【実施例】
【0071】
次に実施例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
【0072】
実施例1
TIPS2−Dpm−NH
2の合成
【0073】
【化13】
【0074】
(以下、Br−(CH
2)
11−OTIPS、TIPS2−Dpm−C=O、TIPS2−Dpm−OH、TIPS2−Dpm−N
3、TIPS2−Dpm−NH
2は式中の構造を示すこととする。)
【0075】
(1)Br−(CH
2)
11−OTIPS 9.81g(24.1mmol)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン2.29g(10.7mmol)、炭酸カリウム5.33g(38.5mmol)をDMF3.2mLに懸濁し、85℃に加熱し、2時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン150mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン71mLを加え、DMF71mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層に、ヘプタン71mLを加え、1N塩酸71mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液71mLで1回、水71mLで1回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン71mLを加え、DMF71mLで1回、アセトニトリル71mLで1回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、TIPS2−Dpm−C=O 10.7gを得た。
【0076】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.04−1.08(m,42H),1.20−1.39(m,24H),1.41−1.49(m,4H),1.49−1.57(m,4H),1.71−1.85(m,4H),3.67(t,4H),4.03(t,4H),6.94(d,4H),7.77(d,4H)
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ12.2(6C),18.2(12C),26.0(2C),26.2(2C),29.2−29.8(12C),33.2(2C),63.7(2C),68.4(2C),114.0(4C),130.7(2C),132.4(4C),162.6(2C),194.6
ESIMS MNa+ 889.8
【0077】
(2)TIPS2−Dpm−C=O 0.81g(0.93mmol)をTHF(無水)7.1mL、メタノール0.36mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム42mg(1.12mmol)を添加し、1.5時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸0.89mLを加え反応を停止し、CPMEを20.3mL加え、1N塩酸6.1mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液6.1mLで1回、水6.1mLで1回洗浄し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残渣をヘプタン20.0mLに溶解し、DMF10.0mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン10.0mLを加え、アセトニトリル10.0mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS2−Dpm−OH 0.81gを得た。
【0078】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.12−1.16(m,42H),1.23−1.54(m,32H),1.57−1.71(m,4H),1.79(s,1H),3.68(t,8H),5.61(s,1H),6.84−6.89(m,4H),7.27−7.33(m,4H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.8(6C),18.7(12C),26.7(2C),26.8(2C),30.2−30.5(12C),33.9(2C),64.1(2C),68.3(2C),75.9,114.9(4C),128.6(4C),137.8(2C),159.4(2C)
【0079】
(3)TIPS2−Dpm−OH 0.81g(0.93mmol)をTHF18.7mLに溶解し、ジフェニルリン酸アジド0.60mL(2.80mmol)、DBU0.42mL(2.80mmol)を添加し、室温で4日撹拌した。反応溶液をCPME54.2mLで希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液18.4mLで2回、20%食塩水18.4mLで4回、分液洗浄した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン18.7mLに溶解させ、DMF9.3mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに3回行った後、水9.3mLで一回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタンを10.7mL加え、アセトニトリル10.7mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS2−Dpm−N
3 0.59gを得た。
【0080】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.04−1.08(m,42H),1.20−1.39(m,24H),1.41−1.49(m,4H),1.49−1.57(m,4H),1.71−1.81(m,4H),3.67(t,4H),3.94(t,4H),5.62(s,1H),6.86(d,4H),7.19(d,4H)
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ12.2(6C),18.2(12C),26.0(2C),26.2(2C),29.2−29.8(12C),33.2(2C),63.7(2C),67.9,68.2(2C),114.7(4C),128.7(4C),131.9(2C),159.0(2C)
【0081】
(4)THF2.8mLにTIPS2−Dpm−N
30.38g(0.43mmol)を溶解させ、トリフェニルホスフィン0.34g(1.23mmol)と水0.31mL(17.0mmol)を添加し、60℃で6時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン4.2mLに溶解させ、DMF4.2mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに2回行った後、ヘプタン層にヘプタンを4.2mL加え、50%含水アセトニトリル4.2mLで分液洗浄した。前記のへプタンと50%含水アセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層にヘプタン4.2mLを加え、アセトニトリル4.2mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=17:1→酢酸エチル)で精製し、TIPS2−Dpm−NH
20.30gを得た。
【0082】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.04−1.08(m,42H),1.20−1.39(m,24H),1.41−1.49(m,4H),1.49−1.57(m,4H),1.71−1.81(m,4H),1.98(s,2H),3.67(t,4H),3.91(t,4H),5.12(s,1H)6.80−6.84(m,4H),7.22−7.26(m,4H)
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ12.2(6C),18.2(12C),26.0(2C),26.2(2C),29.5−29.8(12C),33.2(2C),58.6,63.7(2C),68.1(2C),114.5(4C),128.0(4C),137.9(2C),158.2(2C)
【0083】
実施例2
TIPS2−Dpm−Clの合成
【0084】
【化14】
【0085】
(以下、TIPS2−Dpm−Clは式中の構造を示すこととする。)
【0086】
(1)TIPS2−Dpm−C=O 0.24g(0.24mmol)をTHF(無水)1.8mL、メタノール90μLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム11mg(0.28mmol)を添加し、3時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸0.2mLを加え反応を停止し、CPMEを5.1mL加え、1N塩酸1.5mLで2回、20%食塩水1.5mLで1回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウム0.20gを加え、充分撹拌した後濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、TIPS2−Dpm−OHを含む混合物を得た。
【0087】
(2)前工程で得た混合物をクロロホルム3.7mLに溶解し、DMF3.6μL(0.05mmol)、ピリジン98μL(1.22mmol)を添加し、5℃に冷却した後、塩化チオニル81μL(1.11mmol)を添加し、室温に昇温し、1時間撹拌した。反応溶液にヘプタン12.2mLを加え、アセトニトリル12.2mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン2.0mL、CPME0.6mLを加え、アセトニトリル12.2mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン2.0mLを加え、アセトニトリル12.2mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS2−Dpm−Cl 81mgを得た。
【0088】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.12−1.16(m,42H),1.23−1.38(m,28H),1.39−1.48(m,4H),1.56−1.66(m,4H),3.63(t,4H),3.68(t,4H),6.02(s,1H),6.76−6.82(m,4H),7.27−7.32(m,4H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.8(6C),18.7(12C),26.7(2C),26.8(2C),29.8−30.5(12C),33.9(2C),64.1(2C),65.1,68.4(2C),115.0(4C),129.9(4C),134.4(2C),159.8(2C)
【0089】
実施例3
TIPS2−Dpm−OH(C
8)の合成
【0090】
【化15】
【0091】
(以下、Br−(CH
2)
8−OTIPS、TIPS2−Dpm−C=O(C
8)、TIPS2−Dpm−OH(C
8)は式中の構造を示すこととする。)
【0092】
(1)Br−(CH
2)
8−OTIPS 1.51g(4.13mmol)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン0.39g(1.83mmol)、炭酸カリウム0.91g(6.60mmol)をDMF12.2mLに懸濁し、85℃に加熱し、2時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン25.7mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン12.2mLを加え、DMF12.2mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層に、ヘプタン12.2mLを加え、1N塩酸12.2mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液12.2mLで1回、水12.2mLで1回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン12.2mLを加え、アセトニトリル12.2mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=80:1→酢酸エチル)で精製し、TIPS2−Dpm−C=O(C
8) 1.11gを得た。
【0093】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.04−1.08(m,42H),1.33−1.43(m,12H),1.43−1.64(m,8H),1.82(quin.,4H),3.68(t,4H),4.03(t,4H),6.94(d,4H),7.77(d,4H)
ESIMS MH+ 783.5
【0094】
(2)TIPS2−Dpm−C=O(C
8) 0.66g(0.85mmol)をTHF(無水)6.4mL、メタノール0.32mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム38mg(1.01mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸0.80mLを加え反応を停止し、CPMEを16.6mL加え、1N塩酸5.0mLで2回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液5.0mLで1回、水5.0mLで1回洗浄した。有機層に無水硫酸ナトリウム0.66gを加え、充分撹拌した後濾過し、濾物をヘプタン3.3mLで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、TIPS2−Dpm−OH(C
8)0.63gを得た。
【0095】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.11−1.16(m,42H),1.22−1.31(m,12H),1.31−1.43(m,4H),1.52−1.66(m,9H),3.66(t,8H),5.59(s,1H),6.83−6.89(m,4H),7.26−7.32(m,4H)
ESIMS MNa+ 807.6
【0096】
実施例4
TIPS2−Dpm−OH(C
14)の合成
【0097】
【化16】
【0098】
(以下、Br−(CH
2)
14−OTIPS、TIPS2−Dpm−C=O(C
14)、TIPS2−Dpm−OH(C
14)は式中の構造を示すこととする。)
【0099】
(1)前記のTIPS2−Dpm−C=O(C
8)と同様の方法で、TIPS2−Dpm−C=O(C
14)を得た。
【0100】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.03−1.07(m,42H),1.20−1.40(m,36H),1.40−1.58(m,8H),1.74−1.86(m,4H),3.67(t,4H),4.03(t,4H),6.91−6.96(m,4H),7.73−7.79(m,4H)
ESIMS MH+ 951.8
【0101】
(2)前記のTIPS2−Dpm−OH(C
8)と同様の方法で、TIPS2−Dpm−OH(C
14)を得た。
【0102】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.12−1.16(m,42H),1.23−1.40(m,36H),1.40−1.49(m,4H),1.55−1.69(m,9H),3.68(t,8H),5.60(s,1H),6.85−6.90(m,4H),7.28−7.33(m,4H)
ESIMS MNa+ 975.7
【0103】
実施例5
TIPS2−Dpm−OH(C
8OC
2)の合成
【0104】
【化17】
【0105】
(以下、Br−(CH
2)
8−O−(CH
2)
2−OTIPS、TIPS2−Dpm−C=O(C
8OC
2)、TIPS2−Dpm−OH(C
8OC
2)は式中の構造を示すこととする。)
【0106】
(1)Br−(CH
2)
8−O−(CH
2)
2−OTIPS 0.62g(1.50mmol)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン0.14g(0.67mmol)、炭酸カリウム0.37g(2.67mmol)をDMF4.5mLに懸濁し、85℃に加熱し、2時間30分撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン9.3mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン4.5mLを加え、DMF4.5mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層に、ヘプタン4.5mLを加え、1N塩酸4.5mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液4.5mLで1回、水4.5mLで1回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン4.5mLを加え、アセトニトリル4.5mLで分液洗浄した。前記のヘプタンとアセトニトリルによる分液洗浄をさらに一回行った。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=40:1→酢酸エチル)で精製し、TIPS2−Dpm−C=O(C
8OC
2) 0.14gを得た。
【0107】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.04−1.09(m,42H),1.30−1.41(m,12H),1.41−1.52(m,4H),1.52−1.63(m,4H),1.74−1.86(m,4H),3.48(t,4H),3.53(t,4H),3.83(t,4H),4.03(t,4H),6.91−6.97(m,4H),7.74−7.80(m,4H)
ESIMS MH+ 871.6
【0108】
(2)前記のTIPS2−Dpm−OH(C
8)と同様の方法で、TIPS2−Dpm−OH(C
8OC
2)を得た。
【0109】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.11−1.15(m,42H),1.20−1.28(m,8H),1.28−1.40(m,8H),1.53−1.69(m,9H),3.38(t,4H),3.49(t,4H),3.67(t,4H),3.83(t,4H),5.60(s,1H),6.85−6.90(m,4H),7.27−7.33(m,4H)
ESIMS MNa+ 895.7
【0110】
実施例6
TBDPS2−Dpm−OHの合成
【0111】
【化18】
【0112】
(以下、Br−(CH
2)
11−OTBDPS、TBDPS2−Dpm−C=O、TBDPS2−Dpm−OHは式中の構造を示すこととする。)
【0113】
(1)Br−(CH
2)
11−OTBDPS 1.26g(2.56mmol)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン0.24g(1.14mmol)、炭酸カリウム0.57g(4.10mmol)をDMF7.6mLに懸濁し、85℃に加熱し、3時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン15.9mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン7.6mLを加え、アセトニトリル7.6mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層に、ヘプタン7.6mLを加え、1N塩酸7.6mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液7.6mLで1回、水7.6mLで1回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン7.6mLを加え、アセトニトリル7.6mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=80:1→酢酸エチル)で精製し、TBDPS2−Dpm−C=O 0.76gを得た。
【0114】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.05(s,18H),1.23−1.42(m,24H),1.42−1.61(m,8H),1.77−1.86(m,4H),3.66(t,4H),4.03(t,4H),6.92−6.97(m,4H),7.35−7.45(m,12H),7.65−7.70(m,8H),7.75−7.80(m,4H)
ESIMS MNa+ 1053.5
【0115】
(2)前記のTIPS2−Dpm−OH(C
8)と同様の方法で、TBDPS2−Dpm−OHを得た。
【0116】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.20(s,18H),1.22−1.32(m,24H),1.32−1.43(m,4H),1.56−1.68(m,9H),3.68(t,4H),3.71(t,4H),5.59(s,1H),6.86−6.90(m,4H),7.22−7.27(m,12H),7.28−7.33(m,4H),7.79−7.84(m,8H)
ESIMS MNa+ 1055.6
【0117】
実施例7
TIPS2−Dpm−OH(C
10−CONH−C
2)の合成
【0118】
【化19】
【0119】
(以下、Br−(CH
2)
10−CONH−(CH
2)
2−OTIPS、TIPS2−Dpm−C=O(C
10−CONH−C
2)、TIPS2−Dpm−OH(C
10−CONH−C
2)は式中の構造を示すこととする。)
【0120】
(1)Br−(CH
2)
10−CONH−(CH
2)
2−OTIPS 1.44g(3.11mmol)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン0.24g(1.11mmol)、炭酸カリウム0.61g(4.44mmol)をDMF7.4mLに懸濁し、115℃に加熱し、2時間20分撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン73.9mLで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣に水22mLを添加し、スラリー洗浄し、沈澱物を濾取した。前記の水によるスラリー洗浄、濾取をさらに一回行った。得られた沈澱物にアセトニトリル22mLを添加し、スラリー洗浄し、沈澱物を濾取した。前記のアセトニトリルによるスラリー洗浄、濾取をさらに一回行った。得られた沈澱物を減圧下で乾燥し、TIPS2−Dpm−C=O(C
10−CONH−C
2) 0.80gを得た。
【0121】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.04−1.08(m,42H),1.26−1.40(m,20H),1.46(quin.,4H),1.62(quin.,4H),1.81(quin.,4H),2.18(t,4H),3.40(q,4H),3.76(t,4H),4.02(t,4H),5.88(t,2H),6.91−6.96(m,4H),7.74−7.79(m,4H)
ESIMS MH+ 981.7
【0122】
(2)TIPS2−Dpm−C=O(C
10−CONH−C
2) 0.26g(0.26mmol)をTHF(無水)2.0mL、メタノール0.10mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム12mg(0.32mmol)を添加し、室温で3時間20分撹拌した。反応溶液に1N塩酸0.25mLを加え反応を停止し、CPMEを6.5mL加え、1N塩酸1.9mLで2回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液1.9mLで1回、水1.9mLで1回洗浄した。有機層に無水硫酸ナトリウム0.26gを加え、充分撹拌した後濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、TIPS2−Dpm−OH(C
10−CONH−C
2)0.21gを得た。
【0123】
ESIMS MNa+ 1005.7
【0124】
実施例8
TIPS4−Dpm−OH(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)の合成
【0125】
【化20】
【0126】
(以下、Br−(CH
2)
10−CONH−CH(CH
2−OTIPS)
2、TIPS4−Dpm−C=O(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)、TIPS4−Dpm−OH(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)は式中の構造を示すこととする。)
【0127】
(1)Br−(CH
2)
10−CONH−CH(CH
2−OTIPS)
2 2.04g(3.14mmol)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン0.28g(1.31mmol)、炭酸カリウム0.69g(4.97mmol)をDMF8.7mLに懸濁し、115℃に加熱し、8時間30分撹拌した。さらにBr−(CH
2)
10−CONH−CH(CH
2−OTIPS)
2を0.34g(0.52mmol)を添加し、115℃で1時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン18.3mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン8.7mLを加え、DMF8.7mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン8.7mLを加え、1N塩酸8.7mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液8.7mLで1回、水8.7mLで1回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン8.7mLを加え、アセトニトリル8.7mLで分液洗浄した。前記のヘプタンとアセトニトリルによる分液洗浄をさらに一回行った。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、TIPS4−Dpm−C=O(C
10−CONH−CH(CH
2)
2) 0.64gを得た。
【0128】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.03−1.08(m,84H),1.22−1.40(m,20H),1.40−1.51(m,4H),1.51−1.69(m,4H),1.70−1.85(m,4H),2.16(t,4H),3.62−3.70(m,4H),3.84−3.91(m,4H),3.94−4.05(m,6H),5.84(d,2H),6.90−6.96(m,4H),7.74−7.79(m,4H)
ESIMS MH+ 1353.9
【0129】
(2)TIPS4−Dpm−C=O(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)0.52g(0.38mmol)をTHF(無水)2.9mL、メタノール0.15mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム17mg(0.46mmol)を添加し、室温で3時間45分撹拌した。反応溶液に1N塩酸0.36mLを加え反応を停止し、酢酸エチルを12.9mL加え、1N塩酸3.9mLで2回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液3.9mLで1回、水3.9mLで1回洗浄した。有機層に無水硫酸ナトリウム0.52gを加え、充分撹拌した後濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、TIPS4−Dpm−OH(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)0.45gを得た。
【0130】
ESIMS MNa+ 1378.9
【0131】
実施例9
TIPS4−Dpm−NH(CH
2)
2CH
3(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)の合成
【0132】
【化21】
【0133】
(以下、TIPS4−Dpm−Cl(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)、TIPS4−Dpm−NH(CH
2)
2CH
3(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)は式中の構造を示すこととする。)
【0134】
(1)TIPS4−Dpm−OH(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)0.45g(0.33mmol)をクロロホルム5.3mLに溶解し、DMF5μL(0.07mmol)、ピリジン59μL(0.73mmol)を添加し、5℃に冷却した後、塩化チオニル48μL(0.66mmol)を添加し、室温に昇温し、1時間15分撹拌した。反応溶液にヘプタン27.6mL、CPME1.3mLを加え、アセトニトリル26.7mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン4.5mL、CPME1.3mLを加え、アセトニトリル26.7mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン4.5mLを加え、アセトニトリル26.7mLで分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS4−Dpm−Cl(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)を含む混合物を得た。
【0135】
(2)前工程で得られた混合物をクロロホルム2.5mLに溶解させ、プロピルアミン56μL(0.67mmol)、DIPEA0.12mL(0.68mmol)を添加し、室温で30分撹拌した。反応溶液にCPMEを10.0mL加え、0.5N塩酸6.0mLで2回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液6.0mLで1回、20%食塩水6.0mLで1回分液洗浄した。有機層に無水硫酸ナトリウム0.90gを加え、充分撹拌した後濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、TIPS4−Dpm−NH(CH
2)
2CH
3(C
10−CONH−CH(CH
2)
2)0.25gを得た。
【0136】
ESIMS MH+ 1396.9
【0137】
実施例10
TIPS2−Dpm−NOH(C
14)の合成
【0138】
【化22】
【0139】
(以下、TIPS2−Dpm−NOH(C
14)は式中の構造を示すこととする。)
【0140】
(1)TIPS2−Dpm−C=O(C
14)0.19g(0.20mmol)をCPME 0.90mLに溶解し、ヒドロキルアミン塩酸塩41mg(0.59mmol)を添加し、5℃に冷却した。ピリジン184μL(1.78mmol)を添加し、90℃に加熱し、22時間15分撹拌した。さらにヒドロキルアミン塩酸塩41mg(0.59mmol)、ピリジン306μL(2.96mmol)を添加し、90℃で7時間30分撹拌した。さらにヒドロキルアミン塩酸塩124mg(1.78mmol)、ピリジン184μL(1.78mmol)を添加し、90℃で2時間撹拌した。さらにヒドロキルアミン塩酸塩247mg(3.55mmol)、ピリジン184μL(1.78mmol)を添加し、90℃で15時間撹拌した。さらにヒドロキルアミン塩酸塩247mg(3.55mmol)、ピリジン184μL(1.78mmol)を添加し、90℃で6時間30分撹拌した。さらにヒドロキルアミン塩酸塩247mg(3.55mmol)、ピリジン367μL(3.56mmol)、CPME 1.0mLを添加し、90℃で17時間15分撹拌した。反応溶液を5℃に冷却し、1N塩酸15mLで反応を停止し、ヘプタン25mLを添加し、1N塩酸15mLで3回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液15mLで3回、水15mLで1回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン15mLを加え、アセトニトリル15mLで分液洗浄した。前記のヘプタンとアセトニトリルによる分液洗浄をさらに一回行い、ヘプタン層を減圧下で濃縮して、TIPS2−Dpm−NOH(C
14)0.14gを得た。
【0141】
ESIMS MH+ 966.9
【0142】
実施例11
TIPS2−Dpm(OMe)
2−NH
2の合成
【0143】
【化23】
【0144】
(以下、TIPS2−Dpm(OMe)
2−C=O、TIPS2−Dpm(OMe)
2−OH、TIPS2−Dpm(OMe)
2−N
3、TIPS2−Dpm(OMe)
2−NH
2は式中の構造を示すこととする。)
【0145】
(1)Br−(CH
2)
11−OTIPS 5.59g(13.7mmol)、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン1.67g(6.09mmol)、炭酸カリウム3.03g(22.9mmol)をDMF41mLに懸濁し、85℃に加熱し、21時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン85mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン41mLを加え、DMF41mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層に、ヘプタン41mLを加え、1N塩酸41mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液41mLで1回、水41mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン41mLを加え、DMF41mLで1回、アセトニトリル41mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=45:1→20:1)で精製し、TIPS2−Dpm(OMe)
2−C=O 2.03g(収率35.9%)を得た。
【0146】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.12−1.16(m,42H),1.23−1.38(m,28H),1.41−1.51(m,4H),1.57−1.67(m,4H),3.38(s,6H),3.51(t,4H),3.70(t,4H),6.33(dd,2H),6.41(d,2H),7.93(d,2H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.8(6C),18.7(12C),26.7(2C),26.8(2C),29.9−30.6(12C),33.9(2C),55.3(2C),64.1(2C),68.6(2C),99.8(2C),104.7(2C),126.6(2C),132.8(2C),160.4(2C),163.9(2C),192.7
【0147】
(2)TIPS2−Dpm(OMe)
2−C=O 1.98g(2.14mmol)をTHF(無水)16.3mL、メタノール0.81mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム97mg(2.56mmol)を添加し、2時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸2.0mLを加え反応を停止し、CPMEを50mL加え、1N塩酸15mLで1回、水15mLで2回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液15mLで1回、水15mLで2回洗浄し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残渣をヘプタン50mLに溶解し、DMF25mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン25mLを加え、アセトニトリル25mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮してTIPS2−Dpm(OMe)
2−OHを含む混合物を得た。
【0148】
(3)前工程で得た混合物をTHF42.7mLに溶解し、ビス(p−ニトロフェニル)リン酸アジド2.34g(6.41mmol)、DBU0.96mL(6.41mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。反応溶液をCPME124mLで希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液42mLで6回分液洗浄した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン128mLに溶解させ、DMF43mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに2回行った後、アセトニトリル43mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=35:1)で精製し、TIPS2−Dpm(OMe)
2−N
3 0.74g(収率36.2%、2steps)を得た。
【0149】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.12−1.16(m,42H),1.23−1.38(m,28H),1.41−1.51(m,4H),1.57−1.67(m,4H),3.37(s,6H),3.61−3.73(m,8H),6.35(dd,2H),6.53(d,2H),6.78(s,1H),7.40(d,2H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.8(6C),18.7(12C),26.7(2C),26.8(2C),29.8−30.6(12C),33.9(2C),55.2(2C),58.0,64.1(2C),68.4(2C),100.1(2C),104.3(2C),121.8(2C),129.8(2C),158.2(2C),161.4(2C)
【0150】
(4)THF4.9mLにTIPS2−Dpm(OMe)
2−N
3 0.70g(0.73mmol)を溶解させ、トリフェニルホスフィン0.57g(2.18mmol)と水0.53mL(29.1mmol)を添加し、60℃で6時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン14.6mLに溶解させ、DMF7.3mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに2回行った後、ヘプタン層にヘプタンを7.3mL加え、50%含水アセトニトリル7.3mLで分液洗浄した。前記のへプタンと50%含水アセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層にヘプタン7.3mLを加え、アセトニトリル7.3mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=13:1→酢酸エチル)で精製し、TIPS2−Dpm(OMe)
2−NH
2 0.34g(収率50.3%)を得た。
【0151】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.12−1.16(m,42H),1.23−1.38(m,28H),1.41−1.51(m,4H),1.57−1.67(m,4H),1.71(s,2H),3.44(s,6H),3.63−3.73(m,8H),6.02(s,1H),6.44(dd,2H),6.58(d,2H),7.49(d,2H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.8(6C),18.7(12C),26.8(4C),29.8−30.6(12C),33.9(2C),48.9,55.3(2C),64.1(2C),68.2(2C),100.2(2C),104.1(2C),128.3(2C),129.1(2C),158.2(2C),160.5(2C)
【0152】
実施例12
TIPS3−Dpm−NH
2の合成
【0153】
【化24】
【0154】
(以下、TIPS3−Dpm−C=O、TIPS3−Dpm−OH、TIPS3−Dpm−N
3、TIPS3−Dpm−NH
2は式中の構造を示すこととする。)
【0155】
(1)Br−(CH
2)
11−OTIPS 6.35g(15.59mmol)、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン1.04g(4.52mmol)、炭酸カリウム3.12g(22.59mmol)をDMF30mLに懸濁し、85℃に加熱し、15.5時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン63mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン30mLを加え、DMF30mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層に、ヘプタン30mLを加え、1N塩酸30mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液30mLで1回、水30mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン30mLを加え、DMF30mLで1回、アセトニトリル30mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層を減圧下で濃縮して、TIPS3−Dpm−C=O 5.96gを得た。
【0156】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.04−1.08(m,63H),1.20−1.57(m,50H),1.74−1.84(m,4H),3.64−3.69(m,6H),3.83(t,2H),3.99(t,4H),6.45(d,1H),6.52(dd,1H),6.83−6.87(m,2H),7.36(d,1H),7.70−7.76(m,2H)
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ12.2(9C),18.2(18C),25.9,26.0(3C),26.2(2C),29.1−29.8(18C),33.2(3C),63.7(3C),68.3,68.4,68.5,99.9,105.3,113.8(2C),122.4,131.7,132.0(3C),158.8,162.7,162.8,195.0
【0157】
(2)TIPS3−Dpm−C=O 0.92g(0.76mmol)をTHF(無水)5.8mL、メタノール0.29mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム34mg(0.91mmol)を添加し、3時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸0.72mLを加え反応を停止し、CPMEを23.0mL加え、1N塩酸6.9mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液6.9mLで1回、水6.9mLで1回洗浄し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残渣をヘプタン23.0mLに溶解し、DMF11.0mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン11.0mLを加え、アセトニトリル11.0mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮してTIPS3−Dpm−OHを含む混合物を得た。
【0158】
(3)前工程で得た混合物をTHF15.2mLに溶解し、ビス(p−ニトロフェニル)リン酸アジド0.83g(2.28mmol)、DBU0.34mL(2.28mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。反応溶液をCPME44.1mLで希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液15.0mLで2回分液洗浄した。得られた有機層を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン30.0mLに溶解させ、アセトニトリル15.0mLで1回、水7.6mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン15.2mLを加え、DMF7.6mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに3回行った後、アセトニトリル7.6mLで3回分液洗浄し、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS3−Dpm−N
3 0.63gを得た。
【0159】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.12−1.16(m,63H),1.20−1.51(m,50H),1.59−1.66(m,4H),3.64−3.75(m,12H),6.25(s,1H),6.45(dd,1H),6.57(d,1H),6.84−6.88(m,2H),7.33−7.37(m,2H)7.39(d,1H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.8(9C),18.7(18C),26.7(3C),26.8(2C),26.9,29.8−30.5(18C),33.9(3C),63.2,64.1(3C),68.3,68.4,68.5,100.7,105.3,115.0(2C),121.8,129.5(2C),129.8,132.8,158.1,159.6,161.2
【0160】
(4)THF2.9mLにTIPS3−Dpm−N
30.53g(0.43mmol)を溶解させ、トリフェニルホスフィン0.34g(1.28mmol)と水0.31mL(17.1mmol)を添加し、60℃で6時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン8.6mLに溶解させ、DMF4.3mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに2回行った後、ヘプタン層にヘプタンを4.3mL加え、50%含水アセトニトリル4.3mLで分液洗浄した。前記のへプタンと50%含水アセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層にヘプタン4.3mLを加え、アセトニトリル4.3mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=17:1→酢酸エチル)で精製し、TIPS3−Dpm−NH
20.25gを得た。
【0161】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.12−1.16(m,63H),1.20−1.51(m,50H),1.58−1.68(m,6H),3.56−3.75(m,10H),3.80(t,2H),5.60(s,1H),6.53(dd,1H),6.60(d,1H),6.92−6.98(m,2H),7.53(d,1H),7.54−7.59(m,2H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.8(9C),18.7(18C),26.7(2C),26.8(2C),26.9(2C),29.6−30.5(18C),33.9(3C),54.0,64.1(3C),68.2,68.3,68.4,100.8,105.1,114.8(2C),128.3,128.9,129.1(2C),138.9,158.0,158.9,160.2
【0162】
実施例13
TIPS6−Dpm−NH
2の合成
【0163】
【化25】
【0164】
(以下、Br−(CH
2)
10−CONH−C(CH
2OTIPS)
3、TIPS6−Dpm−C=O、TIPS6−Dpm−OH、TIPS6−Dpm−N
3、TIPS6−Dpm−NH
2は式中の構造を示すこととする。)
【0165】
(1)Br−(CH
2)
10−CONH−C(CH
2OTIPS)
3 13.11g(15.66mmol)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン1.36g(6.34mmol)、炭酸カリウム2.93g(21.17mmol)をDMF42mLに懸濁し、110℃に加熱し、3時間撹拌した後、120℃に加熱し、1時間攪拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン89mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン42mLを加え、DMF42mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層に、ヘプタン42mLを加え、1N塩酸42mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液42mLで1回、水42mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン85mLを加え、DMF42mLで1回、アセトニトリル42mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=25:1→15:1)で精製し、TIPS6−Dpm−C=O 5.36g(収率49.0%)を得た。
【0166】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.15−1.20(m,126H),1.23−1.38(m,24H),1.56−1.65(m,4H),1.71−1.82(m,4H),2.20(t,4H),3.61(t,4H),4.43(s,12H),5.90(s,2H),6.77−6.81(m,4H),7.89−7.95(m,4H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.7(18C),18.7(36C),26.6(2C),26.7(2C),29.8−30.3(12C),38.2(2C),62.3(6C),62.8(2C),68.5(2C),114.6(4C),131.9(2C),132.9(4C),163.0(2C),172.3(2C),193.8
【0167】
(2)TIPS6−Dpm−C=O 5.19g(3.01mmol)をTHF(無水)22.9mL、メタノール1.15mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム0.14g(3.61mmol)を添加し、2時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸2.9mLを加え反応を停止し、CPMEを130mL加え、1N塩酸39mLで1回、水39mLで3回洗浄し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残渣をヘプタン130mLに溶解し、DMF65mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン65mLを加え、アセトニトリル65mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮してTIPS6−Dpm−OHを含む混合物を得た。
【0168】
(3)前工程で得た混合物をTHF60mLに溶解し、ビス(p−ニトロフェニル)リン酸アジド3.29g(9.02mmol)、DBU1.35mL(9.02mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。反応溶液をCPME174mLで希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液59mLで1回、水500mLで6回分液洗浄した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン120mLに溶解させ、DMF60mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層にヘプタン60mLを加え、アセトニトリル60mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=40:1→20:1)で精製し、TIPS6−Dpm−N
3 1.36g(収率31.0%、2steps)を得た。
【0169】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.15−1.20(m,126H),1.23−1.38(m,24H),1.58−1.67(m,4H),1.70−1.79(m,4H),2.19(t,4H),3.64(t,4H),4.42(s,12H),5.36(s,1H),5.89(s,2H),6.80−6.85(m,4H),7.13−7.18(m,4H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.7(18C),18.7(36C),26.6(2C),26.8(2C),29.8−30.3(12C),38.2(2C),62.3(6C),62.8(2C),68.3(2C),68.4,115.2(4C),129.4(4C),132.8(2C),159.8(2C),172.3(2C)
【0170】
(4)THF4.72mLにTIPS6−Dpm−N
31.24g(0.71mmol)を溶解させ、トリフェニルホスフィン0.56g(2.13mmol)と水0.51mL(28.33mmol)を添加し、60℃で6時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン14.2mLに溶解させ、DMF7.1mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに2回行った後、ヘプタン層にヘプタンを7.1mL加え、50%含水アセトニトリル7.1mLで分液洗浄した。前記のへプタンと50%含水アセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層にヘプタン7.1mLを加え、アセトニトリル7.1mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=15:1→酢酸エチル)で精製し、TIPS6−Dpm−NH
21.13g(収率92.2%)を得た。
【0171】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.15−1.20(m,126H),1.23−1.38(m,24H),1.60−1.82(m,10H),2.19(t,4H),3.70(t,4H),4.43(s,12H),4.97(s,1H),5.90(s,2H),6.87−6.92(m,4H),7.32−7.37(m,4H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.7(18C),18.6(36C),26.6(2C),26.8(2C),29.8−30.3(12C),38.3(2C),59.4,62.3(6C),62.8(2C),68.3(2C),115.0(4C),128.7(4C),139.4(2C),159.0(2C),172.3(2C)
【0172】
実施例14
TIPS9−Dpm−NH
2の合成
【0173】
【化26】
【0174】
(以下、TIPS9−Dpm−C=O、TIPS9−Dpm−OH、TIPS9−Dpm−N
3、TIPS9−Dpm−NH
2は式中の構造を示すこととする。)
【0175】
(1)Br−(CH
2)
10−CONH−C(CH
2OTIPS)
3 3.36g(4.02mmol)、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン0.25g(1.09mmol)、炭酸カリウム0.75g(5.43mmol)をDMF7.2mLに懸濁し、120℃に加熱し、5時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン15.2mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン7.2mLを加え、DMF7.2mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層に、ヘプタン7.2mLを加え、1N塩酸7.2mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液7.2mLで1回、水7.2mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン14.5mLを加え、DMF7.2mLで1回、アセトニトリル7.2mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1→10:1)で精製し、TIPS9−Dpm−C=O 1.81g(収率66.7%)を得た。
【0176】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.15−1.20(m,189H),1.23−1.38(m,36H),1.50−1.82(m,12H),2.16−2.26(m,6H),3.58(t,2H),3.63(t,2H),3.73(t,2H),4.43(s,18H),5.91(s,3H),6.42(dd,1H),6.59(d,1H),6.78−6.83(m,2H),7.60(d,1H),8.03−8.08(m,2H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.7(27C),18.7(54C),26.5,26.6(3C),26.7,26.8,29.7−30.4(18C),38.2(3C),62.3(9C),62.8(3C),68.5(2C),68.8,101.0,105.7,114.4(2C),124.0,132.3,132.6(2C),133.2,159.4,163.1,163.3,172.3(3C),194.1
【0177】
(2)TIPS9−Dpm−C=O 1.69g(0.68mmol)をTHF(無水)5.1mL、メタノール0.26mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム31mg(0.81mmol)を添加し、2.5時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸0.64mLを加え反応を停止し、CPMEを42mL加え、1N塩酸13mLで1回、水13mLで3回洗浄し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残渣をヘプタン42mLに溶解し、DMF21mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン21mLを加え、アセトニトリル21mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮してTIPS9−Dpm−OHを含む混合物を得た。
【0178】
(3)前工程で得た混合物をTHF13.5mLに溶解し、ビス(p−ニトロフェニル)リン酸アジド0.74g(2.03mmol)、DBU0.30mL(2.03mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。反応溶液をCPME39mLで希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液13mLで1回、水78mLで5回分液洗浄した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン27mLに溶解させ、DMF14mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン14mLを加え、アセトニトリル7mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=30:1→20:1)で精製し、TIPS9−Dpm−N
3 0.42g(収率24.4%、2steps)を得た。
【0179】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.15−1.20(m,189H),1.23−1.38(m,36H),1.50−1.82(m,12H),2.16−2.26(m,6H),3.56−3.70(m,4H),3.73(t,2H),4.43(s,18H),5.90(s,3H),6.27(s,1H),6.45(dd,1H),6.57(d,1H),6.85−6.90(m,2H),7.33−7.40(m,3H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.7(27C),18.7(54C),26.6(3C),26.7,26.9(2C),29.8−30.4(18C),38.3(3C),62.3(9C),62.8(3C),63.1,68.3,68.4,68.5,100.6,105.4,115.0(2C),121.8,129.4(2C),129.9,132.8,158.2,159.6,161.2,172.3(3C)
【0180】
(4)THF0.91mLにTIPS9−Dpm−N
30.35g(0.14mmol)を溶解させ、トリフェニルホスフィン0.11g(0.41mmol)と水0.10mL(5.50mmol)を添加し、60℃で6時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン2.8mLに溶解させ、DMF1.4mLで分液洗浄した。前記のへプタンとDMFによる分液洗浄を、さらに2回行った後、ヘプタン層にヘプタンを1.4mL加え、50%含水アセトニトリル1.4mLで分液洗浄した。前記のへプタンと50%含水アセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った。得られたヘプタン層にヘプタン1.4mLを加え、アセトニトリル1.4mLで分液洗浄した。前記のへプタンとアセトニトリルによる分液洗浄を、さらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=17:1→酢酸エチル)で精製し、TIPS9−Dpm−NH
20.25g(収率94.6%)を得た。
【0181】
1H−NMR(400MHz,Benzene−d
6)δ1.15−1.20(m,189H),1.23−1.38(m,36H),1.50−1.82(m,14H),2.16−2.26(m,6H),3.58−3.68(m,2H),3.73(t,2H),3.79(t,2H),4.43(s,18H),5.62(s,1H),5.90(s,3H),6.53(dd,1H),6.60(d,1H),6.93−6.99(m,2H),7.52(d,1H),7.55−7.61(m,2H)
13C−NMR(100MHz,Benzene−d
6)δ12.7(27C),18.7(54C),26.6(3C),26.8,26.9(2C),29.8−30.4(18C),38.3(3C),53.9,62.3(9C),62.8(3C),68.3(2C),68.4,100.7,105.1,114.7(2C),128.3,128.9,129.1(2C),139.0,158.0,158.9,160.2,172.3(3C)
【0182】
実施例15
Fmoc−D−Ala−NH−(TIPS2−Dpm)の合成
【0183】
【化27】
【0184】
(以下、Fmoc−D−Ala−NH−(TIPS2−Dpm)は式中の構造を示すこととする。)
【0185】
(1)TIPS2−Dpm−C=O 45.0g(51.9mmol)をTHF(無水)395mL、メタノール19.8mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム2.36g(62.3mmol)を添加し、3時間30分撹拌した。反応溶液に1N塩酸49.3mLを加え反応を停止し、CPMEを1125mL加え、1N塩酸340mLで2回、20%食塩水340mLで1回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウム45.1gを加え、充分撹拌した後濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、TIPS2−Dpm−OHを含む混合物を得た。
【0186】
(2)前工程で得た混合物をトルエン695mLに溶解し、Fmoc−D−Ala−NH
2 19.3g(62.3mmol)、メタンスルホン酸168μL(2.6mmol)を添加し、100℃で1時間撹拌した。反応溶液を27℃に冷却し、DIPEA474μL(2.7mmol)を添加し、反応を停止した。CPME68mLとヘプタン2250mLで希釈し、メタノール/水=8/2の混合液2250mLで1回分液洗浄した。得られた有機層にCPME 68mLを添加し、メタノール/水=8/2の混合液1125mLで1回分液洗浄し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残渣をTHF 180mLに溶解させ、再度、減圧下で濃縮した。残渣をTHF113mLに溶解し、メタノール 2251mL添加し、スラリー洗浄し、沈澱物を濾取した。得られた沈澱物にメタノール2251mL添加し、スラリー洗浄し、沈澱物を濾取した。沈澱物を減圧下で乾燥させ、Fmoc−D−Ala−NH−(TIPS2−Dpm)
48.8g(収率81.0%、2steps)を得た。
【0187】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.04−1.08(m,42H),1.23−1.48(m,31H),1.49−1.59(m,4H),1.67−1.80(m,4H),3.67(t,4H),3.82(t,2H),3.89(t,2H),4.16(t,2H),4.30(t,1H),4.37−4.44(m,1H),5.39(d,1H),6.10(d,1H),6.65(d,1H),6.78(dd,4H),7.04−7.12(m,4H),7.25−7.32(m,2H),7.39(t,2H),7.55(t,2H),7.76(d,2H)
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ12.2(6C),18.2(13C),26.0(2C),26.2(2C),29.4−29.8(12C),33.2(2C),47.2,50.7,56.1,63.7(2C),67.3,68.1,68.2,114.7(4C),120.1(2C),125.2(2C),127.3(2C),127.9(2C),128.5(4C),133.4,133.5,141.4(2C),143.8,144.0,156.2,158.6(2C),171.1
【0188】
実施例16
Fmoc−Cys(TIPS2−Dpm)−NH
2の合成と脱保護
【0189】
【化28】
【0190】
(以下、Fmoc−Cys(TIPS2−Dpm)−NH
2は式中の構造を示すこととする。)
【0191】
(1)TIPS2−Dpm−C=O 0.35g(0.40mmol)をTHF(無水)3.1mL、メタノール0.15mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム18mg(0.48mmol)を添加し、3時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸0.38mLを加え反応を停止し、CPMEを8.7mL加え、1N塩酸2.6mLで2回、20%食塩水2.6mLで1回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウム0.35gを加え、充分撹拌した後濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、TIPS2−Dpm−OHを含む混合物を得た。
【0192】
(2)前工程で得た混合物をトルエン5.4mLに溶解し、Fmoc−L−Csy−NH
2 0.14g(0.41mmol)、メタンスルホン酸1.3μL(0.02mmol)を添加し、100℃で30分撹拌した。反応溶液を5℃に冷却し、DIPEA3.7μL(0.02mmol)を添加し、反応を停止した。CPME0.5mLとヘプタン17.4mLで希釈し、メタノール/水=8/2の混合液17.4mLで1回分液洗浄した。得られた有機層にCPME 0.5mLを添加し、メタノール/水=8/2の混合液8.7mLで1回分液洗浄し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残渣をTHF 1.4mLに溶解させ、再度、減圧下で濃縮した。残渣にメタノール 17.5mL添加し、5℃に冷却後、デカンテーションにより溶媒と沈澱物を分離した。得られた沈澱物にメタノールを8.7mL添加し、5℃に冷却後、デカンテーションにより溶媒と沈澱物を分離した。沈澱物を減圧下で乾燥させ、Fmoc−Cys(TIPS2−Dpm)−NH
2 0.48g(収率99.8%、2steps)を得た。
【0193】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.03−1.09(m,42H),1.24−1.48(m,28H),1.51−1.59(m,4H),1.70−1.80(m,4H),2.77(d,2H),3.68(t,4H),3.85−3.94(m,4H),4.22(t,1H),4.26−4.34(m,1H),4.45(d,2H),5.17(s,1H),5.60(s,2H),6.12(s,1H),6.78−6.85(m,4H),7.26−7.34(m,6H),7.41(t,2H),7.56−7.64(m,2H),7.78(d,2H)
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ12.2(6C),18.2(12C),26.0(2C),26.2(2C),29.4−29.8(12C),33.2(2C),34.4,47.3,51.0,53.5,63.7(2C),67.3,68.1,68.2,114.6(2C),114.7(2C),120.2(2C),125.2(2C),127.3(2C),127.9(2C),129.4(2C),129.5(2C),133.0(2C),141.5(2C),143.8(2C),156.1,158.5(2C),172.6
【0194】
(3)Fmoc−Cys(TIPS2−Dpm)−NH
2 0.40g(0.34mmol)をジクロロメタン 5.34mLに溶解し、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール 0.34mL(2.07mmol)、トリイソプロピルシラン0.34mL(1.56mmol)、トリフルオロ酢酸0.67mL(8.81mmol)を添加し、室温で20分撹拌した。Fmoc−Cys(TIPS2−Dpm)−NH
2の消失を確認後、反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣を5℃に冷却したジイソプロピルエーテル27mLに滴下し、沈澱物を濾取した。このジイソプロピルエーテルによるスラリー洗浄、濾過をさらに3回行い、沈殿物を濾取した。沈澱物を減圧下で乾燥し、Fmoc−L−Cys−NH
2 0.090gを得た。
【0195】
1H−NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ2.27(t,1H),2.60−2.90(m,2H),4.01−4.11(m,1H),4.18−4.38(m,3H),7.15(s,1H),7.33(t,2H),7.37−7.52(m,4H),7.74(dd,2H),7.89(d,2H)
13C−NMR(100MHz,DMSO-d
6)δ26.2,46.7,57.1,65.7,120.1(2C),125.3(2C),127.1(2C),127.6(2C),140.7(2C),143.8,143.9,156.0,171.9
【0196】
実施例17
ペプチド化合物に対する溶解度向上性能の確認
本発明におけるジフェニルメタン保護剤で保護した化合物の溶解度を測定した結果を
図1に示す。
モデルとして使用したペプチド:H−Gly−Gly−Gly−NH
2
H−Gly−Gly−Gly−NH
2、H−Gly−Gly−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)を合成し、25℃でCPME(シクロペンチルメチルエーテル)にそれぞれの化合物を飽和させ、その溶解度を測定した。
その結果、TIPS型保護剤の結合していないH−Gly−Gly−Gly−NH
2がCPMEに対しわずか0.039mMしか溶解しないのに比べ、TIPS2−Dpm−NH
2を結合した場合、426mMと約1万倍以上溶解度が向上した。その結果を
図1に示す。この結果から、ジフェニルメタン保護剤で誘導体化することで、ペプチドの溶解度が著しく向上することが確認できた。なお、H−Gly−Gly−Gly−NH
2とH−Gly−Gly−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)は下記の構造を示すこととする。
【0197】
【化29】
【0198】
実施例18
H−Gly−Gly−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)の合成
TIPS2−Dpm−NH
2 0.44g(0.50mmol)をCPME3.3mLに溶解し、DMF0.8ml、DIPEA0.43mL(2.47mmol)、Fmoc−Gly−OH 0.27g(0.89mmol)、WSCI・HCl 0.16g(0.84mmol)を加え、室温で45分撹拌した。TIPS2−Dpm−NH
2の消失を確認後、2−(2−アミノエトキシ)エタノール79μL(0.79mmol)を加え、室温で15分撹拌した。反応溶液にDMSO 1.6mLに溶解した3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウム0.32g(1.78mmol)を添加し、DBU0.60mL(4.01mmol)を加え、30分撹拌した。Fmoc−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)の消失を確認後、5℃に冷却した後、4M CPME/HCl 1.59mL(5.93mmol)を滴下し、室温まで昇温し、CPME1.31mL、20%食塩水7.8mL、10%炭酸ナトリウム水溶液6.7mLを加え、分液洗浄した。得られた有機層に20%食塩水9.7mL、DMSO 0.26mL、DMF 0.26mLを加え、分液洗浄した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン17.5mLに溶解させ、90%含水アセトニトリル17.5mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮し、残渣を減圧下で乾燥し、H−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)を含む混合物を得た。なお、Fmoc−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)とH−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)は下記の構造を示すこととする。
【0199】
【化30】
【0200】
得られた混合液に対し、CPME 3.2mL、DMF0.8ml、DIPEA0.42mL(2.41mmol)、Fmoc−Gly−Gly−OH 0.22g(0.63mmol)、COMU 0.25g(0.58mmol)を加え、室温で1時間15分撹拌した。H−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)の消失を確認後、2−(2−アミノエトキシ)エタノール29μL(0.29mmol)を加え、室温で15分撹拌した。反応溶液にDMSO 1.2mLに溶解した3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウム0.22g(1.26mmol)を添加し、DBU0.49mL(3.31mmol)を加え、30分撹拌した。Fmoc−Gly−Gly−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)の消失を確認後、5℃に冷却した後、4M CPME/HCl 1.23mL(4.85mmol)を滴下し、室温まで昇温し、CPME1.34mL、20%食塩水6.4mL、10%炭酸ナトリウム水溶液5.6mLを加え、分液洗浄した。得られた有機層に50%リン酸水素二カリウム水溶液4.2mL、DMSO 0.11mL、DMF 0.11mLを加え、分液洗浄した。得られた有機層に50%リン酸水素二カリウム水溶液4.2mL、DMSO 0.11mL、DMF 0.11mLを加え、分液洗浄した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタン17.9mLに溶解させ、90%含水アセトニトリル17.9mLで2回、水17.9mLで1回、90%含水アセトニトリル17.9mLで1回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮し、残渣を減圧下で乾燥し、H−Gly−Gly−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)0.36gを得た。ESIMS MH+ 1039.9
なお、Fmoc−Gly−Gly−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)は下記の構造を示すこととする。
【0201】
【化31】
【0202】
実施例19
H−Gly−Gly−Gly−NH
2の合成
H−Gly−Gly−Gly−NH−(TIPS2−Dpm) 51.0mg(0.049mmol)にトリフルオロ酢酸0.932mL(12.17mmol)、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール 25μL(0.151mmol)、トリイソプロピルシラン25μL(0.114mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。H−Gly−Gly−Gly−NH−(TIPS2−Dpm)の消失を確認後、反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣を5℃に冷却したジイソプロピルエーテル3.4mLに滴下し、沈澱物を濾取した。このジイソプロピルエーテルによるスラリー洗浄、濾過をさらに3回行い、沈殿物を濾取した。沈澱物を減圧下で乾燥し、H−Gly−Gly−Gly−NH
2 14.8mgを得た。ESIMS MK+ 226.9
【0203】
以上の結果から、本発明のジフェニルメタン保護剤を用いて官能基を保護された化合物は、有機溶媒に対する溶解度が大幅に向上することがわかった。