特許第6283669号(P6283669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6283669
(24)【登録日】2018年2月2日
(45)【発行日】2018年2月21日
(54)【発明の名称】排気ガスターボチャージャ
(51)【国際特許分類】
   F02B 37/18 20060101AFI20180208BHJP
【FI】
   F02B37/18 D
   F02B37/18 A
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-521663(P2015-521663)
(86)(22)【出願日】2013年7月3日
(65)【公表番号】特表2015-522135(P2015-522135A)
(43)【公表日】2015年8月3日
(86)【国際出願番号】US2013049222
(87)【国際公開番号】WO2014011468
(87)【国際公開日】20140116
【審査請求日】2016年1月29日
(31)【優先権主張番号】102012013765.6
(32)【優先日】2012年7月11日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500124378
【氏名又は名称】ボーグワーナー インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】ミハエル・スティルゲンバウアー
(72)【発明者】
【氏名】マティアス・ルー
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルド・シャール
【審査官】 川口 真一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/135104(WO,A2)
【文献】 国際公開第2011/098105(WO,A1)
【文献】 特開平04−272430(JP,A)
【文献】 実開平02−009387(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 37/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ガスターボチャージャ(1)であって、
− タービンハウジング(2)であって、
●排気ガス用のタービンハウジング入口(8)とタービンハウジング出口(9)とを有し、
●前記タービンハウジング入口(8)と前記タービンハウジング出口(9)との間にウェイストゲートダクトを有するタービンハウジング(2)と、
− フラップ装置(10)であって、
●旋回可能なフラップレバー(12)と、
●前記ウェイストゲートダクトを開閉するための前記フラップレバー(12)に接続されるフラッププレート(11)とを備え、
●前記フラップレバー(12)と、前記フラッププレート(11)に締結されたディスク(18)との間に配置されるばね要素(17)を有するフラップ装置(10)とを備え、
− 前記ばね要素(17)が、前記フラップレバー(12)の湾曲形状である摺動接触面(20)に支持される外側円周領域(23)を有し、かつ
− 前記ばね要素(17)が、半径方向に突出する少なくとも3つのばねアーム(19)を備え、前記ばねアーム(17)は自由であり、それらの半径方向外側の端部において互いに接続されない、
排気ターボチャージャ1。
【請求項2】
前記フラップ装置(10)が、前記フラッププレート(11)の第1の接触面(21)と、前記フラップレバー(12)の前記第1の接触面(21)の反対側に位置する第2の接触面(22)とを有し、前記2つの接触面(21、22)が接触線を介してのみ互いに当接する請求項1に記載の排気ガスターボチャージャ。
【請求項3】
前記第1の接触面(21)が凸状の形状であり、前記第2の接触面(22)が円錐形であり、前記第1の接触面(21)が円錐形であり、前記第2の接触面(22)が凸状の形状であり、前記第1の接触面(21)が凸状の形状であり、前記第1の接触面(22)が凸状の形状である請求項2に記載の排気ガスターボチャージャ。
【請求項4】
前記第1の接触面(21)が球状であり、前記第2の接触面(22)が円錐状である請求項2又は3に記載の排気ガスターボチャージャ。
【請求項5】
前記摺動接触面(20)が球状に湾曲している請求項1〜4のいずれか一項に記載の排気ガスターボチャージャ。
【請求項6】
前記ばねアーム(19)が球状に湾曲しているか、又は線形若しくは平坦形状である請求項に記載の排気ガスターボチャージャ。
【請求項7】
前記フラッププレート(11)の突出部(16)が前記フラップレバー(12)の凹部(24)を通して延びる請求項1〜のいずれか一項に記載の排気ガスターボチャージャ。
【請求項8】
前記ディスク(18)が前記突出部(16)に締結され、前記ばね要素(17)が前記ディスク(18)と前記フラップレバー(12)の間に緊締される請求項に記載の排気ガスターボチャージャ。
【請求項9】
前記フラップ装置(10)が、ブッシュ(28)の前記タービンハウジング(2)に回転可能に取り付けられるフラップシャフト(13)を備え、前記フラップレバー(12)が前記フラップシャフト(13)の内側端部(25)に共に回転するように接続され、前記フラップシャフト(13)の前記外側端部(26)が外側レバー(27)の第1の端部(29)に共に回転するように接続され、前記外側レバーが、前記外側レバーの第2の端部(30)においてアクチュエータ(15)の前記制御ロッド(14)に接続される請求項1〜のいずれか一項に記載の排気ガスターボチャージャ。
【請求項10】
ばね要素(17’)が前記外側レバー(27)と前記ブッシュ(18)との間に配置され、前記ばね要素(17’)が、前記ブッシュ(28)の湾曲形状である端側摺動接触面(20’)に支持される外側円周領域(23’)を有する請求項に記載の排気ガスターボチャージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に記載の排気ガスターボチャージャに関する。
【背景技術】
【0002】
給気圧力の制御のために、国際公開第2010/135104号パンフレットから公知の一般的な排気ガスターボチャージャには、タービンホイールを迂回しつつタービン入口をタービン出口に接続するウェイストゲートダクトが設けられる。必要な給気圧力が達成されると、排気ガス流の少なくとも一部を前記ウェイストゲート又はバイパスダクトを通して、タービンを通過して又はタービンホイールを通過して導くことができる。前記ウェイストゲートダクトを開閉するために、給気圧力制御フラップとも称されるウェイストゲートフラップが設けられる。給気圧力制御フラップは、リンク機構を介して、例えば空気圧制御カプセル又は電気制御器の形態であり得るアクチュエータに接続される。
【0003】
国際公開第2010/135104号パンフレットの図3の実施形態では、ばね要素が、フラップレバー又はスピンドルと、フラッププレートに締結されるディスクとの間に配置される。この場合、ばね要素は、その外側の円周領域を介してスピンドルの平坦当接面に支持される。スピンドルに対するフラッププレートの斜めの位置が、特に排気ガスターボチャージャの動作中に生じる場合、ばね要素の予荷重力がその円周にわたって変化し得るか、あるいはばね要素が、対応する構造により、このような斜めの位置に対抗し得るが、その場合、フラッププレートとウェイストゲート開口部との間に漏洩をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、フラッププレートが開口しているときに、振動減衰を発生することを可能にし、及びフラッププレートが閉鎖されているときに、斜めの位置の場合にも、フラッププレート及びウェイストゲートダクト開口部の円周にわたる均一な接触圧によって高度のシールを達成することを可能にする、請求項1の前提部に規定されたタイプの排気ガスターボチャージャを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴によって達成される。
【0006】
フラッププレートとスピンドルとの間にばね要素を設ける結果、前記2つの部分の間に予荷重力があるので、開位置におけるフラッププレートの振動減衰が達成される。
【0007】
スピンドルに対するフラッププレートの斜めの位置の場合にも、事実上変化しない予荷重を有する閉位置におけるタービンハウジングに対するフラッププレートのシール作用は、ばね要素の外側円周領域が、スピンドル又はフラップレバーの湾曲形状である摺動接触面に位置することにより達成される。
【0008】
このようにして、ばね要素の外側円周領域は、斜めの位置の場合に摺動接触面に沿って妨げられずに摺動することが可能であるが、この理由は、斜めの位置の場合にも予荷重力の大きな変化がないように、前記摺動接触面にストッパが完全にないように形成されるからである。
【0009】
フラッププレートが接触線を介してのみフラップレバーに当接するようになっていることが好ましい。この場合、「接触線」は、理想化された説明として見なされるべきである。フラッププレートとフラップレバーとの間の接触は、最終的に、2つの接触面の対応する構造によって達成される。
【0010】
好ましい実施形態では、フラッププレートは、フラップレバーの凹部内に突出する突出部を備える。この構成の結果、2つの対向する接触面は環状形状である。したがって、フラッププレートとフラップレバーとの間の接触線も円形である。ウェイストゲートダクトの反対側にあるフラップレバーの側面では、ディスクは、突出部に締結(リベット接合又は溶接される)ことが好ましい。ばね要素は、ディスクとフラップレバーとの間に緊締し得る。
【0011】
フラップレバーとフラッププレートとの間の接触面の本発明による構造によって、第1に、ウェイストゲートダクトに対するフラッププレートの確実な当接を保証することが可能であり、第2に、開口フラップ位置における振動励起によって引き起こされる「金属音(clanking)効果」が防止される。
【0012】
好ましくは使用されるべきばね要素は、複数(好ましくは少なくとも3つ)の半径方向に突出するばねアームを有する。ばねアームは自由であり、それらの半径方向外側の端部において互いに接続されない。使用するばね要素は、したがって、「タコ形状のばねである」と表すことができる。代わりに、湾曲した座金の形態の閉鎖したばね要素を使用してもよい。
【0013】
ばね要素又は閉鎖したばね要素のばねアームは、フラップレバーの摺動接触面に当接する。前記表面は、特に凸状の形状であることが好ましい。ばねアーム用の前記「球状構造の座部」により、ばね力が加えられたとき、タービンハウジングのフラッププレート座部に対するフラッププレートのシール作用を保証するためになお充分な可撓性があることが保証される。前記特性は、室温及び高温ガス温度の両方において提供されなければならない。さらに、エンジンにおける又は車両内のターボチャージャの動作中、開口フラップ位置における主に過渡的範囲において「金属音効果」を防止すべきである。前記防止はばね要素によって補助される。フラップが開口しているとき、対応するばね要素なしに、従来技術によるフラッププレート構造を励起するある自然の共振が発生され、この結果、前記フラッププレート構造が振動を実行し、これにより、絶え間ない高周波成分の接触が生じ、エンジンに「金属音ノイズ」が生じる。
【0014】
特に好ましい別の実施形態では、フラップ装置は、ブッシュのタービンハウジングに回転可能に取り付けられるフラップシャフトを有し、この場合、フラップレバーは、フラップシャフトの一方の端部において当該シャフトに共に回転するように接続される。フラップ装置の外側レバーはフラップシャフトの他方の端部に締結される。外側レバーの第2の自由端において、外側レバーは、フラップ装置の作動のためにアクチュエータの制御ロッドに接続される。前記好ましい実施形態では、別のばね要素が設けられ、外側レバーの第1の端部とブッシュの端面との間に配置される。前記第2のばね要素はまた、フラップシャフトのブッシュの湾曲形状の端側摺動接触面に支持される外側円周領域を有する。前記装置により、フラップシャフトの回転振動の減衰が可能になるが、この理由は、制御ロッド又はフラッププレートによって例えば導入され得る回転振動のこのような活動の場合に、ばね要素がブッシュの端側摺動接触面を擦ることができ、これにより、所望の回転振動の減衰が行われるからである。
【0015】
排気ガスターボチャージャが使用されるエンジンによって例えば導入され得る軸方向振動は、ばね要素の予荷重によって遮断される。
【0016】
排気ガスターボチャージャの本発明による構造により、ディスクとフラップレバーとの間に又はブッシュと外側レバーとの間に1つのみのばね要素を使用すること、及び上述の方法にこのような2つのばね要素を使用することも可能になる。
【0017】
本発明のさらなる詳細、利点及び特徴は、図面を参照して例示的な実施形態の以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1の例示的な実施形態による本発明による排気ガスターボチャージャの図面である。
図2】第1の例示的な実施形態による本発明による排気ガスターボチャージャのフラップ装置の等角図である。
図3図2のフラップ装置の平面図である。
図4図3に関する詳細図を有する断面図である。
図5】フラッププレートとフラップレバーとの間の斜めの位置の場合の本発明によるフラップ装置の拡大断面図である。
図6】本発明によるターボチャージャの別の実施形態の部分斜視断面図である。
図7】フラップ装置の外側レバーの平面図を有する図6による実施形態の第2の斜視図である。
図8】本発明によるフラップ装置の代替実施形態の図5に対応する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、排気ガスターボチャージャ1の部分切り取り図を示している。図1によれば、排気ガスターボチャージャ1は、タービンハウジング2、コンプレッサハウジング3、及びタービンハウジング2とコンプレッサハウジング3との間に配置された軸受ハウジング4を備える。タービンホイール5はタービンハウジング2に配置される。シャフト6は、軸受ハウジング4に回転可能に取り付けられる。コンプレッサホイール7はコンプレッサハウジング3に位置する。タービンホイール5及びコンプレッサホイール7は、共に回転するようにシャフト6に取り付けられる。排気ガスは、タービンハウジング入口8を介して導入される。前記排気ガスはタービンホイール5に流れて、タービンハウジング出口9を介して装置を出る。タービンホイール5は、排気ガスによって回転される。コンプレッサホイール7は、このようにシャフト6を介して同様に回転される。内燃機関用の給気は、コンプレッサホイール7によって圧縮される。
【0020】
ウェイストゲートダクトはタービンハウジング2に形成される。前記ウェイストゲートダクトを介して、排気ガスはタービンハウジング入口8からタービンハウジング出口9に直接導くことができ、タービンホイール5を迂回する。ウェイストゲートダクトは、フラップ装置10によって閉じることができる。
【0021】
フラップ装置10はフラッププレート11を備える。前記フラッププレート11はタービンハウジング2にシール当接し、したがって、フラップ装置10が閉鎖状態にあるときにウェイストゲートダクトを閉じる。
【0022】
フラッププレート11は、フラップレバー又はスピンドル12を介してフラップシャフト13に接続される。フラップシャフト13は、タービンハウジング2に回転可能に配置される。フラップシャフト13は、その外側端部において外側レバーに接続され、次に、この外側レバーは、その自由端において、図1に示した制御ロッド14に接続され、制御ロッドはアクチュエータ15によって移動される。
【0023】
図2は、図1のフラップ装置10の等角図を示している。図3は、同一のフラップ装置10の平面図を示している。図4は、図3に示した断面A−Aを示している。さらに、図4には、細部も示され、左側に拡大図で示されている。
【0024】
フラッププレート11は突出部16を有する。前記突出部16によって、フラッププレート11は、フラップレバー12の凹部24内に突出する(図5参照)。ウェイストゲートダクトの反対側にあるフラップレバー12の側面では、ディスク18が突出部16に締結される。ディスク18は、ディスク18とフラップレバー12との間にばね要素17を緊締する。
【0025】
図示した例では、ばね要素17は、半径方向に突出する8つの個々のばねアーム19を備える。各々のばねアーム19は、フラップレバー又はスピンドル12の湾曲形状及び好ましくは球状又はボール状の形状である摺動接触面20に当接する。この点に関して、特に図5の説明が参照される。前記図は、遊びS及びSの量の大きさの差によって示されたフラップレバー12とフラッププレート11との間の斜めの位置の場合、ばね要素17の外側円周領域23が湾曲形状の摺動接触面20に沿って自由に摺動することができることを示している。前記摺動接触面20は、スピンドル12のディスク18に対面する上側32の平坦な領域31に隣接する。この場合、図5の左側の領域には、外側円周領域23が前記摺動接触面20に沿って自由に摺動するか又は偏向できることが示されているが、この理由は、このような移動を妨げることができるストッパが設けられないからである。このようにして、冒頭に説明した利点、特に、斜めの位置及び強いシール作用の場合にも事実上変化しない予荷重力が達成される。
【0026】
図8は、旋回可能なフラップレバー35を有するフラップ装置33、フラップレバー35に接続されかつウェイストゲートダクトを開閉するために機能するフラッププレート34、及びフラップレバー35と、フラップレバー35に締結されるディスク36との間に配置されるばね要素37の代替実施形態を示している。
【0027】
フラップ装置10と対照的に、図8による代替実施形態では、凸状又は球状に形成された摺動接触面39がディスク36に配置され、この摺動接触面は、図8の細部に見ることできるように、外側の円周側面においてディスク36の平坦面38に隣接する。ばね要素37の外側円周領域42は、前記摺動接触面39に支持される。ばね要素37の中央領域43は、ばね要素37を通して延びかつフラップ装置10の突出部16に対応する突出部41に隣接し、フラップレバー又はスピンドル35に配置される平坦面40に支持される。前記実施形態により、フラップ装置10の実施形態によるのと同一の効果を達成することが可能である。
【0028】
特に、図4は、フラッププレート11の第1の接触面21及びフラップレバー12の第2の接触面22の構造を示している。2つの接触面21、22は、円形のラインに沿って互いに当接する。このために、第1の接触面21は凸状の形状であり、特に球面の形状である。第2の接触面22は円錐形である。2つの接触面21、22は、一例では、円錐及び球形でもよく、他の例では、単に球形でもよい。
【0029】
2つの接触面21、22の本発明による構造の結果、フラッププレート11は、ウェイストゲートダクトに対するフラッププレート11のシール当接が常に可能であるように、フラップレバー12に対して移動可能である。ばね要素17によって、フラップレバー12に対するフラッププレート11の遊びなしの当接が保証される。ばね要素17及び摺動接触面20の特別な構造によって、漸次ばね特性曲線が可能であり、この場合、摺動接触面20の曲率半径及び/又はばねアームの構造及び接続によってばね特性曲線に介入することができる。
【0030】
図6は、本発明による排気ガスターボチャージャの別の好ましい実施形態を示しており、この場合、前記図は、その構成要素を有しまたフラップ装置10を有するタービンハウジング2のみを示している。前記実施形態では、フラップシャフト13が、タービンハウジング2に配置されたブッシュ28で案内される。フラップシャフト13の内側端部25はスピンドル12に接続される。フラップシャフト13の外側端部26は外側レバー27の第1の端部領域29に接続される。第2の自由端領域30は、接続部片33を介してアクチュエータの制御ロッド(図2に図示せず)に接続することができる。
【0031】
図6及び図7を共に見たときに明白であるように、ばね要素17’は、外側レバー27とブッシュ28との間に配置され、このばね要素は、ブッシュ28の湾曲した端側摺動接触面20’に当接する外側円周領域23’を有する。前記構造は、特に図5に基づき示した構造に対応し、説明の冒頭部分で詳細に説明したように、フラップ装置10の前記領域において、ブッシュ28と外側レバー27との間の振動減衰を提供するために機能する。したがって、ばね要素17’の構造は、ばね要素17の構造に対応してもよく、ブッシュ28の端面の構造は、スピンドル12の摺動接触面の構造に対応してもよく、したがって、前記説明が参照される。
【0032】
ばね要素17’のみがブッシュ28の端側と外側レバー27との間に設けられる場合、本発明は、次のように提示することができる。
【0033】
排気ターボチャージャ1であって、
− タービンハウジング2であって、
●排気ガス用のタービンハウジング入口8とタービンハウジング出口9とを有し、
●タービンハウジング入口8とタービンハウジング出口9との間にウェイストゲートダクトを備えるタービンハウジング2と、
− フラップ装置10であって、
●旋回可能なフラップレバー12と、
●ウェイストゲートダクトを開閉するためのフラップレバー12に接続されるフラッププレート11と、
●ブッシュ28のタービンハウジング2に回転可能に取り付けられるフラップシャフト13であって、フラップレバー12がフラップシャフト13の内側端部25に共に回転するように接続され、フラップシャフト13の外側端部26が外側レバー27の第1の端部29に共に回転するように接続され、外側レバーがその第2の端部30においてアクチュエータ15の制御ロッド14に接続されるフラップシャフト13とを備える、フラップ装置10とを備え、
− ばね要素17’が外側レバー27とブッシュ18との間に配置され、ばね要素が、ブッシュ28の湾曲形状である端側摺動接触面20’に支持される外側円周領域23’を有する、排気ターボチャージャ1。
【0034】
本発明の上述の説明に加えて、本発明の追加の開示のために、図1〜8の本発明の概略図が本明細書により明示的に参照される。
【符号の説明】
【0035】
1 排気ガスターボチャージャ
2 タービンハウジング
3 コンプレッサハウジング
4 軸受ハウジング
5 タービンホイール
6 シャフト
7 コンプレッサホイール
8 タービンハウジング入口
9 タービンハウジング出口
10 フラップ装置
11 フラッププレート
12 フラップレバー/スピンドル
13 フラップシャフト
14 制御ロッド
15 アクチュエータ
16 突出部
17 ばね要素
18 ディスク
19 ばねアーム
20 摺動接触面
20’ 端側摺動接触面
21 第1の接触面
22 第2の接触面
23、23’ 外側円周領域
24 凹部
25 フラップシャフト13の内側端部
26 フラップシャフト13の外側端部
27 外側レバー
28 ブッシュ
29 端部領域
30 端部領域
31 平坦面
32 上側
33 フラップ装置
34 フラッププレート
35 フラップレバー/スピンドル
36 ディスク
37 ばね要素
38 ディスク36の平坦面
39 摺動接触面
40 スピンドル35の平坦面
41 突出部
42 ばね要素37の外側円周領域
43 ばね要素37の中央領域
44 突出部41の通過用のスピンドル35の凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8