特許第6282722号(P6282722)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282722
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】矩形積層溝付きフィルタカートリッジ
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/00 20060101AFI20180208BHJP
【FI】
   B01D46/00 302
【請求項の数】9
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2016-502639(P2016-502639)
(86)(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公表番号】特表2016-512166(P2016-512166A)
(43)【公表日】2016年4月25日
(86)【国際出願番号】US2014027838
(87)【国際公開番号】WO2014152813
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年3月8日
(31)【優先権主張番号】61/784,015
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/209,378
(32)【優先日】2014年3月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593020201
【氏名又は名称】ボールドウィン・フィルターズ・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Baldwin Filters Inc
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】メリット,スティーブン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ヴォン セガーン,マイケル
【審査官】 宮部 裕一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−507400(JP,A)
【文献】 特表2009−536574(JP,A)
【文献】 特開2009−178650(JP,A)
【文献】 特開平11−324645(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0081528(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 46/00
F02M 35/024
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタ組立体であって、
前記フィルタ組立体は:
内部キャビティ、流入口及び流出口を画定する、フィルタハウジング;
フィルタカートリッジであって、溝付き媒体の略矩形のシートが複数積層した矩形の積層体からなるフィルタ媒体であって流入面及び流出面を有するフィルタ媒体と、前記フィルタ媒体に連結されたフレームとを有し、前記フィルタカートリッジの少なくとも一部分は、前記フィルタハウジングの前記内部キャビティ内に位置する、フィルタカートリッジ
を備え、
フレーム部材は開口を画定し、前記開口を通して流体を前記フィルタ媒体の前記流入面へと配向でき、前記フレーム部材は上面を含み、
前記流入面は、前記フレーム部材の前記上面の下側で窪んでおり、
前記ハウジングの突出部分は、前記フレーム部材によって画定された前記開口内に突出し;
前記フレーム部材は前記ハウジングの前記突出部分を取り囲み、前記フレーム部材の前記上面の下側で流入面が窪んでいることにより、クリアランスを提供する、
フィルタ組立体。
【請求項2】
前記フレームは第1の脚及び第2の脚を含み、前記第1及び第2の脚は前記開口の両側に位置し;
前記フィルタカートリッジは前記第1の脚と前記第2の脚との間に位置する、請求項1に記載のフィルタ組立体。
【請求項3】
前記フレームは、前記開口の周囲に延在する矩形上部部分を含み、前記積層体より大きな周を画定し、前記フィルタ組立体はまた、前記開口の周囲に延在する前記第1の脚及び前記第2の脚の外側において上部部分に連結された密閉部材を含み、前記密閉部材は、前記フィルタカートリッジを前記フィルタハウジングに設置した時に、流体の流れが前記フィルタカートリッジを迂回することを防止するために、前記フィルタハウジングを密閉するよう構成される、請求項2に記載のフィルタ組立体。
【請求項4】
前記フィルタカートリッジは、前記フィルタ媒体の一方の側部を密閉し前記フレーム部材と重なる、第1の端部キャップを含み;
前記フィルタカートリッジは、前記フィルタ媒体の前記一方の側部と反対側の別の側部を密閉する、第2の端部キャップを含み、前記第2の端部キャップは前記フレーム部材と重なる、請求項1から3のいずれか一項に記載のフィルタ組立体。
【請求項5】
前記フレームは、前記開口を横断して前記フレームの前記上面の下側に延在する、複数のリブを含み、前記リブは前記フィルタカートリッジの前記流入面を横断し、前記フィルタカートリッジの前記流入面を越えて伸び;
前記リブは、前記フレーム部材の前記上面から窪んでいる、請求項1から4のいずれか一項に記載のフィルタ組立体。
【請求項6】
前記フィルタハウジングは第1の壁及び第2の壁を含み;
前記第1の壁は第1の部分及び第2の部分を含み;
前記第2の壁は第1の部分及び第2の部分を含み;
前記第1の壁の前記第1の部分と前記第2の壁の前記第1の部分とは、略平行であり;
前記第1の壁の前記第2の部分及び前記第2の壁の前記第2の部分は、前記流出口の近傍で互いに向かって合流し;並びに
前記流出面は平坦であり、前記フィルタカートリッジは、前記第1及び前記第2の部分を係合させるために前記流出面から突出するガイド機構を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のフィルタ組立体。
【請求項7】
前記フィルタカートリッジを前記フィルタハウジングに設置した時、前記フィルタ媒体の流出面は、前記第1の壁の前記第1の部分と前記第2の壁の前記第1の部分との間に位置し;
前記ガイド機構は、前記積層体の両側から突出して前記第2の部分の間の領域へと突出する、複数の合流するブレードを含む、請求項6に記載のフィルタ組立体。
【請求項8】
前記フィルタ媒体の前記積層体は、第1の側部及び前記第1の側部と反対側の第2の側部を含み、前記第1及び第2の側部は、前記流入面及び前記流出面に対して略垂直に、かつ互いに対して略平行に延在し、前記フレーム部材は、前記第1の側部の近傍の第1のチャネル及び前記第2の側部の近傍の第2のチャネルを画定し、前記フィルタカートリッジは更に、前記フィルタ媒体の前記第1の側部を概ね越えて延在する第1の端壁を含み、前記第1の端壁は、中央部分と、前記中央部分に対して略垂直に延在する外壁部分とを含み、前記外壁部分は、前記フレーム部材の前記第1のチャネル内に位置するよう構成された上側部分を含み;並びに
前記フィルタカートリッジは、前記フィルタ媒体の前記第2の側部を概ね越えて延在する第2の端壁を含み、前記第2の端壁は、中央部分と、前記中央部分に対して略垂直に延在する外壁部分とを含み、前記第2の端壁の前記外壁部分は、前記フレーム部材の第2のチャネル内に位置するよう構成された上側部分を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のフィルタ組立体。
【請求項9】
フィルタ組立体であって、
前記フィルタ組立体は:
内部キャビティ、流入口及び流出口を画定する、フィルタハウジング;
フィルタカートリッジであって、溝付き媒体の略矩形のシートが複数積層した矩形の積層体からなるフィルタ媒体であって流入面及び流出面を有するフィルタ媒体と、前記フィルタ媒体に連結されたフレームとを有し、前記フィルタカートリッジの少なくとも一部分は、前記フィルタハウジングの前記内部キャビティ内に位置する、フィルタカートリッジ
を備え、
フレーム部材は開口を画定し、前記開口を通して流体を前記フィルタ媒体の前記流入面へと配向でき、前記フレーム部材は上面を含み、
前記流入面は、前記フレーム部材の前記上面の下側で窪んでおり、
前記フレームは第1の脚及び第2の脚を含み、前記第1及び第2の脚は前記開口の両側に位置し;
前記フィルタカートリッジは前記第1の脚と前記第2の脚との間に位置し、
前記フレームは、前記開口の周囲に延在する矩形上部部分を含み、前記積層体より大きな周を画定し、前記フィルタ組立体はまた、前記開口の周囲に延在する前記第1の脚及び前記第2の脚の外側において上部部分に連結された密閉部材を含み、前記密閉部材は、前記フィルタカートリッジを前記フィルタハウジングに設置した時に、流体の流れが前記フィルタカートリッジを迂回することを防止するために、前記フィルタハウジングを密閉するよう構成される、フィルタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に流体の濾過に関し、より詳細には、フィルタハウジング及びフィルタカートリッジを含むフィルタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なシステムは、システム内で流体を使用する前に該流体の濾過を必要とする。例えばエンジンは、燃料を燃焼させるためにエンジン内で空気を使用する前に、空気、即ち流体を濾過するための、空気濾過システムを利用する。これらの濾過システムは典型的には、流れる流体を濾過するための交換可能なフィルタカートリッジと協働する、ハウジングを利用することになる。流れる流体から除去した塵芥粒子でフィルタカートリッジが一杯になる等、フィルタカートリッジが使用済みとなると、このフィルタカートリッジをフィルタハウジングから取り外すことができる。
【0003】
空気濾過に使用されるある特定のタイプのフィルタカートリッジは、溝付きフィルタ媒体であり、これは本明細書で使用される場合、限定されるものではないが襞付き、波状及び先細加工型の溝付きフィルタ媒体を含むことができるよう、十分に広い意味である。一例では、フィルタ媒体は積層され、フィルタ媒体のブロックを形成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記背景技術の問題を解決するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、フィルタ組立体に関する。このフィルタ組立体は、フィルタハウジングを含む。フィルタハウジングは、内部キャビティ、流入口及び流出口を画定する。上記フィルタ組立体はフィルタカートリッジを含む。このフィルタカートリッジは、フィルタ媒体の積層体を含む。このフィルタ媒体の積層体は、流入面及び流出面を含む。フィルタカートリッジは、フィルタ媒体に連結されたフレームを含む。フィルタカートリッジの少なくとも一部分は、フィルタハウジングの内部キャビティ内に位置する。フレーム部材は開口を画定し、この開口を通して流体をフィルタ媒体の流入面へと配向できる。フレーム部材は上面を含む。上記流入面は、フレーム部材の上面の下側で窪んでいる。これはハウジングからの突出部を受承してよい。
【0006】
この設計の利点は、単純な矩形積層体(必要な場合は部分積層体を含む)を、平坦な流入面を有する媒体パックと共に使用できることである。従って複雑な溝付媒体パックを形成する必要はなくなり、このための固定器具及び工具製造が回避される。
【0007】
特定の実施形態では、ハウジングの突出部分は、フレーム部材によって画定された開口内に突出する。フレーム部材はハウジングの突出部分を取り囲み、フレーム部材の上面の下側で流入面が窪んでいることにより、クリアランスを提供する。
【0008】
より詳細な実施形態では、フレームは第1の脚及び第2の脚を含む。第1及び第2の脚は開口の両側に位置する。フィルタカートリッジは第1の脚と第2の脚との間に位置する。
【0009】
特定の一実施形態では、フレームは、開口の周囲に延在する矩形上部部分を含み、積層体より大きな周を画定する。フィルタ組立体はまた、開口の周囲に延在する脚の外側において上部部分に連結された密閉部材を含む。密閉部材は、フィルタカートリッジをフィルタハウジングに設置した時に、流体の流れがフィルタカートリッジを迂回することを防止するために、フィルタハウジングを密閉するよう構成される。密閉部材は流入面の上側で離間している。
【0010】
特定の一実施形態では、フィルタカートリッジは、フィルタ媒体の一方の側部を密閉しフレーム部材と重なる、第1の端部キャップを含む。フィルタカートリッジは、フィルタ媒体の上記一方の側部と反対側の別の側部を密閉する、第2の端部キャップを含む。第2の端部キャップはフレーム部材と重なる。
【0011】
特定の一実施形態では、フレームは、開口を横断してフレームの上面の下側に延在する、複数のリブを含む。リブはフィルタカートリッジの流入面を横断し、これを越えて伸びる。リブは、フレーム部材の上面から窪んでいてよい。
【0012】
特定の一実施形態では、フィルタハウジングは第1の壁及び第2の壁を含む。第1の壁は第1の部分及び第2の部分を含む。第2の壁は第1の部分及び第2の部分を含む。第1の壁の第1の部分と第2の壁の第1の部分とは、略平行である。第1の壁の第2の部分及び第2の壁の第2の部分は、流出口の近傍で互いに向かって合流する。流出面は平坦である。フィルタカートリッジは、上記第1及び第2の部分を係合させるために流出面から突出するガイド機構を有する。
【0013】
より詳細な実施形態では、フィルタカートリッジをフィルタハウジングに設置した時、フィルタ媒体の流出面は、第1の壁の第1の部分と第2の壁の第1の部分との間に位置する。ガイド機構は、積層体の両側から突出して上記第2の部分の間の領域へと突出する、複数の合流するブレードを含む。
【0014】
一実施形態では、フィルタ媒体の積層体は、第1の側部及び上記第1の側部と反対側の第2の側部を含む。上記第1及び第2の側部は、流入面及び流出面に対して略垂直に、かつ互いに対して略平行に延在する。フレーム部材は、第1の側部の近傍の第1のチャネル及び第2の側部の近傍の第2のチャネルを画定する。フィルタカートリッジは更に、フィルタ媒体の第1の側部を概ね越えて延在する第1の端壁を含む。この第1の端壁は、中央部分と、この中央部分に対して略垂直に延在する外壁部分とを含む。上記外壁部分は、フレーム部材の第1のチャネル内に位置するよう構成された上側部分を含む。フィルタカートリッジは、フィルタ媒体の第2の側部を概ね越えて延在する第2の端壁を含む。この第2の端壁は、中央部分と、この中央部分に対して略垂直に延在する外壁部分とを含む。第2の端壁の上記外壁部分は、フレーム部材の第2のチャネル内に位置するよう構成された上側部分を含む。
【0015】
本発明の別の実施形態は、フィルタ組立体内のフィルタカートリッジを交換する方法に関する。フィルタ組立体はフィルタハウジングを含む。フィルタハウジングは、内部キャビティ、流入口及び流出口を画定する。フィルタハウジングは、流出口の近傍に、互いに向かって内向きに延在する側壁を含む。本方法は、フィルタカートリッジを提供するステップを含む。フィルタカートリッジは、溝付きフィルタ媒体及びフレーム部材を含む。溝付きフィルタ媒体は、流入面及び流出面を有する。溝付きフィルタ媒体の溝は、流入面から流出面へと延在する。流出面は略平坦である。フレーム部材は、上面を有する上部部分を含む。上部部分は第1の端部から第2の端部へと延在する。上部部分は中央開口を画定する。フレーム部材は、中央開口を通してフィルタ媒体の流入面へと流体を配向できるよう、溝付きフィルタ媒体に連結される。フィルタ媒体の流入面は、上記上部部分の上面の下側で窪んでいる。本方法は、フィルタハウジングの内部キャビティ内にフィルタカートリッジを配置するステップを含む。
【0016】
より詳細な実施形態では、フィルタハウジングの側壁は、これら側壁が互いに対して略平行に延在する第1のセクションを含む。フィルタカートリッジをフィルタハウジングの内部キャビティ内に配置すると、フィルタ媒体の流出面は、これら側壁の第1のセクションの間に位置する。
【0017】
別の実施形態では、本方法は、フィルタカートリッジを取り外すステップを含み、このステップは、対向する第1及び第2の流れ面を有するフィルタ媒体を有する媒体パック構成を取り外すステップを含む。この媒体パック構成は、フィルタハウジングの内部キャビティ内にフィルタカートリッジを配置する前に、上記流れ面のうちの一方に第1の窪んだ中央領域を有する。
【0018】
一実施形態では、フィルタカートリッジは更に、フレーム部材に連結されたシール部材を含む。フィルタハウジングの内部キャビティ内にフィルタカートリッジを配置するステップは、汚染された流体がフィルタハウジング内へと流れるのを防止するために、シールをフィルタハウジングに対して配置するステップを含む。
【0019】
本発明の別の実施形態は、フィルタカートリッジに関する。このフィルタカートリッジはフィルタ媒体を含む。フィルタ媒体は、略矩形の流入面と、流出面と、流入面から流出面へと延在する、対向する第1及び第2の側部並びに対向する第3及び第4の側部とを含む。第1、第2、第3及び第4の側部はそれぞれ、流入面及び流出面に対して略垂直に延在する。第1の側部は第1の平面に沿って延在する。第2の側部は第2の平面に沿って延在する。第3の側部は第3の平面に沿って延在する。第4の側部は第4の平面に沿って延在する。フィルタカートリッジは、第1の媒体に連結されたフレーム部材を含む。フレーム部材は略矩形の開口を画定し、流体はこの開口を通して流入面へと流れることができる。フレーム部材は、上部部分と、互いから離間した第1及び第2の脚とを含む。第1の脚は、フィルタ媒体の第1の側部に連結される。第2の脚は、フィルタ媒体の第2の側部に連結される。フィルタカートリッジは、フィルタ媒体の第3の側部を密閉する第1の端部キャップを含む。第1の端部キャップは、第1の脚及び第2の脚と、第1、第3又は第4の平面に対して平行な少なくとも1つの方向において重なる。フィルタカートリッジは、第2の端部キャップを含む。第2の端部キャップは、フィルタ媒体の第4の側部を密閉する。第2の端部キャップは、第1の脚及び第2の脚と、第2、第3又は第4の平面に対して平行な少なくとも1つの方向において重なる。
【0020】
より詳細な実施形態では、第1の端部キャップは、第1の脚及び第2の脚と、第1、第3及び第4の平面に対して平行な方向において重なる。
【0021】
一実施形態では、第2の端部キャップは、第1の脚及び第2の脚と、第2、第3及び第4の平面に対して平行な方向において重なる。
【0022】
一実施形態では、フィルタカートリッジは、フレームの上部部分の下側でその周囲に延在するシールを含む。このシールは、汚染された流体がフィルタハウジング内へと流れるのを防止するために、フィルタハウジングに対して配置されるよう構成される。
【0023】
本発明の別の実施形態は、フィルタカートリッジに関する。このフィルタカートリッジは、流入面及び流出面を有する略矩形のブロックとして構成された、溝付きフィルタ媒体のシートの積層体を含む。フィルタカートリッジはまた、溝付きフィルタ媒体のブロックに連結されたフレームを含む。このフレームは、流入面の周囲に流入面から上向きに延在する、上部部分を含む。フレームは、フィルタ媒体の流出面に向かって下向きに延在する1対の脚を含む。フレームは略矩形の開口を画定し、流体はこの開口を通してフィルタ媒体の流入面へと流れることができる。フレームの上部部分は、フィルタ媒体から離れるように外向きに延在する。フィルタカートリッジはシール部材を含む。このシール部材はフィルタ媒体の周囲に延在する。シール部材は、フィルタ媒体から離れるように外向きに延在するフレームの上部部分の一部分に連結される。
【0024】
一実施形態では、流出面及び流入面はそれぞれ略平坦である。
【0025】
一実施形態では、フレームは、上部部分と脚との間に延在する接続部分を含む。この接続部分は、1対のチャネルを画定する。フィルタカートリッジは、第1及び第2の端壁を含む。各端壁は、フィルタ媒体に連結される及び/又は動作可能に連結されるよう、並びにフレームの接続部分によって画定されたチャネルのうちの一方と整合するよう、構成される。
【0026】
一実施形態では、シール部材はフォームパッド前置フィルタである。
【0027】
一実施形態では、フレーム部材は上面を有する。フィルタ媒体の流入面は、フレーム部材の上面の下側で窪んでいる。
【0028】
本発明の別の実施形態は、フィルタカートリッジに関する。フィルタカートリッジは、流入面及び流出面を有する略矩形のブロックとして構成された、溝付きフィルタ媒体のシートの積層体を含む。流入面の上流に前置フィルタが配置される。フレームは、溝付きフィルタ媒体のブロックに連結される。フレームは、流入面及び前置フィルタの周囲に、流入面及び前置フィルタから上向きに延在する、上部部分を含む。1対の脚は、前置フィルタを通過して、フィルタ媒体の流出面に向かって下向きに延在する。フレームは略矩形の開口を画定し、流体はこの開口を通して前置フィルタへと流れることができる。フレームの上部部分は、フィルタ媒体から離れるように外向きに延在する。前置フィルタ及び流入面は、フレームの上面の下側で窪んでいる。
【0029】
より詳細な実施形態では、フレームは、略矩形の開口を横断して延在するリブを含む。前置フィルタは、これらリブと流入面との間に位置する。
【0030】
本発明の他の態様、目的及び利点は、添付の図面を併用した場合、以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0031】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明の複数の態様を示し、以下の説明と共に、本発明の原理を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】フィルタ組立体のある実施形態の斜視図である。
図2】ハウジングが部分的に開いた構成における、フィルタ組立体のある実施形態の斜視図である。
図3】展開構成における、フィルタ組立体のある実施形態の斜視図である。
図4】フィルタカートリッジのある実施形態の分解立体図である。
図5】フィルタ媒体の積層体のある実施形態、保護材料の一部分、及びガイド機構のある実施形態の分解立体図である。
図6】フィルタカートリッジのある実施形態の分解立体図である。
図7】端部フレームのある実施形態の上面斜視図である。
図8】端部フレームのある実施形態の端面図である。
図9】端部フレームのある実施形態の側面図である。
図10図3の線10‐10に沿った断面図である。
図11】端部フレームのある実施形態の底面図である。
図12】端壁のある実施形態の斜視図である。
図13】端壁のある実施形態の斜視図である。
図14図3の線14‐14に沿った断面図である。
図15】フィルタカートリッジの2つの実施形態の斜視図であり、この図は、ハウジングのある実施形態からの第1のフィルタカートリッジの取り外し、及びハウジングの上記実施形態への第2のフィルタカートリッジの実施形態の挿入を示す。
図16】ハウジングのある実施形態内にある、図15に示した第2のフィルタカートリッジの実施形態の斜視図である。
図17図1の線17‐17に沿った断面図である。
図18】フィルタカートリッジの別の実施形態の斜視図である。
図19図18の線19‐19に沿った断面図である。
図20図5の領域20の詳細図である。
図21図5の領域21の詳細図である。
図22】ガイド機構の一部分のある実施形態の斜視図である。
図23】ガイド機構の一部分のある実施形態の斜視図である。
図24】ガイド機構の別の実施形態の斜視図である。
図25】フィルタ媒体の積層体の別の実施形態、保護材料の一部分、及びガイド機構のある実施形態の図である。
図26】両面溝付きフィルタ媒体のシートのある実施形態の斜視図である。
図27】端部フレームのある実施形態及びフィルタ媒体の積層体のある実施形態に対する端壁のある実施形態の連結を示す図である。
図28】端部フレームのある実施形態及びフィルタ媒体の積層体のある実施形態に対する端壁のある実施形態の連結を示す図である。
図29図3の線29‐29に沿った断面図である。
図30図16の線30‐30に沿った断面図である。
図31】分解構成におけるフィルタ組立体の代替実施形態の斜視図である。
図32】分解構成におけるフィルタ組立体の代替実施形態の斜視図である。
図33】長さが増大し幅が削減された代替フィルタカートリッジを示す、図17と同様の代替的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明を特定の好ましい実施形態に関連して説明するが、本発明をそれらの実施形態に限定する意図はない。それどころか、あらゆる変形例、修正例及び均等物を、添付の請求項によって定義される本発明の精神及び範囲内に含まれているものとして、包含することを意図している。
【0034】
図1は、本発明の第1の実施形態によるフィルタ組立体20を示す。フィルタ組立体20は一般に、空気流等の流れている流体の流れの中から汚染物質及び粒子を除去するために構成される。典型的には、内燃機関又はタービンといったエンジンに空気を供給するために、空気流を使用してよい。しかしながら、フィルタ組立体の実施形態は、代替システムのために、及び液体等の他の流体を濾過するために使用できる。一般に、フィルタ組立体の実施形態は、ハウジング及びフィルタカートリッジを含む。フィルタカートリッジが使用済みとなると、このフィルタカートリッジをハウジングから取り外して交換する。
【0035】
図1を更に参照すると、一実施形態では、フィルタ組立体20はハウジング22及びハウジング22の内部に受承されたフィルタカートリッジ23(図1では図示されていない。図2参照)を含む。ハウジング22は流入口部分24及び流出口部分26を含む。流入口部分24及び流出口部分26は互いに分離可能である(例えば図2参照)。流出口部分26は本体セクション28を含み、フィルタカートリッジ23は設置中にこの本体セクション28内へと配置される。
【0036】
図1を更に参照すると、流入口部分24は流入口アダプタ30を含み、この流入口アダプタ30は、流入口アダプタ30を通る流入孔32を有する。動作中、濾過対象の空気はハウジング22の内部に向かってこの流入孔32を通過する。アダプタ30は、例えばトラック等の車両のエンジン室の内側のベローズ又は他の機構を受承するよう構成される。アダプタ30は、予備形成されたプラスチック部品であってよい。
【0037】
動作中、濾過されていない空気は流入孔32、流入口部分24を流出口部分26に向かって通過し、空気がフィルタカートリッジ23を通過することによって空気が濾過される。濾過された空気は流出口34を通ってフィルタ組立体20を出る。
【0038】
図1を更に参照すると、流出口部分26は、リブパターン部分36を含む。リブパターン部分36は、流出口部分26の表面の強化を提供できる。流出口部分26の反対側(図1では図示されていない)もまた、リブパターン部分を含む。
【0039】
図1に示すように、流出口部分26は、ハウジング22を例えば車両内に設置するために構成された、設置用ポスト38及び設置用ブラケット40を提供する。ハウジング22を設置すると、流出口部分26は所定の位置に固定され、例えば車両に対する上記設置に対して、ハウジング22を取り外さない限りは移動できなくなり、その一方で流入口部分24は、ハウジング22の内部へのアクセスを提供するために取り外し可能である。
【0040】
ボルト42は、流入口部分24を流出口部分26に、例えば流出口部分26のナットプレートに固定するよう構成される。他の実施形態では、他の適切な締結器具及び/又は連結機構を使用してよい。流入口部分24を流出口部分26から取り外したい場合、図2に示すように流入口部分24を流出口部分26から離れるように移動させることができるよう、ボルト42を緩めるか又は取り外してよい。
【0041】
図2を更に参照すると、ハウジング22は、(図2に示すような)流出口部分26に対する流入口部分24の枢動変位、及び(図3に示すような)流出口部分26からの流入口部分24の取り外しを可能とするよう構成された、着脱可能なヒンジを含む。
【0042】
図3を参照すると、流入口部分24を流出口部分26から取り外した状態において、フィルタカートリッジ23をフィルタハウジング22内から取り外すか、又はフィルタハウジング22内に配置できる。図3では、ハウジング22の内部特徴部分を図示するために、本体セクション28の一部分を切り取った状態で示している。本体セクション28の各側壁29から内向きに延在しているのは、角度付き支持特徴部分31である(図3では1つの支持特徴部分31のみが確認できる)。支持特徴部分31は、第1の支持壁33及び第2の支持壁35を含む。これらの支持壁33及び35は、流入口部分24から互いに向かって、一般に頂点又は接合領域に向かって、角度を付けて下向きに延在する。
【0043】
図4は、フィルタカートリッジ23のある実施形態の分解立体図を示す。フィルタカートリッジ23は、フィルタ媒体46の積層体を含む。図4に示すように、フィルタ媒体46の積層体は、略矩形のブロックとして構成される。フィルタ媒体46は、平坦な流入面48及び平坦な流出面50を含む。従って、媒体をオフセットさせた又は複雑な構成は必要ない。その代わりに、単純な矩形の積層体を使用できる。流入面48及び流出面50は互いに対して略平行であり、また流体の流れの方向に対して略垂直である。流入面48及び流出面50はそれぞれ、略平坦である。フィルタ媒体46は、流体の流れの方向に略垂直かつ流入面48及び流出面50に対して垂直な方向に第1の端部52から第2の端部54まで、並びに第1の側壁56から第2の側壁58まで延在する。流入面48及び流出面50は略平坦であり、側壁56及び58並びに端部52及び54に対して略垂直に延在する
【0044】
フィルタ媒体46は好ましくは溝付き媒体である。一実施形態では、溝付き媒体は襞付き媒体である。別の実施形態では、溝付き媒体の溝は折り畳みによって形成される。他の実施形態では、溝付き媒体はいずれの好適な方法又は機構によって形成してよい。他の実施形態では、フィルタ媒体は、他のいずれの好適なタイプの媒体であってよい。フィルタ媒体46は、複数の流入溝及び複数の流出溝を含んでよい。流入溝は、流入面48の近傍では開いており、流出面50の近傍では、例えば接着剤のビードによって密閉される等して密閉されている。流出溝は、流入面48の近傍では、例えば接着剤のビードによって密閉される等して密閉されており、流出口50の近傍では開いている。例えば、溝付き媒体の積層体は米国特許第5,820,646号に従って得ることができ、上記文献の開示全体は参照によって本出願に援用される。
【0045】
図5を参照すると、フィルタ媒体46の積層体のある実施形態の分解立体図が示されている。フィルタ媒体46の積層体は、フィルタ媒体の第1の積層体60及びフィルタ媒体の第2の積層体62を含む。第1の積層体60及び第2の積層体62はそれぞれ、溝付き媒体の略矩形のシート66及び68を複数含む(図20及び21参照)。シート66及び68の略矩形の周縁部は整列され、これによって、積層体60及び62の対向する側部70、72及び74、76が互いに対して略平行、かつ第1の積層体60の上側表面78及び第2の積層体62の下側表面80に対して略垂直となった状態の、矩形の積層体が形成される。
【0046】
図20を参照すると、一実施形態では、第1の積層体60の各シート66は、裏当てシート82及び溝付きシート84を含む。溝は略波状のパターンで突出する。一方の端部において、溝付きシート84と裏当てシート82との間の密閉ビードは、溝のうちの交互になった及び/又は隣接する溝の一方の端部を密閉する。もう一方の端部において、裏当てシート82と別のシート66の溝付きシートとの間の密閉ビードは、交互になった及び/又は隣接する溝の一方の端部を密閉する。第1の積層体60は、交互になった第1の閉鎖端部及び第2の閉鎖端部を有する隣接する溝を含み、これにより、上流と下流との間での流体の略真っ直ぐな流れが提供される。この構成により、濾過対象の流体は、この流体が搬送する塵芥を捕捉するフィルタ媒体を確実に通過し、流出側端部が開いている隣接する溝へと確実に流れて出ることになる。
【0047】
シート66は、上向きのシート66の第1の略平坦な側部82と同一の配向で積層される。一実施形態では、複数のシート66が一体に連結されて、第1の積層体60を形成する。シート66は接着剤を用いて一体に連結される。
【0048】
第1の積層体60及び第2の積層体62を接着剤で一体に連結してフィルタ媒体46を形成することにより、フィルタ媒体46に強度を付加でき、またフィルタ媒体46の積層体の伸縮、例えばシート66及び68の互いに対する運動を防止できる。或いはフィルタ媒体の単一の積層体を使用してよい。
【0049】
図21を参照すると、一実施形態では、第2の積層体62の各シート68は、裏当てシート86及び溝付きシート88を含む。溝は略波状のパターンで突出する。一方の端部において、溝付きシート88と裏当てシート86との間の密閉ビードは、溝のうちの交互になったものの一方の端部を密閉する。もう一方の端部において、裏当てシート86と別のシート68の溝付きシートとの間の密閉ビードは、交互になった溝の一方の端部を密閉する。第2の積層体62は、交互になった第1の閉鎖端部及び第2の閉鎖端部を有する隣接する溝を含み、これにより、上流端と下流端との間での流体の略真っ直ぐな流れが提供され、流体は裏当てシート又は溝付きシートの一方を確実に通過することになる。
【0050】
シート68は、下向きのシート68の裏当てシート86と同一の配向で積層される。複数のシート68が一体に連結されて、第2の積層体62を形成する。シート68は接着剤を用いて一体に連結してよい。
【0051】
図5、20及び21を更に参照すると、一実施形態では、第1の積層体60及び第2の積層体62が一体に連結されて、フィルタ媒体46の積層体が形成される。第1の積層体60は、流入面90を有する。流入面90は、第1の積層体60の対向する側部70及び72に対して略垂直である。流入面90はまた、第1の積層体60の上側表面78に対して略垂直である。第2の積層体62もまた流入面92を有する。流入面92は、第2の積層体62の対向する側部74及び76に対して略垂直である。流入面92はまた、第2の積層体62の下側表面80に対して略垂直である。積層体60及び62が一体に連結されてフィルタ媒体46の積層体が形成されると、流入面90及び92は共に、フィルタ媒体46の積層体の、結合された平坦な、又は全体的な流入面48を形成する(図4参照)。
【0052】
図4及び5を参照すると、一実施形態では、第1の積層体60の側部70及び第2の積層体62の側部74は共に、フィルタ媒体46の積層体の第1の端部52を形成する。第1の積層体60の側部72及び第2の積層体62の側部76は共に、フィルタ媒体46の積層体の第2の端部54を形成する。側部52及び54は互いに対して略平行であり、流入面48及び流出面50に対して略垂直である。
【0053】
図4及び25を参照すると、別の実施形態では、フィルタ媒体46の積層体は、フィルタ媒体65の単一の積層体を含む。フィルタ媒体65の単一の積層体は、溝付き媒体の略矩形のシート67を複数含む(図26参照)。シート67の略矩形の周縁部は整列され、これによって、フィルタ媒体65の矩形の積層体が形成される。
【0054】
図26は、フィルタ媒体のシート67の一実施形態を示す。両面透過性溝付きフィルタ媒体67の層の一部分が図示されている。このシート67は、波状タイプの材料を形成する溝69を含む。溝69は、化粧シート77の間の山71及び谷73へと形成される中央溝付きシート75によって形成される。山71及び谷73は、これらの溝を上側の列及び下側の列に分割する。図26に示す構成では、上側の溝は下流端において閉鎖された溝形チャンバ81を形成し、上流端が閉鎖された溝79は溝形チャンバの下側の列である。溝形チャンバ79は、溝付きシート75と下側の化粧シート77との間の溝の上流端の一部分を充填する第1の端部ビード83によって閉鎖される。同様に、第2の端部ビード85は、交互になった溝81の下流端を閉鎖する。接着タック87は、溝69の山71及び谷73を化粧シート77に接続する。一実施形態では、タック87の接着剤は、図26に示すように、連続するビードとしてではなく山71及び谷73の頂点のみに配置される。接着剤の量を最少とすることにより、溝のチャンバを開いた状態に維持して、増加した流体の流れを受け止める。溝69並びに端部ビード83及び85は、構造的に自立型のフィルタカートリッジを提供できる。
【0055】
濾過時、濾過されていない流体は、影付き矢印によって示されているように、上流端が開いている溝形チャンバ81に入る。濾過されていない流体は、溝形チャンバ81に入ると、第2の端部ビード85によって堰き止められる。従って流体は、溝付きシート75又は化粧シート77の一方を通って前進させられる。
【0056】
図5を更に参照すると、一実施形態では、フィルタ媒体46の積層体が形成されると、保護ラップ64が第1の積層体60の一方の側部78に連結され、上記側部78を概ね被覆する。ラップ64は、紙材料又はプラスチック材料のシートであってよい。更に一実施形態では、別のラップ64’が第2の積層体62の対向する側部80に連結され、上記側部80を概ね被覆する。
【0057】
図4を参照すると、別の実施形態では、フィルタ媒体46の積層体の第1の端部52、第2の端部54、第1の側壁56及び第2の側壁58は、保護用外側包装で被覆され、例えばフィルタ媒体46の積層体は、フィルタ媒体46の積層体の第1の端部52、第1の側壁56、第2の端部54及び第2の側壁58の周囲に延在する外側包装で包まれる。一実施形態では、この外側包装は、フィルタ媒体46の流入面48又は流出面50を覆うように延在することはない。
【0058】
図4を更に参照すると、一実施形態では、媒体46の積層体は深い襞付きの媒体である。襞付き又は溝付きのいずれであるかに関わらず、本明細書に記載の実施形態のいずれにおいて、媒体46の積層体は、流入面48と流出面50との間の少なくとも約6インチの深さに亘って延在してよく、媒体46の積層体は、約12インチ〜約36インチの長さに亘って延在してよく、また媒体の積層体は、第1の側壁56と第2の側壁58との間の約3インチ〜約9インチの幅に亘って延在してよい。
【0059】
図5、22及び23を参照すると、第1のガイド94及び第2のガイド96として図5に図示されたガイド機構が提供される。第1のガイド94は、第1の壁部98と、第1の壁部98から延在する第2の角度付き壁部100とを含む。第1の壁部98は概ね第1の平面に沿って延在し、第2の角度付き壁部100は概ね、第1の平面と平行でなく同一平面でもない第2の平面に沿って延在する。第1の壁部98及び第2の角度付き壁部100は好ましくは略同一の長さに亘って延在する。別の実施形態では、第1の壁部98は、第2の角度付き壁部100より短い長さに亘って延在する。
【0060】
第1の壁部98は、第1のガイド94を媒体46の積層体に連結する流出面50の近傍のラップ64’に連結される。第1の壁部94は、第2の積層体62の下側表面80に対して略平行に延在する。第2の角度付き壁部100は、第2の積層体62の下側表面80に対して平行でない状態で延在し、第1の壁部98がそれに沿って延在する平面と、角度θ1を形成し、この角度θ1は90°未満である。一実施形態では、第1のガイド94は、第2の積層体62の側部74の近傍の位置から、第2の積層体62の側部76の近傍の位置まで、第2の積層体62の下側表面80に沿って延在する。
【0061】
図5及び23を参照すると、一実施形態では、第2のガイド96は、第1の壁部102と、第1の壁部102から延在する第2の角度付き壁部104とを含む。第1の壁部102は概ね第1の平面に沿って延在し、第2の角度付き壁部104は概ね、第1の平面と平行でなく同一平面でもない第2の平面に沿って延在する。第1の壁部102及び第2の角度付き壁部104は好ましくは略同一の長さに亘って延在する。別の実施形態では、第1の壁部102は、第2の角度付き壁部104より短い長さに亘って延在する。
【0062】
図示したように、第1の壁部102は、第2のガイド96を媒体46の積層体に連結する媒体46の流出面50の近傍のラップ64に連結される。第1の壁部102は、第1の積層体60の上側表面78に対して略平行に延在する。第2の角度付き壁部104は、第1の積層体60の上側表面78に対して平行でない状態で延在し、第1の壁部102がそれに沿って延在する平面と、角度θ2を形成し、この角度θ2は90°未満である。第2のガイド96は、第1の積層体60の側部70の近傍の位置から、第1の積層体60の側部72の近傍の位置まで、第1の積層体60の上側表面78に沿って延在する。第1のガイド94及び第2のガイド96は略同一の長さであり、媒体46の積層体の対向する側部に対して整列される。以下で更に議論するように、ガイド94及び96は、フィルタカートリッジ23がハウジング22内に配置されている場合に、フィルタカートリッジ23のガイドを提供できる。
【0063】
図24を参照すると、ガイド106として図示されているガイド機構の代替実施形態が提供される。ガイド106は、第1のガイド部分108と、第1のガイド部分108から離間した第2のガイド部分110とを含む。第1のガイド部分108は、第1の壁部112と、第1の壁部112から下向きに延在する第2の角度付き壁部114とを含む。第1の壁部112は第1の平面に沿って延在し、第2の角度付き壁部114は、第1の平面と平行でなく同一平面でもない第2の平面に沿って延在する。第2のガイド部分110は、第1の壁部112と略平行な第1の壁部116と、第1の壁部116から下向きに延在する第2の角度付き壁部118とを含む。第1の壁部116は第1の平面に沿って延在し、第2の角度付き壁部118は、第1の平面と平行でなく同一平面でもない第2の平面に沿って延在する。
【0064】
図24を更に参照すると、ガイド106は、図24においてポスト120、122及び124の形態の複数のブリッジとして示されている、第1のガイド部分108と第2のガイド部分110との間に延在する接続部分を含む。ポスト120は、第1のガイド部分108の第1の端部の近傍において、第1の壁部112と第2の角度付き壁部114とが出会う位置の近傍の第1のガイド部分108の近傍から、第1の壁部116と第2の壁部118とが出会う位置の近傍の第2のガイド部分110まで延在する。ポスト122は、ポスト120とポスト124との間でポスト120に対して略平行に、第1の壁部112と第2の角度付き壁部114とが出会う位置の近傍の第1のガイド部分108から、第1の壁部116と第2の壁部118とが出会う位置の近傍の第2のガイド部分110まで延在する。ポスト124は、第1のガイド部分の第1の端部とは反対側の、第1のガイド部分108の第2の端部の近傍において、第1の壁部112と第2の角度付き壁部114とが出会う位置の近傍の第1のガイド部分108から、第1の壁部116と第2のガイド部分118とが出会う位置の近傍の第2のガイド部分110まで延在する。
【0065】
第1のガイド部分108の第1の壁部112、第2のガイド部分110の第1の壁部116、並びにポスト120、122及び124は、フィルタ媒体46の流出面50を受承するよう構成されたチャネル126を画定する。第1の壁部112は、第1の媒体46の第1の側壁56に連結されるよう構成され、第1の壁部116は、フィルタ媒体46の第2の側壁58に連結される。以下で更に議論するように、第2の角度付き壁部114及び118は、フィルタカートリッジがハウジング22内に配置されている場合に、フィルタカートリッジのガイドを提供できる。
【0066】
図4を更に参照すると、フィルタカートリッジ23は、図4において端部フレーム127として図示されているフレームを含む。フィルタカートリッジ23はまた、シール128も含む。図6に示すように、端部フレーム127は、溝付き媒体積層体の流入面を覆うように配置されるよう構成された上部部分130を含む。フレーム127は、略平行な第1の側部132及び第2の側部134、並びに互いに対して略平行かつ側部132及び134に対して略垂直な第3の側部136及び第4の側部138を含んでよい。図4及び7に示すように、上部部分130は、略矩形の開放中央部140の周囲に延在し、流体はこの開放中央部140を通ってフィルタ媒体46の流入面48へと流れる(図4参照)。複数のリブ142が、略矩形の開放中央部140を横断するように一方の側部132から他方の側部134へと延在している。端部フレーム127をフィルタ媒体46の積層体に組み付けると、リブ142は端部フレーム127の上面から下向きに、フィルタ媒体46の流入面48まで延在する。リブ142は支持を提供し、また流入面を保護する。
【0067】
図6及び8を参照すると、端部フレーム127はまた、媒体パックの長手方向側部に沿って延在する第1の脚144及び第2の脚146を含む。第2の脚146は、開放中央部140の反対側の第1の脚144から離間している。第1の脚144は、開放中央部140の、上部部分130の側部132と同一の側に沿って延在している。第2の脚146は、開放中央部140のもう一方の側、例えば上部部分130の側部134と同一の側に沿って延在している。
【0068】
図6、8及び9を参照すると、端部フレーム127はまた、対向する端部(例えば幅が狭い方の端部)それぞれに接続部分148を含む。部分148は、上部部分130と脚144及び146との間に延在する。接続部分148は、上部部分130の内側周縁部から下向きに延在する略垂直な壁部150を含み、略矩形の開放中央部140の周囲に延在する。接続部分148はまた、上部部分130の第3の側部136の近傍において、上部部分130から遠位にある、垂直な壁部150から略垂直に延在する第1の水平な壁部152を含む。接続部分148はまた、上部部分130の第4の側部138の近傍において、上部部分130から遠位にある、垂直な壁部150から略垂直に延在する第2の水平な壁部154を含む。フィルタ媒体46の流入面48は、第1の脚144と第2の脚146との間に受承されるよう、及び端部フレーム127に連結されるよう構成され、フィルタ媒体46の流入面48は第1の水平な壁部152及び第2の水平な壁部154それぞれに接触する。
【0069】
従って脚144及び146並びに接続部分148は、媒体パック積層体を略取り囲み、上部部分130は、媒体パック積層体の周縁部を超える境界延長部分によって、流入面全体を覆う。
【0070】
一実施形態では、端部フレーム127は、接着剤によってフィルタ媒体46の積層体に連結される。例えば端部フレームは、例えばSika Corporation U.S.から入手できるSIKAFLEX(登録商標)ウレタン等のウレタンと連結してよい。
【0071】
図9に示すように、上部部分130、略垂直な壁部150及び第1の水平な壁部152は、以下において更に説明するように、第1の端部キャップの一部分を受承するよう構成された第1のチャネル156を画定する。同様に、上部部分130、略垂直な壁部150及び第2の水平な壁部154は、以下において更に説明するように、第2の端部キャップの一部分を受承するよう構成された第2のチャネル158を、端部フレーム127の対向する側部上に画定する。
【0072】
図10は、フィルタカートリッジ23のある実施形態の、図3の線10‐10に沿った断面図である。フィルタ媒体46の積層体の流入面48は、概ね第1の平面P1に沿って延在する。端部フレーム127の上部部分130の上面131は、概ね第2の平面P2に沿って延在する。媒体パックの第1の平面P1は、フレームの第2の平面P2の下側の距離D1の位置に配置される。例えばフィルタ媒体46の積層体の流入面48は、端部フレーム127の上部部分130の上面131の下側に、例えば上面131から窪んだ状態で配置される。
【0073】
図11を参照すると、シール128は、端部フレーム127の上部部分130の下側表面の周囲に延在し、媒体パックの周縁部から径方向外向きに離間している。シール128は非ウレタンシール、合成ラバーシール、エチレンプロピレンジエンモノマーシール又はニトリルシールであってよい。他の好適な材料を使用してもよい。シール128は、端部フレーム127の上部部分130の下側表面に連結され、またシール128は、フィルタカートリッジ23をハウジング22内に設置した時に、流体の経路がハウジング22と上部部分130との間のフィルタカートリッジ23を迂回するのを防止するよう構成される。シールを予備形成する場合、シール128は、好適な接着剤によって上部部分130に連結してよく、又はその代わりに、溝状構成若しくはスナップオン構成で機械的に取り付けることができる。他の実施形態では、シール128は、他のいずれの好適な機構によって上部部分130に連結してよい。
【0074】
図4を参照すると、フィルタカートリッジ23は、第1の端壁160及び第2の端壁162を含み、これらは端部キャップのように予備形成されたプラスチックパネルであってよく、各壁160及び162は同一のものである。第1の端壁160は、フィルタ媒体46の積層体の第1の端部52に連結されるよう構成される。第2の端壁162は、フィルタ媒体46の積層体の第2の端部54に連結されるよう構成される。一実施形態では、端壁160及び162は、剛性ウレタン、ホットメルト接着剤、エポキシ又はプラスチゾル等のシーラント及び/又は接着剤を用いてフィルタ媒体46の積層体に連結される。
【0075】
図12を参照すると、各端壁160及び162は概ねカップ状であり、これによって端部キャップ構造を提供する。端壁160及び162は、中央部分164と、中央部分164の周の周囲に中央部分164に対して略垂直に延在する外側壁部166とを含む。中央部分164は、幅W1だけ延在する第1の下側部分168と、幅W2だけ延在する第2の上側部分170とを含む。一実施形態では、幅W2は幅W1より大きい。流入面の近傍の幅が大きくなっていることによって、端部フレーム127との嵌着が促進される。上側部分170は、端部フレーム127の対向する端部を受承及びキャッピングするために、流入面の上側に延在する。
【0076】
図12、14及び27を参照すると、第1の端壁160の中央部分164は、フィルタ媒体46の積層体の第1の端部52の近傍に位置するよう構成される。外側壁部166の下側部分171は、媒体46の積層体の流出面50の下側に位置するよう構成される。外側壁部166の上側部分172は、第1の水平な壁部152の上側表面に載置された端部フレーム127の第1のチャネル156内に位置するよう構成される。第1の端壁160は、第2の上側部分170の対向する側部上に、外側壁部166の第1の垂直な壁部174及び第2の垂直な壁部176を含む。第1の垂直な壁部174及び第2の垂直な壁部176の内側表面は、第1の端壁160をフィルタ媒体46の積層体に連結した場合に、第1の脚144及び第2の脚146それぞれの外側表面の近傍に位置するよう構成される。第1の端壁160はまた、第1の下側部分168の対向する側部上に、外側壁部166の第3の垂直な壁部177及び第4の垂直な壁部179を含む。第3の垂直な壁部177及び第4の垂直な壁部179の内側表面は、フィルタ媒体46の第2の側壁58及び第1の側壁56それぞれの近傍に位置するよう構成される。
【0077】
第1の端壁160はまた、接着剤を用いて端部フレーム127に連結してよく、境界面における流体の迂回を防止するためにフレームを密閉してよい。第1の端壁160の外側壁部166は、フィルタ媒体46の積層体、脚144及び146、並びに端部フレーム127の第1の水平な壁部152の周囲に嵌合するようサイズ設定及び構成され、これによって、媒体パックの端部をキャッピング及び密閉し、シーラント接着剤を用いて組み立てた場合に流体の迂回を防止する。
【0078】
図14及び27を参照すると、外側壁部166の上側部分172が端部フレーム127の第1のチャネル156内に配置されると、外側壁部166は、フィルタ媒体46の積層体の第1の側壁56に沿った方向において、第1の脚144と重なる。更に、外側壁部166の上側部分172が端部フレーム127の第1のチャネル156内に配置されると、外側壁部166は、フィルタ媒体46の積層体の第2の側壁58に沿った方向において、第2の脚146と重なる。更に、外側壁部166の上側部分172が端部フレーム127の第1のチャネル156内に配置されると、端壁160の中央部分164は、フィルタ媒体46の積層体の第1の端部52に沿った方向において、第1の脚144及び第2の脚146の両方と重なる。外側壁部166の上側部分172が端部フレーム127の第1のチャネル156内に配置されると、上側部分172は、フィルタ媒体46の流入面48に沿った方向において、第1の水平な壁部152と重なる。
【0079】
図13を参照すると、第2の端壁162は、以下において説明するように、構造及び機能に関して第1の端壁と同一である。端壁162は、中央部分178と、中央部分178の周の周囲に中央部分178に対して略垂直に延在する外側壁部180とを含む。中央部分178は、幅W3だけ延在する第1の下側部分182と、幅W4だけ延在する第2の上側部分184とを含む。一実施形態では、幅W3は幅W1と略同一である(図12参照)。一実施形態では、幅W4は幅W2と略同一である(図12参照)。一実施形態では、幅W4は幅W3より大きい。
【0080】
図13、28及び29を参照すると、一実施形態では、第2の端壁162の中央部分178は、媒体46の積層体の第2の端部52の近傍に位置するよう構成される。外側壁部180の下側部分186は、媒体46の積層体の流出面50の下側に位置するよう構成される。外側壁部180の上側部分188は、第2の水平な壁部154の上側表面に載置された端部フレーム127の第2のチャネル158内に位置するよう構成される。第2の端壁162は、第2の上側部分184の対向する側部上に、外側壁部180の第1の垂直な壁部190及び第2の垂直な壁部192を含む。第1の垂直な壁部190及び第2の垂直な壁部192の内側表面は、第2の端壁162をフィルタ媒体46の積層体に連結した場合に、第1の脚144及び第2の脚146それぞれの外側表面の近傍に位置するよう構成される。第2の端壁162はまた、第1の下側部分182の対向する側部上に、外側壁部180の第3の垂直な壁部193及び第4の垂直な壁部195を含む。第3の垂直な壁部193及び第4の垂直な壁部195の内側表面は、フィルタ媒体46の第1の側壁56及び第2の側壁58それぞれの近傍に位置するよう構成される。
【0081】
第1の端壁160と同様に、第2の端壁162はまた、接着剤を用いてフィルタ媒体46の積層体に連結され、接着剤を用いて端部フレーム127に連結され、これらの間にシールが形成される。他の実施形態では、第2の端壁162は、他のいずれの好適な機構によって、フィルタ媒体46の積層体及び/又は端部フレーム127に連結してよい。一実施形態では、第2の端壁162の外側壁部180は、フィルタ媒体46の積層体、脚144及び146、並びに端部フレーム127の第2の水平な壁部154の周囲に嵌合するようサイズ設定及び構成される。
【0082】
図28及び29を参照すると、外側壁部180の上側部分188が端部フレーム127の第2のチャネル158内に配置されると、外側壁部180は、フィルタ媒体46の積層体の第1の側壁56に沿った方向において、第1の脚144と重なる。更に、外側壁部180の上側部分188が端部フレーム127の第2のチャネル158内に配置されると、外側壁部180は、フィルタ媒体46の積層体の第2の側壁58に沿った方向において、第2の脚146と重なる。更に、外側壁部180の上側部分188が端部フレーム127の第2のチャネル158内に配置されると、端壁162の中央部分178は、フィルタ媒体46の積層体の第2の端部54に沿った方向において、第1の脚144及び第2の脚146の両方と重なる。外側壁部180の上側部分188が端部フレーム127の第2のチャネル158内に配置されると、上側部分188は、フィルタ媒体46の流入面48に沿った方向において、第2の水平な壁部154と重なる。
【0083】
図15を参照すると、ハウジング26は、ハウジング26内に設置される従来技術のフィルタカートリッジ194を有してよい。従来技術のフィルタカートリッジ194は、2つの媒体の積層体を含み、これら2つの積層体は共に、平坦でないV字型流入面を形成する。従来技術のフィルタカートリッジ194はまた、平坦でなく、頂点に向かって突出する、V字型の流出面を有する。図15に示すように、従来技術のフィルタカートリッジ194は、例えばフィルタカートリッジ194が使用済みとなった場合等に、ハウジング22から取り外すことができ、本発明の実施形態による新たなフィルタカートリッジ23をハウジング22に挿入してよい。
【0084】
図16及び30を参照すると、本発明の実施形態のフィルタカートリッジ23は、ハウジング22の流出口部分26の内側に配置され、ハウジング22の流入口部分24は取り外される。図16及び30に示すように、一実施形態では、シール128は端部フレーム127の上部部分130と密閉部分208及び210との間に位置する。シール128は、流体の流れが、フィルタカートリッジ23のフィルタ媒体46を通した濾過を迂回するのを防止するために、密閉部分208及び210を密閉するよう構成される。フィルタカートリッジ23の流出面50は、側壁196の第1の部分200と第2の側壁198の第1の部分202との間に位置する。
【0085】
図30を更に参照すると、一実施形態では、フィルタカートリッジ23の流出面50は略平坦であり、例えば第1の支持用特徴部分33又は第2の支持用特徴部分35と適合しない。
【0086】
図17は、ハウジング22内のフィルタカートリッジ23の、図1の線17‐17に沿った断面図である。流入口部分24は、図17では角度を有して配置された突出部199として図示されている突出部分を含む。この角度を有して配置された突出部199は、フィルタカートリッジ194の角度付き流入面197に適合するよう成形される。しかしながら図18に示すように、フィルタ媒体46の積層体の平坦な流入面48は、端部フレーム127の上部部分130の上面131の下側に位置し、フィルタカートリッジ23は、例えば平坦な流入面48を有して、角度を有して配置された突出部199を収容するよう構成され、フィルタカートリッジ194の角度付きの平面でない流入面197を必要としない。
【0087】
図18を参照すると、フィルタカートリッジ301の別の実施形態が図示されている。フィルタカートリッジ301の様々な特徴は、上述のフィルタカートリッジ23と同様である。従ってフィルタカートリッジ301の説明は、フィルタカートリッジ23との違いに焦点を当てたものとする。フィルタカートリッジ301は、図18においてフォームパッド前置フィルタ302として図示されている前置フィルタを含む。前置フィルタ302は、フィルタ媒体346の流入面348の上流に配置される。一実施形態では、前置フィルタ302は、1インチ当たり約75〜90個の細孔(75〜90PPI)というフィルタ密度を有する、全体的に開放構造の材料を含む。別の実施形態では、前置フィルタ302の細孔サイズは約50ミクロン(μm)である。前置フィルタ302は、溝付きフィルタ媒体346が詰まるのを防止するために、比較的大きい粒子(例えば50μm超の粒子等)を捕捉するよう構成される。更に前置フィルタ302は、この前置フィルタ302全体に亘る圧力降下を最小化するよう構成される。一実施形態では、前置フィルタ302全体に亘る圧力降下は、約0.5〜約2in.HOである。一実施形態では、前置フィルタ302は網状フォームポリエステルから形成される。別の実施形態では、前置フィルタ302は不織ポリエステルから形成される。他の実施形態では、他の好適な材料を使用してよい。
【0088】
図18及び19を参照すると、前置フィルタ302は、フィルタ媒体346の流入面348と端部フレーム327のリブ342との間に配置される。従って前置フィルタ302は、端部フレーム327の上面331の下側で窪んでおり、従って上述の実施形態(図17参照)と同様に、フィルタカートリッジ301は、フィルタカートリッジの角度を有して配置された突出部199を収容でき、例えば上記角度を有して配置された突出部は、前置フィルタ302又はフィルタ媒体346を損傷、変形等させることなく、端部フレーム327の上面331を通過してリブ342の間を下向きに突出してよい。前置フィルタ302は、端部フレーム327の垂直な壁部350の一方の側部から上記垂直な壁部350のもう一方の側部まで延在し、従って濾過対象の流体は、前置フィルタ302を通過してからフィルタ媒体346を通過し、例えば濾過対象の流体が、前置フィルタ302を迂回して前置フィルタを通過せずにフィルタ媒体346を通過するのが防止される。
【0089】
一実施形態では、前置フィルタ302は、端部フレーム327のリブ342及びフィルタ媒体346の流入面348によって所定の位置に保持され、例えば端部フレーム327又はフィルタ媒体346に連結されない。別の実施形態では、前置フィルタ302は(例えば締結器具、接着剤等によって)フィルタ媒体346に連結される。別の実施形態では、前置フィルタ302は(例えば締結器具、接着剤等によって)端部フレーム327に連結される。別の実施形態では、前置フィルタ302は端部フレーム327及びフィルタ媒体346の両方に連結される。
【0090】
図31を参照すると、代替的なフィルタカートリッジ523が図示されている。フィルタカートリッジ523は水平な配向でハウジング22に挿入されるため、フィルタカートリッジ523は片持ち状態で設置される。フィルタカートリッジ523のフレーム527に印加されるトルクを低減するために、フィルタ媒体546のブロックの流出側端部550の近傍に、フィルタ媒体546のブロックの流入側端部548の近傍のフレーム527から離間して、支持用構成511が追加される。
【0091】
支持用構成511は、フィルタ媒体546のブロックとハウジング22の本体セクションとの間に延在し、フィルタカートリッジ523の片持ちされた端部、即ち流出側端部550を支持する。支持用構成511は好ましくは、少なくともフィルタハウジング22の上部壁37及び底部壁39の内側表面と接触する。
【0092】
図31では、支持用構成511は、フィルタカートリッジ523の第1の側壁556及び第2の側壁558に取り付けられた複数の支持棒555によって提供される。支持棒555は好ましくは、フィルタカートリッジ523の流入側端部548及び流出側端部550と対面する傾斜面を有する。これら傾斜面は、フィルタハウジング22に対するフィルタカートリッジ523の挿入及び取り外しの促進を手助けする。
【0093】
図示した実施形態では、4本の支持棒555が存在し、2本は第1の側壁556上、2本は第2の側壁558上である。しかしながらこれより多い又は少ない支持棒555も可能である。例えば、側壁556、558に単一の支持棒555を取り付けてもよい。更に、第2の側壁558(これは、フィルタカートリッジ523の片持ちされた流出側端部550を重力Gによって支持するために組み付けた場合に、フィルタカートリッジ523の垂直な底部側壁となる)上に支持棒555を有することしか必要でない場合もある。更に、支持棒555は異なる寸法を有してよい。例えば、単一の側部上の2つの図示した支持棒555として、フィルタカートリッジ523の全幅に亘って延在する単一の支持棒を設けてもよい。
【0094】
支持棒555は、フィルタカートリッジの残りの部分、例えばフィルタ媒体546に対して、接着剤を用いて予備形成して取り付けてよく、又は上記残りの部分に対して直接成形してよい。支持棒555は、硬質プラスチック製等の剛性のものであってよく、又は発泡ウレタン等のより軟質で適合させやすい材料で形成してよい。更に支持棒555は端壁560、562に取り付けてよい。このように取り付ける場合、支持棒555は端壁560、562から別個に形成してよく、又は端壁560、562と共に単一の構成部品として成形してよい。
【0095】
支持棒555はドーム状構造等の他の形状を取ってよい。更に支持棒555は、ハウジング22の側部に接触することによってフィルタカートリッジ523の自由端部の位置を更に改善するために、端壁560、562から水平方向外向きに延在してよい。
【0096】
支持用構成511を含むことは、フィルタカートリッジ523に作用し得る振動力の更なる除去を手助けする。
【0097】
図32は、フィルタカートリッジ623の残りの部分、即ちフィルタ媒体646及び端壁660、662を取り囲む連続したバンド655として図示された、支持用構成の更なる実施形態を示す。バンド655は、ハウジング22の全ての側部に接触することになる。
【0098】
好ましくは、このバンドは、フィルタハウジング22とフィルタカートリッジ623との間にシールを形成するのを防止するために、透過性材料から形成される。バンドは、特にいずれの上述のような密閉機能を防止するために、このバンドを軸方向に通るように形成された空気流孔を含んでよい。
【0099】
このバンドもまた、硬質プラスチック等の比較的剛性の材料、又は発泡ウレタン等のより軟質でより適合させやすい材料から形成してよい。
【0100】
図3及び33を参照すると、幾つかの実施形態では、フィルタカートリッジ23の幅Wは、フィルタハウジング22の対向する角度付き支持用特徴部分31の間の幅より小さく、またシール128からフィルタカートリッジの反対側の自由端部までのフィルタカートリッジ23の長さLは、流入開口から上記角度付き支持用特徴部分31までのフィルタハウジングの深さDより大きい。この構成により、フィルタカートリッジ23は角度付き支持用特徴部分31を迂回でき、これによってフィルタカートリッジは、設置時にフィルタハウジング22内により深く延在できる。これにより、フィルタカートリッジ23の長さを追加でき、提供できるフィルタ媒体の量を増加させることができる。
【0101】
更に、幾つかの実施形態では、シール128から反対側の自由端部までのフィルタカートリッジ23の長さLは、フィルタハウジング22の深さD2より大きく、これにより、フィルタカートリッジ23の流出側端部50を、角度付き支持用特徴部分31の支持用側壁33、35の頂点又は接合部分を通過して軸方向に挿入できる。幾つかの実施形態では、角度付き支持用特徴部分31と協働するカートリッジ194等のフィルタカートリッジを、角度付き支持用特徴部分31と協働しないフィルタカートリッジに交換する方法が提供される。より詳細には、この方法は、フィルタカートリッジ23のあるバージョン等のフィルタカートリッジを挿入するステップを含むことになり、ここで長さLは距離Dより大きく、より好ましくは距離D2より大きく、これによってフィルタカートリッジの流出側端部を、角度付き支持用特徴部分31の少なくとも一部分を通過して挿入できる。
【0102】
支持用特徴部分31と協働しないこれらの実施形態は、典型的には、上で議論した支持棒555及びバンド655のような、フィルタカートリッジ23の片持ちされた自由端部を支持するための支持用構成を含まないものとなる。
【0103】
刊行物、特許出願及び特許を含む本明細書において参照される全ての参考文献は、各参考文献が個別に又は具体的に参照により援用されることが示されている、及びその全体が本明細書に説明されているのと同じ程度まで、本明細書によって参照により援用される。
【0104】
本発明を説明する文脈における(特に以下の請求項の文脈における)「ある(a、an)」及び「その、上記、前記(the)」及び同様の指示物の使用は、本明細書において明示されていない限り又は文脈によってはっきりと否定されていない限り、単数形及び複数形の両方を包含するものと解釈されるべきである。用語「備える、含む(comprising)」、「有する(having)」、及び「含有する(containing)」は、そうでないことが注記されていない限り、制限のない用語(即ち「〜を含むが、これに限定されない」ことを意味する)であると解釈されるべきである。本明細書中の単位の範囲の列挙は単に、本明細書において明示されていない限り、範囲内にある各別個の値に個別に言及する簡略表記法として役立つことを意図したものであり、各別個の値は、これら本明細書において個別に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれる。本明細書において明示されていない限り又は文脈によってはっきりと否定されていない限り、本明細書に記載する全ての方法をいずれの好適な順番で実行できる。いずれの及び全ての実施例、又は例示的な語句(例えば「〜等、〜といった(such as)」の使用は単に、本発明をより明確にすることを意図しており、そのように請求されていない限り本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中のいずれの語句も、本発明の実施に必須のものとして請求されていないいずれの要素を示すものとして解釈してはならない。
【0105】
本発明を実施するために本発明者らが知っている最良のモードを含む、この発明の好ましい形態を本明細書において説明している。前述の説明を読むことにより、当業者にはそれらの好ましい実施形態の変形例が明らかとなり得る。本発明者らは、熟練した技術者がこのような変形例を適宜採用することを期待しており、また本発明者らは、本発明を、本明細書に具体的に説明したものとは異なる方法で行われることを意図している。従って、この発明は、適用法によって認められる添付の請求項において列挙される主題の全ての修正例及び均等物を含む。更に、本明細書において明示されていない限り又は文脈によってはっきりと否定されていない限り、本明細書は、全ての可能な変形例において、上に説明した要素のいずれの組み合わせを包含する。
図1
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