【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、電気エネルギーを車両に供給する構成と、本構成を備えた車両と、本構成を備えたシステムと、本構成の製造方法と、発生装置の側方、および/または受信装置の側方、の場の強さを弱める受信装置によって車両を作動させる方法とを提供することである。
【0010】
特に、発生装置は、特許文献1に記載されている蛇行(あるいは曲がりくねった)形状を有し得る。蛇行形状の好適な一改造例を後で説明する。
【0011】
代わりに、または加えて、受信装置は「平坦な」形状を有し得る。このような「平坦な」形状の一例が特許文献1に、特にこの文献の
図13〜17に関連して、説明されている。この文脈における「平坦」とは、一次側導体構成と車両の走路または道路とが水平方向に延在する場合、受信装置の各相線(すなわち、それぞれ異なる相の電線)も水平方向に、またはほぼ水平方向に、延在することを意味する。ただし、このような受信装置は、一般に、複数の巻きまたは巻線を備え、更には複数の相線を備えるので、上方から見ると、電線同士が交差している。この結果、平坦な形状にも拘らず、単一の電線の厚さを有する平坦な区域内に各電線の全ての区間を配置することは不可能である。
【0012】
更に、これら相線のうちの少なくとも1つは、複数の巻きを有するコイルを備え得る。巻きとは、コイルの中心軸線の周囲に延在する相線の一区間であると理解されたい。換言すると、この区間は、中心軸線の周囲を一周する。あらゆる場合に、全ての巻きが中心軸線の周りを完全に一周するとは限らない。むしろ、コイルへの及びコイルからの電気的接続が適切な位置で適切な方法で行えるように、このコイルの特に最初と最後の巻きは中心軸線の周りを完全に一周しないこともある。他方、コイルの巻き数が少なくとも3つの場合、これらの巻きのうちの少なくとも1つの巻きは、最初の巻きでも、最後の巻きでもなく、一般には中心軸線の周りを完全に一周する。
【0013】
このようなコイルの場合、コイルの中心軸線の方向に測定したコイルの厚さは、例えば、巻かれた電線の太さに巻き数を掛けた値に等しくなり得る。ただし、コイルの特定の形状によっては、コイルの厚さは、上記の厚さより厚くも薄くもなり得る。例えば、螺旋を形成するために、連続する巻きがコイルの中心軸線の周りに巻かれることもある。これにより、コイルの厚さは減るが、同じ巻き数を有し、これらの巻きの全てが螺旋の外側の巻きのサイズを有するコイルに比べ、コイルの有効面積も減る。何れの場合も、同じ相線の全てのコイルが同じように形成されることが好ましい。例えば、全てのコイルを螺旋にするか、または全てのコイルが互いに積み重ねられた複数の巻きを備えることが好ましい。ただし、少なくとも一方の末端コイルの輪郭線が包囲する面積は、別のコイルまたは他の複数のコイルより小さいことが好ましい。したがって、螺旋の末端コイルの場合、螺旋の外側の巻きは、別のコイルまたは他の複数のコイルの輪郭線より小さな巻き半径で巻かれるか、またはより小さな面積を包囲することになる。
【0014】
本発明の一実施形態は、同じ相線のコイルを複数、例えば少なくとも3つ、備え得る。これは、少なくとも1本の相線の電線が少なくとも3つのコイルを形成することを意味する。1つのコイルは、少なくとも1つの巻きを備えると理解されたい。巻きが複数の場合は、それぞれの巻きの区間が互いに平行に、またはほぼ平行に、延在し、場合によっては、同じ形状(矩形、円形、その他)になるように配置される。巻きの輪郭として可能な一形状は矩形である。その理由は、矩形の有効面積をカバーするべく、矩形の巻きをそれぞれ有する連続する複数のコイルから成るシーケンスを配置できるからである。この矩形の有効面積は、個々のコイルによってカバーされる面積の和である。ただし、このコイル構成の末端を形成するコイルは先細であること、例えば円錐状または円錐台状であること、が好ましい。個々のコイルが「カバーする」面積は、磁場の複数の磁束線が広がり得る面積である。これら磁束線に相当する磁束は、相当する電圧を誘導することによってコイルに磁気誘導を引き起こす。
【0015】
複数のコイルのそれぞれの中心軸線は互いに平行に延びることが好ましい。これは、交流電流のそれぞれ異なる相を通す複数の異なる相線から成る複数のコイルにも当てはまり、および/または同じ相線から成る複数のコイルにも当てはまる。
【0016】
複数のコイルのそれぞれの中心軸線に対して垂直に延在する平面における有効面積をカバーする連続する複数のコイルから成るシーケンスを実現するように、これら相線のうちの少なくとも1本の相線(好ましくは、全ての相線)の複数のコイルを互いに隣接させて配置し得る。少なくとも3つのコイルから成るシーケンスの場合、第1の末端コイルと第2の末端コイルとはこのシーケンスの両端に存在し、このシーケンスの両末端コイルの間に少なくとも1つの中間コイルが存在する。好ましくは、第1の末端コイルと第2の末端コイルとは、それぞれの末端に向かって先細になる。
【0017】
好ましくは、これらコイルの有効面積は、このシーケンスの個々のコイルがカバーする面積の合計である。すなわち、これらコイルは重なり合わない。ただし、重なり合う面積が小さければ、有効面積を著しく減らすことにはならない。更に、有効面積が一続きの区域にならないように、コイルシーケンス内の隣接コイルの区域間に小さな距離を設けてもよい。ただし、この距離は小さい(例えば、コイルシーケンスの長手方向、すなわち、第1の末端コイルから第2の末端コイルに延びる方向の2%より小さい)ことが好ましい。
【0018】
特に、このコイル構成の複数のコイルのうちの少なくとも2つは、長手方向に連続して配置されて少なくとも1つの境界域を画成する同じ相線のコイルであるので、同じ相線の少なくとも2つのコイルの第1および第2のコイルは、場合によっては間隙を介して、または互いに重なり合って、互いに界接する。この場合、第1のコイルは、コイル構成の第1の末端または第2の末端に配置された末端コイルである。第1のコイルは(連続するコイルが2つだけの場合は、場合によっては、第2のコイルも)、コイル構成の長手方向の末端に向かって先細になるコイルである。コイル構成の延在部分に沿って第1の末端に向かって、または第2の末端に向かって、先細になるその形状により、先細のコイルが第1の末端または第2の末端の末端領域においてカバーする長手方向の単位長当たりの面積は、境界域の境界領域より小さい。概して、先細の領域は境界領域より狭いので、先細の領域がカバーする単位長当たりの面積はより小さい。
【0019】
これは、例えば、標準的なコイルとは対照的である。標準的なコイルの巻きは、末端領域においては曲線状の経路をたどり、境界領域においては同じようにたどる。これら標準的なコイルは、一般に、コイルの長手方向延在部分の中間において長手方向を横断する方向に延びる直線に対して対称的である。矩形を形成するように電線を曲げることができないので、コイルの末端領域および境界領域における巻きには或る曲率が必要である。したがって、末端領域および境界領域における巻きの曲線状経路は、本出願の意味においては先細とはみなされない。むしろ、複数の巻きを有するコイルの先細とは、これら巻きの何れかの曲率に加え、コイルの長手方向の末端に向かって幅が連続的に減少することを意味する。
【0020】
本発明によると、例えば、末端コイルの長手方向延在部分の少なくとも3分の1に、またはこの延在部分の少なくとも2分の1に、および特殊な例においては、このコイルの長手方向延在部分の半分超からこの延在部分全体に先細構成を設け得る。
【0021】
本発明は、以下の知見に基づく。すなわち、発生装置の稼働中に1本の相線または複数の相線に流れる電流が電磁場を発生させ、その磁気成分が受信装置によって受信される。また、受信装置の稼働中に受信装置が電磁場の磁気成分を受信して電力を車両内の何れかの負荷に供給しているときに1本の相線または複数の相線に流れる電流も電磁場を発生させる。この電磁場は、寄生電磁場とも称され得る。受信装置の相線(単数または複数)のさまざまな区間のうちのいくつかで発生する電磁場は、干渉によって互いに相殺される。同じことは、発生装置の相線(単数または複数)のさまざまな区間のうちのいくつかで発生する電磁場にも当てはまる。
【0022】
すなわち、受信装置については、例えば、コイルシーケンスの中間区間の側方に、場の強さが弱い、場合によってはゼロに近い、領域が複数存在する。発生装置については、例えば、1本の相線または複数の相線の複数の蛇行区間で発生した場は互いに相殺されるので、発生する場の強さは小さいか、ゼロである。この文脈における「場の強さ」とは、変動する電磁場、特に磁場、の磁束密度の振幅を意味する。ただし、発生装置および受信装置の末端領域の側方には、場の強さがより大きい領域も複数存在する。この理由は、相殺区間が区間毎に存在しないことによる。また、末端の相線区間で発生する場が互いに重畳することによって、場の振幅が増大することもある。
【0023】
発生装置または受信装置の一方の末端または両方の末端近くの、特に規定された場所における、場の強さを弱めるために、装置の少なくとも一方の末端が先細にされる。表現「先細」とは、相線構成の幅が当該線構成の末端に向かって狭まることを意味する。これは、線構成の末端に向かって先細形状に延在する、この線構成によってカバーされる面積を画定する1本の相線または複数の相線の線区間が複数存在することを必ずしも意味するものではない。これは、線構成がこの線構成の末端領域に1本の相線のコイルを1つ備える場合に当てはまり得る。以下においては、1本の相線のコイルを少なくとも1つ備えた線構成もコイル構成と称する。ただし、他の線構成も可能である。例えば特許文献1に記載の構成と同様の線構成が可能である。この線構成においては、少なくとも1本の相線が蛇行する、すなわち、この相線は、線構成の長手方向を横断する方向に延在する第1線区間を複数備え、更に、何れの場合も、2つの第1線区間同士を接続する第2線区間を複数備える。線構成の末端区間が蛇行相線を備える場合、この相線の連続する複数の第1線区間のそれぞれの長さは、線構成の末端に向かって減少する。長手方向を横断する方向に延在するそれぞれの第1線区間の長さは、幅方向に測定可能である。したがって、例えばケーブルが第1線区間に、しわ、またはうね、をいくつか形成する場合は、対応するケーブル区間の長さに等しいとは限らない。ただし、1本の蛇行相線または複数の蛇行相線についても線構成の輪郭の画定は可能である。この場合の輪郭は、この線構成の全面積を含むが、この線構成の線区間をこの線構成の内側に向かってはたどらない。例えば、線構成の外周の複数の線位置または複数の線区間は、この輪郭の複数の直線区間によって、またはこの輪郭の連続的に湾曲する複数の区間によって、接続可能である。上記のように、1本の相線の1つのコイルをコイル構成の末端領域に備えるコイル構成の場合、この構成の輪郭は複数の線区間に一致し得る。
【0024】
特に、電気エネルギーを車両に供給する構成が提案される。本構成は、交流電磁場の磁気成分を受信して磁気誘導によって交流電流を生成するようになっている受信装置を備える。この受信装置は、少なくとも1本の相線を備え、各相線は交流電流の1つの相を通すようになっており、
− 上記少なくとも1本の相線は、電磁場の磁束線が線構成を貫通する磁束線方向を横断して長手方向に延在する線構成を形成するべく配置され、これにより、線構成は、第1の末端と第2の末端とを備え、両末端は線構成の長手方向の両端に配置され、
− 磁束線方向を横断する方向に、および長手方向を横断する方向に、延びる幅方向に測定可能な線構成の幅は、線構成の延在部分に沿って第1の末端および/または第2の末端に向かって漸減する、
【0025】
更に、電気エネルギーを車両に供給する構成の製造方法が提案される。本構成の受信装置は、稼働中に交流電磁場の磁気成分を受信して磁気誘導によって交流電流を生成するように製造され、受信装置は少なくとも1本の相線を備え、各相線は稼働中に交流電流の1つの相を通すようになっており、
− 線構成が第1の末端と第2の末端とを備え、両末端が線構成の長手方向の両端に配置されるように、上記少なくとも1本の相線は、電磁場の磁束線が線構成を貫通する磁束線方向を横断して長手方向に延在する線構成を形成するべく配置され、
− 磁束線方向を横断する方向に、および長手方向を横断する方向に、延びる幅方向に測定可能な線構成の幅が線構成の延在部分に沿って第1の末端に向かって、および/または第2の末端に向かって、漸減するように、線構成は形成される。
【0026】
「漸減」は、線構成の延在部分の一部、すなわち線構成の末端領域、に限定されることが好ましい。ただし、末端領域のサイズは、線構成の長手方向の全長の特定の最大百分比に限定されるものではない。線構成の幅が線構成の延在部分に沿って第1の末端に向かって、および第2の末端に向かって、漸減する場合は、幅が最大である1点が線構成の中間区間に存在するか、または幅が末端区間より大きく、かつ一定である中間領域が存在する。
【0027】
受信装置が車両の移動中に使用されるか、または使用される予定である場合、線構成の長手方向は、好ましくは移動方向に平行であるか、または移動方向と同一である。
【0028】
上記のように、末端に向かって線構成の幅が減少することの別の表現は、「先細」または「先細形状」である。
【0029】
受信装置の線構成は、コイル構成でもよい。したがって、交流電磁場の磁気成分を受信して磁気誘導によって交流電流を生成するようになっている受信装置を備えた、電気エネルギーを車両に供給する構成が提案される。この受信装置は少なくとも1本の相線を備え、各相線は交流電流の1つの相を通すようになっており、
− 各相線は少なくとも1つのコイルを形成し、
− 各コイルは、相線の少なくとも1つの巻きから成り、
− この少なくとも1つの巻きは、コイルの中心軸線の周りに巻かれ、
− コイル構成が第1の末端と第2の末端とを備え、両末端がコイル構成の長手方向の両端に配置されるように、この1つのコイルまたは複数のコイルは、このコイル構成のこの1つのコイルの中心軸線を横断して、または複数のコイルのそれぞれの中心軸線を横断して、長手方向に延在するコイル構成を形成するべく配置され、
− 上記1つまたは複数の中心軸線を横断する方向に、および長手方向を横断する方向に、延在する幅方向に測定可能なコイル構成の幅は、コイル構成の延在部分に沿って第1の末端に向かって、および/または第2の末端に向かって、漸減する。
【0030】
これは、電気エネルギーを車両に供給する構成の製造方法に相当する。この構成の受信装置は、稼働中に交流電磁場の磁気成分を受信して磁気誘導によって交流電流を生成するように製造される。この受信装置は少なくとも1本の相線を備え、各相線は稼働中に交流電流の1つの相を通すようになっており、
− 少なくとも1つのコイルが各相線によって形成され、
− 各コイルは、相線の少なくとも1つの巻きによって形成され、
− この少なくとも1つの巻きは、コイルの中心軸線の周りに巻かれ、
− コイル構成が第1の末端と第2の末端とを備え、両末端がコイル構成の長手方向の両端に配置されるように、この1つのコイルの中心軸線を横断して、または複数のコイルのそれぞれの中心軸線を横断して、長手方向に延在するコイル構成が形成されるべく、この1つのコイルまたは複数のコイルが配置され、
− 上記1つまたは複数の中心軸線を横断する方向に、および長手方向を横断する方向に、延在する幅方向に測定可能なコイル構成の幅が、このコイル構成の延在部分に沿って第1の末端に向かって、および/または第2の末端に向かって、漸減するように、この線構成は形成される。
【0031】
特に、このコイル構成は、長手方向に連続シーケンスとして、および/または互いに重なり合って、配置された複数のコイルを備え得る。このコイル構成の第1および/または第2の末端にあるコイルのうちの少なくとも一方は、このコイル構成の延在部分に沿って当該末端に向かって先細になる。
【0032】
特に、受信装置は、複数の相線を備え得る。各相線は、交流電流の複数の異なる相電流のうちの1つを通すようになっている。各相線は、1つまたは複数のコイル(例えば少なくとも3つのコイル)を形成し得る。各コイルは、相線の少なくとも1つの巻きで構成され得る。第1および第2の末端コイルがシーケンスの両端に存在するように、当該相線の、または各相線の、複数のコイルは、これらコイルのそれぞれの中心軸線に対して垂直に拡がる平面における有効面積をカバーするコイルシーケンスを形成するように、互いに隣接して配置され得る。少なくとも3つのコイルの場合、シーケンスの両末端コイルの間に少なくとも1つの中間コイルが存在する。好ましくは、少なくとも両末端コイルは先細にされる。場合によっては、複数の中間コイルもコイル構成の延在部分に沿って長手方向の両端に向かって先細にすることができる。
【0033】
更に、電気エネルギーを車両に供給する構成が提案される。この構成は、対応する受信装置で磁気誘導によって交流電流を生成するための交流電磁場を発生させるようになっている発生装置を備え、この発生装置は少なくとも1本の相線を備え、各相線は交流電流の1つの相を通すようになっており、
− 線構成が第1の末端と第2の末端とを備え、両末端が線構成の長手方向の両端に配置されるように、上記少なくとも1本の相線は、電磁場の磁束線が線構成を貫通する磁束線方向を横断して長手方向に延在する線構成を形成するべく配置され、
− 磁束線方向を横断する方向に、および長手方向を横断する方向に、延びる幅方向に測定可能な線構成の幅は、この線構成の延在部分に沿って第1の末端に向かって、および/または第2の末端に向かって、漸減する。
【0034】
よって、電気エネルギーを車両に供給する構成の製造方法が提案される。この構成の発生装置は、対応する受信装置で磁気誘導によって交流電流を生成するための交流電磁場を、稼働中に、発生させるように製造される。この発生装置には少なくとも1本の相線が設けられ、各相線は、稼働中に、交流電流の1つの相を通すようになっており、
− 線構成が第1の末端と第2の末端とを備え、両末端が線構成の長手方向の両端に配置されるように、稼働中、電磁場の磁束線が線構成を貫通する磁束線方向を横断して長手方向に延在する線構成を形成するべく、上記少なくとも1本の相線が配置され、
− 磁束線方向を横断する方向に、および長手方向を横断する方向に、延びる幅方向に測定可能な線構成の幅がこの線構成の延在部分に沿って第1の末端に向かって、および/または第2の末端に向かって、漸減するように、この線構成は形成される。
【0035】
好ましくは、線構成の少なくとも1本の相線は長手方向に蛇行する。この相線は、長手方向を横断する方向に延在する複数の第1区間と、何れの場合も、2つの第1区間同士を接続する、ほぼ長手方向に延在する複数の第2区間とを備え、各第1区間の長さは線構成の延在部分に沿って第1の末端に向かって、および/または第2の末端に向かって、漸減する。
【0036】
線構成の先細形状は、特に、先細になっている末端領域の側方において、場の強さを弱める。この理由の1つは、幅が狭まることにより、線区間の長さが短くなるので、線構成の末端または末端領域において長手方向を横断する方向に延在する相線区間(例えば、蛇行する線形状の場合は「第1」線区間)で発生する場の強さが弱まることによる。これは、この環境の長手方向における複数の位置にも当てはまる。線構成の側方の環境の領域については、別の理由が当てはまる。すなわち、本構成の末端領域の側方の同じ位置において、末端領域が先細の場合、最も近い線区間(例えば、蛇行する線形状の場合は「第2」線区間)までの距離がより大きいことによる。
【0037】
本発明は、本願明細書に記載の実施形態のうちの1つによる受信装置を有する構成を備えた車両も含む。車両が水平な地下道または水平な走路を移動する場合、当該コイルの中心軸線、または各コイルの中心軸線、が鉛直方向に延びるように、本構成は車両の底部に配置される。
【0038】
更に、本発明は、エネルギーを車両に伝送するシステムを含む。本システムは、車両の移動経路に沿って、あるいは車両の駐車区域または停止区域に、配置される一次側発生装置を有する構成を備える。更に、本システムは、本願明細書に記載の実施形態のうちの1つによる二次側受信装置を有する構成を備える。
【0039】
以下においては、添付の図を参照して本発明の複数の例を説明する。