特許第6284619号(P6284619)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284619
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】ワークピースの調心をするための装置
(51)【国際特許分類】
   B23Q 1/76 20060101AFI20180215BHJP
   B24B 41/06 20120101ALI20180215BHJP
【FI】
   B23Q1/76 S
   B24B41/06 C
【請求項の数】15
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-503659(P2016-503659)
(86)(22)【出願日】2014年3月19日
(65)【公表番号】特表2016-514622(P2016-514622A)
(43)【公表日】2016年5月23日
(86)【国際出願番号】EP2014055558
(87)【国際公開番号】WO2014147157
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2016年9月14日
(31)【優先権主張番号】13001443.4
(32)【優先日】2013年3月20日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】13183204.0
(32)【優先日】2013年9月5日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】515264894
【氏名又は名称】ロロマティク・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】パユ・ピエール
(72)【発明者】
【氏名】クルム・クリスティアン
【審査官】 久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−144137(JP,U)
【文献】 特開平10−202486(JP,A)
【文献】 独国特許発明第00604964(DE,C2)
【文献】 実開平03−022805(JP,U)
【文献】 欧州特許出願公開第02433742(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 1/00 − 1/76
9/00 − 9/02
B24B 41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体軸(7)に沿って直線移動可能な支持体(11,47,73,103)と、
支持体に可動に配置されかつワークピース(2)又はワークピース(2)を収容するワークピース収容部分(60)を第1の側から支持する第1の支持要素(9,45,71,91,111)と、
支持体に可動に配置されかつワークピース(2)又はワークピース(2)を収容するワークピース収容部分(60)を第2の側から支持する第2の支持要素(10,46,72,92,112)を有し、
支持体(11,47,73,103)が、支持体軸(7)をスピンドル(1)の回転軸(8)に対して平行に整向可能である、
スピンドル(1)に固定される細長いワークピース(2)の調心をするための装置において、
第1の支持要素(9,45,71,91,111)が、第1の移動方向(23,48)へ直線移動可能で、第1の回転軸(23a,48a)を中心として回転可能に支持体(11,47,73,103)に配置され、
第2の支持要素(10,46,72,92,112)が、第1の移動方向(23,48)とは異なる第2の移動方向(24,49)へ直線移動可能で、第2の回転軸(24a,49a)を中心として回転可能に支持体(11,47,73,103)に配置され、
第一の回転軸(23a,48a)と支持体軸(7)の間の角度が、0°より大きく180°より小さく、
第2の回転軸(24a,49a)と支持体軸(7)の間の角度が、0°より大きく180°より小さく、
第1の支持要素(9,45,71,91,111)が、細長い第1の支持部分(9a,45a)を備え、この第1の支持部分に、ワークピース(2)又はワークピース(2)を収容するワークピース収容部分(60)が当接し、
第2の支持要素(10,46,72,92,112)が、細長い第2の支持部分(10a,46a)を備え、この第2の支持部分に、ワークピース(2)又はワークピース(2)を収容するワークピース収容部分(60)が当接し、
第1の支持要素(9,45,71,91,111)と第2の支持要素(10,46,72,92,112)の初期位置で、第1の支持部分(9a,45a)と第2の支持部分(10a,46a)が、その長手方向互いに平行で支持体(11,47,73,103)の支持体軸(7)に対して平行に整向可能であり
支持体(11,47,73,103)が、両支持要素(9,10,45,46,71,72,91,92,111,112)のためにそれぞれ1つの固定装置(16,17,52,53)を備え、これら固定装置によって、両支持要素(9,10,45,46,71,72,91,92,111,112)が、支持体(11,47,73,103)に、直線移動及び回転に関する位置を固定可能である、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
第1の支持要素(9,45)が、平坦な第1のワークピース当接面(22)を備え、第2の支持要素(10,46)が、平坦な第2のワークピース当接面(40)を備え、第1のワークピース当接面(22)と第2のワークピース当接面(40)の間の角度が、0°より大きく180°より小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
支持体(11,47,73,103)が、第1のガイド(12,113)を備え、この第1のガイドに沿って、第1の支持要素(9,45,71,91,111)が第1の移動方向(23,48)へ移動可能である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
支持体(11,47,73,103)が、第2のガイド(13)を備え、この第2のガイドに沿って、第2の支持要素(10,46,72,92,112)が第2の移動方向(24,92)へ移動可能である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
第1の回転軸(23a,48a)が、第1の移動方向(23,48)に対して垂直である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
第2の回転軸(24a,49a)が、第2の移動方向(24,49)に対して垂直である、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
第1のガイド(12)に沿って第1の移動方向(23,48)へ移動可能に配置された第1のキャリッジ(14,50,74)が設けられ、第1の支持要素(9,45,71)が、第1のキャリッジ(14,50,74)に対して第1の回転軸(23a,48a)を中心として回転可能である、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
第2のガイド(13)に沿って第2の移動方向(24,49)へ移動可能に配置された第2のキャリッジ(15,51,75)が設けられ、第2の支持要素(10,46,72)が、第2のキャリッジ(15,51,75)に対して第2の回転軸(24a,49a)を中心として回転可能である、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
両支持要素(9,10,71,72)の少なくとも一方が、段部(21,78)を備え、この段部によって、支持要素が、段部に対応付けされたキャリッジ(14,15,74,75)に支持される、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の装置。
【請求項10】
両ガイド(12,13,113)の少なくとも一方が、一端にガイド限度(62)を備え、このガイド限度(62)に、バネ(19,20,54,55)が配置され、ガイド(12,13,48,49,113)に配置されたキャリッジ(14,15,50,51,74,75)が、バネ(19,20,54,55)に支持される、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
固定装置(16,17)が、クランプ装置であり、このクランプ装置が、固定された位置で支持要素(9,10,45,46,71,72,91,92,111,112)を支持体(11,47,73,103)に押し付ける、ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
装置が、第1及び第2の支持要素(45,46)に当接するワークピース収容部分(60)を備え、このワークピース収容部分(60)が、ワークピース(2)のための凹部(61)を備える、ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
固定装置(52,53)が、ワークピース収容部分(60)を第1及び/又は第2の支持要素(45,46)に押し付ける部分を備える、ことを特徴とする請求項12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
装置が、第1及び第2の支持要素(9,10,45,46)に当接するワークピース(2)に力を加えてワークピース(2)を挟み込むワークピースプレス要素(44)を備える、ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
第1の移動方向(23,48)と第1の回転軸(23a,48a)が、支持体軸(7)に対して垂直な第1の平面内に延在し、
第2の移動方向(24,49)と第2の回転軸(24a,49a)が、支持体軸(7)に対して垂直な第2の平面内に延在し、第1の平面と第2の平面が同一又は平行であり、
第1の回転軸(23a,48a)が、第1の移動方向(23,48)に対して垂直であり、
第2の回転軸(24a,49a)が、第2の移動方向(24,49)に対して垂直である、
ことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピンドルに配置されるワークピースの調心をするための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械は、一般にスピンドルを備え、このスピンドルに加工すべき大抵はシリンダ状のワークピースが配置される。ワークピースの配置は、スピンドルのワークピースインターフェースで行なわれる。ワークピースインターフェースにおいて、ワークピースが挟み込まれる。工具でワークピースを加工するために、ワークピースは、スピンドルにより回転される。このような加工の1つに、例えば精密切削加工又は研削がある。高精度でのワークピースの加工を可能にするために、ワークピースは、スピンドルに対して相対的に調心しなければならない。この場合、スピンドルの回転軸とワークピースの長手方向軸は、一致させられる。これにより、回転時のワークピースのアンバランス及びばたつき運動が回避される。ワークピースインターフェースは、調心において高い繰返し精度を備えていなければならない。これは、ワークピースの交換時に常に調心において同じ高い精度が得られることを意味する。このため、チャッキング及びワークピースの調心をするための装置が使用される。
【0003】
回転時に長いワークピースを支持するために、慣用英語でsteady restsと呼ばれる振止めが周知である。このような装置は、加工時の長いワークピースの撓めを防止するために使用される。これら装置は、3つ以上の支台を備え、これら支台が、スピンドルの回転軸に対して半径方向にワークピースに力を加え、異なった側から、特に下から、上から、そして側方から、ワークピースに作用する。これら装置は、好ましくは同じ角度間隔で全円にわたって分配され、ワークピースは、全円の中心に存在する。この場合、全円は、スピンドルの回転軸に対して垂直な平面の一部である。摩耗支台の位置は、調整可能である。
【0004】
更に、ワークピースの調心のためにクレセントVブロックと呼ばれる支台が周知である。これら支台は、長手方向に延在する凹部を備える。凹部は、一方の側に向かって開放し、横断面は半円形又は三角形である。ワークピースは、凹部の領域内で支台に当接し、この支台によって位置決めされる。
【0005】
スピンドルの回転軸に対して相対的にワークピースを調心するために、周知の装置は、スピンドルの回転軸に対して垂直に、しかもx軸とこれに対して垂直なy軸の方向に移動される。この場合、x軸及びy軸は、スピンドルの回転軸に対して垂直である。更に、装置は、通常はスピンドルの回転軸に対して平行に移動させることができる。これは、x軸に対してもy軸に対しても垂直なz軸の方向の移動に一致する。
【0006】
この場合、周知の装置によって確かにワークピース用の支台を、スピンドルの回転軸に対して垂直に移動させて、スピンドルの回転軸に対して平行なワークピースのズレを補償できることが、欠点であることが分かった。しかしながら、同時に支台の整向をスピンドルの回転軸に対して相対的に変更することが可能でない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第2 769 466号明細書
【特許文献2】米国特許第6 799 494号明細書
【特許文献3】独国特許第721 402号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の根底にある課題は、高い繰返し精度でスピンドルの回転軸に対して相対的なワークピースの位置の良好な調整を可能にし、互いに垂直な方向への平行移動だけでなく、ワークピースのための収容部の傾倒も可能なワークピースの調心をするための装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1の特徴を有する装置によって解決される。この装置は、第1の支持要素、第2の指示要素及び両支持要素を支持する支持体を備える。第1の支持要素及び第2の支持要素は、共にワークピース又はワークピースを収容する付加的なワークピース収容部分のための支持部を構成する。ワークピース又はワークピースを収容するワークピース収容部分が下から支持要素によって支持される場合、支持要素は支台を構成する。しかしながら支持要素は、この側から又は上からワークピース又はワークピース収容部分を支持することもできる。
【0010】
両支持要素は、ワークピースを異なった方向に支持するので、ワークピース又は付加的なワークピース収容部分は、支持要素に当接した時に複数の側から支持され、スピンドル軸に対する半径方向のその位置が限定される。
【0011】
第1及び第2の支持要素は、垂直方向の対称平面に対して対称に支持体に配置することができる。
【0012】
支持体は、支持体軸に沿って直線移動可能である。この場合、支持体は、支持体軸がスピンドルの回転軸に対して実質的に平行であるように整向可能である。支持体軸に沿った支持体の移動により、スピンドルに対する支持体の間隔を調整することができる。この場合、スピンドルの回転軸と支持体軸は、例えば共通の垂直な平面の一部である。
【0013】
第1の支持要素は、第1の移動方向へ直線移動可能で、第1の回転軸を中心として回転可能に支持体に配置されている。第2の支持要素は、第1の移動方向とは異なる第2の移動方向へ直線移動可能で、第2の回転軸を中心として回転可能に支持体に配置されている。両支持要素は、互いに依存していない。その位置は、互いに依存せずに調整可能である。第1の移動方向及び第2の支持要素が移動可能な第2の移動方向は、0°より大きくかつ少なくとも180°より小さい角度で交差する2つの直線を張設する。両移動方向は、好ましくは90°±45°の角度で交差する。これは、45°〜135°の角度範囲に一致する。
【0014】
第1の回転軸と支持体軸の間の角度は、0°より大きく180°より小さい。第2の回転軸と支持体軸の間の角度も、0°より大きく180°より小さい。第1の回転軸も第2の回転軸も、支持体軸に対して平行ではない。
【0015】
第1の支持要素は、細長い第1の支持部分を備え、この第1の支持部分に、ワークピース又はワークピースを収容するワークピース収容部分が当接する。第2の支持要素は、細長い第2の支持部分を備え、この第2の支持部分に、ワークピース又はワークピースを収容するワークピース収容部分が当接する。従って、第1の支持部分は、第1の支持要素の、配置すべきワークピース又はワークピース収容部分に面した部分である。相応に、第2の支持部分は、第2の支持要素の、ワークピース又はワークピース収容部分に面した部分である。有利には、第1の支持部分と第2の支持部分は、互いに面している。第1の支持要素と第2の支持要素の初期位置で、第1の支持部分と第2の支持部分は、その長手方向互いに平行で支持体軸に対して平行に整向されている。この初期位置に関して、第1の支持部分と第2の支持部分は、支持体軸に対して平行な方向に、支持体軸に対して垂直な方向より大きい広がりを有する。
【0016】
支持体が、その支持体軸をスピンドルの回転軸に対して平行に配置されている場合には、両支持体の支持部分が、スピンドルの回転軸に対するワークピースの軸方向の、スピンドルに配置されたワークピースの支持部を構成する。従ってワークピースは、従来技術から周知の装置の場合のように点で支持されるのではなく、軸方向に一定の距離にわたって支持されるが、この距離は、支持部分のその長手方向の長さに一致する。有利には、ワークピース又はワークピース収容体は、同じ軸方向の距離にわたって第1の支持部分と第2の支持部分によって支持される。有利には、ワークピースの直径に比例した軸方向の距離にわたる第1及び第2の支持要素による支持が行なわれる。両支持部分のその長手方向の長さに対するワークピースの直径の比は、好ましくは1対1〜1対4である。特に好ましくは実質的に1対3の比である。
【0017】
有利には、両支持部分は、その長手方向に同じ長さである。
【0018】
有利には、第1の支持部分と第2の支持部分は、支持体軸の方向に実質的に同じ高さにある。両社は、互いにずれていない。
【0019】
有利には、第1の移動方向の直線と第2の移動方向の直線は、支持体がスピンドルに配置された時にスピンドルの回転軸上に位置する点で交差する。
【0020】
第1の移動方向の第1の支持要素の移動と第2の移動方向の第2の支持要素の移動により、第1の支持部分とスピンドルの回転軸との間と第2の支持部分とスピンドルの回転軸との間の間隔は、スピンドルに配置されたワークピースが第1の支持部分と第2の支持部分に当接し、これら支持部分によって支持されるように調整される。
【0021】
第1の回転軸を中心とする第1の支持要素の回転により、第1の支持部分のその長手方向の整向は、第1の支持部分が長手方向にワークピースに対して平行で、ワークピースが第1の支持部分の長手方向に沿って第1の支持部分に当接するように、スピンドルに配置されたワークピース又はワークピース支持体の整向に適合される。相応のことが、第2の回転軸を中心とする第2の支持要素の回転に対して当て嵌まる。これは、ワークピースが一点で第1の支持要素と第2の支持要素によって支持されるだけでなく、一定の距離にわたって軸方向に支持されることを生じさせる。支持点は、ある距離にわたって軸方向に分配されている。
【0022】
このようにして、スピンドルの回転軸に対して垂直なx軸及びy軸に対するワークピースの位置だけを調整することができる。支持要素の回転は、ワークピースをスピンドルの回転軸に対して相対的に整向するために、2つの角度の調整も、従ってワークピース及びワークピースの長手方向軸の回転又は傾倒も可能にする。
【0023】
支持部分に、両支持要素のそれぞれは、ワークピース当接面を備える。ワークピースは、両支持要素にそのワークピース当接面で接触する。付加的なワークピース収容部分が設けられている場合には、ワークピース収容部分は、両支持要素にそのワークピース当接面で接触する。この場合、ワークピースは、支持要素に直接的には接触しない。
【0024】
第1の移動方向、第2の移動方向、第1の回転軸、第2の回転軸又は支持体軸に関する上の記載並びに以下のテキストに含まれる記載は、付属する直線が交差するか、直線が曲がっているかのどちらかであることに関係する。曲がった直線の場合には、角度は、曲がった直線に対して平行で、一点を通る2つの直線の角度に一致する。
【0025】
本発明の有利な形成によれば、第1の移動方向と第2の移動方向を再現する両直線が、支持体軸に対して垂直な平面内に延在する。
【0026】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の回転軸が、第1の移動方向に対して垂直である。
【0027】
本発明の別の有利な形成によれば、第2の回転軸が、第2の移動方向に対して垂直である。
【0028】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の支持要素が、実質的に平坦な第1のワークピース当接面を備え、第2の支持要素が、実質的に平坦な第2のワークピース当接面を備える。第1のワークピース当接面は、第1の支持部分の表面の一部である。第2のワークピース当接面は、第2の支持部分の表面の一部である。第1のワークピース当接面と第2のワークピース当接面の間の角度は、0°より大きく180°より小さい。第1の支持要素支持面は、一貫した面とすること又は複数の面部分から構成することができる。相応のことが、第2の支持要素支持面に対しても当て嵌まる。ワークピースは、第1のワークピース当接面と第2のワークピース当接面に当接する。ワークピースは、第1の支持要素及び第2の支持要素に第1のワークピース当接面及び第2のワークピース当接面で接触する。第1のワークピース当接面と第2のワークピース当接面の間の角度は、好ましくは60°より大きく120°より小さい。角度は、特に好ましくは実質的に90°である。
【0029】
本発明の別の有利な形成によれば、支持体が、第1の支持要素のために第1のガイドを備える。この第1のガイドに沿って、第1の支持要素が第1の移動方向へ移動可能である。この第1の移動方向は、1つの直線を定義する。有利には、第1の移動方向は、支持体軸に垂直な平面内に延在する。
【0030】
本発明の有利な形成によれば、支持体が、第2の支持要素のために第2のガイドを備える。この第2のガイドに沿って、第2の支持要素が第2の移動方向へ移動可能である。この第2の移動方向は、第2の直線を定義する。有利には、第2の移動方向は、支持体軸に対して垂直な平面内に延在する。
【0031】
本発明の有利な形成によれば、第1の移動方向と第2の移動方向の間の角度が、0°より大きく180°より小さい。第1の移動方向と第2の移動方向は、平行ではない。角度は、好ましくは60°〜120°である。角度は、特に好ましくは実質的に90°である。
【0032】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の移動方向によって定義される第1の直線と第2の移動方向によって定義される第2の直線が、支持体軸に対して垂直な平面の一部である。
【0033】
本発明の別の有利な形成によれば、第1のガイド及び/又は第2のガイドが、支持体の斜面として形成されている。この斜面に沿って、第1の支持要素及び/又は第2の支持要素が移動するか、第1の支持要素及び/又は第2の支持要素を担持する付加的な部品が、第1の移動方向もしくは第2の移動方向へ移動する。この並進運動は、実質的に斜面を上下するように行なわれる。
【0034】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の回転軸が、第1の支持要素の第1のガイドに対して実質的に垂直である。第1の回転軸は、第1の移動方向に対して実質的に垂直であり、この第1の移動方向に沿って、第1の支持要素が第1のガイドに沿って移動可能である。
【0035】
本発明の別の有利な形成によれば、第2の回転軸が、第2の支持要素の第2のガイドに対して実質的に垂直である。第2の回転軸は、第2の移動方向に対して実質的に垂直であり、この第2の移動方向に沿って、第2の支持要素が第2のガイドに沿って移動可能である。第1の回転軸及び第2の回転軸は、好ましくは1つの平面内に延在し、角度をもって交差する。この角度は、例えば、第1のガイド及び第2のガイドが特に第1のガイド及び第2のガイドの移動方向と交差する角度に一致する。平面は、好ましくは支持体の支持体軸に対して垂直である。
【0036】
本発明の別の有利な形成によれば、第1のガイドに沿って第1の移動方向へ移動可能に配置された第1のキャリッジが設けられている。第1の支持要素は、第1のキャリッジに対して回転可能である。第1のガイドに沿った第1のキャリッジの運動は、第1の移動方向への第1の支持要素の直線運動を生じさせる。
【0037】
本発明の別の有利な形成によれば、第2のガイドに沿って第2の移動方向へ移動可能に配置された第2のキャリッジが設けられている。第2の支持要素は、第2のキャリッジに対して回転可能である。第2のガイドに沿った第2のキャリッジの運動は、第2の移動方向への第2の支持要素の直線運動を生じさせる。
【0038】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の支持要素が、少なくとも部分的に、第1のガイドに沿って移動可能に配置されたキャリッジとして形成されている。従って、第1のキャリッジは、第1の支持要素の一部である。
【0039】
本発明の別の有利な形成によれば、第2の支持要素が、少なくとも部分的に、第2のガイドに沿って移動可能に配置されたキャリッジとして形成されている。従って、第2のキャリッジは、第2の支持要素の一部である。
【0040】
本発明の別の有利な形成によれば、両ガイドの少なくとも一方が、一端にガイド限度を備えている。このガイド限度に、バネが配置されている。ガイドに配置されたキャリッジは、間接的又は直接的にバネに支持される。バネが撓められていない初期位置から出発して、キャリッジがガイドに沿って移動されると、バネは撓められる。撓められたバネは、キャリッジに、ガイドに対して平行に作用する力を加える。バネは、キャリッジを、その初期位置へ押し戻す。バネは、例えばコイルバネとすることができる。機械的なバネの代わりに、空気バネ又は空気圧式駆動装置を設けることもできる。
【0041】
本発明の別の有利な形成によれば、両支持要素の少なくとも一方が、段部を備え、この段部によって、支持要素が、段部に対応付けされたキャリッジにガイド限度とは反対側の端面で支持される。
【0042】
本発明の別の有利な形成によれば、支持体が、少なくとも1つの固定装置を備えている。この固定装置によって、支持体における両支持要素の少なくとも一方の位置が、ロック又は固定することができる。例えば第1の支持要素のための第1の固定装置と第2の支持要素のための第2の固定装置を設けることができる。
【0043】
本発明の別の有利な形成によれば、固定装置が、クランプ装置である。このクランプ装置は、固定された位置で支持要素を支持体に押し付け、支持要素を支持体で固定する。
【0044】
本発明の別の有利な形成によれば、支持体が、垂直な対称平面に対して鏡面対称である。支持体の支持体軸は、対称平面内に延在するか、対称平面に対して平行に延在する。
【0045】
本発明の別の有利な形成によれば、装置が、第1及び第2の支持要素に当接するワークピースに力を加えるワークピースプレス要素を備える。このワークピースプレス要素は、ワークピースを第1及び第2の支持要素に押し付ける。ワークピースプレス要素は、クランピングフィンガと呼ぶことができる。
【0046】
本発明の別の有利な形成によれば、装置が、第1及び第2の支持要素に当接するワークピース収容部分を備えている。このワークピース収容部分は、ワークピースのための細長い凹部を備える。この場合、凹部は、好ましくはスピンドル軸に対して平行に整向されている。このため、ワークピース収容部分は、好ましくは細長い凹部が支持体軸に対して平行に整向されているように、支持要素に配置される。ワークピース収用部分は、例えば固定装置によって支持要素に固定することができる。このようにして、ワークピースの交換時にワークピース収容部分の位置が維持されたままとなり、新たに調整する必要がない。ワークピース収用部分が実質的にハーフシリンダの形態を備える場合、ワークピース収用部分は、ハーフムーンと呼ぶことができる。
【0047】
本発明の別の有利な形成によれば、ワークピース収用部分内のワークピースのための凹部は、支持体軸に対して実質的に平行に延在する。
【0048】
本発明の別の有利な形成によれば、固定装置が、ワークピース収容部分を第1及び/又は第2の支持要素に押し付ける部分を備える。このようにして、ワークピース収用部分は、位置を固定することができる。
【0049】
本発明の別の利点及び有利な形成は、後続の説明、図面及び特許請求の範囲から読取り可能である。
【0050】
図面にワークピースの調心をするための装置の6つの実施例が図示されている。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】ワークピースを有するスピンドルとワークピースの調心をするための複数の装置の側面図
図2】ワークピースの調心をするための装置の第1の実施例の斜視図
図3図2によるワークピースの調心をするための装置の断面図
図4図2による装置の分解図
図5図2による装置の第1の支持要素の斜視図
図6】ワークピースを有する図2による装置
図7】ワークピースの調心をするための装置の第2の実施例の前から見た図
図8図7によるワークピースの調心をするための装置の斜視図
図9】ワークピースの調心をするための装置の第3の実施例の斜視図
図10図9によるワークピースの調心をするための装置の断面図
図11図9によるワークピースの調心をするための装置の分解図
図12】ワークピースの調心をするための装置の第4の実施例の分解図
図13】ワークピースの調心をするための装置の第5の実施例の斜視図
図14図13によるワークピースの調心をするための装置の断面図
図15図13によるワークピースの調心をするための装置の分解図
図16】ワークピースの調心をするための装置の第6の実施例の分解図
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1は、ワークピース2を有するスピンドル1とワークピースの調心をするための複数の装置3,4,5を示す。ワークピースの調心をするための第1の装置3は、スピンドル1のチャッキング装置6に隣接して配置されている。スピンドルに対する間隔は、小さい範囲内でのみ変更可能である。第2の装置4及び第3の装置5は、チャッキング装置6に対して大きい間隔を備える。これら装置は、支持体軸7に沿って移動可能である。3つ全ての装置3,4,5は、ワークピース2の長手方向軸をスピンドル1の回転軸8と一致させるために使用される。支持体軸7は、スピンドルの回転軸8に対して実質的に平行である。3つの装置3,4及び5は、図2〜7に詳細に図示されている。
【0053】
図2〜6で、ワークピースの調心をするための装置3の第1の実施例が示されている。ワークピースは、図2〜5には図示されていない。図6でのみ確認可能である。装置3は、第1の支持要素9と、第2の支持要素10と、第1のガイド12及び第2のガイド13、第1のキャリッジ14、第2のキャリッジ15、第1の固定装置16及び第2の固定装置17を有する、両支持要素9,10を支持する支持体11とを備える。支持体11の表面の2つは、ガイドとして、しかも第1のキャリッジ14のための第1のガイド12及び第2のキャリッジ15のための第2のガイド13として形成されている。ガイドとして形成された支持体11の表面は、平坦な面である。これら表面は、それぞれ1つの斜面を構成し、この斜面に沿って第1のキャリッジ14と第2のキャリッジ15が移動する。第1及び第2のガイドに載っている第1及び第2のキャリッジの表面も平坦な面である。ガイド12,13にガイドピン18が配置されている。これらガイドピンは、キャリッジ14,15の横のガイドをするために使用される。中心に配置されたピンは、ガイド12,13に沿ったキャリッジ14,15の移動距離を制限する。このピンは、ガイドのためにも使用される。両キャリッジ14,15は、ガイド12,13上を上方及び下方へ摺動することができる平らな部品として形成されている。キャリッジは、一方向にだけ前後に移動することができる。
【0054】
支持体は、ガイド限度62を備えている。各ガイド12,13に、1つのガイド限度62が付設されている。両ガイド限度62のそれぞれにバネ19,20が配置されている。これらバネは、ピン37及びスリーブ38で付属のガイド限度に固定されている。その下端で、両キャリッジ14,15は、それぞれ1つのバネ19,20に支持される。バネ19,20のキャリッジ14,15とは反対側の端部は、支持体11の付属のガイド限度62に支持される。両キャリッジ14,15が下方へ移動されると、バネ19,20が圧縮される。キャリッジ14,15に相応のバネ力が作用する。
【0055】
第1の支持要素9は、第1のキャリッジ14に配置されている。第1の支持要素も平らな部品として形成され、少なくとも部分的に第1のキャリッジ14に載っている。第1の支持要素9は、段部21を備え、この段部で、第1の支持要素が第1のキャリッジ14に支持される。段部21は、第1のキャリッジ14のバネ19とは反対側の端面に載っている。
【0056】
段部21は、第1の支持部分9aを残りの第1の支持要素9から分離する。第1の支持部分9aは、細長く形成されている。その長手方向軸は、図2及び3に図示した第1の支持要素9の初期位置で支持体軸7に対して平行である。第1の支持部分9aと、第2の支持要素の相応の第2の支持部分10aに、ワークピース2は当接する。これは、図6に図示されている。
【0057】
支持部分9aの段部21とは反対の側に、第1の支持要素9の第1のワークピース当接面22が存在する。この第1のワークピース当接面は、支持部分9aの表面の一部である。ワークピース当接面において、ワークピース2は支持要素9に接触する。この場合、ワークピース当接面は、ワークピース2に対する正接平面を構成する。
【0058】
第1の支持要素9は、第1のキャリッジ14と共に第1のガイド12に沿って第1の移動方向23へ移動可能である。更に、第1の支持要素9は、第1のキャリッジ14に対して第1の回転軸23aを中心として回転可能である。第1の回転軸23aは、第1の移動方向23に対して垂直である。第1の回転軸23aは、支持体11のネジ孔27内に保持されたネジ26によって設定される。第1のキャリッジ14は、ネジ26に対して相対的に移動可能とするために、長穴29を備える。第1の支持要素9は、同様にネジ26に対して相対的に移動可能とするために長穴30を備える。更に、第1の支持要素9は、ネジ26に対して相対的に回転可能である。
【0059】
ネジ26は、更に第2の機能を有する。このネジは、第1の固定装置16の一部である。固定装置は、更に板バネ31を備え、この板バネは、一端を、支持体11のところで1つのネジ32及び2つのピン33,34によって挟み込まれる。板バネ31の他端は、通し穴35を備え、この通し穴にネジ26が通される。ネジ26は、ネジヘッド36を備え、このネジヘッドのすぐ隣にバネ28を備える。第1及び第2の支持要素9,10の位置を調整するために、ネジ26が緩められるので、板バネ31は撓めることができる。第1の支持要素9の位置を固定するため、ネジは、ネジ26のネジヘッド36がバネ28を圧縮し、板バネ31を第1の支持要素9、第1のキャリッジ14及び支持体11の第1のガイド12に押し付けるまで、ネジ孔27内へねじ込まれる。これにより、第1の支持要素9が支持体によって固定される。
【0060】
バネ19は、ピン37及びピン37に装着されたスリーブヘッド39を有するスリーブ38を介して支持体11に保持されている。
【0061】
第2の支持要素10は、第1の支持要素9に応じて細長い第2の支持部分10aを備える。この部分は、段部21aによって残りの第2の支持要素10から分離される。第2の支持部分10aの段部21aとは反対の側は、第2のワークピース当接面40として形成されている。図2及び3に図示した第2の支持要素10の初期位置で、第2の支持部分10aは、その長手方向を支持体軸7に対して平行に整向されている。
【0062】
第2の支持要素10、第2のガイド13、第2のキャリッジ15及び第2の固定装置17は、第1の支持要素9、第1のガイド12、第1のキャリッジ14及び第1の固定装置16と全く同じに構成され、同じ構成要素を備える。これに関して、装置は対称に構成されている。一致する構成要素に対して、図面では、少なくとも部分的に同じ符号が使用される。第2の支持要素は、第2のガイド13に沿って第2の移動方向24へ移動可能で、第2の回転軸24aを中心として回転可能である。第2の回転軸24aは、第2のネジ26aによって設定される。
【0063】
図6には、ワークピース2及びワークピースプレス要素44と共に第1の実施例による装置3が前から見た図で図示されている。ワークピースプレス要素44は、力をワークピース2に加え、このワークピースを、第1の支持要素9及び第2の支持要素10によって構成される支台に押し付ける。この場合、ワークピース2は、第1の支持要素9のワークピース当接面と第2の支持要素10の第2のワークピース当接面に当接する。このようにして、ワークピース2は挟み込まれる。ワークピースプレス要素44の力は、ワークピース2の重力と共に両支持要素9,10及び付属のキャリッジ14,15に伝達される。ワークピースの位置の繰返し精度を保証するために、支持要素9,10と付属のキャリッジは、ワークピースプレス要素44の力とワークピース2の重力の作用下で動いてはいけない。
【0064】
第1及び第2の支持要素9,10と第1及び第2のキャリッジ14,15を調整するため、図面に図示したワークピース2に実質的に一致する基準ワークピースが使用される。支持要素9,10は、基準ワークピースの位置に一致する角度で整向される。第1及び第2のキャリッジ14,15は、相応に下方へ移動される。バネ19,20が圧縮される。撓められたこれらバネ19,20のバネ力は、基準ワークピースと反作用する。力が相互に相殺されると、力のバランスが生じる。第1の支持要素9と第2の支持要素10の調整された位置は、両固定装置16,17によって固定される。両調整要素9,10及びキャリッジ14,15のこの調整は、セットアップと呼ぶことができる。調整は、異なった形状を有する他のワークピースが使用される場合にだけ変更される。両支持要素9,10の固定された位置は、基準ワークピースの代わりにスピンドルに取り付けられる別のワークピースのために利用される。
【0065】
第1のガイド12と第2のガイド13の間の角度は、第1の実施例の場合は90°である。水平に対する第1のガイド12の角度は、45°である。水平に対する第2のガイド13の角度は、45°である。装置3は、垂直な対称平面に対して実質的に鏡面対称となるように構成されている。
【0066】
図7及び8に、ワークピースの調心をするための装置4の第2の実施例が図示されている。これは、図1の第2及び第3の装置に一致する実施例である。
【0067】
構成は、第1の実施例の場合と実質的に同一である。装置は、同様に、第1の支持部分45aを有する第1の支持要素45と、第2の支持部分46aを有する第2に支持要素46と、斜面として形成された第1のガイド、斜面として形成された第2のガイド、第1のキャリッジ50、第2のキャリッジ51、第1の固定装置52及び第2の固定装置53を有する、両支持要素45,46を支持する支持体47とを備える。第1の支持部分45aは、残りの第1の支持要素に対して垂直に整向されている。第2の支持部分46aは、残りの第2の支持要素に対して垂直に整向されている。第1の支持要素45は、ガイドのおかげで第1の移動方向48に沿って移動可能で、第1の回転軸48aを中心として回転可能である。第2の支持要素46は、ガイドのおかげで第2の移動方向49に沿って移動可能で、第2の回転軸49aを中心として回転可能である。支持体47は、同様に実質的に三角形の形態を備える。バネ54,55を有するキャリッジガイドと、板バネ56,57及びネジ58,59を有する固定装置は、実質的に図2〜6による第1の実施例に応じて構成されている。第1の実施例に対して2つの原理的な違いがある:
【0068】
ワークピースのためのシリンダ状の凹部61を有するワークピース収容部分60が設けられている。凹部61は、細長い窪みとして形成されている。この窪みは、ワークピース収用部分の一方の端面から他方の端面まで達している。ワークピース収容部分60は、実質的に半円形シリンダの形態を備える。下方へ向いた表面は、円形である。側部を、ワークピース収容部分は面取りされている。ワークピース収容部分は、第1の支持要素45と第2の支持要素46に当接する。
【0069】
第1の実施例に対する第2の相違点は、固定装置52,53の板バネ56,57が不動に挟み込まれたその端部とは反対側の端部において尖っていて、ワークピース収容部分60まで達することにある。ワークピース収容部分60が板バネ56,57の先のとがった端部の側において平坦化され、板バネが平坦化された側まで達するので、板バネにより、支持要素45,46の位置だけでなく、ワークピース収容部分60の位置も固定することができる。板バネは、両側からワークピース収容部分60に押し付けられる。
【0070】
図9〜11には、ワークピースの調心をするための装置70の第3の実施例が図示されている。この装置は、第1の支持要素71、第2の支持要素72、支持体73、第1のキャリッジ74、第2のキャリッジ75の形態と、第1及び第2のキャリッジ74,75の並進運動をガイドするためのガイドピン76の位置において第1の実施例とは異なる。残りの全ての構成要素は、第1の実施例と一致し、従って、これら構成要素は、図面内で符号を備えておらず、以下で詳細には説明されていない。このため、図2〜6に対する図面の説明を参照されたい。第1の支持要素71は、第1のキャリッジ74の側に付加的な凹部77を備える。この凹部は、直接的に段部78に続き、この段部で、第1の支持要素71は第1のキャリッジ74に支持される。第1のキャリッジ74は、第1の実施例の第1のキャリッジとは違って、第1の支持要素71の側に、第1の支持要素71の方向に突出する2つの段部79,80を備える。組立て状態で、第1の支持要素71は、第1のキャリッジ74に当接する。その際、第1のキャリッジ74の第1の段部79は、凹部内に配置されている。第1のキャリッジ74の長手方向の第1の段部79の広がりは、キャリッジ74又は第1の支持要素71の長手方向の凹部の広がりよりも小さい。第1の段部79と凹部の間には、十分に遊びがあるので、第1の支持要素71と第1のキャリッジ74の回転は、妨害されない。第1のキャリッジ74の第2の段部80は、第1の支持要素71の段部78とは反対側の端面に続く。
【0071】
支持体73は、第1の実施例とは違って、上側が平坦化され、その下側が切込みなく一貫している。第1の実施例と一致して、支持体73は、実質的に三角形の形態を備える。
【0072】
第1の実施例とは違って、第3の実施例の場合、第1のキャリッジ74の並進運動をガイドするために4つのガイドピン76が設けられている。ガイドピンの位置は、第1のキャリッジ形態にも影響を与える。第1のキャリッジ74の側部に、ガイドピンのための切込み81が設けられている。これら切込みは、第1のキャリッジ74の並進運動時にガイドピン76に沿ってガイドするために使用され、移動距離を制限する。
【0073】
第2の支持要素72、第2のキャリッジ75及び付属のガイドピンは、第3の実施例の場合は、第1の支持要素71、第1のキャリッジ74及び付属のガイドピンに応じて形成されている。
【0074】
図12には、ワークピースの調心をするための装置90の第4の実施例が図示されている。この装置は、実質的に第3の実施例の装置70と一致する。唯一の違いは、第3の実施例の場合は第1の支持要素71と第1のキャリッジ74が2つの別個の部品であることにある。第4の実施例の装置90の場合、第1の支持要素91と第1のキャリッジが一部材の部品を構成する。従って、キャリッジは、第1の支持要素91の一部である。この場合は、第1の支持要素91が、ガイドピン96に沿った並進運動も、ネジ97を中心とした回転運動も実施する。回転運動がガイドピン96によって邪魔されないように、第1の支持要素91とガイドピン96の間に受分に遊びを設ける必要がある。第2の支持要素92に対して、相応のことが当て嵌まる。第2の支持要素も、キャリッジと一部材で形成されている。
【0075】
図13〜15に、ワークピースの調心をするための装置100の第5の実施例が図示されている。この装置は、実質的に第3の実施例の装置70に一致する。この装置70とは、装置100は、支持体103の形態において異なる。この支持体は、角の1つに面取りを有する実質的に矩形の形態を備える。第1及び第3の実施例に対する更なる違いは、ネジ104のヘッドが直接的に固定装置の板バネ105に支持され、バネを介していないことにある。
【0076】
図16には、ワークピースの調心をするための装置110の第6の実施例が図示されている。この装置は、第1及び第2の支持要素111及び112が部分的に、斜面として形成されたガイド113上を摺動するキャリッジとして形成されていることを除いて、第5の実施例の装置100と一致する。図面には、第1の支持要素111に付設されたガイド113だけが認められる。第2の支持要素112に付設されたガイドは、相応に形成されている。第5の実施例の場合には第1の支持要素と第1のキャリッジが2つの別個の部品であったが、第6の実施例の場合には、第1の支持要素111と第1のキャリッジが1つの部品を構成する。相応のことが、第2の支持要素112に対しても当て嵌まる。
【0077】
本発明の全ての特徴は、個々にでも、互いに任意に組み合わせても、本発明にとって重要である。
【符号の説明】
【0078】
1 スピンドル
2 ワークピース
3 ワークピースの調心をするための第1の装置
4 ワークピースの調心をするための第2の装置
5 ワークピースの調心をするための第3の装置
6 チャッキング装置
7 支持体軸
8 スピンドルの回転軸
9 第1の支持要素
9a 第1の支持部分
10 第2の支持要素
10a 第2の支持部分
11 支持体
12 第1のガイド
13 第2のガイド
14 第1のキャリッジ
15 第2のキャリッジ
16 第1の固定装置
17 第2の固定装置
18 ガイドピン
19 バネ
20 バネ
21 第1の段部
21a 第2の段部
22 第1のワークピース当接面
23 第1の移動方向
23a 第1の回転軸
24 第2の移動方向
24a 第2の回転軸
25
26 第1のネジ
26a 第2のネジ
27 ネジ孔
28 バネ
29 長穴
30 長穴
31 板バネ
32 ネジ
33 ピン
34 ピン
35 通し穴
36 ネジヘッド
37 ピン
38 スリーブ
39 スリーブヘッド
40 第2のワークピース当接面
41
42
43
44 ワークピースプレス要素
45 第1の支持要素
46 第2の支持要素
47 支持体
48 第1の移動方向
48a 第1の回転転軸
49 第2の移動方向
49a 第2の回転軸
50 第1のキャリッジ
51 第2のキャリッジ
52 第1の固定装置
53 第2の固定装置
54 バネ
55 バネ
56 板バネ
57 板バネ
58 ネジ
59 ネジ
60 ワークピース収容部分
61 凹部
62 ガイド限度
70 ワークピースの調心をするための装置
71 第1の支持要素
72 第2の支持要素
73 支持体
74 第1のキャリッジ
75 第2のキャリッジ
76 ガイドピン
77 凹部
78 段部
79 段部
80 段部
90 ワークピースの調心をするための装置
91 第1の支持要素
92 第2の支持要素
96 ガイドピン
97 ネジ
100 ワークピースの調心をするための装置
103 支持体
104 ネジ
105 板バネ
110 ワークピースの調心をするための装置
111 第1の支持要素
112 第2の支持要素
113 ガイド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16