(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記形式チェックを促す手段は、さらに、前記第2のデバイスから担保情報の明細データを受信し、前記審査申込データを補完することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記審査申込データに関連付けられた告知書の電子データを受信する手段と、前記告知書の電子データを外部システムに送信する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で開示された発明は、事前審査における仮審査、および本審査における仮審査について、一定の条件に合致する場合にシステム処理が可能となる一方で、従来の審査と同じく、事前審査と本審査を個別に申し込む必要がある。
【0007】
事前審査と本審査を個別に申し込むことで、必要書類の準備、申込の事務手続が二重に発生する。また、事前審査の結果を検討した後に、本審査の申込を行うことで、事前審査の申込から本審査の結果回答までの期間が長くなるという問題を有する。
【0008】
また、団体信用生命保険および疾病保障等の加入の申込の事務作業が不動産業者に委託されているため、住宅購入希望者は、告知書を不動産業者に提出することについて心理的抵抗を感じる場合があり得る。また、団体信用生命保険および疾病保障等の加入の申込は、本審査の申込と併せて行うことが一般的であるため、保険会社等が告知書を確認する時期は本審査の申込以降となり、手続が長期化する要因となる。
【0009】
さらに、一般的に事前審査および本審査の必要書類、団体信用生命保険および疾病保障等の加入の告知書等は紙媒体であるため、輸送費用、輸送時間、管理コストが増大し、書類紛失のリスクを有する。
【0010】
本発明は上記の課題に対してなされたものであり、住宅ローン審査の一本化・自動化システム、方法、およびプログラムを提供することを目的とする。より詳細には、事前審査および本審査が行われていた従来の住宅ローン審査を一本化し、第1の審査および第2の審査として段階で分けた処理をシステムにより自動で実行する。第1の審査結果が住宅ローンの諾否について否定的要素のない、いわゆる優良属性である場合、第2の審査実行までの処理を一本化し、審査申込データを基にして第1の審査および第2の審査を自動で実行することを目的とする。また、住宅購入希望者が告知書を不動産業者に提出することなく、団体信用生命保険および疾病保障等の加入の申込を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の住宅ローン審査システムは、住宅ローンの審査を行うシステムであって、審査申込データを第1のデバイスから受信する手段と、審査申込データに関連付けられた必要書類の電子データを第1のデバイスから受信する手段と、審査申込データに基づいて、第1の審査を実行する手段と、第1の審査の結果を判定する手段と、第1の審査の結果が第1の属性である場合、審査申込データに基づいて、第2の審査を実行する手段と、審査申込データおよび必要書類の電子データの一部または全部を第2のデバイスに表示し、形式チェックを促す手段と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第1の審査の結果が優良属性である場合、第1の審査および第2の審査を一本化し、システム処理を行うことにより、人手が必要な審査は形式チェックのみとすることができる。また、第1の審査と第2の審査の申込手続を個別に行う必要がなく、住宅購入希望者および不動産業者の手数が軽減される。
【0013】
さらに、住宅ローンの審査に必要な書類は、電子データにすることで、従来の紙媒体の必要書類と比較して輸送費用、輸送時間、管理コストおよび書類紛失のリスクの削減に寄与する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して、同じ要素には同じ番号を付している。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態にかかる住宅ローン審査システム100を含む全体の構成を例示する図である。住宅ローン審査システム100は、概略的に、審査サーバ120、審査情報DB130、必要書類DB140、および告知書DB150を含み、Webサーバ110と通信可能に接続される。
図1はまた、Webサーバ110と申込者端末160がネットワーク180を介して接続されること、ならびにWebサーバ110と外部システム170がネットワーク180を介して接続されることを例示する。
【0017】
Webサーバ110は、申込者端末160に対して住宅ローン審査申込アプリケーションを提供し、審査申込データ、必要書類の電子データ、および告知書の電子データを申込者端末160から受信することができるサーバである。Webサーバ110は、審査申込データIF部111、必要書類データIF部112、および告知書データIF部113を備える。Webサーバ110は、金融機関または第三者機関によって提供されるASP(Application Service Provider)サーバとすることができる。
【0018】
審査申込データIF部111は、住宅購入希望者によって入力された審査申込データを申込者端末160から受信し、審査サーバ120に送信することができる。審査申込データは、例えば、物件情報、申込者情報、および住宅ローンの借入希望額/返済期間等の情報を含むことができる。物件情報は、例えば、物件名、住所、占有面積等とすることができる。申込者情報は、例えば、住宅購入希望者の氏名、生年月日、住所、電話番号、勤務先、勤務先住所、勤続年数および収入等とすることができる。
【0019】
必要書類データIF部112は、審査申込データに関連付けられた必要書類の電子データを申込者端末160から受信し、必要書類の電子データを審査サーバ120に送信することができる。必要書類は、例えば、運転免許証、パスポート、保険証、住民票等の本人確認資料、源泉徴収票、所得証明書等の収入証明に関する資料、売買契約書、工事請負契約書等の物件に関する資料等とすることができる。必要書類の電子データは、必要書類をカメラ、スキャナ等で取り込んだ画像データ等とすることができる。
【0020】
告知書データIF部113は、審査申込データに関連付けられた告知書の電子データを申込者端末160から受信し、審査サーバ120に送信することができる。告知書データIF部113はまた、告知書DB150に格納された告知書の電子データを外部システム170に送信することができる。また、別の実施形態において、告知書データIF部113は、告知書の電子データを審査サーバ120に送信することなく、単に申込者端末160と外部システム170の間で告知書の電子データの中継を行ってもよい。このように中継する場合、住宅ローン審査システム100の告知書データ受信部128および告知書DB150は、例えばデータ管理専用の外部のサーバで実装することができる。
【0021】
審査サーバ120は、審査申込データに基づいて第1の審査を行い、第1の審査の結果によって後続の作業を振り分ける。審査サーバ120は、審査申込データ受信部121、必要書類データ受信部122、審査実行部123、審査申込データ更新部124、審査結果判定部125、形式チェック実行部126、不備通知部127、および告知書データ受信部128を備える。
【0022】
審査申込データ受信部121は、Webサーバ110から受信した審査申込データを審査情報DB130に格納することができる。審査申込データは、審査の申込ごとに一意となる識別子を有する。審査申込データは、物件情報が一意となる識別子、および住宅購入希望者が一意となる識別子等を用いて格納してもよい(例えば、
図2〜
図4参照)。
【0023】
必要書類データ受信部122は、Webサーバ110から受信した必要書類の電子データを必要書類DB140に格納することができる。必要書類の電子データは、例えば、審査申込データの識別子を付加することによって、審査情報DB130に格納された審査申込データと関連付けることができる。
【0024】
審査実行部123は、審査情報DB130に格納された審査申込データに基づいて、第1の審査および第2の審査を実行することができる。審査は、例えば、信用情報、申込者情報、および住宅ローンの借入希望額/期間等の情報等、ならびに予め定められた基準に基づいて行ってもよい。信用情報は、例えば、住宅ローンを提供する金融機関と住宅購入希望者の取引における信用情報、外部の信用情報機関に対して照会した信用情報等とすることができる。第1の審査および第2の審査は、後述する審査結果が「優良属性」の場合、第2の審査の実行を省略し、審査を一本化することができる。第1の審査と第2の審査はまた、必要に応じて、異なる情報/基準を使用して審査を行ってもよい。
【0025】
審査申込データ更新部124は、審査情報DB130に格納された審査申込データを更新することができる。審査申込データ更新部124は、第1の審査の完了時、および第2の審査の完了時に、審査情報DB130に格納された審査申込データの審査結果(
図2を参照)を更新することができる。審査結果は、例えば、住宅ローンの諾否について否定的要素のない「優良属性」、または否定的要素が存在する「その他の属性」等とすることができる。審査申込データ更新部124はまた、例えば第1の審査の結果が「優良属性」の場合、審査情報DB130に格納された審査申込データの審査種別(
図2を参照)を「第1の審査」から「第2の審査」に更新することができる。このような審査種別の更新は、第1の審査が完了し、第2の審査の段階に遷移したことを示す。一方、審査申込データ更新部124は、例えば第1の審査の結果が「その他の属性」の場合、どの情報に否定的要素が存在するかを示す所定のコード等を、審査情報DB130に格納された審査申込データのエラーコード(
図2を参照)に登録してもよい。
【0026】
審査結果判定部125は、第1の審査の結果を判定し、必要な処理を振り分けることができる。第1の審査の結果の判定は、例えば、審査情報DB130に格納された審査申込データの審査結果を取得して確認すること、審査実行部123が審査結果に応じて返却する所定の戻り値を確認すること等により行ってもよい。審査結果判定部125は、例えば、第1の審査の結果が「優良属性」の場合はシステム処理を続行して第2の審査を実施し、「その他の属性」の場合はシステム処理を中断して、必要に応じて担当者による追加の審査を実施する等のように振り分けることができる。
【0027】
形式チェック実行部126は、審査実行部123により第2の審査が行われた後、保証会社の担当者のPC等に審査申込データおよび必要書類の電子データを表示し、形式チェックを促すことができる。形式チェックは、例えば、審査申込データおよび必要書類の電子データの一部または全部が保証会社の担当者のPC等に表示され、不足、齟齬がないか、商品性が適正であるかについて、保証会社の担当者が確認すること等により行われる。形式チェック実行部126は、例えば、保証会社の担当者のPC等に表示された「承諾」ボタンを保証会社の担当者が押下すること等に応じて、形式チェックを完了することができる。形式チェック実行部126はまた、必要に応じて、例えば、担保情報の明細データ等の不足情報の入力を保証会社の担当者のPC等から受け付け、審査申込データの補完情報として登録してもよい。担保情報の明細データは、例えば、担保評価額、所有者の持分比率、不動産の用途区分、抵当権の設定順位等とすることができる。
【0028】
不備通知部127は、形式チェックで、審査申込データおよび必要書類の電子データのいずれかまたは両方に不備が存在する場合、申込者端末160に不備を通知することができる。不備通知部127は、例えば、運転免許証の画像データが不鮮明である場合等、申込者端末160にその旨の通知を行い、再送信を促すことができる。不備の通知は、例えば、申込者端末160に対するメール送信、Webサーバが提供する住宅ローン審査申込アプリケーションの画面表示等により行うことができる。
【0029】
告知書データ受信部128は、Webサーバ110から受信した告知書の電子データを告知書DB150に格納することができる。告知書の電子データは、例えば、審査申込データの識別子を付加することによって、審査情報DB130に格納された審査申込データと関連付けることができる。
【0030】
審査情報DB130は、審査申込データを格納し、審査の申込ごとに状況を管理するデータベースである。審査情報DB130に格納される情報は、例えば、審査申込データ、審査結果、審査種別等とすることができる。
【0031】
必要書類DB140は、審査申込データに関連付けられた必要書類の電子データを格納するデータベースである。必要書類の電子データは画像データ等とすることができるため、必要書類DB140は、例えば、ディレクトリサービス等で実装されてもよい。
【0032】
告知書DB150は、団体信用生命保険および疾病保障等の加入に必要な告知書の電子データを格納するデータベースである。告知書DB150は、情報管理の必要性に応じて、告知書の電子データの一部または全部を格納するように実装されてもよい。
【0033】
申込者端末160は、住宅購入希望者または不動産業者が使用する1つまたは複数のPC、スマートフォン、またはタブレット端末等とすることができる。申込者端末160は、ネットワーク180を介してWebサーバ110と通信可能に接続される。申込者端末160は、住宅購入希望者によって審査申込データを入力することができ、審査申込データをWebサーバ110に送信することができる。審査申込データは、不動産業者によって入力および修正がなされてもよい。申込者端末160はまた、住宅購入希望者によって団体信用生命保険および疾病保障等の加入に必要な告知書の情報を入力することができ、告知書の電子データをWebサーバ110に送信することができる。
【0034】
外部システム170は、例えば、団体信用生命保険を提供する会社のシステム、疾病保障を提供する会社のシステム等とすることができる。外部システム170は、ネットワーク180を介してWebサーバ110と通信可能に接続され、Webサーバ110から告知書の電子データを受信することができる。
【0035】
ネットワーク180は、例えばインターネット等、Webサーバ110と申込者端末160、Webサーバ110と外部システム170がそれぞれ相互に通信可能な有線/無線のネットワーク180とすることができ、特に限定されることはない。
【0036】
住宅ローン審査システム100の一実施形態において、住宅購入希望者は申込者端末160を使用して、審査申込データおよび必要書類の電子データを送信する。審査申込データおよび必要書類の電子データは、Webサーバ110を経由して審査サーバ120に送信され、審査情報DB130および必要書類DB140にそれぞれ格納される。審査サーバ120は、審査申込データに基づいて第1の審査を行い、第1の審査の結果が優良属性であるかどうかを判定する。第1の審査の結果が優良属性である場合、審査サーバ120は審査申込データに基づいて第2の審査を行う。
【0037】
住宅ローン審査システム100の別の実施形態において、住宅購入希望者は住宅ローンの審査申込の一部として、申込者端末160を使用して、告知書の情報を入力する。告知書の電子データは、Webサーバ110を経由して、外部システム170に送信される。告知書の電子データは、告知書DB150に格納されてもよいし、格納されなくてもよい。外部システム170は、告知書の電子データに基づいて、団体信用生命保険および疾病保障等の加入の審査を行うことができる。
【0038】
図2は、本発明の一実施形態にかかる審査申込データのデータ項目を例示する図である。データ項目は、審査ID、物件ID、申込者ID、審査種別、審査結果、エラーコード等が例示される。審査IDは、審査申込データを一意に識別するIDであり、審査の申込ごとに管理することができる。物件ID、申込者IDはそれぞれ、
図3で示す物件情報、
図4で示す申込者情報と関連付けることができる識別子である。審査種別は、例えば、第1の審査または第2の審査とすることができ、審査がどの段階にあるかを示すことができる。審査結果は、審査サーバ120が行った第1の審査および第2の審査の結果である。エラーコードは、例えば、どの情報に否定的要素が存在するかについて、対応する所定のコードを格納することができる。
【0039】
図3は、本発明の一実施形態にかかる審査申込データの物件情報のデータ項目を例示する図である。データ項目は、物件ID、物件名、住所、占有面積等が例示される。物件IDは、物件を一意に識別する識別子である。
【0040】
図4は、本発明の一実施形態にかかる審査申込データの申込者情報のデータ項目を例示する図である。データ項目は、申込者ID、氏名、生年月日、住所、電話番号、勤務先、勤務先住所等が例示される。申込者IDは、住宅ローンの審査を申し込む住宅購入希望者を一意に識別する識別子である。
【0041】
図5は、本発明の一実施形態にかかる審査申込データ入力画面を例示する図である。審査申込データ入力画面は、Webサーバ110が提供する住宅ローン審査申込アプリケーションの画面である。住宅購入希望者は、申込者端末160に表示された審査申込データ入力画面から審査申込データを入力し、Webサーバ110に送信することができる。
【0042】
図6は、本発明の一実施形態にかかる必要書類アップロード画面を例示する図である。必要書類アップロード画面は、Webサーバ110が提供する住宅ローン審査申込アプリケーションの画面である。住宅購入希望者は、申込者端末160に表示された必要書類アップロード画面から必要書類の電子データをWebサーバ110に送信することができる。
【0043】
図7は、本発明の一実施形態にかかる処理フローを例示する図である。以下、
図7を参照して、住宅購入希望者が住宅ローン審査システム100に対し、住宅ローンの審査申込を行う場合について説明する。
【0044】
S701で、Webサーバ110は、住宅購入希望者が操作する申込者端末160に住宅ローン審査申込アプリケーションを提供する。住宅購入希望者は、申込者端末160に表示された審査申込データ入力画面(
図5を参照)から審査申込データを入力し、Webサーバ110に審査申込データを送信する。住宅購入希望者はまた、申込者端末160に表示された必要書類アップロード画面(
図6を参照)から必要書類の電子データをWebサーバ110に送信する。
【0045】
S702で、Webサーバ110は、審査申込データIF部111および必要書類データIF部112によって、審査申込データおよび必要書類の電子データを受信し、審査サーバ120に送信する。
【0046】
S703で、審査サーバ120は、審査申込データ受信部121および必要書類データ受信部122によって、審査申込データおよび必要書類の電子データをそれぞれ、審査情報DB130、必要書類DB140に格納する。審査申込データの審査種別を「第1の審査」として格納することにより、審査の状況を示すことができる。
【0047】
S704で、審査サーバ120は、審査実行部123によって、審査申込データに基づいて第1の審査を行う。第1の審査は、例えば、外部の信用情報機関に照会したクレジットカードの利用履歴、住宅購入希望者の収入、返済比率等から、予め定められた基準に基づいて行ってもよい。
【0048】
S705で、審査サーバ120は、審査結果判定部125によって、第1の審査の結果が「優良属性」であるか、「その他の属性」であるかを判定する。第1の審査の結果が「その他の属性」の場合(S705:NO)、S706で、必要に応じて書類等を住宅購入希望者に要求し、従来と同様の処理工程により、人手による追加の審査が行われてもよい。また、第1の審査の結果が「その他の属性」の場合、審査申込データ更新部124によって、審査申込データのエラーコードに所定のコードを登録してもよい。審査申込データのエラーコードによって、どの情報に否定的要素が存在するかを特定できるため、人手による追加の審査の際に必要な書類、審査方針等の決定を容易に行うことができる。
【0049】
第1の審査の結果が「優良属性」の場合(S705:YES)、S707で、審査サーバ120は、審査申込データ更新部124によって、審査情報DB130に格納された審査申込データの審査種別を「第1の審査」から「第2の審査」に更新する。審査種別が「第2の審査」に更新されることにより、審査の現在の状況が第2の審査に遷移したことを示す。
【0050】
S708で、審査サーバ120は、審査実行部123によって、審査申込データに基づいて第2の審査を行う。第2の審査は、第1の審査で使用した情報/基準と同じ情報/基準に基づく場合、第2の審査の実行を省略し、第1の審査と第2の審査を一本化することができる。第2の審査はまた、必要に応じて、第1の審査で使用した情報/基準と異なる情報/基準に基づいて行ってもよい。
【0051】
S709で、住宅ローン審査システム100は、形式チェック実行部126によって、形式チェックを行う。形式チェックは、例えば、保証会社の担当者のPC等に表示された申込者情報等に誤字があるかどうかを確認すること、必要書類の画像データが不鮮明であるかどうかを確認すること等により行うことができる。形式チェックはまた、例えば、担保評価額等の担保情報の明細データを保証会社の担当者のPC等から入力を受け付け、審査申込データの補完情報として登録してもよい。形式チェックで不備が存在する場合、不備通知部127によって、申込者端末160に対し、例えば、メール送信、Webサーバが提供する住宅ローン審査申込アプリケーションの画面表示等により、どの書類に不備があるか等の通知を行うようにしてもよい。不備の通知により、住宅購入希望者は、その後の対応が明確になる。
【0052】
このようにすることで、第1の審査の結果が優良属性の場合、第1の審査および第2の審査の処理を一本化し、システム処理を行うことにより、人手が必要な審査は形式チェックのみとすることができる。また、第1の審査と第2の審査の申込手続を個別に行う必要がなく、住宅購入希望者および不動産業者の手数が軽減される。
【0053】
また、別の実施形態では、住宅購入希望者が住宅ローンの審査申込を行う際に、団体信用生命保険および疾病保障等の加入に必要な告知書の電子データを送信するようにしてもよい。告知書の電子データは、Webサーバ110の告知書データIF部113によって受信され、審査サーバ120に送信され、告知書DB150に格納され得る。告知書DB150に格納された告知書の電子データは、Webサーバ110の告知書データIF部113によって、外部システム170に送信することができる。告知書データIF部113は、告知書の電子データを審査サーバ120に送信することなく、単に申込者端末160と外部システム170の間で告知書の電子データの中継を行ってもよい。
【0054】
このようにすることで、住宅購入希望者は、告知書を不動産業者に提出することなく、団体信用生命保険および疾病保障等の加入の申込を行うことができる。さらに、告知書の電子データの送信は、住宅ローンの審査の申込と同じタイミングでもよいため、保険会社等が告知書を早期に確認することができ、手続の短期化を図ることができる。
【0055】
本明細書および図面において開示される実施形態は一例にすぎず、本発明の技術的範囲を定める際に、本開示の内容に限定して解釈されるべきではない。説明のため各処理を分けて記載したが、各処理を統合、連携させ、それぞれが有する処理の一部または全部を他方が行うように実装され得る。
【解決手段】住宅ローンの審査を行うシステムであって、審査申込データを第1のデバイスから受信する手段と、審査申込データに関連付けられた必要書類の電子データを第1のデバイスから受信する手段と、審査申込データに基づいて、第1の審査を実行する手段と、第1の審査の結果を判定する手段と、第1の審査の結果が第1の属性である場合、審査申込データに基づいて、第2の審査を実行する手段と、審査申込データおよび必要書類の電子データの一部または全部を第2のデバイスに表示し、形式チェックを促す手段と、を備える。