(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示に係る一態様を発明するに至った経緯)
まず、本開示に係る一態様の着眼点について説明する。
【0009】
上記のように、ドアには、前記ドアが閉状態となることにより自動的に前記ドアを施錠するオートロック機構を設けたものがある。前記オートロック機構は、例えば、前記オートロック機構に対応する電子鍵によって電気的に前記ドアの施錠を解除する仕組みになっている。前記オートロック機構は、前記ドアに施錠を忘れて外出した場合、第三者の家屋内への侵入を防止し、防犯に役立つ。
【0010】
しかし、例えば、前記家屋のユーザが家の周囲に出てまた直ぐに前記家屋に戻る場合など、前記ユーザは前記電子鍵を携帯しないこともある。このように、前記ユーザが前記電子鍵を携帯せず前記ドアの外に出た場合、前記ドアが閉状態となれば前記オートロック機構が作動して前記ドアは施錠される。即ち、前記ユーザの外出の態様又は程度に関わらず、記ドアが閉状態となれば一律に前記オートロック機構が作動して前記ドアは施錠されるので、前記ユーザは前記家屋に入れなくなる場合も生じ得る。
【0011】
このように、前記オートロック機構では、防犯に役立つものの、一方で、前記ユーザの外出の態様又は程度に関わらず一律に、前記電子鍵を携帯しない場合には前記ユーザは前記家屋に入れなくなるという問題もある。
【0012】
かかる問題を解決するため、上記のように、特許文献1記載の技術は、電気ロック機構を備えたカード式自動錠装置に関するもので、ホテルなどの室外へ出て扉を閉じたとき、一定時間前記電気ロック機構を解錠し、その後に施錠状態に復帰させるようにしている。
【0013】
しかし、かかる従来技術では、以下のような課題がある。
【0014】
即ち、特許文献1では、前記扉が閉状態となると、前記室内のユーザの在/不在に関わらず、一律に一定時間前記電気ロック機構を解錠するものである。そのため、例えば、前記ユーザが前記電気ロック機構に対応する鍵を携帯して外出する場合であっても、不要に一定時間前記電気ロック機構は解錠された状態となる。これでは、前記扉を閉じると前記電気ロック機構を施錠させる場合に比べて防犯効果が低減する。同様に、前記ユーザが外出から戻って、前記扉を開けて閉じた場合、前記ユーザが室内に居るにもかかわらず、不要に一定時間前記電気ロック機構は解錠された状態となる。これでは、前記扉を閉じると前記電気ロック機構を施錠させる場合に比べて防犯効果が低減する。
【0015】
このように、特許文献1では、前記扉が閉状態となると、前記室内のユーザの在/不在に関わらず、一律に一定時間前記電気ロック機構を解錠するため、前記電気ロック機構によって本来もたらされる防犯効果を低減させるという問題がある。
【0016】
そこで、以上の考察により、本発明者らは、以下の発明の各態様を想到するに至った。
【0017】
即ち、本開示の一態様は、
宅内機器と接続され前記宅内機器から前記宅内機器のログ情報を入力する第1通信部と、
前記宅内機器が設置された居住空間に設けられたドアであって前記ドアの閉状態を検知して前記ドアを施錠する電気錠が設けられたドアの施錠部と接続され、前記施錠部から前記ドアの施錠/解錠状態を示す施錠情報を入力する第2通信部と、
前記宅内機器が設置された居住空間に設けられたドアフォンモニタと接続され、前記ドアフォンモニタに接続され且つ前記居住空間外部に設置されたドアフォンの呼出ボタンが押されたことを示す押下情報を、前記ドアフォンモニタを介して入力する第3通信部と、
前記施錠情報を用いて前記ドアが施錠状態になったことを判断する制御部と、を具備し、
前記制御部は、
前記施錠情報を用いて前記ドアが施錠状態になったと判断しから所定時間内に前記ドアフォンモニタから前記押下情報を入力した場合であって、前記ログ情報を用いて前記宅内機器がオン状態であると判断した場合、前記第2通信部を介して前記ドアの施錠部に対して前記ドアを解錠する旨の第1制御信号を出力する、
ものである。
【0018】
上記態様によると、
前記ドアが閉状態になると自動的に前記ドアを施錠する電気錠が前記ドアの施錠部に設けられている。そのため、前記居住空間のユーザが前記ドアを施錠し忘れて外出した場合でも、前記居住空間への前記ユーザ以外の他者の侵入を防止し、住環境の安全を確保できる。従って、前記扉が閉状態となっても一律に一定時間前記電気錠を解錠する特許文献1とは異なり、前記電気錠によって本来もたらされる防犯効果を低減させることはない。
【0019】
一方で、本態様では、前記ドアフォンの呼出ボタンを、前記電気錠による前記ドアの施錠を解除するために流用する。そのため、前記電気錠に対応する電子鍵を前記ユーザが携帯し忘れた場合であっても、前記呼出ボタンの押下というユーザの行為によって前記電気錠による前記ドアの施錠を解除できる。この点、前記扉が閉状態となっても一律に一定時間前記電気錠を解錠する特許文献1とは異なり、前記ドアが閉状態になると自動的に前記ドアを施錠するという前提を踏まえた上で、前記電気錠に対応する電子鍵を前記ユーザが携帯し忘れた場合であっても、必要に応じて前記ドアの施錠を解除できるようにしている。また、前記のように、前記ドアフォンという既存物を流用するので、前記電気錠による前記ドアの施錠を解除するため別途新たな部材を設ける必要がない。そのため、前記電気錠による前記ドアの施錠を解除するための仕組みを簡易に出来る。
【0020】
また、前記ドアフォンの呼出ボタンを、前記電気錠による前記ドアの施錠を解除するために単に流用するものではなく、本態様では、前記宅内機器がオン状態であるか否かを判断した上で前記ドアの施錠を解除するか否かを判断している。即ち、前記宅内機器がオン状態である場合、前記宅内機器が設置された居住空間にユーザが在宅中であると考えられる。
【0021】
この場合、一旦前記居住空間外にユーザが出てもまた前記居住空間内に戻る、と判断できる。そこで、本態様では、前記ユーザが前記電気錠に用いる電子鍵を携帯し忘れていても、前記ユーザは前記ドアを開けて前記居住空間の中に入ることができるようにした。このように、本態様では、前記居住空間内のユーザの在/不在に基づいて前記ドアの施錠を解除するか否か判断している。前記居住空間内のユーザの在/不在の判断は、前記宅内機器のオン/オフ状態を用いて行うので、簡易でより確実性が高い手段によって前記ユーザの在/不在を判断できる。
【0022】
以上のように、本態様では、住環境の安全を確保するという前記電気錠の利点を損なうことなく、前記電気錠に用いる電子鍵を携帯しない場合であっても、必要に応じて簡易な手段によって前記ユーザが前記居住空間内に入れるようにすることが出来る。
【0023】
また、上記態様では、例えば、
前記ドアフォンモニタは、
前記呼出ボタンの押下により、前記呼出ボタンを押下した者を自動的に録画する録画部を有していてもよい。
【0024】
前記ドアの施錠を解除するために、前記ドアフォンに設けられた呼出ボタンを押下することは、前記呼出ボタンの本来の用途ではない。そのため、前記呼出ボタンの押下により前記ドアの施錠を解除できることを知らなければ、前記ドアの施錠を解除できないため、前記呼出ボタンを前記ドアの施錠を解除するために流用する場合であっても、住環境の安全を確保できる。
【0025】
加えて、前記ドアフォンモニタは、前記呼出ボタンの押下により、前記呼出ボタンを押下した者を自動的に録画する録画部を設けている場合、前記ユーザ以外の他者が、前記呼出ボタンを押下して前記ドアの施錠を解除すると、前記ユーザ以外の他者は前記録画部によって録画されてしまう。そのため、仮に前記ユーザ以外の他者が、前記呼出ボタンの押下により前記ドアの施錠を解除した場合、誰が前記居住空間の内部に侵入したかを確認できる。
【0026】
その結果、前記ドアフォンに設けられた呼出ボタンを、前記電気錠による前記ドアの施錠を解除するために流用した場合であっても、前記呼出ボタンを押下した者が自動的に録画されるので、前記呼出ボタンを押下して前記ドアを解錠することに対して抑止効果が働き、防犯効果を向上させることができる。
【0027】
また、上記態様において、例えば、
前記所定時間内に前記ドアフォンから前記押下情報をN回入力した場合、前記ログ情報を用いて前記宅内機器がオン状態であるか否かを判断するようにしてもよい。
【0028】
この場合、前記ユーザは、前記呼出ボタンを長押しすることで、前記施錠部を解錠できる。このように、前記ドアフォンの呼出ボタンを、前記施錠部を解錠するために流用した場合であっても、前記呼出ボタンの通常の押下方法と異なる押下方法にて前記施錠部を解錠することで、防犯効果を維持しつつ、前記電気錠に用いる電子鍵を携帯しない場合であっても、必要に応じて簡易な手段によって前記ユーザが前記居住空間内に入れるようにすることが出来る。ドアフォンは、呼出ボタンが押されると周期的に押下情報を出力する構成をとるのが一般的である。よって、本態様では、呼出ボタンが長押しされた場合、ドアフォンからの押下情報の出力回数をN回と表現している。
【0029】
また、上記態様では、例えば、
前記第1通信部は、前記ドアの外側に設けられた外部照明器具と接続され、
前記制御部は、前記所定時間内に前記ドアフォンモニタから前記押下情報をM回入力した場合、前記外部照明器具をオンする第2制御信号を前記外部照明器具に送信するようにしてもよい。
【0030】
上記態様によれば、前記呼出ボタンを長押しすることで、前記施錠部は解錠できる。その際に、前記外部照明器具(例えば、玄関の照明)が点灯する。前記呼出ボタンを押下した者が前記ユーザであれば、前記外部照明器具が点灯することを知っている。一方、前記呼出ボタンを押下した者が前記ユーザ以外の他者の場合、前記呼出ボタンを長押しすることで、前記外部照明器具が点灯することを知らない。そのため、前記外部照明器具の突然の点灯は、前記ユーザ以外の他者が、前記呼出ボタンを長押して前記施錠部を解錠することに対して、抑止効果となる。これにより、防犯効果を向上させることができる。
【0031】
また、上記態様では、例えば、
前記ドアフォンモニタは、所定音に対応する音データを格納するメモリと、前記所定音を出力する出力部と、を有し、
前記制御部は、前記所定時間内に前記ドアフォンモニタから前記押下情報をM回入力した場合、前記ドアフォンに前記所定音を出力させる第3制御信号を、前記ドアフォンモニタに送信するようにしてもよい。
【0032】
上記態様によれば、前記呼出ボタンが長押しされると、前記施錠部が解錠される。その際に、前記ドアフォンから音が鳴る。前記呼出ボタンを押下した者が前記ユーザであれば、前記ドアフォンから音が鳴ることを知っている。一方、前記呼出ボタンを押下した者が前記ユーザ以外の他者の場合、前記呼出ボタンを長押しするすることで、前記ドアフォンから音が鳴ることを知らない。そのため、前記ドアフォンから突然の音が鳴ることは、前記ユーザ以外の他者が、前記呼出ボタンを長押して前記施錠部を解錠することに対して、抑止効果となる。これにより、防犯効果を向上させることができる。
【0033】
また、上記態様では、例えば、
前記N回は、前記M回より多くしてもよい。
【0034】
この場合、前記ドアが解錠されるよりも前に、前記外部照明器具が点灯し、又は、前記ドアフォンから音が鳴る。そのため、前記ユーザ以外の他者は、前記外部照明器具が点灯し、又は、前記ドアフォンから音が鳴った以降まで、前記呼出ボタンを長押しなければ、前記施錠部を解錠できない。その結果、前記ユーザ以外の他者が、前記呼出ボタンを長押して前記施錠部を解錠することに対して、更なる抑止効果を高めて、防犯効果を一層向上させることができる。
【0035】
また、上記態様では、例えば、
前記第1通信部は、前記ドアの外側に設けられた外部照明と接続され、
前記制御部は、前記所定時間を経過する一定時間前に前記外部照明器具をオンする第4制御信号を前記外部照明器具に送信するようにしてよい。
【0036】
この場合、前記ユーザは、前記外部照明器具の点灯により、前記所定時間の経過が間近であることを知ることが出来る。そのため、前記所定期間が経過して前記呼出ボタンを押下しても前記施錠部を解錠することが出来ず、前記居住空間内に入れないことを防止できる。
【0037】
また、上記態様では、例えば、
前記宅内機器は、照明器具、エアコン又はテレビのいずれか一を含むようにしてもよい。
【0038】
また、上記態様では、例えば、
前記宅内機器は、一日中電源がオン状態である使用が常態である宅内機器を含まないようにしてもよい。
【0039】
一日中電源がオン状態である使用が常態である宅内機器を用いた場合、その種類の宅内機器の電源のオン/オフ状態では、前記居住空間内のユーザの在/不在の判断をすることは出来ない。従って、前記宅内機器は、一日中電源がオン状態である使用が常態である宅内機器を含まないようにしてもよい。
【0040】
また、上記態様では、例えば、
前記一日中電源がオン状態である使用が常態である宅内機器は、冷蔵庫を含むようにしてもよい。
【0041】
冷蔵庫は、常時、電源がオン状態であることが一般的な使用態様であるため、本態様では、冷蔵庫をオン/オフの判断対象から除外している。
【0042】
また、上記態様では、例えば、
前記宅内機器は、複数種類の宅内機器を含み、
前記第1通信部は、前記複数種類の宅内機器の各々から対応するログ情報を入力し、
前記制御部は、
前記施錠情報を用いて前記ドアが施錠状態になったと判断してから所定時間内に前記ドアフォンから前記押下情報を入力した場合であって、前記複数のログ情報を用いて、前記複数種類の宅内機器の中の少なくもといずれか一種の宅内機器がオン状態であると判断した場合、前記第2通信部を介して前記第1制御信号を出力するようにしてもよい。
【0043】
この場合、例えば、前記複数種類の宅内機器の中の一種の宅内機器が照明器具である場合、日中であれば前記照明器具の電源がオン状態でなくても、前記ユーザが在宅であることもある。また、例えば、前記複数種類の宅内機器の中の一種の宅内機器がテレビである場合、前記前記ユーザが在宅中であっても、前記テレビを見ていないこともある。また、例えば、前記複数種類の宅内機器の中の一種の宅内機器がエアコンである場合、季節によっては前記ユーザが在宅中であっても、前記エアコンを使用していないこともある。
【0044】
本態様によれば、上記場合においても、前記複数種類の宅内機器の中の少なくもといずれか一種の宅内機器がオン状態であるか否かに基づいて、前記ユーザの在/不在を判断している。そのため、前記ユーザが在宅中であっても、誤って前記ユーザが不在と判断することを防止できる。その結果、前記ユーザが前記電気錠に用いる電子鍵を携帯し忘れために、前記ユーザが前記居住空間の中に入ることができないということを防止できる。
【0045】
また、上記態様では、例えば、
前記複数種類の宅内機器は、照明器具、エアコン、及びテレビの中のいずれか2つ以上を含むようにしてもよい。
【0046】
また、上記態様では、例えば、
前記宅内機器は、一日中電源がオン状態である使用が常態である宅内機器を含まないようにしてもよい。
【0047】
一日中電源がオン状態である使用が常態である宅内機器を用いた場合、その種類の宅内機器の電源のオン/オフ状態では、前記居住空間内のユーザの在/不在の判断をすることは出来ない。従って、前記宅内機器は、一日中電源がオン状態である使用が常態である宅内機器を含まないようにしてもよい。
【0048】
また、上記態様では、例えば、
前記一日中電源がオン状態である使用が常態である宅内機器は、冷蔵庫を含むようにしてもよい。
【0049】
本開示の他の態様は、
宅内機器と接続され前記宅内機器から前記宅内機器のログ情報を入力する第1通信部と、
前記宅内機器が設置された居住空間に設けられたドアの閉状態の検知により前記ドアを施錠する電気錠が設けられた施錠部と、前記居住空間に設けられたドアフォンモニタを介して接続された第2通信部であって、前記ドアフォンモニタを介して前記施錠部から前記ドアの施錠/解錠状態を示す施錠情報を入力する第2通信部と、
前記施錠情報を用いて前記ドアが施錠状態になったことを判断する制御部と、を具備し、
前記第2通信部は、前記居住空間外部に設置されたドアフォンと前記ドアフォンモニタを介して接続され、前記ドアフォンの呼出ボタンが押されたことを示す押下情報を、前記ドアフォンモニタを介して入力し、
前記制御部は、
前記施錠情報を用いて前記ドアが施錠状態になってから所定時間内に前記ドアフォンモニタから前記押下情報を入力した場合であって、前記ログ情報を用いて前記宅内機器がオン状態であると判断した場合、前記第2通信部を介して前記ドアの施錠部に対して前記ドアを解錠する旨の第1制御信号を出力する、
ものである。
【0050】
上記他の態様においては、前記第2通信部は、前記宅内機器が設置された居住空間に設けられたドアフォンモニタと接続されている。前記ドアフォンモニタは、前記宅内機器が設置された居住空間に設けられたドアであって前記ドアの閉状態の検知により前記ドアを施錠する電気錠が設けられたドアの施錠部と接続されている。
【0051】
このような構成の場合、前記第2通信部を介して、記施錠部から前記ドアの施錠/解錠状態を示す施錠情報を入力し、また、ドアフォンの呼出ボタンが押されたことを示す押下情報を、入力する態様でもよい。
【0052】
本開示の他の態様は、
宅内機器と接続され前記宅内機器から前記宅内機器のログ情報を入力する第1通信部と、
前記宅内機器が設置された居住空間に設けられたドアであって前記ドアを電気的に施錠する電気錠が設けられたドアの施錠部と接続された第2通信部と、
前記電気錠により前記ドアを施錠させる制御信号を前記施錠部に、前記第2通信部を介して送信させる制御部と、を具備し、
前記第1通信部は、前記ドアに設けられた前記ドアの開閉状態を検知する開閉センサから前記ドアの開閉状態を示す開閉情報を入力し、
前記制御部は、
前記開閉情報を用いて前記ドアが閉状態になったと判断した場合、前記ログ情報を用いて前記宅内機器がオン状態であるか否かを判断し、
前記ドアが閉状態になった場合に前記宅内機器がオフ状態であると判断した場合、前記制御信号を前記施錠部に送信し、
前記ドアが閉状態になった場合に前記宅内機器がオン状態であると判断した場合、前記閉状態になったと判断してから一定期間経過後に前記制御信号を前記施錠部に送信する、
ものである。
【0053】
本態様によると、
前記ドアを電気的に施錠する電気錠が前記ドアの施錠部に設けられている。そして、前記ドアが閉状態になった場合、前記宅内機器がオン状態であるか否かを判断している。
【0054】
これにより、前記宅内機器がオフ状態の場合に前記ドアが閉状態になると、前記電気錠により前記施錠部を施錠させている。即ち、前記宅内機器がオフの場合は前記居住空間のユーザは外出すると判断できる。この場合には、前記ドアが閉状態になると、前記電気錠により前記施錠部を施錠させている。そのため、前記居住空間のユーザが前記ドアを施錠し忘れて外出した場合でも、前記居住空間への前記ユーザ以外の他者の侵入を防止し、住環境の安全を確保できる。この点、前記扉が閉状態となっても一律に一定時間前記電気錠を解錠する特許文献1とは異なり、前記電気錠によって本来もたらされる防犯効果を低減させることはない。
【0055】
一方で、前記宅内機器がオン状態の場合、前記ドアが閉状態になってから一定期間経過後に前記電気錠により前記施錠部を施錠させている。即ち、前記宅内機器がオンの場合、前記居住空間のユーザは在宅中であって、一時的に前記居住空間外に出て、すぐに前記居住空間内に戻る可能性が高いと判断できる。この場合には、前記ドアが閉状態になってから一定期間経過後に前記電気錠により前記施錠部を施錠させている。そのため、前記居住空間のユーザが前記電気錠に用いる電子鍵を携帯せずに一時的に前記居住空間の外に出た場合であっても、前記ユーザは前記居住空間の内部に入ることが出来る。この点、前記扉が閉状態となっても一律に一定時間前記電気錠を解錠する特許文献1とは異なり、必要に応じて前記ドアが閉状態になってから一定期間は前記施錠部を解錠状態とする。即ち、本態様では、前記居住空間内のユーザの在/不在に基づいて、前記ドアが閉状態になってから一定期間前記施錠部を解錠状態とするか否か判断している。前記居住空間内のユーザの在/不在の判断は、前記宅内機器のオン/オフ状態を用いて行うので、簡易で確実性が高い手段によって前記ユーザの在/不在を判断できる。
【0056】
このように、本態様では、住環境の安全を確保するという前記電気錠の利点を損なうことなく、前記ユーザの在/不在を考慮した上で、前記電気錠に用いる電子鍵を携帯しない場合であっても、簡易な手段によって前記ユーザが前記居住空間の内部に入れるようにすることが出来る。
【0057】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1による管理装置が適用された管理システムの全体構成の一例を示す図である。管理システムは、宅内機器100、管理装置200、ドアフォンモニタ300、ドアフォン400、及び施錠部500を備える。
【0058】
図1において、宅内機器100及び管理装置200は、通信路L1を介して相互に通信可能に接続されている。また、管理装置200及びドアフォンモニタ300は通信路L2を介して相互に通信可能に接続されている。また、管理装置200及び施錠部500は通信路L3を介して相互に通信可能に接続されている。また、ドアフォンモニタ300及びドアフォン400は通信路L4を介して相互に通信可能に接続されている。ここで、通信路L1〜L4としては、無線の通信路が採用されてもよいし、有線の通信路が採用されてもよい。
【0059】
宅内機器100は、居住空間10内に設置された電気機器であり、
図1の例では照明器具が示されている。但し、これは一例にすぎず、宅内機器100としては、エアコン、洗濯機、又は電子レンジといった白物家電や、テレビ、録画装置、オーディオ機器等の黒物家電が採用されてもよい。
【0060】
ここで、居住空間10としては、一戸建ての住宅であれば家屋内の空間が該当し、マンションや団地等の集合住宅であれば、1つの住戸内の空間が該当する。
【0061】
管理装置200は、例えば、ホームサーバにより構成され、居住空間10内に設置されている。
【0062】
ドアフォンモニタ300は、居住空間10内に設けられ、表示部302、スピーカ303、及び操作ボタン304等を備える。表示部302は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置により構成され、呼出ボタン401が押下された際にドアフォン400から出力された映像信号を表示する。これにより、居住空間10内の居住者は呼出ボタン401を押下した人物を視覚的に認識できる。
【0063】
スピーカ303は、ドアフォン400から出力された呼出信号(押下情報の一例)が入力されると、所定の呼出音(例えばブザー音)を出力し、呼出ボタン401が押下されたことを居住空間10内の人物に報知する。また、スピーカ303は、ドアフォン400から出力された音声信号を音声に変換し、居住空間10の内部空間に出力する。これにより、居住空間10内の人物は、呼出ボタン401を押下した人物が発した音声を聞くことができる。
【0064】
操作ボタン304は、居住空間10内の人物が呼出ボタン401を押下した人物との通話を開始するためのボタンや、通話を終了するためのボタンを含む。また、ドアフォンモニタ300は図略のマイクを備える。このマイクは、居住空間10内の人物がドアフォンモニタ300ごしに発した音声を収音して音声信号に変換し、ドアフォン400に出力する。
【0065】
ドアフォン400は、居住空間10の外部に設置されており、呼出ボタン401、スピーカ402、カメラ403、及びマイク404等を備える。ドアフォン400は、例えば、居住空間10の外壁上のドア20近傍の所定の位置に設置されれてもよいし、門扉のある一戸建て住宅であれば、門扉の周囲の外壁に設置されてもよい。
【0066】
呼出ボタン401は、居住空間10を訪問する人物や居住空間10に帰宅した居住者により押下されるボタンである。呼出ボタン401が押下されると、ドアフォン400は、呼出ボタン401が押下されたことを示す呼出信号をドアフォンモニタ300に出力する。ここで、ドアフォン400は、呼出ボタン401が押下されている期間中、一定の時間間隔で呼出信号をドアフォンモニタ300を介して管理装置200に出力する。これにより、管理装置200はドアフォン400から出力された呼出信号の受信回数から、呼出ボタン401が長押しされたか否かを判別できる。
【0067】
スピーカ402は、居住空間10内の人物がドアフォンモニタ300ごしに発した音声を示す音声信号を音声に変換し、外部空間に出力する。マイク404は、呼出ボタン401を押下した人物がドアフォン400ごしに発した音声を収音して音声信号に変換し、ドアフォンモニタ300に出力する。カメラ403は、例えば、CCDやCMOSのイメージセンサにより構成され、呼出ボタン401を押下した人物を所定のフレームレートで撮像し、得られた映像信号をドアフォンモニタ300に出力する。
【0068】
施錠部500は、ドア20に設けられておりドア20を施錠する。ドア20は、人物が居住空間10に出入りするためのドアである。ドア20としては、一戸建ての住宅であれば、建物の玄関や勝手口に設けられたドアが該当し、集合住宅であれば、住戸の玄関に設けられたドアが該当する。
【0069】
図2は、実施の形態1による管理装置200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。管理装置200は、CPU201、RAM202、ROM203、HA(Home Automation)インターフェース部204、HA(Home Automation)端子205、LANインターフェース部206、LAN端子207、無線通信インターフェース部208、及び無線通信送受信アンテナ209を備える。
【0070】
CPU201、RAM202、ROM203、HAインターフェース部204、LANインターフェース部206、及び無線通信インターフェース部208はIOバスを介して相互に接続されている。
【0071】
CPU201は、ROM203に格納されたプログラムを実行し、管理装置200を統括制御する。RAM202は、CPU201の作業領域として用いられる。ROM203は、CPU201が実行するプログラムを記憶する。HA端子205は、例えば、JEM−A端子が採用される。JEM−A端子は、JEMA(日本電気工業会規格)の統一規格に適合したHA端子であり、本実施の形態ではJEM1427が採用される。HAインターフェース部204は、例えば、JEM−A端子の規格に適合する通信回路により構成される。本実施の形態では、HAインターフェース部204及びHA端子205は、主に施錠部500を構成する電気錠と通信する。
【0072】
LAN端子207は、例えば、1000BASE−Tや100BASE−TX等のLAN端子が採用される。LANインターフェース部206は、例えば、IEEE802.3等の有線LANの通信規格に適合する通信回路により構成される。本実施の形態では、LANインターフェース部206及びLAN端子207は、主に宅内機器100と通信する。なお、LANインターフェース部206としては、IEE802.11シリーズの無線LANの通信規格に適合する通信回路が採用されてもよい。この場合、LAN端子207としては無線LANのアンテナが採用される。
【0073】
無線通信送受信アンテナ209は、例えば、デジタルコードレス電話の通信規格であるDECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)に適合したアンテナにより構成される。本実施の形態では、DECTの通信規格としては、例えば、一般社団法人電波産業界の標準規格であるARIB STD−T101が採用される。無線通信インターフェース部208は、例えば、DECTに適合する通信インターフェースにより構成される。本実施の形態では、無線通信インターフェース部208及び無線通信送受信アンテナ209は、主にドアフォンモニタ300と通信する。
【0074】
図3は、実施の形態1による管理装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。管理装置200は、第1通信部210、第2通信部220、第3通信部230、及び制御部240を備える。
【0075】
第1通信部210は、
図2に示すLANインターフェース部206及びLAN端子207により構成され、宅内機器100と通信路L1を介して接続される。ここで、通信路L1としては、例えば、有線LAN又は無線LANの通信路が採用される。そして、第1通信部210は、宅内機器100と通信することにより、宅内機器100から宅内機器100のログ情報を取得し、管理装置200に入力する。ログ情報には、例えば、宅内機器100が稼働中であることを示す稼働情報が含まれる。
【0076】
第2通信部220は、例えば、
図2に示すHAインターフェース部204及びHA端子205により構成され、通信路L3を介して施錠部500を構成する電気錠501と接続されている。ここで、通信路L3としては、JEM−A端子に対応する通信ケーブルが採用される。そして、第2通信部220は、電気錠501と通信し、電気錠501から出力される施錠情報を取得し、管理装置200に入力する。ここで、施錠情報は、電気錠501がドアを施錠しているか解錠しているかを示す情報である。
【0077】
第3通信部230は、例えば、
図2に示す無線通信インターフェース部208及び無線通信送受信アンテナ209により構成され、通信路L2を介してドアフォンモニタ300と接続されている。ここで、通信路L2は、例えば、DECTの通信規格に適合する無線の通信路が採用される。但し、これは一例にすぎず、管理装置200及びドアフォンモニタ300が有線で通信する場合、通信路L2としては有線の通信路が採用される。そして、第3通信部230は、呼出ボタン401が押下された際にドアフォン400から出力される呼出信号をドアフォンモニタ300を介して取得し、管理装置200に入力する。
【0078】
制御部240は、例えば、
図2に示すCPU201、RAM202、及びROM203により構成され、管理装置200の全体の制御を司る。本実施の形態では、制御部240は、第2通信部220が入力する施錠情報を用いてドア20が施錠状態になったか否かを判断する。そして、制御部240は、施錠情報を用いてドア20が施錠状態になってから所定時間T1以内にドアフォンモニタ300から呼出信号が入力された場合であって、稼働情報を用いて宅内機器100がオン状態であると判断した場合、第2通信部220を介して電気錠501に解錠信号(第1制御信号の一例)を出力する。
【0079】
具体的には、制御部240は、ロック検出部241、稼働状況検出部242、呼出信号解釈部243、及び解錠コマンド発行部244を備える。なお、制御部240を構成する各ブロックは、CPU201がROM203に記憶されたプログラムを実行することで実現される。
【0080】
ロック検出部241は、電気錠501のロック状態を定期的に確認し、電気錠501が解錠状態から施錠状態になると、所定時間T1の計時を開始する。そして、ロック検出部241は、電気錠501のロック状態を確認したときの計時時刻が所定時間T1の期間内の時刻であれば、ロック検出処理の条件を満たすと判定する。一方、ロック検出部241は、電気錠501のロック状態を確認したときの計時時刻が所定時間T1の期間外の時刻であれば、ロック検出処理の条件を満たさないと判定する。ロック検出処理の詳細については後述する。
【0081】
稼働状況検出部242は、ロック検出部241によりロック検出処理の条件を満たすと判定された場合、稼働情報を用いて宅内機器100が稼働中であるか否かを確認し、稼働中であれば、稼働状況検出処理の条件を満たすと判定する。一方、稼働状況検出部242は、宅内機器100が稼働中でなければ、稼働状況検出処理の条件を満たさないと判定する。稼働状況検出処理の詳細については後述する。
【0082】
呼出信号解釈部243は、稼働状況検出部242により稼働状況検出処理の条件を満たすと判定された場合、ドアフォン400から出力された呼出信号を受信すると、呼出信号解釈処理の条件を満たすと判定し、ドアフォン400から出力された呼出信号を受信しなければ、呼出信号解釈処理の条件を満たさないと判定する。呼出信号解釈処理の詳細については後述する。
【0083】
解錠コマンド発行部244は、呼出信号解釈部243により呼出信号解釈処理の条件を満たすと判定された場合、解錠コマンドを発行し、電気錠501にドア20を解錠させる。
【0084】
施錠部500は電気錠501を備える。電気錠501は、
図1に示すドア20に設けられ、ドア20が閉状態になったことを検知すると、ドア20を施錠する。つまり、電気錠501は、ドア20が閉状態になると自動的にドア20を施錠するオートロック機能を持つ電気錠である。
【0085】
電気錠501は、JEM−A端子を備え、JEM−A端子を介して管理装置200と通信する。ここで、電気錠501は、管理装置200から定期的に出力されるポーリングを受信すると、施錠状態であるか否かを示す施錠情報を管理装置200に返す。
【0086】
ドアフォンモニタ300は、DECTの通信機能を持つドアフォンモニタにより構成されている。ドアフォンモニタ300は、録画部301を備えている。録画部301は、例えば、ハードディスクドライブ等の書き換え可能な不揮発性の記憶装置により構成され、呼出ボタン401が押下された際にドアフォン400のカメラ403が撮像した映像信号を記録する。なお、呼出ボタン401が押下された際、カメラ403は所定の撮像時間だけ撮像する。
【0087】
ドアフォン400は、通信路L4を介してドアフォンモニタ300と接続されている。通信路L4は有線であってもよいし、無線であってもよい。ドアフォン400は、呼出ボタン401を備え、呼出ボタン401が押下されると、呼出信号をドアフォンモニタ300を介して管理装置200に出力する。
【0088】
次に、実施の形態1による管理システムの動作の概要について説明する。
図4は、実施の形態1による管理システムの動作の概要の一例を示すシーケンス図である。
【0089】
まず、管理装置200は、電気錠501に対してロック中(施錠状態)であるかを確認するためにポーリングを送信する(S401)。なお、ポーリングは、管理装置200から例えば定期的に送信される。ポーリングを受信した電気錠501は、ロック中であれば、「ロック中」であることを示す施錠情報を管理装置200に送信する(S402)。
【0090】
「ロック中」の施錠情報を受信した管理装置200は、電気錠501がドア20をロックしてから所定時間T1内であると判定すると(S403)、宅内機器100に確認信号を送信し、宅内機器100が稼働中であるかを確認する(S404)。確認信号を受信した宅内機器100は、稼働中であれば、「稼働中」であることを示す稼働情報を管理装置200に送信する(S405)。所定時間T1が長すぎると安全性が低くなる一方、所定時間T1が短すぎると、短期的に外出した居住者であって電子鍵を携帯するのを居住者が短期的な外出を終えて居住空間10に戻ってきた際に、呼出ボタン401を押下する時間が確保できなくなる。そこで、所定時間T1としては、想定される短期的な外出時間に呼出ボタン401を押下する作業を充分に行うことができる時間を加えた時間が採用される。
【0091】
「稼働中」の稼働情報を受信した管理装置200は、宅内機器100が稼働中であるため、居住空間10の居住者が短期的に外出していると判定し(S406)、呼出信号の入力を待機する。つまり、居住者はある目的地に出掛ける場合、宅内機器100をオフするのが一般的であるが、居住空間10から短期的に外出する場合、宅内機器100をオンしたまま外出する可能性が高い。そこで、本実施の形態では、電気錠501が施錠状態になった際、宅内機器100が稼働中であれば、居住者の外出は短期的な外出であると判定している。
【0092】
そして、電気錠501の電子鍵を携帯するのを忘れて外出した居住者により呼出ボタン401が押下されると、ドアフォン400は呼出信号をドアフォンモニタ300に送信する(S407)。呼出信号を受信したドアフォンモニタ300は、受信した呼出信号を管理装置200に転送する(S408)。
【0093】
管理装置200は、呼出信号の受信タイミングがドア20のロック後、所定時間T1内であれば、解錠信号を電気錠501に送信する(S409)。
【0094】
次に、実施の形態1による管理装置200の処理の詳細について説明する。
図5は、実施の形態1による管理システムの動作の概要の一例を示すシーケンス図である。まず、ロック検出部241はロック検出処理を行う(S501)。ロック検出処理の詳細は後述する。次に、ロック検出部241は、ロック検出処理の条件を満たすと判定すると(S502でYES)、処理をS503に進め、ロック検出処理の条件を満たしていないと判定すると(S502でNO)、処理をS501に戻す。
【0095】
次に、稼働状況検出部242は、稼働状況検出処理を行う(S503)。稼働状況検出処理の詳細は後述する。次に、稼働状況検出部242は、稼働状況検出処理の条件を満たすと判定すると(S504でYES)、処理をS505に進め、稼働状況検出処理の条件を満たしていないと判定すると(S504でNO)、処理をS501に戻す。
【0096】
次に、呼出信号解釈部243は、呼出信号解釈処理を行う(S505)。呼出信号解釈処理の詳細は後述する。次に、呼出信号解釈部243は、呼出信号解釈処理の条件を満たすと判定すると(S506でYES)、処理をS507に進め、呼出信号解釈処理の条件を満たしていないと判定すると(S506でNO)、処理をS501に戻す。次に、解錠コマンド発行部244は、解錠コマンド発行処理を行い(S507)、処理をS501に戻す。
【0097】
このように、
図5の処理では、ロック検出処理、稼働状況検出処理、及び呼出信号解釈処理の3つの処理の条件が満たされた場合、解錠コマンドが発行され、電気錠501はドア20を解錠する。一方、これら3つの処理の条件が1つでも満たされなければ、解錠コマンドは発行されない。
【0098】
図6は、ロック検出処理の一例を示すフローチャートである。まず、ロック検出部241は、電気錠501にポーリングを送信して電気錠501に施錠情報を送信させ、送信された施錠情報を用いて電気錠501の施錠状態を確認する(S601)。
【0099】
次に、ロック検出部241は、施錠情報が「ロック中」を示す場合、電気錠501は「ロック中」であると判定し(S602でYES)、処理をS603に進める。一方、ロック検出部241は、施錠情報が「ロック中」を示さない場合、電気錠501は「解錠中」であると判定し(S602でNO)、処理をS608に進める。
【0100】
S603において、ロック検出部241は、タイマーTM1が起動中でなければ(S603でNO)、処理をS604に進め、タイマーTM1が起動中であれば(S603でYES)、処理をS606に進める。
【0101】
S604において、ロック検出部241は、電気錠501がドア20を解錠状態からロック状態にした後、タイマーTM1による計時が1度も行われていない場合(S604でNO)、タイマーTM1を起動する(S605)。これにより、所定時間T1の計時が開始される。ここで、タイマーTM1は、所定時間T1を計時するためのタイマーである。このタイマーTM1は、制御部240のプログラムモジュールで構成されてもよいし、ハードウェアで構成されてもよい。
【0102】
一方、ロック検出部241は、電気錠501がドア20を解錠状態からロック状態にした後、タイマーTM1による計時が1度行われている場合(S604でYES)、処理をS610に進める。ここで、タイマーTM1による計時が1度行われている場合とは、電気錠501の解錠情報が「解錠状態」から「ロック中」に変化してからタイマーTM1の計時が開始され、タイマーTM1による所定時間T1の計時が既に1度行われている場合が該当する。これにより、電気錠501がドアを解錠状態から施錠状態にしてから所定時間T1が経過した後、電気錠501から定期的に「ロック中」の解錠情報が送信された場合であっても、タイマーTM1が再度起動されることを防止できる。その結果、電気錠501が解錠状態からロック状態になってから所定時間T1の経過後に呼出ボタン401の押下により電気錠501が解錠状態になることを防止できる。
【0103】
S606において、タイマーTM1が起動した後、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T1以内であれば(S606でYES)、ロック検出部241は、ロック検出処理の条件を満たすと判定する(S607)。
【0104】
一方、タイマーTM1の計時時間が所定時間T1より大きければ(S606でNO)、ロック検出部241は、処理をS608に進める。S608において、タイマーTM1が起動中であれば(S608でYES)、ロック検出部241はタイマーTM1を停止させる(S609)。S608において、タイマーTM1が起動中でなければ(S608でNO)、ロック検出部241は、ロック検出処理の条件を満たさないと判定する(S610)。これにより、タイマーTM1の起動後、所定時間T1が経過していれば、ロック検出部241は、ロック検出処理の条件を満たさないと判定し、処理を
図5に示すS501に戻す。
【0105】
次に、稼働状況検出処理について説明する。
図7は稼働状況検出処理の一例を示すフローチャートである。まず、稼働状況検出部242は、宅内機器Ciの属性を確認する(S701)。ここで、宅内機器Ciの属性としては、冷蔵庫、照明器具、エアコン、又はテレビといった宅内機器100の種類を示す情報が採用される。
【0106】
稼働状況検出部242は、例えば、宅内機器100の属性が登録された宅内機器リストを予め記憶しており、この宅内機器リストを用いて宅内機器100の属性を確認する。以下のフローチャートでは、宅内機器リストには冷蔵庫と照明器具とが登録されているものとして説明する。
【0107】
そして、稼働状況検出部242は、この宅内機器リストにおいて、例えば、登録順に1の宅内機器100を特定の宅内機器Ciとして特定する。なお、Ciに付されたiは宅内機器リストに登録された宅内機器100を特定するためのインデックスである。
【0108】
次に、稼働状況検出部242は、宅内機器Ciが冷蔵庫であれば(S702でYES)、別の宅内機器Ciの属性を確認し(S703)、処理をS702に戻す。一方、稼働状況検出部242は、宅内機器Ciが冷蔵庫でなければ(S702でNO)、宅内機器Ciの稼働状況を確認する(S704)。つまり、稼働状況検出部242は、宅内機器Ciが冷蔵庫であれば、宅内機器Ciの稼働状況を確認せずに、照明器具を宅内機器Ciとして特定し、照明器具の稼働状況を確認する。
【0109】
ここで、稼働状況検出部242が冷蔵庫の稼働状況を確認する処理を行わないのは、冷蔵庫は、居住者が居住空間に滞在しているか否かに拘わらず、常時、オン状態にされて使用されるのが一般的であり、このような宅内機器100の稼働状況を確認しても居住者の外出の有無を判定できないからである。
【0110】
なお、
図7のフローチャートでは、冷蔵庫について稼働状況の確認をしないものとしたが、冷蔵庫のように、常時、オン状態にされて使用される宅内機器100が居住空間10が宅内機器リストに登録されていれば、このような宅内機器100も稼働状況の確認対象から省かれてもよい。
【0111】
次に、稼働状況検出部242は、宅内機器Ciが稼働中であれば(S705でYES)、稼働状況検出処理の条件を満たすと判定し(S706)、宅内機器Ciが稼働中でなければ(S705でNO)、稼働状況検出処理の条件を満たさないと判定する(S707)。ここで、稼働状況検出部242は、宅内機器Ciに確認信号を送信し、宅内機器Ciから返信される稼働情報が「稼働中」であることを示せば、宅内機器Ciは稼働中であると判定すればよい。一方、稼働状況検出部242は、確認情報を送信してから一定期間内に宅内機器Ciから稼働情報が送信されない、或いは、宅内機器Ciから「停止中」であることを示す稼働情報が送信されれば、宅内機器Ciは稼働中でないと判定すればよい。
【0112】
このように、稼働状況検出処理では、居住空間10に設置された冷蔵庫以外の宅内機器100(ここでは、照明器具)が稼働中であれば稼働状況検出処理の条件を満たすと判定され、冷蔵庫以外の宅内機器100が稼働中でなければ、稼働状況検出処理の条件を満たさないと判定される。
【0113】
次に、呼出信号解釈処理について説明する。
図8は呼出信号解釈処理の一例を示すフローチャートである。まず、呼出信号解釈部243は、呼出信号を受信すると(S801でYES)、呼出信号解釈処理の条件を満たすと判定し(S802)、呼出信号を受信しなければ(S801でNO)、呼出信号解釈処理の条件を満たさないと判定する(S803)。そして、呼出信号解釈部243は、呼出信号解釈処理の条件を満たすと判定すると、処理を
図5のS507に進め、解錠コマンド発行部244は、解錠コマンドを発行して第2通信部220に出力し、第2通信部220は、この解錠コマンドを電気錠501に出力する。これにより、電気錠501は解錠状態となり、電子鍵を携帯し忘れた居住者はドア20を開けて居住空間10に入ることができる。
【0114】
このように、本実施の形態による管理装置200は、電気錠501がドア20をロックした際、宅内機器100が稼働中であれば、居住者は短期的に外出した可能性が高いと判定し、呼出信号の入力を待機する。そして、呼出信号が入力されると、管理装置200は、解錠信号を出力し、電気錠501にドア20を解錠させる。これにより、居住者が外出する際に電子鍵を携帯するのを忘れた場合であっても、電気錠501を解錠して居住空間10に入ることができる。
【0115】
一方、施錠状態にある電気錠501を解錠状態にするには、所定時間T1内に呼出ボタン401を押下し、且つ、宅内機器100が稼働中であるという条件が満たされる必要がる。そのため、この条件を知らない居住者以外の人物が、電気錠501を解錠状態にして居住空間10に侵入することを防止できる。
【0116】
(実施の形態2)
図9は実施の形態2による管理装置200が適用された管理システムの全体構成の一例を示す図である。実施の形態1では、管理装置200は施錠部500と直接接続されていた。実施の形態2の管理システムでは、管理装置200はドアフォンモニタ300を介して施錠部500と接続されている。なお、実施の形態2において、実施の形態1と同じものは、同一の符号を付し、説明を省く。
【0117】
具体的には、ドアフォンモニタ300及び施錠部500は通信路L5を介して通信可能に接続されている。それ以外の構成は実施の形態1の管理システムと同じである。通信路L5としては、通信路L3と同様、JEM−A端子に対応する通信ケーブルが採用される。したがって、本実施の形態では、ドアフォンモニタ300がJEM−A端子を備え、管理装置200は、JEM−A端子を備えなくてもよい。
【0118】
図10は、実施の形態2による管理装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態では、管理装置200は、ドアフォンモニタ300を介して電気錠501と接続されているため、
図10に示すように管理装置200から第3通信部230が省かれている。
【0119】
なお、本実施の形態では、第2通信部220は、実施の形態1の第3通信部230と同様、
図2に示す無線通信インターフェース部208及び無線通信送受信アンテナ209により構成され、通信路L2を介してドアフォンモニタ300と接続されている。通信路L2は実施の形態1と同様、DECTによる無線の通信路が採用される。
【0120】
ドアフォンモニタ300は、JEM−A端子を備え、通信路L5を介して施錠部500の電気錠501と接続されている。つまり、本実施の形態では、管理装置200の第2通信部220は、通信路L2、ドアフォンモニタ300、及び通信路L5を介して電気錠501と接続されている。なお、ドアフォンモニタ300及びドアフォン400は実施の形態1と同様、通信路L4を介して接続されている。
【0121】
本実施の形態では、ドアフォンモニタ300は、電気錠501からJEM−A端子の通信規格で送信される信号(例えば施錠情報)をDECTの通信規格の信号に変換して、第2通信部220に転送すればよい。一方、ドアフォンモニタ300は、第2通信部220からDECTの通信規格で送信される信号(例えば解錠コマンドやポーリング)をJEM−A端子の通信規格に適合した信号に変換し、電気錠501に転送すればよい。
【0122】
なお、
図10では、通信路L2としてDECTによる無線の通信路を採用したが、これは一例であり、JEM−A端子に対応する通信ケーブルが採用されてもよい。この場合、第2通信部220は、実施の形態1の第2通信部220と同様、
図2に示すHAインターフェース部204及びHA端子205により構成されればよい。この場合、通信路L2、L5としてJEM−A端子に対応する通信ケーブルが採用されるため、ドアフォンモニタ300は、第2通信部220から送信された信号を、そのまま、電気錠501に転送し、電気錠501から送信された信号を、そのまま、第2通信部220に転送すればよい。
【0123】
図11は、実施の形態2による管理システムの動作の概要の一例を示すシーケンス図である。まず、管理装置200は、ドアフォンモニタ300に対してロック中であるかを確認するためのポーリングを送信する(S1101)。ポーリングを受信したドアフォンモニタ300は、受信したポーリングを電気錠501に転送する(S1102)。
【0124】
ポーリングを受信した電気錠501は、ロック中であれば、「ロック中」であることを示す施錠情報をドアフォンモニタ300に送信する(S1103)。「ロック中」であることを示す施錠情報を受信したドアフォンモニタ300は、この施錠情報を管理装置200に転送する(S1104)。
【0125】
S1105〜S1110は
図4のS403〜S408と同じである。S1111において、管理装置200は、解錠コマンドをドアフォンモニタ300に送信する。解錠コマンドを受信したドアフォンモニタ300は、この解錠コマンドをJEM−A端子の通信規格に適合する解錠信号に変換し、電気錠501に送信する(S1112)。
【0126】
このように、実施の形態2によれば、管理装置200がドアフォンモニタ300を介して電気錠501と接続されている態様においても実施の形態1と同じ効果が得られる。
【0127】
(実施の形態3)
実施の形態3による管理装置200は、所定時間T1以内に呼出ボタン401が長押しされたことを条件に、電気錠501がドア20を解錠することを特徴とする。なお、本実施の形態において、管理システムの全体構成図については
図1に示される実施の形態1の構成及び
図9に示される実施の形態2の構成のいずれの構成が採用されてもよい。その他、本実施の形態において、実施の形態1、2と同一構成は説明を省き、相違点のみ説明する。実施の形態3では、呼出信号解釈処理が実施の形態1、2と相違している。
【0128】
図12は、実施の形態3における呼出信号解釈処理の一例を示すフローチャートである。S1201は
図8のS801と同じである。呼出信号解釈部243は、第2通信部220により呼出信号が受信されると(S1201でYES)、長押有効時間T2を計時するためのタイマーTM2を起動する(S1202)。ここで、タイマーTM2は、制御部240のプログラムモジュールで構成されてもよいし、ハードウェアで構成されてもよい。次に、呼出信号解釈部243は、呼出信号の受信回数を示す変数c1の値を1に設定する(S1203)。次に、呼出信号解釈部243は、タイマーTM2の起動後、長押有効時間T2以内であり(S1204でYES)、且つ、所定時間T1以内であれば(S1205でYES)、第2通信部220により呼出信号が受信されたか否かを判定する(S1206)。なお、S1205の処理が設けられているのは、所定時間T1の終了間際にタイマーTM2が起動され、所定時間T1の経過後に変数c1が所定値N以上と判定されることを防止するためである。
【0129】
呼出信号が受信されると(S1206でYES)、呼出信号解釈部243は、変数c1の値を1増やす(S1207)。一方、第2通信部220により呼出信号が受信されない場合(S1206でNO)、呼出信号解釈部243は、処理をS1204に戻す。また、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T1を超えると(S1205でNO)、呼出信号解釈部243は、処理をS1211に進める。
【0130】
つまり、呼出信号解釈部243は、長押有効時間T2において、所定時間T1が経過していなければ、ドアフォン400から呼出信号が送信される回数をカウントする。ここで、長押有効時間T2は、所定時間T1内に呼出ボタン401が長押しされたか否かを判定するための時間であるため、所定時間T1より短い。また、長押有効時間T2は、呼出ボタン401が押下されている時間が所定の長押時間に到達しているか否かを判定するための時間であるため、長押時間よりも長い。
【0131】
S1207において、呼出信号解釈部243は、変数c1の値が所定値N以上であるか否かを判定する。変数c1が所定値N以上であれば(S1208でYES)、呼出信号解釈部243は、タイマーTM2の計時を停止させ(S1209)、呼出信号解釈処理の条件を満たすと判定する(S1210)。一方、変数c1が所定値N未満であれば(S1208でNO)、呼出信号解釈部243は処理をS1204に戻す。つまり、呼出信号解釈部243は、長押有効時間T2且つ所定時間T1以内に呼出信号が所定値N以上受信されれば、呼出信号解釈処理の条件を満たすと判定する。
【0132】
本実施の形態では、呼出ボタン401が押下されている期間中、ドアフォン400は周期的に呼出信号を出力する。そのため、第2通信部220による呼出信号の受信回数をカウントすることで、呼出信号解釈部243は、呼出ボタン401が押下されている時間を判定できる。よって、所定値Nとしては、例えば、電気錠501を解錠状態にするのに要する呼出ボタン401の長押時間を、呼出信号の出力周期で割った値が採用される。
【0133】
一方、S1204において、タイマーTM2の計時時刻が長押有効時間T2を超えていれば(S1204でNO)、呼出信号解釈部243は、タイマーTM2を停止させる(S1211)。そして、呼出信号解釈部243は、呼出信号解釈処理の条件を満たさないと判定する(S1212)。
【0134】
このように、本実施の形態によれば、所定時間T1以内に呼出ボタン401が押下されただけでは電気錠501が施錠されず、所定時間T1以内に呼出ボタン401が長押しされなければ電気錠501が施錠されない。よって、セキュリティを更に高めることができる。
【0135】
(実施の形態4)
実施の形態4は、居住空間10に稼働状況の確認対象となる宅内機器100が複数設置されていることを特徴とする。
図13は、実施の形態4による管理装置200が適用された管理システムの全体構成の一例を示す図である。なお、本実施の形態において、実施の形態1〜3と同じ構成は同一の符号を用いて説明を省略する。ここで、稼働状況の確認対象となる宅内機器100とは、居住者が居住空間10から外出した場合、オフ状態にされる可能性の高い宅内機器100が該当し、常時、稼働にされる冷蔵庫のような宅内機器100は省かれる。
【0136】
図13の例では居住空間10にエアコン、照明器具、及びテレビの3つの宅内機器100が稼働状況の確認対象となる宅内機器100として設置されている。そして、本実施の形態では、これら複数の宅内機器100のうち所定数Qの宅内機器100が稼働中であれば、稼働状況検出部242は稼働状況を満たすと判定する。なお、
図13の例では、3つの宅内機器100が稼働状況の確認対象となる宅内機器100として図示されているが、本実施の形態はこれに限定されず、稼働状況の確認対象となる宅内機器100は2つ以上であればよい。また、
図13では、宅内機器100として、エアコン、照明器具、及びテレビが図示されているが、これは一例にすぎず、他の宅内機器(例えば、電子レンジ、洗濯機、及びオーディオ機器等)が採用されてもよいし、他の宅内機器が加えられてもよい。
【0137】
エアコン、照明器具、及びテレビの宅内機器100は、それぞれ、通信路L1を介して管理装置200と通信可能に接続されている。複数の通信路L1のうち、いずれか1つ以上の通信路L1を有線LANの通信路で構成し、残りの通信路L2を無線LANの通信路で構成してもよいし、全ての通信路L1を有線又は無線LANの通信路で構成してもよい。
【0138】
図13の例では、
図1と同様、管理装置200は通信路L3を介して施錠部500と接続されているがこれに限定されない。例えば、
図9に示すように、管理装置200は、ドアフォンモニタ300を介して施錠部500と接続されてもよい。
【0139】
図14は、実施の形態4による管理装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。
図14の例では、第1通信部210には4つの宅内機器100が通信路L1を介して通信可能に接続されている。また、
図14の例では、4つの宅内機器100のうち、3つの宅内機器100は
図13に示すエアコン、照明器具、及びテレビであり、残り1つの宅内機器100は冷蔵庫であるとする。なお、
図14に示す管理装置200は、4つの宅内機器100が接続されている点及び稼働状況検出部242に代えて稼働状況検出部242aが設けられている点以外は、
図3に示す管理装置200と同一である。
【0140】
稼働状況検出部242aは、ロック検出部241によりロック検出処理の条件を満たすと判定された場合、冷蔵庫以外の複数の宅内機器100のうち、所定数Qの宅内機器100が稼働中であれば、稼働状況検出処理の条件を満たすと判定し、冷蔵庫以外の複数の宅内機器100のうち、稼働中の宅内機器100が所定数Q未満であれば、稼働状況検出処理の条件を満たさないと判定する。
【0141】
本実施の形態では、稼働状況検出処理が実施の形態1〜3と相違する。
図15は、実施の形態4における稼働状況検出処理の一例を示すフローチャートである。まず、稼働状況検出部242aは、稼働中の宅内機器100の数を示す変数c2を0に設定する(S1501)。
【0142】
次に、稼働状況検出部242aは、稼働状況を確認していない宅内機器Ciがあれば(S1502でYES)、処理をS1503に進める。ここで、稼働状況検出部242aは、居住空間10内に設置された複数の宅内機器が予め登録された宅内機器リストを予め記憶している。そして、稼働状況検出部242aは、この宅内機器リストにおいて、例えば登録順に1の宅内機器100を宅内機器Ciとして特定すればよい。
【0143】
S1503において、稼働状況検出部242aは、宅内機器Ciが冷蔵庫であれば(S1503でYES)、処理をS1502に戻し、宅内機器Ciが冷蔵庫でなければ(S1503でNO)、処理をS1504に進める。
【0144】
S1504において、稼働状況検出部242aは、宅内機器Ciの稼働状況を確認する。そして、稼働状況検出部242aは、宅内機器Ciが稼働中であれば(S1505でYES)、変数c2を1増やす(S1206)。一方、稼働状況検出部242aは、宅内機器Ciが稼働中でなければ(S1505でNO)、処理をS1502に戻す。
【0145】
S1507において、稼働状況検出部242aは、変数c2の値が所定数Qに達した場合(S1507でYES)、稼働状況検出処理の条件を満たすと判定する(S1508)。一方、稼働状況検出部242aは、変数c2の値が所定数Q未満の場合(S1507でNO)、処理をS1502に戻す。ここで、冷蔵庫以外の複数の宅内機器100のうち少なくとも1つの宅内機器100が稼働中であれば、稼働状況検出処理の条件を満たすとする態様を採用する場合、所定数Qとして1が採用される。また、冷蔵庫以外の複数の宅内機器100のうち2つ以上のある値の宅内機器100が稼働中であれば、稼働状況検出処理の条件を満たすとする態様を採用する場合、所定数として2以上のある値が採用される。
【0146】
S1502において、稼働状況検出部242aは、全ての宅内機器Ciの稼働状況を確認していれば(S1502でNO)、稼働状況検出処理の条件を満たさないと判定する(S1509)。
【0147】
このように、
図15に示す稼働状況検出処理では、冷蔵庫以外の複数の宅内機器100の稼働状況を順次確認していき、稼働中の宅内機器100の個数が所定数Qに到達すると、稼働状況検出処理の条件を満たすと判定される。一方、稼働中の宅内機器100の個数が所定数Qに到達するまでに、冷蔵庫以外の全ての宅内機器100の稼働状況を確認する処理が終了されると、稼働状況検出処理の条件を満たさないと判定される。
【0148】
テレビ、エアコン、照明器具のような宅内機器100は、居住者が在宅中の場合、必ずオン状態にされるとは限らない。例えば、居住者が日中に在宅している場合、照明器具はオフ状態にされることもある。また、テレビは在宅中の居住者により常時オンされるわけではない。また、春や秋等の季節においてエアコンは在宅中の居住者に使用されないこともある。この場合、居住空間10に設置されたいずれか1の宅内機器100のうち、いずれか1の宅内機器100に注目し、その1の宅内機器100のみの稼働状況を確認しても、居住者が在宅中であるか否かを正確に判別できない。
【0149】
そこで、実施の形態4では、居住空間10に設置された冷蔵庫以外の複数の宅内機器100のうち、稼働中の宅内機器100の数が所定数Qであれば、稼働状況検出処理の条件を満たすと判定されている。その結果、居住者がが在宅中であるか否かを正確に推定できる。
【0150】
(実施の形態5)
実施の形態5による管理装置200は、所定時間T1の期間中に呼出ボタン401が長押しされた場合、解錠警告コマンドを発行し、防犯ライト(外部照明器具の一例)を点灯させることを特徴とする。
図16は、実施の形態5による管理装置200が適用された管理システムの全体構成の一例を示す図である。なお、本実施の形態において、実施の形態1〜4と同じ構成は、同一の符号を付し、説明を省く。
【0151】
図16に示すように、本実施の形態では、管理装置200は、通信路L6を介して防犯ライト600と接続されている。通信路L6は、通信路L1と同様、LANの通信路が採用されている。LANの通信路としては、有線及び無線のいずれが採用されてもよい。
【0152】
なお、
図16では、管理装置200は、
図1と同様、施錠部500と直接接続されている。但し、これは一例にすぎず、管理装置200は、
図9と同様、ドアフォンモニタ300を介して施錠部500と接続されてもよい。
【0153】
防犯ライト600は、例えば、居住空間10の外壁上であって、ドアフォン400が照射可能な位置(例えば、玄関の周囲の外壁の位置)に設置されている。なお、居住空間10が門扉付きの一戸建ての住宅であれば、防犯ライト600は、門扉の周囲の外壁に取り付けられてもよい。
【0154】
図17は、実施の形態5による管理装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。
図12に示す管理装置200は、第1通信部210に防犯ライト600が接続されている点及び呼出信号解釈部243に代えて呼出信号解釈部243aが設けられている点以外は、
図3に示す管理装置200と同一である。
【0155】
呼出信号解釈部243aは、解錠警告コマンド発行部2431を備えている。解錠警告コマンド発行部2431は、呼出ボタン401が長押しされ、ドアフォン400からの呼出信号の出力回数が所定値Mに到達した場合、解錠警告コマンド(第2制御信号の一例)を防犯ライト600に出力する。防犯ライト600は解錠警告コマンドを受信すると点灯し、ドアフォン400付近を照明する。これにより、呼出ボタン401を長押した居住者に対して、電気錠501が解錠されることを事前に報知できる。また、居住者以外の人物は呼出ボタン401の長押しにより防犯ライト600が点灯されることを知らないため、防犯ライト600の点灯によりこの人物を警戒させ、この人物が呼出ボタン401の長押して電気錠501を解錠することを防止できる。なお、防犯ライト600の点灯時間は、呼出ボタン401を押下した人物を警戒させることが可能な予め定められた時間が採用される。
【0156】
図18は、実施の形態5の変形例による管理装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。変形例による管理装置200は、所定時間T1の期間中に呼出ボタン401が長押しされた場合、解錠警告コマンドを発行し、ドアフォン400からブザー音を出力させることを特徴とする。そのため、
図18に示す管理装置200は、第1通信部210に防犯ライト600が接続されていない。
【0157】
図18において、呼出信号解釈部243bは、解錠警告コマンド発行部2432を備えている。解錠警告コマンド発行部2432は、ドアフォン400からの呼出信号の出力回数が所定値Mに到達した場合、解錠警告コマンド(第3制御信号の一例)を発行し、第3通信部230を介してドアフォンモニタ300に出力する。
【0158】
ドアフォンモニタ300は、録画部301に加えてメモリ3011を備えている。メモリ3011は、例えば、不揮発性の記憶装置により構成され、ブザー音の音声データを記憶する。ドアフォンモニタ300は、管理装置200から解錠警告コマンドを受信すると、メモリ3011に記憶された音声データをドアフォン400に出力し、ドアフォン400のスピーカからブザー音を出力させる。これにより、呼出ボタン401を長押した居住者に対して、電気錠501が解錠されることを事前に報知できる。また、居住者以外の人物は呼出ボタン401の長押しによりブザー音が出力されることを知らないため、ブザー音によりこの人物を警戒させ、この人物が呼出ボタン401を長押して電気錠501を解錠することを防止できる。
【0159】
図19は、実施の形態5による呼出信号解釈処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、
図17に示すように管理装置200には防犯ライト600が接続されているものとする。S1901〜S1907の処理は、
図12に示すS1201〜S1207の処理と同じである。
【0160】
S1908において、呼出信号の受信回数を示す変数c1が所定値M以上になると(S1908でYES)、解錠警告コマンド発行部2431は、解錠警告コマンドを発行する(S1909)。これにより、防犯ライト600は点灯し、ドアフォン400付近を照明する。ここで、所定値Mは、所定値Nより小さい値が採用される。そのため、電気錠501が解錠されるまでに防犯ライト600が点灯され、居住者以外の人物が呼出ボタン401の長押しにより電気錠501を解錠することを抑制できる。一方、変数c1が所定値M未満であれば(S1908でNO)、解錠警告コマンド発行部2431は、処理をS1904に戻す。
【0161】
S1910〜S1912の処理は、
図12に示すS1208〜S1210の処理と同じである。また、S1913、S1914の処理も
図12に示すS1211、S1212の処理と同じである。
【0162】
このように、
図19に示す呼出信号解釈処理では、所定時間T1の期間中に呼出ボタン401が長押しされ、変数c1が所定値Mに到達すると、解錠警告コマンドが発行され、更に、呼出ボタン401の長押しが継続され、変数c1が所定値Nに到達すると、呼出信号解釈処理の条件を満たすと判定される。
【0163】
なお、
図19に示す呼出信号解釈処理では、管理装置200は
図17に示す防犯ライト600を備える管理システムに適用されたが、
図18に示す管理システムに適用された場合も同様に成り立つ。この場合、S1909において、
図18に示す解錠警告コマンド発行部2432が解錠警告コマンドを発行し、ドアフォン400からブザー音を出力させる。
【0164】
(実施の形態6)
実施の形態6による管理装置200は、所定時間T1を計時するタイマーTM1の計時時刻が所定時間T3(<T1)に到達すると締出し警告コマンド(第4制御信号の一例)を発行し、防犯ライト600を点灯させることを特徴とする。
図20は、実施の形態6による管理装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0165】
図20に示す管理装置200は、
図3に示す管理装置200において、第1通信部210に防犯ライト600が接続された点及びロック検出部241に代えてロック検出部241aが設けられている点以外は
図3に示す管理装置200と同じである。
【0166】
ロック検出部241aは、締出し警告コマンド発行部2411を備える。締出し警告コマンド発行部2411は、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T3に到達すると、締出し警告コマンドを発行し、第1通信部210を介して防犯ライト600に出力する。これにより、もうすぐすると電気錠501が解錠されることを居住者に報知できる。
【0167】
図21は、実施の形態6によるロック検出処理の一例を示すフローチャートである。S2101〜S2105の処理は
図6に示すS601〜605の処理と同じである。S2106において、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T3を超えると(S2106でNO)、締出し警告コマンド発行部2411は、締出し警告コマンドを発行する(S2108)。これにより、防犯ライト600が点灯する。一方、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T3以内であれば(S2106でYES)、ロック検出部241aは、ロック検出処理の条件を満たすと判定する(S2107)。ここで、所定時間T3としては、例えば、所定時間T1よりも短い期間が採用される。例えば、所定時間T3から所定時間T1が経過するまでの期間において、防犯ライト600が点灯したことを呼出ボタン401を押下した人物に充分に認識させることができる時間が所定時間T3として採用される。
【0168】
また、防犯ライト600は、例えば、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T1に到達したときに消灯すればよい。
【0169】
S2109において、ロック検出部241aは、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T1以内であれば(S2109でYES)、ロック検出処理の条件を満たすと判定する(S2107)。
【0170】
一方、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T1を超えると(S2109でNO)、ロック検出部241aは、処理をS2110に進める。S2110〜S2112の処理は、
図6のS608〜S610と同じである。
【0171】
なお、実施の形態6では、タイマーTM1の計時時刻が所定時間T3になったときに防犯ライト600を点灯させたが、これに代えて又は加えて、ドアフォン400からブザー音を出力させる態様を採用してもよい。
【0172】
(実施の形態7)
実施の形態7による管理装置200は、オートロック機能を持たない電気錠501a(
図22参照)と接続されていることを特徴とする。
図22は、実施の形態7による管理装置200が適用された管理システムの全体構成の一例を示す図である。
図22に示す管理システムは、宅内機器100、管理装置200、ドア開閉センサー700、及び施錠部500を備えている。管理装置200は、
図1と同様、通信路L1を介して宅内機器100と接続され、通信路L3を介して施錠部500と接続されている。また、管理装置200は、通信路L7を介してドア開閉センサー700と接続されている。
【0173】
ドア開閉センサー700はドア20の開閉を検知するセンサーである。ドア開閉センサー700は、例えば、フォトインタラプタにより構成され、ドア20の取り付け枠21の内側面21aに取り付けられている。フォトインタラプタは、例えば、ドア20が閉じられると受光部が遮光され、ドア20が開けられると受光部の遮光が解除され、ドア20の開閉を検知する。なお、ドア開閉センサー700はフォトインタラプタに限定されず、ドア20が閉じるとオンし、ドアが開くとオフする機械的なスイッチが採用されてもよい。
【0174】
通信路L7は、例えば、通信路L1と同様、LANの通信路が採用される。但し、これは一例であり、ドア開閉センサー700がJEM−A端子を持つものであれば、JEM−A端子に対応する通信ケーブルが採用されてもよい。
【0175】
図23は、実施の形態7による管理装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。
図23に示す管理装置200は、
図3に示す管理装置200において、制御部240に代えて制御部250が設けられており、第3通信部230が省かれている。第3通信部230が省かれているのは、管理装置200がドアフォンモニタ300と通信する必要がなくなったからである。
【0176】
電気錠501aは、管理装置200の第2通信部220から送信された施錠信号を受信するとドア20を施錠する。
【0177】
ドア開閉センサー700は、ドア20の開閉を検知し、ドア20が開いている場合は、ドア20が「開状態」であることを示す開閉情報を第1通信部210に出力し、ドア20が開状態から閉状態になったことを検知すると、ドア20が「開状態から閉状態になった」ことを示す開閉情報を第1通信部210に出力する。
【0178】
制御部250は、開閉検出部251、稼働状況検出部252、及び施錠コマンド発行部253を備える。開閉検出部251は、第1通信部210がドア開閉センサー700から「開状態」であることを示す開閉情報を受信した場合、ドア20が開状態であると判定する。一方、開閉検出部251は、第1通信部210がドア開閉センサー700から「開状態から閉状態になった」ことを示す開閉情報を受信した場合、ドア20が開状態から閉状態になったと判定する。
【0179】
稼働状況検出部252は、開閉検出部251によりドア20が開状態から閉状態になったと判定されると、稼働情報を用いて宅内機器100が稼働中であるか否かを確認し、宅内機器100が稼働中であれば、稼働状況検出処理の条件を満たすと判定する。一方、稼働状況検出部252は、宅内機器100が稼働中でなければ、稼働状況検出処理の条件を満たさないと判定する。
【0180】
施錠コマンド発行部253は、稼働状況検出部252により稼働条件検出処理の条件を満たすと判定された場合、施錠コマンド(制御信号の一例)を発行し、施錠コマンドを含む施錠信号を第2通信部220を介して電気錠501aに出力する。これにより、電気錠501aはドア20を施錠する。
【0181】
図24は、実施の形態7による管理システムの動作の概要の一例を示すシーケンス図である。まず、ドア開閉センサー700は、ドア20が開状態になったことを検知すると、「開状態」であることを示す開閉情報を管理装置200に送信する(S2401)。ドア開閉センサー700は、ドア20が開状態から閉状態になとことを検知すると、「開状態から閉状態になった」ことを示す開閉情報を管理装置200に送信する(S2402)。
【0182】
「開状態から閉状態になった」ことを示す開閉情報を受信すると、管理装置200は、宅内機器100に確認信号を送信し、宅内機器100が稼働中であるか否かを確認する(S2402)。確認信号を受信した宅内機器100は、「稼働中」であることを示す稼働情報を管理装置200に送信する(S2403)。
【0183】
「稼働中」の稼働情報を受信した管理装置200は、宅内機器100が稼働中であるため、居住空間10の居住者が短期的に外出していると判定し(S2404)、一定時間T5待つ(S2405)。一定時間T5が経過すると管理装置200は施錠信号を電気錠501aに出力する(S2406)。一定時間T5が長すぎると安全性が低下する一方、一定時間T5が短すぎると電子鍵を携帯し忘れて外出した居住者が居住空間10に入ることができなくなってしまう。そこで、一定時間T5としては、安全性の低下をある程度抑制できる範囲内において、最大の時間が採用される。
【0184】
図25は、実施の形態7による管理装置200のメインルーチンの一例を示すフローチャートである。まず、開閉検出部251は、ドア開閉センサー700が「開状態から閉状態になった」ことを示す開閉情報を出力したかを確認する(S2501)。そして、ドア20が「開状態から閉状態になった」ことを示す開閉情報が第1通信部210により受信され、開閉検出部251がドア20が開状態から閉状態になったと判定すると(S2502でYES)、稼働状況検出部252は、稼働状況検出処理を実行する(S2503)。ここで、稼働状況検出処理としては、例えば、
図7に示す処理が採用される。なお、冷蔵庫以外に稼働状況の確認対象となる宅内機器100が複数存在する場合、稼働状況検出処理としては、
図15に示す処理が採用されてもよい。
【0185】
次に、稼働状況の検出処理の条件を満たすと判定された場合(S2504でYES)、施錠コマンド発行部253は一定時間T5が経過するのを待ち(S2505)、施錠コマンド発行部253は、施錠コマンドを発行し(S2506)、処理をS2501に戻す。
【0186】
一方、稼働状況検出処理の条件を満たさないと判定された場合(S2504でNO)、施錠コマンド発行部253は、一定時間T5が経過するのを待つことなく、施錠コマンドを発行し(S2506)、処理をS2501に戻す。
【0187】
このように、本実施の形態による管理装置200は、ドア20が開状態から閉状態になったことがドア開閉センサー700により検知されると、宅内機器100が稼働中であれば、居住者は短期的に外出した可能性が高いと判定し、一定時間T5が経過するのを待つ。そして、一定時間T5が経過すると管理装置200は、施錠信号を電気錠501aに出力し、電気錠501aにドア20を施錠させる。そのため、居住者が電気錠501aを携帯するのを忘れて外出した場合であっても、ドア20を閉じてから一定時間T5以内であれば居住者は居住空間10内に入ることができる。
【0188】
一方、ドア20が閉状態にされた際、宅内機器100が稼働中でなければ、直ぐに電気錠501aはドア20を施錠する。そのため、ドア20が閉状態にされた場合、常に一定時間が経過するのを待ってから電気錠501aにドア20を施錠させる構成を採用する場合に比べ、防犯効果を高めることができる。
【0189】
なお、実施の形態1〜7では、管理装置200は住宅に適用されたが、オフィスに適用されてもよい。オフィスの場合、1のオフィスに割り当てられたビル内の部屋において社員が出入りするドアに電気錠501、501aやドアフォン400を設け、オフィス内に管理装置200を設ければよい。