【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1の特徴を有する装置によって解決される。この装置は、第1の支持要素、第2の指示要素及び両支持要素を支持する支持体を備える。第1の支持要素及び第2の支持要素は、共にワークピース又はワークピースを収容する付加的なワークピース収容部分のための支持部を構成する。ワークピース又はワークピースを収容するワークピース収容部分が下から支持要素によって支持される場合、支持要素は支台を構成する。しかしながら支持要素は、この側から又は上からワークピース又はワークピース収容部分を支持することもできる。
【0010】
両支持要素は、ワークピースを異なった方向に支持するので、ワークピース又は付加的なワークピース収容部分は、支持要素に当接した時に複数の側から支持され、スピンドル軸に対する半径方向のその位置が限定される。
【0011】
第1及び第2の支持要素は、垂直方向の対称平面に対して対称に支持体に配置することができる。
【0012】
支持体は、支持体軸に沿って直線移動可能である。この場合、支持体は、支持体軸がスピンドルの回転軸に対して実質的に平行であるように整向可能である。支持体軸に沿った支持体の移動により、スピンドルに対する支持体の間隔を調整することができる。この場合、スピンドルの回転軸と支持体軸は、例えば共通の垂直な平面の一部である。
【0013】
第1の支持要素は、第1の移動方向へ直線移動可能で、第1の回転軸を中心として回転可能に支持体に配置されている。第2の支持要素は、第1の移動方向とは異なる第2の移動方向へ直線移動可能で、第2の回転軸を中心として回転可能に支持体に配置されている。両支持要素は、互いに依存していない。その位置は、互いに依存せずに調整可能である。第1の移動方向及び第2の支持要素が移動可能な第2の移動方向は、0°より大きくかつ少なくとも180°より小さい角度で交差する2つの直線を張設する。両移動方向は、好ましくは90°±45°の角度で交差する。これは、45°〜135°の角度範囲に一致する。
【0014】
第1の回転軸と支持体軸の間の角度は、0°より大きく180°より小さい。第2の回転軸と支持体軸の間の角度も、0°より大きく180°より小さい。第1の回転軸も第2の回転軸も、支持体軸に対して平行ではない。
【0015】
第1の支持要素は、細長い第1の支持部分を備え、この第1の支持部分に、ワークピース又はワークピースを収容するワークピース収容部分が当接する。第2の支持要素は、細長い第2の支持部分を備え、この第2の支持部分に、ワークピース又はワークピースを収容するワークピース収容部分が当接する。従って、第1の支持部分は、第1の支持要素の、配置すべきワークピース又はワークピース収容部分に面した部分である。相応に、第2の支持部分は、第2の支持要素の、ワークピース又はワークピース収容部分に面した部分である。有利には、第1の支持部分と第2の支持部分は、互いに面している。第1の支持要素と第2の支持要素の初期位置で、第1の支持部分と第2の支持部分は、その長手方向
を互いに平行で支持体軸に対して平行に整向されている。この初期位置に関して、第1の支持部分と第2の支持部分は、支持体軸に対して平行な方向に、支持体軸に対して垂直な方向より大きい広がりを有する。
【0016】
支持体が、その支持体軸をスピンドルの回転軸に対して平行に配置されている場合には、両支持体の支持部分が、スピンドルの回転軸に対するワークピースの軸方向の、スピンドルに配置されたワークピースの支持部を構成する。従ってワークピースは、従来技術から周知の装置の場合のように点で支持されるのではなく、軸方向に一定の距離にわたって支持されるが、この距離は、支持部分のその長手方向の長さに一致する。有利には、ワークピース又はワークピース収容体は、同じ軸方向の距離にわたって第1の支持部分と第2の支持部分によって支持される。有利には、ワークピースの直径に比例した軸方向の距離にわたる第1及び第2の支持要素による支持が行なわれる。両支持部分のその長手方向の長さに対するワークピースの直径の比は、好ましくは1対1〜1対4である。特に好ましくは実質的に1対3の比である。
【0017】
有利には、両支持部分は、その長手方向に同じ長さである。
【0018】
有利には、第1の支持部分と第2の支持部分は、支持体軸の方向に実質的に同じ高さにある。両社は、互いにずれていない。
【0019】
有利には、第1の移動方向の直線と第2の移動方向の直線は、支持体がスピンドルに配置された時にスピンドルの回転軸上に位置する点で交差する。
【0020】
第1の移動方向の第1の支持要素の移動と第2の移動方向の第2の支持要素の移動により、第1の支持部分とスピンドルの回転軸との間と第2の支持部分とスピンドルの回転軸との間の間隔は、スピンドルに配置されたワークピースが第1の支持部分と第2の支持部分に当接し、これら支持部分によって支持されるように調整される。
【0021】
第1の回転軸を中心とする第1の支持要素の回転により、第1の支持部分のその長手方向の整向は、第1の支持部分が長手方向にワークピースに対して平行で、ワークピースが第1の支持部分の長手方向に沿って第1の支持部分に当接するように、スピンドルに配置されたワークピース又はワークピース支持体の整向に適合される。相応のことが、第2の回転軸を中心とする第2の支持要素の回転に対して当て嵌まる。これは、ワークピースが一点で第1の支持要素と第2の支持要素によって支持されるだけでなく、一定の距離にわたって軸方向に支持されることを生じさせる。支持点は、ある距離にわたって軸方向に分配されている。
【0022】
このようにして、スピンドルの回転軸に対して垂直なx軸及びy軸に対するワークピースの位置だけを調整することができる。支持要素の回転は、ワークピースをスピンドルの回転軸に対して相対的に整向するために、2つの角度の調整も、従ってワークピース及びワークピースの長手方向軸の回転又は傾倒も可能にする。
【0023】
支持部分に、両支持要素のそれぞれは、ワークピース当接面を備える。ワークピースは、両支持要素にそのワークピース当接面で接触する。付加的なワークピース収容部分が設けられている場合には、ワークピース収容部分は、両支持要素にそのワークピース当接面で接触する。この場合、ワークピースは、支持要素に直接的には接触しない。
【0024】
第1の移動方向、第2の移動方向、第1の回転軸、第2の回転軸又は支持体軸に関する上の記載並びに以下のテキストに含まれる記載は、付属する直線が交差するか、直線が曲がっているかのどちらかであることに関係する。曲がった直線の場合には、角度は、曲がった直線に対して平行で、一点を通る2つの直線の角度に一致する。
【0025】
本発明の有利な形成によれば、第1の移動方向と第2の移動方向を再現する両直線が、支持体軸に対して垂直な平面内に延在する。
【0026】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の回転軸が、第1の移動方向に対して垂直である。
【0027】
本発明の別の有利な形成によれば、第2の回転軸が、第2の移動方向に対して垂直である。
【0028】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の支持要素が、実質的に平坦な第1のワークピース当接面を備え、第2の支持要素が、実質的に平坦な第2のワークピース当接面を備える。第1のワークピース当接面は、第1の支持部分の表面の一部である。第2のワークピース当接面は、第2の支持部分の表面の一部である。第1のワークピース当接面と第2のワークピース当接面の間の角度は、0°より大きく180°
より小さい。第1の支持要素支持面は、一貫した面とすること又は複数の面部分から構成することができる。相応のことが、第2の支持要素支持面に対しても当て嵌まる。ワークピースは、第1のワークピース当接面と第2のワークピース当接面に当接する。ワークピースは、第1の支持要素及び第2の支持要素に第1のワークピース当接面及び第2のワークピース当接面で接触する。第1のワークピース当接面と第2のワークピース当接面の間の角度は、好ましくは60°より大きく120°より小さい。角度は、特に好ましくは実質的に90°である。
【0029】
本発明の別の有利な形成によれば、支持体が、第1の支持要素のために第1のガイドを備える。この第1のガイドに沿って、第1の支持要素が第1の移動方向へ移動可能である。この第1の移動方向は、1つの直線を定義する。有利には、第1の移動方向は、支持体軸に垂直な平面内に延在する。
【0030】
本発明の有利な形成によれば、支持体が、第2の支持要素のために第2のガイドを備える。この第2のガイドに沿って、第2の支持要素が第2の移動方向へ移動可能である。この第2の移動方向は、第2の直線を定義する。有利には、第2の移動方向は、支持体軸に対して垂直な平面内に延在する。
【0031】
本発明の有利な形成によれば、第1の移動方向と第2の移動方向の間の角度が、0°より大きく180°より小さい。第1の移動方向と第2の移動方向は、平行ではない。角度は、好ましくは60°〜120°である。角度は、特に好ましくは実質的に90°である。
【0032】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の移動方向によって定義される第1の直線と第2の移動方向によって定義される第2の直線が、支持体軸に対して垂直な平面の一部である。
【0033】
本発明の別の有利な形成によれば、第1のガイド及び/又は第2のガイドが、支持体の斜面として形成されている。この斜面に沿って、第1の支持要素及び/又は第2の支持要素が移動するか、第1の支持要素及び/又は第2の支持要素を担持する付加的な部品が、第1の移動方向もしくは第2の移動方向へ移動する。この並進運動は、実質的に斜面を上下するように行なわれる。
【0034】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の回転軸が、第1の支持要素の第1のガイドに対して実質的に垂直である。第1の回転軸は、第1の移動方向に対して実質的に垂直であり、この第1の移動方向に沿って、第1の支持要素が第1のガイドに沿って移動可能である。
【0035】
本発明の別の有利な形成によれば、第2の回転軸が、第2の支持要素の第2のガイドに対して実質的に垂直である。第2の回転軸は、第2の移動方向に対して実質的に垂直であり、この第2の移動方向に沿って、第2の支持要素が第2のガイドに沿って移動可能である。第1の回転軸及び第2の回転軸は、好ましくは1つの平面内に延在し、角度をもって交差する。この角度は、例えば、第1のガイド及び第2のガイドが特に第1のガイド及び第2のガイドの移動方向と交差する角度に一致する。平面は、好ましくは支持体の支持体軸に対して垂直である。
【0036】
本発明の別の有利な形成によれば、第1のガイドに沿って第1の移動方向へ移動可能に配置された第1のキャリッジが設けられている。第1の支持要素は、第1のキャリッジに対して回転可能である。第1のガイドに沿った第1のキャリッジの運動は、第1の移動方向への第1の支持要素の直線運動を生じさせる。
【0037】
本発明の別の有利な形成によれば、第2のガイドに沿って第2の移動方向へ移動可能に配置された第2のキャリッジが設けられている。第2の支持要素は、第2のキャリッジに対して回転可能である。第2のガイドに沿った第2のキャリッジの運動は、第2の移動方向への第2の支持要素の直線運動を生じさせる。
【0038】
本発明の別の有利な形成によれば、第1の支持要素が、少なくとも部分的に、第1のガイドに沿って移動可能に配置されたキャリッジとして形成されている。従って、第1のキャリッジは、第1の支持要素の一部である。
【0039】
本発明の別の有利な形成によれば、第2の支持要素が、少なくとも部分的に、第2のガイドに沿って移動可能に配置されたキャリッジとして形成されている。従って、第2のキャリッジは、第2の支持要素の一部である。
【0040】
本発明の別の有利な形成によれば、両ガイドの少なくとも一方が、一端にガイド限度を備えている。このガイド限度に、バネが配置されている。ガイドに配置されたキャリッジは、間接的又は直接的にバネに支持される。バネが撓められていない初期位置から出発して、キャリッジがガイドに沿って移動されると、バネは撓められる。撓められたバネは、キャリッジに、ガイドに対して平行に作用する力を加える。バネは、キャリッジを、その初期位置へ押し戻す。バネは、例えばコイルバネとすることができる。機械的なバネの代わりに、空気バネ又は空気圧式駆動装置を設けることもできる。
【0041】
本発明の別の有利な形成によれば、両支持要素の少なくとも一方が、段部を備え、この段部によって、支持要素が、段部に対応付けされたキャリッジにガイド限度とは反対側の端面で支持される。
【0042】
本発明の別の有利な形成によれば、支持体が、少なくとも1つの固定装置を備えている。この固定装置によって、支持体における両支持要素の少なくとも一方の位置が、ロック又は固定することができる。例えば第1の支持要素のための第1の固定装置と第2の支持要素のための第2の固定装置を設けることができる。
【0043】
本発明の別の有利な形成によれば、固定装置が、クランプ装置である。このクランプ装置は、固定された位置で支持要素を支持体に押し付け、支持要素を支持体で固定する。
【0044】
本発明の別の有利な形成によれば、支持体が、垂直な対称平面に対して鏡面対称である。支持体の支持体軸は、対称平面内に延在するか、対称平面に対して平行に延在する。
【0045】
本発明の別の有利な形成によれば、装置が、第1及び第2の支持要素に当接するワークピースに力を加えるワークピースプレス要素を備える。このワークピースプレス要素は、ワークピースを第1及び第2の支持要素に押し付ける。ワークピースプレス要素は、クランピングフィンガと呼ぶことができる。
【0046】
本発明の別の有利な形成によれば、装置が、第1及び第2の支持要素に当接するワークピース収容部分を備えている。このワークピース収容部分は、ワークピースのための細長い凹部を備える。この場合、凹部は、好ましくはスピンドル軸に対して平行に整向されている。このため、ワークピース収容部分は、好ましくは細長い凹部が支持体軸に対して平行に整向されているように、支持要素に配置される。ワークピース収用部分は、例えば固定装置によって支持要素に固定することができる。このようにして、ワークピースの交換時にワークピース収容部分の位置が維持されたままとなり、新たに調整する必要がない。ワークピース収用部分が実質的にハーフシリンダの形態を備える場合、ワークピース収用部分は、ハーフムーンと呼ぶことができる。
【0047】
本発明の別の有利な形成によれば、ワークピース収用部分内のワークピースのための凹部は、支持体軸に対して実質的に平行に延在する。
【0048】
本発明の別の有利な形成によれば、固定装置が、ワークピース収容部分を第1及び/又は第2の支持要素に押し付ける部分を備える。このようにして、ワークピース収用部分は、位置を固定することができる。
【0049】
本発明の別の利点及び有利な形成は、後続の説明、図面及び特許請求の範囲から読取り可能である。
【0050】
図面にワークピースの調心をするための装置の6つの実施例が図示されている。