(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記事情に鑑みて、本発明の実施例は、リソースブロックの割当方法及び装置、記憶媒体を提供し、従来技術においてセル同士は常に、リソースブロックの開始位置で使用するリソースが干渉するという問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、第1態様によれば、本発明の実施例は、リソースブロックの割当方法であって、
セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定するステップと、
セルにおけるユーザー装置に、リソースブロックを開始位置から割り当てるステップと、を含むリソースブロックの割当方法を提供する。
【0006】
好ましくは、セルにおけるユーザー装置に、リソースブロックを開始位置から割り当てることは、開始位置から、リソースブロック毎に低周波数から高周波数まで順にセルにおける全てのスケジューリング対象であるユーザー装置にアイドルリソースブロックを割り当てることを含む。
【0007】
好ましくは、前記のセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定することは、
システム帯域幅リソースブロックの総数と、セルにおける全てのユーザー装置に必要とするリソースブロックの総数との差値を算出することと、
0を超えかつ前記差値以下の範囲からいずれかの整数をランダムに選択し、該整数に基づきセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定することと、を含む。
【0008】
好ましくは、前記のセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定することは、直接に、0を超えかつシステム帯域幅リソースブロックの総数以下の範囲からいずれかの整数をランダムに選択し、該整数に基づきセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定することを含む。
【0009】
好ましくは、前記のセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定することは、予め記憶された固定であるリソースブロック位置に基づきいずれかの開始位置をランダムに生成し、セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置とすることを含む。
【0010】
第2態様によれば、本発明の実施例はさらに、リソースブロックの割当装置であって、
セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定するように配置される開始位置決定モジュールと、
セルにおけるユーザー装置に、リソースブロックを開始位置から割り当てるように配置される割当モジュールと、を備えるリソースブロックの割当装置を提供する。
【0011】
好ましくは、前記割当モジュールは、開始位置から、リソースブロック毎に低周波数から高周波数までの順にセルにおける全てのスケジューリング対象であるユーザー装置にアイドルリソースブロックを割り当てるように配置される。
【0012】
好ましくは、前記開始位置決定モジュールは、
システム帯域幅リソースブロックの総数と、セルにおける全てのユーザー装置に必要とするリソースブロックの総数との差値を算出するように配置される計算ユニットと、
0を超えかつ前記差値以下の範囲からいずれかの整数をランダムに選択するように配置される第1選択ユニットと、
該整数に基づきセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定するように配置される第1決定ユニットと、を備える。
【0013】
好ましくは、開始位置決定モジュールは、
直接に、0を超えかつシステム帯域幅リソースブロックの総数以下の範囲からいずれかの整数をランダムに選択するように配置される第2選択ユニットと、
該整数に基づきセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定するように配置される第2決定ユニットと、を備える。
【0014】
好ましくは、前記開始位置決定モジュールは、
システム帯域幅で少なくとも2つの固定であるリソースブロック位置を予め決定するように配置される固定位置決定ユニットと、
予め記憶された固定であるリソースブロック位置に基づきいずれかの開始位置をランダムに生成し、セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置とするように配置される第3決定ユニットと、を備える。
【0015】
第3態様によれば、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体には、前記リソースブロックの割当方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令が記憶される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施例の有益な効果は以下のとおりである。
【0017】
本発明の実施例に係るリソースブロックの割当方法及び装置、記憶媒体は、まず、セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定し、次にセルにおけるユーザー装置に、リソースブロックを開始位置から割り当てることにより、従来技術においてセル同士は常に、リソースブロックの開始位置で使用するリソースが干渉するという問題を解決する。
【0018】
本発明の実施例に係るリソースブロックの割当方法及び装置、記憶媒体は、セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置がランダムに選択されるので、各セルのリソースブロック位置の開始位置がすべて同じではなく、すべて異なる可能性があるので、各セルの開始リソースブロックに使用される周波数帯域もすべて同じではなく、セル同士は、リソースブロックの開始位置で使用するリソースが干渉する確率を低下させ、システムの性能を向上させる。
【0019】
特にセルの負荷が小さく、スケジューリングされるセルのユーザー装置に必要とするリソースブロック数が少ない場合、ネットワーク全体の各セルにランダムに生成するリソースブロックの開始位置が異なる確率は非常に大きく、それにより、全てのセルが異なる帯域のリソースを使用し、セル間干渉を解消させる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、好ましい実施形態及び図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0022】
実施例1
本実施例はリソースブロックの割当方法を提供し、
図1に示すように、
図1は本実施例に係る方法のフローチャートであり、具体的には以下のステップを含む。
ステップS101:セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定する。
【0023】
本実施例では、開始位置におけるリソースブロックを開始リソースブロックと呼ぶ。
【0024】
本実施例では、システムは、いずれかのリソースブロック開始位置を各セルのリソースブロック開始位置としてランダムに決定することではなく、各セルにいずれかのリソースブロック開始位置をランダムに割り当てる。
【0025】
本実施例では、以下の方法により、セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定する。
【0026】
(1)周波数帯域の低から高までの順でシステムにおけるリソースブロックに番号を付け又はタグを設定し、いずれかの整数をランダムに生成し、番号又はタグが該整数であるリソースブロックを、セルに割り当てられる開始リソースブロックとする。
【0027】
(2)システム帯域幅リソースブロックの総数と、セルにおける全てのユーザー装置に必要とするリソースブロックの総数との差値を算出し、0以上かつ該差値以下の範囲からいずれかの整数をランダムに選択し、該整数に基づきセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定する。ランダムに選択された整数を取得した後、該整数とシステム帯域幅のリソースブロックとの対応関係に基づき、セルに割り当てられる開始リソースブロックを決定してもよく、該整数に対して所定のアルゴリズムを実行することによりセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定してもよい。
【0028】
本実施例では、システム帯域幅リソースブロックの総数は、システム帯域幅に備えられるリソースブロックの総数である。システム帯域幅リソースブロックの総数をよく説明するために、以下、例を挙げて説明し、システム帯域幅が20MHZ、各リソースブロックの占有する帯域幅が200KHZであると、システム帯域幅に備えられるリソースブロックの総数が20MHZ/200KHZ=100個である。
【0029】
(3)システム帯域幅リソースブロックのうち、いくつかの固定であるリソースブロックの位置を決定して記憶し、リソースブロックの割当てる過程で、予め記憶された固定であるリソースブロック位置に基づきいずれかのリソースブロック開始位置をランダムに生成し、セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置とする。ランダムの生成方式は様々であり、最も簡単なのは、複数の固定であるリソースブロック位置からいずれかをランダムに選択することである。
【0030】
(4)直接に、0以上かつシステム帯域幅リソースブロックの総数以下の範囲からいずれかの整数をランダムに選択し、該整数に基づきセルのシステム帯域幅リソースブロックでの開始位置を取得する。ランダムに選択された整数を取得した後、該整数とシステム帯域幅のリソースブロックとの対応関係に基づき、セルに割り当てられる開始リソースブロックを決定してもよく、該整数に対して所定のアルゴリズムを実行することによりセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定してもよい。
【0031】
ステップS102:セルにおけるユーザー装置に、リソースブロックを開始位置から割り当てる。
【0032】
セルにおけるユーザー装置に、リソースブロックを開始位置から割り当てることは、開始位置から、リソースブロック毎に低周波数から高周波数まで順にセルにおける全てのスケジューリング対象であるユーザー装置にアイドルリソースブロックを割り当てることを含む。
【0033】
ステップS103:プロセスが終了する。
【0034】
ここで、プロセスが終了し、つまり全てのユーザーに必要に応じてRB位置を割り当てた。
【0035】
本実施例では、システムは、いずれの伝送時間間隔(TTI:Transmission TimeInterval)内にもセルにいずれかのリソースブロックの開始位置をランダムに決定することにより、各TTI内における各セルのリソースブロックの開始位置がぞれぞれ異なっている。異システムが固定である周波数帯域でLTEシステムに干渉漏洩を与えると、各セルに対して、各TTIに割り当てるRBセグメントがいずれも異なるので、異なる時間帯で異システムの干渉漏洩周波数帯域を回避し、それによりシステムのロバスト性を向上させる。
【0036】
実施例2
本発明の実施例に係るリソースブロックの割当方法をより詳細に説明するために、
図2に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0037】
ステップS201:本セルの全てのユーザー装置(UE:User Equipment)に必要とするRB数の合計を算出する。
【0038】
ステップS202:システム帯域幅に備えられるRB総数と、セルのUEに必要とするRB数の合計との差値Lを算出する。
【0039】
ステップS203:(0,L]の範囲からいずれかの乱数Mを生成する。
【0040】
(0,L]の範囲、すなわち0を超えかつL以下の範囲からいずれかの整数をランダムに生成し、(0,L]の範囲をMと定義する。
【0041】
ステップS204:M#RBから開始し、RB数に対するセルにおける各UEの需要に応じて、RB毎に低周波数から高周波数まで順にセルの全てのスケジューリング対象であるUEにアイドルRBを割り当てる。
【0042】
ここで、M#RBはシステム帯域幅リソースブロックのうち、最低周波数からM番目のリソースブロックを示し、M#RBから開始することとは、M#RBをセルに割り当てられる開始リソースブロックとする。
【0043】
ステップS205:プロセスが終了する。
【0044】
ここで、プロセスが終了し、つまり全てのユーザーに必要に応じてRB位置を割り当てた。
【0045】
実施例3
本発明の実施例に係るリソースブロックの割当方法をより詳細に説明するために、
図3に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0046】
ステップS301:システム帯域幅に備えられるRB総数Nを決定する。
【0047】
ステップS302:(0,N]の範囲からいずれかの整数Mをランダムに生成する。
【0048】
ここで、(0,N]の範囲、すなわち0を超えN以下の範囲からいずれかの整数をランダムに生成し、(0,N]の範囲をMと定義する。
【0049】
ステップS303:M#RBをセルに割り当てられる開始リソースブロックとし、M#RBから開始し、RB数に対するセルにおける各UEの需要に応じて、RB毎に低周波数から高周波数まで順にセルの全てのスケジューリング対象であるUEにアイドルRBを割り当てる。
【0050】
ここで、M#RBはシステム帯域幅リソースブロックのうち、最低周波数からM番目のリソースブロックを示す。
【0051】
ステップS304:プロセスが終了する。
【0052】
ここで、プロセスが終了し、つまり全てのユーザーに必要に応じてRB位置を割り当てた。
【0053】
実施例4
本発明の実施例に係るリソースブロックの割当方法をより詳細に説明するために、
図4に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0054】
ステップS401:システム帯域幅リソースブロックのうち、N個の固定であるリソースブロックの位置を決定する。
【0055】
ここで、ステップS401はこれらのN個の固定であるリソースブロック位置を記憶することをさらに含んでもよい。
【0056】
ステップS402:N個の固定である開始RB位置から、いずれかの開始位置をランダムに生成する。
【0057】
ここで、ランダムに生成される開始位置を現在のTTI(Transmission Time Interval)内でセルに割り当てるRBの開始位置とする。
【0058】
ステップS403:前記開始位置から、RB数に対するセルにおける各UEの需要に応じて、RB毎に低周波数から高周波数まで順にセルの全てのスケジューリング対象であるUEにアイドルRBを割り当てる。
【0059】
ステップS404:プロセスが終了する。
【0060】
ここで、プロセスが終了し、つまり全てのユーザーに必要に応じてリソースブロックを割り当てた。
【0061】
実施例5
本実施例はリソースブロックの割当装置を提供し、
図5−1に示すように、本装置は上記方法に基づき設置され、該装置は、
セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置をランダムに決定するように配置される開始位置決定モジュール501と、
セルにおけるユーザー装置に、リソースブロックを開始位置から割り当てるように配置される割当モジュール502と、を備える。
【0062】
本実施例の割当モジュール502は、セルのユーザー装置に、リソースブロックを割り当てる過程で、具体的には、開始位置から、リソースブロック毎に低周波数から高周波数まで順にセルにおける全てのスケジューリング対象であるユーザー装置にアイドルリソースブロックを割り当てる。
【0063】
図5−2に示すように、本実施例の開始位置決定モジュール501は、
システム帯域幅リソースブロックの総数と、セルにおける全てのユーザー装置に必要とするリソースブロックの総数との差値を算出するように配置される計算ユニット511と、
0以上かつ差値以下の範囲からいずれかの整数をランダムに選択するように配置される第1選択ユニット512と、
該整数に基づきセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定するように配置される第1決定ユニット513と、を備えてもよい。
【0064】
本発明の別の実施例において、別のリソースブロックの割当装置を提供し、開始位置決定モジュールと割当モジュールとを備え、割当モジュールの役割が
図5−1に示す実施例の割当モジュールの役割と同じであり、相違点について、
図5−3に示すように、該装置の開始位置決定モジュール501は、第2選択ユニット531と第2決定ユニット532とを備え、
第2選択ユニット531は、直接に0以上かつシステム帯域幅リソースブロックの総数以下の範囲からいずれかの整数をランダムに選択するように配置され、
第2決定ユニット532は、該整数に基づきセルに割り当てられるリソースブロックの開始位置を決定するように配置される。
【0065】
本発明の別の実施例は別のリソースブロックの割当装置を提供し、開始位置決定モジュールと割当モジュールとを備え、該装置の割当モジュールの役割が上記
図5−1に示す実施例の割当モジュールの役割と同じであり、相違点について、
図5−4に示すように、該装置の開始位置決定モジュール501は、固定位置決定ユニット541と第3決定ユニット542とを備える。
【0066】
固定位置決定ユニット541は、システム帯域幅で少なくとも2つの固定であるリソースブロック位置を予め決定するように配置され、
第3決定ユニット542は、予め記憶された固定であるリソースブロック位置に基づきいずれかの開始位置をランダムに生成し、セルに割り当てられるリソースブロックの開始位置とするように配置される。
【0067】
本発明の実施例に係るリソースブロックの割当装置の開始位置決定モジュール、割当モジュール、及び開始位置決定モジュールの各ユニットは、いずれも基地局のプロセッサにより実現できる。勿論、具体的な論理回路により実現されてもよい。具体的な実施例では、プロセッサは中央プロセッサ(CPU)、マイクロプロセッサ(MPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等であってもよい。
【0068】
本発明の実施例では、ソフトウェア機能モジュールの形態によって上記リソースブロックの割当方法を実現し、且つ独立な製品として販売又は使用する時、いずれかのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本発明の実施例の解決手段は実質に又は従来技術を改良する部分をソフトウェア製品の形態で表現でき、該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータ装置(PC、サーバー、又はネットワーク装置等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部を実行させるための複数の命令を含む。上記記憶媒体は、USBメモリ、モバイルハードディスク、読出し専用メモリ(ROM、Read Only Memory)、磁気ディスクや光ディスク等の様々なプログラムコードを記憶できる媒体を含む。それにより、本発明の実施例はいかなる特定のハードウェアとソフトウェアとの組み合わせに限定されない。
【0069】
相応的には、本発明の実施例はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体には、上記本発明の各実施例に係るリソースブロックの割当方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令が記憶される。
【0070】
以上、実施形態を参照して本発明をより詳細に説明したが、本発明の実施形態はそれらの説明に限定されるものではない。当業者は、本発明の構想を逸脱しない範囲で様々な簡単な変形や置換を行うことができ、それらはいずれも本発明の保護範囲に属する。