特許第6282738号(P6282738)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6282738
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】ホルダ組立体
(51)【国際特許分類】
   H01R 33/06 20060101AFI20180208BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20180208BHJP
   F21V 19/00 20060101ALN20180208BHJP
   F21V 29/503 20150101ALN20180208BHJP
   F21V 29/70 20150101ALN20180208BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180208BHJP
【FI】
   H01R33/06
   H01L33/00 H
   !F21V19/00 170
   !F21V19/00 110
   !F21V29/503 100
   !F21V29/70
   F21Y115:10
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-533488(P2016-533488)
(86)(22)【出願日】2014年8月11日
(65)【公表番号】特表2016-528697(P2016-528697A)
(43)【公表日】2016年9月15日
(86)【国際出願番号】US2014050484
(87)【国際公開番号】WO2015021458
(87)【国際公開日】20150212
【審査請求日】2016年3月14日
(31)【優先権主張番号】61/864,240
(32)【優先日】2013年8月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】315005255
【氏名又は名称】ダニエル ビー マクゴーアン
(73)【特許権者】
【識別番号】516041896
【氏名又は名称】デビット リオス
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ビー マクゴーアン
(72)【発明者】
【氏名】デビット リオス
【審査官】 竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−093192(JP,A)
【文献】 特開2011−124577(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0207617(US,A1)
【文献】 特表2013−507736(JP,A)
【文献】 特表2013−513221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 33/06
H01L 33/00
F21V 19/00
F21V 29/503
F21V 29/70
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホルダ組立体であって、
開孔、および該開孔と位置合わせされる陥凹を有する筐体と、
該筐体内に挿入成形される第1の端子であって、前記陥凹内に延在する第1の接触部を有する、第1の端子と、
前記筐体内に挿入成形される第2の端子であって、前記陥凹内に延在する第2の接触部を有する、第2の端子と、
前記筐体から延在する絶縁カバーを有する第1の導体であって、前記第1の端子が前記第1の導体に電気的に接続される、第1の導体と、
前記筐体から延在する絶縁カバーを有する第2の導体であって、前記第2の端子が前記第2の導体に電気的に接続される、第2の導体と、
前記陥凹内に挿入されるLEDモジュールと、を備え、
該LEDモジュールが、前記筐体と締り嵌めされるように構成される基部と、前記端子上に提供される接触部と係合するように構成されるパッドとを含み、
前記筐体が前記陥凹内に位置付けられる突出部を含み、前記基部が前記陥凹内に挿入されるときに、前記基部および陥凹が前記突出部を偏向させるように構成され、
前記LEDモジュールが前記陥凹内に完全に挿入されたときに、前記端子が0.5mm未満偏向するように構成される、ホルダ組立体。
【請求項2】
前記筐体が前記陥凹内に延在する突出部を含む、請求項1に記載のホルダ組立体。
【請求項3】
前記第1の端子および第2の端子が同一であり、前記第1の端子が第1の向きにあり、前記第2の端子が第2の向きにあり、前記第1の向きが前記第2の向きから180度である、請求項2に記載のホルダ組立体。
【請求項4】
ホルダ組立体であって、
開孔、および該開孔と位置合わせされる陥凹を有する筐体であって、該筐体がチャネルおよび側面開口部をさらに含み、前記陥凹が前記チャネルを介して前記側面開口部と連通する、筐体と、
前記側面開口部内に位置付けられるプラグと、
該プラグ内に挿入成形される第1の端子であって、前記チャネル内に延在する第1の接触部を有する、第1の端子と、
前記プラグ内に挿入成形される第2の端子であって、前記チャネル内に延在する第1の接触部を有する、第2の端子と、
前記プラグから延在する絶縁カバーを有する第1の導体であって、前記第1の端子が前記第1の導体に電気的に接続される、第1の導体と、
前記プラグから延在する絶縁カバーを有する第2の導体であって、前記第2の端子が前記第2の導体に電気的に接続される、第2の導体と、を備え
前記陥凹が少なくとも1つの突出部を含み、該突出部が締り嵌めでLEDモジュールの基部と係合するように構成され、
前記端子が、前記陥凹内に完全に挿入される対応するLEDモジュールのパッドと嵌合されるときに、0.5mm未満偏向するように構成される、ホルダ組立体。
【請求項5】
前記端子が前記導体に圧着される、請求項に記載のホルダ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2013年8月9日に出願された米国仮特許出願第61/864,240号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、固体照明の分野に関し、より具体的には、発光ダイオード(LED)モジュールを固定するのに好適なホルダの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
LEDモジュールは、照明を提供するのによく適したものとして知られている。現在、多くの異なる種類のLEDモジュールが提供されているが、チップオンボード(COB)LEDモジュールが多くの用途において有用である。そのようなLEDモジュールの1つの問題点は、LEDモジュールは依然として電源に接続されなければならず、かつ熱エネルギーを分散するのに役立ち得る支持表面に熱的に接続される必要があるため、LEDモジュールの大きさが縮小することによって、LEDモジュールを使用することがより困難になってしまう点である。ホルダは、LEDモジュールを支持表面(固定具またはヒートシンク等)に固定するのに好適な既知のデバイスである。
【0004】
従来のホルダは、ホルダ内に緩く位置付けられるか、または代替として、端子とLEDモジュール上の接触パッドとの間ではんだもしくは伝導性接着剤を用いてホルダに固定されるかのいずれかであり、例えば、2013年7月11日に出願された米国特許公開第2013/0176732号には、LEDモジュールに直接はんだ付けされ得るホルダが開示されている。そのような構成は、望ましい性能を提供するために特定の用途では好適であるが、さらなる処理ステップも要してしまい、ひいては、結果として生じるシステムのコストを増大させてしまう場合がある。したがって、組立体の保持のさらなる改善が、特定の個人によって評価されよう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ホルダ組立体は、筐体の底部側面上の陥凹と位置合わせされる開孔を有する筐体を含み、この陥凹はLEDモジュールを受容するように構成される。接触部が陥凹内に延在するように、端子は筐体内に位置付けられる。端子は筐体から延在する導体に圧着され得る。筐体は、端子の一部分および導体の両方を包囲する挿入成形作業によって形成され得る。一実施形態では、本ホルダ組立体は、陥凹内に位置付けられるLEDモジュールを含むことができ、LEDモジュールの基部は、筐体と締り嵌めされ得る。一実施形態では、筐体は側面開口部を含むことができ、プラグが側面開口部内に挿入されて、端子を支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明は、例として示されるものであり、同様の符号が類似の要素を示す添付の図面に限定されるものではない。
【0007】
図1】照明システムの一実施形態の斜視図である。
図2A】LEDホルダ組立体の一実施形態の平面図である。
図2B図2Aに図示される実施形態の拡大底面図である。
図3図2Aに図示される実施形態の部分分解斜視図である。
図4】ホルダの一実施形態の横断面の斜視図である。
図5】LEDモジュールとともに、図4に図示される実施形態の斜視図である。
図6】ホルダ組立体の一実施形態の斜視図である。
図7】ホルダ組立体の分解斜視図である。
図8】端子の一実施形態の斜視図である。
図9図8に図示される端子の全体背面図である。
図10図8に図示される端子の全体側面図である。
図11】ホルダ組立体の別の実施形態の斜視図である。
図12図11に図示される実施形態の別の斜視図である。
図13図12に図示される実施形態の拡大斜視図である。
図14図13に図示される実施形態の横断面の、線15−15に沿った斜視図である。
図15図11に図示される実施形態の横断面の、線15−15に沿った斜視図である。
図16】例証目的でプラグモジュールを省略した、図13に図示される実施形態の底面図である。
図17図16に図示される実施形態の別の斜視図である。
図18】プラグモジュールの一実施形態の斜視図である。
図19図18に図示される実施形態の別の斜視図である。
図20】複数の端子および導体の斜視簡略図である。
図21】端子の一実施形態の斜視図である。
図22図21に図示される実施形態の別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に続く発明を実施するための形態は、例示的な実施形態を説明するものであり、明示的に開示された組み合わせに限定されることを意図するものではない。したがって、別途示されない限り、本明細書に開示される特徴を一緒に組み合わせて、簡潔にする目的で特に示されなかったさらなる組み合わせを形成することができる。
【0009】
第1の実施形態にとって好適な特徴を図示する図1〜10を参照すると、ホルダ組立体20は、LEDモジュール60を支持基板10に固定するものであり、この支持基板10は、固定具、ヒートシンク、または、熱エネルギーがLEDモジュール60から離れるように導くために好適である他の望ましい表面であってもよい。図示されるホルダ組立体20は、頂部面21aおよび底部面21bを有する筐体21を含む。ホルダ組立体20は、ネジまたはボルト等の単純な締結具を用いて筐体21を定位置に固定させる締結具開口部24を含む。しかし、他の既知の固定技術(例えば、磁石、二次フレーム等)もまた好適であり、所望の通りに代用可能であることが理解され得る。筐体21は、LEDモジュール60から放射された光が筐体21を通って移動するように開孔22(角度を変えて放射光への干渉を最小限に抑えることができる)を含み、また、底部面21b上には、LEDモジュール60を受容するように構成され、かつ開孔22と位置合わせされる陥凹26も含む。
【0010】
共通するLEDモジュール60は、パッド64を含み、かつ蛍光体層62の真下に位置付けられる1つ以上のLEDチップのLEDアレイ63を支持する基部61を含むことができる。陥凹26は、基部61と締り嵌めされるように構成され得ることが確認されている。図示されるように、例えば、陥凹26内の突出部27は、はんだまたは接着剤を使用してLEDモジュール60をホルダ20に固定するのではなく、基部61と締り嵌めされてもよい。基部61は、アルミニウム合金等の、熱伝導性で比較的非変形性の材料から作製されることが多い。基部61は、陥凹26内に位置付けられるとき、突出部27を押圧する。突出部27は、基部61よりも実質的に低い弾性率を有する材料から形成されているので(典型的には1桁分低いが、そのような差は必須ではない)、偏向して、基部61が摩擦によりホルダ20内の場所内に保持されるのを可能にするが、これは、LEDモジュール60がホルダ20内に確実に保持されるのに役立つであろう。一実施形態では、突出部27が偏向する距離は、0.15〜0.35mmの範囲であり得る。
【0011】
図示されるように、陥凹は、突出部27に隣接する第1の縁部26aおよび第1の縁部26aと向かい合う第2の縁部26bを有する。理解できるように、締り嵌めされるように設計される構成要素に対して一緒に圧力をかけるときは、組立プロセスを容易にするのに役立つ数本の引き込み線を提供することが有利である。基部61が比較的薄くなり得るため、引き込み線または面取りを用いることによって、LEDモジュールを定位置に保持するために通常使用されるいくつかの表面が取り除かれる。しかし、それによって基部と係合するいくつかの表面を取り除きながら、第2の縁部26a上で面取りを行うことが望ましいことが確認されている。したがって、図2Bから理解できるように、基部61は、陥凹26の第2の縁部に沿って線間にあって、突出部27に重なるものとして示されており(したがって、筐体21とLEDモジュール60との間の締り嵌めを確実なものにする)、面取りは第2の縁部26bに沿って提供される。
【0012】
締り嵌めは突出部27によってもたらされるものとして示されているが、代替の実施形態では、わずかに小型の陥凹を有することによって、締り嵌めを得ることができることに留意されたい。突出部を使用する利点の1つは、生じ得る公差累積の問題点を明らかにしながら、突出部の偏向をより容易に管理することができる点である。さらに、端子54がLEDモジュールをホルダ20の外に押し出すことができなくなるように、突出部27は端子54の延在点の下に延在する。
【0013】
LEDモジュール60をホルダ20内に挿入するステップによって、ホルダ20およびLEDモジュール60は一緒に固定されるが、得られたホルダ組立体20を支持基板10に確実に固定することが望ましいことが確認されている。図示される締結具15を使用して、LEDモジュール60を支持基板10とホルダ20との間に押し付けることができ、かつホルダ内に提供される端子54と、LEDモジュール60上のパッド64との間の信頼性の高い電気接続を確実にするのに役立たせることができる。その上、締結具15はまた、LEDモジュールと支持基板との間に信頼性の高い熱接続を確実に発生させるのに役立ち得る(したがって、LEDが好適に長寿命を有することを確実するのに役立つ)。既知の熱問題を防ぐのに役立たせるために、LEDモジュール60と支持基板10との間に、熱インターフェース層を提供することができる。そのような熱インターフェース層は、熱グリースまたは熱テープ、もしくはLED基部60の下部表面上に提供され得る他の好適な材料であってもよい。
【0014】
ホルダ20は端子54を含むが、この端子のそれぞれは筐体21内に挿入成形されており、このため、脚部54aは筐体21から外へ延在し、かつ先端に接触部55を有する(理解できるように、この接触部は単純な凹みであってもよい)。端子54は、ケーブル50の導体57に端子54を固定するために使用されるクリンプ56をさらに含む。導体57は、絶縁層58で被覆されている。理解できるように、端子54はまず、所望の向きで導体57に圧着される。図7に図示されるように、1つの端子54は、他の端子54と比較すると、180度回転するが、そのような構成は随意のものであり、LEDモジュールの構成、および両側面に異なる端子が使用されたかどうか、または両側面に同じ端子が使用されたかどうかによって決定するであろう。端子54が筐体21内に挿入成形されるとき、接触部が支持されて対応するパッド65と係合することができるように、脚部54aは、筐体から外へ延在して陥凹26に入る。筐体21の得られた構造動作は、端子に張力緩和をもたらすように動作し、したがって、頑強なホルダ組立体20を提供するのに役立つ。
【0015】
図示される設計の1つの利点は、ケーブル50が、色分けされた絶縁体を有することができる点である。理解できるように、これは、ホルダ組立体20を電源に手動で接続する状況において役立ち得る。例えば、どの導体が陽極に接続され、どの導体が陰極に接続されているかが明白になるように、絶縁体を色分けすることができる。一実施形態では、導体57は、先端のコネクタ(図示せず)で終端し得る。当然ながら、導体がコネクタに対して終端する場合は、その導体をシステム内に確実に接続することができる(コネクタが好適に構成されていると仮定した場合)。しかし、随意のコネクタを使用せずとも(信頼性も改善するが、潜在的にコストを増大させてしまう可能性がある)、色分けによって、どの絶縁導体が陽極であるかを理解するユーザの能力が実質的に向上する。
【0016】
理解できるように、筐体21は比較的薄いものであってもよい。一実施形態では、例えば、筐体の厚さは、ケーブルの直径に、ケーブルの両側の0.7mmを加えた筐体であってもよい。筐体21をさらに薄く形成することができるが、0.7mmの厚さの筐体(ケーブル50の各側面上)の使用は、UL認証を得るのに役立つため、信頼性が高いことが確認されている。そうでない場合は、基部の最小厚さは、ケーブルの両側面上で約0.4mmであり得、かつ妥当な成形技術を用いてさらに成形可能であると予測される。ケーブルの各側面上の基部の最大所望厚さは約1.5mmの厚さであり、これによって、約3mmにケーブルの直径を加えた総厚さがもたらされると予測される。
【0017】
図示される実施形態は端子54を導体57に圧着するものであることに留意されたい。これは信頼性が高いものであるが、はんだ接続を用いることで、端子54と導体57との間の接続を提供することもできる。また、所望の場合、ケーブルは、LEDホルダ組立体の底部から外へ延在することができることにも留意されたい。
【0018】
構成の如何に関わらず、既存の設計は比較的小さなもので、かつ優れたクリーページおよびクリアランスを提供できるものであってよい。一実施形態では、直径25mmの低プロファイルパッケージ内で、2000ボルトの絶縁を提供することができる。また、ケーブルが図示されているが、所望の場合は、フレキシブルプリント回路(FPC)も使用可能であることにも留意されたい。
【0019】
図示されるように、締結具は、ホルダ20を支持表面10上に押し、次いで、LEDモジュール60の基部61を支持表面10に対して押すことを意図するものである。信頼性の高い熱接続を確実なものにするために、筐体21は、それ故に、締結具15から基部61に力を伝導することができる。端子54は、LEDモジュールがホルダ内に挿入されたときに偏向するように構成されているため、パッド64を別個に押すことができる。したがって、LEDモジュール60のパッド64との電気接続をもたらす力を提供するように端子54が構成され、その力は、締結具によって印加された力に直接依存しない。または、換言すると、一旦LEDモジュール60がホルダ組立体20内に挿入されると、端子54の設計、および生じる偏向によって、LEDのパッド上の端子54によって印加される力が決定されるであろう。しかし、この力は、締結具15がホルダ20上に及ぼす力の増加にもかかわらず、実質的に増加しないであろう。したがって、図示される設計は、LEDモジュールの基部と支持表面との間の熱伝導の改善を得るためにより大きい力が印加されることを可能にしながら、締結具15が過剰に締められた場合に端子54に生じ得る(例えば、さもなければ、端子54を変形させかねない)損傷を避けることができる。
【0020】
図示される設計の1つの利点は、端子を支持する挿入成形型筐体によって、筐体上の端子を支持する他の方法と比較して、より慎重に端子54の位置を制御することができる点である。これによって端子の偏向が減少する。一実施形態では、LEDモジュールが陥凹内に完全に挿入されたときの偏向は0.5mm未満であり得、一実施形態では、端子は約0.3mm偏向するように構成され得る。これが有用であるのは、先行技術のホルダ設計では、端子がLEDモジュール上に力を及ぼしてしまい、この力によってLEDモジュールが陥凹から外へ押し出されやすいためである。偏向距離を減少することによって力が低減することになり、したがって、基部61と突出部27との間の締まり嵌めによってもたらされる摩擦が、陥凹26内にLEDモジュール60を保持するのに十分なものとなるのがより容易になる。
【0021】
図11〜22は、ホルダ組立体の第2の実施形態を示す。ホルダ120が筐体121とともに図示されている。端子154を筐体121内に挿入成形するのではなく、端子154をプラグ130内に挿入成形して、このプラグ130を筐体121と嵌合させる。理解できるように、これは、プラグを変更することによって変化がもたらされ得るために、多くの端子の可撓性を実現し、ホルダ組立体が支持するある種類のLEDモジュールでは、より可撓性であるホルダ組立体を提供するために用いられ得る。複数のケーブル150が図示されているが、一実施形態では、2つのケーブル150を提供して、他のケーブルは除外することができることに留意されたい。したがって、図示される実施形態によって、著しい可撓性がもたらされる。
【0022】
ホルダ120は、締結具ノッチ124と、光をホルダ120に通過させるための開孔122と、その開孔と位置合わせされ、LEDアレイの基部に嵌合するように設計され、かつ図1〜10に図示されるものに類似する陥凹126と、を含む。筐体は、ホルダ120を介して光を放射させることを意図する開孔122とともに、頂部面121aおよび底部面121bを含む。
【0023】
プラグ130は、頂部表面130aと、両側面に耳部134とを備える本体131を有する。頂部表面130aは、筐体121の頂部面121aと同一平面上にあってもよい。プラグ130が側面開口部128内に適切に位置付けられるように、耳部134は溝128a内に位置付けられる。端子154は、本体131内に挿入成形されて、接触部155がチャネル125内に位置付けられるように本体131から外へ延在する脚部154aを含む。指部129はチャネル125内に提供され得て、隣接する端子154の間に位置付けられるように構成され得る。指部129はリップ部138と係合することができ、そのため、プラグ130を開口部128の場所内に固定するのに役立ち得る。
【0024】
LEDモジュールを陥凹126内に固定するために、複数の突出部127を提供する。上で考察されるように、端子154が、その偏向が小さ過ぎるために対応するLEDモジュールを陥凹126の外へ押し続けることがないように、突出部127および端子154を構成することができる。先の実施形態の端子154は導体157を圧着するクリンプ156を有することができ、絶縁カバー158は導体157を被覆することができる。代替として、任意の他の望ましい手段(例えば、はんだ、溶接、接着剤等)を用いて、導体157に端子154を電気的に接続することができる。
【0025】
動作においては、ホルダ120は、図1〜10に図示される実施形態の機能性に類似する機能性を提供することができる。特に、一旦LEDモジュールがホルダ組立体120に挿入されると、端子154の設計および生じる偏向によって、LEDのパッド上の端子154によって印加される力が決定され、この力は、締結具がホルダ120の本体121に及ぼし得る力が増加するにもかかわらず、実質的に増加しないものとなるのを、ホルダ120は確実にすることができる。したがって、図示される設計では、より大きな力によって基部を支持表面に対して偏らせながら(熱効率の改善をもたらすのに役立つ)、ホルダ120を固定する締結具が過剰に締められた場合に端子154に生じ得る損傷を避けることができる。
【0026】
本明細書に提供される開示は、その好ましく例示的な実施形態の観点から特徴について説明するものである。添付の特許請求の範囲および趣旨内の多くの他の実施形態、修正、および変更は、当業者が本開示を検討することによって想到するものである。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22