(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282726
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】狭いビーム幅を有する無線通信アンテナ
(51)【国際特許分類】
H01Q 21/24 20060101AFI20180208BHJP
H01Q 21/06 20060101ALI20180208BHJP
H01Q 9/16 20060101ALI20180208BHJP
H01Q 19/10 20060101ALI20180208BHJP
H01Q 19/22 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
H01Q21/24
H01Q21/06
H01Q9/16
H01Q19/10
H01Q19/22
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-512848(P2016-512848)
(86)(22)【出願日】2014年5月14日
(65)【公表番号】特表2016-521516(P2016-521516A)
(43)【公表日】2016年7月21日
(86)【国際出願番号】KR2014004326
(87)【国際公開番号】WO2014185709
(87)【国際公開日】20141120
【審査請求日】2015年11月9日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0054537
(32)【優先日】2013年5月14日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨン−チャン・ムン
(72)【発明者】
【氏名】オ−ソグ・チェ
(72)【発明者】
【氏名】イン−ホ・キム
(72)【発明者】
【氏名】サン−ヒョン・キム
【審査官】
米倉 秀明
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−203962(JP,A)
【文献】
特表2010−503356(JP,A)
【文献】
特表2012−529826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 21/24
H01Q 9/16
H01Q 19/10
H01Q 19/22
H01Q 21/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
狭いビーム幅を有する無線通信アンテナであって、
四角形状の板の形態で設けられる反射板と、
前記反射板上に設置され、X偏波を発生する一つの放射モジュールとを含み、
前記放射モジュールは、4個のダイポール構造の放射素子で構成され、
前記4個の放射素子は、前記反射板の4個の隅に各々配置され、各々2個の放射アームが前記隅を基準にして両側辺に沿って伸張する方向に配置されるように構成され、
前記4個の放射素子のうち対角線方向に互いに対して対向する放射素子同士で連動して、前記X偏波のうちそれぞれの一偏波を発生し、
前記反射板上で前記4個の放射素子により形成される前記放射モジュールの真ん中に、前記4個の放射素子により発生されるX偏波と同一に対応する周波数及び追加的なX偏波を発生する別途の放射モジュールをさらに有することを特徴とする、無線通信アンテナ。
【請求項2】
前記4個の放射素子のうち対角線方向に互いに対して対向する放射素子の間の距離は、処理周波数対比1λの範囲内で最大に離隔されるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の無線通信アンテナ。
【請求項3】
前記反射板は、前記4個の放射素子の設置領域を逸脱して実質的に外側に延長する領域がないように設計されることを特徴とする、請求項2に記載の無線通信アンテナ。
【請求項4】
前記4個の放射素子のそれぞれのビームが放射される方向で固定されるように設置される、導電性材質の4個のディレクタをさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の無線通信アンテナ。
【請求項5】
前記4個のディレクタは、当該設置される放射素子で発生する偏波方向に沿って長く形成される金属棒の形態を有し、当該設置される放射素子の前記2個の放射アーム間の給電部と対応する上部に設置されることを特徴とする、請求項4に記載の無線通信アンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける基地局や中継器に使用される無線通信アンテナ(以下‘アンテナ’と称する)に関し、特に、狭いビーム幅を有するようにするための無線通信アンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの中継器などの基地局に使用されるアンテナは、多様な形態及び構造を有しており、最近、無線通信アンテナは偏波ダイバーシティ方式を適用して二重偏波アンテナ構造を一般的に使用している。
【0003】
二重偏波アンテナは、通常、例えば、4個のダイポール形態の放射素子が縦方向に直立する少なくとも一つの反射板上に四角形状やひし形状で適切に配置される構造を有する。4個の放射素子は、例えば、相互対角線方向に位置する放射素子同士でペアになって、各放射素子のペアが、例えば、垂直(または水平)に対して+45度及び−45度で整列される、相互直交する2個の線形偏波のうち対応する一つの線形偏波を送信(または受信)するために使用される。
【0004】
このような二重偏波アンテナの例としては、Kathrein−Verke Kageにより韓国で先出願された韓国出願特許第2000−7010785号(名称:二重偏波多重帯域アンテナ)が挙げられる。
【0005】
一方、無線通信アンテナにおける各放射素子(及び放射素子の組合せにより)で発生する放射ビームの水平ビーム幅は、当該アンテナの非常に主要な特性の一つであり、使用条件及び環境に要求されるビーム幅を満たすために放射素子及びアンテナ全体設計において不断な研究が行われている。この時、当該アンテナがより広いカバレッジを有するようにするためには、最大にビーム幅をひろめる方向に研究が進行され、より狭いカバレッジを有するようにするためには、最大にビーム幅を狭める方向に研究が進行されている。
【0006】
狭いビーム幅と共にサイドローブ(side lobe)特性が優秀な無線通信アンテナは、競技場または大型公演場などのように、多くの加入者が特定地域に集中した場合に設置され得る基地局(例えば、小型または超小型基地局/中継器)に適用されるのに好ましい。すなわち、多くの加入者が特定地域に集中した場合には、当該基地局/中継器の処理可能な容量を考慮して、それに適用される無線通信アンテナは、狭いビーム幅を有するように設計される。また、事業者は、このように狭いビーム幅の無線通信アンテナを有する基地局/中継器を当該地域に密に設置して多くの加入者に対する処理容量を確保する。
【0007】
図1は、一般的な狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの平面構造図であって、一つの反射板10上に各々X偏波を発生する4個の放射モジュール11,12,13,14が四角形状の配置構造に設置された状態を示す。狭いビーム幅を有する無線通信アンテナは、このような4個の放射モジュール11,12,13,14の放射ビームが合成されて一つの(狭いビーム幅を有する)放射ビームを形成するようにする。この時、4個の放射モジュール11,12,13,14のそれぞれの放射ビームが適切に合成されるように、各4個の放射モジュール11,12,13,14間の間隔(d)が精密に設定される。通常、狭いビーム幅は、当該処理周波数対比一定の距離をおいて設定されるが、狭いビーム幅であるほど放射モジュールの間の距離はより離隔されるべきである。
【0008】
しかし、通常、狭いビーム幅を有する無線通信アンテナは、小型または超小型基地局/中継器に適用されるので、このように、4個の放射モジュール11,12,13,14を利用してアンテナを設計する場合に、当該アンテナのサイズが相当な負担になる。したがって、小さなサイズを有すると共に狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの必要性が切実に要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国特許出願番号第2000−7010785号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、より小さなサイズを有すると共に、より狭いビーム幅を発生させるようにするための無線通信アンテナを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、小型または超小型基地局/中継器に適用されるのに好ましい狭いビーム幅を有する無線通信アンテナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した目的を達成するために、本発明は、狭いビーム幅を有する無線通信アンテナであって、四角形状の板の形態で設けられる反射板と、上記反射板上に設置されX偏波を発生する一つの放射モジュールとを含み、上記放射モジュールは、4個のダイポール構造の放射素子で構成され、上記4個の放射素子は上記反射板の4個の隅に各々配置され、各々2個の放射アームが上記隅を基準にして両側辺に沿って伸張する方向に配置されるように構成され、上記4個の放射素子のうち対角線方向に互いに対して対向する放射素子同士で連動して上記X偏波のうち各々一つの偏波を発生することを特徴とする。
【0013】
上記で、4個の放射素子のうち対角線方向に互いに対して対向する放射素子の間の距離は、処理周波数対比1λの範囲内で最大に離隔されるように構成されてもよい。
【0014】
上記で、反射板は、上記4個の放射素子の設置領域を逸脱して実質的に外側に延長される領域がないように設計されることができる。
【0015】
上記で、4個の放射素子のそれぞれのビームが放射される方向で固定されるように設置される導電性材質の4個のディレクタをさらに含むことができる。
【0016】
上記で、反射板上で、上記4個の放射素子により形成される上記放射モジュールの真ん中に、X偏波を発生する放射モジュールをさらに有することができる。
【発明の効果】
【0017】
上記した通り、本発明による狭いビーム幅を有する無線通信アンテナは、より小さなサイズを有すると共に、より狭いビーム幅を発生させることができ、小型または超小型基地局/中継器に適用されるのに好ましい構造を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一般的な狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの平面構造図である。
【
図2a】小型または超小型中継器/基地局に設置されるのに好ましいと考慮される無線通信アンテナの構造例示図である。
【
図2b】小型または超小型中継器/基地局に設置されるのに好ましいと考慮される無線通信アンテナの構造例示図である。
【
図3a】本発明の比較構造として考慮される、X偏波を発生する一つの放射モジュールを有する無線通信アンテナの構造図である。
【
図3b】本発明の比較構造として考慮される、X偏波を発生する一つの放射モジュールを有する無線通信アンテナの構造図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態による狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの平面構造図である。
【
図6a】
図5のアンテナの放射特性を示すグラフである。
【
図6b】
図5のアンテナの放射特性を示すグラフである。
【
図7】
図5のアンテナの変形構造に対する一例を示す斜視図である。
【
図8a】
図7のアンテナの放射特性を示すグラフである。
【
図8b】
図7のアンテナの放射特性を示すグラフである。
【
図9a】本発明の第2の実施形態による狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの構造図である。
【
図9b】本発明の第2の実施形態による狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの構造図である。
【
図11】
図9a及び
図9bのアンテナの変形構造に対する一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明による好ましい実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。下記説明では具体的な構成素子のような特定事項が示されるが、これは、本発明のより全般的な理解を助けるために提供されるだけであり、このような特定事項が本発明の範囲内で所定の変形や変更が可能であることは当業者にとっては明らかである。
【0020】
一般に、タワーのような別途のポールにアンテナが設置される基地局でも同様であるが、特に小型または超小型基地局/中継器の設計時にはそのサイズが非常に重要な要素として考慮され、より小型化のために多角度の研究が行われている。この場合に、小型または超小型基地局/中継器は、
図2aまたは
図2bに図示されるように、一つの反射板20上にX偏波を発生する放射モジュール(21または22)を一つだけ有するものと考慮されてもよい(
図2bでは、全体的に四角形状及びひし形状に配置される素子を利用してX偏波放射モジュールを構成した例が図示される)。
【0021】
しかし、このように、一つの放射モジュール21,22だけを有するようにアンテナを設計する場合に、その設計の特性上、狭いビーム幅を形成するには限界がある。
【0022】
図3a及び
図3bは、X偏波を発生する一つの放射モジュールを有する無線通信アンテナの構造を示す平面図及び斜視図であり、
図4a及び
図4bは、
図3a及び
図3bのアンテナの放射特性を2次元及び3次元的に示すグラフを図示する。
図3a乃至
図4bに図示されるように、一つの反射板30に一つの放射モジュール31を設置してアンテナを実現する場合に、その放射特性を見ると、ビーム幅は約63度であり、利得(gain)は約8.8dBiであり、サイドローブは約13dBを示すことが分かる。
【0023】
図3a乃至
図4bに図示されるように、小型化だけを考慮して一つの反射板上にX偏波を発生する放射モジュールを一つだけ設置するアンテナを設計する場合にはそのビーム幅特性は比較的広く示される。
【0024】
図5は、本発明の第1の実施形態による狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの平面構造図であり、
図5における矢印は各放射素子で発生する偏波方向を示し、
図6a及び
図6bは、
図5のアンテナの放射特性を2次元及び3次元的に示すグラフを図示する。
図7は、
図5のアンテナの変形構造に対する一例を示す斜視図であり、
図8a及び
図8bは
図7のアンテナの放射特性を2次元及び3次元的に示すグラフを図示する。
【0025】
図5乃至
図8bを参照すれば、本発明の第1の実施形態による無線通信アンテナは、反射板40上にX偏波を発生する一つの放射モジュール41を有するが、放射モジュール41は4個のダイポール構造の放射素子411,412,413,414で構成される。この時、4個の放射素子411,412,413,414は、各々四角形状の反射板40の4個の隅に各々配置される。この時、対角線方向に互いに対して対向する放射素子411+413,412+414が連動して、X偏波のうち各々一偏波を発生するように給電網(図示せず)を形成する。
【0026】
また、4個の放射素子411,412,413,414は、一般的なダイポール構造と同様に、各々バルーン構造の支持台(b)により支持される2個の放射アームal,a2で構成されるが、2個の放射アームal,a2は、各々当該放射素子が設置された隅を基準にして直角な両側辺に沿って伸張する方向に配置されるように構成される。すなわち、このような構成によって、4個の放射素子411,412,413,414それぞれの平面構造は全体的に‘π’字形態で構成される。
【0027】
この時、狭いビーム幅を有するために、対角線方向に互いに対して対向する放射素子411+413,412+414の間の距離(d)は、当該処理周波数対比1λの範囲内で最大に離隔されるように構成されるが、例えば、アンテナ放射パターンのサイドローブ特性を考慮して距離が決定されてもよい。また、この場合に反射板40は、上記4個の放射素子411,412,413,414の設置領域を逸脱して実質的に外側に延長する領域がなく、最小限のサイズを有するように設計されてもよい。
【0028】
上記した構造を見ると、本発明の第1の実施形態によるアンテナは、グラウンドの役割をする反射板40の面積を最大に活用する構造として、反射板40の隅に各放射素子を配置して放射素子間の離隔距離を最大化させ、各放射素子の放射アームの形態を反射板40の隅の形態に合わせることで、狭いビーム幅を有するアンテナを形成する構造であることが分かる。
【0029】
図6a及び
図6bを参照すれば、
図5に図示される本発明の第1の実施形態によるアンテナを実現する場合に、その放射特性は、ビーム幅は約43度の非常に狭いビーム幅を有し、利得は、約8.7dBiであり、サイドローブは約9dBで示されることが分かる。
【0030】
一方、上記した構造を有する本発明の第1の実施形態によるアンテナの放射特性のうち、利得とサイドローブ特性は、比較的満足できないことが分かる。これは、反射板40が放射素子411,412,413,414に比べてその面積が小さいため発生することであり、これを解消するために、
図7に図示されるように、本発明の第1の実施形態の変形構造では、それぞれの放射素子411,412,413,414のそれぞれのビームが放射される方向に各々ディレクタ(director:421,422,423,424)を設置する。
【0031】
ディレクタ421,422,423,424は、電波がよく流れる導電性材質の金属体で構成され得るが、それぞれの放射素子411,412,413,414で発生する偏波方向に沿って長く形成される金属棒の形態を有してもよい。それぞれのディレクタ421,422,423,424は、それぞれの放射素子411,412,413,414の上部で離隔されるように設置されるが、この時にそれぞれの放射素子411,412,413,414で両放射アームal,a2間の給電部と対応する上部に設置されることが好ましい。
【0032】
また、それぞれのディレクタ421,422,423,424は、別途の支持構造(図示せず)を通して反射板40上に、または、それぞれの放射素子411,412,413,414上に固定されるように設置される。このような支持構造は、放射特性に可能な限り影響を与えないように、プラスチック、PEのような合成樹脂素材などで構成され得、ネジ結合構造を通してそれぞれのディレクタ421,422,423,424及び反射板40と固定される構造を有してもよい。
【0033】
上記した支持構造をはじめ、当該それぞれのディレクタ421,422,423,424の全体的なサイズ、形態及び設置位置などは、当該放射素子で放射される放射ビームの特性を測定して実験的に、または当該特性をシミュレーションして適切に設計される。
【0034】
このような、ディレクタ421,422,423,424は、それぞれの放射素子411,412,413,414で発生する放射ビームの方向を前方向に誘導する役割をして、全体的なアンテナのビーム幅をより減らすと共に、サイドローブの特性も良好にする。
【0035】
図8a及び
図8bを参照すれば、
図7に図示されるようなディレクタを有するアンテナを実現する場合に、その放射特性は、ビーム幅は約37度であり、利得は約10.5dBiであり、サイドローブは13dBで示されることが分かる。
【0036】
図9a及び
図9bは、本発明の第2の実施形態による狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの構造図であり、
図10a及び
図10bは、
図9a及び
図9bのアンテナの放射特性を2次元及び3次元的に示すグラフを図示する。
図9a乃至
図10bに図示される本発明の第2の実施形態によるアンテナは、
図5に図示される第1の実施形態の構造と類似であるが、サイドローブ特性を良好にすると共にビーム幅をより減らすために、反射板40の真ん中に、すなわち4個の放射素子411,412,413,414により形成される放射モジュールの真ん中に、X偏波を発生する別途の放射モジュール43をさらに有する構造を有する。
【0037】
放射モジュール43は、4個の放射素子411,412,413,414の真ん中でX偏波を発生するように構成され、このような放射モジュール43を含むことによって、4個の放射素子411,412,413,414を含む全体放射素子の間の配列間隔が狭くなり、全体的なアンテナの利得及びサイドローブの特性も良好にする。すなわち、放射モジュール43及び4個の放射素子411,412,413,414間の離隔距離は、当該処理周波数対比0.5λの範囲内で設定される。
図10a及び
図10bを参照すれば、
図9a及び
図9bに図示されるような放射モジュール43を有するアンテナを実現する場合に、その放射特性は、ビーム幅は約38度であり、利得は約10.5dBiであり、サイドローブは15dBで示されることが分かる。
【0038】
図11は、
図9a及び
図9bのアンテナの変形構造に対する一例を示す斜視図である。
図11を参照すれば、アンテナで放射されるビーム幅をより狭めるために、本発明の第2の実施形態の変形構造では、
図7に図示されるように、それぞれの放射素子411,412,413,414のそれぞれのビームが放射される方向に各々ディレクタ421,422,423,424が設置される。
【0039】
上記のように本発明の一実施形態による狭いビーム幅を有する無線通信アンテナの構成及び動作が行われることができ、一方、上記した本発明の説明では具体的な実施形態に関して説明したが、多様な変形が本発明の範囲を逸脱しない範囲で実施できる。
【0040】
例えば、上記の説明では、
図9a及び
図9bに図示される第2の実施形態の構造において、反射板40の真ん中に設置される放射モジュール43の詳細構造は、多様な構造の放射素子を利用して全体的にX偏波を発生させるように多様な構造で実現できる。
【0041】
同様に、本発明の多様な変形及び変更が可能であり、従って、本発明の範囲は説明された実施形態によって定められず、特許請求の範囲と、特許請求の範囲と均等なものとによって定められるべきである。
【符号の説明】
【0042】
21、22 放射モジュール
30 反射板
31 放射モジュール
40 反射板
41 放射モジュール
411、412、413、414 放射素子
421、422、423、424 ディレクタ
43 放射モジュール
a1、a2 放射アーム