【文献】
電撃ゲームアプリ Vol.6,株式会社アスキー・メディアワークス,2012年10月16日,第15巻,第19号,第24−26頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の対戦ゲームサーバでは、対戦で敗北したユーザはアイテムを失ってしまうため、ユーザ間において相対的にゲームに対する経験量が少ない(プレイ時間の短い又はレベルの低い等)ライトユーザにとって対戦に対するモチベーションが低くなってしまい、ゲームに対する経験量が多いヘビーユーザとライトユーザとの繋がりが希薄となっていた。
【0005】
従って、上記のような課題に鑑みてなされた本発明の目的は、ゲームにおけるヘビーユーザとライトユーザとの繋がりを構築することができる通信システム、通信システムの制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係る通信システムは、
複数のユーザが使用する複数の通信端末と、該複数の通信端末と通信可能なサーバと、を備える通信システムであって、
前記サーバは、
前記複数のユーザそれぞれに対応付けて、第1のゲーム内パラメータと、第2のゲーム内パラメータと、を記憶し、
第1のユーザの通信端末からの要求に応じて、1以上の第2のユーザに係る情報を前記第1のユーザの前記通信端末に送信し、
前記第1のユーザの前記通信端末は、
受信した前記情報に基づいて前記1以上の第2のユーザを選択可能に表示し、
前記1以上の第2のユーザのうちから少なくとも1人の第2のユーザを選択するユーザ入力情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記第1のユーザに対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータと、選択された前記第2のユーザに対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータと、を変動させ、
前記第1のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータと、前記第2のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータと、の差が大きいほど、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも一方に対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータの変動量
を増加
させ、
前記第1のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータ及び前記第2のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータが低いほど、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも一方に対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータの変動量を増加させる、
ことを特徴とする。
また、本発明に係る通信システムの制御方法は、
複数のユーザが使用する複数の通信端末と、該複数の通信端末と通信可能なサーバと、を備える通信システムの制御方法であって、
前記サーバが、
前記複数のユーザそれぞれに対応付けて、第1のゲーム内パラメータと、第2のゲーム内パラメータと、を記憶するステップと、
第1のユーザの通信端末からの要求に応じて、1以上の第2のユーザに係る情報を前記第1のユーザの前記通信端末に送信する送信ステップと、
前記第1のユーザの前記通信端末が、
受信した前記情報に基づいて前記1以上の第2のユーザを選択可能に表示するステップと、
前記1以上の第2のユーザのうちから少なくとも1人の第2のユーザを選択するユーザ入力情報を前記サーバに送信するステップと、
前記サーバが、
前記第1のユーザに対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータと、選択された前記第2のユーザに対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータと、を変動させるステップと、を含み、
前記第1のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータと、前記第2のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータと、の差が大きいほど、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも一方に対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータの変動量
を増加
させ、
前記第1のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータ及び前記第2のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータが低いほど、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも一方に対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータの変動量を増加させる、
ことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、
第1のユーザの通信端末として機能するコンピュータに、
サーバから受信した情報に基づいて1以上の第2のユーザを選択可能に表示するステップと、
前記1以上の第2のユーザのうちから少なくとも1人の第2のユーザを選択するユーザ入力情報を前記サーバに送信するステップと、
前記第1のユーザに対応付けられた第2のゲーム内パラメータと、選択された前記第2のユーザに対応付けられた第2のゲーム内パラメータと、が変動された通知を前記サーバから受信するステップと、を実行させ、
前記第1のユーザに対応付けられた第1のゲーム内パラメータと、前記第2のユーザに対応付けられた第1のゲーム内パラメータと、の差が大きいほど、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも一方に対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータの変動量
を増加
させ、
前記第1のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータ及び前記第2のユーザに対応付けられた前記第1のゲーム内パラメータが低いほど、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも一方に対応付けられた前記第2のゲーム内パラメータの変動量を増加させる、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明における通信システム、通信システムの制御方法、及びプログラムによれば、ゲームにおけるヘビーユーザとライトユーザとの繋がりを構築することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムのブロック図である。通信システムは、サーバ1と、複数の通信端末2とを備える。
図1においては簡便のため、通信端末2は1つのみ記載している。
【0011】
サーバ1は、サーバ通信部10と、記憶部11と、インセンティブ決定部12と、サーバ制御部13とを備える。
【0012】
サーバ通信部10は、複数の通信端末2と無線又は有線により通信する。
【0013】
記憶部11は、ユーザゲーム情報110と、インセンティブ照合情報111とを格納する。
【0014】
ここで
図2を参照して、ユーザゲーム情報110について説明する。ユーザゲーム情報110(110a,110b)は、ゲーム進行に必要な各種情報を含み、通信端末2を操作してゲームをプレイするユーザ毎に対応付けられている。
【0015】
一実施形態において、ユーザゲーム情報110aは、ユーザID1100と、レベル1101と、現在経験値1102と、次のレベルまでに必要な経験値1103と、つよさ1104と、まもり1105とを含む。ここで、ユーザID1100以外のユーザゲーム情報110aに含まれる情報は、ユーザが育成しているモンスターに関するゲーム内パラメータである。以下の説明において、第1のゲーム内パラメータはレベル1101であり、第2のゲーム内パラメータは現在経験値1102であるものとする。
【0016】
ユーザID1100は、各ユーザに一意に割り当てられる識別情報である。レベル1101は、ユーザが所有しているモンスターの成長度を示すパラメータであり、レベルが高いほど成長度が高いことを示す。またレベルが高いことは、そのユーザのゲームに対する経験量(プレイ時間やプレイ回数等)が多いことを示唆している。現在経験値1102は、ゲームの進行や対戦等に応じて加算され、モンスターのレベル1101の上昇に寄与する。現在経験値1102が次のレベルまでに必要な経験値1103に達した場合、レベル1101が上昇するとともに、現在経験値1102がゼロにリセットされ、必要な経験値1103がレベル1101に応じた値に再設定される。つよさ1104及びまもり1105は、それぞれモンスターの攻撃力及び防御力を示すパラメータであり、レベル1101の上昇に従い加算される。またつよさ1104及びまもり1105は、それぞれ対応する努力値の上昇によっても加算される。努力値は、ゲームの進行や対戦等に応じて加算されるパラメータであり、間接的にモンスターの強さに寄与する。なお、努力値はユーザに対して非公開としてもよい。
【0017】
またユーザゲーム情報110bは、ユーザID1100と、複数のフレンドユーザ情報1106,1107とを含む。
図2においては簡便のため、フレンドユーザ情報は2つのみ記載している。ここでフレンドユーザとは、あるユーザがゲーム内において相互にフレンド登録を行った他のユーザである。なお
図2は、3人のユーザが相互にフレンドユーザとなっている様子を示す。
【0018】
フレンドユーザ情報1106,1107は、フレンドユーザに関する情報を含む。具体的には、フレンドユーザを特定するユーザIDと、当該フレンドユーザと後述する「手合せ」を前回実行した日時情報と、を含む。この手合せとは、ユーザが他のユーザを選択して行われ、ユーザ及び他のユーザの双方にインセンティブが付与されるものである。またインセンティブとは、所定のゲーム内パラメータ値を変動するものである。例えば、手合せを行うと、ユーザの双方のモンスターのつよさ1104がそれぞれ上昇する。
【0019】
次に
図3を参照して、インセンティブ照合情報111について説明する。インセンティブ照合情報111は、インセンティブ決定部12がインセンティブの内容を決定するために、ユーザゲーム情報110とともに用いられる。一実施形態において、インセンティブ照合情報111は、手合せを行うユーザ間のレベル値の差1110と、手合せを申請したユーザに対するインセンティブ1111と、手合せを申請されたユーザに対するインセンティブ1112とを含む。インセンティブ1111,1112は、手合せの実行により付与されるインセンティブの具体的内容を示し、レベル値の差1110に対応付けられている。
【0020】
レベル値の差1110は、手合せを行うユーザ間のレベル1101の差に対応する。インセンティブ1111,1112は、レベル値の差1110が大きいほど、インセンティブの内容がより良い(大きい)ものとなるように構成される。例えば
図3において、レベル値の差1110が“0〜9(0以上9以下)”である場合、インセンティブ1111,1112は「次のレベルまでに必要な経験値1103の5%に相当する経験値」であるのに対し、レベル値の差1110が“10〜19(10以上19以下)”である場合、インセンティブ1111,1112は「次のレベルまでに必要な経験値1103の8%に相当する経験値」であり、より多くの経験値がインセンティブとして付与される。
【0021】
また、レベル値の差1110に対応するインセンティブ1111,1112は、異なる内容であってもよい。例えば
図3において、レベル値の差1110が“40〜49(40以上49以下)”の場合、インセンティブ1111は「次のレベルまでに必要な経験値1103の13%に相当する経験値」及び「つよさ努力値(加算値):+1」であるのに対し、インセンティブ1112は「次のレベルまでに必要な経験値1103の13%に相当する経験値」であり、手合せを申請したユーザに対してインセンティブを追加的に付与してもよい。すなわち、手合せを申請したユーザには、手合せを申請されたユーザに比べて、「つよさ努力値(加算値):+1」が追加的に付与される。このように、手合せを申請したユーザに対するインセンティブの内容をより良く設定しておくことで、ユーザに対して手合せを申請することの動機付けを与えることができる。
【0022】
図1の説明に戻る。インセンティブ決定部12は、記憶部11が格納しているユーザゲーム情報110及びインセンティブ照合情報111に基づいて、手合せを行うユーザに対して付与するインセンティブの内容を決定する。
【0023】
例えばインセンティブ決定部12は、ユーザゲーム情報110から、手合せを行うユーザのユーザID1100に対応するレベル1101をそれぞれ取得する。またインセンティブ決定部12は、取得したレベル1101の差を算出して、算出したレベル値の差をインセンティブ照合情報111と照合する。またインセンティブ決定部12は、レベル値の差1110に対応するインセンティブ1111,1112の内容を、手合せを行うユーザにそれぞれ付与するインセンティブとして決定する。
【0024】
手合せ相手として選択可能な他のユーザは、ゲームをプレイする全ユーザの中から選ばれてもよい。好適には、手合せ相手として選択可能な他のユーザはフレンドユーザであって、各フレンドユーザとは一日一回まで手合せを行うことができるように構成される。このようにすることにより、フレンドユーザが多いほどインセンティブを一日に獲得できる回数が増えるため、ヘビーユーザとライトユーザとの間でフレンド登録を積極的に行う意味を構築することが可能となる。以下の説明において、手合せにおいて選択可能な他のユーザはフレンドユーザであるものとする。
【0025】
サーバ制御部13は、サーバ1の動作全体を制御する。例えばサーバ制御部13は、サーバ通信部10を介してユーザの使用に係る通信端末2から手合せ要求及びユーザIDを受信すると、ユーザゲーム情報110を参照し、ユーザID1100に対応するフレンドユーザ情報1106,1107の有無によりフレンドユーザが存在するか否かを判断する。またサーバ制御部13は、手合せ可能なフレンドユーザに係る情報(例えば、フレンドユーザのユーザIDやユーザ名等)を、サーバ通信部10を介して通信端末2に送信する。ここで手合せ可能なフレンドユーザとは、例えばフレンドユーザ情報1106,1107に含まれる前回の手合せ日時から一日以上経過しているフレンドユーザである。またサーバ制御部13は、サーバ通信部10を介して通信端末2から手合せを行うフレンドユーザを選択するユーザ入力情報を受信すると、インセンティブ決定部12にインセンティブの決定処理を実行させる。またサーバ制御部13は、手合せを行うユーザに対して決定したインセンティブをそれぞれ付与する。具体的にはインセンティブの付与は、決定したインセンティブの内容に従って、ユーザゲーム情報110に含まれる所定のゲーム内パラメータ値を変動することにより行う。またサーバ制御部13は、手合せを行ったユーザに係るフレンドユーザ情報1106,1107の手合せ日時を更新する。またサーバ制御部13は、付与したインセンティブを、サーバ通信部10を介して手合せを行ったユーザの通信端末2にそれぞれ通知する。
【0026】
通信端末2は、端末通信部20と、表示部21と、操作部22と、端末制御部23とを備える。
【0027】
端末通信部20は、サーバ1と無線又は有線により通信する。
【0028】
表示部21は、ゲームにおける各種画面を表示する。例えば表示部21は、サーバ1から受信した手合せ可能なフレンドユーザに係る情報に基づく手合せ相手選択画面3を表示する。また表示部21は、サーバ1から受信したインセンティブの通知に基づくインセンティブ獲得画面4を表示する。
【0029】
操作部22は、ボタン、タッチパネル等で構成され、ゲームにおけるユーザの操作を受け付けて端末制御部23に入力する。例えば操作部22は、手合せ相手選択画面3において手合せを行うフレンドユーザを選択する操作を受け付けて端末制御部23に入力する。なお以下の説明において、操作部22はタッチパネルで構成されているものとする。
【0030】
端末制御部23は、通信端末2における各種制御を行う。例えば端末制御部23は、端末通信部20を介して手合せ要求及びユーザIDをサーバ1に送信する。また端末制御部23は、端末通信部20を介して手合せ可能なフレンドユーザに係る情報をサーバ1から受信する。また端末制御部23は、端末通信部20を介して手合せを行うフレンドユーザを選択するユーザ入力情報をサーバ1に送信する。また端末制御部23は、端末通信部20を介して付与されたインセンティブの通知をサーバ1から受信する。
【0031】
図4は、本発明の一実施形態に係る手合せ相手選択画面3の例である。手合せ相手選択画面3は、ユーザ表示部30と、モンスター表示部31と、手合せ相手表示部32と、手合せボタン33と、前へボタン34と、次へボタン35と、ヘルプボタン36とを有する。
【0032】
ユーザ表示部30は、通信端末2の使用に係るユーザの情報を示しており、ユーザの画像及びユーザID(ユーザ名)が表示されている。モンスター表示部31は、ユーザが育成しているモンスターの情報を示しており、モンスターの画像及びレベル1101が表示されている。
【0033】
手合せ相手表示部32は、1以上のフレンドユーザの情報を示しており、フレンドユーザの画像、ユーザID(ユーザ名)、及び手合せボタン33が表示されている。手合せボタン33は、各フレンドユーザについて表示され、手合せを行うフレンドユーザを選択するためのユーザ入力を受け付ける入力インターフェースである。ユーザが手合せボタン33をタップすることにより、手合せを行うフレンドユーザを選択するユーザ入力情報をサーバ1に送信する。
【0034】
前へボタン34及び次へボタン35は、手合せ相手表示部32の表示を切り替えて複数のフレンドユーザを表示するためのユーザ入力を受け付ける入力インターフェースである。ヘルプボタン36は、手合せの概要等の説明を表示するためのユーザ入力を受け付ける入力インターフェースである。
【0035】
図5は、本発明の一実施形態に係るインセンティブ獲得画面4の例である。インセンティブ獲得画面4は、インセンティブ表示部40と、手合せ相手表示部41と、手合せ済み表示42と、手合せボタン43と、前へボタン44と、次へボタン45と、ヘルプボタン46とを有する。なお、手合せ相手表示部41、手合せボタン43、前へボタン44、次へボタン45、及びヘルプボタン46は、
図3におけるものとそれぞれ同一であるため説明は省略する。
【0036】
インセンティブ表示部40は、ユーザが獲得したインセンティブの内容を示しており、手合せ相手のユーザID(ユーザ名)、モンスターの画像、及びインセンティブの内容が表示されている。手合せ済み表示42は、対応するフレンドユーザと手合せを行うことができないことを示しており、手合せボタン43の代わりに表示される。この手合せ済み表示42が表示されているフレンドユーザは、ユーザによって手合せを行うフレンドユーザ相手として選択できないように表示したり、グレーアウトして表示してもよい。好適には、手合せ済み表示42は、対応するフレンドユーザと次に手合せが可能となるまでの時間を表示してもよい。
【0037】
図6及び
図7を参照して、本発名の一実施形態に係る通信システムの動作を説明する。
図6及び
図7は、第1の通信端末2−1のユーザが、フレンドユーザである第2の通信端末2−2のユーザに対して手合せを申請する場合を示す。
【0038】
図6は、本発明の一実施形態に係る通信システムの動作を示すフローチャートである。はじめに第1の通信端末2−1の端末制御部23は、端末通信部20を介して手合せの要求及び第1の通信端末2−1のユーザに係るユーザIDをサーバ1に送信する(ステップS100)。
【0039】
次にサーバ1のサーバ制御部13は、受信したユーザIDに基づいてユーザゲーム情報110を参照し、ユーザID1100に対応するフレンドユーザ情報1106,1107の有無によりフレンドユーザが存在するか否かを判断する(ステップS101)。フレンドユーザがいない場合(ステップS101のNo)、処理を終了する。一方、フレンドユーザが存在する場合(ステップS101のYes)、ステップS102に進む。
【0040】
ステップS101においてフレンドユーザが存在する場合(ステップS101のYes)、サーバ制御部13は、手合せ可能なフレンドユーザに係る情報(例えば、フレンドユーザのユーザIDやユーザ名等)を、サーバ通信部10を介して通信端末2に送信する(ステップS102)。ここで手合せ可能なフレンドユーザとは、例えばフレンドユーザ情報1106,1107に含まれる前回の手合せ日時から一日以上経過しているフレンドユーザである。
【0041】
次に第1の通信端末2−1の表示部21は、端末通信部20がサーバ1から受信した手合せ可能なフレンドユーザに係る情報に基づく手合せ相手選択画面3を表示する(ステップS103)。
【0042】
次に端末制御部23は、端末通信部20を介して手合せを行うフレンドユーザを選択するユーザ入力情報をサーバ1に送信する(ステップS104)。
【0043】
次にサーバ1のサーバ制御部13は、サーバ通信部10を介して第1の通信端末2−1からユーザ入力情報を受信すると、手合せを行うユーザに付与するインセンティブの内容を決定するためのインセンティブ決定処理をインセンティブ決定部12に実行させる。インセンティブ決定処理の動作については、
図7の説明で詳述する。
【0044】
次にサーバ制御部13は、手合せを行うユーザに対して決定したインセンティブをそれぞれ付与する(ステップS106)。具体的にはサーバ制御部13は、決定したインセンティブの内容に従ってユーザゲーム情報110に含まれる所定のゲーム内パラメータ値を変動することによりインセンティブを付与する。
【0045】
次にサーバ制御部13は、手合せを行ったユーザに係るフレンドユーザ情報1106,1107の手合せ日時を更新する(ステップS107)。
【0046】
次にサーバ制御部13は、サーバ通信部10を介して第1の通信端末2−1に係るユーザに付与したインセンティブを通知する(ステップS108)。具体的にはインセンティブ獲得画面4にかかる描画データを第1の通信端末2−1に送信する。
【0047】
次に第1の通信端末2−1の表示部21は、端末通信部20がインセンティブの通知を受信すると、インセンティブ獲得画面4を表示する(ステップS109)。なお、インセンティブ獲得画面4を表示する前に、ゲーム内の手合せの様子を示す表示を行なうようにしてもよい。
【0048】
次に第1の通信端末2−1から手合せを申請された第2の通信端末2−2がゲームにログインする場合、第2の通信端末2−2の端末制御部23は、端末通信部20を介してログイン情報(ユーザID、パスワード等)をサーバ1に送信する(ステップS110)。
【0049】
次にサーバ1のサーバ制御部13は、サーバ通信部10を介して第2の通信端末2−2に係るユーザに付与したインセンティブを通知する(ステップS111)。具体的にはインセンティブ獲得画面4にかかる描画データを第2の通信端末2−2に送信する。
【0050】
次に第2の通信端末2−2の表示部21は、端末通信部20がインセンティブの通知を受信すると、インセンティブ獲得画面4を表示する(ステップS112)。
【0051】
図7は、本発明の一実施形態に係るインセンティブ決定処理の動作を示すフローチャートである。はじめにインセンティブ決定部12は、ユーザゲーム情報110から、手合せを行うユーザに対応するレベル1101の値をそれぞれ取得する(ステップS200)。具体的には、通信端末2−1,2−2のユーザが、それぞれ
図4におけるUID001,UID002である場合、対応するレベル1101の値は、それぞれ“51”,“1”である。
【0052】
次にインセンティブ決定部12は、取得したレベル1101の値の差を算出する(ステップS201)。具体的には、UID001及びUID002のレベル1101の値の差は、“51−1=50”である。
【0053】
次にインセンティブ決定部12は、算出結果をインセンティブ照合情報111と照合する(ステップS202)。具体的には、算出したレベル1101の差が、レベル値の差1110のいずれに該当するかを判定する。
【0054】
次にインセンティブ決定部12は、判定したレベル値の差1110に対応するインセンティブ1111,1112の内容を、手合せを行うユーザにそれぞれ付与するインセンティブとして決定する(ステップS203)。具体的には、算出したレベル1101の差は50であるため、レベル値の差1110における“50〜59(50以上59以下)”に該当する。よって、インセンティブ1111は「次のレベルまでに必要な経験値の20%に相当する経験値」及び「つよさ努力値(加算値):+1」、並びにインセンティブ1112は「次のレベルまでに必要な経験値の20%に相当する経験値」であり、これらをユーザにそれぞれ付与するインセンティブとして決定する。
【0055】
このように本発明に係る通信システムによれば、ユーザ間におけるレベル値の差1110が大きいほど、つまりゲームに対する経験量の差が大きいほど、付与されるインセンティブの内容がより良い(大きい)ものとなるように構成される手合せにより、ゲーム内のヘビーユーザとライトユーザとの繋がりを構築することが可能となる。
【0056】
また、手合せ相手として選択可能なユーザに所定の条件を設定することで、ゲーム内のユーザの交流をより活発化させることができる。手合せ相手としてユーザに設定する条件としては、フレンド登録がされていることや、所定の時間内に手合せ可能な制限回数を設定しておくことなどがある。例えば、手合せ相手として選択可能な他のユーザはフレンドユーザであって、各フレンドユーザとは一日一回まで手合せを行うことができるように構成することにより、フレンドユーザが多いほどインセンティブを一日に獲得できる回数が増えるため、ヘビーユーザとライトユーザとの間でフレンド登録を積極的に行う意味を構築することが可能となる。
【0057】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【0058】
例えば上述の実施形態では、手合せを行うユーザ間のレベル1101を第1のゲーム内パラメータとして用いてインセンティブの内容を決定しているが、ユーザのゲームに対する経験量を示唆するゲーム内パラメータであればどのような値を用いてインセンティブの内容を決定してもよい。具体的には、ゲームにおける期間限定イベント等において、解決した課題の数等が考えられる。また、インセンティブにより変動する第2のゲーム内パラメータは、第1のゲーム内パラメータと同一であってもよい。
【0059】
また、インセンティブの内容の決定において、手合せを行うユーザのレベル1101の絶対値を考慮してもよい。例えば手合せを行う両ユーザのレベル1101の合計値に対するユーザ間のレベル1101の差の割合に基づいてインセンティブの内容を決定する場合、手合せを行うユーザ間のレベル1101の差が同じ50の場合であっても、レベルが“50”及びレベルが“100”のユーザによる手合せの場合(合計値に対する差の割合=1/3)よりも、レベルが“1”及びレベルが“51”のユーザによる手合せの場合(合計値に対する差の割合=25/26)の方がより良いインセンティブを付与すること等が考えられる。このようにして、レベル1101の絶対値の高いヘビーユーザに対して、レベル1101の絶対値の低いライトユーザとフレンド登録を積極的に行う意味を構築することが可能となる。
【0060】
また、インセンティブの内容は、ゲーム内で使用するアイテムを付与するものであってもよい。この場合、手合せを行うユーザのレベル1101の差が大きいほど、希少価値の高いアイテムをインセンティブとして付与するようにインセンティブ照合情報111を構成することが考えられる。
【0061】
また、付与されるインセンティブは、手合せを行うユーザ同士で同じ内容としてもよい。または、レベルの高いユーザとレベルの低いユーザとで付与するインセンティブの内容に差をつけてもよい。例えば、レベルの低いユーザに付与するインセンティブの内容をレベルの高いユーザに付与するインセンティブの内容よりもより良く設定することで、レベルの低いユーザがより積極的に手合せを行ってレベルを上げることができるようにしてもよい。
【0062】
また、手合せ相手選択画面3において、チェックボックス等により複数の手合せ相手を一度に選択可能としてもよい。また、フレンドユーザからの手合せ申請を自動で拒否する機能を、ユーザが切り替え可能に設定してもよい。