(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
(実施例1)(
図1〜
図5)
図1、
図2は、壁面1の入隅のコーナーで、一対の廻り縁である縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gを入隅用コーナーカバー20により被覆した施工構造を示し、
図2は一方の縁材10を取外して示したものである。
図2において、1は壁面、2は天井面を示し、壁面1と天井面2の交差する位置には、縁材10が少なくとも壁面1又は天井面2に化粧釘や接着剤等で取付けられる(本実施例では化粧釘と接着剤が併用される)。
【0026】
縁材10は、プラスチック等から形成され、
図3に示す如くの長尺状をなす。縁材10は、長手方向に対して45度に切断された端面11を備え、一対の縁材10、10の端面11同士が間隙を介して突き合され、壁面1や天井面2に取付けられる。縁材10の表面12は、長手方向に連続する曲面状をなす。縁材10の裏面13は、壁面1に添設される裏面鉛直部13Aと、天井面2に添設される裏面水平部13Bと、裏面鉛直部13Aと裏面水平部13Bの間で壁面1に対して例えば45度をなすように斜交配置される裏面傾斜部13Cとを備える。
【0027】
コーナーカバー20は、
図1〜
図5に示す如く、本体部21と表面被覆部22と裏面当接部23とを有して構成される。
【0028】
コーナーカバー20の本体部21は、一対の縁材10、10の端面11同士の上記突き合せ間隙Gに挟み込まれる薄板状をなす。本体部21は、それらの縁材10、10の室内に臨む表面12の側に位置する表面側(室内側)から、壁面1に相対する裏面13の側に位置する裏面側(反室内側)に向けて延在される。コーナーカバー20は、本体部21の一側面を一方の縁材10の端面11に当て、本体部21の他側面を他方の縁材10の端面11に当てて、それらの縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gに挟み込まれるものになる。コーナーカバー20は、施工性向上のために、本体部21の両側面のそれぞれに入隅用であることを示す「入」の文字が表記され、上方を示す矢印が表記される。
【0029】
コーナーカバー20の表面被覆部22は、本体部21の表面側(室内側)において、縁材10の表面12に倣う該本体部21の外縁部に接合され、該本体部21の外縁部の全域で該本体部21の両側面のそれぞれに135度の交差角をなして外方に張り出る翼22Aを備える。このとき、表面被覆部22の翼22Aは、各縁材10の長手方向に連続する曲面状の表面12に被着される曲面をなす。これにより、表面被覆部22は、本体部21が一対の縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、一方の翼22Aにより一方の縁材10の端面11沿いの表面12を被覆し、他方の翼22Aにより他方の縁材10の端面11沿いの表面12を被覆し、結果として上述の突き合せ間隙Gを看者の目から隠す。
【0030】
コーナーカバー20の裏面当接部23は、本体部21の裏面側(反室内側)において、縁材10の裏面13に倣う該本体部21の外縁部に接合される。本実施例では、コーナーカバー20の裏面当接部23が、本体部21の裏面側(反室内側)において、縁材10の裏面13における裏面傾斜部13Cに倣う該本体部21の傾斜状外縁部に接合され、該傾斜状外縁部から該本体部21の両側面のそれぞれに45度の交差角をなして外方に大きく張り出る羽根板23Aを備える。即ち、裏面当接部23は、各縁材10の裏面13で壁面1に対して斜交配置される裏面傾斜部13Cに羽根板23Aを当接させ、各縁材10の表面12に被着される表面被覆部22との間で該縁材10を挟持する。これにより、裏面当接部23は、本体部21が一対の縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられた一対の縁材10、10の裏面13と壁面1との間に配置され、各縁材10の裏面13における端面11沿いの裏面傾斜部13Cに当接する。
【0031】
従って、コーナーカバー20は、本体部21が一対の縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、表面被覆部22と裏面当接部23が、各縁材10を表面12の側と裏面13の側とから挟持し、壁面1に垂直をなす水平方向と、壁面1に沿う鉛直方向の2方向でのそれらの縁材10に対する動きを規制する。
【0032】
尚、縁材10の表面12が長手方向に連続する凹部12Kを備えるとき、コーナーカバー20の表面被覆部22はその凹部12Kに係合する凸部22Kを備え、それらの縁材10の表面12に被着されても良い。本実施例では、コーナーカバー20の曲面をなす翼22Aの一部に凸部22Kが形成される。これによっても、表面被覆部22と裏面当接部23は、各縁材10を表面12の側と裏面13の側とから挟持し、壁面1に垂直をなす水平方向と、壁面1に沿う鉛直方向の2方向でのそれらの縁材10に対する動きを規制するものになる。
【0033】
更に、コーナーカバー20にあっては、裏面当接部23が、
図3(B)、
図6に示す如く、本体部21の両側に張り出るように設けた前述の羽根板23Aにおいて、縁材10の裏面傾斜部13Cが当接する該羽板23A上にて複数条をなすリブ状ガイド部24を備える。各ガイド部24は本体部21の両側に張り出る羽根板23A上で互いに平行をなすように相並ぶリブ状をなす。これらのリブ状ガイド部24は、
図5に示す如く、各縁材10の裏面傾斜部13Cを当接させて、各縁材10をそれらの相対する他方の縁材10との突き合せ方向Pに誘導し、該縁材10の端面11を本体部21に対する挟み込み位置に位置付ける。各リブ状ガイド部24は、縁材10の突き合せ端面11を誘導開始する先端面を上記突き合せ方向Pの反対方向に向けて拡開する斜め面取部24Aを備え、縁材10を誘導容易とすることができる(斜め面取部24Aが羽根板23Aに対し鋭角をなす)。
【0034】
コーナーカバー20の施工手順は以下の通りになる。
(1)壁面1の入隅のコーナーで突き合わされる一対の縁材10、10のうち、一方の縁材10が壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられる。本実施例では、一方の縁材10の裏面13における裏面鉛直部13Aが壁面1に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられ、裏面13における裏面水平部13Bが天井面2に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0035】
(2)上述(1)の一方の縁材10の端面11に、コーナーカバー20の本体部21の一側面を当ててこれをテープ等で仮止めする。このとき、コーナーカバー20の表面被覆部22の翼22Aが上記一方の縁材10の端面11沿いの表面12を被覆し、裏面当接部23の羽根板23Aが上記一方の縁材10の端面11沿いの裏面13における裏面傾斜部13Cに当接する。
【0036】
(3)上述(1)のコーナーカバー20の裏面当接部23に設けたリブ状ガイド部24に、他方の縁材10の裏面13を添わせて、この他方の縁材10を上述(2)の一方の縁材10との突き合せ方向に誘導し、該他方の縁材10の端面11をコーナーカバー20の本体部21の他側面に当て該本体部21に対する挟み込み位置に位置付ける。このとき、コーナーカバー20の表面被覆部22の翼22Aが上記他方の縁材10の端面11沿いの表面12を被覆し、裏面当接部23の羽根板23Aが上記他方の縁材10の端面11沿いの裏面13における裏面傾斜部13Cに当接する。これにより、両縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gにコーナーカバー20の本体部21を挟み込み保持し、前述の突き合せ間隙Gを看者の目から隠すものになる。
【0037】
(4)上述(3)の他方の縁材10が壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられる。本実施例では、他方の縁材10の裏面13における裏面鉛直部13Aが壁面1に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられ、裏面13における裏面水平部13Bが天井面12に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0038】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)コーナーカバー20は、本体部21に表面被覆部22と裏面当接部23とを接合して構成され、表面被覆部22と裏面当接部23が、各縁材10を表面12の側と裏面13の側とから挟持し、壁面に垂直をなす水平方向と、壁面に沿う鉛直方向の二方向でのそれらの縁材10に対する動きを規制する。従って、コーナーカバー20は、縁材10の表面12に格別の脱落防止用凹溝等を設けることのない簡易な構成により、縁材10の表面12側から外方(水平方向及び鉛直方向を含むあらゆる方向)への剥離、ひいては脱落を完全に防止できる。
【0039】
(b)コーナーカバー20の裏面当接部23が、各縁材10の裏面13で壁面に対して斜交配置される裏面傾斜部13Cに当接し、各縁材10の表面12に被着される表面被覆部22との間で該縁材10を挟持する。裏面当接部23は、単純な構造によって、各縁材10の裏面傾斜部13Cに水平方向と鉛直方向で当接するものになり、表面被覆部22との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材10を挟持する。
【0040】
(c)コーナーカバー20の表面被覆部22が、各縁材10の長手方向に連続する曲面状の表面12に被着される曲面を備える。表面被覆部22は、単純な構造によって、各縁材10の曲面状の表面12に水平方向と鉛直方向で係合するにものになり、裏面当接部23との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材10を挟持する。
【0041】
(d)コーナーカバー20の表面被覆部22が、各縁材10の表面12に設けた凹部12Kに係合する凸部22Kを備え、それらの縁材10の表面12に被着される。表面被覆部22は、単純な構造によって、各縁材10の表面12に設けた凹部12Kに水平方向と鉛直方向で係合するにものになり、裏面当接部23との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材10を挟持する。
【0042】
(e)コーナーカバー20の裏面当接部23が、各縁材10をそれらの相対する他方の縁材10との突き合せ方向に誘導し、該縁材10の端面を前記本体部21に対する挟み込み位置に位置付けるガイド部24を備える。一対の縁材10の突き合せ部にコーナーカバー20を組付ける際に、一方の縁材10の端面にコーナーカバー20の本体部21の一側面を当ててこれをテープ等で仮止めしてから、このコーナーカバー20の裏面当接部23に設けたガイド部24により他方の縁材10の裏面13を沿わせて該縁材10を上記突き合せ部にスムースに誘導できる。これにより、他方の縁材10の端面をコーナーカバー20の本体部21の他側面に当て、それらの両縁材10の端面同士の間隙(突き合せ間隙G)に該本体部21を挟み込み保持し得るものになる。
【0043】
(実施例2)(
図7〜
図10)
実施例2は、実施例1におけると同一の縁材10(端面11、表面12、裏面13、裏面鉛直部13A、裏面水平部13B、裏面傾斜部13Cを備える)を用いた壁面1の出隅のコーナーに、出隅用コーナーカバー30を用いたことにある。
【0044】
図7、
図8は、壁面1の出隅のコーナーで、一対の廻り縁である縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gを出隅用コーナーカバー30により被覆した施工構造を示し、
図8は一方の縁材10を取外して示したものである。
図8において、1は壁面、2は天井面を示し、壁面1と天井面2の交差する位置には、縁材10が少なくとも壁面1又は天井面2に化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0045】
コーナーカバー30は、
図7〜
図10に示す如く、本体部31と表面被覆部32と裏面当接部33とを有して構成される。
【0046】
コーナーカバー30の本体部31は、一対の縁材10、10の端面11同士の上記突き合せ間隙Gに挟み込まれる薄板状をなす。本体部31は、それらの縁材10、10の室内に臨む表面12の側に位置する表面側(室内側)から、壁面1に相対する裏面13の側に位置する裏面側(反室内側)に向けて延在される。コーナーカバー30は、本体部31の一側面を一方の縁材10の端面11に当て、本体部31の他側面を他方の縁材10の端面11に当てて、それらの縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gに挟み込まれるものになる。コーナーカバー30は、施工性向上のために、本体部31の両側面のそれぞれに出隅用であることを示す「出」の文字が表記され、上方を示す矢印が表記される。
【0047】
コーナーカバー30の表面被覆部32は、本体部31の表面側(室内側)において、縁材10の表面12に倣う該本体部31の外縁部に接合され、該本体部31の外縁部の全域で該本体部31の両側面のそれぞれに45度の交差角をなして外方に張り出る翼32Aを備える。このとき、表面被覆部32の翼32Aは、各縁材10の長手方向に連続する曲面状の表面12に被着される曲面をなす。これにより、表面被覆部32は、本体部31が一対の縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、一方の翼32Aにより一方の縁材10の端面11沿いの表面12を被覆し、他方の翼32Aにより他方の縁材10の端面11沿いの表面12を被覆し、結果として上述の突き合せ間隙Gを看者の目から隠す。
【0048】
コーナーカバー30の裏面当接部33は、本体部31の裏面側(反室内側)において、縁材10の裏面13に倣う該本体部31の外縁部に接合される。本実施例では、コーナーカバー30の裏面当接部33が、本体部31の裏面側(反室内側)において、縁材10の裏面13における裏面傾斜部13Cに倣う該本体部31の傾斜状外縁部に接合され、該傾斜状外縁部から該本体部31の両側面のそれぞれに135度の交差角をなして外方に大きく張り出る羽根板33Aを備える。即ち、裏面当接部33は、各縁材10の裏面13で壁面1に対して斜交配置される裏面傾斜部13Cに羽根板33Aを当接させ、各縁材10の表面12に被着される表面被覆部32との間で該縁材10を挟持する。これにより、裏面当接部33は、本体部31が一対の縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられた一対の縁材10、10の裏面13と壁面1との間に配置され、各縁材10の裏面13における端面11沿いの裏面傾斜部13Cに当接する。
【0049】
従って、コーナーカバー30は、本体部31が一対の縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、表面被覆部32と裏面当接部33が、各縁材10を表面12の側と裏面13の側とから挟持し、壁面1に垂直をなす水平方向と、壁面1に沿う鉛直方向の2方向でのそれらの縁材10に対する動きを規制する。
【0050】
尚、縁材10の表面12が長手方向に連続する凹部12Kを備えるとき、コーナーカバー30の表面被覆部32はその凹部12Kに係合する凸部32Kを備え、それらの縁材10の表面12に被着されても良い。本実施例では、コーナーカバー30の曲面をなす翼32Aの一部に凸部32Kが形成される。これによっても、表面被覆部32と裏面当接部33は、各縁材10を表面12の側と裏面13の側とから挟持し、壁面1に垂直をなす水平方向と、壁面1に沿う鉛直方向の2方向でのそれらの縁材10に対する動きを規制するものになる。
【0051】
コーナーカバー30の施工手順は以下の通りになる。
(1)壁面1の出隅のコーナーで突き合わされる一対の縁材10、10のうち、一方の縁材10が壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられる。本実施例では、一方の縁材10の裏面13における裏面鉛直部13Aが壁面1に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられ、裏面13における裏面水平部13Bが天井面2に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0052】
(2)上述(1)の一方の縁材10の端面11に、コーナーカバー30の本体部31の一側面を当ててこれをテープ等で仮止めする。このとき、コーナーカバー30の表面被覆部32の翼32Aが上記一方の縁材10の端面11沿いの表面12を被覆し、裏面当接部33の羽根板33Aが上記一方の縁材10の端面11沿いの裏面13における裏面傾斜部13Cに当接する。
【0053】
(3)上述(1)のコーナーカバー30の裏面当接部33に設けた羽根板33Aに、他方の縁材10の裏面13を添わせて、この他方の縁材10を上述(2)の一方の縁材10との突き合せ方向に誘導し、該他方の縁材10の端面11をコーナーカバー30の本体部31の他側面に当て該本体部31に対する挟み込み位置に位置付ける。このとき、コーナーカバー30の表面被覆部32の翼32Aが上記他方の縁材10の端面11沿いの表面12を被覆し、裏面当接部33の羽根板33Aが上記他方の縁材10の端面11沿いの裏面13における裏面傾斜部13Cに当接する。これにより、両縁材10、10の端面11同士の突き合せ間隙Gにコーナーカバー30の本体部31を挟み込み保持し、前述の突き合せ間隙Gを看者の目から隠すものになる。
【0054】
(4)上述(3)の他方の縁材10が壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられる。本実施例では、他方の縁材10の裏面13における裏面鉛直部13Aが壁面1に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられ、裏面13における裏面水平部13Bが天井面12に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0055】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)コーナーカバー30は、本体部31に表面被覆部32と裏面当接部33とを接合して構成され、表面被覆部32と裏面当接部33が、各縁材10を表面12の側と裏面13の側とから挟持し、壁面に垂直をなす水平方向と、壁面に沿う鉛直方向の二方向でのそれらの縁材10に対する動きを規制する。従って、コーナーカバー30は、縁材10の表面12に格別の脱落防止用凹溝等を設けることのない簡易な構成により、縁材10の表面12側から外方(水平方向及び鉛直方向を含むあらゆる方向)への剥離、ひいては脱落を完全に防止できる。
【0056】
(b)コーナーカバー30の裏面当接部33が、各縁材10の裏面13で壁面に対して斜交配置される裏面傾斜部13Cに当接し、各縁材10の表面12に被着される表面被覆部32との間で該縁材10を挟持する。裏面当接部33は、単純な構造によって、各縁材10の裏面傾斜部13Cに水平方向と鉛直方向で当接するものになり、表面被覆部32との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材10を挟持する。
【0057】
(c)コーナーカバー30の表面被覆部32が、各縁材10の長手方向に連続する曲面状の表面12に被着される曲面を備える。表面被覆部32は、単純な構造によって、各縁材10の曲面状の表面12に水平方向と鉛直方向で係合するにものになり、裏面当接部33との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材10を挟持する。
【0058】
(d)コーナーカバー30の表面被覆部32が、各縁材10の表面12に設けた凹部12Kに係合する凸部32Kを備え、それらの縁材10の表面12に被着される。表面被覆部32は、単純な構造によって、各縁材10の表面12に設けた凹部12Kに水平方向と鉛直方向で係合するにものになり、裏面当接部33との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材10を挟持する。
【0059】
(実施例3)(
図11〜
図15)
図11、
図12は、壁面1の入隅のコーナーで、一対の廻り縁である縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gを入隅用コーナーカバー120により被覆した施工構造を示し、
図12は一方の縁材110を取外して示したものである。
図12において、1は壁面、2は天井面を示し、壁面1と天井面2の交差する位置には、縁材110が少なくとも壁面1又は天井面2に化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0060】
縁材110は、プラスチック等から形成され、
図13に示す如くの長尺状をなす。縁材110は、長手方向に対して45度に切断された端面111を備え、一対の縁材110、110の端面111同士が間隙を介して突き合され、壁面1や天井面2に取付けられる。縁材110の表面112は、長手方向に連続する広幅平面部112Aを備えるとともに、該広幅平面部112Aの幅方向中間部で長手方向に連続する凹部112Kを備える。縁材110の裏面113は、壁面1に添設される裏面鉛直部113Aと、天井面2に添設される裏面水平部113Bと、裏面鉛直部113Aと裏面水平部113Bの間で壁面1に対して例えば45度をなすように斜交配置される裏面傾斜部113Cとを備える。
【0061】
コーナーカバー120は、
図11〜
図15に示す如く、本体部121と表面被覆部122と裏面当接部123とを有して構成される。
【0062】
コーナーカバー120の本体部121は、一対の縁材110、110の端面111同士の上記突き合せ間隙Gに挟み込まれる薄板状をなす。本体部121は、それらの縁材110、110の室内に臨む表面112の側に位置する表面側(室内側)から、壁面1に相対する裏面113の側に位置する裏面側(反室内側)に向けて延在される。コーナーカバー120は、本体部121の一側面を一方の縁材110の端面111に当て、本体部121の他側面を他方の縁材110の端面111に当てて、それらの縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gに挟み込まれるものになる。コーナーカバー120は、施工性向上のために、本体部121の両側面のそれぞれに入隅用であることを示す「入」の文字が表記され、上方を示す矢印が表記される。
【0063】
コーナーカバー120の表面被覆部122は、本体部121の表面側(室内側)において、縁材110の表面112に倣う該本体部121の外縁部に接合され、該本体部121の外縁部の全域で該本体部121の両側面のそれぞれに135度の交差角をなして外方に張り出る翼122Aを備える。このとき、表面被覆部122の翼122Aは、各縁材110の長手方向に連続する表面112に被着される表面被覆部122の翼122Aは、各縁材110の表面112(広幅平面部112A)の長手方向に連続するように設けた凹部112Kに係合する凸部122Kを備える。これにより、表面被覆部122は、本体部121が一対の縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、一方の翼122Aにより一方の縁材110の端面111沿いの表面112を被覆し、他方の翼122Aにより他方の縁材110の端面111沿いの表面112を被覆し、結果として上述の突き合せ間隙Gを看者の目から隠す。
【0064】
コーナーカバー120の裏面当接部123は、本体部121の裏面側(反室内側)において、縁材110の裏面113Cに倣う該本体部121の外縁部に接合される。本実施例では、コーナーカバー120の裏面当接部123が、本体部121の裏面側(反室内側)において、縁材110の裏面113における裏面傾斜部113Cに倣う該本体部121の傾斜状外縁部に接合され、該傾斜状外縁部から該本体部121の両側面のそれぞれに45度の交差角をなして外方に大きく張り出る羽根板123Aを備える。即ち、裏面当接部123は、各縁材110の裏面113で壁面1に対して斜交配置される裏面傾斜部113Cに羽根板123Aを当接させ、各縁材110の表面112に被着される表面被覆部122との間で該縁材110を挟持する。これにより、裏面当接部123は、本体部121が一対の縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられた一対の縁材110、110の裏面113と壁面1との間に配置され、各縁材110の裏面113における端面111沿いの裏面傾斜部113Cに当接する。
【0065】
従って、コーナーカバー120は、本体部121が一対の縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、表面被覆部122と裏面当接部123が、各縁材110を表面112の側と裏面113の側とから挟持し、壁面1に垂直をなす水平方向と、壁面1に沿う鉛直方向の2方向でのそれらの縁材110に対する動きを規制する。
【0066】
更に、コーナーカバー120にあっては、裏面当接部123が、
図15に示す如く、各縁材110をそれらの相対する他方の縁材110との突き合せ方向Pに誘導し、該縁材110の端面111を本体部121に対する挟み込み位置に位置付ける複数条のリブ状ガイド部124を羽根板123Aに備える。リブ状ガイド部124は、縁材110の突き合せ端面111を誘導開始する先端面を上記突き合せ方向Pの反対方向に向けて拡開する斜め面取部124Aを備え、縁材110を誘導容易とすることができる(斜め面取部124Aが羽根板123Aに対し鋭角をなす)。
【0067】
コーナーカバー120の施工手順は以下の通りになる。
(1)壁面1の入隅のコーナーで突き合わされる一対の縁材110、110のうち、一方の縁材110が壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられる。本実施例では、一方の縁材110の裏面113における裏面鉛直部113Aが壁面1に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられ、裏面113における裏面水平部113Bが天井面2に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0068】
(2)上述(1)の一方の縁材110の端面111に、コーナーカバー120の本体部121の一側面を当ててこれをテープ等で仮止めする。このとき、コーナーカバー120の表面被覆部122の翼122Aが上記一方の縁材110の端面111沿いの表面112を被覆し、裏面当接部123の羽根板123Aが上記一方の縁材110の端面111沿いの裏面113における裏面傾斜部113Cに当接する。
【0069】
(3)上述(1)のコーナーカバー120の裏面当接部123に設けたリブ状ガイド部124に、他方の縁材110の裏面113を添わせて、この他方の縁材110を上述(2)の一方の縁材110との突き合せ方向に誘導し、該他方の縁材110の端面111をコーナーカバー120の本体部121の他側面に当て該本体部121に対する挟み込み位置に位置付ける。このとき、コーナーカバー120の表面被覆部122の翼122Aが上記他方の縁材110の端面111沿いの表面112を被覆し、裏面当接部123の羽根板123Aが上記他方の縁材110の端面111沿いの裏面113における裏面傾斜部113Cに当接する。これにより、両縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gにコーナーカバー120の本体部121を挟み込み保持し、前述の突き合せ間隙Gを看者の目から隠すものになる。
【0070】
(4)上述(3)の他方の縁材110が壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられる。本実施例では、他方の縁材110の裏面113における裏面鉛直部113Aが壁面1に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられ、裏面113における裏面水平部113Bが天井面112に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0071】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)コーナーカバー120は、本体部121に表面被覆部122と裏面当接部123とを接合して構成され、表面被覆部122と裏面当接部123が、各縁材110を表面112の側と裏面113の側とから挟持し、壁面に垂直をなす水平方向と、壁面に沿う鉛直方向の二方向でのそれらの縁材110に対する動きを規制する。従って、コーナーカバー120は、縁材110の表面112に格別の脱落防止用凹溝等を設けることのない簡易な構成により、縁材110の表面112側から外方(水平方向及び鉛直方向を含むあらゆる方向)への剥離、ひいては脱落を完全に防止できる。
【0072】
(b)コーナーカバー120の裏面当接部123が、各縁材110の裏面113で壁面に対して斜交配置される裏面傾斜部113Cに当接し、各縁材110の表面112に被着される表面被覆部122との間で該縁材110を挟持する。裏面当接部123は、単純な構造によって、各縁材110の裏面傾斜部113Cに水平方向と鉛直方向で当接するものになり、表面被覆部122との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材110を挟持する。
【0073】
(c)コーナーカバー120の表面被覆部122が、各縁材110の表面112に設けた凹部112Kに係合する凸部122Kを備え、それらの縁材110の表面112に被着される。表面被覆部22は、単純な構造によって、各縁材110の表面112に設けた凹部112Kに水平方向と鉛直方向で係合するにものになり、裏面当接部123との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材110を挟持する。
【0074】
(d)コーナーカバー120の裏面当接部123が、各縁材110をそれらの相対する他方の縁材10との突き合せ方向に誘導し、該縁材110の端面を前記本体部121に対する挟み込み位置に位置付けるガイド部124を備える。一対の縁材110の突き合せ部にコーナーカバー120を組付ける際に、一方の縁材110の端面にコーナーカバー120の本体部121の一側面を当ててこれをテープ等で仮止めしてから、このコーナーカバー120の裏面当接部123に設けたガイド部124により他方の縁材110の裏面113を沿わせて該縁材110を上記突き合せ部にスムースに誘導できる。これにより、他方の縁材110の端面をコーナーカバー120の本体部121の他側面に当て、それらの両縁材110の端面同士の間隙(突き合せ間隙G)に該本体部121を挟み込み保持し得るものになる。
【0075】
(実施例4)(
図16〜
図19)
実施例4は、実施例3におけると同一の縁材110(端面111、表面112、広幅平面部112A、凹部112K、裏面113、裏面鉛直部113A、裏面水平部113B、裏面傾斜部113Cを備える)を用いた壁面1の出隅のコーナーに、出隅用コーナーカバー130を用いたことにある。
【0076】
図16、
図17は、壁面1の出隅のコーナーで、一対の廻り縁である縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gを出隅用コーナーカバー130により被覆した施工構造を示し、
図17は一方の縁材110を取外して示したものである。
図17において、1は壁面、2は天井面を示し、壁面1と天井面2の交差する位置には、縁材110が少なくとも壁面1又は天井面2に化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0077】
コーナーカバー130は、
図16〜
図19に示す如く、本体部131と表面被覆部132と裏面当接部133とを有して構成される。
【0078】
コーナーカバー130の本体部131は、一対の縁材110、110の端面111同士の上記突き合せ間隙Gに挟み込まれる薄板状をなす。本体部131は、それらの縁材110、110の室内に臨む表面112の側に位置する表面側(室内側)から、壁面1に相対する裏面113の側に位置する裏面側(反室内側)に向けて延在される。コーナーカバー130は、本体部131の一側面を一方の縁材110の端面111に当て、本体部131の他側面を他方の縁材110の端面111に当てて、それらの縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gに挟み込まれるものになる。コーナーカバー130は、施工性向上のために、本体部131の両側面のそれぞれに出隅用であることを示す「出」の文字が表記され、上方を示す矢印が表記される。
【0079】
コーナーカバー130の表面被覆部132は、本体部131の表面側(室内側)において、縁材110の表面112に倣う該本体部131の外縁部に接合され、該本体部131の外縁部の全域で該本体部131の両側面のそれぞれに45度の交差角をなして外方に張り出る翼132Aを備える。このとき、表面被覆部132の翼132Aは、各縁材110の長手方向に連続する表面112に被着される表面被覆部132の翼132Aは、各縁材110の表面112(広幅平面部112A)の長手方向に連続するように設けた凹部112Kに係合する凸部132Kを備える。これにより、表面被覆部132は、本体部131が一対の縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、一方の翼132Aにより一方の縁材110の端面111沿いの表面112を被覆し、他方の翼132Aにより他方の縁材110の端面111沿いの表面112を被覆し、結果として上述の突き合せ間隙Gを看者の目から隠す。
【0080】
コーナーカバー130の裏面当接部133は、本体部131の裏面側(反室内側)において、縁材110の裏面113に倣う該本体部131の外縁部に接合される。本実施例では、コーナーカバー130の裏面当接部133が、本体部131の裏面側(反室内側)において、縁材110の裏面113における裏面傾斜部113Cに倣う該本体部131の傾斜状外縁部に接合され、該傾斜状外縁部から該本体部131の両側面のそれぞれに135度の交差角をなして外方に大きく張り出る羽根板133Aを備える。即ち、裏面当接部133は、各縁材110の裏面113で壁面1に対して斜交配置される裏面傾斜部113Cに羽根板133Aを当接させ、各縁材110の表面112に被着される表面被覆部132との間で該縁材110を挟持する。これにより、裏面当接部133は、本体部131が一対の縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられた一対の縁材110、110の裏面113と壁面1との間に配置され、各縁材110の裏面113における端面111沿いの裏面傾斜部113Cに当接する。
【0081】
従って、コーナーカバー130は、本体部131が一対の縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gに前述の如くに挟み込まれた状態で、表面被覆部132と裏面当接部133が、各縁材110を表面112の側と裏面113の側とから挟持し、壁面1に垂直をなす水平方向と、壁面1に沿う鉛直方向の2方向でのそれらの縁材110に対する動きを規制する。
【0082】
コーナーカバー130の施工手順は以下の通りになる。
(1)壁面1の出隅のコーナーで突き合わされる一対の縁材110、110のうち、一方の縁材110が壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられる。本実施例では、一方の縁材110の裏面113における裏面鉛直部113Aが壁面1に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられ、裏面113における裏面水平部113Bが天井面2に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0083】
(2)上述(1)の一方の縁材110の端面111に、コーナーカバー130の本体部131の一側面を当ててこれをテープ等で仮止めする。このとき、コーナーカバー130の表面被覆部132の翼132Aが上記一方の縁材110の端面111沿いの表面112を被覆し、裏面当接部133の羽根板133Aが上記一方の縁材110の端面111沿いの裏面113における裏面傾斜部113Cに当接する。
【0084】
(3)上述(1)のコーナーカバー130の裏面当接部133に設けた羽根板133Aに、他方の縁材110の裏面113を添わせて、この他方の縁材110を上述(2)の一方の縁材110との突き合せ方向に誘導し、該他方の縁材110の端面111をコーナーカバー130の本体部131の他側面に当て該本体部131に対する挟み込み位置に位置付ける。このとき、コーナーカバー130の表面被覆部132の翼132Aが上記他方の縁材110の端面111沿いの表面12を被覆し、裏面当接部133の羽根板33Aが上記他方の縁材110の端面111沿いの裏面113における裏面傾斜部113Cに当接する。これにより、両縁材110、110の端面111同士の突き合せ間隙Gにコーナーカバー130の本体部131を挟み込み保持し、前述の突き合せ間隙Gを看者の目から隠すものになる。
【0085】
(4)上述(3)の他方の縁材110が壁面1と天井面2の交差する位置に取付けられる。本実施例では、他方の縁材110の裏面113における裏面鉛直部113Aが壁面1に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられ、裏面113における裏面水平部113Bが天井面112に添設されて化粧釘や接着剤等で取付けられる。
【0086】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)コーナーカバー130は、本体部131に表面被覆部132と裏面当接部133とを接合して構成され、表面被覆部312と裏面当接部133が、各縁材110を表面112の側と裏面113の側とから挟持し、壁面に垂直をなす水平方向と、壁面に沿う鉛直方向の二方向でのそれらの縁材110に対する動きを規制する。従って、コーナーカバー130は、縁材110の表面112に格別の脱落防止用凹溝等を設けることのない簡易な構成により、縁材110の表面112側から外方(水平方向及び鉛直方向を含むあらゆる方向)への剥離、ひいては脱落を完全に防止できる。
【0087】
(b)コーナーカバー130の裏面当接部133が、各縁材110の裏面113で壁面に対して斜交配置される裏面傾斜部113Cに当接し、各縁材110の表面112に被着される表面被覆部132との間で該縁材110を挟持する。裏面当接部133は、単純な構造によって、各縁材110の裏面傾斜部113Cに水平方向と鉛直方向で当接するものになり、表面被覆部132との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材110を挟持する。
【0088】
(c)コーナーカバー130の表面被覆部132が、各縁材110の表面112に設けた凹部112Kに係合する凸部132Kを備え、それらの縁材110の表面112に被着される。表面被覆部132は、単純な構造によって、各縁材110の表面112に設けた凹部112Kに水平方向と鉛直方向で係合するにものになり、裏面当接部133との協働下で、水平方向と鉛直方向の2方向の動きを規制するようにそれらの縁材110を挟持する。
【0089】
(実施例5)(
図20〜
図28)
実施例5は、実施例2の変形例であり、
図20、
図27、
図28に示す如く、実施例2と同一の縁材10(端面11、表面12、裏面13、裏面鉛直部13A、裏面水平部13B、裏面傾斜部13Cを備える)を壁面1の出隅の面取りコーナーに適用するときに、実施例2の出隅用コーナーカバー30に代わる出隅用コーナーカバー30Kを用いたものである。
【0090】
壁面1の出隅の面取りコーナーは、居住者が該コーナーに衝突したときの安全を図るため、直角に交差する壁面1のそれぞれに対して例えば45度の面取り角度をなす面取り部1Aを備えている(
図27(C))。このため、一対の縁材10の端面同士が壁面1の出隅の面取りコーナーで突き合わされたときには、各縁材10の裏面鉛直部13Aが直線状をなして上記面取りコーナーの面取り部1Aの面前にて直角に交差し、各縁材10の直線状の裏面鉛直部13Aが上記面取りコーナーの面取り部1Aとの間に、該面取り部1Aに沿う鉛直方向視で三角状の空洞部3を形成する。
【0091】
出隅用コーナーカバー30Kは、
図21〜
図26に示す如く、出隅用コーナーカバー30におけると同様の本体部31と表面被覆部32と裏面当接部33を有することに加え、空洞塞ぎ部34を有して構成される。
【0092】
出隅用コーナーカバー30Kの空洞塞ぎ部34は、本体部31の裏面側(反室内側)において、縁材10の裏面13に倣う該本体部31の外縁部に接合される。出隅用コーナーカバー30Kの空洞塞ぎ部34は、本体部31の裏面側(反室内側)において、縁材10の裏面13における裏面鉛直部13Aに倣う該本体部31の鉛直状外縁部に接合される三角状羽根板34Aを備え、各縁材10の裏面鉛直部13Aが壁面1における上記面取りコーナーの面取り部1Aとの間に形成する空洞部3を、該面取り部1Aに沿う鉛直方向視で塞ぐ。
【0093】
本実施例の空洞塞ぎ部34は、本体部31の鉛直状外縁部に直交する水平面上に直角三角形状の上記三角状羽根板34Aを延在させ、本体部31の鉛直状外縁部に沿う方向視(
図23、
図24)で該三角状羽根板34Aの頂部を該鉛直状外縁部の下端側の一部に接合し、該三角状羽根板34Aの頂部に交差する両側辺を該本体部31の両側面のそれぞれに135度の交差角をなして外方に張り出し、それらの側辺を壁面1の上記面取り部1Aとの間で空洞部3を形成する各縁材10の裏面鉛直部13Aに隙間なく当接可能にするとともに、該三角状羽根板34Aの頂部に相対する底辺を壁面1の上記面取り部1Aに隙間なく当接させ得ることとしている。これにより、一対の縁材10の端面11同士の突き合せ間隙に挟み込み保持されたコーナーカバー30Kがそれらの縁材10とともに壁面1の出隅の面取りコーナーの面取り部1Aの面前に添設されて取付けられるとき、空洞塞ぎ部34の三角状羽根板34Aは各縁材10の裏面鉛直部13Aが面取り部1Aとの間に形成する空洞部3を前述の如くに塞ぐものになる。
【0094】
本実施例の空洞塞ぎ部34は、更に、本体部31の前述の鉛直状外縁部の下端側の一部からその同一鉛直面上に延在させた三角形状の中央リブL1を三角状羽根板34Aの上面に起立させて備えるともに、三角状羽根板34Aの両側辺の上に起立させた矩形状の両側リブL2の一端を中央リブL1とともに本体部31の上記鉛直状外縁部の下端側の一部にて会合させるように接合している。これらのリブL1、L2により、本体部31に支持される三角状羽根板34Aの補強がなされる。
【0095】
従って、本実施例によれば、実施例2の前述した(a)〜(d)の作用効果に加え、以下の作用効果を奏する。
【0096】
コーナーカバー30Kが本体部31に支持される空洞塞ぎ部34を有する。これにより、一対の縁材10の突き合せ間隙にコーナーカバー30Kを設けるだけで直ちに、このコーナーカバー30Kが有する空洞塞ぎ部34により、各縁材10の裏面13が壁面1における面取りコーナーの面取り部1Aとの間に形成する空洞部3を簡易に塞ぐものになる。従って、縁材10である廻り縁を壁面1に沿う下方から上方に見上げたり、縁材10である幅木を壁面1に沿う上方から下方に見下ろすとき、
図27(A)、
図28(A)に示す如く、上記の空洞部3はコーナーカバー30Kの空洞塞ぎ部34によって塞がれていて、該空洞部3がコーナーカバー30Kの裏側にて天井面又は床面の側にまで深く延在して見える如くがない。これにより、そのような深い空洞部3の存在が覗き見えるものになって居室の美観を損なうことがないし、そのような深い空洞部3が塵埃等の異物の侵入カ所になって居室の環境を損なうこともない。
【0097】
尚、
図27(B)、
図28(B)は、実施例2のコーナーカバー30を用いた場合に、縁材10が壁面1の出隅のコーナーとの間に形成する空洞部3を塞ぐことができず、空洞部3が外方に奥深くまで開放されてしまう状況を示している。
【0098】
(実施例6)(
図29〜
図37)
実施例6は、実施例4の変形例であり、
図29、
図36、
図37に示す如く、実施例4と同一の縁材110(端面111、表面112、広幅平面部112A、凹部112K、裏面113、裏面鉛直部113A、裏面水平部113B、裏面傾斜部113Cを備える)を壁面1の出隅の面取りコーナーに適用するときに、実施例4の出隅用コーナーカバー130に代わる出隅用コーナーカバー130Kを用いたものである。
【0099】
壁面1の出隅の面取りコーナーは、居住者が該コーナーに衝突したときの安全を図るため、直角に交差する壁面1のそれぞれに対して例えば45度の面取り角度をなす面取り部1Aを備えている(
図36(C))。このため、一対の縁材110の端面同士が壁面1の出隅の面取りコーナーで突き合わされたときには、各縁材110の裏面鉛直部113Aが直線状をなして上記面取りコーナーの面取り部1Aの面前にて直角に交差し、各縁材110の直線状の裏面鉛直部113Aが上記面取りコーナーの面取り部1Aとの間に、該面取り部1Aに沿う鉛直方向視で三角状の空洞部3を形成する。
【0100】
出隅用コーナーカバー130Kは、
図30〜
図35に示す如く、出隅用コーナーカバー130におけると同様の本体部131と表面被覆部132と裏面当接部133を有することに加え、空洞塞ぎ部134を有して構成される。
【0101】
出隅用コーナーカバー130Kの空洞塞ぎ部134は、本体部131の裏面側(反室内側)において、縁材110の裏面113に倣う該本体部131の外縁部に接合される。出隅用コーナーカバー130Kの空洞塞ぎ部134は、本体部131の裏面側(反室内側)において、縁材110の裏面113における裏面鉛直部113Aに倣う該本体部131の鉛直状外縁部に接合される三角状羽根板134Aを備え、各縁材110の裏面鉛直部113Aが壁面1における上記面取りコーナーの面取り部1Aとの間に形成する空洞部3を、該面取り部1Aに沿う鉛直方向視で塞ぐ。
【0102】
本実施例の空洞塞ぎ部134は、本体部131の鉛直状外縁部に直交する水平面上に直角三角形状の上記三角状羽根板134Aを延在させ、本体部131の鉛直状外縁部に沿う方向視(
図32、
図33)で該三角状羽根板134Aの頂部を該鉛直状外縁部の下端側の一部に接合し、該三角状羽根板134Aの頂部に交差する両側辺を該本体部131の両側面のそれぞれに135度の交差角をなして外方に張り出し、それらの側辺を壁面1の上記面取り部1Aとの間で空洞部3を形成する各縁材110の裏面鉛直部113Aに隙間なく当接可能にするとともに、該三角状羽根板134Aの頂部に相対する底辺を壁面1の上記面取り部1Aに隙間なく当接させ得ることとしている。これにより、一対の縁材110の端面111同士の突き合せ間隙に挟み込み保持されたコーナーカバー130Kがそれらの縁材110とともに壁面1の出隅の面取りコーナーの面取り部1Aの面前に添設されて取付けられるとき、空洞塞ぎ部134の三角状羽根板134Aは各縁材110の裏面鉛直部113Aが面取り部1Aとの間に形成する空洞部3を前述の如くに塞ぐものになる。
【0103】
本実施例の空洞塞ぎ部134は、更に、本体部131の前述の鉛直状外縁部の下端側の一部からその同一鉛直面上に延在させた三角形状の中央リブL1を三角状羽根板134Aの上面に起立させて備えるともに、三角状羽根板134Aの両側辺の上に起立させた矩形状の両側リブL2の一端を中央リブL1とともに本体部131の上記鉛直状外縁部の下端側の一部にて会合させるように接合している。これらのリブL1、L2により、本体部131に支持される三角状羽根板134Aの補強がなされる。
【0104】
従って、本実施例によれば、実施例4の前述した(a)〜(c)の作用効果に加え、以下の作用効果を奏する。
【0105】
コーナーカバー130Kが本体部131に支持される空洞塞ぎ部134を有する。これにより、一対の縁材110の突き合せ間隙にコーナーカバー130Kを設けるだけで直ちに、このコーナーカバー130Kが有する空洞塞ぎ部134により、各縁材110の裏面113が壁面1における面取りコーナーの面取り部1Aとの間に形成する空洞部3を簡易に塞ぐものになる。従って、縁材110である廻り縁を壁面1に沿う下方から上方に見上げたり、縁材110である幅木を壁面1に沿う上方から下方に見下ろすとき、
図36(A)、
図37(A)に示す如く、上記の空洞部3はコーナーカバー130Kの空洞塞ぎ部134によって塞がれていて、該空洞部3がコーナーカバー130Kの裏側にて天井面又は床面の側にまで深く延在して見える如くがない。これにより、そのような深い空洞部3の存在が覗き見えるものになって居室の美観を損なうことがないし、そのような深い空洞部3が塵埃等の異物の侵入カ所になって居室の環境を損なうこともない。
【0106】
尚、
図36(B)、
図37(B)は、実施例4のコーナーカバー130を用いた場合に、縁材110が壁面1の出隅のコーナーとの間に形成する空洞部3を塞ぐことができず、空洞部3が外方に奥深くまで開放されてしまう状況を示している。
【0107】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、前記入隅用コーナーカバー20、120、及び出隅用コーナーカバー30、130、30K、130Kが適用される本発明の縁材は、廻り縁に限らず、幅木であっても良い。