特許第6283139号(P6283139)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6283139
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】虚像表示装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20180208BHJP
   G02B 27/01 20060101ALI20180208BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20180208BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20180208BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20180208BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20180208BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
   B60R11/02 C
   G02B27/01
   G09G5/36 520K
   G09G5/00 510A
   G09G5/00 550C
   G09F9/00 359
   G09F9/00 351
   G09F9/00 362
   B60K35/00 A
   H04N5/64 521F
【請求項の数】2
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-146900(P2017-146900)
(22)【出願日】2017年7月28日
(62)【分割の表示】特願2017-118508(P2017-118508)の分割
【原出願日】2013年4月1日
(65)【公開番号】特開2018-12494(P2018-12494A)
(43)【公開日】2018年1月25日
【審査請求日】2017年7月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(72)【発明者】
【氏名】今阪 祐介
(72)【発明者】
【氏名】中村 健二
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 秀昌
(72)【発明者】
【氏名】長尾 俊一郎
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 智博
(72)【発明者】
【氏名】本田 篤志
【審査官】 大室 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−311902(JP,A)
【文献】 特開2011−044040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K35/00−37/06
B60R 9/00−11/06
G02B27/00−27/64
G09F 9/00
G09G 5/00−5/36
G09G 5/377−5/42
H04N 5/64−5/655
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する携帯端末を着脱自在に保持する保持手段であって、保持された前記携帯端末が受信することで、当該携帯端末に表示される前記画像を左右反転させるための情報が記録される近距離無線通信手段が設けられる保持手段と、
前記保持手段に保持された前記携帯端末が表示する画像の画像光を反射して、当該画像を虚像として視認させる光学部材と、
車両の一部へ取り付け可能な取り付け手段と、
前記取り付け手段に、前記保持手段および前記光学部材を含む本体部を傾斜可能に接続する接続部材と、
を備えることを特徴とする虚像表示装置。
【請求項2】
前記近距離無線通信手段は、NFCタグであることを特徴とする請求項1に記載の虚像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、虚像を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両の運転に関する情報を示す画像を運転者の目の位置(アイポイント)から虚像として視認させるヘッドアップディスプレイの技術が存在する。また、特許文献1には、車両に取り付けてヘッドアップディスプレイとして使用可能であって、かつ、車両から取り外して携帯型情報表示装置としても使用可能な情報表示装置が開示されている。また、特許文献1に記載の情報表示装置は、ヘッドアップディスプレイとして使用されていることを検知した場合には、表示画面の映像を反転して表示させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−333351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の情報表示装置は、携帯型情報表示装置としての表示と、ヘッドアップディスプレイとしての表示とが可能な専用機であった。一方、利用者が有する携帯電話などの携帯端末のディスプレイの表示を利用し、適宜ヘッドアップディスプレイを構成することができると便宜である。そこで、本発明は、携帯端末を利用して虚像を表示することが可能な虚像表示装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項に記載の発明では、虚像表示装置であって、画像を表示する携帯端末を着脱自在に保持する保持手段であって、保持された前記携帯端末が受信することで、当該携帯端末に表示される前記画像を左右反転させるための情報が記録される近距離無線通信手段が設けられる保持手段と、前記保持手段に保持された前記携帯端末が表示する画像の画像光を反射して、当該画像を虚像として視認させる光学部材と、車両の一部へ取り付け可能な取り付け手段と、前記取り付け手段に、前記保持手段および前記光学部材を含む本体部を傾斜可能に接続する接続部材と、を備えることを特徴とする。

【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施例に係る虚像表示システムを模式的に示す。
図2】携帯端末の正面図を示す。
図3】携帯端末の概略構成を示す。
図4】携帯端末が装着された虚像表示装置の側面図を模式的に示した図である。
図5】携帯端末が装着された虚像表示装置の斜視図である。
図6】ホルダを反転させた場合の携帯端末保持部に保持された携帯端末の側面図を示す。
図7】携帯端末を取り外す前後の様子を示す。
図8】(A)は、種別情報に応じた案内画像を表示した携帯端末の正面図を示し、(B)は、コンバイナを介してユーザが視認する虚像を示す。
図9】ディスプレイと、コンバイナと、虚像との位置関係を示す虚像表示システムの側面図を示す。
図10】ある物点と、コンバイナと、虚像との位置関係を概略的に示す。
図11】コンバイナの反射面での曲率が一定の場合の、距離aと距離bとの関係を示すグラフである。
図12】距離aを一定にした場合の距離bとコンバイナの曲率半径rとの関係を示すグラフである。
図13】コンバイナを含む運転者の視界の例を示す。
図14】(A)は、車両が所定角度だけ水平方向に対し傾いた場合の携帯端末の正面図を示す。(B)は、コンバイナを介して視認される虚像の表示例を示す。
図15】第5実施例に係る収納状態の虚像表示装置の側面図を示す。
図16】虚像を表示する状態の第5実施例に係る虚像表示装置の側面図を示す。
図17】(A)は、反射部を約90度反時計回りに回転させた場合の虚像表示装置の側面図を示す。(B)は、反時計回りに反射部及び携帯端末保持部を約45度回転させた後の虚像表示装置の側面図を示す。
図18】変形例2に係る虚像表示装置の側面図を示す。
図19】変形例3に係る虚像表示装置の側面図を示す。
図20】ダッシュボードに設置された虚像表示装置の側面図を示す。
図21】変形例8に係る虚像表示装置の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の好適な実施形態によれば、虚像表示装置は、画像を表示する表示面を有する携帯端末を着脱自在に保持する保持手段と、前記画像を構成する光を反射し、当該画像を虚像として観察者に視認させるコンバイナと、前記保持手段および前記コンバイナが結合するベース部と、を備える。
【0008】
上記の虚像表示装置は、保持手段と、コンバイナと、ベース部とを備える。保持手段は、画像を表示する表示面を有する携帯端末を着脱自在に保持する。コンバイナは、携帯端末が表示する画像を構成する光を反射し、当該画像を虚像として観察者に視認させる。ベース部は、保持手段およびコンバイナが結合する。このように、虚像表示装置は、携帯端末を着脱自在な構成を有し、携帯端末を光源として使用する。従って、虚像表示装置は、観察者の携帯端末を利用して好適に観察者に虚像を視認させることができる。
【0009】
上記虚像表示装置の一態様では、前記ベース部は、車両の天井部、または天井部に装備されたサンバイザへ取り付け可能な取り付け手段に接続されている。
【0010】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記ベース部は、当該ベース部を前記取り付け手段に対して回転可能に接続する接続部材を備える。
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記保持手段は、前記携帯端末の表示面の法線方向が前記コンバイナの反射面の中心点より上方を通過する向きで前記携帯端末を保持する。この態様により、携帯端末が観察者のヘッドクリアランスを広くするように好適に保持される。
【0011】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記コンバイナは、上部から下部にかけて曲率が徐々に大きくなる凹面状の反射面を有する。この態様により、携帯端末の表示面がコンバイナの中心よりも上方に傾いていた場合であっても、虚像の上端部分の幅が下端部分の幅よりも短く表示されるのを抑制することができる。また、虚像全体を適切な距離感で視認させることができる。
【0012】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記反射面は、上部よりも下部における虚像の結像距離が長くなるように曲率が徐変する。この態様により、虚像の下端に近付くほど現在位置から遠くにある対象物の情報を示す虚像を表示する場合に、観察者に虚像を内容に即した距離感で好適に視認させることができる。
【0013】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記保持手段は、当該保持手段が保持する携帯端末の表示面を前記コンバイナ側、および前記観察者側に向けられるように回転自在に前記ベース部に結合されている。この態様により、観察者は、携帯端末を使用する場合に、携帯端末の表示面を正面に向けて好適に操作することができる。
【0014】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記保持手段は、前記コンバイナとの距離を変更自在な構成で前記ベース部に結合されている。この態様により、観察者のヘッドクリアランスを好適に調整することができる。
【0015】
上記虚像表示装置の他の一態様では、虚像表示装置は、前記携帯端末が前記表示面に表示する画像の態様を切り換える制御を行うための基となる、当該虚像表示装置の種別に関する情報を送信する送信手段を備え、前記送信手段は、前記保持手段と前記携帯端末が所定距離以内に近づいた場合に、前記種別に関する情報を当該携帯端末に送信する。この態様により、虚像表示装置は、虚像が適切に観察者に視認されるように、携帯端末に案内画像の表示態様を好適に決定させることができる。
【0016】
上記虚像表示装置の他の一態様では、虚像表示装置は、前記ベース部に結合され、前記携帯端末が前記表示面に表示する画像を構成する光を前記コンバイナに向けて反射する反射手段を備え、前記保持手段は、前記携帯端末の表示面を、前記反射手段に向けて保持する。この態様により、虚像表示装置は、携帯端末が表示する画像と虚像とが左右反転するのを抑制することができる。
【0017】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記保持手段は、前記携帯端末の表示面を、前記ベース部と略平行に保持する。この態様により、虚像表示装置は、観察者のヘッドクリアランスを好適に生成することができる。
【0018】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記保持手段は、当該保持手段が保持する携帯端末の表示面を前記反射手段側、および前記観察者側に向けられるように回転自在に前記ベース部に結合されている。この態様により、観察者は、携帯端末を使用する場合に、携帯端末の表示面を正面に向けて好適に操作することができる。
【0019】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記反射手段は、前記保持手段の回転方向と同一方向に回転自在に前記ベース部に結合されており、前記保持手段は、前記反射手段が回転可能な角度範囲のうちの所定の角度範囲内において当該反射手段の回転に連動して回転する。この態様により、観察者は、携帯端末を使用する場合に、携帯端末の表示面を好適に正面に向けることができる。
【0020】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記コンバイナは、前記観察者との距離を変更自在な構成で前記ベース部に結合されている。この態様により、観察者は、好適に虚像の表示位置や虚像の大きさを調整することができる。
【0021】
上記虚像表示装置の他の一態様では、前記コンバイナには、前記観察者により前記虚像が視認される方向からの外光を遮る、または減衰させる遮光部材が設けられる。この態様により、虚像表示装置は、携帯端末が出力する光量が外光に対して相対的に低い場合であっても、好適に虚像を視認させることができる。
【実施例】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の好適な第1実施例〜第5実施例について説明する。なお、以後において、「回転」とは、移動方向が時計周り及び反時計回りの両方を取り得る場合も含むものとし、かつ、可動範囲(角度)が制限されている場合も含むものとする。
【0023】
<第1実施例>
[ヘッドアップディスプレイの構成]
図1は、第1実施例に係る虚像表示システムを模式的に示す。図1に示すように、虚像表示システムは、ディスプレイ110を有する携帯端末100と、携帯端末100のディスプレイ110の表示を虚像「Iv」として表示させる虚像表示装置200とを有する。なお、図1は、車両の運転席を側方から見た図であり、運転者は車室内のシートに座っている。運転者の頭上には車両の外枠を形成するルーフ(板金)27があり、その下方には車室の内装である天井28がある。また、運転者の前方には車両のフロントガラス25がある。
【0024】
携帯端末100は、例えばスマートフォンやiPad(登録商標)などの携帯端末であり、フロントガラス25にディスプレイ110が向けられた状態で、虚像表示装置200により保持される。そして、携帯端末100は、現在位置周辺の地図や目的地までの経路などの運転を補助するための画像(「案内画像Im」とも呼ぶ。)をディスプレイ110に表示する。
【0025】
虚像表示装置200は、運転者の前方斜め上方向に設置され、端末装置100を脱着自在である。虚像表示装置200は、主に、ベース部3と、コンバイナ5と、携帯端末保持部7と、アーム8と、クリップ部9とを有する。
【0026】
ベース部3は、板状に形成され、携帯端末保持部7、コンバイナ5を保持するアーム8、及びクリップ部9が取り付けられる。以後では、図1においてベース部3が延在する方向を「X軸方向」、ベース部3と垂直な方向を「Z軸方向」、X軸方向及びZ軸方向と垂直な方向を「Y軸方向」とし、各軸の正方向を図1及び後述する図5に示す方向に定める。
【0027】
コンバイナ5は、ハーフミラーであり、車両前方からの外光は透過しつつ、携帯端末100のディスプレイ110から発せられた光が照射されると、その照射光を運転者のアイポイント「Pe」へ一部反射することで虚像Ivを観察者に視認させる光学部材である。なお、虚像Ivは矢印の先端が上方向を示す。コンバイナ5の表示光の反射面は、凹面形状を有する。これにより、コンバイナ5は、虚像Ivを拡大表示させる。アーム8は、ベース部3のY軸方向での両端に取り付けられた一対の支持部材であり、フロントガラス25の方向に延出し、コンバイナ5を狭持する。
【0028】
携帯端末保持部7は、携帯端末100のディスプレイ110をコンバイナ5に向けた状態で、携帯端末100を挟持する。また、携帯端末100の背面と接する携帯端末保持部7の面には、後述する図4で図示する近距離無線通信タグ6が設けられている。携帯端末保持部7は、本発明における「保持手段」の一例である。
【0029】
近距離無線通信タグ6は、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信が可能なタグである。近距離無線通信タグ6は、携帯端末100が携帯端末保持部7に装着され、携帯端末100と通信可能になった場合、虚像表示装置200の種別に応じた情報(「種別情報Ik」とも呼ぶ。)を送信する。種別情報Ikは、携帯端末100が案内画像Imのディスプレイ110中の表示態様を決定するための情報であり、詳細は後述する。
【0030】
クリップ部9は、天井28と対向するベース部3の上面に取り付けられ、サンバイザ29を挟み込んだ状態でベース部3をサンバイザ29に取り付ける。クリップ部9は、断面が略J型に湾曲した板状の弾性体であり、サンバイザ29を狭持する方向に付勢する弾性力を有する。クリップ部9は、本発明における「取り付け手段」の一例である。
【0031】
[携帯端末の構成]
次に、携帯端末100の構成について説明する。図2は、携帯端末100の正面図を示す。携帯端末100は、利用者が持ち運び可能な携帯型端末であって、タッチパネル120が積層されたディスプレイ110を有する。
【0032】
図3は、携帯端末100の概略構成を示す。図3に示すように、携帯端末100は、出力部11と、入力部12と、記憶部13と、通信部14と、GPS受信部15と、傾き検知部16と、制御部17と、を備える。携帯端末100の各要素は、図示しないバスを介して相互に接続され、各要素間で必要な情報が伝送可能なように構成されている。
【0033】
出力部11は、ディスプレイ110や図示しないスピーカなどを備え、制御部17の制御に基づき、携帯端末100の利用者の操作に応答するための情報を出力する。
【0034】
入力部12は、タッチパネル120を備え、携帯端末100に対して端末利用者が行う必要な命令や情報の入力、即ち操作を受け付けるインタフェースである。なお、入力部12は、タッチパネル120に加え、各種コマンドやデータを入力するための、キー、スイッチ、ボタン、音声入力装置等を有してもよい。
【0035】
記憶部13は、携帯端末100の動作を制御するためのプログラムを保存したり、携帯端末100の動作に必要な情報を保持したりする。また、記憶部13は、ディスプレイ110のサイズの情報などを記憶する。
【0036】
通信部14は、所定のプロトコルに従い、他の装置とデータの送受信を行う。特に、本実施例では、通信部14は、携帯端末100が携帯端末保持部7に装着された状態で、図4に図示する近距離無線通信タグ6と無線通信を行い、近距離無線通信タグ6から種別情報Ikを受信する。
【0037】
GPS受信部15は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む下り回線データを搬送する電波を受信することで、携帯端末100の現在位置の情報を生成し、制御部17に送信する。傾き検知部16は、例えば加速度センサやジャイロセンサであり、携帯端末100の傾きを検知する。そして、傾き検知部16は、生成した検出信号を、制御部17に送信する。なお、傾き検知部16は、図2の正面視の携帯端末100を回転させる方向での傾きに加え、携帯端末100の長手方向又は短手方向を軸として携帯端末100を回転させる方向での傾きも検知してもよい。
【0038】
制御部17は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備え、記億部に保存されてるアプリケーションソフトウェアを実行するなどして携帯端末100内の各構成要素に対して種々の制御を行う。例えば、制御部17は、虚像表示装置200から受信した種別情報Ikに基づき、観察者が虚像Ivを好適に視認できるように、案内画像Imの表示態様を決定する。この制御方補については、[表示制御方法]のセクションで詳しく説明する。
【0039】
[虚像表示装置の詳細構成]
次に、虚像表示装置200の詳細な構成について、図4図5を参照して説明する。図4は、携帯端末100が装着された虚像表示装置200の側面図を模式的に示した図である。また、図5は、携帯端末100が装着された虚像表示装置200の斜視図である。図4、5では、携帯端末100は、横長の状態、即ち携帯端末100の長手方向がY軸と平行な状態で携帯端末保持部7に保持されている。
【0040】
(1)コンバイナの位置調整機構
まず、コンバイナ5の位置調整に関する機構について説明する。
【0041】
ベース部3のY軸方向の両側面には、図4及び図5に示すように、アーム8をX軸方向にスライドさせるためのガイド部31がそれぞれ設けられている。ガイド部31には、X軸方向に沿って溝が形成されている。そして、ガイド部31には、アーム8の一端が接続するスライド部32がX軸方向に沿った方向(図4の矢印23x、23y参照)にスライド自在に嵌め込まれている。スライド部32には、スライド部32の移動範囲をガイド部31の溝が形成された範囲に規制する規制部320が設けられている。規制部320は、ガイド部31の溝に挿通した状態でスライド部32に固定され、ガイド部31の溝に沿ってX軸方向に移動自在である。
【0042】
アーム8は、スライド部32と接続する端部を軸として、虚像表示装置200の上下方向(図4の矢印24x、24y参照)に回転自在である。また、上述の端部と反対側のアーム8の端部は、コンバイナ5を、Y軸回り(図4の矢印25x、25y参照)に回転自在に保持する。
【0043】
以上の構成によれば、ユーザは、スライド部32を操作することで、コンバイナ5のX軸方向における位置を好適に調整することができる。一般に、コンバイナ5と表示像が表示されたディスプレイ110との距離によって、虚像Ivの表示位置や大きさが異なる。従って、ユーザは、スライド部32によりコンバイナ5のX軸方向における位置を調整することで、虚像Ivの表示位置や大きさを好適に調整することができる。また、ユーザは、スライド部32に対するアーム8の取付角度、及び、コンバイナ5のアーム8に対する取付角度を調整することで、コンバイナ5の位置を好適に調整することができる。従って、虚像表示装置200は、取り付けられる車両の天井高や利用者の体格の違いなどに好適に対応することができる。
【0044】
(2)携帯端末の位置機構
次に、携帯端末100の位置調整に関する機構について、引き続き図4図5を参照して説明する。
【0045】
携帯端末保持部7は、設置部70と、ヒンジ部71と、第1アーム72と、第2アーム部74と、ホルダ75とを有する。設置部70は、ベース部3に設けられる。設置部70には、第1アーム72をY軸回り(図4の矢印20x、20y参照)に回転自在に保持するヒンジ部71が設けられている。ヒンジ部71の反対側の第1アーム72の端は、第2アーム74と接合する。第2アーム74は、第1アーム72に対し、Y軸回り(図4の矢印21x、21y参照)に回転可能に接合している。第2アーム74は、ホルダ75の背面と略垂直に接続している。
【0046】
ホルダ75は、携帯端末100を挟持する。ホルダ75は、携帯端末100を支持する支持部75aと、支持部75aから延出する可動部75bとを有する。可動部75bの端部750bは、支持部75aに収納されている。そして、可動部75bは、携帯端末100を挟む方向(図4の矢印22x、22y参照)にスライド自在である。これにより、ホルダ75は、携帯端末100の大きさによらず携帯端末100を好適に保持することができる。また、支持部75aの携帯端末100と対向する面には、近距離無線通信タグ6が設けられている。近距離無線通信タグ6は、携帯端末100が携帯端末保持部7に装着された状態で、携帯端末100の通信部14と通信可能な位置に配置されている。
【0047】
この構成によれば、第1アーム72は、設置部70に対する取付角度が調整自在であり、かつ、第2アーム74は、第1アーム72との取付角度を調整自在である。これにより、ユーザは、携帯端末100のディスプレイ110の位置を、虚像Ivを視認するのに好適な位置に手動で調整することができる。また、一般に、コンバイナ5とディスプレイ110との距離によって、虚像Ivの表示位置や大きさが異なる。従って、ユーザは、この構成により、ホルダ75及び携帯端末100のコンバイナ5に対する距離を調整することで、虚像Ivの表示位置や大きさを好適に調整することができる。
【0048】
また、好適には、ホルダ75は、ディスプレイ110法線方向(図4の矢印28参照)がコンバイナ5の反射面の中心点(図4の破線円29参照)より上方を通過する向きで携帯端末100を保持する。これにより、ユーザの頭部に対して、ホルダ75及び携帯端末100が突出するのを防ぎ、ヘッドクリアランスを十分に設けることができる。
【0049】
また、第2アーム74は、図4の矢印21xの方向に向けて第1アーム72に対し約180度回転可能であり、これにより、ホルダ75は、携帯端末100のディスプレイ110をアイポイントPeに向けた状態で保持する。これについて、図6を参照して説明する。
【0050】
図6は、図4に示す状態から、ホルダ75を反転させた場合の携帯端末保持部7に保持された携帯端末100の側面図を示す。図6に示すように、この場合、携帯端末100のディスプレイ110は、アイポイントPeに向けられた状態で固定される。従って、ユーザは、携帯端末100が携帯端末保持部7に装着された状態で、ディスプレイ110を直視しながら、携帯端末100への操作を行うことができる。
【0051】
次に、携帯端末100を携帯端末保持部7から取り外す場合について、図7を参照して説明する。
【0052】
図7は、図6の状態からホルダ75の可動部75bをスライドさせて、携帯端末100を取り外す前後の様子を示す。図7では、携帯端末100を取り外す前の可動部75b及び携帯端末100を破線により示している。図7に示すように、携帯端末100を取り外す場合、ユーザは、支持部75aから可動部75bを引き離す方向(矢印22x参照)にスライドさせる。これにより、携帯端末100を好適にホルダ75から取り外すことができる。
【0053】
[表示制御方法]
次に、携帯端末100の制御部17が実行する表示制御方法について説明する。制御部17は、案内画像Imを表示するための所定のアプリケーションを実行し、近距離無線通信タグ6から受信した種別情報Ikに基づき、案内画像Imの表示態様を決定する。
【0054】
ここで、種別情報Ikは、例えば、案内画像Imを反転させる必要性の有無の情報、携帯端末100が縦長又は横長のいずれに保持されるかを示す情報、コンバイナ5のサイズの情報、コンバイナ5と携帯端末保持部7との距離の情報、携帯端末100のコンバイナ5に対する取付角度の情報、携帯端末保持部7が保持可能な携帯端末100のサイズの情報、コンバイナの曲率に関する情報などを含む。なお、上述のコンバイナ5と携帯端末保持部7との距離や、携帯端末100のコンバイナ5に対する取付角度など、ユーザ操作に基づき変更される可能性がある値は、例えば一般的に使用される場合の標準的な値に定められる。
【0055】
そして、制御部17は、種別情報Ikに基づき、案内画像Imの反転の必要性の有無、案内画像Imの向き、案内画像Imのサイズ、案内画像Imのディスプレイ110中の表示位置、及び案内画像Imの縦横の伸縮率(即ちアスペクト比)等を決定する。この具体例について、図8を参照して説明する。
【0056】
図8(A)は、案内画像Imを表示した携帯端末100の正面図を示し、図8(B)は、図8(A)の例において、コンバイナ5を介してユーザが視認する虚像Ivを示す。
【0057】
図8(A)、(B)の例では、制御部17は、近距離無線通信タグ6から受信した種別情報Ikに基づき、コンバイナ5を介して視認される虚像Ivが案内画像Imに対して左右反転して表示されることを認識する。従って、この場合、図8(A)に示すように、制御部17は、予めディスプレイ110上で案内画像Imを左右反転させて表示する。このように、制御部17は、種別情報Ikに基づき、案内画像Imの反転の必要性の有無を認識し、虚像Ivを適切にユーザに認識させることができる。
【0058】
また、制御部17は、種別情報Ikに基づき、ディスプレイ110が縦長又は横長のいずれの状態で保持されるかを認識し、その認識結果に応じて案内画像Imの向きを決定する。具体的には、制御部17は、携帯端末100が縦長の状態で保持される場合には案内画像Imの上下方向をディスプレイ110の長手方向と一致させ、携帯端末100が横長の状態で保持される場合には案内画像Imの上下方向をディスプレイ110の短手方向と一致させる。なお、制御部17は、種別情報Ikに代えて、傾き検知部16の出力に基づき、案内画像Imの向きを決定してもよい。
【0059】
また、制御部17は、種別情報Ikに含まれるコンバイナ5のサイズの情報と、記憶部13に記憶されているディスプレイ110のサイズの情報等に基づき、案内画像Imのディスプレイ110中のサイズを決定する。例えば、この場合、記憶部13は、コンバイナ5のサイズ及びディスプレイ110のサイズ等の組み合わせごとに適切な案内画像Imのサイズを示すマップ等を予め記憶しておき、制御部17は、当該マップを参照して案内画像Imのサイズを決定する。図8(A)、(B)の例では、制御部17は、ディスプレイ110の全面に案内画像Imを表示させた場合には、案内画像Imの全体がコンバイナ5に投影されない(つまり案内画像Imの一部がコンバイナ5からはみ出す)と判断し、所定率だけ案内画像Imを小さくしてディスプレイ110に表示させている。これにより、制御部17は、案内画像Imの全体を好適に虚像Ivとしてユーザに視認させることができる。
【0060】
また、制御部17は、種別情報Ikに含まれる携帯端末100のコンバイナ5に対する取付角度等に基づき、案内画像Imのディスプレイ110中の表示位置を決定する。例えば、この場合、記憶部13は、携帯端末100のコンバイナ5に対する取付角度等ごとに適切な案内画像Imの表示位置を示すマップ等を予め記憶しておき、制御部17は、当該マップを参照して案内画像Imの表示位置を決定する。図8(A)、(B)の例では、制御部17は、ディスプレイ110の中心に案内画像Imを表示させた場合に、虚像Ivがコンバイナ5の中心よりも左下にずれることを認識し、予め案内画像Imを右上にずらして表示している。これにより、制御部17は、虚像Ivをコンバイナ5の中心に合わせて好適に表示することができる。
【0061】
同様に、制御部17は、種別情報Ikに基づき、案内画像Imのアスペクト比を決定する。例えば、この場合、記憶部13は、種別情報Ikに含まれる携帯端末100の取付角度等ごとに適切な案内画像Imのアスペクト比を示すマップ等を予め記憶しておき、制御部17は、当該マップを参照して案内画像Imのアスペクト比を決定する。図8(A)、(B)の例では、制御部17は、種別情報Ikに基づき、虚像Ivが案内画像Imよりも縦方向に所定率だけ縮んで表示されることを認識し、案内画像Imを通常のアスペクト比よりも予め縦に所定率だけ長いアスペクト比により表示している。これにより、制御部17は、虚像Ivを適切なアスペクト比でユーザに視認させることができる。
【0062】
また、好適には、制御部17は、入力部12への入力に基づき、案内画像Imの表示態様を変更してもよい。一般に、利用者によっては、上記のように種別情報Ikに基づき案内画像Imの補正を行った場合でも、虚像Ivが適切に視認できない場合がある。以上を勘案し、制御部17は、案内画像Imの表示位置やアスペクト比などを補正する入力を入力部12により受け付け、当該入力に基づき案内画像Imの表示態様を変更する。これにより、制御部17は、虚像Ivの表示態様を、ユーザの好みに応じて好適に調整することができる。
【0063】
以上説明したように、第1実施例に係る虚像表示装置200は、携帯端末保持部7と、コンバイナ5と、ベース部3とを備える。携帯端末保持部7は、案内画像Imを表示するディスプレイ110を有する携帯端末100を着脱自在に保持する。コンバイナ5は、携帯端末100が表示する案内画像Imを構成する光を反射し、当該画像を前方風景に重なる虚像Ivとして観察者に視認させる。ベース部3は、携帯端末保持部7およびコンバイナ5と結合する。このように、虚像表示装置200は、携帯端末100を着脱自在な構成を有し、携帯端末100を光源として使用する。従って、虚像表示装置は、利用者の携帯端末100を利用して好適に利用者に虚像Ivを視認させることができる。
【0064】
<第2実施例>
第2実施例では、第1実施例の案内画像Imの表示制御に加えて、制御部17は、好適に、案内画像Imの台形補正を行う。これにより、制御部17は、コンバイナ5に近いディスプレイ110の領域ほど、当該領域に表示する画像を小さく表示する。
【0065】
図9は、ディスプレイ110と、コンバイナ5と、虚像Ivとの位置関係を示す虚像表示システムの側面図を示す。以後では、ディスプレイ110中で上端に表示される案内画像Imの部分を「上端画像部」と呼び、ディスプレイ110中で下端に表示される案内画像Imの部分を「下端画像部」と呼ぶ。
【0066】
図9では、上端画像部と上端画像部が投影されるコンバイナ5の位置との距離「a1」は、下端画像部と下端画像部が投影されるコンバイナ5の位置との距離「a2」よりも長い。従って、上端画像部が投影されるコンバイナ5の位置と上端画像部に対応する虚像Ivが結像する位置との距離「b1」は、下端画像部が投影されるコンバイナ5の位置と下端画像部に対応する虚像Ivが結像する位置との距離「b2」よりも長くなる。その結果、下端画像部に対応する虚像Ivの部分は、上端画像部に対応する虚像Ivの部分と比較して大きく表示される。従って、矩形の案内画像Imを表示した場合、虚像Ivは上端部分が短い台形に表示されることになる。
【0067】
以上を勘案し、第2実施例では、制御部17は、コンバイナ5に近いディスプレイ110の領域ほど、当該領域に表示する画像を小さく表示する。具体的には、制御部17は、傾き検知部16の出力に基づきZ軸に対するディスプレイ110の傾きを認識し、認識したディスプレイ110の傾きに応じて案内画像Imの台形補正を行う。この場合、例えば、制御部17は、記憶部13に予め記憶されたディスプレイ110の傾きごとに適切な案内画像Imの台形補正の補正量のマップを参照することで、案内画像Imの台形補正を行う。なお、制御部17は、ディスプレイ110の傾きに加え、種別情報Ikに含まれるコンバイナ5の傾きの情報を参照し、コンバイナ5に対するディスプレイ110の相対的な傾きを算出し、当該相対的な傾きに応じて案内画像Imの台形補正を行ってもよい。
【0068】
ここで、図9の距離a1、a2と、距離b1、b2との関係について、図10及び図11をさらに参照して補足説明する。
【0069】
図10は、ある物体の物点P1と、コンバイナ5と、虚像Ivとの位置関係を概略的に示す。以後では、物点P1とコンバイナ5との距離を「a」、虚像Ivとコンバイナ5との距離を「b」、コンバイナ5の反射面の焦点距離を「f」、コンバイナ5の反射面の曲率半径を「r」とする。
【0070】
この場合、距離a、b及び焦点距離fは、結像公式に基づき、以下の式(1)により規定される関係を有する。
【0071】
1/a+1/(−b)=1/f (1)
なお、以下の式(2)に示すように、コンバイナ5の反射面の焦点距離fは、コンバイナ5の反射面の曲率半径rの1/2となる。
【0072】
f=r/2 (2)
そして、式(1)、(2)によれば、コンバイナ5の反射面での曲率半径rが一定の場合、コンバイナ5と虚像Ivとの距離bは、コンバイナ5と物点P1との距離aに応じて変化する。
【0073】
図11は、コンバイナ5の反射面での曲率半径rが一定の場合の、図10の距離aと距離bとの関係を示すグラフである。図11に示すように、コンバイナ5の反射面での曲率半径rが一定の場合、コンバイナ5と虚像Ivとの距離bは、コンバイナ5と物点P1との距離aが長いほど長くなる。また、図9の距離a1、a2は、図10の距離aに相当し、図9の距離b1、b2は、図10の距離bに相当する。また、距離a2は距離a1よりも短いことから、図9の例では、下端画像部に対応する距離b2は、上端画像部に対応する距離b1よりも短くなる。
【0074】
このように、ディスプレイ110の向きをコンバイナ5の中心点よりも上向きに傾けて携帯端末100を保持した場合、下端画像部に対応する虚像Ivの部分は、上端画像部に対応する虚像Ivの部分よりも、相対的に近くに、かつ、大きく表示される。従って、この場合、制御部17は、案内画像Imの上端から下端にかけて表示幅を狭くするように、案内画像Imの台形補正を行う。これにより、制御部17は、好適に虚像Ivを利用者に視認させることができる。
【0075】
<第3実施例>
第3実施例では、第2実施例に代えて、又はこれに加えて、虚像表示装置200のコンバイナ5は、上部から下部にかけて曲率が徐々に大きくなる凹面状の反射面を有する。これにより、虚像表示装置200は、虚像Ivが台形に歪むのを防ぐとともに、虚像Ivの全体をアイポイントPeから均一な距離にして虚像Ivを視認させる。
【0076】
図12は、図10の例において、距離aを一定にした場合の距離bとコンバイナ5の曲率半径rとの関係を示すグラフである。図12に示すように、距離aが一定の場合、距離bと曲率半径rとは負の相関関係を有する。従って、第3実施例では、携帯端末100のコンバイナ5に対する傾きに起因してコンバイナ5の下部ほど距離bが短くなるのを相殺するように、コンバイナ5の反射面の曲率半径rが上部から下部にかけて徐々に小さくなる。これにより、虚像Ivの全体をアイポイントPeから均一な距離にして虚像Ivを視認させることができる。
【0077】
次に、第3実施例の効果について、図13を参照して説明する。
【0078】
図13は、コンバイナ5を含む運転者の視界の例を示す。図13では、虚像表示システムは、虚像Ivとして、走行予定のルートを示すルート画像90を、ルートとなる風景中の道路を地平線に対して上下反転させた位置に表示させている。
【0079】
この場合、ルート画像90の下端画像部(破線枠95参照)は、現在位置に対して相対的に遠方の位置の道路を示し、ルート画像90の上端画像部(破線枠96参照)は、現在位置に対して相対的に近くの位置の道路を示す。一方、図9で説明したように、携帯端末100がコンバイナ5よりも上方を向いている場合、ルート画像90の上端画像部に対応する距離b1は、ルート画像90の下端画像部に対応する距離b2よりも長くなる。従って、この場合、現在位置の近くの道路に対応するルート画像90の上端画像部は、アイポイントPeから相対的に遠い位置に表示され、現在位置から遠い道路に対応するルート画像90の下端画像部は、アイポイントPeに相対的に近い位置に表示される。従って、この場合、虚像Ivが示すべき距離感に反して虚像Ivが表示されることになる。
【0080】
以上を勘案し、第3実施例では、コンバイナ5の反射面を上部から下部に向けて曲率半径rを徐々に小さくする。これにより、携帯端末100のコンバイナ5に対する傾きに起因してコンバイナ5の下部ほどコンバイナ5と虚像Ivとの距離bが短くなるのを防ぐことができる。
【0081】
また、好適には、図9において、上端画像部に対応するコンバイナ5と虚像Ivとの距離b1が、下端画像部に対応するコンバイナ5と虚像Ivとの距離b2よりも短くなるように、コンバイナ5の反射面を上部から下部に向けて曲率半径rを徐々に小さくしてもよい。即ち、この場合、携帯端末100のコンバイナ5に対する傾きに起因してコンバイナ5の下部ほどコンバイナ5と虚像Ivとの距離bが短くなる分を凌駕して、コンバイナ5の反射面の曲率変化によりコンバイナ5の下部ほどコンバイナ5と虚像Ivとの距離bを長くする。これにより、虚像Ivの下部ほどアイポイントPeから遠方に表示させ、図13のルート画像90をより現実的に利用者に視認させることができる。
【0082】
この場合、種別情報Ikにはコンバイナ5の曲率に関する情報が含まれ、携帯端末100の制御部17は、コンバイナ5の曲率に関する情報を基に、コンバイナ5の曲率半径rが小さい位置に、現在位置に対して相対的に遠方の位置と対応させたい画像が投影されるようにディスプレイ110上の表示位置を変化させてもよい。
【0083】
<第4実施例>
第4実施例では、第1〜第3実施例に加えて、制御部17は、ディスプレイ110の水平方向に対する左右の傾きを検知し、当該傾き分だけ案内画像Imをディスプレイ110の傾きと逆方向に回転させる。これにより、制御部17は、一例として未舗装の道路等を走行中であっても、水平方向に対して左右に傾くことなく虚像Ivを好適に表示する。
【0084】
一般に、走行中の道路の状態が悪い場合、虚像表示装置200は、車両と共に水平方向に対して左右(すなわちロール方向)に傾く場合がある。一方、利用者は、人間の特性上、無意識に上体を動かして目線を補正しようとする。その結果、利用者は、水平方向に対して左右に傾いた状態の虚像Ivを視認することなる。以上を勘案し、制御部17は、傾き検知部16の出力等に基づき、水平方向に対してディスプレイ110がなすロール方向の傾きを検知し、当該傾き分だけ案内画像Imをディスプレイ110の傾きと逆方向に回転させる。
【0085】
図14(A)は、車両が角度「θ」だけ水平方向に対し反時計回りに傾いた場合の携帯端末100の正面図を示す。また、図14(B)は、コンバイナ5を介して視認される虚像Ivの表示例を示す。
【0086】
図14(A)に示すように、この場合、ディスプレイ110が角度θだけ反時計回りに水平方向に対して傾くと共に、図14(B)に示すように、コンバイナ5は角度θだけ水平方向から時計周りに傾いている。この場合、制御部17は、傾き検知部16の出力に基づき、ディスプレイ110が水平方向から角度θだけ反時計回りに傾いたことを検知し、案内画像Imをその逆方向である時計周りに角度θだけディスプレイ110に対して回転させる。これにより、図14(A)に示すように、案内画像Imの左右方向は、水平方向と平行になり、その結果、図14(B)に示すように、虚像Ivは、水平方向に対して傾くことなく表示されている。
【0087】
このように、第4実施例では、制御部17は、未舗装の道路等を車両が走行中であっても、虚像Ivが傾くことなく虚像Ivを好適に利用者に視認させることができる。
【0088】
また、第4実施例の構成によれば、車両形状等の制約により虚像表示装置200が車両に対して水平に取り付けできない場合においても、制御部17は、虚像Ivが傾くことなく虚像Ivを好適に利用者に視認させることができる。
【0089】
<第5実施例>
第5実施例では、携帯端末100は、ベース部3と略平行に設置される。これにより、運転者のヘッドクリアランスを好適に確保する。
【0090】
図15は、第5実施例に係る収納状態の虚像表示装置200Aの側面図を示し、図16は、虚像Ivを表示する状態の虚像表示装置200Aの側面図を示す。
【0091】
図15に示すように、虚像表示装置200Aは、ベース部3と、反射部4と、コンバイナ5と、携帯端末保持部7Aと、アーム8と、クリップ部9とを有する。なお、以後では、第1実施例に係る虚像表示装置200と同様の虚像表示装置200Aの構成要素については、適宜同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、図示しない近距離無線通信タグ6は、携帯端末100が携帯端末保持部7Aに装着された状態で、携帯端末100の通信部14と通信可能な位置に配置されている。
【0092】
反射部4は、ディスプレイ110からの出射光をコンバイナ5に向けて反射するためのミラー40を有する。反射部4は、回転軸部41を軸として、Y軸回りに回転自在である。回転軸部41は、クリップ部9が設けられた面と反対側のベース部3の面に設けられた支持部38により支持されている。また、反射部4は、携帯端末保持部7Aに対して反射部4を固定するためのストッパ42を有する。ミラー40は、本発明における「反射手段」の一例である。
【0093】
携帯端末保持部7Aは、携帯端末100をベース部3に対して略平行に保持する。携帯端末保持部7Aは、携帯端末100の両側面から携帯端末100を把持する一対のアーム76を有する。また、携帯端末保持部7Aは、支持部38に回転自在に固定された図示しない回転軸を有し、図15の状態から反時計回りの方向に約90度の範囲で回転自在である。携帯端末保持部7Aは、ストッパ42と嵌合可能な嵌合部78を有する。嵌合部78は、ストッパ42の先端が所定の圧力により接触した場合、ストッパ42と嵌合する。また、嵌合部78とストッパ42とが嵌合した状態で、当該嵌合を外すように所定以上の応力がかかった場合に、嵌合部78に対してストッパ42が外れる。
【0094】
図15に示すように、虚像表示装置200Aを収納する場合、ミラー40がベース部3と略平行になる位置に反射部4を回転させる。これにより、虚像表示装置200Aを使用しない場合に、ヘッドクリアランスを好適に確保することができる。
【0095】
一方、虚像表示装置200Aを使用する場合、図15の状態から、反射部4を反時計回りに所定角度だけ回転させる。これにより、図16に示すように、ミラー40は、ディスプレイ110と対向し、かつ、ディスプレイ110の光をコンバイナ5に反射する位置に固定される。このように、虚像表示装置200Aは、ベース部3と略平行に設置された携帯端末100の表示光を好適にコンバイナ5に入射させてユーザに虚像Ivを表示させることができる。
【0096】
また、図16に示すように、虚像表示装置200Aは、案内画像Imをミラー40により反射させた後、さらにコンバイナ5でその反射光を反射させることで、アイポイントPeに案内画像Imを構成する光を入射させる。従って、制御部17は、この場合、第1〜第4実施例の虚像表示装置200の場合と異なり、案内画像Imを予め左右反転させてディスプレイ110に表示させる必要がない。この場合、図示しない近距離無線通信タグ6の種別情報Ikには、案内画像Imを反転させる必要性が無い旨の情報が含まれ、携帯端末100の制御部17は、種別情報Ikを基に、案内画像Imを左右反転させずにディスプレイ110に表示させる。
【0097】
次に、携帯端末保持部7Aに携帯端末100を装着した状態で携帯端末100をユーザが操作する場合について、図17(A)、(B)を参照して説明する。
【0098】
図17(A)は、反射部4を図15の状態から約90度反時計回りに回転させた場合の虚像表示装置200Aの側面図を示す。この場合、図17(A)に示すように、嵌合部78にストッパ42が接触し、嵌合部78とストッパ42とが嵌合している。これにより、反射部4及び携帯端末保持部7Aは、連動して回転可能な状態となる。
【0099】
図17(B)は、図17(A)の状態から反時計回りに反射部4及び携帯端末保持部7Aを約45度回転させた後の虚像表示装置200Aの側面図を示す。この場合、嵌合部78とストッパ42とが嵌合しているため、反射部4及び携帯端末保持部7Aは、図17(A)の状態から同一角度だけ回転している。そして、図17(B)の状態では、携帯端末保持部7Aがベース部3の支持部38に対してロックされる。従って、ユーザは、この場合、ディスプレイ110を正面に視認しつつ好適に携帯端末100を操作することができる。
【0100】
なお、第5実施例では、携帯端末100が天井28の直下に載置されることを勘案し、虚像表示装置200Aは、GPS受信機を有し、測位した情報を無線通信により携帯端末100に送信してもよい。これにより、携帯端末100のGPS受信部15が測位できない場合であっても、現在位置の情報を携帯端末100に好適に取得させることができる。 GPS衛星からの電波を受信する受信アンテナは、一例として車両のダッシュボード上などに配置され、ケーブルにより虚像表示装置200AのGPS受信機に接続されていてもよい。また、虚像表示装置200Aは、GPS受信機に加え、ジャイロ、加速度センサ、距離センサなどの種々のセンサを備え、自立測位が可能であってもよい。また、虚像表示装置200Aは、車両から車速パルスなどの種々の車両の情報を取得可能であってもよい。これらの形態は、第5実施例のみに限定されず、第1〜第4実施例においても有効である。虚像表示装置200は、取得した情報を携帯端末100に送信することで、経路案内等を好適に携帯端末100に実行させることができる。
【0101】
<変形例>
以下、第1〜第5実施例に好適な各変形例について説明する。なお、これらの各変形例は、任意に組み合わせて上述の各実施例に適用することが可能である。
【0102】
(変形例1)
第1〜第4実施例において、制御部17は、ディスプレイ110がコンバイナ5に向けられた状態であるか、又は、アイポイントPeに向けられた状態であるかをさらに判定し、その判定結果に基づき、案内画像Imの左右方向の反転及び非反転を切り替えるとよい。具体的には、制御部17は、ディスプレイ110がコンバイナ5に向けられた図4の状態では案内画像Imを左右方向に反転させ、ディスプレイ110がアイポイントPeに向けられた図6の状態では案内画像Imを反転させない。
【0103】
ここで、上述のディスプレイ110の向きの判定方法について具体例を説明する。ここでは、傾き検知部16が携帯端末100の厚さ方向の加速度を検知可能な加速度センサである場合について説明する。
【0104】
まず、制御部17は、GPS受信部15の出力に基づき、車両Veが加速していると判断した場合に、傾き検知部16の出力を監視する。具体的には、制御部17は車両Veが所定速度(例えば時速20km)以上で移動している場合に、車両Veが前進中であると認識し、車両Veの速度の変化率を監視することにより、前方方向に向けて加速中であることを判断した場合に、傾き検知部16の出力を監視する。そして、制御部17は、傾き検知部16の出力が示す加速度が、ディスプレイ110の方向又は背面130の方向のいずれの方向であるかを判定する。そして、制御部17は、傾き検知部16の出力が示す加速度が、ディスプレイ110の方向を正とする加速度である場合、ディスプレイ110がコンバイナ5に向けられた状態であると判定する。一方、制御部17は、傾き検知部16の出力が示す加速度が、ディスプレイ110の方向を負とする加速度である場合、ディスプレイ110がアイポイントPeに向けられた状態であると判定する。同様に、車両Veが前方方向に向けて減速中であることを判断した場合には、制御部17は、傾き検知部16の出力が示す加速度が、ディスプレイ110の方向を負とする加速度である場合、ディスプレイ110がコンバイナ5に向けられた状態であると判定することもできる。なお、制御部17は、上述のディスプレイ110の向きの判定を一度行った場合、携帯端末100が携帯端末保持部7から外されることを検知するまで、傾き検知部16の出力に基づきディスプレイ110が左右反転したか否かを判定することで、ディスプレイ110の向きの切り替えの有無を認識してもよい。
【0105】
また、上述の具体例の他、制御部17は、携帯端末100が備える図示しないカメラが生成した画像に利用者の顔が映っているか否か判定し、画像に利用者の顔が映っている場合、カメラが設けられた携帯端末100の面に利用者を向いていると判断してもよい。例えば、制御部17は、携帯端末100のディスプレイ110側にカメラが設けられている場合に利用者の顔を画像認識したときには、ディスプレイ110がアイポイントPeに向けられていると認識する。なお、制御部17は、画像中の顔の存在の有無、及び利用者の顔であることの認証を、種々の公知の顔認識技術により行ってもよい。これによっても、好適に、制御部17は、ディスプレイ110の向きを判定することができる。
【0106】
このように、本変形例では、制御部17は、案内画像Imの左右方向の反転及び非反転を切り替えることで、利用者が携帯端末100を虚像表示装置200に装着させたまま携帯端末100を操作する場合であっても、ディスプレイ110に画像を適切に表示させることができる。
【0107】
(変形例2)
第1実施例では、制御部17は、近距離無線通信タグ6から種別情報Ikを含む無線信号を受信することで、携帯端末100が携帯端末保持部7に装着されたことを検知した。これに代えて、又は、これに加えて、制御部17は、案内画像Imを表示するための所定のナビゲーションのアプリケーションを実行中であり、かつ、携帯端末100が充電中である場合に、携帯端末100が携帯端末保持部7に装着されていると認識し、案内画像Imの反転処理等を行ってもよい。
【0108】
図18は、本変形例に係る虚像表示装置200Bの側面図を示す。図18に示すように、虚像表示装置200Bは、充電部78と、ケーブル79とを有する。充電部78は、ホルダ75の背面に設けられ、シガーチャージャー等に接続するケーブル79から電力の供給を受けて携帯端末100への充電を行う。充電部78は、例えばQi規格などに準拠したワイヤレス給電機であってもよい。あるいは、ワイヤレス給電機に代えて携帯端末100への給電コネクタであってもよい。なお、図示しない近距離無線通信タグ6は、携帯端末100が携帯端末保持部7Aに装着された状態で、携帯端末100の通信部14と通信可能な位置に配置されている。
【0109】
図18の態様では、携帯端末100は、虚像表示装置200Bに載置された場合に充電を行う。従って、制御部17は、案内画像Imを表示するための所定のナビゲーションのアプリケーションを実行中であり、携帯端末100が充電中である場合に、携帯端末100が携帯端末保持部7に装着されていると好適に判断することができる。
【0110】
(変形例3)
コンバイナ5は、ユーザにより虚像Ivが視認される方向からの外光を遮る位置に遮光板を有してもよい。これにより、周囲の外光が強い場合であっても、虚像Ivの視認性の低下を好適に抑制する。
【0111】
図19は、本変形例に係る虚像表示装置200Cの側面図を示す。図19に示すように、虚像表示装置200Cは、コンバイナ5の反射面と反対側の面を覆うように遮光板50が設けられている。そして、遮光板50は、ユーザにより虚像Ivが視認される方向からコンバイナ5へ入射する光の全部または一部を遮断する。これにより、虚像表示装置200Cは、案内画像Imの輝度が外光に対して相対的に低い場合であっても、虚像Ivをユーザに好適に視認させることができる。特に、第1乃至第5実施例に係る虚像表示システムは、携帯端末100のディスプレイ110に表示された案内画像Imを中間像として使用するため、充分な輝度の確保が難しい。従って、本変形例により、虚像Ivをユーザに好適に視認させることができる。
【0112】
なお、遮光板50は、コンバイナ5に対して開閉自在であってもよい。この場合、遮光板50は、例えば、図19の位置からアーム8と沿った位置までの範囲を回転自在であり、不使用時には、アーム8と沿った位置に載置される。また、好適には、制御部17は、遮光板50のコンバイナ5に対する開閉の状態を検知するセンサ(不図示)からの出力に基づき、遮光板50がコンバイナ5に対して閉じていることを検知した場合、案内画像Imの輝度を下げてもよい。これにより、携帯端末100の消費電力を好適に抑制することができる。さらに好適には、遮光板50は制御部17から送信される制御信号に基づき開閉自在であり、制御部17は、携帯端末100のバッテリの充電残量が所定量以下になった場合に、遮光板50がコンバイナ5に対して閉じるように、遮光板50に制御信号を送信してもよい。これにより、携帯端末100が充電不足の場合に、携帯端末100の消費電力を好適に抑制することができる。
【0113】
(変形例4)
図4の説明において、携帯端末保持部7の設置部70は、ベース部3に対してX軸方向にスライド自在であってもよい。この場合、例えば、ベース部3には設置部70がスライドするためのレールが設けられ、設置部70は、当該レールに対して、スライド自在に嵌め込まれる。このように、携帯端末保持部7がX軸方向にスライド自在な構成を有することで、利用者は、ヘッドクリアランスを好適に調整することができると共に、ディスプレイ110とコンバイナ5との距離を好適に調整することができる。
【0114】
(変形例5)
虚像表示装置200は、サンバイザ29に取り付けられていた。しかし、本発明が適用可能な虚像表示装置200の取り付け位置は、これに限定されない。これに代えて、虚像表示装置200は、ダッシュボードに設置されてもよい。
【0115】
図20は、ダッシュボードに設置された場合の虚像表示装置200Dの側面図を示す。図20では、虚像表示装置200Dは、第1実施例のクリップ部9を除く虚像表示装置200を上下反転させた構成を有する。ベース部3は、ダッシュボード上に固定される。そして、携帯端末100は、虚像表示装置200Dの携帯端末保持部7に載置され、虚像表示システムの光源として機能する。このように、ダッシュボードに設置される態様であっても、虚像表示装置200Dは、利用者に対し、携帯端末100のディスプレイ110が出力した案内画像Imに基づく虚像Ivを好適に視認させることができる。
【0116】
また、他の例では、虚像表示装置200は、サンバイザ29に代えて天井28に取り付けられていてもよい。この場合、例えば、虚像表示装置200は、クリップ部9に代えて、サンバイザ29を設置するために天井28に設けられた取付穴(不図示)に嵌め込む部材をベース部3の上面に有する。
【0117】
(変形例7)
虚像表示装置200は、コンバイナ5に代えて、外光を透過しない反射鏡(不図示)を備えるものであってよい。この場合、案内画像Imの輝度が外光に対して相対的に低い場合であっても、虚像Ivをユーザに好適に視認させることができる。
【0118】
(変形例8)
第1〜第4実施例において、虚像表示装置200のクリップ部9はベース部3に取り付けられていた。これに代えて、クリップ部9とベース部3は、回転可能な接続部材により接続されていてもよい。
【0119】
図21は、本変形例に係る虚像表示装置200の側面図を示す。図21に示すように、クリップ部9は、ベース部3に設けられたボールリンク35と接続する。ボールリンク35は、クリップ部9をベース部3に対して回転可能に保持する。ボールリンク35は本発明における「接続部材」の一例である。このような構成によれば、サンバイザ29が水平から傾いて備え付けられている車両に虚像表示装置200を取り付ける場合においても、クリップ部9に対してベース部3を回転させることで、コンバイナ5が傾くことなく好適に設置することができる。
【0120】
また、他の例では、変形例5のサンバイザ29を設置するために天井28に設けられた取付穴に嵌め込む部材とベース部3が回転可能な接続部材により接続されていてもよい。
【符号の説明】
【0121】
11 出力部
12 入力部
13 記憶部
14 通信部
15 傾き検知部
16 GPS受信部
17 制御部
100 携帯端末
110 ディスプレイ
120 タッチパネル
200、200A〜200D 虚像表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
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図21