、「目黒」が選択された場合、配信装置100は、領域R21における現在位置情報「六本木」から、選択位置情報「目黒」へと変更する。また、このようにプルダウンBT1を用いて位置情報が選択された場合、配信装置100は、選択された位置情報に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツを抽出し直し、現在表示しているエリアコンテンツから抽出し直したエリアコンテンツへと変更する。
【0048】
また、領域R21においてプルダウンBT1の右横に表示される星マークボタンB2は、領域R23に表示されるエリアコンテンツのうち任意のエリアコンテンツを「お気に入り登録」させるためのボタンである。
【0049】
さて、配信装置100は、図2に示すウェブページW1を生成すると、生成したウェブページW1をコンテンツ要求送信元の端末装置10に配信する(ステップS7)。そして、端末装置100は、受け付けたウェブページW1を表示画面に表示する。このため、図2に示すウェブページW1は、端末装置10の表示画面に表示された場合の態様を示すものでもある。
【0050】
以上、図1を用いて説明してきたように、第1の実施形態にかかる配信装置100は、現在時期に関連する時期コンテンツを抽出する。また、配信装置100は、ユーザの現在位置を示す位置情報を取得し、取得した現在位置から所定範囲内にある位置に関連するコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツを抽出する。そして、配信装置100は、上部に時期コンテンツが表示され、下部にエリアコンテンツが一覧表示されるようなウェブページを生成し、生成したウェブページを配信する。
【0051】
ここで、時期コンテンツは、ユーザの現在位置が考慮されず、現在時期を漠然と象徴付けるコンテンツといえる。一方、エリアコンテンツは、ユーザの現在位置が強く反映された、かつ、現在時期にも対応したコンテンツといえる。したがって、上部に大きく表示される時期コンテンツによって、ユーザは「なんとなく出かけてみたい」といった外出意欲を湧きたてられる。このようなユーザは、下方に目を移すことで、エリアコンテンツによって自分の現在位置に関連する情報(身近な情報といえる)であって、かつ、タイムリーな情報が紹介されていることにより、実際にその場所に行ってみたり、イベントに参加してみようというより強い外出意欲が湧きたてられる。
【0052】
したがって、第1の実施形態にかかる配信装置100は、時期コンテンツとエリアコンテンツとを用いて、ユーザに対して外出意欲を高めることができる。すなわち、第1の実施形態にかかる配信装置100は、ユーザにとって有益な情報を提供することができるといえる。また、第1の実施形態にかかる配信装置100は、時期コンテンツとエリアコンテンツで紹介している事柄(例えば、観光地、お店、イベント等)へ効果的にユーザを誘導することができるため、この事柄に対する売上に貢献することができる。
【0053】
〔2.配信装置の構成〕
次に、図3を用いて、第1の実施形態にかかる配信装置100について説明する。図3は、第1の実施形態にかかる配信装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、第1の実施形態にかかる配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0054】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0055】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、検索クエリ記憶部121と、時期コンテンツ記憶部122と、エリアコンテンツ記憶部123とを有する。
【0056】
(検索クエリ記憶部121)
図1で説明したように、検索クエリ記憶部121は、所定のウェブサイトにおいてこれまでに使用(入力)された検索クエリ(検索クエリログ)を記憶する記憶部である。ここで、図4に第1の実施形態にかかる検索クエリ記憶部121の一例を示す。図4の例では、検索クエリ記憶部121は、「年」、「月日」、「検索クエリ」、「使用回数」といった項目を有する。
【0057】
「年」は、対応する検索クエリが使用された年を示す。「月日」は、対応する検索クエリが使用された月と日付を示す。「検索クエリ」は、対応する「年」および「月日」において使用された検索クエリを示す。「使用回数」は、対応する「年」および「月日」において検索クエリが使用された使用回数を示す。
【0058】
したがって、検索クエリ記憶部121は、日付毎に集計された各検索クエリの使用回数を検索クエリログとして記憶する記憶部である。すなわち、図4の例では、「2015年08月01日」において検索クエリ「プロ野球」が、所定のウェブサイトにおいて「1,050回」使用された例を示す。
【0059】
(時期コンテンツ記憶部122について)
図1で説明したように、時期コンテンツ記憶部122は、例えば、季節毎に起こる当該季節を代表するようなイベントを特集した記事をまとめたコンテンツである時期コンテンツを記憶する記憶部である。ここで、図5に第1の実施形態にかかる時期コンテンツ122の一例を示す。図5の例では、時期コンテンツ記憶部122は、「位置情報」、「特徴キーワード」、「時期コンテンツ」、「第1遷移先」、「第2遷移先」、「入稿日」といった項目を有する。
【0060】
「位置情報」は、対応する「時期コンテンツ」に関連する位置情報を示す。例えば、「位置情報」は、対応する「時期コンテンツ」によって紹介される事柄(例えば、観光地、イベント等)に対応する位置情報(例えば、観光地の住所)を示す。例えば、時期コンテンツC11は、「日本各地のアジサイ見どころ特集」を記事としてまとめられたものであって、その日本各地が「鎌倉、箱根、埼玉」であったとする。かかる場合、時期コンテンツC11に対応する「位置情報」には位置情報「鎌倉、箱根、埼玉」が記憶される。
【0061】
なお、例えば、後述する第1受付部131は、時期コンテンツの入稿を受け付けた際に、受け付けた時期コンテンツを解析し、位置情報を抽出し、その位置情報を時期コンテンツに対応付けて時期コンテンツ記憶部122に格納する。
【0062】
「特徴キーワード」は、対応する時期コンテンツを特徴付けるキーワードを示す。例えば、上記のように時期コンテンツC11が、アジサイ特集である場合、時期コンテンツC11に対応する「特徴キーワード」には特徴キーワード「アジサイ」が記憶される。
【0063】
なお、例えば、後述する第1受付部は、時期コンテンツの入稿を受け付けた際に、受け付けた時期コンテンツを解析し、特徴キーワードを抽出し、その特徴キーワードを時期コンテンツに対応付けて時期コンテンツ記憶部122に格納する。
【0064】
「時期コンテンツ」は、入稿された時期コンテンツのデータを示す。図5では、時期コンテンツC11といったように、時期コンテンツを概念的な記号で示しているが、実際には、時期コンテンツは、テキストや画像等から構成される。
【0065】
「第1遷移先」は、対応する時期コンテンツが選択された場合に、遷移される遷移先のコンテンツである「第1コンテンツ」とそのURLである「第1URL」を示す。図5では、例えば、時期コンテンツC11には、「第1遷移先」として第1URL「U11−1」、第1コンテンツ「C11−1」が対応付けられている。これは、時期コンテンツC11が選択(ユーザによるタッチ操作等)された場合に、時期コンテンツC11から、第1URL「U11−1」に対応する第1コンテンツ「C11−1」へ遷移されることを示す。
【0066】
「第2遷移先」は、対応する「第1コンテンツ」が選択された場合に、遷移される遷移先のコンテンツである「第2コンテンツ」とそのURLである「第2URL」を示す。図5では、例えば、第1コンテンツC11−1には、「第2遷移先」として第2URL「U11−1−1」、第2コンテンツ「C11−1−1」が対応付けられている。これは、第1コンテンツC11−1が選択された場合に、第1コンテンツC11−1から、第2URL「U11−1−1」に対応する第2コンテンツ「C11−1−1」へ遷移されることを示す。「入稿日」は、対応する時期コンテンツが入稿された年月日を示す。
【0067】
(エリアコンテンツ記憶部123について)
図1で説明したように、エリアコンテンツ記憶部123は、例えば、特定の事柄をピンポイントに紹介、あるいは、提案するコンテンツであってユーザの現在位置および現在時期とのマッチングに用いられるコンテンツであるエリアコンテンツを記憶する。ここで、図6に第1の実施形態にかかるエリアコンテンツ記憶部123の一例を示す。図6の例では、時期コンテンツ記憶部123は、「位置情報」、「対応時期」、「特徴キーワード」、「エリアコンテンツ」、「遷移先」、「入稿日」、「お気に入り登録数」といった項目を有する。
【0068】
「位置情報」は、対応する「エリアコンテンツ」に関連する位置情報を示す。例えば、「位置情報」は、対応する「エリアコンテンツ」によって紹介される施設の所在地、あるいは、その施設周辺の位置情報を示す。例えば、エリアコンテンツC33は、「六本木からすぐに行くことができる花火大会会場」を紹介する記事であるが、その花火大会会場の「所在地」や「六本木」が位置情報として記憶される。
【0069】
「対応時期」は、対応する「エリアコンテンツ」の内容に適した時期、あるいは、対応する「エリアコンテンツ」を特徴づける時期を示す。上記の通り、エリアコンテンツC33は、花火大会に関する記事がまとめられたコンテンツであるため、エリアコンテンツC33には、「対応時期」として、例えば、「8月」が記憶される。なお、対応時期として記憶される時期は、月歴以外にも、季節や期間等であってもよい。例えば、エリアコンテンツは、所定期間利用可能クーポンを含むお店紹介といったものもあり、かかる場合、この所定期間が「対応時期」として記憶されてもよい。
【0070】
また、例えば、後述する第2受付部132は、エリアコンテンツの入稿を受け付けた際に、受け付けたエリアコンテンツを解析し、位置情報および対応時期を抽出し、抽出した位置情報および対応時期をエリアコンテンツに対応付けてエリアコンテンツ記憶部123に格納する。
【0071】
「特徴キーワード」は、エリアコンテンツを特徴付けるキーワードであってエリアコンテンツが示す内容から連想される時期に関するキーワードである。例えば、後述する第2受付部は、エリアコンテンツの入稿を受け付けた際に、受け付けたエリアコンテンツを解析し、特徴キーワードを抽出し、その特徴キーワードをエリアコンテンツに対応付けてエリアコンテンツ記憶部122に格納する。
【0072】
「エリアコンテンツ」は、入稿されたエリアコンテンツのデータを示す。図6では、エリアコンテンツC31といったように、エリアコンテンツを概念的な記号で示しているが、実際には、エリアコンテンツは、テキストや画像等から構成される。
【0073】
「遷移先」は、対応するエリアコンテンツが選択された場合に、遷移される遷移先の「コンテンツ」とその「URL」を示す。図6では、例えば、エリアコンテンツC31には、「遷移先」としてURL「U31−1」、コンテンツ「C31−1」が対応付けられている。これは、エリアコンテンツC31が選択された場合に、エリアコンテンツC31から、URL「U31−1」に対応するコンテンツ「C31−1」へ遷移されることを示す。
【0074】
「入稿日」は、対応するエリアコンテンツが入稿された年月日を示す。「お気に入り登録数」は、対応するエリアコンテンツをお気に入り登録しているユーザの人数を示す。
【0075】
(その他の記憶部について)
実施形態にかかる配信装置100は、SNS(Social Networking Service)に投稿されるコンテンツ(SNSコンテンツ)がエリアコンテンツとして抽出されるようにしてもよい。かかる場合、配信装置100は、例えば、SNSコンテンツが記憶される記憶部(SNSコンテンツ記憶部)をさらに有する。例えば、配信装置100は、所定のSNSを管理するSNSサーバからSNSコンテンツを取得し、取得したSNSコンテンツをSNSコンテンツ記憶部に記憶する。
【0076】
かかる場合、配信装置100は、図1で説明したものと同様に、現在時期に関連する検索クエリに一致する特徴キーワードが対応付けられるSNSコンテンツであって現在位置から所定範囲内の位置に関連するSNSコンテンツを、エリアコンテンツとしてSNSコンテンツ記憶部から抽出するといった処理を行う。
【0077】
(制御部130について)
図3に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0078】
図3に示すように、制御部130は、第1受付部131と、第2受付部132と、取得部133と、特定部134と、抽出部135と、生成部136と、配信部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0079】
(第1受付部131について)
第1受付部131は、例えば、編集者等から時期コンテンツの入稿を受け付ける。また、第1受付部131は、図5で説明したように時期コンテンツから遷移される遷移先コンテンツである第1コンテンツや第2コンテンツの入稿も受け付ける。そして、第1受付部131は、受け付けたこれらのコンテンツを時期コンテンツ記憶部122に格納する。
【0080】
また、第1受付部131は、受け付けた時期コンテンツを解析することにより、「位置情報」や「特徴キーワード」を抽出する。なお、「位置情報」や「特徴キーワード」は入稿元(例えば、編集者)によって指定されてもよいし、配信装置100の管理者によって人手で抽出されてもよい。
【0081】
(第2受付部132について)
第2受付部132は、例えば、編集者等からエリアコンテンツの入稿を受け付ける。また、第2受付部132は、図6で説明したようにエリアコンテンツから遷移されるコンテンツの入稿も受け付ける。そして、第2受付部132は、受け付けたこれらのコンテンツをエリアコンテンツ記憶部123に格納する。
【0082】
また、第2受付部132は、受け付けたエリアコンテンツを解析することにより、「位置情報」や「対応時期」を抽出する。なお、「位置情報」や「対応時期」は入稿元(例えば、編集者)によって指定されてもよいし、配信装置100の管理者によって人手で抽出されてもよい。
【0083】
(取得部133について)
取得部133は、ユーザの現在位置を示す位置情報(現在位置情報)を取得する。例えば、取得部133は、端末装置10から現在位置情報を含むコンテンツ要求を受け付けることにより、当該端末装置の現在位置情報を取得する。なお、取得部133は、端末装置10からコンテンツ要求を受け付けた場合に、端末装置10に対して現在位置情報を送信するよう要求することで、端末装置10から現在位置情報を取得してもよい。また、端末装置10は、コンテンツアプリがインストールされていることにより、例えば、定期的に現在位置情報を取得し、取得した現在位置情報を配信装置100に送信してもよい。
【0084】
(特定部134について)
特定部134は、検索クエリ記憶部121を参照し、過去において現在時期と同時期に起こった事柄を特定する。配信装置100は、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリを特定する。具体的には、特定部134は、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリを特定する。例えば、特定部134は、検索クエリ記憶部121を参照し、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリであって現在時期に関連する(現在時期を特徴付ける)検索クエリを特定する。ここで、現在時期とは、例えば、端末装置10からコンテンツ要求を受け付けた、まさに現在時期を示す。
【0085】
また、特定部134は、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリであって特定の地域に関連する検索クエリ(地名等)、あるいは、特定のイベントに関連する検索クエリ、あるいは、季節を示す検索クエリを特定してもよい。
【0086】
なお、特定の地域に関連する検索クエリや、特定のイベントに関連する検索クエリは、現在時期に関連するものが特定されるものが望ましい(例えば、夏といえば地域「湘南」、夏といえばイベント「夏フェス」等)。
【0087】
また、特定部134は、特定した検索クエリそれぞれの使用頻度に基づいて、特定した検索クエリの中から所定数の検索クエリを絞り込む。例えば、特定部134は、特定した検索クエリそれぞれの使用頻度に基づいて、特定した検索クエリの中から、より使用頻度の高い検索クエリを所定数抽出するといった検索クエリの絞り込みを行う。
【0088】
図1の例を用いて、特定部134の処理について説明する。まず、「2016年08月10日」において、取得部133が、端末装置100から現在位置情報を含むコンテンツ要求を取得したとする。かかる場合、特定部134は、検索クエリ記憶部121を参照し、まず、1年前である「2015年8月(例えば、8月1日〜8月31日まで)」に使用された検索クエリであって「8月」という時期を特徴付ける検索クエリを特定する。例えば、特定部134は、「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」、「虫よけ」を特定する。
【0089】
次に、特定部134は、特定したこれらの検索クエリそれぞれの「8月」における使用頻度、すなわち「使用回数」に基づいて、所定数の検索クエリを絞り込む。ここで、検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」、「虫よけ」の中で使用回数が多い上位の3つの検索クエリが「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」であったものとする。かかる場合、特定部134は、検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」、「虫よけ」の中から、「8月」に使用回数の多かった上位3つの検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」を抽出することにより、これら3つ検索クエリに絞り込む。
【0090】
(抽出部135について(1))
抽出部135は、エリアコンテンツとともに表示されるコンテンツであって、現在時期に関連するコンテンツである時期コンテンツを抽出する。また、抽出部135は、取得部133により取得された位置情報に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツであるエリアコンテンツを抽出する。例えば、抽出部135は、取得部133により取得された位置情報が示す現在位置から所定範囲内にある位置に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツであるエリアコンテンツを抽出する。
【0091】
現在時期に関連する時期コンテンツやエリアコンテンツを抽出する手法として、例えば、抽出部135は、特定部134により、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリの使用頻度に基づき特定された検索クエリに対応する時期コンテンツ、および、エリアコンテンツを抽出する。
【0092】
まず、時期コンテンツの抽出について図1の例を用いて説明する。まず、「2016年08月10日」において端末装置10が、現在位置情報「六本木」を含むコンテンツ要求を送信したことにより、取得部133によって現在位置情報「六本木」が取得されたものとする。また、特定部134により「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」といった3つの検索クエリが特定されたものとする。
【0093】
かかる場合、抽出部135は、時期コンテンツ記憶部122を参照し、この3つの検索クエリの少なくとも何れか1つに合致する特徴キーワードが対応付けられる時期コンテンツを1つ抽出する。例えば、抽出部135は、検索クエリ「花火大会」に一致する特徴キーワードが対応付けられる時期コンテンツC12を抽出する。
【0094】
なお、抽出部135は、検索クエリに関連する関連ワードを予測し、予測した関連ワードに一致する特徴キーワードが対応付けられる時期コンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部135は、検索クエリ「花火大会」に関連する関連ワードとして「浴衣」を予測し、関連ワード「浴衣」に一致する特徴キーワードが対応付けられる時期コンテンツを抽出する。そして、抽出部135は、検索クエリに一致する特徴キーワードが存在しない場合に、このような関連ワードを用いた抽出を行ってもよい。
【0095】
次に、エリアコンテンツの抽出について図1の例を用いて説明する。抽出部135は、エリアコンテンツ記憶部123を参照し、端末装置10の現在位置「六本木」から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツを抽出する。
【0096】
例えば、抽出部135は、現在位置から所定範囲内にある位置を、現在位置を中心とした半径距離に基づいて決定する。一例を示すと、抽出部135は、現在位置から半径Xメートル以内に存在する地域(例えば、市区町村)を、現在位置から所定範囲内にある位置として決定する。
【0097】
また、この例に限らず、抽出部135は、現在位置を含む地域(例えば、市区町村)に隣接する地域(例えば、市区町村)を、現在位置から所定範囲内にある位置として決定してもよい。
【0098】
説明を戻す。抽出部135は、具体的には、「現在位置から所定範囲内にある位置」および「現在時期」を用いて、エリアコンテンツ記憶部123に記憶される各エリアコンテンツとマッチングを行い、「現在位置から所定範囲内にある位置」および「現在時期」の双方を満たすようなエリアコンテンツを抽出する。
【0099】
上記のように過去において現在時期と同時期においてより使用頻度の高かった検索クエリ、つまり、現在時期とより関連性の高い検索クエリとして、「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」といった3つの検索クエリが特定された場合、抽出部135は、かかる検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」それぞれに合致する特徴キーワードが対応付けられるエリアコンテンツであって、現在位置「六本木」から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツを抽出する。
【0100】
図1の例では、抽出部135は、検索クエリ「プール」、「ビアガーデン」、「花火大会」それぞれに一致する特徴キーワードが対応付けられ、かつ、現在位置「六本木」から所定範囲内の位置を示す位置情報が対応付けられるエリアコンテンツC31〜C33を抽出する。
【0101】
なお、時期コンテンツ抽出と同様に、抽出部135は、検索クエリに関連する関連ワードを予測し、予測した関連ワードに一致する特徴キーワードが対応付けられるエリアコンテンツを抽出してもよい。また、抽出部135は、現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツが存在しなかった場合、所定範囲の広さを広げて再度マッチングを行ってもよい。
【0102】
(抽出部135について(2))
ここで、抽出部135は、上述した検索クエリを用いた抽出処理以外の他の抽出方法も合わせて採用することができる。この他の抽出方法とは、エリアコンテンツ記憶部123における「対応時期」を用いる方法である。具体的には、抽出部135は、現在時期(例えば、月歴等)に関連するエリアコンテンツであって、ユーザの現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツを抽出する。
【0103】
具体的には、抽出部135は、エリアコンテンツ記憶部123を参照し、現在時期を示す「月歴」(かかる例では「8月」)が「対応時期」として対応付けられるエリアコンテンツであって、現在位置「六本木」から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツを抽出する。
【0104】
上記例では、抽出部135は、現在時期「8月」が対応時期として対応付けられ、かつ、現在位置「六本木」から所定範囲内の位置を示す位置情報が対応付けられるエリアコンテンツを抽出する。
【0105】
なお、「月歴」を用いる例を示したが、抽出部135は、例えば、さらに粒度の細かい時期でのマッチングを行うことによりエリアコンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部135は、「月歴、日付」でのマッチングを行ってもよい。一例を示すと、コンテンツ要求を取得した、まさに現在を「2016年08月10」とすることは既に説明したが、抽出部135は、2016年8月中であって「2016年08月10」を「対応時期」に含むエリアコンテンツを抽出する。
【0106】
例えば、エリアコンテンツの中には、使用期限が定められたクーポンも存在するが、かかる場合、この使用期限が「対応時期」として指定される場合がある。かかる場合、抽出部135は、「2016年08月10」現在において使用可能、あるいは、「2016年08月10」以降において使用可能となるクーポンであるエリアコンテンツを抽出することができる。
【0107】
(生成部136について)
生成部136は、抽出部135により抽出された時期コンテンツと、エリアコンテンツとを用いてウェブページを生成する。具体的には、生成部136は、図2に示すように、ウェブページ全体の領域のうち上半分の領域(領域R1)に時期コンテンツが表示され、下半分の領域(領域R2)にエリアコンテンツが表示されるようなウェブページを生成する。
【0108】
また、生成部136は、下半分の領域にエリアコンテンツが表示されるようにするにあたって、エリアコンテンツが一覧表示されるように、例えば、かかるエリアコンテンツを縦一列に並べたウェブページを生成する。具体的には、生成部136は、抽出されたエリアコンテンツの入稿日に基づいて、当該抽出されたエリアコンテンツが一覧表示されるよう縦一列に並べたウェブページを生成する。例えば、生成部136は、抽出されたエリアコンテンツについて、入稿日が新しいエリアコンテンツほど上に配置したウェブページを生成する。
【0109】
この点について、上記例の場合、生成部136は、図2に示すように、領域R23において、入稿日の最も新しいエリアコンテンツC32(入稿日:2016年08月09日)を一番上に、次に入稿日の新しいエリアコンテンツC33(入稿日:2016年08月05日)を2番目に、最も入稿日の古いエリアコンテンツC31(入稿日:2016年08月01日)を一番下に配置したウェブページW1を生成する。
【0110】
なお、生成部136は、各エリアコンテンツが抽出される際に用いられた検索クエリの使用頻度に基づいて、抽出されたエリアコンテンツが一覧表示されるよう縦一列に並べたウェブページを生成してもよい。上記例では、エリアコンテンツC31は、検索クエリ「プール」とのマッチングにより抽出された。また、エリアコンテンツC32は、検索クエリ「ビアガーデン」とのマッチングにより抽出された。また、エリアコンテンツC33は、検索クエリ「花火大会」とのマッチングにより抽出された。
【0111】
ここで、例えば、「2015年8月」において、検索クエリ「花火大会」の使用回数が最も多く、次に検索クエリ「プール」の使用回数が多く、検索クエリ「ビアガーデン」の使用回数が最も少なかったとする。かかる場合、生成部136は、使用回数が最も多かった検索クエリ「花火大会」に対応するエリアコンテンツC33を一番上に、次に使用回数が多かった検索クエリ「プール」に対応するエリアコンテンツC31を2番目に、そしてエリアコンテンツC32を一番下に配置したウェブページW1を生成する。
【0112】
また、生成部136は、抽出された各エリアコンテンツの「お気に入り登録数」に基づいて、抽出されたエリアコンテンツが一覧表示されるよう縦一列に並べたウェブページを生成してもよい。例えば、生成部136は、抽出されたエリアコンテンツについて、「お気に入り登録数」が新しいエリアコンテンツほど上に配置したウェブページを生成する。
【0113】
また、生成部136は、上記のようにウェブページを生成するにあたって、時期コンテンツおよびエリアコンテンツそれぞれについて、遷移先のコンテンツを示すURLを張り付ける。例えば、図5の例では、時期コンテンツC12から遷移される第1コンテンツが、第1コンテンツC12−1〜C12−4である。このため、生成部136は、これら4つの第1コンテンツに対応するURL「U12−1」〜「U12−4」を時期コンテンツC12に張り付ける。
【0114】
また、図6の例では、エリアコンテンツC31〜C33それぞれから遷移されるコンテンツが、コンテンツC31−1、C32−1、C33−1である。このため、生成部136は、これら3つのコンテンツに対応するURL「U31−1」、URL「U32−1」、URL「U33−1」をエリアコンテンツC31〜C33それぞれに張り付ける。
【0115】
(配信部137について)
配信部137は、時期コンテンツとエリアコンテンツとが組み合されたウェブページを端末装置10に配信する。例えば、配信部137は、上記のように生成部136によって生成されたウェブページを端末装置10に配信する。
【0116】
〔3.処理手順〕
次に、図7を用いて、第1の実施形態にかかる配信装置100が実行する配信処理の手順について説明する。図7は、第1の実施形態にかかる配信装置100による配信処理手順を示すフローチャートである。
【0117】
まず、配信装置100の取得部133は、端末装置10から当該端末装置10の現在位置を示す現在位置情報を含むコンテンツ要求を取得したか否かを判定する(ステップS101)。特定部134は、現在位置情報を含むコンテンツ要求が取得された場合には(ステップS101;Yes)、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリを特定する(ステップS102)。また、特定部134は、特定した検索クエリそれぞれの使用頻度(使用回数)に基づいて、特定した検索クエリの中から所定数の検索クエリを絞り込む(ステップS103)。
【0118】
次に、抽出部135は、エリアコンテンツとともに表示されるコンテンツであって、現在時期に関連するコンテンツである時期コンテンツを抽出する(ステップS104)。例えば、抽出部135は、特定部134により絞り込まれた検索クエリに対応する時期コンテンツを抽出する。
【0119】
また、抽出部135は、端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツであるエリアコンテンツを抽出する(ステップS105)。例えば、抽出部135は、現在時期に関連するエリアコンテンツが抽出できるよう、端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって特定部134により絞り込まれた検索クエリに対応するエリアコンテンツを抽出する。
【0120】
次に、生成部136は、抽出された時期コンテンツとエリアコンテンツとを組み合わせたウェブページを生成する(ステップS106)。そして、配信部137は、生成されたウェブページを端末装置10に配信する(ステップS107)。
【0121】
(第2の実施形態)
ここからは、第2の実施形態にかかる配信装置200について説明する。第2の実施形態にかかる配信装置200は、上述してきた第1の実施形態にかかる配信装置100が、以下に示す処理部をさらに有することで、上記第1の実施形態で説明した処理以外の種々の異なる処理を行うものである。
【0122】
〔1.配信装置の構成〕
まず、図8を用いて、第2の実施形態にかかる配信装置200について説明する。図8は、第2の実施形態にかかる配信装置200の構成例を示す図である。図8に示すように、第2の実施形態にかかる配信装置200は、通信部110と、記憶部120と、制御部230とを有する。第1の実施形態にかかる配信装置100と同一の符号が付されている記憶部および処理部については説明を省略する。
【0123】
制御部230は、CPUやMPU等によって、配信装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0124】
図8に示すように、制御部230は、図3に示す制御部130が評価部238と、通知部239と、特定部240とをさらに有するものである。なお、制御部230の内部構成は、図8に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、図8に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0125】
(評価部238について(1))
評価部238は、配信部137によりエリアコンテンツが配信されたユーザのユーザ行動状況に基づき、配信部137により配信されたエリアコンテンツを評価する。例えば、評価部238は、配信部137によりエリアコンテンツが端末装置10に配信された後、かかる端末装置10の位置情報に基づき、かかる端末装置10のユーザが、エリアコンテンツによって示される場所に訪問したか否かを判定する。そして、評価部238は、判定結果に応じて、エリアコンテンツそれぞれをスコアを用いて評価する。なお、端末装置10の位置情報は、取得部133により定期的に取得されてもよいし、評価部238が定期的に取得してもよい。また、端末装置10が、位置情報を定期的に配信装置200に送信してもよい。
【0126】
例えば、評価部238は、エリアコンテンツが配信された端末装置10それぞれについて、当該端末装置が、かかるエリアコンテンツによって示される位置から所定範囲内の位置に入ったか否かを判定する。そして、評価部238は、かかるエリアコンテンツによって示される位置から所定範囲内の位置に入ったと判定した場合には、対象の端末装置10のユーザがエリアコンテンツによって示される場所に訪問したと判定する。このように、評価部238は、ユーザがエリアコンテンツによって示される場所に訪問したと判定した場合、かかるコンテンツに所定の評価スコアを加算する。
【0127】
このようなことから評価スコアの合計値がより高いエリアコンテンツによって示される場所は、これまでにより多くのユーザに訪問されていることを示す。つまり、このような場所は、ユーザの人気が高い場所といえる。したがって、抽出部135は、端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツのうち、評価スコアの合計値がより高いエリアコンテンツを優先的に抽出する。
【0128】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、例えば、ユーザに興味を持たれ易い、あるいは、ユーザに人気がある傾向にある場所やイベント等を紹介するエリアコンテンツを、優先的にユーザに配信することができる。すなわち、配信装置200は、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0129】
(評価部238について(2))
また、評価部238は、エリアコンテンツから遷移された遷移先コンテンツにおけるユーザの滞在時間に基づいて、配信部137により配信された各エリアコンテンツを評価してもよい。例えば、評価部238は、エリアコンテンツが選択されることにより遷移先コンテンツへと遷移された場合に、その遷移先コンテンツにおけるユーザの滞在時間を計測する。
【0130】
そして、評価部238は、計測した滞在時間に応じた評価スコアを、遷移先コンテンツに対応するエリアコンテンツに加算する。例えば、評価部238は、滞在時間が長いほどより高い評価スコアを加算する。
【0131】
このようなことから評価スコアの合計値がより高いエリアコンテンツは、よりユーザに興味を持たれていることを示す。したがって、抽出部135は、端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツのうち、評価スコアの合計値がより高いエリアコンテンツを優先的に抽出する。
【0132】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、例えば、ユーザに興味を持たれ易い、あるいは、ユーザに人気がある傾向にある場所やイベント等を紹介するエリアコンテンツを、優先的にユーザに配信することができる。すなわち、配信装置200は、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0133】
(評価部238について(3))
また、評価部238は、上記のように各エリアコンテンツについて算出した評価スコアに基づいて、どのようなエリアコンテンツがどのようなユーザに人気があるかといったエリアコンテンツに対するユーザ動向を算出してもよい。一例を示すと、評価部238は、「イタリア料理店に関するコンテンツ」は「女性に人気がある」、あるいは、「○○イベント」に参加する客層は「30代男性中心」といったように、エリアコンテンツの「カテゴリ」に対応付けた「ユーザ属性」をユーザ動向として算出する。例えば、評価部238は、各エリアコンテンツについて、このようなユーザ動向を算出し、エリアコンテンツに対応付けて記憶しておく。
【0134】
これにより、抽出部135は、コンテンツ要求送信元のユーザのユーザ属性に応じたエリアコンテンツを抽出することができる。例えば、コンテンツ要求送信元のユーザが「女性」であるとする。かかる場合、抽出部135は、そのユーザの端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツのうち、「女性に人気がある」といったユーザ動向が算出されているエリアコンテンツを優先的に抽出する。
【0135】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、コンテンツ要求送信元のユーザのユーザ属性に応じたエリアコンテンツを提供することができる。すなわち、配信装置200は、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0136】
(通知部239について)
通知部239は、ユーザに配信されたエリアコンテンツ示す場所の近辺に、当該ユーザが位置した場合に、当該ユーザに所定の通知を行う。例えば、通知部239は、ユーザに配信されたエリアコンテンツのうち、当該ユーザによって所定の登録処理が行われたエリアコンテンツが示す場所の近辺に、当該ユーザが位置した場合に、当該ユーザの端末装置10に対してプッシュ通知を行う。
【0137】
例えば、ユーザU1が、エリアコンテンツC32をお気に入り登録したとする。かかる場合、通知部239は、エリアコンテンツC32によって示される場所を特定するとともに、ユーザU1の現在位置を監視する。そして、通知部239は、エリアコンテンツC32によって示される場所から所定範囲内の領域に入った場合に、ユーザU1の端末装置10に対してプッシュ通知する。例えば、通知部239は、「目的地の〇〇近くです」といった情報をプッシュ通知する。
【0138】
(特定部240について(1))
特定部240は、ユーザの現在位置周辺の周辺状況を特定する。例えば、特定部240は、ユーザの現在位置周辺の周辺状況として、現在の天候を特定する。また、かかる場合、抽出部135は、ユーザの端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツのうち、特定部240により特定された現在の天候に応じたエリアコンテンツを優先的に抽出する。この点について、図9を用いて説明する。
【0139】
図9は、周辺状況に応じたエリアコンテンツの一例を示す図(1)である。例えば、特定部240は、天気予報に関する情報を管理するサーバ装置にアクセスし、コンテンツ要求送信元のユーザ(ユーザU1とする)の現在位置周辺における現在の天候を特定する。ここでは、特定部240は、ユーザU1の現在位置周辺における現在の天候が「雨」であることを特定したとする。
【0140】
かかる場合、抽出部135は、これまで説明してきたように、ユーザU1の端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツを抽出する。このとき抽出部135は、ユーザU1の現在位置周辺における現在の天候が「雨」であるため、抽出したエリアコンテンツの中から少なくとも1つ、例えば、「雨であっても濡れずに行くことができる情報」(場所、イベント等)を示すエリアコンテンツを特定する。ここでは、抽出部135は、このようなエリアコンテンツとして、エリアコンテンツC3xを特定したとする。また、抽出部135は、エリアコンテンツC3x以外にも、ユーザU1の端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツを抽出しているものとする。
【0141】
そして、生成部136は、抽出部135により抽出されたコンテンツを用いて、ウェブページW1を生成する。このとき生成部136は、例えば図9に示すように、エリアコンテンツC3xに対して、エリアコンテンツC3xが天候「雨」に応じた特集であることを示す情報IF1(ピックアップ情報)を含めてもよい。また、生成部136は、エリアコンテンツC3xがよりユーザに閲覧され易くするために、例えば、エリアコンテンツC3xを一覧表示の一番上に配置する。
【0142】
これにより、配信装置200は、ユーザの現在位置周辺における現在の天候に応じたエリアコンテンツを提供することができるため、天候に拘わらずユーザの外出意欲を高めることができる。
【0143】
(特定部240について(2))
また、特定部240は、ユーザの現在位置周辺の周辺状況として、現在の交通状況を特定してもよい。かかる場合、抽出部135は、ユーザの端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツのうち、特定部240により特定された現在の交通状況に応じたエリアコンテンツを優先的に抽出する。この点について、図10を用いて説明する。
【0144】
図10は、周辺状況に応じたエリアコンテンツの一例を示す図(2)である。例えば、特定部240は、交通状況に関する情報を管理するサーバ装置にアクセスし、コンテンツ要求送信元のユーザ(ユーザU1とする)の現在位置周辺における現在の交通状況を特定する。例えば、特定部240は、まず、ユーザU1が現在利用している交通手段を割り出す。この手法については、任意の手法が用いられてよい。
【0145】
例えば、特定部240は、端末装置10から取得されたユーザU1の現在位置に基づき、ユーザU1の移動速度を算出することにより、ユーザU1が現在利用している交通手段として「自動車」や「電車」を割り出す。また、特定部240は、割り出した交通手段におけるユーザU1の現在位置での交通状況を特定する。ここでは、特定部240は、ユーザU1が現在利用している交通手段について「L1線、T駅周辺」を割り出したとする。また、特定部240は、交通状況に関する情報を管理するサーバ装置にアクセスすることにより、「L1線、T駅周辺」で「遅延発生」を特定したとする。
【0146】
かかる場合、抽出部135は、これまで説明してきたように、ユーザU1の端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツを抽出する。このとき抽出部135は、ユーザU1が現在利用している交通手段が「L1線、T駅周辺」であり「遅延発生」していることにより、抽出したエリアコンテンツの中から少なくとも1つ、例えば、「T駅近辺(例えば、T駅から半径100メートル以内)に関する情報」(場所、イベント等)を示すエリアコンテンツを特定する。ここでは、抽出部135は、このようなエリアコンテンツとして、エリアコンテンツC3yを特定したとする。また、抽出部135は、エリアコンテンツC3y以外にも、ユーザU1の端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツを抽出しているものとする。
【0147】
そして、生成部136は、抽出部135により抽出されたコンテンツを用いて、ウェブページW1を生成する。このとき生成部136は、例えば図10に示すように、エリアコンテンツC3yに対して、エリアコンテンツC3yが「電車遅延」に応じた特集であることを示す情報IF2(ピックアップ情報)を含めてもよい。また、生成部136は、エリアコンテンツC3yがよりユーザに閲覧され易くするために、例えば、エリアコンテンツC3yを一覧表示の一番上に配置する。
【0148】
これにより、配信装置200は、ユーザの現在位置周辺における交通状況に応じたエリアコンテンツを提供することができるため、例えば、ユーザが車渋滞や電車遅延といった不利な状況に置かれている場合に、その不利な状況をユーザにとって有益な状況へと転換させることができる。
【0149】
(特定部240について(3))
また、特定部240は、ユーザの現在位置周辺の周辺状況として、現在時刻を特定してもよい。かかる場合、抽出部135は、ユーザの端末装置10の現在位置から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツであって現在時期に関連するエリアコンテンツのうち、特定部240により特定された現在時刻に応じたエリアコンテンツを優先的に抽出する。
【0150】
これにより、配信装置200は、例えば、ユーザからコンテンツ要求を取得したのが昼の時間帯であれば、「ランチメニューを特集するお店紹介」といったエリアコンテンツを優先的に提供することができるため、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0151】
(その他)
〔1.変形例〕
上記第1の実施形態にかかる配信装置100、および、第2の実施形態にかかる配信装置200は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、配信装置100および配信装置200の他の実施形態について説明する。なお、以下では、配信装置100を例に用いて説明する。
【0152】
〔1−1.遷移先のコンテンツについて〕
上記配信装置100における配信部138は、端末装置10に表示された時期コンテンツがユーザに選択された場合に、選択された時期コンテンツから遷移されるコンテンツとして、選択された時期コンテンツおよび当該ユーザの現在位置に関連する情報を含む関連コンテンツを配信する。この点について、図11を用いて説明する。
【0153】
図11は、時期コンテンツが選択された場合に配信されるコンテンツについて説明する説明図である。まず、図11(a)は、図2に示すウェブページW1の一部分を示す図である。具体的には、図11(a)は、図2に示すウェブページW1の上半分に表示される時期コンテンツの部分を抽出したものであり、時期コンテンツC12が表示されている例を示す。
【0154】
ここで、例えば、ユーザU1が、時期コンテンツC12を選択(例えば、タップ操作)したとする。かかる場合、端末装置10は、時期コンテンツ10から遷移される遷移先コンテンツの要求を配信装置100に送信する。図5の例では、時期コンテンツC12には、その遷移先コンテンツである第1コンテンツを示す第1URL「U12−1」〜「U12−4」が貼り付けられている。したがって、端末装置10は、第1URL「U12−1」〜「U12−4」を含む要求を配信装置100に送信する。
【0155】
例えば、取得部133によって、かかる要求が取得されると、抽出部135は、時期コンテンツ記憶部122を参照し、第1URL「U12−1」〜「U12−4」がそれぞれに対応付けられる第1コンテンツ「C12−1」〜「C12−4」を抽出する。次に、生成部136は、抽出部135により抽出された第1コンテンツ「C12−1」〜「C12−4」を組み合わせて、ウェブページW1−1を生成する。このとき生成部136は、第1コンテンツ「C12−1」〜「C12−4」それぞれに対して、対応する遷移先コンテンツである第2コンテンツを示す第2URLを貼り付ける。
【0156】
図5の例では、生成部136は、第1コンテンツ「C12−1」には、第2URL「U12−1−1」を貼り付け、第1コンテンツ「C12−2」には、第2URL「U12−2−2」を貼り付け、第1コンテンツ「C12−3」には、第2URL「U12−3−3」を貼り付け、第1コンテンツ「C12−4」には、第2URL「U12−4−4」を貼り付ける。そして、配信部138は、生成部136により生成されたウェブページW1−1を端末装置10に配信する。
【0157】
図11(b)は、端末装置10によって表示されたウェブページW1−1の一例を示す図である。図11(b)に示すように、ウェブページW1−1は、時期コンテンツC12の内容をより詳細に説明するものであり、各主要都市の花火大会詳細情報それぞれに対応する第1コンテンツ「C12−1」〜「C12−4」を含む。
【0158】
ここで、ユーザU1が、第1コンテンツ「C12−1」を選択したとする。かかる場合、端末装置10は、第1コンテンツ「C12−1」から遷移される遷移先コンテンツの要求を配信装置100に送信する。第1コンテンツ「C12−1」には、その遷移先コンテンツである第2コンテンツを示す第2URL「U12−1−1」が貼り付けられている。したがって、端末装置10は、第2URL「U12−1−1」を含む要求を配信装置100に送信する。
【0159】
例えば、取得部133によって、かかる要求が取得されると、抽出部135は、時期コンテンツ記憶部122を参照し、第2URL「U12−1−1」に対応付けられる第2コンテンツ「C12−1−1」を抽出する。次に、生成部136は、抽出部135により抽出された第2コンテンツ「C12−1−1」を含むウェブページW1−1−1を生成する。このとき生成部136は、時期コンテンツC12およびユーザU1の現在位置に関連する情報もウェブページW1−1−1に含める。図11に示すように時期コンテンツC12、第1コンテンツ「C12−1」ともに「花火大会」に関する内容のコンテンツである。
【0160】
したがって、生成部136は、「花火大会」およびユーザU1の現在位置に関連する情報を示す関連コンテンツC12xを含むウェブページW1−1−1を生成する。一例を示すと、生成部136は、ユーザU1の現在位置から所定範囲内の地域で行われる「花火大会」に関するコンテンツを検索する。このとき生成部136は、自装置(配信装置100)内を検索してもよいし、外部のサーバ装置(例えば、コンテンツ配信を行うコンテンツサーバ)を検索してもよい。
【0161】
例えば、生成部136は、ユーザU1の現在位置から所定範囲内の地域で行われる「花火大会」に関するコンテンツとして、「X1花火大会」、「X2花火大会」、「X3花火大会」を紹介するコンテンツ(例えば、開催自治体のホームページ)を検索したとする。かかる場合、生成部127は、検索したコンテンツのURLを含めた「X1花火大会、詳細情報はコチラから」といったテキストを生成する。「X2花火大会」、「X3花火大会」についても同様である。
【0162】
そして、生成部136は、生成したテキストを含むコンテンツである関連コンテンツC12xを生成するとともに、関連コンテンツC12xを含むウェブページW1−1−1を生成する。そして、配信部138は、生成部136により生成されたウェブページW1−1−1を端末装置10に配信する。
【0163】
図11(c)は、端末装置10によって表示されたウェブページW1−1−1の一例を示す図である。図11(c)に示すように、ウェブページW1−1−1には、第1コンテンツ「C12−1」の内容をより詳細に説明する第2コンテンツ「C12−1−1」と、関連コンテンツC12xとを含む。
【0164】
このように、配信装置100は、時期コンテンツから遷移されてゆく遷移先コンテンツとともに、時期コンテンツおよびユーザの現在位置に関連する情報を含む関連コンテンツを表示させる。これにより、配信装置100は、ユーザにとってより身近な情報を提供することができるため、ユーザに対して外出意欲を高めることができる。すなわち、配信装置100は、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0165】
〔1−2.キーワードについて〕
上記各実施形態では、抽出部135が、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリの使用頻度に基づき特定された検索クエリに対応するエリアコンテンツまたは時期コンテンツを抽出する例を示した。しかし、抽出部135は、過去において現在時期と同時期に使用されたキーワードの使用頻度に基づき特定されたキーワードに対応するエリアコンテンツまたは時期コンテンツを抽出してもよい。かかるキーワードは、例えば、インターネット上で拡散されたキーワードである。一例を示すと、各種コンテンツ内に含まれるキーワードや、SNSで使用されたキーワードである。
【0166】
また、かかる場合、配信装置100は、インターネット上でこれまでに使用されたキーワードを、その使用回数(インターネット上での出現回数)とともに記憶する記憶部として、例えば、キーワード記憶部を有する。
【0167】
また、特定部134は、キーワード記憶部を参照し、過去において現在時期と同時期に使用されたキーワードを特定する。例えば、特定部134は、キーワード記憶部を参照し、過去において現在時期と同時期に出現したキーワードであって現在時期に関連する(現在時期を特徴付ける)キーワードを特定する。
【0168】
〔1−3.コンテンツ抽出について〕
上記実施形態では、抽出部135が、過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリの使用頻度に基づき特定された検索クエリに対応する時期コンテンツ、および、エリアコンテンツを抽出する例を示した。しかし、抽出部135は、現在時期に対応するキーワードに関連するエリアコンテンツまたは時期コンテンツを抽出してもよい。具体的には、抽出部135は、キーワードであって当該キーワードに関連する時期を示す時期情報が対応付けられたキーワードのうち、現在時期を示す時期情報が対応付けられたキーワードに関連するエリアコンテンツまたは時期コンテンツを抽出する。この点について、一例を用いて説明する。
【0169】
例えば、配信装置100は、キーワードと、そのキーワードを特徴付ける時期を示す時期情報とを対応付けて所定の記憶部に記憶しているものとする。一例を示すと、配信装置100は、キーワード「あじさい」と時期情報「6月」との組み合わせや、キーワード「花火、かき氷、プール」と時期情報「7月〜8月」との組み合わせを所定の記憶部に記憶している。なお、このような組み合わせは、例えば、配信装置100の管理者によって予め作成されてもよいし、配信装置100によって自動で作成されてもよい。
【0170】
このような状態において、例えば、ユーザからコンテンツ要求を受け付けた現在時期が「8月」であれば、特定部134は、上記の所定の記憶部に記憶される各組み合わせに含まれるキーワードのうち、現在時期「8月」に合致する時期情報が対応付けられたキーワードを特定する。上記例では、特定部134は、時期情報「7月〜8月」が対応付けられたキーワード「花火、かき氷、プール」を特定する。
【0171】
そして、抽出部135は、キーワード「花火」、「かき氷」、「プール」それぞれに合致する特徴キーワードが対応付けられるエリアコンテンツであって、現在位置「六本木」から所定範囲内にある位置に関連するエリアコンテンツを抽出する。
【0172】
これにより、配信装置100は、検索クエリやネット上でのキーワードを用いてコンテンツを抽出する以外にも、予め時期情報が対応付けられたキーワードを用いて、コンテンツを抽出することができるため、柔軟にコンテンツを抽出することができる。また、例えば、配信装置100は、特定された検索クエリに合致する特徴キーワードを有するエリアコンテンツが存在しない場合に、かかる手法を用いることにより、効率よくエリアコンテンツを抽出することができる。
【0173】
〔2.ハードウェア構成〕
また、上述してきた第1の実施形態にかかる配信装置100および第2の実施形態にかかる配信装置200は、例えば図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、配信装置100を例に挙げて説明する。図12は、配信装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0174】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0175】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0176】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0177】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0178】
例えば、コンピュータ1000が第1の実施形態にかかる配信装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0179】
なお、コンピュータ1000が第2の実施形態にかかる配信装置200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部230の機能を実現する。
【0180】
〔3.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0181】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0182】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0183】
(効果)
第1の実施形態にかかる配信装置100は、取得部133と、抽出部135と、配信部137とを有する。取得部133は、ユーザの現在位置を示す位置情報を取得する。抽出部135は、取得部133により取得された位置情報に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである第1のコンテンツを抽出する。配信部137は、抽出部135により抽出された第1のコンテンツ(エリアコンテンツ)をユーザに配信する。
【0184】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0185】
また、抽出部135は、過去において現在時期と同時期に起こった事柄に対する注目度に基づいて、第1のコンテンツを抽出する。
【0186】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、現在時期においてよりユーザに注目されている事柄に関する第1のコンテンツを抽出することができる。
【0187】
また、抽出部135は、注目度として過去において現在時期と同時期に使用された検索クエリの使用頻度に基づき特定された検索クエリに対応する第1のコンテンツを抽出する。
【0188】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、現在時期においてよりユーザに注目されている事柄に関する第1のコンテンツを抽出することができるため、現在時期と関連性の高い第1のコンテンツを抽出することができる。
【0189】
また、配信部137は、第1のコンテンツが抽出される際に用いられた検索クエリの使用頻度に基づく並び順で、抽出部により抽出された第1のコンテンツが一覧表示されるように配信する。
【0190】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、抽出された第1のコンテンツのうち、よりユーザに興味をもたれる可能性の高い第1のコンテンツをよりユーザの目に留まり易い位置に表示させることができる。
【0191】
また、抽出部135は、注目度として、過去において現在時期と同時期にインターネット上で使用されたキーワードの使用頻度に基づき特定されたキーワードに対応する第1のコンテンツを抽出する。
【0192】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、現在時期においてよりユーザに注目されている事柄に関する第1のコンテンツを抽出することができるため、現在時期と関連性の高い第1のコンテンツを抽出することができる。
【0193】
また、配信部137は、第1のコンテンツが抽出される際に用いられたキーワードの使用頻度に基づく並び順で、抽出部135により抽出された第1のコンテンツが一覧表示されるように配信する。
【0194】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、抽出された第1のコンテンツのうち、よりユーザに興味をもたれる可能性の高い第1のコンテンツをよりユーザの目に留まり易い位置に表示させることができる。
【0195】
また、抽出部135は、キーワードであって当該キーワードに関連する時期を示す時期情報が対応付けられたキーワードのうち、現在時期を示す時期情報が対応付けられたキーワードに関連する第1のコンテンツを抽出する。
【0196】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、検索クエリやネット上でのキーワードを用いる以外にも、予め時期情報が対応付けられたキーワードを用いて、第1のコンテンツを抽出することができるため、柔軟にコンテンツを抽出することができる。
【0197】
第2の実施形態にかかる配信装置200は、特定部240を有する。特定部240は、ユーザの現在位置周辺の周辺状況を特定する。そして、抽出部135は、特定部240により特定された周辺状況に応じた第1のコンテンツを抽出する。
【0198】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、ユーザの現在位置や現在時期に関連するだけでなく、さらにユーザの周辺状況に応じたエリアコンテンツを抽出することができるため、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0199】
また、特定部240は、周辺状況として現在の天候を特定する。そして、抽出部135は、特定部240により特定された現在の天候に応じた第1のコンテンツを抽出する。
【0200】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、例えば、雨の日であればユーザの現在位置から濡れずに行くことのできる店やイベント等を紹介する第1のコンテンツを優先的にユーザに提供することができる。
【0201】
また、特定部240は、周辺状況として現在の交通状況を特定する。そして、抽出部35は、特定部240により特定された現在の交通状況に応じた第1のコンテンツを抽出する。
【0202】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、例えば、現在ユーザが交通渋滞や電車遅延に巻き込まれている場合に、交通渋滞や電車遅延が起こっている周辺での店やイベント等を紹介するエリアコンテンツを優先的にユーザに提供することができるため、例えば、時間を有効活用させることができる。
【0203】
また、特定部240は、周辺状況として現在時刻を特定する。そして、抽出部135は、特定部240により特定された現在時刻に応じた第1のコンテンツを抽出する。
【0204】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、現在時刻が昼の時刻であれば、例えば、ランチメニューを特集する店を紹介する第1のコンテンツをユーザに提供することができるため、ユーザにとって有益な情報を提供することができる。
【0205】
また、抽出部135は、ユーザに配信された第1のコンテンツに対する評価結果であって、当該第1のコンテンツによって示される場所にユーザが訪問したか否かに応じて評価された評価結果に基づいて、取得部133により取得された位置情報に関連するコンテンツである第1のコンテンツを抽出する。
【0206】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、例えば、ユーザに興味を持たれ易い、あるいは、ユーザに人気がある傾向にある場所やイベント等を紹介する第1のコンテンツを、優先的にユーザに配信することができる。
【0207】
また、第2の実施形態にかかる配信装置200は、通知部239を有する。通知部239は、ユーザに配信されたエリアコンテンツのうちユーザによって所定の登録処理が行われたエリアコンテンツが示す場所の近辺に、ユーザが位置した場合に、ユーザに所定の通知を行う。
【0208】
これにより、第2の実施形態にかかる配信装置200は、ユーザが目的地周辺に差し掛かったことをユーザに通知することができるため、ユーザが気付かずに目的地を通過してしまうといったことを防止することができる。
【0209】
また、抽出部135は、第1のコンテンツとともに表示されるコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである第2のコンテンツ(時期コンテンツ)を抽出する。そして、配信部137は、第2のコンテンツが第1のコンテンツとともに表示されるように配信する。
【0210】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、まず、第2のコンテンツを用いてユーザの外出意欲を高めたうえで、次に、第1のコンテンツを用いて、外出意欲が高められたユーザに対してより身近な情報を提供することができるため、よりユーザの外出意欲を高めることができる。
【0211】
また、配信部137は、第2のコンテンツがユーザに選択された場合に、第2のコンテンツに関連するコンテンツであって当該ユーザの現在位置に関連する情報を含むコンテンツである関連コンテンツを配信する。
【0212】
これにより、第1の実施形態にかかる配信装置100は、ユーザに対してより身近な情報を提供することができるため、よりユーザの外出意欲を高めることができる。
【0213】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0214】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、抽出部は、抽出手段や抽出回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0215】
1 配信システム
10 端末装置
100 配信装置
121 検索クエリ記憶部
122 時期コンテンツ記憶部
123 エリアコンテンツ記憶部
133 取得部
135 抽出部
137 配信部
200 配信装置
238 評価部
239 通知部
240 特定部
【要約】
【課題】ユーザにとって有益な情報を提供する。
【解決手段】本願にかかる配信装置は、取得部と、抽出部と、配信部とを有する。取得部は、ユーザの現在位置を示す位置情報を取得する。抽出部は、取得部により取得された位置情報に関連するコンテンツであって現在時期に関連するコンテンツである第1のコンテンツを抽出する。配信部は、抽出部により抽出された第1のコンテンツをユーザに配信する。
【選択図】図3
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