特許第6284028号(P6284028)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284028
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】車両
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/03 20060101AFI20180215BHJP
   B60H 1/08 20060101ALI20180215BHJP
【FI】
   B60H1/03 C
   B60H1/08 611G
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-111276(P2014-111276)
(22)【出願日】2014年5月29日
(65)【公開番号】特開2015-223989(P2015-223989A)
(43)【公開日】2015年12月14日
【審査請求日】2017年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176811
【氏名又は名称】三菱自動車エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】石川 清貴
(72)【発明者】
【氏名】西尾 善明
(72)【発明者】
【氏名】湯谷 和久
【審査官】 ▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−178032(JP,A)
【文献】 特開2012−001072(JP,A)
【文献】 実公平07−030905(JP,Y2)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0269911(US,A1)
【文献】 特開2000−328943(JP,A)
【文献】 実開平04−110658(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 1/03
B60H 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加温手段で温められた熱媒で車室内の空気を温める車両であって、
車載コンポーネントを冷却する冷媒が循環する冷媒循環流路と、
前記冷媒循環流路上に形成される冷媒コンデンスタンクと、
前記加温手段で温められた熱媒が循環する熱媒循環流路と、
前記熱媒循環流路上に形成される熱媒コンデンスタンクと、
を備え、
前記熱媒コンデンスタンクは、前記冷媒コンデンスタンクの車両前後方向後方側に前記冷媒コンデンスタンクとの間に空間を介して並設され、
前記加温手段は、前記熱媒コンデンスタンクの車両前後方向後方側に並設されたことを特徴とする車両。
【請求項2】
前記熱媒コンデンスタンクと前記冷媒コンデンスタンクとが一体に設けられた一体型コンデンスタンクを備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記一体型コンデンスタンクは、前記空間と外部との間を連通する連通孔を有することを特徴とする請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記空間が密閉空間であり、
前記密閉空間が真空に調整されたことを特徴とする請求項2に記載の車両。
【請求項5】
前記一体型コンデンスタンクは、前記冷媒コンデンスタンク側の前面に設けられ、車両前方で車幅方向に設けられたクロスメンバ部材に支持される前部取付部と、前記熱媒コンデンスタンク側の下方で車体側に支持される底部取付部と、を有することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の車両。
【請求項6】
前記熱媒コンデンスタンクの車幅方向長さは、前記冷媒コンデンスタンクの車幅方向長さよりも短く、かつ、前記熱媒コンデンスタンクの高さは、前記冷媒コンデンスタンクの高さよりも低く形成されたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関するもので、より具体的には、電気温水ヒータ等の加温手段で温められた熱媒で車室内の空気を温める車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のうち、特に電動車両においては、一般に、電気温水ヒータ等の加温手段で温められた熱媒で車室内の空気が温められる。電動車両は、車載コンポーネントを冷却する冷媒が循環する冷媒循環流路に設けられた冷媒コンデンスタンク(以下、「低温タンク」という)と、加温手段で温められた熱媒が循環する熱媒循環流路に設けられた熱媒コンデンスタンク(以下、「高温タンク」という)とを備えている。そして、低温タンクには温度が低い冷媒が流れ、冷媒循環流路を流れる冷媒に含まれる空気は低温タンクで分離されるようになっている。同様に、高温タンクには温度が高い熱媒が流れ、熱媒循環流路を流れる熱媒に含まれる空気は高温タンクで分離されるようになっている。
【0003】
ところで、温度が低い冷媒が流れる低温タンクと温度が高い熱媒が流れる高温タンクとを横並びに固定する装置が知られている。かかる装置は、タンクの膨張変形量に注目したしたものであり、低温タンクのまわりに滞る空気が冷媒に与える影響や高温タンクのまわりを流れる空気が熱媒に与える影響を考慮したものではない(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公平7−30905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、低温タンクのまわりに滞る空気により低温タンクを流れる冷媒が温められ、高温タンクのまわりを流れる空気により高温タンクを流れる熱媒が冷まされることがある。
【0006】
本発明は、上記実情を鑑みたものであり、低温タンクを流れる冷媒を温まりにくくでき、かつ、高温タンクを流れる熱媒を冷めにくくできる、これらタンクの配置及びタンクの構造を備えた車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、加温手段で温められた熱媒で車室内の空気を温める車両であって、車載コンポーネントを冷却する冷媒が循環する冷媒循環流路と、前記冷媒循環流路上に形成される冷媒コンデンスタンクと、前記加温手段で温められた熱媒が循環する熱媒循環流路と、前記熱媒循環流路上に形成される熱媒コンデンスタンクと、を備え、前記熱媒コンデンスタンクは、前記冷媒コンデンスタンクの車両前後方向後方側に前記冷媒コンデンスタンクとの間に空間を介して並設され、前記加温手段は、前記熱媒コンデンスタンクの車両前後方向後方側に並設されたことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、電動車両の走行時に車両前面から空気が取り入れられ、冷媒コンデンスタンクのまわりを流れる。これにより、冷媒コンデンスタンクのまわりに空気が滞ることがなく、冷媒コンデンスタンクを流れる冷媒が温められにくくできる。また、熱媒コンデンスタンクと加温手段とが並設されるので、熱媒コンデンスタンクを流れる熱媒が冷めにくくできる。更に、冷媒コンデンスタンクと熱媒コンデンスタンクとの間に空間を設けるので、両コンデンスタンク間での熱のやりとりを防止できる。
【0009】
本発明の一態様では、前記熱媒コンデンスタンクと前記冷媒コンデンスタンクとが一体に設けられた一体型コンデンスタンクを備える。
【0010】
このようにすれば、一体型コンデンスタンク(熱媒コンデンスタンクと冷媒コンデンスタンク)の取付点(留め点)が少なくて済む。
【0011】
本発明の一態様では、前記一体型コンデンスタンクは、前記空間と外部との間を連通する連通孔を有する。
【0012】
このようにすれば、空間の空気が温められることにより膨張しても一体型コンデンスタンクが膨張することがない。
【0013】
本発明の一態様では、前記空間が密閉空間であり、前記密閉空間が真空に調整される。
【0014】
このようにすれば、空間の断熱性を高めることができる。
【0015】
本発明の一態様では、前記一体型コンデンスタンクは、前記冷媒コンデンスタンク側の前面に設けられ、車両前方で車幅方向に設けられたクロスメンバ部材に支持される前部取付部と、前記熱媒コンデンスタンク側の下方で車体側に支持される底部取付部と、を有する。
【0016】
このようにすれば、一体型コンデンスタンクを確実に支持することができると共に、冷媒コンデンスタンクのうち比較的高温の上部でクロスメンバ部材に支持されるので、クロスメンバ部材から伝わる熱の影響を抑えることができて、冷媒が温められにくくできる。また、熱媒コンデンスタンクのうち比較的低温の底部で車体側に支持されるので、車体側へ熱が逃げることを防止できて、熱媒を冷めにくくできる。
【0017】
本発明の一態様では、前記熱媒コンデンスタンクの車幅方向長さは、前記冷媒コンデンスタンクの車幅方向長さよりも短く、かつ、前記熱媒コンデンスタンクの高さは、前記冷媒コンデンスタンクの高さよりも低く形成される。
【0018】
このようにすれば、熱媒コンデンスタンクは冷媒コンデンスタンクの車両前後方向後方に隠れるので、熱媒コンデンスタンクは車両の走行時に車両前面で受けた風を直接受けることがなくなり、熱媒コンデンスタンクとなる領域を流れる熱媒を冷めにくくできる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、熱媒コンデンスタンクと加温手段とが並設されるので、熱媒コンデンスタンクを流れる熱媒を冷めにくくできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態に係る電動車両の模式図である。
図2】冷却水が流れる冷却水循環流路と温水が流れる温水循環流路とを示す模式図である。
図3図1に示した電動車両のボンネットルームに設けられたコンデンスタンクの周辺レイアウトを示す平面図である。
図4図3に示したコンデンスタンクの正面図である。
図5図3に示したコンデンスタンクの右側面図である。
図6図3に示したコンデンスタンクの背面図である。
図7図1に示した電動車両のボンネットルームに設けられたコンデンスタンクの周辺レイアウトを示す平面図である。
図8図7に示したコンデンスタンクの正面図である。
図9図7に示したコンデンスタンクの右側面図である。
図10図7に示したコンデンスタンクの背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る車両の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、ここでは電動車両を例に説明するが、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る電動車両の模式図である。
【0023】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る電動車両1は、電気をエネルギー源とし、電動機を動力源として走行する車両である。本発明の実施の形態に係る電動車両1は、電気温水ヒータ2で温められた温水で車室内の空気を温めるもので、冷却水循環流路(冷媒循環流路)3と温水循環流路(熱媒循環流路)4とを備えて構成される(図2参照)。
【0024】
[実施の形態1]
図2は、冷却水が流れる冷却水循環流路と温水が流れる温水循環流路とを示す模式図である。
【0025】
図2に示すように、冷却水循環流路3は、マイクロコントロールユニット(MCU)31や車載充電器(OBC)32、電動機(モータ)33等のように発熱する車載コンポーネントを冷却するためのもので、マイクロコントロールユニット31、車載充電器32、モータ33のほか、ラジエータ34、低温タンク(コンデンスタンク)5、ウォータポンプ36が設けられる。これにより、冷却水循環流路3を流れる冷却水(冷媒)は、ラジエータ34から低温タンク5を通り、ウォータポンプ36に供給され、ウォータポンプ36で汲み上げられた冷却水は、マイクロコントロールユニット31、車載充電器32、モータ33の順に流れ、ラジエータ34に戻される。
【0026】
温水循環流路4は、電気温水ヒータ2で温められた温水(熱媒)を車室に吹き出される空気通路に設けられたヒータコア41に供給するためのもので、電気温水ヒータ2、ヒータコア41のほか、ウォータポンプ42、高温タンク(コンデンスタンク)6が設けられる。これにより、電気温水ヒータ2で温められた温水は、ヒータコア41に供給され、ヒータコア41において車室内に吹き出される空気との間で熱が交換された後、ウォータポンプ42に供給される。そして、ウォータポンプ42で汲み上げられた温水は、高温タンク6を通り、電気温水ヒータ2に戻される。
【0027】
図3は、図1に示した電動車両のボンネットルームに設けられたコンデンスタンクの周辺レイアウトを示す平面図である。また、図4図6は、図3に示したコンデンスタンクを示す図であって、図4は正面図、図5は右側面図、図6は背面図である。
【0028】
図3に示すように、本発明の実施の形態1に係る電動車両のボンネットルーム11(図1参照)には、冷却水循環流路3に設けられるラジエータ34(図2参照)、低温タンク5、マイクロコントロールユニット31のほか、温水循環流路4に設けられる電気温水ヒータ2、高温タンク6が設置される。これらは、車両前後方向前方から後方に向けて、(1)ラジエータ34及び低温タンク5、(2)高温タンク6、(3)電気温水ヒータ2及びマイクロコントロールユニット31の順に設置される。
【0029】
ラジエータ34は、冷却水循環流路3を循環する冷却水を冷却するためのもので、細長い直方体形状を有する。ラジエータ34は、ボンネットルーム11において、車両前面に臨む位置に長手方向が車幅方向に沿って配置される。これにより、ラジエータ34は、電動車両1が走行する際にボンネットルーム11に取り込まれた風を受け、ラジエータ34の内部を流れる冷却水を冷却する。
【0030】
低温タンク5は、冷却水循環流路3を流れる冷却水に含まれる空気を分離するためのもので、乳白色の細長いポリエチレン製の容器で構成される。低温タンク5は、下半分と上半分とが溶着されて構成され、ボンネットルーム11において、車両前面に臨む位置に長手方向が車幅方向に沿って設置される。これにより、低温タンク5は、ラジエータ34と車幅方向横並びに並設される。
【0031】
図3に示すように、低温タンク5は、平面視矩形の容器で、図6に示すように、その底面は車幅方向左側から右側に向けて漸次深くなるアーチ状に形成されている。また、図5に示すように、低温タンク5の左側面の高さ方向中央域には冷却水入口51が設けられている。図4に示すように、冷却水入口51は、左側面から左方に突出する円筒状に形成され、ホース(図示せず)により、ラジエータ34に接続される。また、図4及び図6に示すように、低温タンク5の右側面の高さ方向下方域には冷却水出口52が設けられている。冷却水出口52は、右側面から右方に突出する円筒状に形成され、ホース(図示せず)により、ウォータポンプ36に接続される。また、図3に示すように、低温タンク5の上面右方域には、冷却水補充口53が設けられている。冷却水補充口53は、上面から上方に突出する円筒状に形成され、キャップ(蓋体)54により蓋がされている。また、図4に示すように、低温タンク5の前面上方域には取付金具(前部取付部)55,56が固定されている。取付金具55,56は、低温タンク5をボンネットルーム11(電動車両1)に取り付けるためのもので、均一な厚みを有する平坦な鋼板を適宜形状に切断し、適宜折り曲げることにより形成されている。具体的には、図4及び図5に示すように、前板551,561となる部分が低温タンク5の前面に沿って設けられ、その上端552,562が車両前後方向前方に水平に折り曲げられている。そして、本実施の形態に係る低温タンク5は、図3に示すように、取付金具55,56をボンネットルーム11の前縁を構成するアッパーバー(クロスメンバ部材)111に二点で固定することにより取り付けられる。これにより、本実施の形態に係る低温タンク5は、前面両側に設けられた二点で固定される。
【0032】
高温タンク6は、温水循環流路4を流れる温水に含まれる空気を分離するためのもので、図3に示すように、低温タンク5と別体に構成される。高温タンク6は、乳白色の細長いポリエチレン製の容器で構成される。高温タンク6は、下半分と上半分とが溶着されて構成され、ボンネットルーム11において低温タンク5の車両前後方向後方側となる位置に設置される。具体的には、低温タンク5との間に空間を隔てて、長手方向が車幅方向に沿って設置される。これにより、高温タンク6は、低温タンク5と空間を介して平行となり、低温タンク5と車両前後方向横並びに並設される。
【0033】
図3に示すように、高温タンク6は、平面視矩形の容器で、図3及び図6に示すように、上半分の右側がくびれることで、下半分よりも小さく形成されている。また、図5及び図6に示すように、高温タンク6の左側面中央域には温水入口61が設けられている。温水入口61は、左側面から左方に突出する円筒状に形成され、ホース(図示せず)により、ウォータポンプ42に接続される。また、高温タンク6の左側面下方域には温水出口62が設けられている。温水出口62は、温水入口61と同様、左側面から左方に突出する円筒状に形成され、ホース(図示せず)により、電気温水ヒータ2に接続される。また、図3に示すように、高温タンク6の上面中央域には温水補充口63が設けられている。温水補充口63は、上面から上方に突出する円筒状に形成され、キャップ(蓋体)64により蓋がされている。また、図6に示すように、高温タンク6の背面には、取付金具(後部取付部)65が固定されている。取付金具65は、高温タンク6の背面をボンネットルーム11(電動車両1)に固定するためのもので、均一な厚みを有する平坦な鋼板をHの字状に切断し、適宜折り曲げることにより形成されている。具体的には、図5及び図6に示すように、背板651となる部分が高温タンク6の背面に沿って設けられ、その両側上端部652,653が車両前後方向後方に水平に折り曲げられ、両側下端部654,655が車両前後方向前方に水平に折り曲げられている。また、高温タンク6の底面には、取付金具66が固定されている。取付金具(底部取付部)66は、高温タンク6の底面をボンネットルーム11(電動車両1)に固定するためのもので、均一な厚みを有する平坦な鋼板を適宜折り曲げることにより形成されている。具体的には、図5及び図6に示すように、底板661となる部分が高温タンク6の底面に沿って設けられ、その両側が下方に向けて折り曲げられて脚部662となり、その両端がそれぞれ車幅方向外側に折り曲げられて取付部663となる。そして、本実施の形態に係る高温タンク6は、背面に固定された取付金具65をボンネットルーム11に設けられた車体部材(図示せず)又は周辺機器(図示せず)に二点で固定すると共に、底面に固定された取付金具66をボンネットルーム11に設けられた車体部材又は周辺機器に二点で固定することにより取り付けられる。これにより、本実施の形態に係る高温タンク6は、背面両側に設けられた二点と底面に設けられた一点とで固定される。
【0034】
電気温水ヒータ2は、上述したように、水を温めるためのもので、図3に示すように、低温タンク5や高温タンク6と別体に構成される。電気温水ヒータ2は、平面視矩形の直方体形状に構成され、ボンネットルーム11において高温タンク6の車両前後方向後方側となる位置に配置される。具体的には、高温タンク6との間に空間を隔てて、長手方向が車幅方向に沿って設置される。これにより、電気温水ヒータ2は、高温タンク6と空間を介して平行となり、高温タンク6と車両前後方向横並びに並設される。
【0035】
マイクロコントロールユニット31は、車載充電器32やモータ33を制御するためのもので、図3に示すように、低温タンク5や高温タンク6、及び電気温水ヒータ2と別体に構成される。マイクロコントロールユニット31は、平面視矩形の直方体形状に構成され、ボンネットルーム11において電気温水ヒータ2の車幅方向右側となる位置に設置される。具体的には、電気温水ヒータ2との間に空間を隔てて長手方向が車両前後方向に沿って配置される。これにより、マイクロコントロールユニット31は、電気温水ヒータ2と空間を隔てて平行となり、電気温水ヒータ2と車幅方向横並びに並設される。これにより、マイクロコントロールユニット31は、低温タンク5及び高温タンク6の車両前後方向後方となる位置に高温タンク6と平行に設置される。
【0036】
上述した本発明の実施の形態1に係る電動車両1が通常走行する際には、車両前面で風を受ける。車両前面で受けた風(空気)は、ボンネットルーム11に取り込まれ、ラジエータ34と低温タンク5のまわりを流れる。これにより、ラジエータ34の内部を流れる冷却水は冷却される。そして、ラジエータ34で冷却された冷却水は、冷却水循環流路3を通り、低温タンク5に供給される。これにより、冷却水に含まれる空気は分離される。このとき、冷却水は低温タンク5のまわりを流れる空気により温められなくて済む。そして、低温タンク5で空気が分離された冷却水は、冷却水循環流路3を通り、ウォータポンプ36に供給される。ウォータポンプ36に供給された冷却水はウォータポンプ36により汲み上げられ、マイクロコントロールユニット31、車載充電器32、モータ33の順に冷却水循環流路3を流れる。これにより、マイクロコントロールユニット31、車載充電器32、モータ33が冷却される。
【0037】
一方、電気温水ヒータ2で温められた温水は、温水循環流路4を通り、ヒータコア41に供給される。ヒータコア41に供給された温水は、ヒータコア41のまわりを流れ、車室内に吹き出される空気との間で熱が交換される。これにより、温水の温度が下がり、車室内に吹き出される空気の温度が上がる。そして、ヒータコア41で熱が交換された温水は、温水循環流路4を通り、ウォータポンプ42に供給される。ウォータポンプ42に供給された温水はウォータポンプ42により汲み上げられ、高温タンク6に供給される。これにより、温水に含まれる空気は分離される。このとき、高温タンク6は、低温タンク5の車両前後方向後方でボンネットルーム11に取り込まれた風(空気)を避け、車両前後方向後方に配置された電気温水ヒータ2の熱の影響を受ける。したがって、温水は高温タンク6のまわり流れる空気により著しく冷まされなくて済む。そして、高温タンク6で空気が分離された温水は、温水循環流路4を通り、電気温水ヒータ2に戻される。
【0038】
上述した本発明の実施の形態1に係る電動車両1は、車両前面からボンネットルーム11に空気が取り入れられ、ラジエータ34と低温タンク5のまわりを流れる。これにより、低温タンク5のまわりに空気が滞ることがなく、低温タンク5を流れる冷却水を温められにくくできる。また、低温タンク5のまわりを通った空気が高温タンク6のまわりを流れることになるので、高温タンク6を流れる温水を冷めにくくできる。
【0039】
[実施の形態2]
実施の形態2に係る電動車両の冷却水循環流路と温水循環流路は、上述した実施の形態1に係るものと同一の構成を有するので、図2を援用して説明する。尚、上述した実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付して説明する。
【0040】
図2に示すように、本発明の実施の形態2に係る電動車両1は、冷却水循環流路3に設けられる低温タンク7と温水循環流路4に設けられる高温タンク8とが一体化され、一つのコンデンスタンク9(一体型コンデンスタンク)とされたものである(図7参照)。
【0041】
冷却水循環流路3は、マイクロコントロールユニット(MCU)31や車載充電器(OBC)32、電動機(モータ)33等のように発熱する車載コンポーネントを冷却するためのもので、上述した実施の形態1と同様、マイクロコントロールユニット31、車載充電器32、モータ33のほか、ラジエータ34、コンデンスタンク(低温タンク7)、ウォータポンプ36が設けられる。これにより、冷却水循環流路3を流れる冷却水(冷媒)は、ラジエータ34からコンデンスタンク9を通り、ウォータポンプ36に供給され、ウォータポンプ36で汲み上げられた冷却水は、マイクロコントロールユニット31、車載充電器32、モータ33の順に流れ、ラジエータ34に戻される。
【0042】
温水循環流路4は、電気温水ヒータ2で温められた温水(熱媒)を車室に吹き出される空気通路に設けられたヒータコア41に供給するためのもので、上述した実施の形態1と同様、電気温水ヒータ2、ヒータコア41のほか、ウォータポンプ42、コンデンスタンク(高温タンク8)が設けられる。これにより、電気温水ヒータ2で温められた温水は、ヒータコア41に供給され、ヒータコア41において車室内に吹き出される空気との間で熱が交換された後、ウォータポンプ42に供給される。そして、ウォータポンプ42で汲み上げられた温水は、コンデンスタンク9を通り、電気温水ヒータ2に戻される。
【0043】
図7は、図1に示した電動車両のボンネットルームに設けられたコンデンスタンクの周辺レイアウトを示す平面図である。また、図8図10は、図7に示したコンデンスタンクを示す図であって、図8は正面図、図9は右側面図、図10は背面図である。
【0044】
図7に示すように、本発明の実施の形態2に係る電動車両のボンネットルーム11には、冷却水循環流路3に設けられるラジエータ34(図2参照)やマイクロコントロールユニット31、温水循環流路4に設けられる電気温水ヒータ2のほか、低温タンク7と高温タンク8とが一体化されたコンデンスタンク9が設置される。これらは、車両前後方向前方から後方に向けて、(1)ラジエータ34及びコンデンスタンク9、(2)電気温水ヒータ2及びマイクロコントロールユニット31の順に設置される。
【0045】
ラジエータ34は、上述した実施の形態1と同様、冷却水循環流路3を循環する冷却水を冷却するためのもので、細長い直方体形状を有する。ラジエータ34は、ボンネットルーム11において、車両前面に臨む位置に長手方向が車幅方向に沿って配置される。これにより、ラジエータ34は、電動車両1が走行する際にボンネットルーム11に取り込まれた風を受け、ラジエータ34の内部を流れる冷却水を冷却する。
【0046】
コンデンスタンク9は、冷却水や温水に含まれる空気を分離するためのもので、本発明の実施の形態2に係るコンデンスタンク9は、低温タンク7となる領域と高温タンク8となる領域との間に空間91が設けられ、これらが一体に形成される。コンデンスタンク9は、乳白色のポリエチレン製の容器で構成され、下半分と上半分とが溶着されて構成される。コンデンスタンク9は、ボンネットルーム11において、低温タンク7となる領域が車両前面に臨む位置に車幅方向に沿って設置される。これにより、コンデンスタンク9は、ラジエータ34と車幅方向横並びに並設される。
【0047】
図7に示すように、低温タンク7となる領域は平面視矩形に設けられ、高温タンク8となる領域は平面視台形に設けられる。そして、低温タンク7となる領域と高温タンク8となる領域との境界となる領域に空間91が設けられる。これにより、低温タンク7となる領域と高温タンク8となる領域とが空間91を介して並設される。
【0048】
また、低温タンク7となる領域は、図10に示すように、その底面が車幅方向左側から右側に向けて漸次深くなる湾曲状に形成され、高温タンク8となる領域は、その底面が車幅方向に水平に形成される。
【0049】
また、図7図10に示すように、高温タンク8となる領域の車幅方向の長さは、低温タンク7となる領域の車幅方向となる長さよりも短く、かつ、高温タンク8となる領域の高さ方向の高さは、低温タンク7となる領域の高さ方向の高さよりも低く形成されている。これは、高温タンク8となる領域を低温タンク7となる領域の車両前後方向後方に隠れるようにするためである。このようにすれば、高温タンク8となる領域は電動車両1の走行時に車両前面で受けた風(空気)を直接受けることがなくなり、高温タンク8となる領域を流れる温水を冷めにくくできる。
【0050】
また、図9に示すように、低温タンク7となる領域の左側面の高さ方向上方域には冷却水入口71が設けられている。図8に示すように、冷却水入口71は、低温タンク7となる領域の左側面から左方に突出する円筒状に形成され、ホース(図示せず)により、ラジエータ34に接続される。また、図8及び図10に示すように、低温タンク7となる領域の右側面の高さ方向下方域には冷却水出口72が設けられている。冷却水出口72は、低温タンク7となる領域の右側面から右方に突出する円筒状に形成され、ホース(図示せず)により、ウォータポンプ36に接続される。また、図7に示すように、低温タンク7となる領域の上面中央域には、冷却水補充口73が設けられている。冷却水補充口73は、上面から上方に突出する円筒状に形成され、キャップ(蓋体)74により塞がれている。
【0051】
また、図9に示すように、高温タンク8となる領域の左側面の高さ方向上側となる車両前後方向後方域には、温水入口81が設けられている。図8及び図10に示すように、温水入口81は、高温タンク8となる領域の左側面から左方に突出する円筒状に形成され、ホース(図示せず)により、ウォータポンプ42に接続される。また、図9及び図10に示すように、高温タンク8となる領域の右側となる領域は、低温タンク7となる領域の背面に沿って下方に延在し、その底面に温水出口82が設けられている。温水出口82は、底面から下方に突出する円筒状に形成され、ホース(図示せず)により、電気温水ヒータ2に接続される。また、図7に示すように、高温タンク8となる領域の上面車幅方向左側となる車両前後方向後方域には温水補充口83が設けられている。温水補充口83は、上面から上方に突出する円筒状に形成され、キャップ(蓋体)84により蓋がされている。
【0052】
また、図7及び図9に示すように、低温タンク7となる領域と高温タンク8となる領域との境界となる領域に設けられた空間91は熱を遮断するためのもので、本実施の形態に係るコンデンスタンク9において境界となる領域に設けられた空間91は閉鎖された閉鎖空間である。また、コンデンスタンク9の側面、例えば、左側面には、外部から閉鎖空間に連通する空気穴911が設けられている。これにより、閉鎖空間には空気層が形成される。そして、閉鎖空間の空気が温められた場合や冷まされた場合にも空気穴911から空気が出し入れされ、閉鎖空間の容積が一定に保たれる。これにより、コンデンスタンク9が膨張したり縮小したりするのを防止できる。
【0053】
また、図8に示すように、コンデンスタンク9の低温タンク7となる領域の前面上方域両側にはそれぞれ取付金具(前部取付部)75,76が固定されている。取付金具75,76は、コンデンスタンク9の前面をボンネットルーム11(電動車両1)に固定するためのもので、均一な厚みを有する平坦な鋼板を切断し、適宜折り曲げることにより形成されている。具体的には、図8及び図9に示すように、取付金具55,56は左右対称であり、前板751,761となる部分がコンデンスタンク9の前面に沿って設けられ、その上端752,762が車両前後方向前方に水平に折り曲げられている。
【0054】
また、図9及び図10に示すように、コンデンスタンク9の高温タンク8となる領域の底面には取付金具(底部取付部)85が固定されている。取付金具85は、コンデンスタンク9の高温タンク8となる領域の底面をボンネットルーム11(電動車両1)に固定するためのもので、均一な厚みを有する平坦な鋼板を適宜折り曲げることにより形成されている。具体的には、図9及び図10に示すように、底板851となる部分が高温タンク8となる領域の底面に沿って設けられ、その両側が下方に向けて折り曲げられて脚部852となり、その両端がそれぞれ車幅方向外側に折り曲げられて取付部853となる。そして、本実施の形態に係るコンデンスタンク9は、前面に固定された取付金具75,76をボンネットルーム11の前縁を構成するアッパーバー111に二点で固定すると共に、高温タンク8となる領域の底面に固定された取付金具85をボンネットルーム11に設けられた車体部材又は周辺機器に二点で固定することにより取り付けられる。これにおり、本実施の形態に係るコンデンスタンク9は、前面側に設けられた二点と底面に設けられた一点とで固定される。
【0055】
電気温水ヒータ2は、上述した実施の形態1と同様、水を温めるためのもので、図7に示すように、コンデンスタンク9と別体に構成される。電気温水ヒータ2は、平面視矩形の直方体形状に構成され、ボンネットルーム11においてコンデンスタンク9の車両前後方向後方となる位置に配置される。具体的には、コンデンスタンク9との間に空間を隔てて、長手方向が車幅方向に沿って配置される。これにより、電気温水ヒータ2は、高温タンクと空間を隔てて平行となり、高温タンクと車両前後方向横並びに配置される。
【0056】
マイクロコントロールユニット31は、車載充電器32やモータ33を制御するためのもので、図7に示すように、コンデンスタンク9及び電気温水ヒータ2と別体に構成される。マイクロコントロールユニット31は、平面視矩形の直方体形状に構成され、ボンネットルーム11において電気温水ヒータ2の車幅方向右側となる位置に配置される。具体的には、電気温水ヒータ2との間に空間を隔てて長手方向が車両前後方向に沿って配置される。これにより、マイクロコントロールユニット31は、電気温水ヒータ2と空間を隔てて平行となり、電気温水ヒータ2と車幅方向横並びに配置される。これにより、マイクロコントロールユニット31は、コンデンスタンク9の車両前後方向後方となる位置にコンデンスタンク9と平行に配置される。
【0057】
上述した本発明の実施の形態1に係る電動車両1が通常走行する際には、車両前面で風を受ける。車両前面で受けた風(空気)は、ボンネットルーム11に取り込まれ、ラジエータ34とコンデンスタンク9のまわりを流れる。これにより、ラジエータ34の内部を流れる冷却水は冷却される。そして、ラジエータ34で冷却された冷却水は、冷却水循環流路3を通り、コンデンスタンク9の低温タンク7となる領域に供給される。これにより、冷却水に含まれる空気は分離される。このとき、冷却水は低温タンク7となる領域のまわりを流れる空気により温められなくて済む。そして、低温タンク7となる領域で空気が分離された冷却水は、冷却水循環流路3を通り、ウォータポンプ36に供給される。ウォータポンプ36に供給された冷却水はウォータポンプ36により汲み上げられ、マイクロコントロールユニット31、車載充電器32、モータ33が冷却される。
【0058】
一方、電気温水ヒータ2で温められた温水は、温水循環流路4を通り、ヒータコア41に供給される。ヒータコア41に供給された温水は、ヒータコア41のまわりを流れ、車室内に吹き出される空気との間で熱が交換される。これにより、温水の温度が下がり、車室内に吹き出される空気の温度が上がる。そして、ヒータコア41で熱が交換された温水は、温水循環流路4を通り、ウォータポンプ42に供給される。ウォータポンプ42に供給された温水はウォータポンプ42により汲み上げられ、コンデンスタンク9の高温タンク8となる領域に供給される。これにより、温水に含まれる空気は分離される。このとき、高温タンク8となる領域は、低温タンク7となる領域の車両前後方向後方で車体前面から受ける風(空気)を避け、車両前後方向後方に配置された電気温水ヒータ2の熱の影響を受ける。したがって、温水は高温タンク8となる領域のまわり流れる空気により著しく冷まされなくて済む。そして、高温タンク8となる領域で空気が分離された温水は、温水循環流路4を通り、電気温水ヒータ2に戻される。
【0059】
上述した本発明の実施の形態2に係る電動車両1は、車両前面からボンネットルーム11に空気が取り入れられ、ラジエータ34とコンデンスタンク9のまわりを流れる。これにより、コンデンスタンク9の低温タンク7となる領域のまわりに空気が滞ることがなく、低温タンク7となる領域を流れる冷却水を温められにくくできる。また、低温タンク7となる領域のまわりを通った空気が高温タンク8となる領域のまわりを流れることになるので、高温タンク8を流れる温水を冷めにくくできる。
【0060】
また、低温タンク7となる領域と高温タンク8となる領域との間に空間91が設けられ、これらが一体に形成されるので、低温タンク7となる領域、高温タンク8となる領域をそれぞれ固定する必要がなく、コンデンスタンク9の取付箇所(留め点)が少なくて済む。
【0061】
また、低温タンク7となる領域と高温タンク8となる領域との間に設けられた空間91が閉鎖空間であり、コンデンスタンク9の側面に外部から閉鎖空間に連通する空気穴911が設けられているので、空間91に空気層が形成される。これにより、低温タンク7となる領域と高温タンク8となる領域とが断熱される。また、空間91の空気が温められた場合や冷まされた場合にも空気が出し入れされるので、コンデンスタンク9が膨張したり縮小したりするのを防止できる。
【0062】
また、コンデンスタンク9は、低温タンク7となる領域側の前面に固定された取付金具75でボンネットルーム11の前縁となるアッパーバー111に固定され、高温タンク8となる領域の底面に固定された取付金具85で車体部材又は周辺機器に固定されるので、コンデンスタンク9を確実に支持することができる。更に、低温タンク7のうち比較的高温の冷却水は上部に集まるが、コンデンスタンク9は低温タンク7の上部でアッパーバー111に支持されるので、アッパーバー111から伝わる熱の影響を抑えることができて、冷却水を温められにくくできる。また、高温タンク8のうち比較的低温の温水は下方に集まるが、コンデンスタンク9は高温タンク8の下方で車体側に支持されるので、車体側へ温水の熱が逃げることを防止できて、温水を冷めにくくできる。
【0063】
尚、上述した実施の形態2では、低温タンク7となる領域と高温タンク8との境界となる領域に設けられた空間91は閉鎖された閉鎖空間であるが、大気圧よりも負圧(真空)の密閉空間としてもよい。このように、大気圧よりも負圧となる真空に調整すれば、空間91の断熱性能を高めることができる。
また、実施の形態1,2では、加温手段として電気温水ヒータ2を用いたが、これに限定されず、例えばヒートポンプやエンジン等を用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上説明したように、本発明に係る車両は、冷媒コンデンスタンクを流れる冷媒を温まりにくくでき、かつ、熱媒コンデンスタンクを流れる熱媒を冷めにくくできるので、電気温水ヒータで温められた温水で車室内の空気を温める電動車両に好適である。
【符号の説明】
【0065】
1 電動車両
11 ボンネットルーム
111 アッパーバー(クロスメンバ部材)
2 電気温水ヒータ
3 冷却水循環流路
31 マイクロコントロールユニット(MCU)
32 車載充電器(OBC)
33 モータ
34 ラジエータ
36 ウォータポンプ
4 温水循環流路
41 ヒータコア
42 ウォータポンプ
5 低温タンク(冷媒コンデンスタンク)
51 冷却水入口
52 冷却水出口
53 冷却水補充口
54 キャップ
55,56 取付金具(前部取付部)
551,561 前板
552,562 上端
6 高温タンク(熱媒コンデンスタンク)
61 温水入口
62 温水出口
63 温水補充口
65 取付金具(後部取付部)
66 取付金具(底部取付部)
7 低温タンク
75,76 取付金具(前部取付部)
8 高温タンク
85 取付金具(底部取付部)
9 コンデンスタンク(一体型コンデンスタンク)
91 空間
911 空気穴
図1
図2
図3
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図5
図6
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図8
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図10