(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284323
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】広告契約違反に対するペナルティ賦課管理システムと方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20180215BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20180215BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
G06Q30/06
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-192235(P2013-192235)
(22)【出願日】2013年9月17日
(65)【公開番号】特開2014-106963(P2014-106963A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2016年4月25日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0134640
(32)【優先日】2012年11月26日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲尚▼ 味
(72)【発明者】
【氏名】韓 成 奎
(72)【発明者】
【氏名】張 宰 榮
【審査官】
宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−063403(JP,A)
【文献】
特開2002−073769(JP,A)
【文献】
特開2002−092332(JP,A)
【文献】
特表2011−525674(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0015319(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告契約の違反に対してペナルティを賦課して管理するシステムであって、
前記広告契約の条件を示すデータと、前記条件に対するペナルティの内容を示すデータとをデータベースに格納する登録部、
前記広告契約の広告主からの入力信号に基づいて前記データベースに格納された前記広告契約の条件を示すデータを照会することにより、前記広告契約に対する契約履行を監視するモニタリング部、および
前記広告契約の違反に該当する入力信号が識別された場合に、前記データベースに格納された前記ペナルティの内容を示すデータに基づいて、前記広告契約の違反に対する前記ペナルティの内容を通知するペナルティ部
を含み、
前記ペナルティの内容は、以後の広告掲載に対する広告契約の制限及び前記広告契約の違約金の賦課を含み、
広告主から前記広告契約の取り消しが複数回要求された場合に、前記広告主の要求による広告違約の状況を防ぐために、前記取り消しが要求された広告契約の取り消しに対する前記ペナルティの内容が前記広告主に通知される、ペナルティ賦課管理システム。
【請求項2】
前記登録部は、前記ペナルティが適用される基本条件を示すデータ及び前記ペナルティが加重される加重条件を示すデータ、並びに前記ペナルティが適用された履歴を示すデータを前記データベースに格納すること
を含む、請求項1に記載のペナルティ賦課管理システム。
【請求項3】
前記モニタリング部は、前記広告契約の取り消し要請を示す入力信号が識別された後に前記ペナルティが適用されるのか否かについて監視し、前記ペナルティを適用する条件があるのか否かについて前記広告主に自動的に通知すること
を含む、請求項1に記載のペナルティ賦課管理システム。
【請求項4】
前記ペナルティ部は、前記広告契約の広告主からの入力信号と前記データベースに格納された前記広告契約の条件を示すデータとに基づいて、前記ペナルティの内容が適用されるのか否かについて判断し、前記ペナルティの賦課を前記広告契約の広告主に通知することを含む、請求項1に記載のペナルティ賦課管理システム。
【請求項5】
前記ペナルティ部は、
前記ペナルティの内容が以後の広告掲載に対する制限であれば、広告予約を制限するように広告予約システムと連動し、前記ペナルティ内容が前記広告契約の違約金の賦課であれば、会計企業資源計画(ERP:Enterprise Resource Planning)システムと連動すること
を含む、請求項4に記載のペナルティ賦課管理システム。
【請求項6】
前記広告契約の条件を示すデータと前記ペナルティの内容を示すデータを管理して照会することができる管理照会部をさらに含み、
前記管理照会部は、前記広告契約の違反に対するペナルティの内容を修正したり取り消したりするための入力信号を受信すること
を含む、請求項1に記載のペナルティ賦課管理システム。
【請求項7】
コンピュータによるプログラムの実行により構成される登録部、モニタリング部及びペナルティ部によって実現される、広告契約の違反に対してペナルティを賦課して管理する方法であって、
前記登録部が、前記広告契約の条件を示すデータと、前記条件に対するペナルティの内容を示すデータとをデータベースに格納するステップ、
前記モニタリング部が、前記広告契約の広告主からの入力信号に基づいて前記データベースに格納された前記広告契約の条件を示すデータを照会することにより、前記広告契約に対する契約履行を監視するステップ、および
前記ペナルティ部が、前記広告契約の違反に該当する入力信号が識別された場合に、前記データベースに格納された前記ペナルティの内容を示すデータに基づいて、前記広告契約の違反に対する前記ペナルティの内容を通知するステップ
を含み、
前記ペナルティの内容は、以後の広告掲載に対する広告契約の制限及び前記広告契約の違約金の賦課を含み、
前記モニタリング部が、広告主から前記広告契約の取り消しが複数回要求された場合に、前記広告主の要求による広告違約の状況を防ぐために、前記取り消しが要求された広告契約の取り消しに対する前記ペナルティの内容を前記広告主に通知するステップをさらに含む、ペナルティ賦課管理方法。
【請求項8】
前記ペナルティの内容を前記データベースに格納するステップは、
前記登録部が、前記ペナルティが適用される基本条件を示すデータ及び前記ペナルティが加重される加重条件を示すデータ、並びに前記ペナルティが適用された履歴を示すデータを前記データベースに格納すること
を含む、請求項7に記載のペナルティ賦課管理方法。
【請求項9】
前記広告契約に対する契約履行を監視するステップは、
前記モニタリング部が、前記広告契約の取り消し要請を示す入力信号が識別された後に前記ペナルティが適用されるのか否かについて監視し、前記ペナルティを適用する条件があるのか否かについて前記広告契約の広告主に自動的に通知すること
を含む、請求項7に記載のペナルティ賦課管理方法。
【請求項10】
前記ペナルティの内容を通知するステップは、
前記ペナルティ部が、前記広告契約の広告主からの入力信号と前記データベースに格納された前記広告契約の条件を示すデータとに基づいて、前記ペナルティの内容が適用されるのか否かについて判断し、前記ペナルティの賦課を前記広告契約の広告主に通知することを含む、請求項7に記載のペナルティ賦課管理方法。
【請求項11】
前記ペナルティの内容を通知するステップは、
前記ペナルティ部が、前記ペナルティ内容が以後の広告掲載に対する制限であれば、広告予約を制限するように広告予約システムと連動し、前記ペナルティ内容が前記広告契約の違約金の賦課であれば、会計企業資源計画(ERP:Enterprise Resource Planning)システムと連動すること
を含む、請求項10に記載のペナルティ賦課管理方法。
【請求項12】
前記プログラムの実行により構成される管理照会部が、前記広告契約の条件を示すデータと前記ペナルティの内容を示すデータを管理して照会するステップをさらに含み、
前記ペナルティの内容を示すデータを管理して照会するステップは、
前記管理照会部が、前記広告契約の違反に対するペナルティの内容を修正したり取り消したりするための入力信号を受信すること
を含む、請求項7に記載のペナルティ賦課管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告契約違反に対してペナルティを賦課し、これを管理するためのシステムとその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
広告の契約において、広告契約中に一方的に取り消しをするなどの契約事項に違反するケースに対し、違約金を賦課したり広告予約を制限するなどの多様なペナルティを適用することがある。
【0003】
違約ペナルティを登録してこれを管理する既存のプロセスは、
図1に示されている。既存の方法はシステム的に成立せずに管理が困難であったし、多少のエラーも発生することがあった。
【0004】
広告契約の違約状態が発生すると、メールを通じて、どの契約を違反したのか、これによってどのようなペナルティが適用されるのかを共有し、実質的に広告中止を知らせるお知らせメールをモニタリングすることにより、契約違反によるペナルティを適用する契約として確定することとなる。
【0005】
このようにペナルティ適用案件として確定されたケースは、違約の内訳と適用するペナルティ内容などに関する事項を公文として契約広告主に伝達して処理し、広告会社の内部的には、ペナルティ適用案件をワードやアクセルなどの文書で作成して管理することとなる。月別、年度別の発生違約案件リストが作成されて会社内の担当者に伝達されれば、担当者はその違約案件リストをERP(Enterprise Resource Planning、企業資源計画)システムに手入力で登録してシステム的に管理する。
【0006】
このような方法は人間によって実行される過程が存在するため、違約ペナルティの対象案件を管理する過程においてトラッキングに漏れが生じる可能性があり、さらに違約ペナルティの対象案件に対してシステム的に登録/管理がなされないため、違約案件が発生したときに発生状況の管理が困難になることがある。
【0007】
さらに、違約ペナルティに違約金が賦課される場合には、ERPシステムと連動しないためにコミュニケーション費用が発生するようになり、違約金の管理において透明性に対する問題が発生する可能性がある。
【0008】
したがって、違約案件が発生したときに、違約ペナルティの対象となる広告契約違反案件を漏れなくモニタリングして確認することのできる管理システムと、これによる方法が必要とされ、求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施形態は、上述したような既存の違約ペナルティ適用に対する問題を解決し、違約ペナルティの対象となる広告契約違反案件を漏れなく管理して確認することのできるシステムと方法を提供することを目的とする。
【0010】
また、違約ペナルティが賦課される条件とペナルティの適用結果に対して、取引先である広告主が十分に熟知できるようにすることを目的とする。
【0011】
また、違約ペナルティが適用される違約案件が発生したときに、ペナルティの発生とペナルティの賦課に対する事項をシステムに登録し、格納し、照会できるようにすることを目的とする。
【0012】
これにより、違約ペナルティが違約金として示される場合、会計ERPシステムと自動的に連動できるようにし、違約金の管理において透明性に対する問題が発生しないようにする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
広告契約の違反に対してペナルティを賦課して管理するシステムであって、広告契約の条件と、条件に対するペナルティの内容を登録する登録部、ペナルティが適用されるのか、広告契約に対する実施を監視するモニタリング部、広告契約の違反が識別されれば、広告契約の違反に対するペナルティ内容を通知するペナルティ部を含む、ペナルティ賦課管理システムが提供される。
【0014】
本発明の一実施形態において、登録部は、ペナルティが適用される基本条件とペナルティが加重される加重条件を登録し、基本条件と加重条件の履歴をデータベースに格納してもよい。
【0015】
本発明の一実施形態において、モニタリング部は、広告契約の取り消し要請が識別されれば、ペナルティが適用されるのかを監視し、ペナルティを適用する条件があるのかをシステムのユーザに自動的に通知してもよい。
【0016】
本発明の一実施形態において、ペナルティ部は、ペナルティ内容が適用されるのかを判断し、ペナルティの賦課を広告契約の広告主に通知してもよい。
【0017】
本発明の一実施形態において、ペナルティ部は、ペナルティ内容が以後の広告掲載に対する制限であれば、広告予約を制限するように適用し、ペナルティ内容が広告契約の違約金の賦課であれば、会計企業資源計画(ERP:Enterprise Resource Planning)システムと連動してもよい。
【0018】
ペナルティ賦課管理システムは、広告契約の条件とペナルティの内容を管理して照会することができる管理照会部をさらに含み、管理照会部は、広告契約の違反に対するペナルティ内容を修正して取り消す入力を受信してもよい。
【0019】
広告契約の違反に対してペナルティを賦課して管理する方法であって、広告契約の条件と、条件に対するペナルティの内容を登録するステップ、ペナルティが適用されるのか、広告契約に対する実施を監視するステップ、広告契約の違反が識別されれば、広告契約の違反に対するペナルティ内容を通知するステップを含む、ペナルティ賦課管理方法が提供される。
【0020】
本発明の一実施形態において、広告契約が条件とペナルティの内容を管理して照会するステップをさらに含み、ペナルティの内容を管理して照会するステップは、広告契約の違反に対するペナルティ内容を修正して取り消す入力を受信してもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施形態によれば、違約ペナルティが適用される案件がシステムに自動的に登録されるようにし、トラッキングから漏れる件数が発生しないように管理を確認することができるシステムが提供される。
【0022】
また、本発明の一実施形態において、違約ペナルティが適用される違約案件が発生したとき、ペナルティの発生とペナルティの賦課に対する事項をシステムに登録し、格納し、照会できるようにしてもよい。
【0023】
さらに、違約ペナルティが違約金として示される場合、会計ERPシステムと自動的に連動できるようにし、違約金の管理において管理者の透明性に対する問題が発生しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】既存の違約ペナルティ管理登録および管理プロセスを説明するための図である。
【
図2】本発明の一実施形態において、広告主、広告プラットフォーム、パブリッシャ、および利用者間の関係を概括的に示した図である。
【
図3】本発明の一実施形態において、広告違約に対するペナルティ賦課管理システムの構成を説明するためのブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態において、ペナルティ賦課管理システムに登録される契約内容の実施例を示した図である。
【
図5】本発明の一実施形態において、ペナルティ賦課管理システムに登録される契約内容のさらに他の実施例を示した図である。
【
図6】本発明の一実施形態において、広告違約に対するペナルティ賦課管理方法を説明するためのフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態において、違約ペナルティを対象契約案件に賦課する際に、ペナルティ内容とペナルティの適用を判断することを説明するための図である。
【
図8】本発明の一実施形態において、違約ペナルティを対象契約案件に賦課する際に、ペナルティ内容とペナルティの適用を判断することを説明するためのさらに他の実施例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、広告契約違反に対してペナルティを賦課して管理するシステムとその方法について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態において、広告主210、広告プラットフォーム220、パブリッシャ230、利用者240間の関係を概括的に示している。
【0027】
ここで、広告主210と利用者240とは、実質的には、広告主210や利用者240が利用するPC(Personal Computer)やスマートフォンなどのユーザ端末機を意味してもよい。すなわち、
図2に示された矢印は、広告主210が利用するユーザ端末機、広告プラットフォーム220、パブリッシャ230、および利用者240が利用するユーザ端末機間に、有線・無線ネットワークを利用してデータを送受信することができるということを意味してもよい。
【0028】
広告プラットフォーム220は、広告主210の広告に対する入札、広告とキーワード間のマッチング、広告や広告主の整列、パブリッシャ230への広告提供を行い、さらには広告の露出によって課金を行うシステムであってもよい。広告プラットフォーム220の一般的な技術的事項に関し、インターネットを通じて伝達される検索広告および/またはバナー広告プラットフォームに関するような、従来技術を参照して理解することのできる事項の説明は省略する。
【0029】
本明細書において、「パブリッシャ」という用語は、「サイト」という用語に置き換えて使用されてもよい。ただし、サイトという用語を使用した説明が、モバイル端末機で実行されるアプリケーション画面など、一般的なPCのウェブサイト接続ではない環境における本発明の実施可能性を排除するものではない。このとき、「サイト」という用語は、広告の表示が可能であり、有線・無線ネットワークを通じて利用者に提供することができるすべての種類のウェブサイトを含んでもよく、必要に応じては、ウェブサイトを構成する1つのウェブページを意味してもよい。
【0030】
パブリッシャ230は、利用者240に自分のサイトを提供してもよく、サイトを通じてサイトに含まれるページを利用者240に提供したり、サイトを通じて入力される検索語に基づき、その検索語に対する検索結果を利用者140に提供してもよい。このとき、パブリッシャ230は、広告プラットフォーム220からページを通じて表示するための広告の伝達を受けて利用者240に提供してもよい。例えば、パブリッシャ230は、利用者240が入力したキーワードを広告プラットフォーム220に伝達してもよく、広告プラットフォーム220からキーワードに対する広告の伝達を受け、検索結果として利用者240に提供してもよい。他の例として、パブリッシャ230は、利用者240が入力したキーワードを利用して検索結果として提供するための広告を決め、決められた広告に対する情報を広告プラットフォーム220に要請してもよい。このとき、パブリッシャ230は、広告プラットフォーム220から受信する広告に対する情報を検索結果に追加して利用者240に提供してもよい。
【0031】
他の実施形態として、個別広告プラットフォームと個別パブリッシャは、1つのシステムに含まれたシステムであってもよい。
【0032】
上述したような実施形態によって提供される広告に対し、実質的な広告契約は広告主210と広告プラットフォーム220の間で成立するものであり、広告契約に対する違反状況が発生すればペナルティが賦課されるようになる。例えば、広告主210が契約を違反したときには、広告プラットフォーム220に違約に対するペナルティを賦課するし、これとは反対に、広告プラットフォーム220が契約を違反したときには、広告主210に違約ペナルティを賦課することとなる。
【0033】
本発明の一実施形態において、
図3は、広告契約違反に対してペナルティを賦課し、これを管理するシステムを説明するためのものである。本発明の実施形態に係る広告に対するペナルティ賦課管理システム300は、上述したように個別広告プラットフォームまたは個別パブリッシャに含まれるシステムであってもよく、個別広告プラットフォームまたは個別パブリッシャと連携したシステムであってもよい。
【0034】
一実施形態において、ペナルティ賦課管理システム300は、登録部310、モニタリング部320、ペナルティ部330を含み、さらに管理照会部340を含んでもよい。
図3に示すようなシステム300は、広告営業政策に基づいて広告契約時に規定した違約ペナルティの条件を登録しており、対象となる契約案件をモニタリングし、違約案件に対してペナルティを賦課し、該当する契約案件とペナルティなどの履歴を管理するためのものである。
【0035】
登録部310は、契約違反に対するペナルティが賦課される対象広告契約に対する定義と条件、さらには条件に対するペナルティの内容などを登録してもよい。一実施形態において、登録部310を通じて登録される内容は、英文やハングルなどのテキストと数字などで入力されてシステムで識別されてもよく、予め登録されている内容、例えば、歴代の広告契約履歴を参照して作成されてシステムで識別されてもよい。
【0036】
登録部310に登録される違約ペナルティ条件はデータベースに格納され、システム内で違約ペナルティ履歴を照会して管理できるようにし、基本条件と加重条件に分けられて登録されてもよい。
【0037】
例えば、広告主が広告契約中に一方的に広告契約の解約を通報すれば違約金が発生することを基本条件として登録してもよく、一方的な広告契約解約の通報が一度ではなく二度以上となれば加重条件に該当し、違約金の発生と共に広告契約に一定期間の制限を置き、該当広告主は該当広告プラットフォームと一定期間に渡って広告契約することができないというペナルティが加重付与されてもよい。さらに、本発明の一実施形態において、このようにペナルティが適用された履歴を登録部310のデータベースに格納し、照会および管理できるようにしてもよい。
【0038】
これに関する実施形態として、
図4〜5を参照しながら説明する。登録部310に登録されている広告契約に対する実施例として、
図4に示すように、「広告契約期間」と広告期間中に支払う「広告の単価」、広告契約の解約時による「広告違約金」などが記載されてもよい。
【0039】
図4に示すような契約内容は、登録部310に様式が格納されており、広告契約時に空欄を埋め、広告契約内容をデータベースに照会して管理することができるデータとして格納されてもよい。本発明の一実施形態において、広告違約金に対する内容はペナルティとして格納されていてもよく、広告違約金は、契約期間を基準として月単位または日単位で一定金額が減少する形態であってもよい。
【0040】
また、
図5に示すような実施形態において、広告契約書をテキストで格納している実施例が示されている。
図5に示すような契約書は、登録部310を通じてシステム300に格納されてもよい。本発明の一実施形態において、広告契約書は様式化され、契約する広告主に応じて様式を少しずつ変形して作成する場合が多数存在する。したがって、
図5に示すような広告契約書の場合も、システムに格納されている状態から所定のテキストを変更して広告主と広告プラットフォームとの間の広告契約書として格納されていてもよく、さらに他の一例としては、広告契約書の全文がテキストで新たに入力されてもよい。
【0041】
図5に示す実施形態において、各条項に対するペナルティ内容を共に格納してもよい。
図4〜
図5の実施形態のような契約書の履行は、モニタリング部320を通じて監視されてもよい。
【0042】
モニタリング部320は、広告契約に対する契約履行を監視し、ペナルティが適用されるのかをモニタリングしてもよい。モニタリング部320は、契約履行に対する監視をリアルタイムで実施してもよく、広告主から広告契約の取り消し要請が識別されれば、ペナルティが適用されるのか、基本条件と加重条件に対する違約事項をモニタリングしてもよい。
【0043】
ここで、違約に対するペナルティが発見されたときに、ペナルティが適用されることに対してシステムユーザや広告プラットフォームに通知するお知らせが送信されてもよいが、例えば、電子メールまたはSMSなどの方式によってシステムから自動的に送信されるとき、広告主の広告契約の取り消しに対する内容と共に送信されてもよい。また、本発明の一実施形態において、上述したような内容のお知らせを広告主が広告契約取り消しの要請を伝達するときに広告主に概略的に通知することにより、広告違約の状況が発生することを防ぐこともできる。
【0044】
本発明の一実施形態において、
図4に示すような広告契約書を格納している場合は、該当広告の広告主が広告契約を取り消すことにより、広告契約が履行された日時や月などに応じて広告違約金がいくらになるかを計算してもよく、この広告違約金に対する内容を広告主に伝達してもよい。
【0045】
また、
図5に示すような契約書の内容を、システムに格納されている広告契約書のテキストのみを変更して格納している場合、リアルタイムまたは広告主の広告契約取り消しと共に、違約に対するペナルティ内容を賦課してもよい。例えば、
図5の下部分に記載されている「「乙」は広告の内容変更が発生する場合、発生日の○日以前に「甲」に通報する」という条項を違反し、広告主が広告プラットフォームに何の通知もなく記載されている広告内容を変更したり、基準日以前に通報することができなければ、システムが関連条項に対する違約事項を識別し、広告主にペナルティを賦課してもよい。
【0046】
また、システムが識別することができない条項に対しては手動で広告違約事項を入力するようにし、システムが手動の入力を識別してペナルティを賦課するようにしてもよい。
【0047】
ペナルティ賦課管理システム300は、実質的に広告契約の違反が識別されれば、これに対するペナルティの内容を通知してペナルティを賦課するペナルティ部330を含んでもよい。ペナルティ部330は、違約ペナルティの対象となる契約案件にペナルティを賦課するが、賦課されるペナルティに対して該当広告の広告主に電子メールやSMSを通じて内容を伝達する。
【0048】
ペナルティが適用される基本条件と加重条件に対する適用の可否をそれぞれ判断することができるため、該当条件に対する内容と条件によるペナルティ内容を広告主に伝達してもよい。実施形態において、賦課するペナルティの内容が広告の予約を一定期間制限することがあれば、広告予約システムに連動して該当広告主の広告予約システムの利用を制限してもよく、契約違反に対するペナルティが違約金の賦課であれば、違約金内訳をERP(Enterprise Resource Planning、企業資源計画)システムと連動させることにより、効率的に会計管理できるようにしてもよい。
【0049】
このような広告予約システムとERPシステムは、個別広告プラットフォームまたは個別パブリッシャに含まれるシステムであってもよく、個別広告プラットフォームまたは個別パブリッシャと連携したシステムであってもよい。
【0050】
また、ペナルティ賦課管理システム300は、管理照会部340を含んでもよいが、違約ペナルティが賦課された契約案件に対する情報と内訳、さらにはペナルティ情報とその詳細内訳を照会して管理するためのものである。管理照会部340は、管理する内訳に対して間違って格納されていたり不必要な内容が存在したりすれば、修正、削除措置の入力を受けて実行したり、あるいは取り消してもよく、管理、照会される内訳は、登録部310で登録されてデータベースに格納されている内訳に対応するものであってもよい。
【0051】
図6は、本発明の一実施形態において、広告契約の違反に対してペナルティを賦課して管理する方法を説明するためのフローチャートである。本発明の一実施形態において、
図6に示す各ステップは、
図3を参照しながら説明したペナルティ賦課管理システム300によって実施されてもよく、各ステップはシステム300において簡素化または細分化されてもよい。
【0052】
本発明の一実施形態において、ステップS610で、ペナルティ賦課管理システム300は、広告契約条件と、広告契約条件に対する違約ペナルティの内容を登録する。このとき、登録する広告契約条件は、広告契約内容と共に格納されてもよいが、広告期間や広告単価などの内容と共に格納され、契約条件はペナルティが賦課される基本条件とペナルティが加重賦課される加重条件とに分けられてもよい。
【0053】
また、システム300は、ステップS610で、このような契約条件と違約ペナルティの履歴をデータベースに格納しており、必要に応じて照会できるようにし、容易に管理できるようにする。
【0054】
ステップS620で、ペナルティ賦課管理システム300は、違約ペナルティが適用される違約状況が発生するのか、広告契約に対する実施を監視してもよい。本発明の一実施形態において、ステップS620は、リアルタイムで行われてもよく、対象広告の広告主が広告契約を取り消せば、広告契約の取り消しに関する入力信号を識別した後にペナルティ適用の可否をモニタリングしてもよい。どんな場合であっても、広告主から広告契約の取り消しに対する信号が受信されれば、システム300は広告取り消しに対するお知らせを伝達してもよい。
【0055】
ステップS630で、ペナルティ賦課管理システム300は、広告契約に対する違反状況が識別されれば、違約に対するペナルティ内容を通知してもよい。ステップS630は対象広告の広告主に実行されてもよく、ペナルティ内容を通知するのに先立って、ペナルティ賦課管理システム300は、ペナルティ内容と基本条件と加重条件をどのように適用するかを判断してもよい。
【0056】
このとき、ペナルティ賦課管理システム300は、対象広告契約の条件とペナルティの内容を管理して照会することができるステップ(図示せず)を含んでもよい。契約条件とペナルティ内容管理と照会に関する内容については、上述したとおりである。
【0057】
図7は、本発明の一実施形態において、違約ペナルティの内容を通知するために条件適用を判断する方法の一例を示したフローチャートである。このとき、
図7に示されたステップS710、ステップS720、およびステップS730は、
図6を参照しながら説明したステップS630に含まれて実行されてもよい。
【0058】
実施形態において、ステップS710で、ペナルティ賦課管理システム300は、広告契約時に作成したペナルティの内容と基本基準と加重基準を適用するかを判断してもよい。
【0059】
ステップS720で、ペナルティ賦課管理システム300は、契約基準の中に広告予約に制限を置くペナルティが存在するかを確認する。
【0060】
もし、広告予約に対するペナルティが存在すると判断されれば、ステップS730で、ペナルティ賦課管理システム300は、対象広告主の広告予約システムの使用を制限するし、広告予約に対するペナルティが存在しなければ、広告予約に関する措置を取る必要はない。
【0061】
言い換えれば、広告違約に対するペナルティを適用するための一例として、広告契約予約に対するペナルティを適用するかを判断し、関連システムと連動してシステムの使用とアクセス(access)を制限してもよい。
【0062】
図8は、本発明の一実施形態において、違約ペナルティの内容を通知するために条件の適用を判断するさらに他の実施形態を示したフローチャートである。
図8のステップS810、ステップS820、およびステップS830は、
図6を参照しながら説明したステップS630に含まれて実施されてもよい。
【0063】
ステップS810で、ペナルティ賦課管理システム300は、広告契約時に作成されたペナルティ内容の適合性を判断するために、基本基準と加重基準を適用するかを判断してもよい。
【0064】
ステップS820で、ペナルティ賦課管理システム300は、違約ペナルティとして広告違約金が存在するかを判断してもよい。
【0065】
これにより、ステップS830で、ペナルティ賦課管理システム300は、広告違約金を管理するために会計EPRシステムと連動し、正確かつ安全に違約金を管理できるようにする。
【0066】
図7と
図8の実施形態に関し、上述した広告予約システムとERPシステムは、個別広告プラットフォームまたは個別パブリッシャに含まれたシステムであってもよく、個別広告プラットフォームまたは個別パブリッシャと連携したシステムであってもよい。
【0067】
このように、本発明の実施形態によれば、広告違約ペナルティの対象となる広告契約案件を漏れなく管理することができるようになり、関連する内容をシステムに登録、格納、照会することができるようになる。さらに、別途のシステムと連動して管理することによってエラーの発生を減らし、安全に管理することができるようになる。
【0068】
本実施形態に係る広告契約違反によるペナルティ賦課管理方法は、多様なコンピュータ手段によって実行が可能なプログラム命令形態で実現されてコンピュータで読み取り可能な媒体に記録されてもよい。前記コンピュータで読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含んでもよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、実施形態のために特別に設計されて構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェアの当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD−ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気−光媒体(magneto−optical media)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。上述したハードウェア装置は、実施形態の動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されてもよく、その逆も同じである。
【0069】
以上のように、実施形態を限定された実施形態と図面に基づいて説明したが、該当する技術分野において通常の知識を有する者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順序で実行されたり、および/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態で結合または組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0070】
したがって、異なる実施形態および特許請求の範囲と均等なものも、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0071】
300:ペナルティ賦課管理システム
310:登録部
320:モニタリング部
330:ペナルティ部
340:管理照会部