(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
内燃機関の出力軸に発電機が接続されてなる発電機関と、前記発電機関が発電する交流電力によって回転駆動して可変ピッチプロペラに電動力を供給する電動機と、を備え、前記電動力を前記可変ピッチプロペラに供給して船舶を推進させる船舶用電気推進装置に適用され、船舶の操縦装置から入力される速度指令信号に基づいて、前記速度指令信号に対応する目標値となるように、前記可変ピッチプロペラのピッチ及び前記内燃機関の回転速度を制御することにより、船舶の前進又は後進における船速制御を実行する推進力制御装置であって、
予め定められた第1周波数から第2周波数までの周波数帯域の交流電力を発電するように前記内燃機関の回転速度を予め定められた第1設定速度から第2設定速度までの速度範囲内で制御する回転速度制御部と、
前記可変ピッチプロペラのピッチを制御するピッチ制御部と、を有し、
前記速度指令信号が予め定められた基準範囲の下限値よりも小さい場合に、予め定められた低速領域に対応する第1制御モードにおいて、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の回転速度を前記第1設定速度に維持し、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラのピッチを前記目標値に応じたピッチに制御し、
前記速度指令信号が前記基準範囲内の場合に、前記低速領域よりも船速が大きい中速領域に対応する第2制御モードにおいて、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラのピッチを前記速度範囲に対応して予め定められた基準ピッチに維持し、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の機関出力及び前記可変ピッチプロペラのプロペラ回転数により決定される舶用特性曲線に沿うように前記内燃機関を前記目標値に応じた回転速度に制御し、
前記速度指令信号が予め定められた基準範囲の上限値よりも大きい場合に、前記中速領域よりも船速が大きい高速領域に対応する第3制御モードにおいて、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の回転速度を前記第2設定速度に維持し、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラのピッチを前記目標値に応じたピッチに制御する推進力制御装置。
【背景技術】
【0002】
船舶に備えられたプロペラを回転駆動させて船舶を推進させる推進装置として、内燃機関に連結された発電機の電力によって駆動する電動機の回転駆動力を得て前記プロペラを回転させる船舶用電気推進装置が知られている。例えば、特許文献1には、前記電動機の出力軸に可変ピッチプロペラ(controllable pitch propeller:CPP。以下、CPPと略称する。)が連結されており、CPPのピッチ(翼角)を調整することにより、船舶の推進力を増減する電気推進装置が開示されている。
【0003】
船舶の主機関として用いられるディーゼルエンジンなどの内燃機関は、船舶の所謂舶用特性を考慮して、その定格出力などの仕様が決定される。一般に、縦軸を主機関の機関出力とし、横軸を船舶の船速としたときに、機関出力と船速との関係は3乗曲線で表される。この3乗曲線は前記舶用特性を示す曲線(以下、舶用特性曲線と称する場合がある。)として広く知られている。つまり、前記舶用特性とは、主機関の機関出力が船舶の船速の3乗に比例する関係をいう。なお、基準ピッチでのプロペラ回転数と船速とが概ね比例する関係にあることから、前記舶用特性曲線は、縦軸を主機関の機関出力、横軸をプロペラ回転数(又は主機関の回転数)とした3乗曲線で表される場合がある。
【0004】
ここで、船舶の推進装置としてCPPを用いた場合の前記CPPの各ピッチ毎の舶用特性曲線の一例を
図5に示す。
図5では、縦軸を主機関の機関出力、横軸をプロペラ回転数としている。また、
図5には、CPPの取り得るピッチαk(k=1,2,・・・,11)それぞれの舶用特性曲線を実線で示している。一般に、船舶は、実際の航海中に遭遇する種々の海象において効率よく運航することが望まれる。また、船舶は寿命が長く、経年劣化などの影響を受けて船体や主機関の性能が低下すると舶用特性も変化するが、船舶は、その舶用特性が変化した場合でも、その長い寿命中において総合的に効率よく運航できることが望まれる。
図5の例では、船舶が航海中に常用する運航条件において最も燃費効率のよい条件(例えば、基準ピッチがαa、機関出力がPa、プロペラ回転数がNa)を満たすポイントT1をCPPのプロペラ設計点とし、このプロペラ設計点T1を通る舶用特性曲線L1を点線で示している。一般に、前記プロペラ設計点T1における機関出力Paやプロペラ回転数Naを考慮して、燃費効率のよい船速を得られるように、CPPの基準ピッチαaや直径、翼型などが設計される。
【0005】
従来、CPPを用いた電気推進装置によって船舶の船速を制御する方法として、自動に船速を制御する自動船速制御装置(Automatic Speed Control:ASC)が知られている。自動船速制御装置は、海象が変化するなどして実際の船速が目標速度に対して変化した場合に、プロペラ回転数(主機関の回転数)又はCPPのピッチのいずれか一方、或いはプロペラ回転数及びピッチの両方を制御して、目標速度を保持するように制御する。
図6は、
図5に等船速曲線Vk(k=1,2,・・・)を重ねた図である。例えば、実際の船速が通常航行時の目標速度V2よりも低い船速Vsに低下した場合、プロペラ回転数を一定にしてピッチを変化させて船速を制御する場合は、
図6において矢印D1に示すように船速が増大する。一方、ピッチを一定にしてプロペラ回転数を制御する場合は、
図6の矢印D2に示すように、舶用特性曲線に沿って船速が増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、
図6に示される等船速曲線Vkは、所定の船速となる機関出力とプロペラ回転数とのポイントを結んだ曲線であり、すり鉢状の曲線を描く。
図6に示されるように、各等船速曲線において最も底の部分は燃費効率が最良であり、機関出力が最小となる点である。
図6では、プロペラ設計点T1を通る舶用特性曲線L1は、等船速曲線Vkの各底部を結んだ曲線と概ね一致していることが分かる。
図6に示されるように、例えばプロペラ回転数を一定(例えばNa)に維持してピッチを変更する制御が行われる場合、プロペラ回転数Naにおいては、等船速曲線Vkは、船速が低いほど右肩上がりの傾向を示し、船速が大きいほど右肩下がりの傾向を示す。しかしながら、従来の自動船速制御装置は、船速の異なる等船速曲線の特性に応じて船速制御を行うものではないため、取り得る制御手法によっては、船速制御時に燃料消費量の極端な増大を伴うおそれがある。一般に、機関出力は船速の3乗に比例することから、船速の増加分に対して3倍の機関出力の増加を要する場合は、燃料消費量も船速の増加分に対して略3倍となり、燃費効率が著しく悪くなるという問題が生じうる。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、船舶の航行時に生じるエネルギー損失を低減して効率の良い推進力制御を行うことが可能な船舶用電気推進装置、及び推進力制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1) 本発明は、電動力を可変ピッチプロペラに供給して船舶を推進させる船舶用電気推進装置である。前記船舶用電気推進装置は、内燃機関の出力軸に発電機が接続されてなる発電機関と、前記発電機関が発電する交流電力によって回転駆動して前記可変ピッチプロペラに前記電動力を供給する電動機と、船舶の操縦装置から入力される速度指令信号に基づいて、前記速度指令信号に対応する目標値となるように、前記可変ピッチプロペラのピッチ及び前記内燃機関の回転速度を制御する制御装置と、を備える。
前記制御装置は、予め定められた第1周波数から第2周波数までの周波数帯域の交流電力を発電するように前記内燃機関の回転速度を予め定められた第1設定速度から第2設定速度までの速度範囲内で制御する回転速度制御部と、前記可変ピッチプロペラのピッチを制御するピッチ制御部と、を有する。
前記速度指令信号が予め定められた基準範囲外の場合に、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の回転速度を前記第1設定速度又は前記第2設定速度のいずれかに維持し、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラを前記目標値に応じたピッチに制御する。また、前記速度指令信号が前記基準範囲内の場合に、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラのピッチを前記速度範囲に対応して予め定められた基準ピッチに維持し、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の機関出力及び前記可変ピッチプロペラのプロペラ回転数により決定される舶用特性曲線に沿うように前記内燃機関を前記目標値に応じた回転速度に制御する。
【0010】
一般に、船舶は、港湾内や特定の航路において速度が制限されている。したがって、船舶が港湾内を航行しているときに、船舶用電気推進装置は、その出力範囲において出力の低い領域でプロペラを回転駆動させる。一方、港湾を出て外洋を航行する場合は、船舶に速度制限は課せられない。そのため、船舶が外港に出た後に、船舶用電気推進装置は、その出力範囲において出力の比較的高い領域であって燃費効率の最もよい条件でプロペラを回転駆動させる。タグボートのように港湾内で作業する船舶を除き、多くの船舶は、港湾内を低出力で航行する時間よりも外洋において高出力で航行する時間のほうが長い。そのため、一般に、船舶における舶用特性は、外洋での航行を基準に定められている。
本発明の船舶用電気推進装置では、船舶の使用状況に鑑みて、操縦装置からの速度指令信号が前記基準範囲外の場合に、前記制御装置の前記回転速度制御部は、前記内燃機関の回転速度を前記第1設定速度又は前記第2設定速度のいずれかに維持し、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラを前記目標値に応じたピッチに制御する。例えば、前記速度指令信号が前記基準範囲の下限値よりも下の場合に、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の回転速度を前記第1設定速度に維持し、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラを前記目標値に応じたピッチに制御する。また、前記速度指令信号が前記基準範囲の上限値よりも上の場合に、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の回転速度を前記第2設定速度に維持し、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラを前記目標値に応じたピッチに制御する。
一般に、第1設定速度未満の速度領域では、内燃機関の回転速度による船速制御が難しく、制御できたとしても効率が悪くなることがある。このため、前記第1設定速度未満の速度領域では、前記回転速度を前記第1設定速度に維持しつつ、可変ピッチプロペラのピッチを制御することにより、エネルギー損失の低い効率の良い推進力制御を実現している。
一方、前記速度指令信号が前記基準範囲内の場合に、前記制御装置の前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラのピッチを前記速度範囲に対応して予め定められた基準ピッチに維持し、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の機関出力及び前記可変ピッチプロペラのプロペラ回転数により決定される舶用特性曲線に沿うように前記内燃機関を前記目標値に応じた回転速度に制御する。前記速度範囲内では、内燃機関の回転速度による船速制御が容易であり、しかも燃費効率がよい。このため、前記速度範囲内では、可変ピッチプロペラを基準ピッチに維持しつつ、前記回転速度を前記速度範囲内で可変制御することにより、エネルギー損失の低い効率の良い推進力制御を実現している。
【0011】
(2) 前記周波数帯域は、商用電源として供給される電源周波数の許容範囲である。
【0012】
これにより、発電機関から出力される電力は、周波数変換しなくても商用電源として用いることができる。このため、その電力母線から、船内で用いられる電動駆動される負荷機器に直接に電力を供給することができる。つまり、本発明の船舶用電気推進装置において、周波数変換を行うインバータなどを設けることなく、前記負荷機器に電力を供給可能である。
【0013】
(3) なお、前記第1周波数は50Hzであり、前記第2周波数は60Hzであることが好ましい。
【0014】
一般に、汎用品としての電磁接触器や遮断器など電路保護器や、船内で用いられる電気機器は、50Hzから60Hzの交流電力で駆動するように標準設計されており、それ以外の周波数(例えば40Hz)の交流電力での駆動は保証されていない。そのため、前記周波数帯域が、50Hz〜60Hzであれば、電路保護器や電気機器として、汎用性が高く安価なものを用いることができる。
【0015】
(4) また、前記舶用特性曲線は、前記船舶の等船速曲線の最小点を結ぶ曲線に近似していることが好ましい。
【0016】
(5) また、本発明は、内燃機関の出力軸に発電機が接続されてなる発電機関と、前記発電機関が発電する交流電力によって回転駆動して可変ピッチプロペラに電動力を供給する電動機と、を備え、前記電動力を前記可変ピッチプロペラに供給して船舶を推進させる船舶用電気推進装置に適用され、船舶の操縦装置から入力される速度指令信号に基づいて、前記速度指令信号に対応する目標値となるように、前記可変ピッチプロペラのピッチ及び前記内燃機関の回転速度を制御する推進力制御装置である。
前記推進力制御装置は、予め定められた第1周波数から第2周波数までの周波数帯域の交流電力を発電するように前記内燃機関の回転速度を予め定められた第1設定速度から第2設定速度までの速度範囲内で制御する回転速度制御部と、前記可変ピッチプロペラのピッチを制御するピッチ制御部と、を有する。
前記速度指令信号が予め定められた基準範囲外の場合に、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の回転速度を前記第1設定速度又は前記第2設定速度のいずれかに維持し、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラを前記目標値に応じたピッチに制御する。前記速度指令信号が前記基準範囲内の場合に、前記ピッチ制御部は、前記可変ピッチプロペラのピッチを前記速度範囲に対応して予め定められた基準ピッチに維持し、前記回転速度制御部は、前記内燃機関の機関出力及び前記可変ピッチプロペラのプロペラ回転数により決定される舶用特性曲線に沿うように前記内燃機関を前記目標値に応じた回転速度に制御する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、船舶用電気推進装置において、船舶の航行時に生じるエネルギー損失を低減して効率の良い推進力制御を行うことが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0020】
本発明の実施形態に係る電気推進装置10(本発明の船舶用電気推進装置の一例)は、船舶の推進機構である可変ピッチプロペラ31(以下「CPP31」と略称する。)を電動機39による電気駆動力によって回転させて船舶の推進力を発生させるものである。この電気推進装置10は、
図1に示されるように、ディーゼルエンジン33(本発明の内燃機関の一例、以下「エンジン33」と略称する。)と、発電機37(本発明の発電機の一例)と、電動機39(本発明の電動機の一例)と、減速機41と、電気推進装置10の動作を統括的に制御する制御装置35(本発明の制御装置、推進力制御装置の一例)と、を備えている。なお、エンジン33と発電機37とによって本発明の発電機関が実現される。
【0021】
ここで、本発明の船舶用電気推進装置は、CPPを用いて推進する全ての船舶に適用可能であり、例えば、コンテナ船やタンカーなどの貨物船、フェリーや客船などの旅客船、海洋調査船などのような海上作業を行う特殊船、航海練習船、漁業に用いられる漁船などの船舶に幅広く適用可能である。
【0022】
エンジン33は、船舶において発電機37に回転駆動力を供給する駆動源として使用されるものであり、例えば、機関出力が数百kW〜数千kWの大型のディーゼルエンジンである。エンジン33には、電子ガバナ34が設けられている。電子ガバナ34は、制御装置35が備えるガバナ制御部35A(本発明の回転速度制御部の一例)によって制御される。具体的には、電子ガバナ34は、ガバナ制御部35Aから入力された信号に応じて燃料ラック位置を変更して、エンジン33の燃料噴射ポンプの噴射量を調整する。これにより、エンジン33の回転速度が変更される。また、エンジン33には、エンジン33の回転速度を検知する速度センサー24が設けられている。速度センサー24によって検知された速度信号は制御装置35にフィードバックされる。なお、本実施形態では、内燃機関の一例としてエンジン33を例示するが、これに限られず、エンジン33に代えてガスエンジンやガスタービンなどのように、回転駆動力を出力可能な内燃機関であれば様々なタイプの機関が適用可能である。また、速度センサー24は、例えば発電機37の発電周波数から速度を検知するものでもよい。
【0023】
発電機37は、エンジン33の出力軸48に接続されている。発電機37の入力軸は、エンジン33の出力軸に図示しないカップリング(軸継ぎ手)によって直接に連結されており、エンジン33の出力軸48の回転駆動力がそのままダイレクトに発電機37に伝達される。発電機37は、エンジン33の出力軸48から伝達された回転駆動力を受けて回転し、その回転速度に応じた周波数の交流電力を発電するものである。発電機37は、具体的には、8極3相の同期発電機である。本実施形態では、極数が8極の発電機37に対して、エンジン33の回転速度が750min
−1(=第1設定速度N1)から900min
−1(=第2設定速度N2)までの機関速度範囲内となるように制御装置35によって回転制御される。
【0024】
ここで、一般に、軸回転数Nと周波数fと極数Pとの間には、N=120f/P(min
−1)の関係があるため、前記機関速度範囲(750min
−1〜900min
−1)内でエンジン33の回転速度が制御されることによって、発電機37は、周波数fが50Hz(=第1周波数F1)から60Hz(=第2周波数F2)の周波数帯域の範囲内の交流電力を発電して出力する。具体的には、エンジン33の回転速度が750min
−1のときに発電機37は50Hzの交流電力を発電し、エンジン33の回転速度が900min
−1のときに発電機37は60Hzの交流電力を発電する。
【0025】
発電機37の出力側は、断路器54を介して共通の電力母線に接続されている。そのため、発電機37で発電された交流電力は、断路器54が閉にされた状態で前記電力母線に流れ込む。
【0026】
前記電力母線から電動機39に送配電用の電力ケーブルなどの給電電路51を介して電力が供給される。前記電力母線から電動機39に至る給電電路51には、過電流から回路や機器を保護するために、ACB(Air Circuit Breaker:低圧気中遮断器)やMCCB(Molded Case Circuit Breaker)などの遮断器が設けられている。
【0027】
また、前記電力母線から並列して、給電電路51とは別の給電電路52が設けられている。給電電路52は、船舶に用いられる電動駆動される負荷機器58に電力を供給するためのものである。負荷機器58は、例えば、船舶に用いられる電動ポンプや電動弁、モーター、操縦装置、警報装置など、種々の電気機器が該当する。また、負荷機器58は、例えば、船内電源に接続して用いられる電気機器が該当する。
【0028】
なお、本実施形態では、給電電路51,52のいずれにも、発電機37によって発電された交流電力の周波数を別の周波数に変換するインバータなどの周波数変換装置は設けられていない。
【0029】
ところで、前記電力母線や給電電路51,52に接続される開閉器や負荷機器58は、商業電源の電源周波数に適合するように設計されている。日本や諸外国では、50Hz及び60Hzの商用電源が提供されている。つまり、商用電源として供給される電源周波数の許容範囲は、50Hzから60Hzの範囲である。本実施形態では、上述したように、エンジン33の回転速度が750min
−1から900min
−1までの間でしか制御されないため、発電機37の周波数の変動は50Hzから60Hzとなる。つまり、発電機37は、周波数fが50Hzから60Hzの周波数帯域の交流電力を発電する。そのため、前記電力母線や給電電路51,52に接続される開閉器や遮断器などの電路保護器、並びに、給電電路52から電力供給を受ける負荷機器58は、50Hzから60Hzの交流電力で動作するように標準設計された汎用性の高い安価なものが適用可能である。
【0030】
電動機39は、入力された所定の周波数の交流電力によって回転駆動するものである。具体的には、電動機39は、6極のかご形の回転子を利用した所謂かご形三相誘導電動機である。電動機39は、給電電路51または給電電路52の何れかの電路を通って給電された交流電力が入力されると、入力された交流電力の周波数に応じた回転速度で回転駆動する。本実施形態では、電動機39は、50Hzの交流電力が入力されることにより1000min
−1の回転速度で回転し、60Hzの交流電力が入力されることにより1200min
−1の回転速度で回転する。なお、誘導電動機においては、回転子の回転速度には滑りが生じるため、電動機39の出力軸の実際の回転速度は、上述した回転速度に対して滑り速度を減じた速度となる。以下においては、説明の便宜上、電動機39の回転速度については前記滑り速度を考慮せずに説明する。
【0031】
減速機41は、図示しない伝達ギヤを介して電動機39の出力軸に連結されている。減速機41は、電動機39の回転速度を所定の減速比で減速してCPP31のプロペラ軸49に伝達する。本実施形態では、減速機41の減速比は7.69に設定されている。このため、CPP31は、電動機39が1000min
−1の回転速度で回転すると130min
−1の回転速度で回転し、電動機39が1200min
−1の回転速度で回転すると156min
−1の回転速度で回転する。
【0032】
CPP31は、その回転軸方向に推力を生じさせて船舶を推進させる推進力を得る推進機である。CPP31は、羽根31Aのピッチを自在に変更することができるスクリュープロペラである。羽根31Aのピッチを変えることにより、一定の回転方向及び一定の回転数のままで、任意の前後方向の推進力を生じさせる。CPP31は、ピッチ変節機構31Bを備えている。CPP31が備える複数の羽根31Aは、ピッチ変節機構31Bによってプロペラボスに対して揺動自在に装着されており、ピッチ変節機構31BによってCPP31のピッチ(翼角)を変化、つまり変節させことにより、CPP31のピッチを変化させることができる。CPP31のピッチは、制御装置35が備える後述のCPP制御部35B(本発明のピッチ制御部の一例)によってピッチ変節機構31Bが制御されることによって変節される。
【0033】
制御装置35は、電気推進装置10を制御して、電気推進装置10が船舶に付与する推進力を制御するものであり、後述の推進力制御処理を実行する。具体的には、制御装置35は、船舶の操縦ハンドル15(本発明の操縦装置の一例)から入力される速度指令信号(船速指令信号)に基づいて、前記速度指令信号に対応する目標値(目標ピッチ、又は目標回転数)になるようにCPP31のピッチ及びエンジン33の回転速度を制御する。制御装置35は、CPUやROM、RAMなどによって構成されたマイクロコンピュータやメイン制御ボード、PLCなどの演算装置を有しており、この演算装置によって前記推進力制御処理が実行される。
【0034】
制御装置35は、ガバナ制御部35A及びCPP制御部35Bを有する。ガバナ制御部35A及びCPP制御部35Bは、制御装置35において前記演算装置が前記ROM内の制御プログラムを実行することによって実現される機能部である。なお、ガバナ制御部35A及びCPP制御部35Bは、ICなどの集積回路によって実現されるものであってもよい。
【0035】
制御装置35には、操縦ハンドル15が信号線などによって接続されている。操縦ハンドル15には、「NEUTRAL(中立)」の目盛のほかに、前進及び後進ともに、船速を示す4つの目盛「DEAD SLOW(微速)」「SLOW(低速)」「HALF(中速)」「FULL(高速)」が刻まれている。操縦ハンドル15が前記目盛の範囲を操作されることにより、操縦ハンドル15に設けられたポテンショメーターから各船速に応じた電気信号(テレグラフ信号)が前記信号線を通って制御装置35に入力される。この電気信号が前記速度指令信号である。この電気信号は、操縦ハンドル15の操作位置に応じた目標値(目標ピッチ、又は目標回転数)を示すものであり、制御装置35は、前記目標値となるようにCPP31のピッチ及びエンジン33の回転速度を制御する。前記目標値は、制御装置35のRAMなどの記憶装置に記憶される。
【0036】
本実施形態では、操縦ハンドル15から制御装置35に、前記電気信号として、4mA〜20mAの範囲の電流信号が出力される。例えば、操縦ハンドル15中立位置にあるときは4mAの信号が出力される。また、中立位置から前進側へ操縦ハンドル15が操作されると、その操作位置に応じて、後述する第1制御モードでの制御を指示するための第1電気信号(4mA〜10mA)、後述する第2制御モードでの制御を指示するための第2電気信号(10mA〜18mA)が出力され、後述する第3制御モードでの制御を支持するための第3電気信号(18mA〜20mA)が出力される。ここで、前記第2制御モードでの制御を指示するための前記第2電気信号のレンジ(範囲)が、本発明の基準範囲の一例である。なお、上述の電気信号は単なる一例であり、その信号形態は上述したものに限られない。
【0037】
ガバナ制御部35Aは、予め定められた前記第1周波数F1(50Hz)から前記第2周波数F2(60Hz)の周波数帯域の交流電力を発電機37が発電するようにエンジン33の回転速度を予め定められた前記第1設定速度N1(750min
−1)から第2設定速度(900min
−1)までの前記機関速度範囲内で制御する。ガバナ制御部35Aは、後述の第1制御モード乃至第3制御モードに応じた回転速度となるようにエンジン33を制御する。具体的には、ガバナ制御部35Aは、エンジン33に設けられた電子ガバナ34の燃料ラック位置を変更して、前記各制御モードに応じて燃料噴射ポンプの噴射量を調整することにより、エンジン33の回転速度を前記第1設定速度N1から第2設定速度(900min
−1)までの前記機関速度範囲内で制御する。
【0038】
CPP制御部35Bは、任意のピッチになるようにピッチ変節機構31Bを駆動させて羽根31Aを制御する。本実施形態では、CPP31の羽根31Aは、ピッチ0〜αmaxまで変化させることができる。ここで、CPP31の羽根31Aの基準ピッチをαaとする。本実施形態では、CPP制御部35Bは、船舶の前進制御時に、後述の第1制御モード乃至第3制御モードに応じたピッチとなるように、ピッチ0〜αmaxの範囲で羽根31Aを調節する。なお、船舶の後進制御時には、CPP制御部35Bは、ピッチ−αmax〜0の範囲で羽根31Aを調節する。
【0039】
ここで、前記第1制御モードは、エンジン33の回転速度を前記第1設定速度N1に維持して回転させ、CPP31のピッチを、0からαaの範囲内で、操縦ハンドル15からの前記速度指令信号に応じた目標値となるように制御する制御モードである。この第1制御モードにおいて、
図2の矢印D1に示す範囲の船速を制御可能である。なお、前記第1設定速度N1は任意に決定することができるが、本実施形態では、前記第1設定速度N1は、発電機37において前記第1周波数F1の電力を発電可能な回転速度(750min
−1)に定められている。また、前記第2制御モードは、エンジン33の回転速度を前記第1設定速度N1から前記第2設定速度N2までの前記機関速度範囲で操縦ハンドル15の操作位置に応じた前記速度指令信号に応じて変更させ、CPP31のピッチを前記基準ピッチαaに固定する制御モードである。この第2制御モードにおいて、
図2の矢印D2に示す範囲の船速を制御可能である。なお、前記第2設定速度N2は、船舶が航海中に常用する運航条件において最も燃費効率のよい条件で用いられる回転速度(900min
−1)に定められている。また、前記第3制御モードは、エンジン33の回転速度を前記第2設定速度N2に維持して回転させ、CPP31のピッチを、αaからαmaxの範囲内で、操縦ハンドル15からの前記速度指令信号に応じた目標値となるように制御する制御モードである。この第3制御モードにおいて、
図3の矢印D3に示す範囲の船速を制御可能である。
【0040】
本実施形態では、
図2及び
図3に示されるように、制御装置35は、前記第1制御モードにおいて、エンジン33の回転速度を第1設定速度N1に維持しつつ、操縦ハンドル15の位置に応じた目標ピッチとなるようにCPP31のピッチを制御する。換言すると、前記第1制御モードにおいて、ガバナ制御部35Aは、エンジン33の回転速度を第1設定速度N1に維持するように制御し、CPP制御部35Bは、操縦ハンドル15の位置に応じた目標ピッチとなるようにCPP31のピッチを可変制御する。ここで、
図2は、電気推進装置10におけるプロペラ回転数と機関出力との関係を示す舶用特性曲線L1、及びプロペラ回転数と機関出力と船速との関係を示す等船速曲線Vkを示すグラフ図である。
図2において、舶用特性曲線L1は、船舶の等船速曲線Vkの最小点を結ぶ曲線に近似している。また、
図3は、電気推進装置10における、目標速度、制御状態、エンジン回転数、減速比、発電機周波数、プロペラ回転数、翼角(ピッチ)それぞれの対応関係を示す図である。なお、
図2における舶用特性曲線L1、等船速曲線Vk等については、
図5及び
図6と同様であるため、その説明を省略する。
【0041】
また、制御装置35は、前記第2制御モードにおいて、CPP31のピッチを前記基準ピッチαaに維持しつつ、エンジン33の機関出力及びCPP31の回転数により決定される舶用特性曲線L1(
図2参照)に沿うように前記機関速度範囲(750min
−1〜900min
−1)内でエンジン33の回転速度を制御する。換言すると、前記第2制御モードにおいて、CPP制御部35Bは、前記基準ピッチαaを維持するようにCPP31のピッチを制御し、ガバナ制御部35Aは、操縦ハンドル15の位置に応じた目標回転数となるように前記舶用特性曲線に沿うように前記機関速度範囲内でエンジン33の回転速度を制御する。
【0042】
また、制御装置35は、前記第3制御モードにおいて、エンジン33の回転速度を第2設定速度N2に維持しつつ、操縦ハンドル15の位置に応じた目標ピッチとなるようにCPP31のピッチを制御する。換言すると、前記第3制御モードにおいて、ガバナ制御部35Aは、エンジン33の回転速度を第2設定速度N2に維持するように制御し、CPP制御部35Bは、操縦ハンドル15の位置に応じた目標ピッチとなるようにCPP31のピッチを制御する。
【0043】
以下、
図4のフローチャートを参照して、制御装置35によって実行される推進力制御処理の手順の一例について説明する。ここで、
図4におけるS11、S12、…は処理手順(ステップ)の番号を表している。なお、以下の説明では、前進時の推進力制御処理を説明するが、後進時も同様に行われる。
【0044】
制御装置35は、操縦ハンドル15が中立位置にあるときに、エンジン33の回転速度を第1設定速度N1(750min
−1)に維持するように電子ガバナ34を制御する。また、制御装置35は、CPP31をピッチ0に変更する。以下、このように制御された状態を待機モードという。前記待機モードにおいては、エンジン33が第1設定速度N1で回転しているので、発電機37は、船内電力として利用可能な前記第1周波数F1(50Hz)の電力を発電している。また、CPP31のピッチが0であるため、電気推進装置10は、船舶に対して推進力を付与していない。
【0045】
前記待機モードにあるときに、操縦ハンドル15が中立位置から前進へ操作されると、制御装置35は、船舶を前進させるように、エンジン33の回転速度の制御およびCPP31のピッチの制御を開始する。
【0046】
ステップS11では、制御装置35は、現在の制御モードが前記第1制御モードであるかどうかを判定する。かかる判定は、操縦ハンドル15から出力される前記速度指令信号としての前記電気信号に基づいて行われる。例えば、前記速度指令信号が前記第1電気信号であるかどうかによって判定される。ステップS11で前記第1制御モードであると判定されると、処理はステップS12に進む。
【0047】
ステップS12では、制御装置35のガバナ制御部35Aは、エンジン33の回転速度を予め定められた750min
−1(第1設定速度N1)に維持するように、速度センサー24による検知信号に基づいてフィードバック制御(定速度制御)を行う。このとき、発電機37は、一定の回転速度750miに対応する一定の周波数50Hz(第1周波数F1)の交流電力を発電し、この交流電力を受けて、電動機39は1000min
−1で回転し、これにより、CPP31は、133min
−1の回転速度で回転する。
【0048】
そして、次のステップS13では、制御装置35のCPP制御部35Bは、操縦ハンドル15の位置に応じた前記目標ピッチとなるようにCPP31のピッチを0からαaまでの範囲内で可変制御する。
【0049】
ステップS11において、前記第1制御モードではないと判定されると、処理はステップS14に進む。ステップS14では、制御装置35は、現在の制御モードが前記第2制御モードであるかどうかを判定する。かかる判定は、操縦ハンドル15から出力される前記速度指令信号としての前記電気信号に基づいて行われる。例えば、前記速度指令信号が前記第2電気信号であるかどうかによって判定される。ステップS15で前記第2制御モードであると判定されると、処理はステップS15に進む。
【0050】
ステップS15では、制御装置35のCPP制御部35Bは、CPP31のピッチが前記基準ピッチαaを維持するようにピッチ変節機構31Bを制御する。
【0051】
そして、次のステップS16では、制御装置35のガバナ制御部35Aは、操縦ハンドル15の位置に応じた前記目標回転数となるように電子ガバナ34を制御して、エンジン33の回転速度を750〜900min
−1の範囲内で制御する。これにより、発電機37は、エンジン33の回転速度に応じた周波数の交流電力を発電し、その交流電力が電動機39に供給される。これにより、前記基準ピッチαaを維持したままの状態で、CPP31の回転速度が130min
−1〜156min
−1の範囲内で制御される。
【0052】
ステップS14において、前記第2制御モードではないと判定されると、処理はステップS17に進む。ステップS17では、制御装置35は、現在の制御モードが前記第3制御モードであると判定して、制御装置35のガバナ制御部35Aは、エンジン33の回転速度を予め定められた900min
−1(第2設定速度N2)まで増速し、900min
−1を維持するよう速度センサー24による検知信号に基づいてフィードバック制御(定速度制御)を行う。このとき、発電機37は、一定の回転速度900miに対応する一定の周波数60Hz(第2周波数F2)の交流電力を発電し、この交流電力を受けて、電動機39は1200min
−1で回転し、これにより、CPP31は、156min
−1の回転速度で回転する。
【0053】
そして、次のステップS18では、制御装置35のCPP制御部35Bは、操縦ハンドル15の位置に応じた前記目標ピッチとなるようにCPP31のピッチをαaからαmaxの範囲内で可変制御する。
【0054】
なお、ステップS13,S16,S18の後に、操縦ハンドル15が中立位置に戻されると、一連の推進力制御処理が終了し、中立位置に戻されない場合は、ステップS11以降の処理が繰り返される(S19)。
【0055】
このように、本実施形態の電気推進装置10では、前記第1制御モードにおいてガバナ制御部35Aがエンジン33の回転速度を前記第1設定速度N1(750min
−1)に維持し、CPP制御部35BがCPP31のピッチを前記目標ピッチとなるように可変制御するため、低速制御領域である前記第1制御モードにおいて、船舶の航行時におけるエネルギー損失を抑制し、効率を向上させることができる。
【0056】
また、中速制御領域である前記第2制御モードでは、CPP制御部35Bが前記基準ピッチαaを維持し、ガバナ制御部35Aが前記舶用特性曲線に沿うように前記機関速度範囲内でエンジン33の回転速度を前記目標回転数となるように可変制御する。このため、前記第2制御モードでは、CPP31のピッチを前記基準ピッチαaに維持しつつ、エンジン33の回転速度を前記機関速度範囲で制御することにより、エネルギー損失の低い効率の良い推進力制御を実現することが可能である。
【0057】
また、前記高速領域である前記第3制御モードでは、ガバナ制御部35Aがエンジン33の回転速度を前記第2設定速度N2(900min
−1)に維持し、CPP制御部35BがCPP31のピッチを前記目標ピッチとなるように可変制御する。このように、前記第1制御モード、前記第2制御モード、及び前記第3制御モードの全制御モードにおいて、発電機37は50Hz〜60Hzの範囲を外れる電力を発電しない。そのため、発電機37が発電する電力を船内で用いられる負荷機器58に直接に供給することができる。つまり、電気推進装置10において、周波数変換を行うインバータなどを設けることなく、負荷機器58に発電した電力を供給することが可能である。
【0058】
また、電気推進装置10では、減速機41の減速比を従来構成に比べて小さくすることができ、減速機41を小型化することができる。その結果、減速ギヤのギヤロスが軽減し、減速機41における減速効率が向上し、ひいては、電気推進装置10の効率が向上する。
【0059】
なお、上述の実施形態では、一台のエンジン33、一台の発電機37、一台の電動機39、及び一つのCPP31によって構成された電気推進装置10を例示したが、本発明はこの構成に限定されない。本発明は、複数のエンジン33及び発電機37による発電機関によって発電された交流電力を用いて電動機39を回転駆動させる構成の船舶用電気推進装置にも適用可能である。
【0060】
また、上述の実施形態では、エンジン33を750min
−1〜900min
−1の範囲で回転させる構成、CPP31を130min
−1〜156min
−1の範囲内で回転させる構成、について例示したが、エンジン33およびCPP31それぞれの回転速度の制御範囲は単なる一例であり、任意の範囲に設定することが可能である。例えば、エンジン33の回転速度の制御範囲として、600min
−1〜750min
−1の範囲や、1000min
−1〜1200min
−1の範囲を適用してもよい。
【0061】
10:電気推進装置
15:操縦ハンドル
31:可変ピッチプロペラ
33:ディーゼルエンジン
35:制御装置
35A:ガバナ制御部
35B:CPP制御部
37:発電機
39:電動機
41:減速機