(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係るサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係るサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
(第1の実施形態)
〔1.サービス提供処理〕
まず、
図1を用いて、第1の実施形態に係るサービス提供処理の一例について説明する。
図1は、第1の実施形態に係るサービス提供処理の一例を示す図である。
図1に示したサービス提供装置100は、コンテンツ制作者によって制作されるコンテンツの企画に対して、出資者から出資を受け付ける。そして、サービス提供装置100は、企画に対応するコンテンツに広告を表示する権利を販売する販売サービスを提供する。なお、以下では、サービス提供装置100がオークション形式により販売サービスを提供する例を示す。また、以下では、コンテンツとして、動画を例に挙げて説明する。
【0012】
図1上段に示すように、サービス提供装置100は、動画を制作する予定であるコンテンツ制作者CP10から、動画の企画に関する企画情報を受け付ける(ステップS11)。
図1の例の場合、コンテンツ制作者CP10によって送信される企画情報には、コンテンツの種類が動画であること、動画の監督が「X1」であること、動画の出演者が「Y1」、「Y2」及び「Y3」であること、動画の概要が「爽やかな恋愛ドラマ・・・」であることを示す情報が含まれる。
【0013】
続いて、サービス提供装置100は、出資者R10に対して、ステップS11において受け付けた企画情報によって示される企画への出資を受け付ける出資サービスを提供する。具体的には、サービス提供装置100は、出資者R10に企画情報を提示することで、提示した企画情報が示す企画への出資に関する出資情報を受け付ける(ステップS12)。例えば、サービス提供装置100は、出資金に関する情報を含む出資情報を受け付ける。これにより、出資者R10は、コンテンツ制作者が作成する企画を買い取る。なお、出資者R10は、コンテンツ制作者CP10や広告主C11〜C13とは異なる第三者であり、例えば、投資家、評論家、専門家(キュレーターなどと呼ばれる)等に該当する。
【0014】
続いて、サービス提供装置100は、出資者R10から広告枠情報を受け付ける(ステップS13)。広告枠情報は、後述する広告主から入稿される広告が表示される広告枠に関する情報であって、出資者R10によって設定される。
図1の例の場合、広告枠情報には、動画の冒頭に設定される3本の広告枠と、動画に含まれる各種シーンのうちスマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠と、カフェのシーンに設定される広告枠とに関する情報が含まれる。ここで、スマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠や、カフェのシーンに設定される広告枠は、広告主が宣伝したい商品を映像に登場(出演)させる出演枠を示す。例えば、スマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠を落札した広告主は、動画に出演する出演者に宣伝対象のスマートフォンを利用させることができる。このような特定シーンや出演者と関連付けて動画の本編に広告を表示する手法は、プロダクトプレイスメント(Product Placement)等と呼ばれる。
【0015】
そして、サービス提供装置100は、出資者R10から出資金が入金された場合には、出資金の一部又は全部をコンテンツ制作者CP10に入金する(ステップS14)。なお、入金処理は、サービス提供装置100が行わずに、サービス提供装置100の管理者や運営者等が行ってもよい。
【0016】
続いて、
図1下段に示すように、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者CP10から受け付けた企画情報と、出資者R10から受け付けた広告枠情報とを提示するとともに、動画に設定された広告枠に広告を表示する権利を広告主C11〜C13に販売する販売サービスを提供する。具体的には、サービス提供装置100は、販売サービスとして、広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。すなわち、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者CP10が動画の制作を企画している段階であっても、動画に広告を組み込む権利を落札対象とするオークションを開催する。
【0017】
図1の例の場合、サービス提供装置100は、コンテンツの種類、監督、出演者、概要を公開するとともに、各広告枠に関するオークションサービスを個別に提供する。具体的には、サービス提供装置100は、動画の冒頭に表示される広告枠A、B及びCと、動画の本編内に表示される広告枠D及びEについて、それぞれ個別にオークションを開催する。
【0018】
続いて、サービス提供装置100は、それぞれのオークションにおいて広告主から入札を受け付ける(ステップS15)。その後、サービス提供装置100は、オークション開催期間内に最高価格を入札した広告主を落札者に決定し、落札者から落札金の入金を受け付ける(ステップS16)。そして、サービス提供装置100は、落札者から入金された落札金の一部又は全部を出資者R10に入金する(ステップS17)。
【0019】
この後の処理については後に詳述するが、サービス提供装置100は、各広告枠に関するオークションの全てが成立した後、コンテンツ制作者CP10によって制作された動画に、落札者から受け付けた広告データを組み込むことで配信対象の動画を生成する。なお、一般的なウェブページには、ウェブページへのアクセス毎に異なる広告主の広告が表示されるが、第1の実施形態に係る動画等のコンテンツに設定される各広告枠には、落札者に対応する広告データのみが組み込まれる。すなわち、落札者となった広告主は、広告が表示される広告枠を独占することとなる。
【0020】
このように、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツ制作者CP10によって制作される動画の企画に対する出資サービスを提供する。これにより、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツ制作者CP10にコンテンツ制作にかかる資金を調達させることができるので、コンテンツ制作者CP10による制作活動を支援することができる。例えば、無名であっても有望なコンテンツ制作者CP10であれば、出資者R10から高く評価されることが考えられる。サービス提供装置100は、このような出資者R10から出資を募る出資サービスを提供するので、無名であっても才能のあるコンテンツ制作者CP10が制作資金を調達することを可能にし、結果として、このようなコンテンツ制作者CP10による制作活動を支援することができる。このように、コンテンツ制作者CP10は、出資者R10によって評価されることで、制作資金を調達することが可能になる。そして、出資者R10は、コンテンツ制作者CP10に制作資金を出資する代わりに、広告主から落札金を得られる。すなわち、出資者R10は、コンテンツ制作者CP10と広告主C11〜C13との間を仲介する仲介者であるといえる。
【0021】
〔2.サービス提供システムの構成〕
次に、
図2を用いて、第1の実施形態に係るサービス提供システムの構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係るサービス提供システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、サービス提供システム1には、制作者端末11と、出資者端末12と、広告主端末20
1〜20
nと、配信サーバ30と、ユーザ端末40
1〜40
mと、サービス提供装置100とが含まれる。制作者端末11、出資者端末12、広告主端末20
1〜20
n、配信サーバ30、ユーザ端末40
1〜40
m、及び、サービス提供装置100は、通信網50を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示したサービス提供システム1には、複数台の制作者端末11や、複数台の出資者端末12や、複数台の配信サーバ30や、複数台のサービス提供装置100が含まれてもよい。
【0022】
制作者端末11は、コンテンツ制作者によって利用される情報処理装置である。例えば、制作者端末11は、コンテンツ制作者による操作に従って、企画情報や、コンテンツ制作者によって制作された動画等のコンテンツをサービス提供装置100に送信する。なお、以下では、制作者端末11をコンテンツ制作者と表記する場合がある。すなわち、以下では、コンテンツ制作者を制作者端末11と読み替えることもできる。
【0023】
なお、コンテンツ制作者は、企画情報の入稿作業等を代理店に依頼する場合もある。この場合、サービス提供装置100によって提供されるオークションサービスを利用するのは代理店となる。以下では、「コンテンツ制作者」といった表記は、コンテンツ制作者だけでなく代理店を含む概念であり、「制作者端末」といった表記は、制作者端末だけでなく代理店によって利用される代理店端末を含む概念であるものとする。
【0024】
出資者端末12は、出資者によって利用される情報処理装置である。例えば、出資者端末12は、出資者による操作に従って、出資情報や広告枠情報をサービス提供装置100に送信する。なお、以下では、出資者端末12を出資者と表記する場合がある。すなわち、以下では、出資者を出資者端末12と読み替えることもできる。
【0025】
なお、出資者は、出資情報や広告枠情報の入稿作業等を代理店に依頼する場合もある。この場合、サービス提供装置100を利用するのは代理店となる。以下では、「出資者」といった表記は、出資者だけでなく代理店を含む概念であり、「出資者端末」といった表記は、出資者端末だけでなく代理店によって利用される代理店端末を含む概念であるものとする。
【0026】
広告主端末20
1〜20
nは、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末20
1〜20
nは、広告主による操作に従って、サービス提供装置100からオークションサービスに関するウェブページ(以下、「オークションページ」と表記する場合がある)を取得したり、サービス提供装置100に入札情報や広告データを送信したりする。以下では、広告主端末20
1〜20
nを区別する必要がない場合には、これらを総称して「広告主端末20」と表記する場合がある。また、以下では、広告主端末20を広告主や入札者や落札者と表記する場合がある。すなわち、以下では、広告主や入札者や落札者を広告主端末20と読み替えることもできる。
【0027】
なお、広告主は、入札作業等を代理店に依頼する場合もある。この場合、サービス提供装置100によって提供されるオークションサービスを利用するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末だけでなく代理店によって利用される代理店端末を含む概念であるものとする。
【0028】
配信サーバ30は、例えば、ウェブサーバ等である。配信サーバ30は、サービス提供装置100から配信対象のコンテンツを受信する。また、配信サーバ30は、ユーザ端末40
1〜40
mからの要求に応じて、サービス提供装置100から受信したコンテンツを配信する。
【0029】
ユーザ端末40
1〜40
mは、コンテンツを閲覧するユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、ユーザ端末40
1〜40
mは、ユーザによる操作に従って、配信サーバ30から動画等のコンテンツを取得し、取得したコンテンツを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。以下では、ユーザ端末40
1〜40
mを区別する必要がない場合には、これらを総称して「ユーザ端末40」と表記する場合がある。また、以下では、ユーザ端末40をユーザや視聴者と表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザや視聴者をユーザ端末40と読み替えることもできる。
【0030】
サービス提供装置100は、例えば、ウェブサーバ等である。
図1を用いて説明したように、サービス提供装置100は、企画段階のコンテンツに組み込まれる広告枠に関するオークションサービスを提供する。
【0031】
なお、上述した制作者端末11や出資者端末12や広告主端末20やユーザ端末40は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
【0032】
〔3.サービス提供装置の構成〕
次に、
図3を用いて、第1の実施形態に係るサービス提供装置100の構成について説明する。
図3は、第1の実施形態に係るサービス提供装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、サービス提供装置100は、通信部110と、オークション記憶部121と、出資情報記憶部122と、制御部130とを有する。なお、サービス提供装置100は、サービス提供装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0033】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)によって実現される。かかる通信部110は、通信網50と有線又は無線で接続される。そして、通信部110は、通信網50を介して、制作者端末11や出資者端末12や広告主端末20や配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0034】
(記憶部について)
オークション記憶部121及び出資情報記憶部122は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0035】
(オークション記憶部121について)
オークション記憶部121は、オークションに関する各種情報を記憶する。
図4に、第1の実施形態に係るオークション記憶部121の一例を示す。
図4に示すように、オークション記憶部121は、「制作者ID」、「企画ID」、「企画内容」、「オークションID」、「広告枠情報」、「オークション期間」、「現在価格」、「入札者ID」、「終了日時」といった項目を有する。
【0036】
「制作者ID」は、コンテンツ制作者を識別するための識別情報を示す。「企画ID」は、コンテンツ制作者によって制作することが予定されているコンテンツの企画を識別するための識別情報を示す。言い換えれば、「企画ID」は、企画段階のコンテンツを識別するための識別情報を示す。「企画内容」は、コンテンツの企画内容を示す。「オークションID」は、各広告枠に関するオークションを識別するための識別情報を示す。言い換えれば、「オークションID」は、広告枠を識別するための識別情報を示す。「広告枠情報」は、コンテンツに組み込まれる広告枠に関する情報を示す。「オークション期間」は、オークションが開催される期間を示す。「現在価格」は、現時点でオークションに入札されている入札価格の最高額を示す。「入札者ID」は、現時点で最高額の入札価格を入札している入札者である広告主を識別するための広告主IDを示す。「終了日時」は、オークションが終了した日時を示す。
【0037】
なお、
図4において、「終了日時」に日時が格納されていないオークションが開催中又は未開催であり、「終了日時」に日時が格納されているオークションが終了したことを示す。また、「終了日時」に日時が格納されている場合には、現在価格が落札価格に該当する。
【0038】
以下では、制作者IDをコンテンツ制作者の参照符号として用いる場合がある。例えば、制作者ID「CP11」によって識別されるコンテンツ制作者を「コンテンツ制作者CP11」と表記する場合がある。また、以下では、入札者IDを広告主や入札者や落札者の参照符号として用いる場合がある。例えば、入札者ID「C11」によって識別される広告主を「広告主C11」と表記する場合がある。
【0039】
すなわち、
図4では、コンテンツ制作者CP11により、企画ID「P11」によって識別されるコンテンツが企画中であり、コンテンツの企画内容が動画等である例を示している。また、
図4では、コンテンツに5個の広告枠A〜Eが組み込まれる例を示している。また、
図4では、広告枠Aに関するオークションは、オークションID「AU11」によって識別され、同様に、広告枠B〜Eに関する各オークションは、それぞれオークションID「AU12」、「AU13」、「AU14」、「AU15」によって識別される例を示している。また、
図4では、広告枠A〜Eに関する各オークションが開催中である例を示している。このように、オークション記憶部121は、1つの企画ID(すなわち、企画段階のコンテンツ)に対応付けて、コンテンツに組み込まれる各広告枠に対応するオークションIDを記憶する。
【0040】
なお、オークション記憶部121に記憶される情報は、
図4に示した例に限られない。例えば、オークション記憶部121は、オークションID毎に、即座に落札することができる価格を示す「即決価格」や、落札することができる最小価格を示す「最低落札価格」などを記憶してもよい。これらの「即決価格」及び「最低落札価格」は、例えば、制作者端末11からサービス提供装置100に送信される広告枠情報に含まれ、出資者によって設定される。
【0041】
(出資情報記憶部122について)
出資情報記憶部122は、企画への出資に関する情報を記憶する。
図5に、第1の実施形態に出資情報記憶部122の一例を示す。
図5に示すように、出資情報記憶部122は、「企画ID」、「出資者ID」、「出資金」、「制作済みコンテンツ」といった項目を有する。
【0042】
「企画ID」は、
図4に示した企画IDに対応する。「出資者ID」は、出資者を識別するための識別情報を示す。以下では、出資者IDを出資者の参照符号として用いる場合がある。例えば、出資者ID「R11」によって識別される出資者を「出資者R11」と表記する場合がある。
【0043】
「出資金」は、出資者が企画(すなわち、コンテンツ制作者)に出資する金額を示す。「制作済みコンテンツ」は、企画に対応するコンテンツの完成品を示す。なお、
図5では、「制作済みコンテンツ」に「CD11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、コンテンツ(例えば、動画)や、コンテンツの格納場所を示すファイルパス名や、コンテンツを識別するための識別情報や、コンテンツのタイトルなどが格納される。
【0044】
すなわち、
図5では、企画ID「P11」によって識別される企画に対して、出資者R11が出資金「AAA円」を出資している例を示している。
図5では、企画ID「P12」によって識別される企画に対して、出資者R12が出資金「BBB円」を出資している例を示している。
【0045】
(制御部130について)
図3の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、サービス提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(サービス提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0046】
図3に示すように、制御部130は、企画受付部131と、サービス提供部132と、算定部133と、コンテンツ受付部134と、生成部135と、送信部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0047】
(企画受付部131について)
企画受付部131は、コンテンツ制作者によって制作されるコンテンツの企画に関する企画情報を受け付ける。具体的には、企画受付部131は、コンテンツ制作を予定しているコンテンツ制作者(例えば、制作者端末11)から、企画情報を受け付ける。そして、企画受付部131は、企画情報を受け付けた場合に、新たな企画IDを払い出し、払い出した企画IDに対応付けて、企画情報をオークション記憶部121の「企画内容」に格納する。このとき、企画受付部131は、企画情報の送信元であるコンテンツ制作者に対応する制作者IDをオークション記憶部121に格納する。この制作者IDは、例えば、コンテンツ制作者によって企画情報とともに送信される。または、サービス提供装置100によって提供される各種サービスを利用する際にログインを要する場合には、コンテンツ制作者のログインID等を制作者IDとしてもよい。
【0048】
なお、企画受付部131は、例えば企画情報を解析することで、コンテンツの種類、監督、出演者などの各項目に対応する情報を抽出する。例えば、企画情報がXML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語で記述されている場合には、企画受付部131は、企画情報から各項目に対応する情報を容易に抽出することができる。また、企画情報のフォーマットが予め決められている場合には、企画受付部131は、予め決められている形式に基づいて、企画情報から各種情報を容易に抽出することができる。
【0049】
また、企画受付部131は、企画情報を入力するための入稿サイトをコンテンツ制作者に提供してもよい。例えば、企画受付部131は、コンテンツの種類や、企画内容等を入力するための入稿サイトを提供する。この場合、企画受付部131は、入稿サイトに入力された各種情報を企画情報として受け付ける。
【0050】
また、企画受付部131は、企画に出資した出資者(例えば、出資者端末12)から、かかる企画に対応するコンテンツに設定される広告枠に関する広告枠情報を受け付ける。そして、企画受付部131は、広告枠情報を受け付けた場合に、広告枠毎にオークションIDを払い出す。そして、企画受付部131は、企画IDに対応付けて、広告枠毎のオークションIDをオークション記憶部121に格納し、さらに、各オークションIDに対応付けて、広告枠情報をオークション記憶部121の「広告枠情報」に格納する。上記の企画IDは、例えば、後述するサービス提供部132によって出資者に通知され、広告枠情報に含まれるものとする。
【0051】
なお、企画受付部131は、例えば広告枠情報を解析することで、広告枠が再生される時間的な位置(以下、再生位置と表記する場合がある)や、広告枠の再生時間や、広告枠の表示サイズなどの各項目に対応する情報を抽出する。例えば、広告枠情報がXML等のマークアップ言語で記述されている場合には、企画受付部131は、広告枠情報から各項目に対応する情報を容易に抽出することができる。また、広告枠情報のフォーマットが予め決められている場合には、企画受付部131は、予め決められている形式に基づいて、広告枠情報から各種情報を容易に抽出することができる。
【0052】
また、企画受付部131は、出資者によって設定されたオークション期間を含む広告枠情報を受け付けてもよい。この場合、企画受付部131は、広告枠情報に含まれるオークション期間をオークション記憶部121に格納する。ただし、この例に限られず、企画受付部131は、予め決められているオークション期間をオークション記憶部121に格納してもよい。例えば、企画受付部131は、広告枠情報を受け付けた日時から所定の日数が経過するまでの期間をオークション期間としてもよい。
【0053】
また、企画受付部131は、広告枠情報を入力するための入稿サイトを出資者に提供してもよい。例えば、企画受付部131は、広告枠の再生位置や再生時間や表示サイズ等を入力するための入稿サイトを提供する。この場合、企画受付部131は、入稿サイトに入力された各種情報を広告枠情報として受け付ける。
【0054】
(サービス提供部132について)
サービス提供部132は、企画受付部131によって受け付けられた企画情報によって示される企画への出資を受け付ける出資サービスを提供する。また、サービス提供部132は、出資サービスにおいて出資された企画に対応するコンテンツとともに広告を表示させる権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。
【0055】
具体的には、サービス提供部132は、出資者端末12から企画に出資するためのウェブページ(以下、「出資ページ」と表記する場合がある)の取得要求を受信した場合に、出資ページを出資者端末12に提供する。このとき、サービス提供部132は、コンテンツの企画内容などが掲載されている出資ページを提供する。
【0056】
一例を挙げて説明すると、サービス提供部132は、オークション記憶部121から、企画中のコンテンツに関する各種情報を取得する。
図4の例の場合、サービス提供部132は、オークション記憶部121から、企画ID毎に企画内容を取得する。そして、サービス提供部132は、企画中のコンテンツに関する企画内容の一覧が表示される一覧ページを生成し、生成した一覧ページを出資者端末12に送信する。これにより、サービス提供部132は、一覧ページから選択された企画に対応する企画IDを含む取得要求を出資者端末12から受信する。この場合、サービス提供部132は、取得要求に含まれる企画IDに対応する各種情報を用いて、出資ションページを生成し、生成した出資ページを出資者端末12に提供する。
【0057】
ここで、
図6に、第1の実施形態に係る出資ページW10の一例を示す。
図6に示す例のように、サービス提供部132は、出資ページW10の企画表示欄T11に、オークション記憶部121に記憶されている各企画内容を掲載する。
【0058】
なお、ここでは図示することを省略するが、サービス提供部132は、企画表示欄T11に表示されている出資ボタンが押下された場合には、出資金を入力するための入力ページを出資者端末12に提供する。これにより、サービス提供部132は、入力ページを介して、出資金を含む出資情報を出資者端末12から受信し、受信した出資情報を出資情報記憶部122に格納する。
【0059】
また、サービス提供部132は、広告主端末20からオークションページの取得要求を受信した場合に、オークションページを広告主端末20に提供する。このとき、サービス提供部132は、コンテンツの企画内容と、企画への出資に関する情報と、広告枠毎のオークションに関する情報とが掲載されているオークションページを提供する。
【0060】
一例を挙げて説明すると、サービス提供部132は、オークション記憶部121から、企画中のコンテンツに関する各種情報を取得する。
図4の例の場合、サービス提供部132は、オークション記憶部121から、企画ID毎に、企画内容や、オークションID毎の広告枠情報、現在価格、入札者ID及び終了日時などを取得する。このとき、サービス提供部132は、開催中のオークションが1つ以上存在する企画IDに対応する各種情報のみを取得する。具体的には、サービス提供部132は、現在日時がオークション期間に含まれ、かつ、終了日時に日付の情報が格納されていないオークションIDに対応する企画IDを特定し、特定した企画IDに対応する各種情報をオークション記憶部121から取得する。また、サービス提供部132は、オークション記憶部121から取得した企画IDに対応する出資情報を出資情報記憶部122から取得する。
【0061】
そして、サービス提供部132は、企画中のコンテンツに関する各種情報の一覧が表示されるウェブページである一覧ページを生成する。そして、サービス提供部132は、生成した一覧ページを広告主端末20に送信する。これにより、サービス提供部132は、一覧ページから選択された企画中のコンテンツに対応する企画IDを含む取得要求を広告主端末20から受信する。この場合、サービス提供部132は、取得要求に含まれる企画IDに対応する各種情報を用いて、企画内容や出資に関する情報等が掲載されているオークションページを生成し、生成したオークションページを広告主端末20に提供する。
【0062】
また、サービス提供部132は、オークションページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する。この場合、サービス提供部132は、入札対象のオークションを示すオークションIDに対応付けて、入札情報に含まれる入札価格をオークション記憶部121に格納する。このとき、サービス提供部132は、入札情報の送信元である入札者に対応する入札者IDについてもオークション記憶部121に格納する。なお、サービス提供部132は、入札情報とともに入札者IDを受け付けてもよいし、入札者のログインID等を入札者IDとしてもよい。また、サービス提供部132は、オークションが成立した場合には、オークションが終了した日時をオークション記憶部121の終了日時に格納する。
【0063】
ここで、
図7に、第1の実施形態に係るオークションページW20の一例を示す。
図7では、
図4に示した企画ID「P11」に対応するオークションページW20の一例を示す。
図7に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW20の企画表示欄T21に、オークション記憶部121に記憶されている企画内容を掲載する。また、サービス提供部132は、出資表示欄T22に、出資情報記憶部122に記憶されている出資情報を掲載する。また、サービス提供部132は、入札表示欄T23に、各オークションIDに対応付けてオークション記憶部121に記憶されている広告枠情報等を掲載する。また、サービス提供部132は、イメージ表示欄T24に、広告枠の再生位置が視認可能なイメージ図を掲載する。このように、サービス提供部132は、広告枠情報に複数の広告枠に関する情報が含まれる場合には、全ての広告枠情報をオークションページW20に掲載するとともに、各広告枠に関するオークションを個別に開催する。
【0064】
なお、ここでは図示することを省略するが、サービス提供部132は、入札表示欄T23に表示されている入札ボタンが押下された場合には、入札価格を入力するための入札ページを広告主端末20に提供する。これにより、サービス提供部132は、入札ページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する。
【0065】
そして、サービス提供部132は、各広告枠に関する全てのオークションが終了した場合に、全てのオークションが正式に成立したものとする。具体的には、サービス提供部132は、各広告枠に関するオークションのうち一部のオークションが終了した場合であっても、全てのオークションが成立するまでは、かかる一部のオークションが仮に成立した状態であるものとする。
図6に示した例の場合、サービス提供部132は、広告枠A〜Eに関する5個のオークションを開催する。ここで、各オークションの開催期間が異なる場合や、各オークションに即決価格が設定されている場合には、5個のオークションが同時に終了するとは限らない。例えば、5個のオークションのうち、広告枠Aに関するオークションのみが終了したものとする。この場合、サービス提供部132は、5個のオークションの全てが成立するまでは、広告枠Aに関するオークションが仮に成立した状態であり、落札者が仮に決定された状態であるものとする。そして、サービス提供部132は、5個のオークションの全てが終了した後に、全てのオークションが正式に成立したものとして、各オークションの落札者を確定させる。すなわち、サービス提供部132は、落札者が決定してオークションが終了するたびにオークション記憶部121に終了日時を格納するが、1つの企画IDに対応付けられている複数のオークションIDのうち、全てのオークションIDに対応する終了日時を格納した場合に、全てのオークションが正式に成立したものとする。
【0066】
ここで、サービス提供部132は、複数のオークションのうち、一部のオークションが成立しなかった場合には、全てのオークションを不成立としてもよい。オークションが成立しない態様としては、入札件数が1件もなかった場合や、入札価格の最高額が最低落札価格に達しない場合などが挙げられる。この場合に、サービス提供部132は、全てのオークションを再度開催してもよい。または、サービス提供部132は、成立しなかった一部のオークションのみを再度開催してもよい。このとき、サービス提供部132は、再度開催するオークションには、前回の最低落札価格よりも低い最低落札価格を設定してもよい。または、サービス提供部132は、複数のオークションのうち一部のオークションが成立しなかった場合には、その旨をコンテンツ制作者に通知してもよい。そして、サービス提供部132は、コンテンツ制作者からの指示に従って、全てのオークションを再度開催してもよいし、成立しなかった一部のオークションのみを再度開催するか決定してもよい。
【0067】
なお、
図7に示したオークションページW20は、図示した例に限られない。例えば、サービス提供部132は、コンテンツ制作者の氏名等を企画表示欄T21に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、最高価格を入札している入札者に関する情報(例えば、企業名や業種)を表示してもよい。また、例えば、出資者は、落札価格の目標額を広告枠情報に設定してもよい。この場合に、サービス提供部132は、落札価格の目標額を企画表示欄T21に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、オークションの開催期間を入札表示欄T23に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、イメージ表示欄T24にイメージ図を掲載しなくてもよい。
【0068】
(算定部133について)
算定部133は、出資者から入金される出資金、及び、落札者から入金される落札金を管理し、コンテンツ制作者及び出資者に支払う料金を算定する。なお、サービス提供装置100の管理者は、サービス提供部132によって提供される出資サービスにおいて企画に出資した出資者から出資金を受け付ける。算定部133は、このような出資者から得られた出資金のうち、コンテンツ制作者に支払う料金を算定する。具体的には、算定部133は、コンテンツ制作にかかる費用として、コンテンツ制作者に支払われる料金を算定する。このとき、算定部133は、出資金の一部を手数料として徴収した上で、手数料を減算した後の出資金をコンテンツ制作者に分配してもよい。
【0069】
ここで、算定部133は、コンテンツ制作者に料金を送金する送金処理を行ってもよい。このとき、算定部133は、出資者から出資金が入金された場合であっても、即座に全ての出資金をコンテンツ制作者に送金せずに蓄積しておく。そして、算定部133は、コンテンツ制作者からコンテンツ制作にかかる費用を請求されるたびに、蓄積している出資金から請求額に相当する金額をコンテンツ制作者に送金する。例えば、算定部133は、コンテンツ制作時に実際に消費した衣料費や撮影費や食費などの請求データや、コンテンツ制作において直近で消費する可能性のある衣料費や撮影費や食費などの請求データを制作者端末11から受信する。そして、算定部133は、受信した請求データに対応する金額をコンテンツ制作者に送金する。
【0070】
このように、算定部133は、出資者から入金される出資金を即座にコンテンツ制作者に送金せずに、コンテンツ制作者からの要求に応じて徐々に出資金を送金する。これにより、算定部133は、実際にはコンテンツを制作しないコンテンツ制作者に出資金が持ち逃げされることを防止できる。この結果、算定部133は、サービス提供装置100により提供されるオークションサービスが悪用されることを防止できる。
【0071】
なお、コンテンツ制作者から請求される総額が出資金よりも低い場合には、算定部133によって管理されている出資金は余ることとなる。この場合、算定部133は、コンテンツ制作者がコンテンツを制作した後に、余剰金をコンテンツ制作者や出資者に送金してもよい。これにより、算定部133は、コンテンツを完成させたことに対する報酬をコンテンツ制作者に支払うことになるので、コンテンツ制作者の創作意欲を向上させることができる。
【0072】
また、サービス提供装置100の管理者は、サービス提供部132によって提供されるオークションサービスにおいて落札者となった広告主から、広告を表示する権利の購入料として落札金を受け付ける。算定部133は、このような落札者から得られた落札金のうち、出資者に支払う料金を算定する。例えば、算定部133は、落札金の一部を手数料として徴収した上で、手数料を減算した後の落札金を出資者に分配する。
【0073】
なお、上記例では、算定部133が出資金や落札金を送金する例を示したが、算定部133は、コンテンツ制作者や出資者に送金する金額を算定する処理のみを行ってもよい。そして、サービス提供装置100の管理者等が、算定部133によって算定された金額をコンテンツ制作者や出資者に送金してもよい。
【0074】
(コンテンツ受付部134について)
コンテンツ受付部134は、コンテンツ制作者(例えば、制作者端末11)から企画情報に対応するコンテンツを受け付ける。例えば、コンテンツ受付部134は、企画情報を送信したコンテンツ制作者がコンテンツを完成させた場合に、コンテンツの完成品を受け付ける。また、コンテンツ受付部134は、落札者(例えば、広告主端末20)から、広告枠に組み込まれる広告データを受け付ける。
【0075】
なお、広告を表示する権利を有する落札者は、この権利を他の広告主に譲渡してもよい。この場合、コンテンツ受付部134は、落札者に限らず、広告を表示する権利を有する広告主から広告データを受け付ける。以下、単に「落札者」と表記する場合であっても、この落札者には、広告を表示する権利が譲渡された広告主も含まれるものとする。
【0076】
(生成部135について)
生成部135は、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツ及び広告データを合成することで、合成コンテンツを生成する。具体的には、生成部135は、サービス提供部132によって提供されるオークションサービスにおいて、所定の企画情報(企画ID)に対応する全てのオークションが成立した後に、合成コンテンツを生成する。このとき、生成部135は、オークション記憶部121に記憶されている広告枠情報に基づいて、コンテンツ制作者によって制作されたコンテンツに設定されている広告枠に、かかる広告枠に広告を表示する権利を落札した広告主の広告データを組み込むことで合成コンテンツを生成する。そして、生成部135は、合成コンテンツを生成した場合に、出資情報記憶部122の「制作済みコンテンツ」に合成コンテンツを格納する。このとき、生成部135は、合成コンテンツの格納場所を示すファイルパス名や、合成コンテンツを識別するための識別情報や、合成コンテンツのタイトルなどを出資情報記憶部122の「制作済みコンテンツ」に格納してもよい。
【0077】
なお、上述したように、広告主によって落札される広告枠は、プロダクトプレイスメントのように、宣伝商品を映像に登場させる出演枠に該当する場合もある。この場合、コンテンツ制作者は、例えば落札者である広告主から宣伝商品を受け取り、受け取った宣伝商品を用いて動画等のコンテンツを制作することになる。このため、広告枠がプロダクトプレイスメントである場合には、コンテンツ制作者が、広告データを含む合成コンテンツを制作することになる。すなわち、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツが合成コンテンツに該当する場合がある。このようなことから、上述した生成部135は、コンテンツに設定される広告枠がプロダクトプレイスメントのみである場合には、合成コンテンツの生成処理を行わない。言い換えれば、生成部135は、
図1等に示した広告枠A〜Cのように、コンテンツの完成品に組み込むことが可能な広告枠がコンテンツに設定されている場合に、上述した合成コンテンツの生成処理を行う。
【0078】
(送信部136について)
送信部136は、生成部135によって生成された合成コンテンツ、又は、コンテンツ受付部134によって受け付けられた合成コンテンツを配信サーバ30に送信する。これにより、配信サーバ30は、ユーザ端末40からの要求に応じて、広告データが組み込まれた合成コンテンツをユーザ端末40に配信することとなる。
【0079】
〔4.サービス提供処理手順〕
次に、
図8を用いて、第1の実施形態に係るサービス提供システム1によるサービス提供処理の手順について説明する。
図8は、第1の実施形態に係るサービス提供システム1によるサービス提供処理手順を示すシーケンス図である。
【0080】
図8に示すように、制作者端末11は、コンテンツ制作者による操作に従って、企画情報をサービス提供装置100に送信する(ステップS101)。この場合、サービス提供装置100は、企画情報をオークション記憶部121に格納する。
【0081】
続いて、サービス提供装置100は、出資者端末12からアクセスされた場合に、企画情報を出資者端末12に送信する(ステップS102)。そして、出資者端末12は、出資者による操作に従って、企画情報によって示される企画への出資に関する出資情報をサービス提供装置100に送信する(ステップS103)。なお、出資者端末12は、上述した入稿サイトに出資者により入力された出資情報をサービス提供装置100に送信してもよい。
【0082】
また、出資者端末12は、出資者による操作に従って、広告枠情報をサービス提供装置100に送信する(ステップS104)。例えば、サービス提供装置100は、出資者端末12からアクセスされた場合に、広告枠情報を入力するための入稿サイトを提供することで、出資者端末12から広告枠情報を受け付ける。このとき、サービス提供装置100は、出資者が出資している企画情報が掲載された入稿サイトを出資者端末12に提供してもよい。
【0083】
続いて、サービス提供装置100は、広告主端末20からオークションページの取得要求を受信した場合に(ステップS105)、企画情報が掲載されたオークションページを広告主端末20に提供する(ステップS106)。そして、サービス提供装置100は、オークションページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する(ステップS107)。このようにして、サービス提供装置100は、広告主端末20を含む複数の広告主端末から入札情報を受信する。
【0084】
そして、サービス提供装置100は、広告主端末20から受信した入札情報に基づいて、落札者を決定する(ステップS108)。例えば、サービス提供装置100は、オークション開催期間が満了した日時に最高価格を入札している広告主を落札者に決定する。
【0085】
また、広告主端末20は、広告主による操作に従って、広告データをサービス提供装置100に送信する(ステップS109)。また、制作者端末11は、コンテンツ制作が完成したコンテンツ制作者による操作に従って、完成したコンテンツをサービス提供装置100に送信する(ステップS110)。
【0086】
そして、サービス提供装置100は、制作者端末11から受け付けたコンテンツに、広告主端末20から受け付けた広告データを組み込むことで合成コンテンツを生成し、生成した合成コンテンツを配信サーバ30に送信する(ステップS111)。これにより、配信サーバ30は、合成コンテンツをユーザ端末40に配信する。
【0087】
〔5.効果〕
上述してきたように、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、企画受付部131と、サービス提供部132とを有する。企画受付部131は、コンテンツ制作者によって制作されるコンテンツ(第1コンテンツの一例)の企画に関する企画情報を受け付ける。サービス提供部132は、企画情報によって示される企画への出資を受け付ける出資サービスと、コンテンツとともに広告(第2コンテンツの一例)を表示させる権利を落札対象とするオークションサービス(販売サービスの一例)とを提供する。
【0088】
これにより、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツ制作者にコンテンツ制作にかかる資金を調達させることができるので、コンテンツ制作者による制作活動を支援することができる。すなわち、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者に付加価値のあるサービスを提供することができる。
【0089】
また、第1の実施形態に係る企画受付部131は、出資サービスにおいて企画に出資した出資者によってコンテンツに設定される枠であって、広告が表示される枠に関する広告枠情報(枠情報の一例)を受け付ける。また、サービス提供部132は、オークションサービスとして、広告枠情報によって示される枠に広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。
【0090】
これにより、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、企画を買い取った出資者の意向に沿った広告表示を実現することができる。この結果、サービス提供装置100は、出資者にとって有用な出資サービスを提供することができる。
【0091】
また、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、算定部133を有する。算定部133は、広告を表示する権利を有する落札者(権利者の一例)によって支払われる落札金(購入料の一例)から、企画に出資した出資者に支払われる料金を算定する。
【0092】
これにより、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、出資に対する報酬を出資者に与えることができる。このため、サービス提供装置100は、出資サービスを利用する出資者の数を増大させることができ、サービス提供部132によって提供されるオークションサービスを活性化することができる。
【0093】
また、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツ受付部134と、生成部135とを有する。コンテンツ受付部134は、動画等のコンテンツを受け付けるとともに、落札者から広告データを受け付ける。生成部135は、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツに広告データを組み込んだ合成コンテンツを生成する。
【0094】
これにより、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、広告主の広告データが確実に組み込まれた合成コンテンツをユーザ端末40等に提供することができる。
【0095】
また、第1の実施形態に係るサービス提供部132は、販売サービスとして、広告を表示する権利をオークションにより販売するオークションサービスを提供する。
【0096】
これにより、第1の実施形態に係るサービス提供装置100は、広告主に入札を競わせることができるので、入札金を高騰させることができる。この結果、サービス提供装置100は、高額な製作費をコンテンツ制作者に提供することができるので、コンテンツ制作者による制作活動を支援することができる。
【0097】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、
図7に例示したオークションページW20のように、出資情報を広告主に提示する例を示した。第2の実施形態では、出資者が過去に出資した出資実績や、出資者が過去に出資した企画に関する情報等を提示する例について説明する。
【0098】
〔1.サービス提供装置の構成〕
まず、
図9を用いて、第2の実施形態に係るサービス提供装置200の構成について説明する。
図9は、第2の実施形態に係るサービス提供装置200の構成例を示す図である。
図9に示すように、サービス提供装置200は、制作履歴記憶部223と、制御部230とを有する。
【0099】
制作履歴記憶部223は、コンテンツ制作者が過去に制作したコンテンツに関する情報を記憶する。
図10に、第2の実施形態に係る制作履歴記憶部223の一例を示す。
図10に示すように、制作履歴記憶部223は、「制作者ID」、「制作済みコンテンツ」、「閲覧数」といった項目を有する。
【0100】
「制作者ID」は、
図4に示した制作者IDに対応する。「制作済みコンテンツ」は、
図5に示した制作済みコンテンツに対応する。「閲覧数」は、コンテンツが閲覧された回数を示す。言い換えれば、「閲覧数」は、配信サーバ30によってユーザ端末40にコンテンツが配信された回数(PV数などと呼ばれる)を示す。
図10では、「閲覧数」に1ヶ月当たりの閲覧数の平均値が記憶される例を示す。
【0101】
すなわち、
図10では、コンテンツ制作者CP11により、過去にコンテンツ「CD11」、「CD12」、「CD13」、「CD14」が制作された例を示している。また、
図10では、コンテンツ「CD11」が1ヶ月当たり10000回閲覧される例を示している。
【0102】
なお、第2の実施形態に係るサービス提供装置200は、定期的に配信サーバ30にアクセスすることで、合成コンテンツ毎の配信数を配信サーバ30から取得する。そして、サービス提供装置200は、各合成コンテンツの配信数を、かかる合成コンテンツ(制作済みコンテンツ)に対応付けて、制作履歴記憶部223の閲覧数に格納する。このとき、サービス提供装置200は、配信サーバ30から取得した合成コンテンツ毎の配信数を蓄積しておき、所定期間(例えば、1ヶ月)当たりの閲覧数の平均値を算出し、算出した閲覧数の平均値を制作履歴記憶部223の閲覧数に格納する。
【0103】
制御部230は、
図9に示すように、サービス提供部232を有する。サービス提供部232は、企画情報及び出資情報だけでなく、出資者が過去に出資した企画に対応する制作済みコンテンツに関する情報を提示し、上述してきたオークションサービスを提供する。
【0104】
ここで、
図11に、第2の実施形態に係るオークションページW30の一例を示す。
図11に示す例のように、サービス提供部232は、オークションページW30の出資表示欄T32に、出資情報記憶部122に記憶されている出資情報を掲載する。このとき、サービス提供部232は、出資表示欄T32に表示される出資者等が押下された場合には、出資者の出資実績が掲載されたウェブページ(以下、「出資実績ページ」と表記する場合がある)を広告主端末20に提供する。
【0105】
図12に、第2の実施形態に係る出資実績ページW40の一例を示す。
図12に示す例のように、出資実績ページW40には、オークションページW30において選択された出資者による過去の出資実績が掲載される。具体的には、サービス提供部232は、オークションページW30において選択された出資者の出資者IDに対応する出資金や制作済みコンテンツ等を出資情報記憶部122から取得する。また、サービス提供部232は、出資情報記憶部122から取得した制作済みコンテンツに対応する閲覧数を制作履歴記憶部223から取得する。そして、サービス提供部232は、
図12に示すように、出資情報記憶部122から取得した制作済みコンテンツを「出資したコンテンツ」に掲載するとともに、制作済みコンテンツに対する出資金と、制作履歴記憶部223から取得した閲覧数(PV数)とを掲載する。
【0106】
なお、サービス提供部232は、制作済みコンテンツに関する情報として、出資金や閲覧数(PV数)だけでなく、制作済みコンテンツに対応する企画情報を出資実績ページW40に掲載してもよい。この場合、サービス提供部232は、オークション記憶部121に記憶されている企画情報を出資実績ページW40に掲載する。
【0107】
また、サービス提供部232は、制作済みコンテンツに関する情報として、コンテンツ制作者が制作済みコンテンツを制作する際にかかった費用や工数などを出資実績ページW40に掲載してもよい。また、サービス提供部232は、制作済みコンテンツに関する情報として、制作済みコンテンツが提供されたユーザによる制作済みコンテンツに対する評価、又は、制作済みコンテンツに広告を表示する権利を有する広告主による制作済みコンテンツに対する評価などを出資実績ページW40に掲載してもよい。この場合、サービス提供装置200は、費用や工数に関する情報を制作者端末11から取得し、制作済みコンテンツに対する広告主の評価に関する情報を広告主端末20から取得し、制作済みコンテンツに対するユーザの評価に関する情報を配信サーバ30から取得する。そして、サービス提供装置200は、このようにして取得した費用や工数等の情報を制作履歴記憶部223に格納する。そして、サービス提供部232は、制作履歴記憶部223に記憶されている費用や工数等を出資実績ページW40に掲載する。
【0108】
また、サービス提供部232は、
図11のオークションページW30に表示される企画情報の送信主であるコンテンツ制作者が過去に制作した制作済みコンテンツを提示し、上述してきたオークションサービスを提供してもよい。例えば、サービス提供部232は、オークションページW30からコンテンツ制作者の制作実績が掲載されたウェブページである制作実績ページへのリンクを張ってもよい。この場合、サービス提供部232は、コンテンツ制作者が過去に制作した制作済みコンテンツに関する情報として、かかる制作済みコンテンツに対応する企画への出資金、制作済みコンテンツの閲覧数、コンテンツ制作にかかった費用や工数、ユーザや広告主からの制作済みコンテンツに対する評価などを制作実績ページに掲載する。
【0109】
〔2.効果〕
上述してきたように、第2の実施形態に係るサービス提供装置200は、サービス提供部232を有する。サービス提供部232は、出資者が過去に出資した企画に対応する制作済みコンテンツに関する情報を提示し、オークションサービスを提供する。
【0110】
また、第2の実施形態に係るサービス提供部232は、コンテンツ制作者が過去に制作した制作済みコンテンツに関する情報を提示し、オークションサービスを提供する。
【0111】
これにより、第2の実施形態に係るサービス提供装置200は、動画の企画段階にオークションを開催する場合であっても、広告主に対して入札時に参考となる情報を提供することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
【0112】
(第3の実施形態)
上記第1の実施形態では、出資者から受け付けた広告枠情報に基づいて、オークションサービスを広告主に提供する例を示した。第3の実施形態では、広告を表示する権利の販売を促進するための販売促進サービスを出資者に提供する例について説明する。
【0113】
〔1.サービス提供処理〕
まず、
図13を用いて、第3の実施形態に係るサービス提供処理の一例について説明する。
図13は、第3の実施形態に係るサービス提供処理の一例を示す図である。
図13に示すように、第3の実施形態に係るサービス提供装置300は、コンテンツ制作者CP10から企画情報を受け付ける(ステップS21)。続いて、サービス提供装置300は、出資者R11からアクセスされた場合に、ステップS21において受け付けた企画情報を出資者R11に送信する(ステップS22)。そして、サービス提供装置300は、出資者R11から出資情報及び広告枠情報を受け付ける(ステップS23)。ステップS21〜S23における処理は、
図8に示したステップS101〜S104における処理に対応する。
【0114】
ここで、第3の実施形態に係るサービス提供装置300は、出資者R11に対して、広告枠に広告を表示する権利の販売を促進するための販売促進サービスを提供する。具体的には、
図13に示すように、サービス提供装置300は、販売促進サービスとして、出資者R11から提供先情報及び販売促進情報を受け付ける(ステップS24)。提供先情報は、オークションサービスの提供先であって、出資者R11によって選択された広告主に関する情報を含む。販売促進情報は、広告を表示する権利の販売促進に関する情報を含む。例えば、販売促進情報には、企画やコンテンツ制作者を推薦、紹介、宣伝するためのメッセージが含まれる。
【0115】
続いて、サービス提供装置300は、ステップS23において受け付けた企画情報に基づいて、オークションサービスを広告主に提供する(ステップS25)。具体的には、サービス提供装置300は、ステップS24において受け付けた提供先情報によって示される広告主のみにオークションサービスを提供する。このとき、サービス提供装置300は、ステップS24において受け付けた販売促進情報が掲載されたオークションページを提供する。これにより、サービス提供装置300は、広告主から入札を受け付ける(ステップS26)。
【0116】
このように、第3の実施形態に係るサービス提供装置300は、提供先情報を受け付けるといった販売促進サービスを出資者R11に提供する。これにより、サービス提供装置300は、出資者R11が所望する広告主に対してのみオークションサービスを提供することができる。例えば、出資者R11によっては、コンテンツの種別(カテゴリ)と合致する広告主のみをオークションに参加させることを望む場合がある。これにより、出資者R11は、同業者の広告主間で入札を競争させることができるので、入札金の高騰を図ることができ、結果として広告を表示する権利の販売を促進することができる。また、出資者R11によっては、コンテンツの種別(カテゴリ)と合致する広告主の広告がコンテンツに組み込まれることを望む場合がある。例えば、出資者R11は、コンテンツ制作者CP10によってスポーツに関する動画が制作される場合には、業種がスポーツである広告主のみをオークションに参加させることを望む場合がある。これにより、出資者R11は、動画の内容と合致する広告をコンテンツに組み込ませることができるので、動画に統一感を持たせることができる。
【0117】
また、第3の実施形態に係るサービス提供装置300は、販売促進情報を受け付けるといった販売促進サービスを出資者R11に提供する。これにより、出資者R11は、サービス提供装置300を利用することで、広告主に営業活動(宣伝活動、プロモーション活動などとも呼ばれる)を行うことができるので、広告を表示する権利の販売を促進することができる。
【0118】
〔2.サービス提供装置の構成〕
次に、
図14を用いて、第3の実施形態に係るサービス提供装置300の構成について説明する。
図14は、第3の実施形態に係るサービス提供装置300の構成例を示す図である。
図13に示すように、サービス提供装置300は、出資情報記憶部322と、広告主情報記憶部324と、制御部330とを有する。
【0119】
出資情報記憶部322は、出資情報記憶部122と同様に、企画への出資に関する情報を記憶する。ただし、出資情報記憶部322は、提供先情報及び販売促進情報についても記憶する。
図15に、第3の実施形態に出資情報記憶部322の一例を示す。
図15に示すように、出資情報記憶部322は、「提供先情報」、「販売促進情報」といった項目を有する。
【0120】
「提供先情報」は、オークションサービスの提供先とする広告主の広告主IDを示す。「販売促進情報」は、広告を表示する権利の販売促進に関する情報を示す。なお、出資情報記憶部322に記憶される提供先情報及び販売促進情報は、出資者端末12から送信される。
【0121】
すなわち、
図15では、企画ID「P11」に対応するオークションサービスが広告主C11及びC13に提供される例を示している。また、
図15では、企画ID「P11」に対応するオークションサービスでは、「有能な若手クリエイターです。」といった販売促進情報が掲載されたオークションページが広告主C11及びC13に提供される例を示している。
【0122】
広告主情報記憶部324は、オークションサービスを利用する広告主に関する情報を記憶する。
図16に、第3の実施形態に係る広告主情報記憶部324の一例を示す。
図16に示すように、広告主情報記憶部324は、「広告主ID」、「カテゴリ」といった項目を有する。「広告主ID」は、広告主を識別するための識別情報を示す。「カテゴリ」は、広告主が属するの業種の種別などを示す。すなわち、
図15では、広告主C11の業種がスポーツに関し、広告主C12の業種が化粧品に関する例を示している。
【0123】
制御部330は、
図14に示すように、サービス提供部332を有する。サービス提供部332は、出資サービスにおいて企画に出資した出資者に対して、オークションサービスにおいて権利の販売を促進するための販売促進サービスを提供する。第3の実施形態に係るサービス提供部332は、販売促進サービスとして、オークションサービスを利用可能な広告主のうち、オークションサービスの提供先とする広告主を出資者に選択させる。
【0124】
具体的には、サービス提供部332は、出資者端末12から、企画IDと、販売サービスの提供先とする広告主の広告主IDとを含む提供先情報を受け付ける。そして、サービス提供部332は、提供先情報に含まれる企画IDに対応付けて、提供先情報に含まれる広告主IDを出資情報記憶部322の提供先情報に格納する。
【0125】
なお、サービス提供部332は、広告主情報記憶部324に記憶されている広告主のカテゴリが掲載され、かつ、広告主を選択可能な選択ページを出資者端末12に提供してもよい。この場合、サービス提供部332は、出資者によって選択された広告主の広告主IDを提供先情報として受け付ける。
【0126】
また、サービス提供部332は、販売促進サービスとして、出資者端末12から販売促進情報を受け付ける。そして、サービス提供部332は、提供先情報を出資情報記憶部322に格納する。
【0127】
そして、サービス提供部332は、出資情報記憶部322に記憶されている提供先情報及び販売促進情報に基づいて、オークションサービスを広告主に提供する。具体的には、サービス提供部332は、広告主端末20からオークションページの取得要求を受信した場合に、取得要求の送信元である広告主の広告主IDを特定する。なお、広告主IDは、例えば取得要求に含まれる。そして、サービス提供部332は、出資情報記憶部322を参照することで、広告主IDが提供先情報に記憶されている企画IDを取得し、取得し企画IDに対応するオークションサービスを広告主端末20に提供する。このとき、サービス提供部332は、出資情報記憶部322に記憶されている販売促進情報が掲載されたオークションページを提供する。例えば、サービス提供部332は、
図7に示した出資表示欄T22に販売促進情報を掲載する。
【0128】
なお、上記では、サービス提供部332が、出資者に広告主を選択させる例を示した。しかし、サービス提供部332は、出資者に広告主のカテゴリを選択させてもよい。この場合、サービス提供部332は、出資者に選択されたカテゴリに対応する広告主に対して、上述したオークションサービスを提供する。
【0129】
また、サービス提供部332は、販売促進サービスとして、第2の実施形態に係るサービス提供部232における処理を行ってもよい。例えば、サービス提供部332は、出資者からの指示に従って、出資者が過去に出資した出資実績や、出資者が過去に出資した企画に関する情報等を広告主に提示するオークションサービスを提供してもよい。
【0130】
〔3.効果〕
上述してきたように、第3の実施形態に係るサービス提供装置300は、サービス提供部332を有する。サービス提供部332は、出資サービスにおいて企画に出資した出資者に対して、オークションサービスにおいて権利の販売を促進するための販売促進サービスを提供する。
【0131】
これにより、第3の実施形態に係るサービス提供装置300は、企画に出資したことに対する対価として、落札金だけでなく、販売促進サービスを出資者に提供することができる。この結果、サービス提供装置300は、出資サービスを利用する出資者の数を増大させることができ、サービス提供部332によって提供されるオークションサービスを活性化することができる。
【0132】
また、第3の実施形態に係るサービス提供部332は、販売促進サービスとして、オークションサービスを利用する広告主(利用者の一例)のうち、オークションサービスの提供先とする広告主を出資者に選択させる。
【0133】
これにより、第3の実施形態に係るサービス提供装置300は、出資者が所望する広告主に対してのみオークションサービスを提供することができる。例えば、サービス提供装置300は、出資者によって同業者の広告主が選択された場合には、同業者の広告主間で入札を競争させることができるので、入札金の高騰を図ることができる。
【0134】
また、第3の実施形態に係るサービス提供部332は、販売促進サービスとして、オークションサービスを利用する広告主のうち、オークションサービスの提供先とする広告主のカテゴリを出資者に選択させる。
【0135】
これにより、第3の実施形態に係るサービス提供装置300は、オークションサービスの提供先を出資者に容易に選択させることができる。
【0136】
(他の実施形態)
上述した実施形態に係るサービス提供システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、サービス提供システム1の他の実施形態について説明する。なお、以下では、主にサービス提供装置100を例に挙げて他の実施形態を説明するが、以下に説明する他の実施形態は、サービス提供装置200及び300にも適用することができる。
【0137】
〔1.出資者支援〕
上述したサービス提供装置100は、
図10に示した制作履歴記憶部223を有してもよい。そして、サービス提供装置100の企画受付部131は、企画情報とともに、企画を作成したコンテンツ制作者が過去に制作した制作済みコンテンツに関する情報を提示してもよい。例えば、企画受付部131は、制作済みコンテンツに関する情報として、制作履歴記憶部223に記憶されている閲覧数などを出資者に提示する。また、この例に限られず、企画受付部131は、制作済みコンテンツに関する情報として、制作済みコンテンツに対応する企画情報や、制作済みコンテンツを制作する際にかかった費用や工数や、制作済みコンテンツが提供されたユーザ、又は、制作済みコンテンツに広告を表示する権利を有する広告主による制作済みコンテンツに対する評価などを出資者に提示してもよい。これにより、出資者は、制作済みコンテンツに関する情報を参考にして、出資対象の企画を選択することができる。
【0138】
〔2.出資者への企画情報の提示〕
また、
図8では、サービス提供装置100の企画受付部131が企画情報を出資者に送信することで、出資情報を受け付ける例を示した。しかし、企画受付部131は、企画情報を出資者に送信することなく、出資者から出資情報を受け付けてもよい。例えば、出資者は、サービス提供装置100を介さずに、コンテンツ制作者から企画を直接受け取り、受け取った企画に出資するか否かを判断してもよい。このとき、コンテンツ制作者は、出資者から出資を受けることになった場合には、制作者端末11を用いて、企画情報及び出資情報の双方をサービス提供装置100に送信してもよい。または、出資者は、出資者端末12を用いて、企画情報及び出資情報の双方をサービス提供装置100に送信してもよい。すなわち、サービス提供装置100の企画受付部131は、制作者端末11又は出資者端末12から、企画情報及び出資情報の双方を受け付けてもよい。
【0139】
〔3.出資情報〕
また、上述したサービス提供装置100の企画受付部131は、オークションが開催中であっても出資情報を受け付けてもよい。すなわち、サービス提供部132は、出資者から出資されていない企画に対応するオークションサービスを提供してもよい。この場合、出資者は、オークションの入札状況を参考にして、出資対象の企画を選択することができる。
【0140】
〔4.広告枠情報〕
また、上記各実施形態では、企画受付部131が出資者から広告枠情報を受け付ける例を示した。すなわち、上記各実施形態では、出資者がコンテンツに広告枠を設定する例を示した。しかし、広告枠は、コンテンツ制作者によって設定されてもよい。すなわち、企画受付部131は、コンテンツ制作者から広告枠情報を受け付けてもよい。また、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者や出資者から広告枠情報を受け付けなくてもよい。この場合、サービス提供装置100は、例えば予め決められている再生位置や再生時間等の広告枠をコンテンツに設定する。
【0141】
〔5.複数の出資者〕
また、上述したサービス提供部132は、複数の出資者から1つの企画に対する出資を受け付けてもよい。この場合、算定部133は、出資金に応じて、落札金から出資者に分配する料金を算定する。例えば、算定部133は、出資金の比率で落札金を分配する。
【0142】
〔6.サービス態様〕
また、上記実施形態では、サービス提供装置100が、企画中のコンテンツに広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供する例を示した。しかし、サービス提供装置100のサービス提供部132は、企画中のコンテンツではなく、既に完成されているコンテンツ等に広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供してもよい。また、上記実施形態では、サービス提供装置100が合成コンテンツを生成する例を示したが、合成コンテンツの生成処理は、配信サーバ30等の他の装置によって行われてもよい。このような場合には、
図3に示したサービス提供装置100は、コンテンツ受付部134や生成部135や送信部136等を有しなくてもよい。
【0143】
また、上述してきたサービス提供装置100は、オークション形式ではない販売サービスを提供してもよい。具体的には、サービス提供部132は、コンテンツに広告を表示する権利を販売するための販売サービスを提供してもよい。さらに、サービス提供部132は、企画に出資する出資者をオークション形式により出資者を決定する出資サービスを提供してもよい。この場合、サービス提供部132は、出資金を入札金とする出資サービスを提供する。
【0144】
〔7.コンテンツの種類〕
また、上述した実施形態では、コンテンツとして、主に動画を一例に挙げて説明した。しかし、コンテンツの種類は、動画に限られない。例えば、上述してきたコンテンツは、ゲーム等のアプリケーションや、電子書籍や、ウェブログ等のウェブページであってもよい。例えば、コンテンツ制作者は、ゲームや、電子書籍や、専門的なウェブページの制作を企画している場合に、上述してきたオークションサービスを利用することができる。
【0145】
ここで、
図17に、他の実施形態に係るコンテンツの一例を示す。
図17では、コンテンツがゲームである例を示す。
図17の例では、コンテンツ制作者が、キャラクターのアイコンを用いたゲームの制作を企画する。そして、このコンテンツ制作者は、複数種類のアイコンのうち、3個のアイコンを広告枠として設定する。このように、上述してきたオークションサービスは、ゲーム等のコンテンツにも適用することができる。
【0146】
なお、
図17の例の場合、コンテンツ制作者は、プロダクトプレイスメントと同様に、落札者である広告主から宣伝用のアイコン画像等を受け取り、受け取ったアイコン画像等を用いてゲームを制作する。このため、コンテンツ制作者が、広告データを含む合成コンテンツ(ここの例では、ゲーム)を制作することになる。
【0147】
〔8.プログラム〕
また、上述してきた実施形態に係るサービス提供装置100は、例えば
図18に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、サービス提供装置100を例に挙げて説明する。
図18は、サービス提供装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0148】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0149】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0150】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0151】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0152】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係るサービス提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、オークション記憶部121及び出資情報記憶部122内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0153】
〔9.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0154】
例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。また、例えば、上述した各実施形態では、同一のコンテンツに複数の広告枠が設定される例を示したが、同一のコンテンツに1個の広告枠が設定されてもよい。
【0155】
また、例えば、上述した各実施形態では、コンテンツに広告データが組み込まれた合成コンテンツがユーザ端末40に配信される例を示したが、広告データは、ユーザ端末40によってコンテンツが表示又は再生されるたびに、
図2では図示しない広告サーバ(アドサーバ等と呼ばれる)によってユーザ端末40に配信されてもよい。具体的には、サービス提供装置100の生成部135は、コンテンツの広告枠に、広告サーバへのアクセス情報(例えば、URL:Uniform Resource Locator)を組み込むことで合成コンテンツを生成してもよい。この場合、ユーザ端末40は、広告枠に設定されているアクセス情報に基づいて広告サーバにアクセスする。そして、広告サーバは、ユーザ端末40からアクセスされた場合に、コンテンツに組み込まれる広告データをユーザ端末40に配信する。このとき、広告サーバは、例えば、アクセス元ユーザのユーザ属性に基づいて、配信対象の広告データを選定する。そして、ユーザ端末40は、広告サーバから取得した広告データをコンテンツの広告枠に表示する。また、この例の場合、広告主は、広告データとして、広告である動画像や静止画像等にアクセスするためのアクセス情報をサービス提供装置100に送信してもよい。
【0156】
また、上記各実施形態では、広告を例に挙げて説明したが、動画等のコンテンツに表示されるコンテンツは、広告目的の広告コンテンツに限られない。例えば、上述してきた広告は、天気情報や震災情報などを通知するためのコンテンツであってもよい。
【0157】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図3に示した企画受付部131とコンテンツ受付部134は統合されてもよい。また、例えば、上述してきたサービス提供装置100は、配信サーバ30と統合されてもよい。
【0158】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0159】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0160】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、企画受付部は、企画受付手段や企画受付回路に読み替えることができる。