特許第6284293号(P6284293)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284293
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】ドアフレーム及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B60J 5/04 20060101AFI20180215BHJP
【FI】
   B60J5/04 M
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-117162(P2012-117162)
(22)【出願日】2012年5月23日
(65)【公開番号】特開2013-241163(P2013-241163A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2015年4月3日
【審判番号】不服2016-16314(P2016-16314/J1)
【審判請求日】2016年11月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】590001164
【氏名又は名称】シロキ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085187
【弁理士】
【氏名又は名称】井島 藤治
(72)【発明者】
【氏名】横田 一吉
【合議体】
【審判長】 氏原 康宏
【審判官】 尾崎 和寛
【審判官】 和田 雄二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−223406(JP,A)
【文献】 実開昭58−57463(JP,U)
【文献】 特開平11−129758(JP,A)
【文献】 特開2002−154326(JP,A)
【文献】 特開2010−221971(JP,A)
【文献】 特開昭62−129482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 5/04
B23K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アッパサッシュ,立柱サッシュからなるサッシュ本体と、
第1の固定部でドアパネルに対して固定されると共に、前記第1の固定部とは別の第2固定部で前記サッシュ本体に溶接で取り付けられるドアフレーム部品と、
を有し、
前記ドアフレーム部品は溶接用の貫通穴が形成され、
前記第2の固定部では、前記サッシュ本体と前記ドアフレーム部品のみが溶接で取り付けられ、
前記ドアフレーム部品の前記溶接用の貫通穴の対向する壁面のうちの一方の壁面と前記サッシュ本体との間に、連続した溶接ビードが1か所あり、
前記サッシュ本体と前記ドアフレーム部品の溶接用の貫通穴の周縁との間に、隙間があることを特徴とするドアフレーム。
【請求項2】
前記溶接ビードは、前記溶接用の貫通穴の壁面の一部にあることを特徴とする請求項1記載のドアフレーム。
【請求項3】
前記溶接ビードは、前記サッシュ本体の長手方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のドアフレーム。
【請求項4】
前記サッシュ本体は意匠部と閉断面形状の袋部と前記意匠部と前記袋部を接続する接続部からなり、
前記ドアフレーム部品は前記サッシュ本体の前記袋部に溶接されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のドアフレーム。
【請求項5】
アッパサッシュ,立柱サッシュからなるサッシュ本体と、
第1の固定部でドアパネルに対して固定されると共に、前記第1の固定部とは別の第2固定部で前記サッシュ本体に溶接で取り付けられるドアフレーム部品とを有するドアフレームの製造方法であって、
前記第2の固定部では、
前記ドアフレーム部品に溶接用の貫通穴を形成し、
前記ドアフレーム部品を境界にして前記サッシュ本体と反対側から前記サッシュ本体と前記ドアフレーム部品とのみを隙間がある状態で、前記溶接用の貫通穴の対向する壁面のうちの一方の壁面と前記サッシュ本体とを1か所連続して溶接することを特徴とするドアフレームの製造方法。
【請求項6】
前記ドアフレーム部品は、第1ドアフレーム部品と第2ドアフレーム部品とがあり、
前記サッシュ本体、前記第1ドアフレーム部品、前記第2ドアフレーム部品は軽金属材料でなり、
前記第1ドアフレーム部品に前記溶接用の貫通穴を形成し、
前記サッシュ本体を寝かせた状態で、
前記第1ドアフレーム部品を境界にして前記サッシュ本体と反対側から、前記サッシュ本体と前記第1ドアフレーム部品との溶接を行い、前記サッシュ本体と前記第2ドアフレーム部品との溶接は、前記サッシュ本体と前記第1ドアフレーム部品との溶接と同じ方向から行うことを特徴とする請求項5記載のドアフレームの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のドアフレーム及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用のドアフレームは、その基本構成として、ドアガラスを支持するサッシュ本体と、このサッシュ本体に溶接で取り付けられるドアフレーム部品とからなっている。
【0003】
ドアフレーム部品としては、ロック装置取り付け用ブラケットや、ドアフレームを補強するベルトラインリンフォースや、ドアミラー取り付け用ブラケット等の部品がある。
【0004】
このようなサッシュ本体とドアフレーム部品とを溶接で取り付ける構造として、図10図11に示すような構造がある。図10はドアフレームのミラー取付部の正面図、図11図10の切断線IX−IXの断面図である。
【0005】
図10において、サッシュ本体1のアッパサッシュ3の前部には、ディビジョンバー5が設けられている。アッパサッシュ3の前部と、ディビジョンバー5との間の空間には、ドアミラー取り付け用ブラケット(ドアフレーム部品)7が溶接で取り付けられる。
【0006】
図11に示すように、アッパサッシュ3とブラケット7を取り付ける第1溶接ビード9、ディビジョンバー5とブラケット7とを取り付ける第2溶接部11は車外側にあり、アッパサッシュ3とブラケット7を取り付ける第3溶接ビード13は車内側にある。即ち、第1溶接ビード9,第2溶接部11は車外側から溶接され、第3溶接ビード13は車内側から溶接される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−053288号公報(図2図3
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図10図11に示す構成では、車内側と、車外側との2つの側から溶接が行われる。よって、車内側からの溶接設備と、車外側からの溶接設備とを設けるか、又は、溶接設備が車内側と車外側とを移動するか、あるいは、溶接設備は固定で、被溶接物(サッシュ本体)を反転させる設備が必要となり、製造コストが上がる問題点がある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、製造コストを低減できるドアフレーム及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映したドアフレームは、アッパサッシュ,立柱サッシュからなるサッシュ本体と、第1の固定部でドアパネルに対して固定されると共に、前記第1の固定部とは別の第2固定部で前記サッシュ本体に溶接で取り付けられるドアフレーム部品と、を有し、前記ドアフレーム部品は溶接用の貫通穴が形成され、前記第2の固定部では、前記サッシュ本体と前記ドアフレーム部品のみが溶接で取り付けられ、前記ドアフレーム部品の前記溶接用の貫通穴の対向する壁面のうちの一方の壁面と前記サッシュ本体との間に、連続した溶接ビードが1か所あり、
前記サッシュ本体と前記ドアフレーム部品の溶接用の貫通穴の周縁との間に、隙間があることを特徴とするものである。
【0011】
また、上述した課題のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映したドアフレームの製造方法は、アッパサッシュ,立柱サッシュからなるサッシュ本体と、
第1の固定部でドアパネルに対して固定されると共に、前記第1の固定部とは別の第2固定部で前記サッシュ本体に溶接で取り付けられるドアフレーム部品とを有するドアフレームの製造方法であって、前記第2の固定部では、前記ドアフレーム部品に溶接用の貫通穴を形成し、前記ドアフレーム部品を境界にして前記サッシュ本体と反対側から前記サッシュ本体と前記ドアフレーム部品とのみを隙間がある状態で、前記溶接用の貫通穴の対向する壁面のうちの一方の壁面と前記サッシュ本体とを1か所連続して溶接することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の他の特徴は、以下に述べる発明を実施するための形態並びに添付の図面から一層明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0013】
本願発明によれば、サッシュ本体に溶接で取り付けられ、溶接用の貫通穴が形成されたドアフレーム部品を有し、前記サッシュ本体と前記ドアフレーム部品の前記溶接用の貫通穴の壁面との間に、連続した溶接ビードがあることにより、貫通穴の開口側より溶接することができる。即ち、車内側、車外側のうちのどちらか一方の側から溶接することができるので、製造コストを低減できる。
【0014】
本発明の他の効果は、以下に述べる発明を実施するための形態並びに添付の図面から一層明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態の発明部分を説明する図であって、図2の切断線I−Iでの断面図である。
図2】実施形態のドアフレームの正面図である。
図3】立柱サッシュとロック装置取り付け用ブラケットとの取付構造の要部を車外側から見た斜視図、
図4】立柱サッシュとロック装置取り付け用ブラケットとの取付構造の要部を車内側から見た斜視図である。
図5】立柱サッシュとロック装置取り付け用ブラケットとの取付構造を車外側から見た斜視図である。
図6】ドアミラー取り付け用ブラケットとフロントサッシュ43との取り付けを説明する斜視図である。
図7図6の切断線VII−VIIでの断面図である。
図8図6の切断線VIII−VIIIでの断面図である。
図9図6の切断線IX−IXでの断面図である。
図10】ドアフレームのミラー取付部の正面図である。
図11図10の切断線XI−XIでの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。
【0017】
まず、図2を用いて、本実施形態のドアフレームの全体構成を説明する。本実施形態のドアフレーム30は前部座席用ドアフレームであり、以下の説明の「前後」方向は、この前部座席用ドアフレーム30を基準とする。但し、本発明は前部座席用ドアフレームに限らず、後部座席用ドアフレームやその他のドアフレームであっても適用が可能である。
【0018】
ドアフレーム30は、サッシュ本体40と、サッシュ本体40に取り付けられるドアフレーム部品とからなる。
【0019】
サッシュ本体40は、ドア上下方向に延びるリアサッシュ(立柱サッシュ)41と、リアサッシュ41のの上縁部に溶接で取り付けられ、ドア上縁部を形成するアッパサッシュ42と、アッパサッシュ42の前端部に溶接で取り付けられたフロントサッシュ(立柱サッシュ)43と、アッパサッシュ42の前部に溶接で取り付けられたディビジョンバー(立柱サッシュ)80とからなっている。
【0020】
本実施形態のドアフレーム部品としては、フロントサッシュ43、ディビジョンバー80との間の空間に配置され、フロントサッシュ43、ディビジョンバー80に溶接で取り付けられたドアミラー取り付け用ブラケット60や、リアサッシュ41の下部に溶接で取り付けられたロック装置取り付け用ブラケット70と、図示しないドアパネル(インナパネル)の上縁部に沿って延設され、後端部がリアサッシュ41に、前端部がディビジョンバー80にそれぞれ溶接で取り付けられたベルトラインリンフォース50がある。尚、ベルトラインリンフォース50の前端部は、ドアミラー取り付け用ブラケット60や、フロントサッシュ43に溶接で取り付けるようにしてもよい。
【0021】
更に、ドアミラー取り付け用ブラケット60及びロック装置取り付け用ブラケット70は、ドアの本体部分を構成する図示しないドアパネル(インナパネル)に対して固定される。
【0022】
サッシュ本体40は、リアサッシュ41と、アッパサッシュ42と、ディビジョンバー80とによって囲まれる窓開口44を形成しており、この窓開口44内に図示しないドアガラスが昇降する。
【0023】
ドアフレーム30における以上の構成要素は、アルミ合金やマグネシウム合金等の軽金属の成形品として形成されている。
【0024】
次に、図1図3図5を用いて、サッシュ本体40のリアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70との取付構造を説明する。図1図2の切断線I−Iでの断面図、図3は立柱サッシュとロック装置取り付け用ブラケットとの取付構造の要部を車外側から見た斜視図、図4は立柱サッシュとロック装置取り付け用ブラケットとの取付構造の要部を車内側から見た斜視図、図5は立柱サッシュとロック装置取り付け用ブラケットとの取付構造を車外側から見た斜視図である。
【0025】
ロック装置取り付け用ブラケット70は、その水平方向の断面形状は、車両の前後方向に沿って延出する第1基部70aと、第1基部70aと間隔を介して形成された第2基部70bと、車両の前後方向と交差する方向に延出し第1基部70a、第2基部70bを接続する接続部70cとからなっている。第1基部70aと接続部70cとの角部には、ボデー側に設けられたストライカが嵌入する穴71が形成されている。
【0026】
一方、リアサッシュ41の水平方向の断面形状は、閉断面形状の袋部41aと、外部に露出する意匠部41bと、袋部41aと意匠部41bとを接続する接続部41cとからなっている。
【0027】
リアサッシュ41の接続部41cに、ロック装置取り付け用ブラケット70の接続部70cが、リアサッシュ41の袋部41aに、ロック装置取り付け用ブラケット70の第1基部70aが対向するように、リアサッシュ41にロック装置取り付け用ブラケット70は取り付けられる。
【0028】
本実施形態では、ロック装置取り付け用ブラケット70の第1基部70aと接続部70cとには、溶接用の貫通穴70dと、溶接用の貫通穴70eとが形成されている。本実施形態の貫通穴70dと、貫通穴70eとは、リアサッシュ41の長手方向に沿って細長い矩形状とした。
【0029】
そして、貫通穴70dの開口側、貫通穴70eの開口側から溶接でリアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70とを取り付ける。本実施形態では、図4に示すうように、貫通穴70dは、リアサッシュ41の長手方向に沿う辺Aに沿って、範囲Bに溶接を行った。また、貫通穴70eは、リアサッシュ41の長手方向に沿う辺Cに沿って、範囲Dに溶接を行った。このため、図1に示すように、ロック装置取り付け用ブラケット70の溶接用の貫通穴70d、貫通穴70eの壁面と、リアサッシュ41と、の間に連続した溶接ビード73、溶接ビード75とが形成される。
【0030】
また、本実施形態では、リアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70とを溶接で取り付ける際に、リアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70の貫通穴70dの間に隙間を設けた。このため、リアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70との間の隙間に溶接ビードが入り込み、リアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70との溶接強度の向上が図れた。
【0031】
さらに、サッシュ本体40と、ドアフレーム部品(ベルトラインリンフォース50、ドアミラー取り付け用ブラケット60、ロック装置取り付け用ブラケット70)とを溶接で取り付ける際に、リアサッシュ41を略水平方向に寝かせた状態で溶接を行った。このため、溶接対象が軽金属であっても、溶接ビードが垂れにくくなる。
【0032】
次に、図6図9を用いて、ドアミラー取り付け用ブラケットの説明を行う。図6はドアミラー取り付け用ブラケットとフロントサッシュ43との取り付けを説明する斜視図、図7図6の切断線VII−VIIでの断面図、図8図6の切断線VIII−VIIIでの断面図、図9図6の切断線IXX−IXでの断面図である。
【0033】
フロントサッシュ43の基本断面形状は、閉断面形状の袋部43aと、支持部43bと、袋部43aと支持部43bとを接続する接続部43cと、接続部43cに形成されたウエザストリップ引っかけ部43dとからなっている。
【0034】
ドアミラー取り付け用ブラケット60は、フロントサッシュ43とディビジョンバー80との間に配置されるブラケット本体60cと、ブラケット本体60bの前部に形成され、フロントサッシュ43を乗り越えて前部に張り出す張り出し部60aとからなっている。
【0035】
図7に示すように、フロントサッシュ43の上部では、支持部43bが削除されている。そして、フロントサッシュ43のウエザストリップ引っかけ部43dとドアミラー取り付け用ブラケット60の張り出し部60aの面とで、図示しないウエザストリップが固定される。また、張り出し部60aには、エンドキャップ、ウエザーストリップ、ガーニッシュの取り付け用の貫通穴60bが形成されている。
【0036】
図8に示すように、フロントサッシュ43の中央部では、フロントサッシュ43の支持部43bと、ウエザストリップ引っかけ部43dとが削除されている。
【0037】
図9に示すように、フロントサッシュ43の下部では、フロントサッシュ43のウエザストリップ引っかけ部43dが削除されている。そして、フロントサッシュ43の支持部43bがドアミラー取り付け用ブラケット60の張り出し部60aに当接し、ドアミラー取り付け用ブラケット60を支持している。
【0038】
上記構成によれば、以下のような効果が得られる。
【0039】
(1) ロック装置取り付け用ブラケット70の第1基部70aと接続部70cとには、溶接用の貫通穴70dと、溶接用の貫通穴70eとが形成されていることにより、貫通穴70dの開口側、貫通穴70eの開口側から溶接でリアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70とを取り付けることができる。即ち、車内側、車外側のうちのどちらか一方の側から溶接することができるので、製造コストを低減できる。
【0040】
(2) リアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70とを溶接で取り付ける際に、リアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70の間に隙間を設けた。このため、リアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70との間の隙間に溶接ビードが入り込み、リアサッシュ41とロック装置取り付け用ブラケット70との溶接強度の向上が図れる。
【0041】
尚、本発明は、上記実施形態に限定するものではない。上記実施形態では、サッシュ本体としてリアサッシュ41、サッシュ本体に溶接で取り付けられる部品としてのサッシュ本体部品としてロック装置取り付け用ブラケット70の場合で説明を行ったが、他に、リアサッシュ41と、ベルトラインリンフォース50の後端部との取り付け、フロントサッシュ43とベルトラインリンフォース50の前端部との取り付け、フロントサッシュ43とドアミラー取り付け用ブラケット60との取り付けにも適用できる。
【0042】
また、上記実施形態では、1つのドアフレーム部品を溶接で取り付ける例で説明を行ったが、複数のドアフレーム部品、例えば、第1ドアフレーム部品、第2ドアフレーム部品がある場合も適用可能である。更に、この時、ドアフレーム部品を境界にしてサッシュ本体と反対側から溶接できない部品(例えば、第1ドアフレーム部品)と、ドアフレーム部品を境界にしてサッシュ本体と反対側から溶接可能な部品(例えば、第2ドアフレーム部品)がある場合には、第1ドアフレーム部品に溶接用の貫通穴を形成すれば、第1ドアフレーム部品を境界にしてサッシュ本体と反対側から、サッシュ本体と第1ドアフレーム部品との溶接、サッシュ本体と第2ドアフレーム部品との溶接が行える。更に、3つ以上のドアフレーム部品がある場合も、同様である。
【0043】
また、サッシュ本体、複数のドアフレーム部品が軽金属材料でなる場合は、サッシュ本体を寝かせた状態で、溶接を行うことが望ましい。
【符号の説明】
【0044】
41 立柱サッシュ(サッシュ本体)
70 ロック装置取り付け用ブラケット(ドアフレーム部品)
70e,70d 貫通穴
73,75 溶接ビード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11