特許第6283206号(P6283206)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6283206
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】減圧弁
(51)【国際特許分類】
   G05D 16/06 20060101AFI20180208BHJP
   F16K 31/42 20060101ALI20180208BHJP
【FI】
   G05D16/06 C
   F16K31/42 A
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-241950(P2013-241950)
(22)【出願日】2013年11月22日
(65)【公開番号】特開2015-102948(P2015-102948A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2016年9月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000141901
【氏名又は名称】株式会社ケーヒン
(74)【代理人】
【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
(74)【代理人】
【識別番号】100097618
【弁理士】
【氏名又は名称】仁木 一明
(74)【代理人】
【識別番号】100152227
【弁理士】
【氏名又は名称】▲ぬで▼島 愼二
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 将之
(72)【発明者】
【氏名】竜円 繁人
(72)【発明者】
【氏名】千葉 豊
(72)【発明者】
【氏名】後藤 康二
(72)【発明者】
【氏名】川口 翔
【審査官】 稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−181394(JP,A)
【文献】 実開昭56−157360(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 16/06
F16K 31/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力受動部材(8)の一面を臨ませる圧力作用室(37)ならびに該圧力作用室(37)に通じる減圧室(19)間に配置されるとともに貫通孔(41)が形成される隔壁(40)と、前記減圧室(19)に通じる弁孔(24)を中央部に開口させるとともに高圧通路(98)に通じる弁室(31)に臨む弁座(25)とが、前記圧力受動部材(8)の外周部を支承するハウジング(5)に設けられ、前記貫通孔(41)に嵌入される円筒状のガイド筒部(42a)と、該ガイド筒部(42a)の一端から半径方向外方に張り出して前記隔壁(40)の一面に当接するフランジ部(42b)と、前記貫通孔(41)内への挿入時に半径方向内方に撓むことを可能としつつ前記隔壁(40)の他面に弾発係合することを可能として前記ガイド筒部(42a)の他端に連設される係合部(42c)とを一体に有する合成樹脂製のガイド部材(42)が前記隔壁(40)に装着され、前記弁室(31)に収容される弁体(10)に連結されて前記ガイド筒部(42a)に摺動可能に嵌合される連結部材(44)が前記圧力受動部材(8)の中央部に連結される減圧弁において、
前記係合部(42c)が、相互間に切欠き(59)を介在させるようにして前記ガイド筒部(42a)の他端の周方向に間隔をあけた複数箇所に連設され
前記フランジ部(42b)および前記隔壁(40)の対向面の一方に、前記フランジ部(42b)からの反力が前記隔壁(40)に及ぶように前記フランジ部(42b)を撓ませるようにして前記フランジ部(42b)を前記隔壁(40)に当接させる当接部(60)が設けられることを特徴とする減圧弁。
【請求項2】
前記ガイド部材(42)が型成形され、前記当接部(60)が前記隔壁(40)に設けられることを特徴とする請求項に記載の減圧弁。
【請求項3】
前記当接部(60)が、前記ガイド部材(42)および前記隔壁(40)間の気密を確保すべく環状に形成されることを特徴とする請求項またはに記載の減圧弁。
【請求項4】
前記フランジ部(42b)および前記係合部(42c)の肉厚(d2,d3)が、前記ガイド筒部(42a)の肉厚(d1)よりも小さく設定されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の減圧弁。
【請求項5】
前記係合部(42c)の内面および前記連結部材(44)の外周面間に空間(66)を生じさせるべく、前記係合部(42c)が、前記ガイド部材(42)の自然な状態で前記ガイド筒部(42a)の内周面の延長面よりも外方に前記係合部(42c)の内面が位置するように形成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の減圧弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力受動部材の一面を臨ませる圧力作用室ならびに該圧力作用室に通じる減圧室間に配置されるとともに貫通孔が形成される隔壁と、前記減圧室に通じる弁孔を中央部に開口させるとともに高圧通路に通じる弁室に臨む弁座とが、前記圧力受動部材の外周部を支承するハウジングに設けられ、前記貫通孔に嵌入される円筒状のガイド筒部と、該ガイド筒部の一端から半径方向外方に張り出して前記隔壁の一面に当接するフランジ部と、前記貫通孔内への挿入時に半径方向内方に撓むことを可能としつつ前記隔壁の他面に弾発係合することを可能として前記ガイド筒部の他端に連設される係合部とを一体に有する合成樹脂製のガイド部材が前記隔壁に装着され、前記弁室に収容される弁体に連結されて前記ガイド筒部に摺動可能に嵌合される連結部材が前記圧力受動部材の中央部に連結される減圧弁に関する。
【背景技術】
【0002】
圧力作用室および減圧室間の隔壁に、該隔壁に設けられる貫通孔に嵌入されるガイド筒部を有する合成樹脂製のガイド部材が装着され、弁体に連結される金属製の連結部材が、圧力受動部材の中央部に連結されるようにして前記ガイド部材に摺動可能に嵌合されることで、金属製である隔壁に金属製の連結部材が直接接触することに起因したかじりが生じることを防止し、摺動性能の向上を図るようにした減圧弁が、特許文献1で知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−181394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、ガイド部材の係合部はガイド筒部の全周にわたって環状に形成されているので、ガイド部材の隔壁への組み付け時に、剛性が比較的高い係合部を半径方向内方に撓ませるようにしてガイド筒部および係合部を貫通孔に挿入することが必要であり、強い力が必要となって組付け作業性の低下を招き、さらには係合部の変形がガイド部材の内径寸法に影響を及ぼしてしまう可能性がある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ガイド部材が有する係合部の剛性を低下させ、ガイド部材の隔壁への組付け作業性の向上を図るとともにガイド部材の内径変化を抑制し得るようにした減圧弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、圧力受動部材の一面を臨ませる圧力作用室ならびに該圧力作用室に通じる減圧室間に配置されるとともに貫通孔が形成される隔壁と、前記減圧室に通じる弁孔を中央部に開口させるとともに高圧通路に通じる弁室に臨む弁座とが、前記圧力受動部材の外周部を支承するハウジングに設けられ、前記貫通孔に嵌入される円筒状のガイド筒部と、該ガイド筒部の一端から半径方向外方に張り出して前記隔壁の一面に当接するフランジ部と、前記貫通孔内への挿入時に半径方向内方に撓むことを可能としつつ前記隔壁の他面に弾発係合することを可能として前記ガイド筒部の他端に連設される係合部とを一体に有する合成樹脂製のガイド部材が前記隔壁に装着され、前記弁室に収容される弁体に連結されて前記ガイド筒部に摺動可能に嵌合される連結部材が前記圧力受動部材の中央部に連結される減圧弁において、前記係合部が、相互間に切欠きを介在させるようにして前記ガイド筒部の他端の周方向に間隔をあけた複数箇所に連設され、前記フランジ部および前記隔壁の対向面の一方に、前記フランジ部からの反力が前記隔壁に及ぶように前記フランジ部を撓ませるようにして前記フランジ部を前記隔壁に当接させる当接部が設けられることを第の特徴とする。
【0007】
本発明は、第の特徴の構成に加えて、前記ガイド部材が型成形され、前記当接部が前記隔壁に設けられることを第の特徴とする。
【0008】
本発明は、第または第の特徴の構成に加えて、前記当接部が、前記ガイド部材および前記隔壁間の気密を確保すべく環状に形成されることを第の特徴とする。
【0009】
本発明は、第1〜第の特徴の構成のいずれかに加えて、前記フランジ部および前記係合部の肉厚が、前記ガイド筒部の肉厚よりも小さく設定されることを第の特徴とする。
【0010】
さらに本発明は、第1〜第の特徴の構成のいずれかに加えて、前記係合部の内面および前記連結部材の外周面間に空間を生じさせるべく、前記係合部が、前記ガイド部材の自然な状態で前記ガイド筒部の内周面の延長面よりも外方に前記係合部の内面が位置するように形成されることを第の特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第1の特徴によれば、複数個の係合部が、相互間に切欠きを介在させるようにしてガイド筒部の他端に連設されるので、係合部が環状である従来のものに比べて係合部の剛性を低くすることができ、それによってガイド部材の隔壁への組み付け作業性の向上を図ることができるとともに、ガイド部材の隔壁への組み付け時に係合部の変形がガイド筒部に伝達され難くしてガイド筒部の内径変化を抑制することができる。
【0012】
た、フランジ部からの反力が前記隔壁に及ぶようにフランジ部が撓むことによって、ガイド部材をがたが生じないようにして隔壁に強固に取付けることができる。
【0013】
本発明の第の特徴によれば、フランジ部に当接する当接部が隔壁に設けられるので、ガイド部材を型成形する際の型の個数を、ガイド部材に当接部が設けられる場合に比べて減らすことができる。
【0014】
本発明の第の特徴によれば、環状の当接部でガイド部材および隔壁間の気密を確保するので、簡易な構成で気密性を確保することができる。
【0015】
本発明の第の特徴によれば、フランジ部および係合部の肉厚をガイド筒部の肉厚よりも小さくすることで、フランジ部および係合部の変形を促進し、ガイド筒部の変形を抑制することができる。
【0016】
さらに本発明の第の特徴によれば、ガイド部材におけるフランジ部および係合部間の寸法を所定値に設定し、ガイド部材の隔壁への装着状態で係合部が半径方向内方に撓むのであるが、係合部の内面および連結部材の外周面間に空間が生じるので、連結部材の外面が係合部の内面に接触することを防止し、連結部材の摺動性の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】減圧弁が開弁するとともに遮断弁が閉弁した状態での減圧装置の縦断面図である。
図2図1の2矢示部拡大図である。
図3】ガイド部材の斜視図である。
図4】ガイド部材の型成形時の状態を当接部が隔壁に設けられる場合(a)と当接部がガイド部材に設けられる場合(b)とを比較して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図1図4を参照しながら説明すると、先ず図1において、この減圧装置は、たとえばガス燃料を減圧してエンジン(図示せず)に供給するためにガス燃料車両のエンジンルームに搭載されるものであり、ハウジング5に、圧力受動部材であるダイヤフラム8に連結される第1の弁体10を有する減圧弁6と、ソレノイド9で駆動される第2の弁体11を有する遮断弁7とが配設されて成る。
【0019】
前記ハウジング5は、第1ボディ12と、第1ボディ12の上方に配置される第2ボディ13と、第1ボディ12の下方に配置される有底円筒状のダイヤフラムカバー14とが相互に結合されて成るものである。
【0020】
第1ボディ12は、第2ボディ13側に開放した有底の嵌合孔15を有するように形成される。一方、第2ボディ13は、前記嵌合孔15の第2ボディ13側端部に嵌合する嵌合筒部13aを一体に有しており、該嵌合筒部13aの第2ボディ12側の端部には半径方向内方に張り出す内向き鍔部13bが一体に設けられる。第2ボディ13には、前記嵌合筒部13a内に一部が形成される収容孔16が設けられ、この収容孔16は、前記ダイヤフラム8とは反対側に開放したねじ孔部16aと、そのねじ孔部16aよりも小径に形成されて前記内向き鍔部13b側に配置される嵌合孔部16bとが同軸に連設されて成る。
【0021】
第1ボディ12および第2ボディ13間には環状の第1シール部材17が介装され、第1ボディ12の嵌合孔15内に嵌合した第2ボディ13の嵌合筒部13aおよび第1ボディ12間には環状の第2シール部材18が介装される。第1および第2ボディ12,13間には、第1ボディ12の前記嵌合孔15で外周が規定されるようにして減圧室19が形成され、該減圧室19に通じる出口通路20が、第1ボディ12の側面から突出するようにして第1ボディ12に取付けられる接続管21および第1ボディ12に設けられる。
【0022】
図2を併せて参照して、前記減圧弁6は、前記減圧室19に通じる弁孔24を中央部に開口させる第1の弁座25を内周に有してリング状に形成されるとともに前記収容孔16の嵌合孔部16b内に固定配置される弁座部材26と、前記内向き鍔部13bの内方および前記弁孔24を緩く貫通する弁軸27と、前記第1の弁座25に着座することを可能として前記弁軸27の外周に嵌装される第1の弁体10を有し、第1の弁体10は合成樹脂によって形成される。
【0023】
前記収容孔16の嵌合孔部16b内には、前記内向き鍔部13b側に向けて開放した皿状の保持部28aと、該保持部28aの中央部に同軸に連なって前記内向き鍔部13bとは反対側に延びる大径円筒部28bと、大径円筒部28bよりも小径に形成されて大径円筒部28bに同軸に連なる小径円筒部28cと、小径円筒部28cの第2内向き鍔部13bとは反対側の端部を閉じる端壁部28dを一体に有する弁ハウジング28が挿入、固定されるものであり、前記弁座部材26は、前記弁ハウジング28の前記保持部28aに圧入、固定される。
【0024】
前記弁座部材26の前記内向き鍔部13bに対向する面には前記弁孔24と同軸である環状の第3シール部材29が装着され、前記弁座部材26の前記弁ハウジング28に対向する面には第3シール部材29と同軸である環状の第4シール部材30が装着される。
【0025】
前記弁ハウジング28内には第1の弁体10を収容せしめる弁室31が形成されており、前記第1の弁座25は、前記弁室31に臨むようにして前記弁座部材26の内周縁にテーパ状に形成され、前記第1の弁体10の先端部gは、テーパ状である前記第1の弁座25に着座することを可能としてテーパ状に形成される。
【0026】
前記第1の弁体10は、前記弁ハウジング28の大径円筒部28bおよび小径円筒部28cで摺動可能に支持されるものであり、前記大径円筒部28bおよび前記第1の弁体10間には、第1の弁体10の外周に摺接して第1の弁体10の移動をガイドする環状の第5シール部材32が介装される。
【0027】
ところで前記第1の弁体10は、図2で示すように、前記第1の弁座25から前記第1の弁体10が離座した開弁位置と、前記第1の弁座25に前記第1の弁体10が着座した閉弁位置との間で移動可能である。前記弁ハウジング28の小径円筒部および端壁部28dと、前記弁軸27および前記第1の弁体10との間には、前記弁室31との間が第5シール部材32でシールされるようにして背圧室33が形成され、この背圧室33は前記弁軸27に設けられる連通路34を介して前記減圧室19に連通する。
【0028】
また前記大径円筒部28bおよび前記小径円筒部28c間の段部および第5シール部材32間にはバックアップリング35が配設され、第5シール部材32の前記大径円筒部28bからの離脱を阻止するシール保持部材36が前記弁ハウジング28および前記弁座部材26間に挟持される。
【0029】
前記シール保持部材36は、前記第1の弁体10を囲繞する環状に形成されて前記弁ハウジング28に当接する第1端板部36aと、第1端板部36aの外径とほぼ同径の内径を有するように環状に形成されて前記弁座部材26の内周部に近接対向する第2端板部36bと、第1端板部36aおよび第2端板部36bを周方向複数箇所で連結する連結部36cと、第2端板部36bから前記弁座部材26側に向けて突出する複数の突起36dとを一体に有して合成樹脂により形成され、複数の前記突起36dが弁座部材26に当接する。
【0030】
図1で示すように、前記ダイヤフラム8の周縁部は、前記ハウジング5における第1ボディ12および前記ダイヤフラムカバー14間に挟持されており、ダイヤフラム8および第1ボディ12間には、ダイヤフラム8の一面を臨ませる圧力作用室37が形成され、前記ダイヤフラム8および前記ダイヤフラムカバー14間には、ダイヤフラム8の他面を臨ませるばね室38が形成され、前記減圧室19に通じる前記出口通路20を前記圧力作用室37に通じさせる連通路39が第1ボディ12に設けられる。
【0031】
第1ボディ12には、前記圧力作用室37および前記減圧室19間に配置される隔壁40が一体に設けられており、この隔壁40は、前記嵌合孔15の閉塞端外周部を形成する環状の平板部40aと、前記嵌合孔15と同軸である貫通孔41を形成するようにして前記平板部40aの内周に一体に連なって第2ボディ13側に突出する円筒部40bとを有するように形成される。
【0032】
前記隔壁40には、前記貫通孔41に嵌入される円筒状のガイド筒部42aを有して合成樹脂によって形成されるガイド部材42が装着されており、前記ガイド筒部42aには、該ガイド筒部42aの内周に弾発的に摺接する環状の第6シール部材43を外周に有する連結部材44が摺動可能に嵌合される。一方、前記弁軸27の前記ダイヤフラム8側の端部には、リング状の連結駒45が固定されており、前記連結部材44には、前記連結駒45を挿入せしめる有底の挿入孔46が設けられる。しかも前記連結駒45の外周および前記挿入孔46の内周にそれぞれ設けられる環状の係合溝47,48に、半径方向の弾発的な拡縮を可能としたC形の係合リング49が係合されることで前記弁軸27に前記連結部材44が連結され、前記連結部材44は前記連結駒45および前記弁軸27を介して第1の弁体10に連結される。
【0033】
また前記連結部材44は前記ダイヤフラム8の中央部に連結される。すなわち前記連結部材44は、前記挿入孔46の開放方向と反対側に延びる軸部44aを同軸にかつ一体に有しており、この軸部44aは、前記連結部材44およびダイヤフラム8の中央部間に挟まれるリング状の第1リテーナ50と、第1リテーナ50との間に前記ダイヤフラム8の中央部を挟むリング状の第2リテーナ51とに挿通され、第2リテーナ51からの突出部で前記軸部44aの外周の一部をかしめて第2リテーナ51に係合することで前記軸部44aに前記ダイヤフラム8の中央部が連結される。また前記連結部材44および第1リテーナ50間には環状の第7シール部材52が介装される。
【0034】
図1に注目して、前記ダイヤフラムカバー14およびダイヤフラム8間には、前記ばね室38に収容されるコイル状のダイヤフラムばね53が縮設される。またダイヤフラムカバー14には、前記ばね室38に通じる負圧導入管54が接続されており、この負圧導入管54はエンジンに接続され、前記ばね室38にはエンジンの吸気負圧が導入される。
【0035】
ところで前記ダイヤフラムカバー14がその閉塞端に有する端壁14aの中央部には、ばね室38側に突出する支持筒55が一体に設けられており、ダイヤフラムカバー14の外方から回転操作することを可能とした調整ねじ56が、その一端を前記ばね室38内に突入せしめるようにして前記支持筒55に螺合されており、支持筒55および前記調整ねじ56間に環状の第8シール部材57が介装される。また前記ばね室38内には、前記調整ねじ56の一端部を閉塞端中央部に当接させて前記支持筒55を覆う有底円筒状のばね受け部材58が収容される。前記ダイヤフラムばね53は、そのばね受け部材58と、前記ダイヤフラム8の中央部に固定される第2リテーナ51との間に縮設されており、前記調整ねじ56の回転操作によってばね受け部材58を進退作動せしめることによって、ダイヤフラムばね53のばね荷重を調整することができる。
【0036】
このような減圧弁6においては、ダイヤフラム8が、圧力作用室37の圧力すなわち減圧室19の圧力によりダイヤフラムばね53のばね力に抗してばね室38側に撓むと、第1の弁体10が第1の弁座25に着座して閉弁し、また前記圧力作用室37の圧力低下によってダイヤフラム8が圧力作用室37側に撓むと、図2で示すように第1の弁体10が第1の弁座25から離座して開弁し、このような第1の弁体10の第1の弁座25に対する着座および離座が繰り返されることにより、減圧室19には、弁室31からの高圧のガス燃料が減圧されて導かれることになる。
【0037】
図3を併せて参照して、前記圧力作用室37および前記減圧室19間に配置されるようにして第1ボディ12に設けられる隔壁40に装着される合成樹脂製のガイド部材42は、前記ガイド筒部42aと、該ガイド筒部42aの前記ダイヤフラム8側の一端から半径方向外方に張り出して前記隔壁40における前記平板部40aの前記ダイヤフラム8側の一面に当接するフランジ部42bと、前記隔壁40における前記円筒部40bの前記貫通孔41内への挿入時に半径方向内方に撓むことを可能としつつ前記隔壁40の他面すなわち前記円筒部40bの第2ボディ13側の端面に弾発係合することを可能として前記ガイド筒部42aの他端に連設される係合部42cとを一体に有する。
【0038】
前記係合部42cは、相互間に切欠き59を介在させるようにして前記ガイド筒部42aの前記他端の周方向に間隔をあけた複数箇所に連設されるものであり、この実施の形態では、前記ガイド筒部42aの前記他端の周方向に等間隔をあけた3箇所に前記係合部42cが連設される。この係合部42cは、前記ガイド筒部42aの他端から第2ボディ13側に延びる腕部分42caと、該腕部分42caの先端に一体に設けられる爪部分42cbとを一体に有し、爪部分42cbが前記隔壁40における前記円筒部40bの端面に弾発的に係合される。
【0039】
前記ガイド部材42における前記フランジ部42bならびに前記隔壁40における前記平板部40aの対向面の一方に、前記フランジ部42bからの反力が前記隔壁40の前記平板部40aに及ぶように前記フランジ部42bを撓ませるようにして前記フランジ部42bを前記隔壁40の前記平板部40aに当接する当接部60が設けられるものであり、この実施の形態では、前記当接部60が前記隔壁40の前記平板部40aに設けられる。
【0040】
すなわち前記平板部40aにおける前記ダイヤフラム8側に臨む一面の外周には、前記ダイヤフラム8側に隆起した環状段部61が形成されており、その環状段部61の内周縁部が前記当接部60として前記フランジ部42bに当接するものであり、前記当接部60は環状に形成されることになり、環状の前記当接部60が前記フランジ部42bに当接することにより、前記ガイド部材42および前記隔壁40間の気密が確保されることになる。
【0041】
ところで前記ガイド部材42は、図4(a)で示すように、前記係合部42cの内面および先端部ならびに前記切欠き59を形成する上型62と、前記ガイド筒部42aの内面および前記フランジ部42bの一面を形成する下型63と、前記ガイド筒部42aおよび前記係合部42cの外面、前記フランジ部42bの他面および外周を協働して形成するようにして周方向に2分割されるとともに矢印で示す方向にスライド可能なスライド型64,65とで型成形されるものであり、4個の型62〜65で前記ガイド部材42が成形される。
【0042】
しかも前記ガイド部材42の型成形にあたって、前記フランジ部42bの肉厚d2および前記係合部42cの肉厚d3が、前記ガイド筒部42aの肉厚d1よりも小さく設定される。
【0043】
また前記隔壁40に装着された前記ガイド部材42の前記ガイド筒部42aに図2で示すように前記連結部材44を嵌合した状態で、前記係合部42cの内面および前記連結部材44の外周面間に空間66を生じさせるべく、前記係合部42cが、前記ガイド部材42の自然な状態で前記ガイド筒部42aの内周面の延長面よりも外方に前記係合部42cの内面が位置するように形成される。すなわち図4(a)において鎖線で示すガイド筒部42aの内周面の延長面よりも外方に前記係合部42cが位置するように、前記係合部42cにおける腕部42caの内面は前記ガイド筒部42aの内周面よりも半径方向外方に配置される。
【0044】
再び図1において、前記遮断弁7のソレノイド9は、中心孔71を有して合成樹脂により形成されるボビン72と、該ボビン72に巻装されるコイル73と、前記ボビン72および前記コイル73を被覆する合成樹脂製の被覆部74と、ハウジング5における第2ボディ13の収容孔16内に一端部が挿入、固定されるとともに他端部が前記ボビン72の中心孔71の一端側に挿入される非磁性材料製のガイド筒75と、ガイド筒75の他端を塞いで該ガイド筒75に同軸に固定される固定コア76と、一端側を開放するとともに他端側を端壁部77aで閉じた有底円筒状に形成されて前記ボビン72、前記コイル73および前記被覆部74を覆う磁性材料製のソレノイドハウジング77と、第2ボディ13における収容孔16のねじ孔部16aに螺合される雄ねじが外周に刻設される円筒部78aを一体に有して前記ソレノイドハウジング77の一端開口部を閉じるホルダ78と、前記固定コア76に対向して前記ガイド筒75内に摺動可能に嵌合される可動コア79と、前記固定コア76および前記可動コア79間に縮設される戻しばね80とを備える。
【0045】
前記ソレノイドハウジング77の端壁部77aには、前記ボビン72の中心孔71の他端側に嵌合される円筒部77bが一体に設けられており、その円筒部77b内に嵌合する前記固定コア76に、前記端壁部77aの中央部に挿通されるボルト82がねじ込まれる。また前記被覆部74には、前記ソレノイドハウジング77から外部に突出するカプラ部74aが一体に形成される。
【0046】
前記ガイド筒75は、第2ボディ13における収容孔16のねじ孔部16aに一端部が同軸に挿入されるとともに他端部が前記ボビン72の中心孔71の一端側に嵌合される小径部75aと、該小径部75aよりも大径に形成されるとともに前記収容孔16の嵌合孔部16b内に嵌合されるようにして前記小径部75aの一端に同軸に連なる大径部75bとを一体に有して、第2ボディ13に固定される。
【0047】
このガイド筒75には、前記固定コア76の一端部を嵌合せしめるとともに前記可動コア79を同軸に挿入せしめる小径孔84と、その小径孔84よりも大径に形成されて前記大径部75bの一端に開口する大径孔85とが、前記大径部75bの軸方向中間部で同軸に連なるようにして形成される。
【0048】
しかも大径部75bの一端は、前記弁ハウジング28における保持部28aに前記内向き鍔部13bとは反対側から当接するものであり、ガイド筒75は前記内向き鍔部13bとの間に前記弁ハウジング28を挟持するようにして第2ボディ13に固定されることになり、前記嵌合孔部16bの内周に弾発的に接触する環状の第9シール部材86およびバクアップリング87が、前記大径部75bの外周に装着される。
【0049】
また前記ガイド筒75には、前記小径部75aおよび前記大径部75bの連設部で前記内向き鍔部13bとは反対側に臨む環状の段部75cが形成されており、前記収容孔16のねじ孔部16aに螺合されるホルダ78の前記円筒部78aの一端は前記段部75cに当接する。したがって前記ホルダ78は、前記ガイド筒75の大径部75bおよび前記弁ハウジング28の保持部28aを前記内向き鍔部13bとの間に挟持するようにして、前記収容孔16の前記ねじ孔部16aに螺合されることになる。
【0050】
ところで前記固定コア76は、ハウジング5の第2ボディ13に固定された状態にあるガイド筒75の他端部にろう付けで接合されており、この固定コア76にボルト82を螺合して締めつけることで、前記ボビン72、前記コイル73および前記被覆部74を覆うソレノイドハウジング77の一端開口部に、前記ハウジング5の第2ボディ13に固定された前記ホルダ78が当接することになり、前記コイル73に通電したときに生じる磁束の磁路を前記ソレノイドハウジング77および前記ホルダ78が形成することになる。
【0051】
前記遮断弁7は、第2の弁体11と、その第2の弁体11との所定範囲での相対移動を可能として第2の弁体11に組付けられる副弁体89とを備えるものであり、前記副弁体89は、前記可動コア79の前記固定コア76とは反対側の端部に形成される。また前記第2の弁体11は、前記ガイド筒75における小径孔84および大径孔85内に挿入され、この第2の弁体11内に前記弁ハウジング28の大径円筒部28bおよび小径円筒部28cが同軸に収容される。
【0052】
前記第2の弁体11は、前記弁ハウジング28の大径円筒部28bおよび小径円筒部28cを同軸に覆う段付き円筒部11aと、該段付き円筒部11aの一端から半径方向外方に張り出して前記弁ハウジング28の前記保持部28aに前記内向き鍔部13bとは反対側から対向する鍔部11bと、中央部に前記段付き円筒部11aの中心軸線と同軸のパイロットポート90を有して前記段付き円筒部11aの他端部を閉じる端壁部11cとを一体に有して有底円筒状に形成されるものであり、該第2の弁体11における前記端壁部11cの中央部外面には前記パイロットポート90の一部を形成する突部11dが前記固定コア76側に向けて一体に突設される。この第2の弁体11の前記段付き円筒部11aは、前記ガイド筒75の小径孔84に同軸に挿入されており、前記鍔部11bは前記ガイド筒75の大径孔85内に同軸に配置される。
【0053】
前記第2の弁体11における鍔部11bには、前記弁ハウジング28における保持部28aの前記内向き鍔部13bとは反対側の面に対向するように環状の第1ゴムシール91が埋設され、その第1ゴムシール91を着座可能として環状に突出した第2の弁座92が前記弁ハウジング28の保持部28aに形成される。
【0054】
ところで、第9シール部材86および弁ハウジング28の保持部28a間でガイド筒75における大径部75bの外周には環状凹部93が設けられており、この環状凹部93に通じる入口通路94が第2ボディ13に設けられ、高圧のガス燃料を導く管路を接続して前記入口通路94に通じさせるための接続部材95が第2ボディ13の側面に取付けられる。
【0055】
前記ガイド筒75の大径部には前記環状凹部93を大径孔85に通じさせる複数の第1連通孔96が設けられ、前記弁ハウジング28における大径円筒部28bには前記減圧弁6の前記弁室31に通じる複数の第2連通孔97が設けられる。前記入口通路94、前記環状凹部93、第1連通孔96および第2連通孔97は、高圧のガス燃料を前記減圧弁6側に導く高圧通路98を構成するものであり、遮断弁7における前記第2の弁体11および前記第2の弁座92は、前記高圧通路98の途中である第1および第2連通孔96,97間に介在して配置される。
【0056】
前記副弁体89は、第2の弁体11の段付き円筒部11aの一部および前記端壁部11cを挿入可能として有底円筒状に形成されており、副弁体89および第2の弁体11間にはパイロット弁室99が形成され、入口通路94に環状凹部93を介して通じている第1連通孔96を前記パイロット弁室99に通じさせる第1通路100が前記ガイド筒75および前記第2の弁体11間に形成され、弁ハウジング28および前記第2の弁体11間には、前記弁室31に通じる第2連通孔97を前記パイロットポート90に通じさせる第2通路101が形成される。
【0057】
また副弁体89の閉塞端中央部には第2ゴムシール102が埋設されており、図1で示すように前記第2の弁体11の前記突部11dに第2ゴムシール102が当接して前記パイロットポート90を閉じる状態と、第2ゴムシール102が前記突部11dから離隔して前記パイロットポート90を開く状態とを、前記ソレノイド9の非通電および通電に応じて切り換えるようにして前記可動コア79すなわち副弁体89が作動する。
【0058】
前記副弁体89内で前記第2の弁体11の外周には、C形のリング103が装着されており、前記副弁体89の開口端内周には、前記第2の弁体11および前記副弁体89を相互に組付ける際に前記外力を前記リング103に加えて該リング103を乗り越える突起104が、半径方向内方に突出するようにして突設される。
【0059】
このような遮断弁7では、エンジンの停止時にはコイル73への非通電により、可動コア79が戻しばね80のばね力により固定コア76から離反する方向に移動し、図1および図2で示すように、第2の弁体11の第1ゴムシール91が第2の弁座92に着座して第1および第2連通孔96,97間が遮断されるとともに、副弁体89の第2ゴムシール102が突部11dに当接してパイロットポート90を閉じることでパイロット弁室99および第2通路101間も遮断され、高圧のガス燃料の弁室31側への供給が停止される。
【0060】
一方、エンジンの運転開始時に、コイル73が通電されると、先ず可動コア79が副弁体89の第2ゴムシール102をパイロットポート90を形成する突部11dから離隔させるだけ固定コア76側に移動し、第2連通孔97を介して弁室31に通じている第2通路101がパイロットポート90を介してパイロット弁室99に連通することになる。これにより、入口通路94から環状凹部93、第1連通孔96、第1通路100およびパイロット弁室99を経てパイロットポート90に高圧のガス燃料が徐々に流れることになる。この結果、第2の弁体11に両側から作用している圧力の差が小さくなる。而してソレノイド9の駆動力が前記第2の弁体11に作用している差圧に基づく閉弁方向の力に打ち勝ったときに、突起104を前記リング103に係合することで前記第2の弁体11に連結される副弁体89すなわち可動コア79が固定コア76側にさらに移動して、第2の弁体11の第1ゴムシール91が第2の弁座92から離座し、高圧通路98から弁室31側にガス燃料が流れることになる。
【0061】
次にこの実施の形態の作用について説明すると、ダイヤフラム8の一面を臨ませる圧力作用室37ならびに圧力作用室37に通じる減圧室19間に配置されるとともに貫通孔41が形成される隔壁40と、前記減圧室19に通じる弁孔24を中央部に開口させるとともに高圧通路98に通じる弁室31に臨む第1の弁座25とが、ハウジング5の第1ボディ12に設けられ、前記隔壁40には、前記貫通孔41に嵌入される円筒状のガイド筒部42aと、該ガイド筒部42aの一端から半径方向外方に張り出して前記隔壁40の一面に当接するフランジ部42bと、前記貫通孔41内への挿入時に半径方向内方に撓むことを可能としつつ前記隔壁40の他面に弾発係合することを可能として前記ガイド筒部42aの他端に連設される係合部42cとを一体に有する合成樹脂製のガイド部材42が装着され、前記弁室31に収容される第1の弁体10に連結されて前記ガイド筒部42aに摺動可能に嵌合される連結部材44が前記ダイヤフラム8の中央部に連結されるのであるが、前記係合部42cが、相互間に切欠き59を介在させるようにして前記ガイド筒部42aの他端の周方向に間隔をあけた複数箇所(この実施の形態では3箇所)に連設されるので、係合部が環状である従来のものに比べて係合部42cの剛性を低くすることができ、それによってガイド部材42の隔壁40への組み付け作業性の向上を図ることができるとともに、ガイド部材42の隔壁40への組み付け時に係合部42cの変形がガイド筒部42aに伝達され難くしてガイド筒部42aの内径変化を抑制することができる。
【0062】
また前記フランジ部42bおよび前記隔壁40の対向面の一方、この実施の形態では隔壁40に、前記フランジ部42bからの反力が前記隔壁40に及ぶように前記フランジ部42bを撓ませるようにして前記フランジ部42bを前記隔壁40に当接させる当接部60が設けられるので、ガイド部材42をがたが生じないようにして隔壁40に強固に取付けることができる。
【0063】
また前記ガイド部材42が型成形され、前記当接部60が前記隔壁40に設けられるので、ガイド部材42を型成形する際の成形型の個数を、ガイド部材に当接部が設けられる場合に比べて減らすことができる。すなわち当接部60が隔壁40に設けられる場合には、図4(a)で説明したように、4個の型62〜65で前記ガイド部材42を成形することができる。それに対して、図4(b)で示すように、フランジ部42bの外周部に環状の当接部111が突設されるようにしたガイド部材42′を型成形する場合には、係合部42cの内面および先端部ならびに前記切欠き59を形成する上型62と、ガイド筒部42aの内面およびフランジ部42bの一面を形成する下型63と、前記ガイド筒部42aの一部および前記係合部42cの外面を形成するようにして周方向に2分割されるとともに矢印で示す方向にスライド可能なスライド型105,106と、前記当接部111を含む前記フランジ部42bの他面外周部およびフランジ部42bの外周を形成する上型107と、前記ガイド筒部42aの残部外面および前記フランジ部42bの他面の残部を協働して形成するようにして周方向に2分割されるとともに矢印で示す方向にスライド可能なスライド型108,109とが必要であり、合計7個の型62,63,105〜109が必要となり、型の個数が多くなってしまう。
【0064】
また前記当接部60が、前記ガイド部材42および前記隔壁40間の気密を確保すべく環状に形成されるので、簡易な構成で気密性を確保することができる。
【0065】
また前記フランジ部42bの肉厚d2および前記係合部42cの肉厚d3が、前記ガイド筒部42aの肉厚d1よりも小さく設定されるので、フランジ部42bおよび係合部42cの変形を促進し、ガイド筒部42aの変形を抑制することができる。
【0066】
さらに前記係合部42cの内面および前記連結部材44の外周面間に空間66を生じさせるべく、前記係合部42cが、前記ガイド部材42の自然な状態で前記ガイド筒部42aの内周面の延長面よりも外方に前記係合部42cの内面が位置するように形成されるので、連結部材44の外面が係合部42cの内面に接触することを防止し、連結部材44の摺動性の悪化を防止することができる。
【0067】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0068】
たとえば上述の実施の形態では、連結部材44が連結駒45および弁軸27を介して第1の弁体10に連結されるようにしたが、連結部材が弁軸と一体であってもよい。
【符号の説明】
【0069】
6・・・減圧弁
8・・・圧力受動部材であるダイヤフラム
10・・・弁体
19・・・減圧室
24・・・弁孔
25・・・弁座
31・・・弁室
37・・・圧力作用室
40・・・隔壁
41・・・貫通孔
42・・・ガイド部材
42a・・・ガイド筒部
42b・・・フランジ部
42c・・・係合部
44・・・連結部材
59・・・切欠き
60・・・当接部
66・・・空間
98・・・高圧通路
d1・・・ガイド筒部の肉厚
d2・・・フランジ部の肉厚
d3・・・係合部の肉厚
図1
図2
図3
図4