特許第6284689号(P6284689)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲鮑▼志廷の特許一覧

特許6284689ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア
<>
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000002
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000003
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000004
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000005
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000006
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000007
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000008
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000009
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000010
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000011
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000012
  • 特許6284689-ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6284689
(24)【登録日】2018年2月9日
(45)【発行日】2018年2月28日
(54)【発明の名称】ジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェア
(51)【国際特許分類】
   A47C 13/00 20060101AFI20180215BHJP
   A45B 5/00 20060101ALI20180215BHJP
   A61H 3/02 20060101ALI20180215BHJP
【FI】
   A47C13/00 Z
   A45B5/00
   A61H3/02 Z
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-527955(P2017-527955)
(86)(22)【出願日】2014年8月15日
(65)【公表番号】特表2017-525530(P2017-525530A)
(43)【公表日】2017年9月7日
(86)【国際出願番号】CN2014084497
(87)【国際公開番号】WO2016023222
(87)【国際公開日】20160218
【審査請求日】2017年2月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】517048588
【氏名又は名称】▲鮑▼志廷
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲鮑▼志廷
【審査官】 井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−039812(JP,A)
【文献】 米国特許第04527579(US,A)
【文献】 特開2005−278943(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 13/00
A47C 4/00 − A47C 5/14
A45B 5/00 − A45B 7/00
A61H 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に沿って配置される棒体と、
軸方向に沿って摺動可能に棒体に設置され、位置決め座及び、該位置決め座の下方に位置するチューブを備える、位置決めユニットと、
軸方向に沿って摺動可能に前記棒体に設置され、位置決め座の上方に位置する、摺動座と、
前記摺動座に枢設され、着座板を含む、着座ユニットと、
脚部ユニットと、
ジョイントロックユニットとを有し、
そのうち、脚部ユニットは、前記位置決め座に枢設される2本の第一脚部棒と、該2本の第一脚部棒に枢設される2本の第二脚部棒と、それぞれ前記チューブと該第二脚部棒との間に枢設される2本の制限棒と、一端が前記摺動座に、他端が前記第一脚部棒に連接される2本の引き棒とを備え、また、該ジョイントロックユニットは、前記脚部ユニットの2本の第一脚部棒のそれぞれに摺動可能に取り付けられる2本の摺動棒と、その両端がそれぞれ2本の前記第一脚部棒を通過するように2本の該摺動棒に固定される紐と、それぞれ2本の該摺動棒に対応するように2つの前記第二脚部棒に設置されると共に、回転軸と、該回転軸を円心とする摺接面と、該回転軸との距離が該摺接面の半径よりも小さいロック面を含む2つのロックブロックとを備えることを特徴とするステッキチェア。
【請求項2】
前記ジョイントロックユニットにおける摺動棒と前記第一脚部棒との間にそれぞれ弾性部材が取り付けられ、該該摺動棒が弾性部材による対応するロックブロックを押圧することを特徴とする請求項1に記載のステッキチェア。
【請求項3】
前記各摺動棒における、ロックブロックのロック面と対応する箇所に嵌め込み面が設けられ、また、該ロック面及び該嵌め込み面は平面であることを特徴とする請求項1に記載のステッキチェア。
【請求項4】
前記ジョイントロックユニットはさらに、2つのジョイント装着座を備え、該2つのジョイント装着座はそれぞれ、2本の前記第一脚部棒に取り付けられ、該各ジョイント装着座に組立凹部が形成され、前記各摺動棒に該組立凹部と対応する制限部が設けられることを特徴とする請求項1に記載のステッキチェア。
【請求項5】
第一脚部棒及び該第一脚部棒に枢設される第二脚部棒を備える脚部ユニットと、
前記脚部ユニットの第一脚部棒に摺動可能に取り付けられる摺動棒及び、該摺動棒と対応するように、前記第二脚部棒に設置されると共に、回転軸と、該回転軸を円心とする摺接面と、該回転軸との距離が該摺接面の半径よりも小さいロック面を備えるロックブロックを備えるジョイントロックユニット、を有し、
そのうち、ジョイントロックユニットはさらに、ジョイント装着座を備え、該ジョイント装着座は前記第一脚部棒に取り付けられ、該ジョイント装着座に組立凹部が形成され、前記摺動棒に該組立凹部と対応する制限部が設けられることを特徴とするジョイントロック装置。
【請求項6】
前記ジョイントロックユニットにおける摺動棒と前記第一脚部棒との間に弾性部材が取り付けられ、該摺動棒が弾性部材による対応するロックブロックを押圧することを特徴とする請求項5に記載のジョイントロック装置。
【請求項7】
前記各摺動棒における、ロックブロックのロック面と対応する箇所に嵌め込み面が設けられ、また、該ロック面及び該嵌め込み面が平面または円弧面であることを特徴とする請求項5に記載のジョイントロック装置。
【請求項8】
前記嵌め込み面と摺接面との接触が線接触であることを特徴とする請求項7に記載のジョイントロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にジョイントロック装置を備えるステッキチェアに関するものである。
【背景技術】
【0002】
既存のステッキチェアは、一般的な杖である棒体に折畳み椅子が設置されたものであり、例えば、使用者が歩行中に体調の変化などにより休憩したりして体力を回復させるためのものであるので、使いやすくて頑丈な支持効果が必要となる。
【0003】
既存のステッキチェアは、例えば、米国の特許第2380437号、米国の特許第3999565号、台湾の特許公開第102113330号などに開示されており、それらは主に、支持棒と、該支持棒に折り畳んで収納することが可能な脚部材と、着座ユニットからなるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国の特許第2380437号
【特許文献2】米国の特許第3999565号
【特許文献3】台湾の特許公開第102113330号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既存のステッキチェアを使用する場合は、例えば、展開や折り畳みの時に手で脚部材を操作する必要があることから、利便性が悪く、また、既存のステッキチェアは、ロック装置を有しないため、構造全体の安定性が低く、不注意で転倒し、怪我をする恐れがあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るステッキチェアは、
軸方向に沿って配置される、棒体と、
軸方向に沿って摺動可能に棒体に設置され、位置決め座及び、該位置決め座の下方に位置するチューブを備える、位置決めユニットと、
軸方向に沿って摺動可能に前記棒体に設置され、位置決め座の上方に位置する、摺動座と、
前記摺動座に枢設され、着座板を含む、着座ユニットと、
脚部ユニットと、
ジョイントロックユニットとを有し、
そのうち、脚部ユニットは、前記位置決め座に枢設される2本の第一脚部棒と、該2本の第一脚部棒に枢設される2本の第二脚部棒と、それぞれ前記チューブと該第二脚部棒との間に枢設される2本の制限棒と、一端が前記摺動座に、他端が前記第一脚部棒に連接される2本の引き棒とを備え、また、該ジョイントロックユニットは、前記脚部ユニットの2本の第一脚部棒のそれぞれに摺動可能に取り付けられる2本の摺動棒と、その両端がそれぞれ2本の前記第一脚部棒を通過するように2本の該摺動棒に固定される紐と、それぞれ2本の該摺動棒に対応するように2つの前記第二脚部棒に設置されると共に、回転軸と、該回転軸を円心とする摺接面と、該回転軸との距離が該摺接面の半径よりも小さいロック面を含む2つのロックブロックとを備えるものである。
【0007】
一方、本発明に係るジョイントロック装置は、
第一脚部棒及び該第一脚部棒に枢設される第二脚部棒を備える脚部ユニットと、
前記脚部ユニットの第一脚部棒に摺動可能に取り付けられる摺動棒及び、該摺動棒と対応するように、前記第二脚部棒に設置されると共に、回転軸と、該回転軸を円心とする摺接面と、該回転軸との距離が該摺接面の半径よりも小さいロック面を備えるロックブロックを備えるジョイントロックユニット、を有し、
そのうち、ジョイントロックユニットはさらに、ジョイント装着座を備え、該ジョイント装着座は前記第一脚部棒に取り付けられ、該ジョイント装着座に組立凹部が形成され、前記摺動棒に該組立凹部と対応する制限部が設けられるものである。
【発明の効果】
【0008】
前記の構造によれば、本発明には以下に示すようなメリットを有する。
1.位置決めユニット、摺動座、着座ユニット、ジョイントロックユニットを互いにスムーズに組み立てて配置できることから、使用上の利便性が高い。
2.ジョイントロックユニットを設置することによって、頑丈な支持効果を提供する。
3.紐と弾性部材とを組み立てて配置されることから、ステッキチェアを自動的にロック位置に切り替えることができ、つまり、使用者がステッキチェアを折り畳んで収納する時は、ジョイントロックユニットが自動的に解錠位置に切り替わることから、余計な操作が不要である。つまり、ステッキチェアを展開すると、自動的にロック位置に切り替わり、ステッキチェアを折り畳んで収納する場合は、自動的に解錠位置に切り替わることから、使用上の利便性のみでなく、安全性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明を展開した状態を示す斜視図である。
図2】本発明を展開した状態を示す側面図である。
図3】本発明を折り畳んで収納した状態を示す斜視図である。
図4】本発明における一部の構造を示す部分分解斜視図である。
図5】本発明における位置決めユニット及び脚部ユニットの部分拡大斜視図である。
図6】本発明を展開した状態を示す位置決めユニット及び脚部ユニットの部分拡大側面断面図である。
図7】本発明において、ロック位置から解錠位置に切り替える操作を示す部分拡大側面断面図である。
図8A】本発明における位置決めユニットを折り畳んで収納した状態を示す部分拡大側面断面図である。
図8B図8Aの部分拡大断面図である。
図9】本発明を折り畳んで収納した状態を示す一部の構造の部分拡大斜視図である。
図10】本発明における着座板を折り畳んで収納した状態を示す部分拡大側面断面図である。
図11】本発明におけるジョイントロックユニットの部分拡大側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係るジョイントロック装置及びそのジョイントロック装置を備えるステッキチェアは、図1乃至図3に示すように、主に、棒体10と、位置決めユニット20と、摺動座30と、着座ユニット40と、ジョイントロックユニットを有する。
【0011】
図1及び図9に示すように、前記棒体10は、軸方向Lに沿って配置され、2本の軸方向Lに沿った摺動溝11及び、該摺動溝11の内部に取り付けられる止めネジ12を備え、その摺動溝11は、棒体10の構造強度を強化するものであり、レールとして位置決めユニット20及び摺動座30を摺動させるので、操作上の安定性を向上させることができる。
【0012】
前記位置決めユニット20は、軸方向Lに沿って摺動可能に摺動溝11に設置され、位置決め座21と、チューブ22と、連接棒23と、復位バネ24を備え、そのうち、位置決め座21は、摺動溝11に環装され、該チューブ22は、位置決め座21の下方に位置するように摺動溝11に環装され、該連接棒23は、位置決め座21とチューブ22とを連接するように取り付けられ、該復位バネ24は、一端が位置決め座21に、他端が摺動座30に連接するように取り付けられる。
【0013】
図2に示すように、前記摺動座30は、軸方向Lに沿って摺動可能に棒体10に設置され、且つ、位置決め座21の上方に位置するように摺動溝11に環装される。
【0014】
図1及び図2に示すように、前記着座ユニット40は、摺動座30に枢設され、着座板41と、2本の折り棒42と、2本の連動棒43を備え、そのうち、2本の折り棒42は、位置決め座21と着座板41との間に連接され、2本の連動棒43はそれぞれ、摺動座30と2本の折り棒42との間に連接され、該各連動棒43は、一端が摺動座30に、他端が対応する折り棒42に連接される。
【0015】
前記着座板41は、メインプレート411及び2枚のサブプレート412を備え、該メインプレート411は、一端に内端部413が形成されると共に、他端に外端部414が形成され、該内端部413は摺動座30に連接され、該メインプレート411の底面における、外端部414の近傍にフック415が設けられ、該2枚のサブプレート412はそれぞれ、メインプレート411の両側に取り付けられると共に、2本の折り棒42に枢設される。
【0016】
前記ジョイントロックユニットは、ロック位置及び解錠位置のうちの1つに位置し、脚部ユニット50及びジョイントロックユニット60を備え、該脚部ユニット50は、2本の第一脚部棒51と、2本の第二脚部棒52と、2本の制限棒53と、2本の引き棒54を備え、該2本の第一脚部棒51は、位置決め座21に枢設され、該2本の第二脚部棒52はそれぞれ、2本の第一脚部棒51に枢設され、該2本の制限棒53はそれぞれ、チューブ22と第二脚部棒52との間に枢設され、該各引き棒54は、一端が摺動座30に、他端が第一脚部棒51に枢設される。
【0017】
図4乃至図6及び図11に示すように、前記ジョイントロックユニット60は、紐掛け座61と、紐掛けバネ62と、2本の摺動棒63と、紐64と、2つのロックブロック65と、2つの弾性部材66と、掛け凹部68を備え、該紐掛け座61は、軸方向Lに沿って移動可能に位置決め座21に取り付けられ、或いは、位置決め座21と連接すると共に、止めネジ12の下方に位置するように摺動可能に棒体10に環装され、該紐掛けバネ62は、紐掛け座61と位置決め座21との間に取り付けられ、該2本の摺動棒63はそれぞれ、摺動可能に2本の第一脚部棒51を通過するように取り付けられ、該各摺動棒63は、嵌め込み面631及び制限部632を備え、該紐64の両端はそれぞれ、紐掛け座61の紐穴を通過しながら2本の摺動棒63に固定され、該2つのロックブロック65はそれぞれ、2本の摺動棒63に対応するように2つの第二脚部棒52に設置され、該各ロックブロック65は、回転軸と、摺接面652と、ロック面653を備え、そのうち摺接面652は、回転軸を円心とし、該ロック面653と回転軸との距離は、摺接面652の半径よりも小さく、該ロック面653及び摺動棒63の嵌め込み面631は、互いに対応する平面であり、該2つの弾性部材66はそれぞれ、2つの摺動棒63と2つの第一脚部棒51との間に取り付けられる。この構成によれば、摺動棒63を通常の状態において対応するロックブロック65に押付け、また、該弾性部材66は圧縮バネであってもよく、該掛け凹部68は、開口が下向きとなると共に、フック415に対応するように、紐掛け座61の底面に形成される。
【0018】
さらに、前記各第一脚部棒51に、互いに対応する弾性部材66及び摺動棒63を装着させるためのジョイント装着座67が取り付けられ、該ジョイント装着座67に、対応する制限部632を設置させるための組立凹部671が形成される。
【0019】
図5及び図6に示すように、前記ジョイントロックユニット60をロック位置に切り替えると、各摺動棒63が、ロックブロック65のロック面653と、対応する第二脚部棒52との間に嵌め込まれると共に、該摺動棒63の嵌め込み面631がロック面653に嵌め込まれる。この構成によれば、第一脚部棒51及び第二脚部棒52の相対位置が位置決め固定され、弾性部材66が緩んだ状態となる。
なお、前記第二脚部棒52は、第一脚部棒51の延出線に位置することが好ましいが、実際の需要に応じてその設計を、第一脚部棒51と第二脚部棒52が直線状にならないように変更し、一定の角度(例えば、150度の角度)を有するように設置してもよい。
【0020】
図7図9図11に示すように、前記ジョイントロックユニット60をロック位置から解錠位置に切り替えると、摺動棒63がロックブロック65のロック面653から離脱しながら、摺動棒63及び第一脚部棒51にあるジョイント装着座67による弾性部材66を圧縮する。そして、該ジョイントロックユニット60が解錠位置に到達すると、摺動棒63の嵌め込み面631と摺接面652との接触が線接触するため、第一脚部棒51が第二脚部棒52に対して枢動できるようになる。また、前記ジョイントロックユニット60をロック位置及び解錠位置のうちの1つに切り替える時は、制限部632が組立凹部671の両端の間において摺動することから、組立凹部671により摺動棒63の摺動範囲が制限される。
【0021】
図2及び図6に示すように、本発明に係るステッキチェアを展開する時は、第一脚部棒51及び第二脚部棒52が棒体10から離間して棒体10を支えると共に、ジョイントロックユニットをロック位置にすることから、棒体10を地面に斜めに立てることができる。
【0022】
図2及び図7に示すように、本発明に係るステッキチェアを展開状態から折り畳んで収納する時は、摺動座30及び位置決めユニット20を棒体10に沿って持ち上げ、摺動座30を摺動させる同時に、引き棒54による位置決めユニット20及び第一脚部棒51を連動して、紐掛け座61を止めネジ12に当接するまで上方へ移動させると共に、紐掛けバネ62を圧縮させる。この構成によれば、紐掛け座61を位置決め座21に対して下方へ移動させながら紐64を牽引し、これにより、摺動棒63がロック面653から離れながら弾性部材66を圧縮することから、摺動棒63とロックブロック65を解錠して解錠位置に切り替わるので、引き棒54によりジョイントロックユニット60を折り畳んで収納することができる。
【0023】
図2及び図3に示すように、摺動座30が、連動棒43を介して折り棒42と連動しながら位置決め座21を枢動点とするように、上方へ回動すると、折り棒42がサブプレート412の底部レールに沿って摺動すると共に、サブプレート412が棒体10と接近するように下方へ回動し、その後、メインプレート411及び2枚のサブプレート412がU字形になるように棒体10の周囲に折り畳まれて収納可能状態となる。
【0024】
図3図8A図8B図10に示すように、本発明に係るステッキチェアを折り畳んで収納する時は、第一脚部棒51及び第二脚部棒52を谷折りして、フック415を掛け凹部68に掛止して復位バネ24を引っ張ればよい。
【0025】
一方、本発明に係るステッキチェアを収納状態から展開する時は、摺動座30を、保持するための位置決め凹部から取り外す。尚、摺動座30と位置決め凹部との関係は、本発明における重要なポイントではないため、詳細な説明は省略する。そして、重力により摺動座30及び位置決めユニット20を下方へ摺動させると共に、紐掛けバネ62により紐掛け座61を位置決め座21に対して上方へ押し上げて、フック415と係合凹部58を離間させる。この構成によれば、着座ユニット40のロック状態を解除すると共に、復位バネ24の復位弾力により摺動座30と位置決めユニット20との距離を短縮させ、引き棒54が第二脚部棒52に連動して棒体10から離れる。
【0026】
それと同時に、第二脚部棒52がロックブロック65と連動してロックブロック65の円弧面を介して摺動棒63に対して回動し、この時、紐掛け座61は既に、止めネジ12への当接状態から解除されていることから、紐64及び弾性部材66を緩ませることができるので、脚部ユニット50を展開すると、摺動棒63を自動的にロックブロック65にロックしてロック位置に切り替わる。
【符号の説明】
【0027】
10 棒体
11 摺動溝
12 止めネジ
20 位置決めユニット
21 位置決め座
22 チューブ
23 連接棒
24 復位バネ
30 摺動座
40 着座ユニット
41 着座板
411 メインプレート
412 サブプレート
413 内端部
414 外端部
415 フック
42 折り棒
43 連動棒
50 脚部ユニット
51 第一脚部棒
52 第二脚部棒
53 制限棒
54 引き棒
60 ジョイントロックユニット
61 紐掛け座
62 紐掛けバネ
63 摺動棒
631 嵌め込み面
632 制限部
64 紐
65 ロックブロック
652 摺接面
653 ロック面
66 弾性部材
67 ジョイント装着座
671 組立凹部
68 掛け凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11