(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ロック機構が、前記近位閉塞部材の遠位端に連結される遠位ハブおよび前記近位閉塞部材の近位端に連結される近位プラグを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【背景技術】
【0003】
肥満症は、米国において流行と言えるほど蔓延している症状である。アメリカ人の最高40%が肥満であり、かつそれらの中のほぼ20%が病的に肥満であることを最近の政府の研究が示している。肥満症は、それ自体問題ではないが、心臓血管疾患、心疾患、発作、糖尿病および閉塞性睡眠無呼吸を含む複数の病的症状の原因である。肥満症が成人で平均3年および子供では20年、人の寿命を縮める可能性があることを最近の研究が示している。
【0004】
薬物投与、装置および外科手法を肥満症治療にもたらすために従来技術で多くの試みがなされているが、その全てが、深刻な副作用を有するかまたは基本的に無効であるかのどちらかである。例えば、種々の治療食、補助食品および薬剤が開発されて市場に出されたが、残念なことに複数の深刻な、致命的な医学的症状を引き起こすと判明したいくつかの薬剤を除いては、いずれも肥満症治療において今日まで何の有意な利益も示していない。現在までのところ、有意な体重減少を促進するのに効果的であると立証された、かつ同時に深刻な付随的副作用のない何の市販の補助食品も薬物もない。
【0005】
効果的で安全な何の治療法も現在までのところ開発されてないと認識して、医療産業はより極端な手法を導入し、その一例がルーワイ胃バイパス術である。この広範囲で侵襲性の外科手術は、高度に効果的であるが、また1−2%死亡率、6ヵ月の回復期間および何万ドルものコストによって、潜在的に致命的であるが、依然として他の利用可能な治療が所望の結果をもたらさないので、それはますます人気になっている。胃の縮小または胃の大きなセグメントを単純に除去することが、胃バイパスに類似する別の手法であり、および胃バイパスの様に、また潜在的に致命的な合併症と関連している。最近の研究からのデータが、最も低い危険群でさえ、肥満症外科手術がほぼ5%の平均1年死亡率を引き起こすことを示している。
【0006】
肥満症を治療する別の試みにおいて、患者に満腹感を与え、それで患者に摂食を減少させることを目的とされる装置もまた従来技術で開発されている。この種の装置は、胃または幽門弁を支持するステントとして構成されることができるか、または常置閉塞物として構成されることができる。残念なことに、これらの装置は基本的に常置ベースで患者内に挿入されてかつ一般的に時間とともに適切に作用するのを停止するかもしれないか、または時々保守を要求するかもしれない複雑な機械的または電気的特徴を含む。従来技術におけるこの種の装置の例は、(特許文献2);(特許文献3);(特許文献4);(特許文献5);(特許文献6);(特許文献7);(特許文献8);(特許文献9)および(特許文献10)内に、ならびに(特許文献11);(特許文献12);(特許文献13);(特許文献14);および(特許文献15)内に見いだすことができる。
【0007】
胃十二指腸流動を減少させることから利益が導かれることができることを示す証拠が現われた。2003年6月の肥満外科手術会議の米国協会での未刊の、しかし最近発表されたデータにおいて、胃の自動運動性の以降の低減による胃の迷走神経の刺激が、9ヵ月の期間にわたって20%を超える超過重量の減量に帰着した。さらに、胃の迷走神経切断術が類似した機構を通して肥満症治療にまた効果的であることを示唆するデータがある。残念なことに、これらの療法は高度に侵襲性の、時には非可逆性の外科手法を要求し、それらを肥満症の集団の大きなセグメントに対して望ましくなくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許仮出願第61/791,433号明細書、2013年3月15日出願
【特許文献2】米国特許第5,509,888号明細書
【特許文献3】米国特許第6,067,991号明細書
【特許文献4】米国特許第6,527,701号明細書
【特許文献5】米国特許第6,689,046号明細書
【特許文献6】米国特許第7,011,621号明細書
【特許文献7】米国特許第7,037,344号明細書
【特許文献8】米国特許第7,120,498号明細書
【特許文献9】米国特許第7,122,058号明細書
【特許文献10】米国特許第7,167,750号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2004/0172142号明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2005/0273060号明細書
【特許文献13】米国特許出願公開第2007/0016262号明細書
【特許文献14】米国特許出願公開第2007/0027548号明細書
【特許文献15】米国特許出願公開第2007/0083224号明細書
【特許文献16】米国特許出願第12/205,403号明細書、2008年9月5日出願、(米国特許公開第2009/0198210号明細書)
【特許文献17】米国特許出願第12/352,497号明細書、2009年1月12日出願、(米国特許公開第2009/0182357号明細書)
【特許文献18】米国特許出願第12/352,508号明細書、2009年1月12日出願、(米国特許公開第2009/0182358号明細書)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
胃の開口部のような、経管性通過を断続的に閉塞する肥満症および関連した症状の治療のための装置を提供することが、本発明の一目的である。
【0010】
胃によっておよび一般に胃腸管によって適切に許容される肥満症および関連した症状の治療のための装置を提供することが、本発明のさらに一目的である。
【0011】
施行するのが安全で比較的簡単な医療手法によって挿入されて除去されることができる、肥満症および関連した症状の治療のための装置を提供することが、本発明の更なる一目的である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
簡潔に、本発明の装置は幽門または他の器官を間欠的に塞ぎ、かつ腸管への胃内容物の流動の低下を引き起こす経腔的装置として動作する。本発明の装置は、胃内の空間をほぼ占め、かつ時々幽門弁を塞ぐことができるか、またはさらに、十二指腸または小腸を部分的に塞ぎ、全体的な胃腸管通過を低下させることができる。胃腸管の間欠閉塞は、体重減少に、更に患者による増進したまたは持続した満腹感に帰着する。
【0013】
本発明の装置は、単純内視鏡手法によって配置され除去されることができてかつ完全に可逆性である。特に、本発明の装置は経口的に、経鼻的にまたは経皮的に挿入され除去されることができ、かつ特定の実施態様では、外部的にトリガーされるかまたは、一旦胃腸の空間内に入ると拡張されるかまたは自己拡張されることができる。
【0014】
一実施態様において、本発明に従う装置は、テザーによって接続される、挿入の後で胃の方向に向けられる近位部材および挿入の後で十二指腸の方向に向けられる遠位部材を含む。
【0015】
近位部材は、エプロン部材によって取り囲まれる第1の閉塞部材から成る。第1の閉塞部材は、引き延ばされた、より狭い構成から収縮した、より広い構成まで形成可能であり、一方エプロン部材は、第1の閉塞部材を取り囲む基本的に円筒形の部分およびエプロン部材をテザーに接続する基本的に円錐形の部分を有し、エプロン部材に漏斗に似た形状をもたらす。一実施態様において、円筒形部分は隙間によって第1の閉塞部材から間隔を置いて配置され、かつ円筒形の部分および円錐形の部分が異なる壁厚を有することができる。
【0016】
第1の閉塞部材は、第1の閉塞部材内に物質を注入することによってより狭い構成からより広い構成に形成可能であるか、または引き延ばされた構成からより広い構成に遷移するために、拡張された形状を取るように圧縮されることができる固体構造体を有することができる。
【0017】
一実施態様において、引き延ばされた構成は複数の巻回を備えた螺旋形輪郭を呈し、およびより広い構成は、一方の隣にもう一方の巻回を入れ子にすることによる螺旋形構成から形成されてふくらんだ本体をもたらす。より広い構成は次いで、第1の閉塞部材の遠位端の嵌合キャビティと第1の閉塞部材の近位端の接続部材を係合することによって適所にロックされる。これは、嵌合キャビティの方向に接続部材に連結されるストリングを臨床医に引っ張らせることによって達成されることができる。
【0018】
一実施態様において、この種のカップリングストリングはその全長に沿って装置の外側を伸びて、そして次にテザーを通して第1の閉塞部材から第2の閉塞部材まで走る管腔に入る。第1の閉塞部材に入る時、ストリングは接続部材を通してループ化されてかつ接続部材がマッチキャビティを係合したあと装置から着脱可能である。第1の閉塞部材の近位端は、近位端の構造体の少なくとも一部分内に補強材料を含むことによって第1の閉塞部材の圧縮中の断裂に対するその耐性を向上するように強化されることができる。
【0019】
引き延ばされた構成からより広い構成への変換過程は可逆性であり、それで装置が引き延ばされた構成で胃内に挿入され、より広い構成で胃および/または胃腸管内に滞在し、かつ引き延ばされた構成で食道を通して胃から除去されることができる。一実施態様において、より広い構成は近位端から接続部材を切断することによって、例えば、臨床医に接続部材を近位端にまたは近位端内の解除部材に連結するストリングを切断させることによって、引き延ばされた構成に逆戻りする。
【0020】
本材料に従う装置は、生物学的適合性であり、胃腸の環境に耐えることが可能であり、かつ胃および十二指腸の、とりわけ幽門弁の壁の擦過を防止するかまたはいずれにしろ最小化する材料から製造される。一実施態様において、装置は弾性プラスチック材料から、例えばシリコーン材料から製造され、およびエプロン部材は、一使用方法に従って胃内の挿入を促進するために、テザーの一部を取り囲む位置から第1の閉塞部材を取り囲む位置まで逆戻りするのに十分に可撓性であるように構成されることができる。
【0021】
第2の閉塞部材は、さらにポッドの様にふくらんだ形状を有することができ、かつ十二指腸内の配置および保持を促進するように、第2の閉塞部材の残りより重い重量を有する挿入物を含むことができる。
【0022】
本発明の装置は、肥満症治療の用途に適しているだけでなく、さらに糖尿病または糖尿病前症被検者における不適当な糖耐性のような他の病気、および空腹時インシュリン分泌またはグルコース促進インシュリン分泌を阻害することによって糖尿病それ自体の進行を治療するのにも適している。本装置は、さらに、過食症、異脂肪血症、プラデルウィリ症候群、フレーリッヒ症候群、コーエン症候群、サミット症候群、アルストレム症候群、ベルジェセン症候群、バルデー・ビードル症候群、またはリポ蛋白過剰血症I、II、IIIおよびIV型を含む肥満症に由来する他の病気を治療するためにも適している。
【0023】
本発明の装置は、さらに体内のもしくは体外のプロセッサにフィードバックおよび他のデータを供給するセンサもしくは送信器を含むことができるか、または装置内の貯蔵部内に格納されるか、もしくは装置上にコーティングされる1つ以上の化合物を具備することができる。一実施態様において、装置の遠位部材内にインシュリン貯蔵部を配置することによってインシュリンが胃腸管内に放出される。インシュリンのこの種の放出は、貯蔵部と外部環境との間のオリフィスのサイズによって、または時間制御されたアクチュエータによって、または例えば胃腸管内の糖の検出に応答する1台以上のセンサによって制御されたアクチュエータによって制御されることができる。
【0024】
本発明の他の実施態様、本発明に従って製造される装置の使用方法および本発明の装置を使用する種々の病気の治療の方法が、以下のセクション内に詳述される。加えて、種々の組合せで本願明細書に記述される特徴とともに使用されることができる代替装置およびそれらの使用方法が、(特許文献16);(特許文献17);および(特許文献18)内に更に詳述され、それぞれが、いずれかの目的のために全体として本願明細書に引用したものとする。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図面はこの明細書の一部を構成し、かつ種々の形式で具体化されることができる本発明の例示的な実施態様を含む。いくつかの場合において本発明の理解を促進するために本発明の種々の態様が誇張されるかまたは拡大されて示されることができることが理解されるべきである。
【0026】
【
図1A】引き延ばされた、より狭い構成で本発明の第1の実施態様の斜視図を例示する;
【
図1B】収縮した、より広い構成で
図1Aの実施態様の斜視図を例示する;
【
図1C】保護キャップが追加された
図1Bの実施態様の近位部材の断面図を例示する;
【
図1D】保護キャップを備えた
図1Bの実施態様の側面図を例示する;および
【
図1F】閉塞部材がその展開構成にロックされたかどうか、確認するかまたは検出するために中に組み込まれるセンサを有する装置の一例の断面側面図を例示する;
【
図3A】閉塞部材が別々に製作され、かつエプロン部材内に着脱自在に取り付け可能であるさらにもう一つの実施態様の、側面図を例示する;
【
図3B】閉塞部材が別々に製作され、かつエプロン部材内に着脱自在に取り付け可能であるさらにもう一つの実施態様の、断面側面図を例示する;
【
図3C】
図3Aおよび3Bから組み立てられた装置の断面側面図を例示する;
【
図4A】その引き延ばされた構成からその拡大され、コイル状にされかつ入れ子にされた構成に再構成される近位部材を有する螺旋形アセンブリの斜視図を示す;
【
図4B】その引き延ばされた構成からその拡大され、コイル状にされかつ入れ子にされた構成に再構成される近位部材を有する螺旋形アセンブリの斜視図を示す;
【
図5A】近位部材をその拡大され、かつぎっしり詰められた構成にロックするための詳細特徴を例示する近位部材の断面側面図を示す;
【
図5B】近位部材をその拡大され、かつぎっしり詰められた構成にロックするための詳細特徴を例示する近位部材の断面斜視図を示す;
【
図6A】カバーされた閉塞アセンブリの斜視図を示す;
【
図6B】カバーされた閉塞アセンブリの断面斜視図を示す;
【
図7】カバーされた実施態様を形成することができる種々の構成部品の斜視アセンブリ図を示す;
【
図8】受け入れ空間内に遠位ハブおよび付着カラーを有するカバーの部分的断面斜視図を示す;
【
図9A】コイル状部材がカバー内にどのように配置されることができるかについて示す一例の部分的断面斜視図を例示する;
【
図9B】コイル状部材がカバー内にどのように配置されることができるかについて示す一例の部分的断面斜視図を例示する;
【
図9C】コイル状部材がカバー内にどのように配置されることができるかについて示す一例の部分的断面斜視図を例示する;
【
図11A】胃内に配置される装置の部分的断面図を示す;
【
図11B】胃内に配置される装置の部分的断面図を示す;
【
図12A】患者からの装置の除去のための食道を通して配置される任意選択の接近管の斜視図を示す;
【
図12B】解除機構と接触される把持装置の斜視図を示す;
【
図12C】その長尺構成で胃からアンロックされて除去される近位部材の一例を示す;
【
図12D】その長尺構成で胃からアンロックされて除去される近位部材の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施態様の詳細な説明が、本願明細書に提供される。しかしながら、本発明が種々の形式で具体化されることができることが理解されるべきである。したがって、本願明細書に開示される具体的な詳細は限定と解釈されるべきでなく、しかしむしろ実質的に任意の詳細なシステム、構造、または方法で本発明をどのように使用するべきかについて当業者に教示するための代表的基準として解釈されるべきである。
【0028】
図1Aは、患者の器官、一般的に胃内への挿入のために構成される本発明の第1の実施態様を記載する。装置30は、テザー36によって一方がもう一方に接続される近位部材32および遠位部材34を含む。近位部材32のおよび遠位部材34の相対的サイズは、患者の胃への挿入の後、胃の自然収縮および、一般に、患者の動きが、遠位部材34を胃腸管の幽門部分および十二指腸に入ることを誘発する一方、近位部材32が、その直径が幽門流通口より大きいので、胃内に保持されてかつ幽門弁を越えて動かすことができないようなものである。
【0029】
より詳しくは、近位部材32は、エプロン部材40内の中央位置に配置される第1の閉塞部材38を含む。第1の閉塞部材38は、
図1Aで示す、引き延ばされた、より狭い構成から
図1Bで示す収縮した、より広い構成に形成されることができる。
図1A内に例示される実施態様では、第1の閉塞部材38は複数の巻回42を備えた螺旋形設計を有し、それが
図1B内に例示される密な、ふくらんだ形状を取るように一方を他方に隣接して入れ子にするように構成される。
【0030】
エプロン部材40は、第1の閉塞部材38のまわりに巻きつき、拡大された直径を近位部材32にもたらし、かつ幽門弁を通しての近位部材32の通過を妨げる。本実施態様の1つの変形では、エプロン部材40がテザー36から近位部44まで伸びる基本的に円錐形の遠位部46に接続される基本的に円筒形の近位部44を含む。エプロン部材40のこの構成は、幽門弁に間欠填塞効果をもたらすように、かつこの種の填塞効果中に幽門弁の壁との擦過接触を回避するかまたはいずれにしろ最小化するように、それで患者不快感および炎症、または胃の粘膜におよび一般に胃腸管に対する裂傷さえ防ぐかもしくは最小化するように設計されている。
【0031】
遠位部46は、幽門弁とのより弱い、より柔軟な接触をもたらす、近位部44より小さい壁厚を有し、更に下記でより詳細に説明するように、テザー36と実質的に位置合わせされる位置から第1の閉塞部材38のまわりに巻きつく位置まで患者の胃内への挿入中にエプロン部材40の逆戻りを促進することができる。
【0032】
本実施態様の異なる変形では、エプロン部材40が、第1の閉塞部材38を部分的にまたは完全に取り囲む種々の長さに対して近位に拡張することができる。更に、本実施態様の異なる変形では、エプロン部材40が第1の閉塞部材38とエプロン部材40との間に異なる幅の隙間48を作り出すように種々の距離で第1の閉塞部材38から間隔を置いて配置されることができる。
【0033】
第2の閉塞部材34は、種々の輪郭を呈することができ、かつ一般に胃からかつ十二指腸内へのその遷移を促進するように、かつ胃壁および幽門壁との擦過接触を回避するかまたは最小化するように形状化される。一実施態様において、第2の閉塞部材34は、それらのより広い基部で接続される2個の丸い、円錐台形部分50によって基本的に形成されるふくらんだ形状を有する。
【0034】
装置30は種々の材料から、例えば、選ばれた部分で強化されることができるシリコーンまたはウレタンプラスチックのような弾性プラスチックから製造されることができる。一般に、選ばれた材料は生物学的適合性であり、胃環境に、例えば胃酸に耐え、かつ胃および十二指腸壁との接触に柔軟であるべきである。所望の材料はさらに、胃内の挿入プロセスのための、胃腸管内の所望の位置に後で逆戻りするための、かつ胃の、および一般に患者の身体の種々の動きに適応させるための十分な柔軟性を保持すると共に、所望の形状を装置30にもたらすべきである。
【0035】
挿入物が、特定の領域内の特定の機械的性質を向上させるために装置30の本体内に一体的に含まれることができる。例えば、挿入物(例えば金属円柱)が重量を増加させてかつ幽門内の重力による保持を促進するために第2の閉塞部材34内に埋め込まれることができる。下記でより詳細に述べるように、別の挿入物(例えば構造片)が、さらに第1の閉塞部材38の近位端52内に埋め込まれ、近位端52が第1の閉塞部材を
図1の構成に伸ばすために外側に、または第1の閉塞部材をその収縮した、より広い構成に安定させるために内側に引っ張られる時、断裂に対する耐性を向上することができる。
【0036】
患者の胃内の装置30の挿入が、次に
図1Cを参照して記述される。留意する必要があることは、
図1Cがとりわけ、第1の閉塞部材38を収縮した、より広い構成に維持するために、更に嵩を増加させてかつ隙間48内の食品または他の胃の生成物の導入を妨げるために安定化キャップ54が追加される
図1Aおよび1Bの実施態様の1つの変形を例示することである。
【0037】
1つの使用方法では、装置30は、
図1A内に示されるそれに対して反対方向に、すなわち第2の閉塞部材34の方向に、遠位部46の自由端が近位に向けられる間にテザー36をカバーするために、向けられるエプロン部材40とともに、
図1Aの引き延ばされた、より狭い構成で患者の胃内に導入される。この構成にある時に、装置30は管(図示せず)内に配置され、かつ近位端52が最初に管を出て、装置の残りが後に続くようにされる。エプロン部材40が管の外に出るように装置30が部分的に管を出た(または代わりとして管が装置30から引き込められた)時、装置30が管の中に引っ張られるが、しかしエプロン部材40が管の端部を取り囲んでまわりに巻きつくので、管内部への装置30のこの種の引っ張りが、第1の閉塞部材38のまわりに巻きつくようにエプロン部材40が反転して方向を変えるようにする。エプロン部材40のまわりのこの種の反転が達成されたあと、装置30は管から完全に排出され、かつ胃内に配置されるようになる。代わりとして、装置30がすでに近位に向けられたエプロン部材40とともに患者の胃内に導入され、先に述べた反転動作を不必要にすることができる。
【0038】
第1の閉塞部材38の構成がそれをリコイルさせ、かつ
図1B内に示されるそれに類似した収縮した構成を取る一方、第1の閉塞部材38の完全に収縮した、より広い構成が達成されてかつ次のように維持される。接続部材56が、(例えば、第1のストリングによって)解除部材58に連結される。第2のストリング60が、装置30のまわりにループ化され、第1の自由端から出発して装置30の外側でそれに沿って走り、そして次に管腔66を通して接続部材56内に、そして次に巻回42内に(管腔または管内で)伸び、テザー36および第2の閉塞部材34(また
図1Dおよび1Eを参照)内の管腔62に連続して入り、かつ結局第2の自由端で装置30を出る。
【0039】
装置30が胃内に導入されたあと、臨床医が第2のストリング60の両端を保持することができて、かつ装置30が胃内に拘束される間に第2のストリング60を引っ張ることによって、臨床医は、接続部材56を(例えば、しまり嵌めによって)拘束し、かつ接続部材56を解除されることから防ぐように形状化される嵌合キャビティ64の方向に接続部材56を移動するようにさせる。したがって、第1の閉塞部材38は常置ベースでその収縮した、より広い状態にロックされる。
【0040】
装置30が記述されたように形状化されたあと、1つの自由端で引っ張ることによって、かつ第2のストリング60を装置30内の管腔を通して摺動させ、結局装置30を完全に出ることによって第2のストリング60が除去される。装置30にはここで、胃内で自由に動く自由があり、および胃の自然収縮が、患者の身体のその他の動きに加えて、遠位部材34を幽門に入り込むようにさせ、一方近位部材32のサイズが、それが幽門に入り込むことを妨げ、かつそれに胃内に滞在することを強いる。したがって、遠位部材34は結局幽門内に配置され、およびより重い重量の任意の挿入物が幽門内の遠位部材34の保持を促進し、一方胃収縮および他の身体運動が、近位部材32を幽門弁の方へおよびそれから離れて移動させ、間欠プラグとして働いてかつ時々なんらかの食品の通過を可能にするので、近位部材32が幽門弁に対する間欠プラグとして働く。
【0041】
別の実施態様が、
図2Aの断面側面図およびそれぞれ
図2Bおよび2Cの、上端部および下端部図内に例示される。本実施態様において、装置31はまた近位部材37にテザー35経由で接続されるかまたは付着される遠位部材33を含むことができる。上記の通りに、近位部材37は相対的により大きな直径を有する、かつ周囲組織に非外傷性である周縁リップまたは縁部53を規定することができる、湾曲した近位部43に、(一般的に使用時に胃内部面と接触する)遠位部41でテザー35から半径方向にテーパをつける湾曲したまたはさもなければ弓形表面を規定する、エプロン部材39を備えることができる。エプロン部材39は、図示するように、閉塞部材47がその収縮した展開構成にある時第1の閉塞部材47がその中に滞在することができるチャネルまたは隙間45を規定することができる。収縮した閉塞部材47によって、エプロン部材39は、それぞれ側面および断面斜視図を示す
図2Dおよび2Eにて図示したように、閉塞部材47を完全にもしくは少なくとも部分的に取り囲むか、または封入するように構成されることができる。さらに、隙間45が患者身体内に使用中に開いたままにされることができるか、または最適ならば、追加的なキャップ部材またはカバーがエプロン部材39および閉塞部材47を中に完全に封入するために任意選択で付着されることが
【0042】
閉塞部材47は、複数の巻回および取付け部分49で装置31と付着されるか、連結されるか、またはさもなければ一体的に形成される遠位端を有するコイル状にされたまたは巻回された構造体に形成されることができる。そのコイル状にされたまたは巻回されたらせん構造の理由で、閉塞部材47は、患者身体への送達のために、上のように扁平構成で延伸されることができ、そして次に、使用中に幽門を通しての近位部材37の通過を阻害するかまたは妨げるために遠位部材33の直径より相対的に大きい直径または断面積を形成するそのコイル状構造体に圧縮するかまたは収縮させることを可能にされる。上述した実施態様のように、閉塞部材47は自己収縮するようにバイアスされるかまたは構成されることができる。代わりとして、本願明細書に記述されるように、ストリング部材または他のロック機構が構造体を圧縮する、および/またはロックするように作動し、拡張された構成が維持され、かつその扁平構成に戻って解除して再構成するのが妨げられるようにすることができる。遠位部材33は、患者身体内の装置31の配置および/または位置決めを促進するために管腔またはチャネル51を更に規定することができる。
【0043】
さらにもう一つの実施態様では、閉塞部材は、連続的一体構成部品として閉塞部材を形成するよりはむしろ別々の構成部品として製作されることができ、かつあとでエプロン部材内に付着されるかまたは連結されることができる。この特定の実施態様は、閉塞部材のサイズおよび形状が任意の患者特定のパラメータに従って変えられて変更され、かつ共通のエプロン部材内に付着されるのを可能にする。
図3Aの側面図および
図3Bの断面側面図に示すように、閉塞部材61は、そのつぶされて配置された構成にある時チャネル65および保持部63を規定するコイル状にされたまたは巻回されたらせん構造体として形成されることができる。前述したように、閉塞部材61は、拡張された扁平構成で患者身体内に前進され、そして次に、示されるように、作動経由でまたは自己再構成を可能にすることによってのどちらかでその拡張されたかつ任意選択でロックされた構成につぶされることができる。
【0044】
閉塞部材61のコイル状部分がそのつぶされた構成で保持部63を形成することができるので、部分63はエプロン部材37内に配置される補助確保機構に連結されることができる。この例では、確保機構はエプロン部材37内の遠位に延伸する取付け部分55から成ることができる。取付け部分55は、テーパ状部分のような、確保部材57および取付け部分55に対して部分63の動きを各々限定する停止部材59を有することができる。
【0045】
図3Cの断面側面図にて図示したように、隙間45内に確保されてかつエプロン部材37によって取り囲まれると共に、閉塞部材61がそのつぶされてロックされた構成で示される。示すように、確保部材57は取付け部分55から閉塞部材61の相対的動きまたは解除を防ぐために巻回された閉塞部材61によって形成されるチャネル65内に、少なくとも部分的に前進されることができる。取付け部分55は、一例として例示され、かつ限定することを意図されない。他の既知の確保機構が実用的に利用されることができる。
【0046】
本願明細書に記述されるこれらおよび他の実施態様では、装置が最小限に侵襲性の方法で患者身体に、例えば患者の胃内に経口的にかつ食道を通して導入されることができるので、例えば閉塞部材がその巻かれてないかまたは巻き戻された長尺構成にあるその扁平構成で装置が送達されることができる。代わりとして、装置は部分的にロックされた構成で送達されることができる。一旦胃内に入ると、たとえば、装置はその展開構成にコイル状にされるかまたは巻回されることができ、および閉塞部材は、その拡大された外形が幽門を通しての装置の通過を阻害するかまたは妨げるように装置に対して適所に堅固にロックされることができる。閉塞部材がその拡張された構成にロックされることを確実にするのに、種々の機構がその確保を確認するために利用されることができる。
【0047】
一例が、閉塞部材をロックするためのストリングに、ストリングの一部がストリングの残りと異なる色、例えば赤であるように、色分けさせることを含む。ストリングが閉塞部材をロックするために引っ張られるにつれて、一旦色分けされた部分が装置から露出するならば、閉塞部材がその展開構成にロックされていることをユーザが視覚的に確認することができる。代わりとして、一旦装置がロックされるならば、装置が実際にロックされていることを触知できるフィードバックによってユーザが確認することができるように、装置をロックするために要求される張力の総計が予め設定されたレベルに増加するように調整されることができる。
【0048】
閉塞装置のロック確認または検出のための他の代替機構が、加えて、装置内に組み込まれるセンサを含むことができる。一例が
図1Fの断面側面図内に例示され、装置内に配置されるセンサ67を示す。センサ67は、例えば、音響、超音波、電気、電磁、光(たとえば、色、波長、周波数、などの変化を検出する)、化学、など任意の数の検出様式を組み込むことができ、それがそのコイル状展開構成からの閉塞部材の変化またはストリング張力、接続部材56もしくは解除部材58の変化を検出することができる。
【0049】
上記に基づいて、装置30(およびそれの変形例)が胃からの小腸内への食品の通過を限定することによって、かつ同時により長い時間の間の胃内の食品の保持によって、更に胃内の装置30の存在によって生成される満腹感に起因して患者による採食量を低下させることによって肥満症治療を補助する。
【0050】
螺旋状コイル状装置のさらにもう一つの変形例において、
図4Aおよび4Bがその引き延ばされた構成からその拡大され、コイル状にされかつ入れ子にされた構成に再構成される近位部材72を有する螺旋形アセンブリ70の斜視図を示す。テザー74は、近位部材72の遠位端の近くの対応領域78およびテザー74の遠位端に付着される遠位部材76から延出するように見えることができる。対応領域78は、接触された組織により良性でかつ更に周囲組織に対する外傷を防ぐために可変剛性をもたらされることができる。これおよび本願明細書の変形例のいずれかにおいて、例えば、摩擦係数、なめらかさ、強化された生化学耐久性、抗菌の能力、などのための種々のコーティングが装置に塗布されることができる。
【0051】
図4Bは、この変形例で輪郭を描かれた外形84を有する長尺コイル状部材80を例示するコイル状にされロックされたアセンブリ70の断面側面図を示す。外形84は、逆にされた輪郭がさらに入れ子にされたループの内部への変位を妨げるためにも使用されることができるとはいえ、隣接するコイルとのその入れ子構成にコイル状にされる時、接触界面82を形成することができる突起部分を規定することができる。輪郭を描かれた外形84は、さらに同様に展開中に構造体の位置合わせを強化することができる。さらに、コイル状部材80の縁部がまた胃の組織に対する任意の縁部の露出を減少させるために丸みを与えられることができる。一旦入れ子にされると、コイル状部材80が中に閉鎖空間88を形成することができ、かつ示すように、球状の構造体に構成されることができるぎっしり詰められた形状を形成することができる。そのぎっしり詰められた構成を維持するために、中心列86が部材72の形状をロックするために近位部材72の中心を通して延伸することができる。中心列86は、近位部材72の遠位端につなぎ留められるかまたは付着されることができて、更にテザー74が近位部材72に付着されるハブに任意選択で付着されることができる遠位ハブ90によって、部分的には形成されることができる。近位プラグ94はコイル状部材80の近位端に設置され96、かつ例えば、指向性C字状クリップ、などのようなカラー92経由で接続されることができる遠位ハブ90まで、連結された付着物に達することができる。
【0052】
任意選択で、ワイヤまたは縫合長のような補強材98が、遠位ハブ90に連結されることができてかつ遠位部材76との付着にテザー74を通して達することができる。加えて、遠位おもり100がさらに同様に遠位部材76内に任意選択で一体化されることができる。補強材98の含有は、展開および使用中のテザー74の過伸展を防ぐことができる。部材98はさらに、テザー74が故障するありそうもない事態でテザー74または遠位部材76の分離を防ぐように機能することができる。
【0053】
図5Aおよび5Bは、近位部材72をその拡大されぎっしり詰められた構成にロックするための詳細特徴を例示する近位部材72の断面側面図および斜視図を示す。示すように、近位プラグ94はプラグ94の近位端を通して延伸する解除機構110を含むことができてかつプラグ94内に1個以上の解除確保部材112経由で固定される。解除機構110は、コイル状部材80を通して横断方向に延伸する1本以上のテンションワイヤを選択的にロックするかまたはアンロックするようにプラグ94に対して近位におよび遠位にトグルされることができる。さらに、機構110をロックするかまたはアンロックする時、解除機構110は内視鏡ツールによってその握持を促進するために硬いリップを有するように形成されることができる。任意選択で、解除機構110はさらに固形物が近位部材72の内部空間に入ることを防ぐために、アヒルのくちばし状の弁のような弁を一体化することができる。カラー92が、さらに遠位ハブ90および近位プラグ94をお互いに連結するように見えることができる。コイル状部材80が、拡大された構成に構成するにつれて、プラグ94は、遠位ハブ90との嵌合係合に入ることができ、それが次いで近位プラグ94のまわりに収容されるカラー92によって接合されることができる。
【0054】
そのぎっしり詰められた構成へのコイル状部材80の再構成を促進してかつ堅固な方法でその拡大された構成をロックするために、1本以上のテンションワイヤがコイル状部材80を通して横方向に延伸することができる。テンションワイヤは、種々のワイヤまたは他の高強度力ファイバから形成されることができる。
図5Aに示すように、コイル状部材80の末端は1個以上の対応するコレット120、122、124が付着され、かつさらにそれらのそれぞれのピンから延出する対応するロック線126、128、130を有する1本以上のテンションワイヤピン114、116を一体化することができる。ロック線126、128、130は、近位部材の周囲のまわりに一様に位置づけられることができ、かつ
図5Bに示すように、コイル状部材80を通して規定されるそれぞれの管腔を通して横断方向に延伸することができる。3本のロック線が示されるとはいえ、これは例証となる目的のためになされ、かつ任意の数のロック線(例えば近位部材72の周囲のまわりにお互いに対して90度で配置される4本のロック線)が一様性で、または近位部材72のまわりの任意の位置で利用されることができる。さらに、1本のロック線が故障した場合、近位部材72が依然としてその拡大された構造を保持することができるように複数ロック線がロック冗長度のために更に設けられることができる。
【0055】
コイル状部材を通して延伸するロック線によって、それらは、近位プラグ94の近位端の近くにまたはそこに位置づけられる対応開口部132を通して通過してループ化することができる。ロック線の各々の残る末端が、近位部材72をつぶす時、ロック線の引っ張りおよび確保を促進するために使用中にアセンブリ70から外部的に、同じく患者身体から外部的に通されることができる。開口部132を通過するループ化されたロック線によって、解除機構110が近位部材72のぎっしり詰められた構成を維持することができるロック線内にテンショニングをロックするために近位プラグ94内に選択的につぶされることができる。解除機構110の引っ張りは、ロック線をそれに応じて解除することができてかつ、例えば、患者の胃からの装置の除去中に、近位部材72の解舒を可能にすることができる。
【0056】
ロック線のテンショニングを促進するために、それらはロック線の単向性通過を可能にするそれぞれのコレットを通して係合されることができる。したがって、ロック線がコレットを通して引っ張られるにつれて、それらは近位部材72の解舒を妨げるかまたは阻害するためにテンション方向にだけ引っ張られることができる。加えて、コレットまたはピンは任意選択で、近位部材72のロックされた状態の確認に備えるために、例えば、蛍光透視法視覚化を通して装置の視覚化を促進する無線−不伝導体であることができる。
【0057】
さらにもう一つの変形例では、
図6Aおよび6Bがカバーされた閉塞アセンブリ140の斜視図および断面斜視図を示す。この変形例では、周囲組織に提示される表面が完全に円滑で一様に残るように、カバー142がコイル状部材80を部分的にまたは完全に封入することができる。本願明細書に記述されるように、コイル状部材80がカバー142それ自体内に完全に形成されることができるように、カバー142は近位部材72の拡大された形状に近くなることができる。一旦コイル状部材80が中に形成されたならば、組織界面144が周囲組織に対して円滑な表面を与えるためにコイル状部材80の末端によって配置されることができる。
【0058】
図6Bの断面斜視図に示すように、軟化された構造体に起因する接続ポイントでの過剰の張力を防ぐためにカバー142とテザー74との間に張力緩和ハブセクション146が組み込まれることができる。張力緩和ハブセクション146は、それが回転可能に固定されるように、内部的に拡張可能であることができる。それはさらに、圧縮によって拡張されることができる単一成形部品として設けられることができる。代替変形例では、付着カラー148がカバー142内に規定される受け入れ空間152に達することができ、および中心列が不連続であるように、近位プラグ94が遠位ハブ90から取り外されることができる。付着カラー148は、その構成で近位部材72をロックするためにロック線の末端でピンを受け取るように構成されることができてかつさらにカバー142に部材72を接合することができる。切り離された列を有することは、より大きな程度に適合させるかまたは屈曲させることができる近位部材72に追加的な柔軟性を与えることができる。最初に配置されるカバー142によって、コイル状部材80がその長尺構成でカバー開口部150を直接通し、かつ本願明細書に記述されるように、それがその入れ子にされつぶされた構成にコイル状にすることができる受け入れ空間152に導入されることができる。
【0059】
図7は、カバーされた実施態様を形成することができる種々の構成部品の斜視アセンブリ図を示す。示すように、カバー142は、
図8の部分的断面斜視図に示すように受け入れ空間152内に遠位ハブ90および付着カラー148を組み込むことができる。コイル状部材80が、カバー142から別々の構成部品として開口部150を通して受け入れ空間152に導入されることができる。前述したように、近位プラグ94および解除機構110が、さらにコイル状部材80と一体化されることができる。加えて、先細のカバー界面162を有する送達管160が、開口部150への付着に備えられることができる。送達管160は、カバー142内へのその長尺形状でのコイル状部材80の導入のためのアクセス通過をもたらすことができる。
【0060】
図9Aから9Cは、コイル状部材80がどのように配置されることができるかを示す一例の部分的断面斜視図を例示する。開口部150でカバー界面162に一時的に付着されるカバー142によって、
図9Aに示すように、カバー142が胃内に配置されることができる。
図9Bは、カバー142がコイル状部材80をどのように取り去ることができるかについて例示する。
図9Cに示すように、コイル状部材80が次いで、送達管160を通してかつそれが次いでその入れ子にされぎっしり詰められた構成にコイル状にすることができる受け入れ空間152に導入されることができる。一旦完成すると、カバー界面162はそれ自体を取り外すために開口部150から引っ張られることができ、ならびに組織界面144および解除機構110がカバー開口部150を塞ぐかまたは栓をすることができる。
【0061】
閉塞装置を胃に送達して配置する際に、送達アセンブリ170の1つの変形例が
図10の斜視図内に示される。この例では、アセンブリ170が、制御アセンブリ172から延出する送達管184に付着されるテンション制御アセンブリ172を概ね有することができる。コイル状部材80は、コイル状部材80に遠位の送達管184内に配置されるテザー74および遠位部材76とともに、その引き延ばされた構成で送達管184内に装填されることができる。ロック線が、送達管184内の長尺部材80から通過することができてかつ送達管184を通して近位にかつ制御アセンブリ172に達することができる。ロック線の各々は、ロック線がもつれるのを防ぐことを手伝うことができ、かつコイル状部材80をそのぎっしり詰められた形状に再構成する時さらにロック線のテンショニングを促進することができる、ロック線の上に可変の大きさの継続的なまたは間欠的なテンション力をもたらすことができる対応するテンションバネ174に送ることができる。
【0062】
ロック線の各々は、さらに、例えば作動可能なループ引っ張り装置176経由でロック線の各々を個々にまたは同時にしっかりと締めることができる対応するテンション制御界面178に付着されることができる。ロック線の各々は、制御アセンブリ172を通してかつ対応するテンションワイヤアクセスハンドル180との連通に更に送られることができる。一旦近位部材72が十分に入れ子にされてぎっしり詰められたならば、ワイヤアクセスハンドル180の1個以上が、次いでアセンブリおよび患者から切断されるおよび/または除去されることができるロック線を露出させるように引っ張られることができる。例えば閉塞部材の送達に先行する、またはそれの間に胃または体内管腔に吹き入れるために、送達管184に連結される任意選択の吹き入れポート182が、さらに設けられることができる。
【0063】
配置される時、
図11Aの部分的断面図に示すように、閉塞装置70は患者の胃ST内に配置されることができる。食道ES、幽門PYおよび十二指腸DUが、さらに参照用に例示される。その拡大され入れ子にされた構成の近位部材72によって、装置70が胃ST内に位置することができる。一旦患者が何らかの食品または液体を摂取したならば、胃STは遠位部材76が幽門PYの方へ胃STを通して移動されるように収縮し始めることができる。遠位部材76が幽門PYを通しての通過に対して寸法を規定されるので、遠位部材76は患者の十二指腸DU内に配置されるようになるように通過することができる。しかしながら、拡大された構成の理由で近位部材72は胃ST内に残ることができ、かつ
図11Bに示すように、幽門PYに蓋をすることができる。胃が収縮し続けるにつれて、近位部材72が幽門PYを断続的に閉塞して露出させ始め、食品および/または液体が低下された速度で胃から通過することを可能にし、したがって患者により長い期間の間満腹感を強いることができる。一旦胃が完全に空にされたならば、装置70は次いで胃ST内でそれ自体再配置することを可能にされることができる。
【0064】
装置70が患者から除去されるべき場合には、装置70は胃ST内でつぶされることができてかつその長尺構成で食道ESを通して戻って除去されることができる。任意選択の接近管190が食道ESおよび内視鏡192を通してどのように配置されることができるか、または例えば、把持装置194を有する他の機器が、接近管190を通してかつ近位部材72の近くにどのように入ることができるかについて例示する
図12Aの斜視図内に、一例が示される。
図12Bの斜視図に示すように、把持装置194は解除機構110と接触させられることができ、それが近位部材72をアンロックするために次いで引っ張られることができる。中心列86全体が、
図12Cに示すように、近位部材72から除去され、かつ胃STから除去されることができる。解除される近位部材72によって、
図12Dに示すように、コイル状部材80が接近管190を通してかつそのつぶされた長尺外形で食道ESを通して引っ張られることができる。
【0065】
上で検討された開示された本発明の適用は、特定の治療または身体の領域に限定されず、任意の数の他の治療および身体の領域を含むことができる。本発明を実施するための上記の方法および装置の変更ならびに当業者にとって明らかである本発明の態様の変形は、この開示の範囲内であることを意図される。さらに、例の間の態様の種々の組合せもまた同様にこの開示の範囲内であると意図されてかつみなされる。